JP4203175B2 - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に際して、先羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、その二つの羽根群のスリット形成羽根によって形成されたスリットにより、感光面の露光を行うようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のカメラは、APSフィルムの出現などによって、小型化が急速に進んでいる。そのため、カメラに内蔵されるフォーカルプレンシャッタに対しても、なお一層の小型化が要求されている。しかしながら、これまでにも小型化については、相当の努力が払われてきているため、その要求に応えるのは容易なことではなく、実際には、1〜2mm程度の寸法を短くするのに、大変な努力をしているというのが実情である。
【0003】
ところで、フォーカルプレンシャッタを小型化する場合には、何と言っても、露光開口の周囲に占める面積を、如何にして小さくするかが問題となる。しかし、露光開口の上下位置のスペースは、基本的には、羽根群を構成している複数枚の羽根の上下寸法によって制約されてしまうことになる。また、露光開口の二つの側方位置のうち、一方の側方位置、即ち各羽根の先端側の位置は、羽根先端部の安定した作動が得られ、且つ複数枚の羽根が展開状態となったとき、漏光が生じないようにしなければならないため、これまで通りのスペースが必要である。そのため、残るもう一方の側方位置のスペースを小さくすることが考えられるが、そのためには、そこに配置されているシャッタ駆動機構をコンパクト化する必要があるほか、従来のシャッタ羽根の支持構成に工夫を凝らす必要が生じてくる。そして、そのように工夫したシャッタ羽根の支持構造が、実公昭57−57367号公報で知られている。
【0004】
本発明は、基本的には、上記の公報に記載の考案と同じ立場に立つものであるが、上記の公報に記載の考案よりも、作動上において数段優れた効果を発揮できるようにした構成に関するものである。そこで、先ず、本発明を、より良く理解するために必要であって、上記の公報からでは理解しづらい点を、図4及び図5を用いて説明することにする。また、これらの図4及び図5は、従来の構成を、後述する本発明の実施例と比較し易いようにして示したものであり、実施例に対応する部材及び部位は、極力、実施例と同じ形状にし、それらには、実施例の場合と同じ符号を付けてある。更に、これらの図4及び図5には、先羽根群の構成のみを示してあって、図4はその先羽根群の露光作動開始直前の状態を示し、図5は露光作動の途中の状態を示したものである。
【0005】
図4及び図5に一点鎖線で示したシャッタ地板1は、略中央部に開口部1aを有していて、この開口部1aが、シャッタの露光開口を規制している。そして、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12は、シャッタ地板1に枢着された二つのアーム6,7に順に取り付けられ、図4おいては、展開状態となって開口部1aを完全に覆っている。この構成において、上記の公報に記載の考案のように構成するということは、羽根の枚数が同じである以上は、アーム自体の長さを短くすることができないので、一点鎖線で示した開口部1aの位置を、例えば、二点鎖線で示したように左の方へ移動させ、シャッタ地板1の右端を、二点鎖線の位置までにしたことにほかならない。
【0006】
その結果、羽根9,10,11,12の先端部(右側端部)については、短くすればよいので何ら問題はない。しかし、その反面、開口部1aの左側の領域を十分に覆えなくなってしまう。図4及び図5においては、本来、完全に覆われていなければならない領域を、複数の平行斜線で示してある。そこで、このようなことが生じないようにするためには、各羽根9,10,11,12を左の方へ延伸させる必要がある。このことは、上記の公報の考案の詳細な説明の欄には明記されていないが、図面によって理解することができる。
尚、図4及び図5に示されている先羽根群と先羽根用駆動部材28との連結関係は、余り見かけない構成をしているが、後述の実施例の説明で、その詳細を理解することができる。また、その連結構成に介在している連結板8′は、実施例とは異なる形状をしているため、実施例の符号8に「′」を付けて示してある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近のフォーカルプレンシャッタにおける各々の羽根群は、通常の場合、地板に枢着された二つのアームと、リベット部品である連結軸を介してそれらのアームに枢支された複数枚の羽根で構成されている。そのため、固定されていない連結部を沢山有していて、それらの連結部には、当然のことながら公差が設けられている。しかも、露光作動時には、高速で作動させる必要があることから、アームや羽根は薄い材料で製作され、それ自体、撓み易い部品となっている。
【0008】
そのため、作動中における各羽根群は、全体としては、所定の作動方向ヘ作動するようになっているが、個々の部品には複雑な方向の力が作用して、撓んだり、捩れたり、傾いたりして、一時的に変形してしまうことが知られている。そして、その変形が甚だしい場合には、スリット形成羽根の作動に影響し、適正なスリットを形成できなくなることがある。また、各羽根群は、露光作動の終了時において、直接的又は間接的にストッパによって停止されるが、そのときの衝撃は極めて大きく、各羽根群の構成部品は上記のようにして大きく変形させられる(以下、これらのような複雑な力の作用による変形現象を、あばれ現象と称する)。そのため、露光むらを生じさせたり、各連結部での破壊を生じさせたりすることがある。
【0009】
そこで、このような、あばれ現象を抑制するために、従来から種々の対策が講じられている。そして、その一つとして、後述の実施例の説明からも分かるように、各羽根の先端部の全作動領域にわたって、羽根押さえ板と称されている部材を配置し、各羽根群が安定して作動できるようにすることが知られている。また、露光作動停止時の衝撃を緩和するためのものとしては、地板などに種々の制動手段を設けたり、緩衝手段を設けるようにしたものが知られている。
【0010】
しかしながら、シャッタの小型化を図るために、図4及び図5を用いて説明した羽根の支持構成にすると、他の羽根よりも重要なスリット形成羽根の枢支位置が一番大きく変わり、スリット形成羽根の先端部方向ヘ大きく移動した構成になってしまう。そのため、羽根の先端部における変形は、上記の押さえ板によって抑制されるものの、二つのアームに対する枢支位置から、それらのアームの枢着部方向に大きく延伸された部分は、極めて変形し易い状態になっている。しかも、上記の押さえ板に相当するような部材を、その部分の全作動領域にわたって配置することは不可能である。更に、後羽根群の場合には、作動終了時には展開され、スリット形成羽根は非常に撓み易い状態となるが、上記のように大きく延伸された部分の変形を直接抑制できるようにする手段を、地板等に設けることは容易でない。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、上記の公報に記載されている考案のように、従来の羽根支持構成に対して一つのアームを付加するだけで、シャッタ全体の左右方向の寸法を小さくすることが可能であり、その上に、作動中や作動終了時において生じ易くなったスリット形成羽根のあばれ現象を効果的に抑制できるようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、先羽根群と後羽根群の少なくとも一方が、露光開口の一方の側方側の位置で地板に枢着されている二つのアームと、それらのアームの長手方向に順に枢支されていて最先端側の羽根をスリット形成羽根としている複数枚の羽根とで構成されており、スリット形成羽根以外の1枚の羽根は、前記二つのアームの枢着部方向であって且つスリット形成羽根のスリット形成縁側の方向ヘ、全体として略斜めに延伸した張出部を有しており、前記二つのアームのうち一方のアームに対しては直接枢支されているが、他方のアームに対しては、その他方のアームに枢支された補助アームに対し、前記張出部が、前記スリット形成縁を越えたところで取り付けられているようにする。
その場合、前記補助アームは、前記スリット形成羽根以外の1枚の羽根が直接枢支されているところで、前記一方のアームにも枢支されているようにしたり、また、前記の補助アームが、前記スリット形成羽根と前記二つのアームとの間に配置されているようにしたり、更には、前記スリット形成羽根以外の1枚の羽根が、前記スリット形成羽根に隣接した羽根であるようにしたりすると、好適な構成が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1〜図3に示した実施例によって説明する。これらの図面は、何れもカメラに組み込まれた状態において被写体側から視た平面図であって、図1は露光作動を開始する直前の状態を示したものである。また、図2は露光作動の途中の状態を示したものであり、図3は露光作動の終了直後の状態を示したものである。尚、各図とも、図面を見やすくする必要があるために、他図を参照すれば理解できると考えられる部分については、省略して示すようにしてある。
【0014】
先ず、本実施例の構成を説明する。シャッタ地板1には、その略中央部に長方形を横長にした開口部1aが形成されており、その開口部1aの左側には、円弧状の二つの長孔1b,1cが形成されている。そして、それらの長孔1b,1cの上方端面には、周知の緩衝部材が夫々取り付けられているが、図示すると図面が見にくくなるため省略してある。また、シャッタ地板1の被写体側、即ち表面側には、軸1d,1eが立設されされており、背面側には軸1f,1g,1h,1i,1j,1k,1m,1n,1p,1q,1rが立設されている。
【0015】
また、シャッタ地板1の背面側には、中間板2が、上記の軸1f,1g,1hに取り付けられており、シャッタ地板1との間に、後述する先羽根群の羽根室を構成している。そして、この中間板2にも、その略中央部に、上記の開口部1aと類似の形状をした開口部2aが形成されている。しかし、その二つの長辺は山形に形成されていて、上辺の山形のピーク位置には、急峻な切込み2bが形成されている。尚、このような中間板2の形状は周知であるため、そのような形状をしている理由については、説明を省略する。
【0016】
更に、中間板2の背面側には、補助地板3が、シャッタ地板1の軸1i,1j,1k,1mに取り付けられており、中間板2との間に、後述する後羽根群の羽根室を構成している。そして、その補助地板3にも、その略中央部に、シャッタ地板1の開口部1aと略同一の形状をした開口部3aが形成されている。また、その開口部3aは、上記した二つの開口部1a,2aと重ねて配置されることによって、撮影光の光路域、即ち露光開口を規制するようになっているが、本実施例においては、露光開口が開口部1aのみによって規制されるように構成されているので、後述する作動説明においては、開口部1aを、露光開口と同じものとして説明することにする。
【0017】
また、シャッタ地板1の軸1g,1hには、上記した中間板2のほかに、先羽根用押さえ板4と後羽根用押さえ板5が取り付けられている。これらの押さえ板4,5は、原則的には、図1において開口部1aの右方向の位置、即ち後述する複数枚の羽根の先端部の作動領域に配置されている。そして、先羽根用押さえ板4はシャッタ地板1と中間板2との間に、後羽根用押さえ板5は中間板2と補助地板3との間に配置されている。また、これらの押さえ板4,5の平面形状は同一形状であってもよいが、本実施例においては、開口部1aの上方位置での形状が異なっていて、図1に示すように、先羽根用押さえ板4は、中間板2の切込み2bと重なり、且つ開口部1a側の縁が中間板2の縁と略一致するように形成されている。
【0018】
図2は、図1に示した中間板2,補助地板3,先羽根用押さえ板4,後羽根用押さえ板5を取り除き、且つシャッタ地板1と後述する二つの駆動部材を一点鎖線で示したものである。そのため、先羽根群の構成と後羽根群の構成は、図1よりも図2を参照した方が理解し易くなっている。
【0019】
そこで、先ず、先羽根群の構成について説明する。シャッタ地板1の軸1n,1pには、アーム6,7が枢着されている。また、アーム6の枢着部近傍には、シャッタ地板1側に向けて軸6aが立設されており、そこに連結板8が枢着されている。但し、実際に製作される場合には、後述する複数枚の羽根の取付け構成と同様にして、リベット部品である連結軸を、アーム6と連結板8に形成されている孔に、連結板8側から挿入し、かしめ加工によって、その挿入端をアーム6に固定するようにする方が好ましい。また、そのようにして取り付けられた連結板8の自由端部は、後述の説明から理解することができるように、如何なる状態においても、常に他方のアーム7の一部と重なっていて、接触し得るようになっている。
【0020】
また、二つのアーム6,7には、それらの枢着部から先端部に向けて、4枚の羽根9,10,11,12が、順に取り付けられている。そして、それらの羽根の重なり関係は、羽根9が一番中間板2側にあり、羽根12が一番シャッタ地板1側、即ちアーム6,7側となっている。また、アーム6,7の一番先端部側に取り付けられた羽根12がスリット形成羽根であり、他の羽根は、スリット形成羽根12と区別するために、一般には、被い羽根と言われている羽根である。そして、それらの全ての羽根9,10,11,12の先端部、即ち各図における右方向の端部は、中間板2と先羽根用押さえ板4との間で作動するようになっている。尚、図3においては、スリット形成羽根12のみが示されていて、他の羽根9,10,11は図示を省略されている。
【0021】
更に、アーム6,7に対する4枚の羽根9,10,11,12の取付け方は、羽根9,10,12の場合には従来と同じであるが、羽根11の場合には独特の取付け方をしている。即ち、羽根9,10,12の場合には、周知のように、リベット部品である二つの連結軸を、アーム6,7と各羽根9,10,12に形成された孔に、アーム6,7側から挿入し、かしめ加工によって、その挿入端を各羽根9,10,12に固定している。しかし、夫々の連結軸とアーム6,7との間は、回転可能となっている。尚、連結軸の抜け止めさえ行われていれば、連結軸の先端を羽根9,10,12に固定する必要のないことは勿論である。
【0022】
これに対して、羽根11を取り付けるために、特別に補助アーム13が、アーム6,7とスリット形成羽根12との間に配置されていて、左下方に略斜めに延伸した張出部を有している。また、羽根11の取付けに用いられている三つの連結軸は、上記した他の連結軸と同一形状の部品であるが、補助アーム13の取付け構成を詳しく説明するために、それらの連結軸には、特に符号14,15,16を付けてある。
【0023】
そこで、先ず、連結軸14は、アーム6,補助アーム13と羽根11に形成された孔に、アーム6側から挿入し、かしめ加工によって、その挿入端を羽根11に固定している。しかし、連結軸14と、アーム6,補助アーム13との間は、個々に回転可能となっている。尚、連結軸14は羽根11と固定することが好ましいが、何らかの抜け止め手段が講じられていれば、そのようにすることは必須ではない。
【0024】
また、連結軸15は、アーム7,補助アーム13に形成された孔に、アーム7側から挿入し、かしめ加工によってその挿入端を補助アーム13に固定されている。しかし、連結軸15とアーム7との間は回転可能になっている。この場合にも、他の手段によって、連結軸15の抜け止めが行われていれば、連結軸15をアーム13に固定することは必須ではない。
【0025】
更に、羽根11は、通常の形状とは異なっていて、補助アーム13の張出部と同様にして、左下方に略斜めに延伸した張出部を有している。そして、それらの二つの張出部は、スリット形成羽根12を挟んでいて、それらの先端部を連結軸16によって取り付けられている。その取付け方は、連結軸16が、補助アーム13と羽根11に形成された孔に、補助アーム13側から挿入され、その挿入端を、かしめ加工によって羽根11に固定している。そして、本実施例の場合には、そのかしめ加工によって、補助アーム13と羽根11との間をも固定するようにしているが、理論的には、回転可能としておいても一向に差し支えない。
【0026】
このように、本実施例においては、露光開口の位置、即ち開口部1aの位置を、従来よりもアーム6,7の枢着部方向ヘ移動させ、シャッタ全体の左右方向の寸法を小さくしている。しかし、アーム6,7の長さを短くするわけにはいかないため、露光のためには一番重要であって作動量の一番大きなスリット形成羽根12の場合には、アーム6,7に対する取付け位置から先端部までの長さは短くなっている反面、アーム6,7の枢着部方向への長さが従来よりも大きくならざるを得なくなっている。本実施例によれば、そのようにして、従来より長く形成された領域は、補助アーム13の張出部と、被い羽根11の張出部によって挟むように構成されており、後述の作動説明からも分かるように、如何なる状態においても、この構成は維持されるようになっている。
【0027】
次に、後羽根群の構成について説明するが、後羽根群の構成は、図2からも分かるように、上記した先羽根群の構成を裏返えしにしたものであるから、上記した先羽根群の構成説明よりも簡単に説明する。従って、説明を省略した事項については、上記の先羽根群の説明に準じることとする。尚、図1においては、図面を見やすくするために、後羽根群の4枚の羽根の形状を、一部省略して示している。
【0028】
シャッタ地板1の軸1q,1rには、アーム17,18が枢着されている。また、アーム17の枢着部近傍には、補助地板3側に向けて軸17aが立設されており、そこに連結板19が枢着されている。そして、その連結板19の自由端部は、後述する構成によって、如何なる作動位置においても、常に他方のアーム18の一部と重なり、接触し得るようになっている。尚、アーム17に対する連結板19の取付け構成は、このような構成に限定されず、実際には、各羽根の取付け構成に準じた構成にした方が好ましいことは、連結板8の取付け構成の場合と同じである。
【0029】
また、これらの二つのアーム17,18には、それらの枢着部から先端部に向けて、4枚の羽根20,21,22,23が、順に取り付けられており、それらの羽根の重なり関係は、羽根20が一番中間板2側にあり、羽根23が一番補助地板3側、即ちアーム17,18側となっている。また、アーム17,18の先端部に取り付けられた羽根23がスリット形成羽根であり、他の羽根は被い羽根である。そして、それらの全ての羽根20,21,22,23の先端部は、中間板2と後羽根用押さえ板5との間で作動するようになっている。
【0030】
更に、アーム17,18に対する羽根20,21,23の取付け方は、先羽根群の羽根9,10,12の場合と同様であって、二つの連結軸を、アーム17,18と羽根20,21,23に形成された孔に、アーム17,18側から挿入し、本実施例の場合には、かしめ加工によって、それらの挿入端を羽根20,21,23に固定している。但し、夫々の連結軸とアーム17,18との間は、回転可能となっている。
【0031】
これに対して、羽根22の取付け方は異なっていて、アーム17,18とスリット形成羽根23との間に配置された補助アーム24を介在させている。そして、その羽根22の取付けには三つの連結軸が用いられていて、それらには、特に符号25,26,27を付けてある。先ず、連結軸25は、アーム17,補助アーム24と羽根22に形成された孔に、アーム17側から挿入され、その挿入端が羽根22に固定されているが、連結軸25と、アーム17,補助アーム24との間は、個々に回転可能となっている。また、連結軸26は、アーム18,補助アーム24に形成されている孔にアーム18側から挿入され、その挿入端がアーム18に固定されているが、連結軸26とアーム18との間は回転可能となっている。
【0032】
更に、羽根22には、補助アーム24と同じようにして、左上方に略斜めに延伸した張出部が形成されており、その張出部の先端位置が、補助アーム24の張出部の先端位置に、連結軸27によって取り付けられている。また、その取付け方は、連結軸27が、補助アーム24と羽根22に形成された孔に、補助アーム24側から挿入され、羽根22に固定されるようになっているが、その際、補助アーム24と羽根22との間も固定されるようにしてある。このように、後羽根群の場合にも、スリット形成羽根23は、アーム17,18に対する取付け位置よりもそれらの枢着部側において、補助アーム24と羽根22とによって挟まれるように構成されていている。
【0033】
次に、先羽根群と後羽根群を作動させるための駆動機構について説明するが、図1〜図3には、そのような駆動機構のうち、本実施例の説明に必要な先羽根用駆動部材28と後羽根用駆動部材29のみを示している。また、それらの駆動部材28,29は、上記した各羽根群との位置関係と連結関係を理解できるようにするために示したものである。そのため、特にそれらのことに関係のない部分の形状や構成は省略してある。また、駆動機構を構成してはいるが、図示されていない他の部材や部位については、周知の構成が適用される。
【0034】
図1に示すように、本実施例における先羽根用駆動部材28と後羽根用駆動部材29は、上記したシャッタ地板1の軸1dと軸1eに回転可能に取り付けられている。そして、夫々の駆動ピン28a,29aは、シャッタ地板1に形成された上記の円弧状の長孔1b,1cを貫通し、連結板8,19に形成された孔に嵌合している。そのため、各駆動部材28,29が軸1d,1eで回転されると、アーム6,17は、連結板8,19を介して、各駆動部材28,29と同じ回転方向ヘ回転されるようになっている。そして、露光作動時には、それらの駆動部材28,29は、夫々、図示していない各駆動ばねの付勢力によって、反時計方向ヘ回転されるようになっている。
【0035】
ところで、本実施例においては、駆動部材28,29の配置位置が、通常の配置位置とは異なっている。即ち、通常の場合には、駆動部材28,29の回転軸になる軸1d,1eが、アーム6,17の回転軸となる軸1n,1qと同一軸上に配置されている。そのため、駆動ピン28a,29aは、アーム6,17に形成された孔に嵌合されるようになっていて、本実施例のような連結板8,19は設けられていない。
【0036】
周知のように、シャッタ地板1に、各駆動部材28,29が取り付けられている領域には、セット部材や電磁石を始めとして、図示していない多くの部材が取り付けられており、しかも、それらが、作動上、相互に関連するようにして配置されている。そのため、シャッタの全体の構成上、各駆動部材の形状や大きさに、制約を受けることがあるほか、それらの回転軸の間隔を、どうしても小さくしなくてはならない場合が生じてくる。また、そのような要求は、単にシャッタユニットの設計上の問題からだけではなく、カメラ全体の設計上から生じることもある。
【0037】
しかしながら、そのような要求に応える場合であっても、軸1n,1qの間隔を小さくすることはできない。この間隔は、予め、可能な限り小型化できるような位置に設定されているため、その間隔を小さくすると、作動中において、アーム6,7同士、及びアーム17,18同士が干渉してしまうからである。従って、やむなく、実施例のように構成せざるを得ない場合がある。このようなことから、本実施例の場合には、図示のような構成になっているが、本発明は、このような構成に何ら拘束されるものではなく、従来の構成においても適用できるものであることは言うまでもない。
【0038】
次に、本実施例の作動を説明する。図1は露光作動の開始直前の状態、即ち先羽根用駆動部材28と後羽根用駆動部材29が露光作動開始位置にある状態を示している。そのため、先羽根群の羽根9,10,11,12は展開状態となって、開口部1aを覆っており、後羽根群の羽根20,21,22,23は重畳状態となって開口部1aの下方位置に格納されている。駆動部材28,29を、夫々の駆動ばねの付勢力に抗して、この状態に維持するためには、何種類かの構成が知られている。本実施例においては、そのような構成を例示していないが、本発明は、それらの全ての構成に適用できるものである。また、二重遮光方式のシャッタと称されていて、セット状態においては、開口部1aを、先羽根群と後羽根群の両方によって覆っており、後羽根群は露光作動の開始直前になって、図1の状態となるようにしたものが知られているが、本発明は、そのようなものにも適用することが可能である。
【0039】
カメラのレリーズボタンが押された後、図1の状態から、先ず、先羽根用駆動部材28が、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ回転を開始し、所定時間後には、後羽根用駆動部材29が、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって反時計方向ヘの回転を開始する。その際、先羽根用駆動部材28の駆動ピン28aは、連結板8を介してアーム6を反時計方向へ回転させ、また、後羽根用駆動部材29の駆動ピン29aは、連結板19を介してアーム17を反時計方向ヘ回転させる。
【0040】
そのため、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12は、相互の重なりを大きくしつつ上方へ作動し、スリット形成羽根12によって、開口部1aを開いていく。他方、後先羽根群の4枚の羽根20,21,22,23は、相互の重なりを小さくしつつ上方へ作動し、スリット形成羽根23が、上記のスリット形成羽根12の後を追うようにして、開口部1aを閉じていく。そして、二つのスリット形成羽根12、23によって形成されるスリットによって、感光面を露光させていくが、そのような作動途中の状態が図2に示されている。また、この図2からも分かるように、この状態になっても連結板8,19の自由端はアーム7,18との重なり関係を維持している。
【0041】
ところで、このような作動中において、各羽根には、単に、上方へ作動させる力だけではなく、既に説明したような理由によって、薄い羽根を撓ませるようにする複雑な方向ヘの力が作用する。なかでも、スリット形成羽根12,23は、重要な羽根であるにもかかわらず、その影響を一番受け易くなっている。その理由は、他の被い羽根に比較して、作動量が一番大きいことと、両面を他の部材に接触させている面積が少ないからである。そこで、本実施例においては、従来から行われているように、羽根押さえ板4,5を、各羽根の先端部の全作動領域にわたって配置することにより、羽根の撓みを抑制するようにしている。
【0042】
更に、本実施例の場合には、スリット形成羽根12,23に対してだけ、特別な手段が講じられている。即ち、本実施例においては、図4及び図5を用いて説明したように、シャッタの小型化を図るために、スリット形成羽根12,23は、夫々二つのアームに取り付けた位置から、それらのアームの枢着部方向の領域を、従来よりも長くせざるを得なくなっている。そのため、それらの領域は、従来よりも格段に撓み易くなっている。しかし、本実施例においては、作動中、常にその領域の一部を、補助アーム13,24と被い羽根11,22によって挟んでいるので、その撓みが抑制されることになる。
【0043】
このようにして、先羽根群と後羽根群は露光作動を続けていくが、その後、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12が重畳状態となって、開口部1aの上方位置に格納されると、先羽根用駆動部材28は、その駆動ピン28aが、長孔1bの上端面に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接して停止する。また、その直後、後羽根群の4枚の羽根20,21,22,23が展開状態となって、開口部1aを完全に覆うようになると、後羽根用駆動部材29も、その駆動ピン29aが、長孔1cの上端面に取り付けられている図示していない緩衝部材に当接することによって停止する。そして、その停止直後の状態が図3に示されている。但し、先羽根群の羽根については、図面を見やすくするために、スリット形成羽根12のみが示されている。
【0044】
ところで、このようにして露光作動が終了するとき、周知のように、先羽根群と後羽根群は、極めて大きな衝撃を受け、激しいあばれ現象を生じる。その際、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12は、重畳状態になっているので、撓み方向への動きは比較的抑制されることになる。そのため、どちらかといえば、停止時のバウンドによって、スリット形成羽根12が一時的に開口部1a内に入ってしまうのを防止できるようにすることの方が重要になる。
【0045】
しかしながら、後羽根群の場合には、先羽根群の場合よりも面倒である。即ち、後羽根群の停止時には、4枚の羽根20,21,22,23が展開状態となっていて、相互の重なり量が少なくなっていることと、大部分の平面領域が開口部1a内にあることから、非常に撓み易い状態となっているからである。そのため、停止時のバウンドによって、スリット形成羽根23が一時的に開口部1aの一部を開いてしまうのを防止しなければならないのは勿論のこと、激しいあばれ現象によって各羽根の重なり部から漏光が生じないようにしたり、各羽根の取付け部などが破壊されないようにする必要がある。そこで、従来は、その対策として、羽根群を構成しているアームや羽根に対し、種々の構成をした制動手段や緩衝手段を設けるようにしていた。
【0046】
ところが、既に説明したように、本実施例のスリット形成羽根23は、アーム17,18に対する取付け部から、アーム17,18の枢着部方向の領域が、従来のスリット形成羽根よりも長く形成されていることから、停止時の衝撃による撓み方向ヘの力が、その領域にも大きく作用することになる。しかしながら、その領域に対する直接の制動手段や緩衝手段を、中間板2や補助地板3に設けることは極めて困難である。ところが、本実施例によれば、そのような停止時においても、上記の領域の一部が、補助アーム24と羽根22の張出部によって挟まれているので、大きく撓みにくい状態になっている。従って、シャッタ全体の左右方向の寸法を小さくしたが故に、従来よりもあばれ現象の影響を大きく受けてしまうというようなことがない。
【0047】
次に、本実施例のセット作動を説明する。図3に示した状態において、フィルムの巻き上げが行われると、それに連動して図示していないセット部材が作動され、先羽根用駆動部材28と後羽根用駆動部材29を、所定のタイミングで時計方向へ回転させる。即ち、セット部材は、最初に、先羽根用駆動部材28のみを、図示していない先羽根用駆動ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させる。それにより、駆動ピン28aが、連結板8を介してアーム6を時計方向へ回転させるので、先羽根群の4枚の羽根9,10,11,12は、相互の重なり量を小さくしながら、スリット形成羽根12を先頭にして、下方へ作動していく。
【0048】
そして、先羽根群のスリット形成羽根12と後羽根群のスリット形成羽根23との重なり量が、所定量に達した段階で、セット部材は、後羽根用駆動部材29を、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させる。それにより、駆動ピン29aが、連結板19を介して、アーム17を時計方向へ回転させるので、開口部1aを覆っていた4枚の羽根20,21,22,23は、相互の重なり量を大きくしながら下方へ作動していくことになる。従って、以後は、先羽根群の羽根と後羽根群の羽根は、スリット形成羽根同士の重なり量を所定量に保ちながら、共に下方へ作動していくことになる。そして、その後、先羽根群の羽根9,10,11,12が展開状態となって開口部1aを覆い、後羽根群の羽根20,21,22,23が重畳状態となって開口部1aの下方位置に格納された状態になると、セット部材によるセット作動が終了する。
【0049】
各駆動部材28,29は、その後、次の撮影に際してカメラのレリーズボタンが押されるまで、そのセット状態を維持されることになるが、その維持方法として良く知られているのは係止タイプとダイレクトタイプである。係止タイプは、最近のように露光作動のタイミングを電気的に制御されるようになっても採用されているものである。そして、各駆動部材28,29は、セット位置においては、係止部材によって係止されていて、レリーズ後に、その係止を解かれることによって、露光作動を開始するようにしたものである。従って、このタイプの場合には、各駆動部材28,29は、セット位置と露光作動開始位置が同じになる。
【0050】
もう一つのタイプは、ダイレクトタイプと言われていて、各駆動部材28,29の露光作動の開始を、電気的に制御するようになってきてから生まれた独特の構成である。このタイプにおいては、各駆動部材28,29のセット位置は、セット作動後においてもセット位置に留まっているセット部材によって維持されている。そして、カメラのレリーズ直後に、各駆動部材28,29が夫々の電磁石に保持された後、セット部材がセット前位置に復帰するようにし、電磁石の保持力を順に解くことによって露光作動を開始するようになっている。従って、周知であるため詳しい説明は省略するが、このタイプの場合には、各駆動部材28,29は、セット位置と露光作動開始位置が若干異なっている。
【0051】
更に、上記の二つのタイプの違いに関係なく、それらを変形させたものとして、既に述べた二重遮光式のシャッタも存在する。しかしながら、駆動機構の形式が、たとえどのようなものであったとしても、露光作動の開始直前には、各駆動部材28,29は、露光作動開始位置に位置していなければならない。それ故、いずれにしても、露光作動開始直前には、各駆動部材28,29は、図1に示した状態となっている。
【0052】
このようにして、一連の作動は行われるが、上記の説明からも分かるように、本実施例において、アーム6,17に取り付けられている連結板8,19は、図1に示した露光作動の開始直前の状態においても、図2に示した露光作動の途中の状態においても、更には、図3に示した露光作動の終了直後の状態においても、それらの自由端部が、アーム7,18と常に重なっているように構成されている。その理由は、作動中に、連結板8,19とアーム7,18とが衝突しないようにするためである。
【0053】
既に説明したように、アーム6,7,17,18は、軸1n,1p,1q,1rに枢着されているため、極めて僅かではあるが、公差によって上記の各軸の軸方向ヘも動き得るようになっているし、また、各軸の軸芯に対して傾き得るようにもなっている。また、アーム6,7,17,18は、比較的薄い材料で細長い形状に形成されているので、それ自体は、撓み易くなっている。更に、上記したように、各羽根群が作動するとき、各羽根群には、図面の上下方向ヘの単純な力が作用するだけではなく、垂直方向などヘの複雑な力も作用するようになっている。そのため、アーム6,7,17,18は、そのような複雑な力によって、多かれ少なかれ、撓んだり捩れたりさせられる。
【0054】
このような実情であることから、もし、連結板8,19の長さを、駆動ピン28a,29aとの嵌合部までとした場合には、即ち、例えば、連結板8の形状を図4に示した連結板8′のようにした場合には、図2に示した状態から図3に示した状態に至る過程において、アーム7が連結板8′に衝突するという事態が発生してしまう。ところが、本実施例の連結板8,19は、それらの自由端部が、駆動ピン28a,29aとの嵌合部から延伸して形成されており、しかも、その自由端部が、常にアーム7,18と重なるようにしているので、作動中に、上記のような衝突は生じない。
【0055】
尚、本実施例においては、連結板8,19が、アーム6,17に対して、羽根を取り付けていない方の面に枢着されている。その理由は、やはり、シャッタの小型化と無縁のものではない。そのことは、例えば、図1における連結板8と羽根9との関係を見れば理解できる。即ち、本実施例の場合には、連結板8をアーム6の中間板2側の面に枢着すると、図1に示す状態において羽根9と衝突し得る位置関係となってしまう。また、他方の連結板19の場合には、アーム17の中間板2側の面に枢着すると、図3に示す状態において羽根20と衝突し得る位置関係になってしまう。
【0056】
このような衝突が生じないようにするためには、軸1d,1eから駆動ピン28a,29aまでの寸法を小さくするか、アーム6,7に対する羽根9の取付け位置、及びアーム17,18に対する羽根20の取付け位置を、各アームの先端部方向ヘ移動させる必要がある。しかし、前者の場合には、図面上での配置構成からも容易に予測できるように、上記の寸法をこれ以上小さくすると、各駆動部材28,29のセット力量が極端に大きくなってしまい、実現性に乏しいものとなってしまう。
【0057】
他方、後者の場合には、羽根9,20だけでは済まず、他の羽根を順に移動させる必要があるため、図2における各羽根の左端部の位置関係からも理解できるように、開口部1aの位置を右側に移動せざるを得なくなり、シャッタを小型化する意味が薄くなってしまう。そこで、本実施例においては、連結板8,19を、アーム6,17の、羽根を取り付けていない面に枢着している。しかしながら、小型化の程度によっては、連結板8,19を、アーム6,17の、羽根を取り付けている面に枢着しても差し支えなく、その場合にも、やはり、連結板8,19から延伸した自由端部を、常にアーム7,18に重ねるようにしておくと、作動時における衝突を防止することが可能である。
【0058】
尚、上記の実施例においては、補助アーム13が、連結軸14によってアーム6にも取り付けられているが、これは、補助アーム13を、アーム6とアーム7の両方に取付けることによって、作動中におけるアーム6,7の相対位置関係を維持させ易いようにし、あばれ現象の抑制を効果的にするためであるが、特にそのようにするまでもない場合には、アーム6に取り付けず、アーム7と羽根11に取り付けるだけでも構わない。また、上記の実施例においては、補助アーム13を、アーム6,7とスリット形成羽根12との間に配置しているが、アーム6,7の反対側の面に取り付けても差し支えない。更に、上記の実施例においては、羽根11に張出部を形成しているが、その代わりに、例えば、羽根10に張出部を形成するようにしても差し支えない。そして、これらのことは、先羽根群に限らず、後羽根群の場合にも全く同じことがいえる。
【0059】
また、上記の実施例においては、各羽根の先端部の作動領域に、押さえ板4,5を設けているが、最近では、シャッタ地板1や補助地板3を合成樹脂で製作し、各羽根の先端部の作動領域を肉厚に形成することによって、上記のような押さえ板4,5を必要としないようにした構成も知られている。本発明は、そのような構成のシャッタにも適用できるものであるし、また、押さえ板を設ける場合であっても、その形状は、実施例の形状に拘束されるものではない。更に、最近では、複数枚の羽根を枢支している二つのアームを、シャッタ地板ではなく、補助地板に枢着したものも知られているが、本発明は、そのようにしたシャッタにも適用できることは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、地板に枢着されていて複数枚の羽根を枢支している二つのアームのうち、少なくとも一方のアームに、補助アームを取り付け、スリット形成羽根は、上記の二つのアームに枢支された位置から、上記の枢着部方向の領域の一部を、上記補助アームと他の1枚の羽根によって、如何なる作動位置においても、常に挟まれているようにしたから、シャッタ全体の左右方向の寸法を小さくすることができる上に、それによって生じ易くなったスリット形成羽根のあばれ現象を、部品数を増やすことなく、効果的に抑制することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体側から視た実施例の平面図であって、露光作動を開始する直前の状態を示したものである。
【図2】被写体側から視た実施例の平面図であって、先羽根群と後羽根群の露光作動中の状態を理解し易いように示したものである。
【図3】図2と同じようにして被写体側から視た平面図であって、主に後羽根群の露光作動終了直後の状態を理解し易いように示したものである。
【図4】実施例と比較するために示したフォーカルプレンシャッタの平面図であって、露光作動開始直前状態の先羽根群を示したものである。
【図5】図4に示した先羽根群が露光作動の途中にある状態を示した平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a,2a,3a 開口部
1b,1c 長孔1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k,1m,1n,1p,1q,1r,6a,17a 軸
2 中間板
2b 切込み
3 補助地板
4 先羽根用押さえ板
5 後羽根用押さえ板
6,7,17,18 アーム
8,8′,19 連結板
9,10,11,12,20,21,22,23 羽根
13,14 補助アーム
14,15,16,25,26,27 連結軸
28 先羽根用駆動部材
28a,29a 駆動ピン
29 後羽根用駆動部材
Claims (4)
- 先羽根群と後羽根群の少なくとも一方が、露光開口の一方の側方側の位置で地板に枢着されている二つのアームと、それらのアームの長手方向に順に枢支されていて最先端側の羽根をスリット形成羽根としている複数枚の羽根とで構成されており、スリット形成羽根以外の1枚の羽根は、前記二つのアームの枢着部方向であって且つスリット形成羽根のスリット形成縁側の方向ヘ、全体として略斜めに延伸した張出部を有しており、前記二つのアームのうち一方のアームに対しては直接枢支されているが、他方のアームに対しては、その他方のアームに枢支された補助アームに対し、前記張出部が、前記スリット形成縁を越えたところで取り付けられていることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
- 前記補助アームは、前記スリット形成羽根以外の1枚の羽根が直接枢支されているところで、前記一方のアームにも枢支されていることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
- 前記補助アームが、前記スリット形成羽根と前記二つのアームとの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
- 前記スリット形成羽根以外の1枚の羽根が、前記スリット形成羽根に隣接した羽根であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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