JP4855754B2 - デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

デジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ Download PDF

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Description

本発明は、シャッタ羽根を一つ又は二つ備えたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
デジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタの中には、二つの地板の間に構成された羽根室内に、一方の地板に対して一端を枢着した複数のアームと、それらのアームに枢支された少なくとも1枚の羽根とで構成されたシャッタ羽根を、一つだけ配置しているものがある。また、古くから銀塩フィルムカメラには、二つの地板を中間板で仕切って二つの羽根室を構成し、上記の構成をした二つのシャッタ羽根を、別々に配置するようにしたものが採用されたきたが、そのようなフォーカルプレンシャッタも、デジタルカメラに採用されることがある。そして、それらのフォーカルプレンシャッタにおいては、各々のシャッタ羽根は、一つのアームを、駆動部材の駆動ピンに連結させていて、駆動部材が往復回転することによって、露光開口を開閉させるようにしている。
また、アームに対する羽根の枢支構成は、アームに形成された孔と羽根に形成された孔とを重ねておき、それらの孔に、リベット部品であって一端に頭部(直径の大きな鍔部)を有した連結軸をアーム側から挿入し、その先端をかしめ加工によって羽根に固定することによって、アームに対して羽根が回転可能となるようにしている。そのため、連結軸の頭部は、アームから比較的大きく突き出た構成になっている。そして、一つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタの場合には、デジタルカメラ内において、アームが羽根よりも撮像装置側となるようにして配置することも、その逆となるように配置することも可能であるが、二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタの場合には、いずれのシャッタ羽根も、アームが隣接する地板側となるようにして構成されるのが普通であるため、常にアームが羽根よりも撮像装置側となるようにして配置されることになる。
ところで、このような構成のシャッタ羽根は、何らかの手段を講じておかないと、撮影時には、走行中の撓みが原因となって、羽根が破壊されてしまう場合のあることが知られており、また、その停止時には、ストッパに当接した衝撃で、大きくバウンドしてスミア現象を発生させてしまったり、羽根やアームが大きく撓んで破壊されてしまうことが知られている。そして、このような事態は、シャッタ羽根が高速で露光開口を閉じるときに発生するのが普通であるから、シャッタ羽根を二つ備えたフォーカルプレンシャッタの場合には、撮影終了時に露光開口を閉鎖する後羽根において発生することが多い。また、羽根は、アーム側へ変形する場合よりも、どちらかというとその反対側に変形し易い。そのため、下記の特許文献1には、二つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタにおいて、後羽根の中間板側に、上記の駆動ピンによってアームと一緒に回転させられる押さえ部材(押さえアーム)を配置し、羽根の撓みを抑止するようにした構成が開示されている。
特開平10−161182号公報
デジタルカメラに備えられている撮像装置は、周知のように、CCD等の固体撮像素子の前面に、ローパスフィルタなどのフィルタ板や、透明な保護用のカバー板などを配置している。そのため、銀塩フィルムカメラの場合におけるフィルム面との間の間隔と同じ間隔で、固体撮像素子の前面にフォーカルプレンシャッタを配置しようとすると、単に配置するだけであれば可能であっても、実際には、シャッタ羽根の作動によって、上記したように、アームや羽根が大きく撓み、フィルタ板やカバー板の表面を傷付けてしまう可能性が高くなる。
そこで、そのことを具体的に説明する。先ず、上記したように、アームに羽根を枢支するために用いられている連結軸は、その頭部がアームから大きく突き出ている。そのため、デジタルカメラ内に、シャッタ羽根を一つだけ備えたフォーカルプレンシャッタを、アームが羽根よりも撮像装置側となるようにして配置すると、露光開口内において羽根が撮像装置側へ凸となるように大きく撓んだとき、露光開口内に存在する連結軸の頭部が露光開口の外へ移動され、フィルタ板やカバー板の表面を傷付けてしまうことになる。従って、この種のフォーカルプレンシャッタを、アームが羽根よりも撮像装置側となるようにして配置することは、極めて問題である。そして、このことは、シャッタ羽根を二つ備えていて、後羽根が、撮像装置側の羽根室に配置されたフォーカルプレンシャッタの場合にも、同じことが言える。
そのため、シャッタ羽根を一つだけ備えたフォーカルプレンシャッタの場合には、羽根がアームよりも撮像装置側となるようにして、デジタルカメラ内に配置することが考えられる。また、シャッタ羽根を二つ備えていて、後羽根を撮像装置側の羽根室に配置しているフォーカルプレンシャッタの場合にも、その後羽根を、羽根がアームよりも撮像装置側となるようにして配置することが考えられる。そうすれば、上記の場合よりも、連結軸の頭部の高さ分だけ余裕ができるはずである。しかしながら、上記したように、羽根は、アーム側へ変形する場合よりも、その反対側へ変形し易いため、単に、そのように配置しただけでは十分とは言えず、そのような反対側(撮像装置側)への変形を抑制する手段を講じる必要がある。
そこで、羽根室内において、羽根よりも撮像装置側に、特許文献1に記載されている構成の押さえ部材を配置することが考えられる。ところが、特許文献1に記載されている押さえ部材は、地板に対して、シャッタ羽根のアームとは異なる軸上で回転可能に取り付けられており、駆動部材の駆動ピンによってシャッタ羽根のアームと一緒に回転させられるように構成されているため、駆動ピンに連動するための長いカム面を形成している。しかしながら、加工上,コスト上からは、細長い薄い部材に長いカム面を形成することは、好ましくないことであるし、作動上からは、駆動ピンとカム面が摺動するため、駆動部材の負荷が大きくなってしまう。そして、そのカム面を、特許文献1の図3及び図4に示されているように、長孔として形成する場合には、駆動ピンとアームとの連結を先ず最適にしておいてから、異軸上に取り付けられている押さえ部材の長孔を駆動ピンに嵌合させ得るようにすることになるため、長孔の幅寸法には比較的余裕を持たせることになって、高速作動中に変則的なガタツキを発生させる要因となっていまう。また、カム面を、特許文献1の図5及び図6に示されているように、カム縁として形成する場合には、駆動ピンに接触させるためのばね部品が必要になるほか、シャッタのセット時には、そのばねの付勢力が負荷となってしまうという問題点がある。
更に、特許文献1に記載の押さえ部材は、シャッタ羽根のアームよりも格段に長くて、シャッタ羽根が露光開口を覆っているときには、露光開口の略対角線上に位置するようになっている。ところが、各羽根が撓むときには、露光開口の略中央で一番凸状態になりやすい。そのため、そのような場合には、押さえ部材は撮像装置側へ押されることになるが、その移動量は、押された中央の部位よりも先端側で大きくなる。従って、シャッタ羽根走行途中や停止時の衝撃発生時には、その先端が露光開口の外に出て、フィルタ板やカバー板の表面を傷付けてしまうことになる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、撮像装置の直前に配置しても、シャッタ羽根によって撮像装置を傷付けることのない、実効性のあるデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタは、各々が露光用の開口部を有していて両者の間に羽根室を構成している二つの地板と、夫々の一端が前記地板の一方に対して異なる軸上で回転可能に取り付けられた第1及び第2アームとそれらのアームの先端側で夫々両方に枢支された少なくとも1枚の羽根とで構成されておりカメラ内においては該羽根を該アームよりも撮像装置側にして前記羽根室内に配置されているシャッタ羽根と、駆動ピンを有しており往復回転時には該駆動ピンによって前記第1アームを往復回転させ前記羽根によって前記開口部を開閉させる駆動手段と、一端が前記地板の一方に対して前記第1アームと同軸上で回転可能となるように取り付けられておりカメラ内においては前記羽根よりも撮像装置側に前記第1アームと重なるようにして前記羽根室内に配置され前記駆動ピンによって前記第1アームと同じ角度変化で往復回転させられる押さえ部材と、を備えているようにする。
その場合、前記押さえ部材は、前記第1アームよりも先端側の幅が広く形成されているようにすると、より好適な構成になるが、さらに、前記押さえ部材は、少なくとも前記羽根が前記開口部を閉じ終わる前後の状態では、前記羽根を間にして、前記第1アームと前記第2アームの両方に重なる形状をしているようにすると、一段と優れた効果が得られる。
また、先羽根と先羽根用駆動手段が備えられていて、前記二つの地板の間には中間板で仕切って二つの羽根室が構成されており、前記シャッタ羽根と前記駆動手段とは、後羽根と後羽根駆動手段であって、該後羽根は撮像装置側の羽根室内に配置されており、前記先羽根は、一端が前記地板の一方に異なる軸上で回転可能となるように取り付けられた二つのアームとそれらの先端側で夫々両方に枢支された複数枚の羽根とによって構成されていて、被写体側の羽根室内に配置されており、前記先羽根用駆動手段は、駆動ピンを有していて、その往復回転時には該駆動ピンによって前記先羽根のアームの一方を往復回転させるようにすると、二つのシャッタ羽根を備えたデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタとして好適な構成になる。
本発明のデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタは、羽根をアームより撮像装置側とするようにしたシャッタ羽根が撮像装置の直前位置に配置され、羽根室内においてその羽根よりも撮像装置側に配置されている押さえ部材が、地板に対して、第1アームと同軸上に取り付けられ、第1アームと一緒に駆動ピンによって回転させられるようにしたので、コスト的に極めて有利な構成である。そして、押さえ部材と第1アームとは常に重なった状態で羽根を挟み付け、羽根の撓みを有効に抑止できると共に、押さえ部材が露光開口の中央領域を作動しないため、羽根が撓んでも、その先端が、撮像装置側に大きく変位せず、撮像装置の表面を傷付けるようなことがない。
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。尚、実施例は、シャッタ羽根を一つだけ備えたデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタであるが、上記の説明からも分かるように、本発明は、先羽根と後羽根との二つのシャッタ羽根を備えていて、後羽根を先羽根よりも撮像装置側に配置したデジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタにも適用できるものである。
図1〜図6を用いて本実施例を説明するが、図1は、カメラ内における実施例の配置状態を示した図であり、図2は、被写体側から見て露光開口の閉鎖状態を示した実施例の平面図である。また、図3は、図1を上下方向に切断して示した断面図であり、図4は、撮像装置側から見て露光開口の閉鎖状態を示した実施例の平面図である。更に、図5は、被写体側から見て露光開口の全開状態を示した実施例の平面図であり、図6は、撮像装置側から見て露光開口の全開状態を示した実施例の平面図である。尚、周知のように、デジタルカメラ用のフォーカルプレンシャッタの場合には、構成が同じであっても、カメラの設計仕様によって、二つの作動方式(ノーマリーオープン方式とノーマリークローズ方式)のいずれかで作動させられることになるが、本実施例の場合には、それらの両方について説明しても意味がないので、作動説明に際しては、ノーマリークローズ方式で作動させられる場合を説明する。
先ず、周知であるが、図1を用いて、カメラ内における本実施例のフォーカルプレンシャッタの配置構成を説明しておく。デジタルカメラのカメラ本体Aの内部には、撮影レンズBと撮像装置Cとが配置されており、撮像装置Cの被写体側の直前位置には、フォーカルプレンシャッタDが配置されている。そのうち、撮像装置Cは、一般には種々の構成が知られているが、本実施例の場合には、固体撮像素子の被写体側に向けて、ローパスフィルタとカバー板とを順に配置したものとしておく。また、本実施例のフォーカルプレンシャッタDは、シャッタ地板1と補助地板2との間に一つの羽根室を構成したものであって、シャッタ地板1に取り付けられているシャッタ羽根の駆動機構には特に特徴があるわけではないので、その駆動機構はブロック体として二点鎖線で示してある。
そこで、次に、本実施例の特徴的な構成を説明する。図2に示されているように、被写体側に配置されているシャッタ地板1には、略中央に長方形を横長にした露光用の開口部1aが形成されていて、その開口部1aの左下方位置には円弧状の長孔1bが形成されている。また、図4に示されているように、一番撮像装置C側に配置されている補助地板2には、略中央に上記の開口部1aと略同じ形状ではあるが上辺を山形にされた開口部2aが形成されていて、その開口部2aの右下方位置には、上記の長孔1bと同じ形状の長孔2bが形成されている。そして、それらの二つの地板1,2は、それらの開口部1a,2aと長孔1b,2bを、各々重ねるようにし、図示していない手段によって相互に取り付けられており、開口部1aを撮影光路用の露光開口としている。
また、図2に示されているように、シャッタ地板1には、被写体側に軸1cが立設されており、この軸1cには、周知であるため図示していないが、駆動部材が回転可能に取り付けられている。そして、その駆動部材は、反時計方向へは、図示していない駆動ばねの付勢力によって回転させられ、時計方向へは、図示していないセット部材により、駆動ばねの付勢力に抗して回転させられ、セット位置では、図示していない係止部材によって係止されるようになっている。また、この駆動部材には、図2に断面で示した駆動ピン3が設けられており、長孔1bを貫通させて、その先端を、図4に示すように、補助地板2の長孔2bに挿入している。更に、シャッタ地板1には補助地板2側の面に、軸1d,1eが立設されており、そのうち軸1dは軸1cと同一軸心上に立設されている。そして、図4に示すように、それらの先端を補助地板2に形成された孔2c,2dに挿入している。
羽根室内に配置されている本実施例のシャッタ羽根は、二つのアーム4,5と、3枚の羽根6,7,8とで構成されている。先ず、アーム4は、その長手方向の一端を、上記の軸1dに回転可能に取り付けられていて、その長孔4aに上記の駆動ピン3を嵌合させている。また、アーム5は、その長手方向の一端を、上記の軸1eに回転可能に取り付けられている。更に、羽根6,7,8は、各々アーム4,5の両方に対し、合計6個の連結軸9を用い、先端に向けて順に枢支されているが、その連結軸9の符号は、図2,図3において、それらの1個にだけ付けてある。
尚、アーム4,5に対する羽根6,7,8の枢支構成を明示していないが、本実施例の枢支構成は周知の構成をしており、アーム4,5に形成された孔と羽根6,7,8に形成された孔とを重ねておき、それらの孔に、リベット部品であって一端に頭部を有した連結軸9をアーム4,5側から挿入し、その先端をかしめ加工によって羽根6,7,8に固定し、アーム4,5に対して羽根6,7,8を回転可能にしている。そして、本実施例の場合には、図3から分かるように、アーム4,5と羽根6,7,8とは、アーム4,5が被写体側となり、羽根6,7,8が撮像装置C側となるように配置されているから、6個の連結軸9の頭部は、いずれも被写体側に突き出ていることになる。
羽根室内には、上記のシャッタ羽根のほかに、押さえ部材10が配置されている。この押さえ部材10は、図4から分かるように、シャッタ羽根よりも撮像装置C側に配置されており、アーム4と同様に、上記の軸1dに対して回転可能に取り付けられていて、その長孔10aには上記の駆動ピン3が嵌合している。また、この押さえ部材10は、アーム4と略同じ長さをしているが、全体の幅はアーム4より広く、羽根6,7,8を間にして、アーム4の略全体に重なっているほかアーム5の一部とも重なり得るように形成されていて、各羽根6,7,8に接触するようになっている。尚、この押さえ部材10は、略中央部を肉抜きして大きな一つの孔を形成しているが、これは、押さえ部材10の軽量化を図って駆動部材の負荷を低減し、シャッタ羽根の高速作動を可能にするためである。従って、軽量化を図る必要がなければ、孔を形成しなくてよいし、軽量化を必要とする場合であっても、大きな孔を一つ形成するのではなく、複数の小さい孔を形成するようにしてもよい。
次に、本実施例の作動を説明する。周知のように、デジタルカメラ用のシャッタ羽根の作動は、二つのシーケンスのいずれかで行われる。その一つは、シャッタ羽根が、露光開口を閉鎖している状態を初期状態(撮影待機状態)としたものであって、撮影に際してレリーズボタンが押されると、直ちにシャッタ羽根がその初期状態からスタートするノーマリークローズタイプと称されているものである。もう一つは、シャッタ羽根が、露光開口を全開にしている状態を初期状態としたものであって、撮影に際してレリーズボタンが押されても、シャッタ羽根は直ちに作動せず、撮影の最終段階において、その初期状態からスタートするノーマリーオープンタイプと称されているものである。上記したように、本実施例のシャッタは、いずれのシーケンスでも作動させることが可能であるが、以下においては、ノーマリークローズタイプのシーケンスで作動させる場合について説明する。
図2及び図4は、シャッタ羽根が開口部(露光開口)1aを閉鎖している初期状態を示したものである。このとき、図2において、軸1cに取り付けられている図示していない駆動部材は、駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ回転させられ、図示していないストッパに当接して停止させられたときと同じ状態をしており、その駆動ピン3によって、シャッタ羽根をこの閉鎖状態に維持させている。また、このとき、押さえ部材10は、羽根6,7,8を間にして、アーム4の略全体に重なっているほかアーム5の一部とも重なっている。
この初期状態において、撮影者が、光学ファインダによって被写体像を確認し、レリーズボタンを押すと、駆動部材は図示していないセット部材によって、駆動ばねの付勢力に抗して時計方向へ回転させられる。それによって、駆動ピン3がアーム4と押さえ部材10を時計方向へ回転させるので、羽根6,7,8は、それらの重なりを大きくしながら下方へ移動させられ、開口部1aを開いていく。そして、シャッタ羽根が開口部1aを全開にすると、駆動部材は、図示していない係止部材によって係止され、上記の図示していないセット部材は、駆動部材の作動軌跡外へ退く。このようにして得られた状態が、図5及び図6に示されたセット状態であるが、このとき、押さえ部材10は、アーム4とは図2の場合と同様にして重なっているが、アーム5とは重なっていない。
このようにして、シャッタ羽根が、図5及び図6に示された状態になると、それまで、撮像装置Cの固体撮像素子に蓄積されていた電荷が放出され、撮影のための電荷の蓄積が開始される。そして、所定の時間が経過すると、露光時間制御回路からの信号によって図示していない電磁石が制御され、上記の係止部材による駆動部材の係止が解除される。そのため、図5において、図示していない駆動部材は、駆動ばねの付勢力によって反時計方向へ回転させられ、駆動ピン3によってアーム4と押さえ部材10とを急速に反時計方向へ回転させる。従って、シャッタ羽根の羽根6,7,8は、それらの重なりを小さくしながら高速で上方へ移動させられ、開口部1aを閉じて行く。
このようなシャッタ羽根の閉じ作動は、図示していない駆動ばねの付勢力によって高速で行われるため、周知のように、羽根6,7,8には、上方へ移動させる力のほかに、光軸方向へも変位させようとする変則的な力が作用する。そして、そのような変則的な力が作用すると、各羽根6,7,8は、その長さ方向の両端以外が開口部1a内に臨んでいるため、開口部1aの中央領域で、その力の影響を大きく受け、光軸方向へ凸となるように撓まされることになる。そのため、単に、羽根6,7,8がアーム4,5よりも撮像装置側に配置されているだけだと、羽根6,7,8が開口部1a内の中央領域で撮像装置C側に凸となるように撓まされたとき、その撓み部が羽根室外へ突き出されることになり、近接位置に配置されている撮像装置Cのカバー板の前面を傷付けてしまうことになる。
ところが、本実施例の場合には、押さえ部材10が、常に、アーム4と重なっていて、開口部1a内の側方領域において、羽根6,7,8を挟みこんでいるため、羽根6,7,8の撓み量が好適に抑制され、撮像装置Cのカバー板の前面を傷付けてしまうことがないようになっている。しかも、この閉じ作動の後半には、各羽根6,7,8は、それらの重なり量が小さくなって一層撓みやすくなるが、本実施例の場合には、その段階になると、押さえ部材10が、アーム4とだけではなく、アーム5の一部とも重なるようになり、撓みの抑止効果が一段と大きくなるようにしてある。
このように作動して、羽根6,7,8が、開口部1aを閉鎖すると、その直後に、駆動部材がストッパに当接して停止するが、そのときにも、ストッパに当接した衝撃で各羽根6,7,8には撓ませようとする力が作用する。しかしながら、本実施例の場合には、そのときにも、上記したようにし、押さえ部材10により、その撓み量を効果的に抑止するので、撮像装置Cのカバー板の前面を傷付けてしまうようなことはない。そして、そのようにして停止され静止した状態が、図2及び図4に示された状態であり、この状態が次の撮影の待機状態である。
尚、本実施例においては、押さえ部材10の幅を、アーム4の幅よりも広くしているが、本発明はそのようにすることに限定されず、略同じにしても差し支えない。また、本実施例においては、押さえ部材10の長さを、アーム4の長さと略同じにしているが、本実施例の場合よりも長くしても構わない。但し、先端が開口部1aの中央領域を通らないようにするためと、閉じ作動を行うとき、その先端が、図4において、開口部2aの上辺に衝突しないようにする必要があるので、本実施例ぐらいの長さが最適である。また、本実施例は、一つのシャッタ羽根を備えたフォーカルプレンシャッタに本発明を適用したものであるが、上記したように、本発明は、二つのシャッタ羽根を備えていて、後羽根を先羽根よりも撮像装置C側に配置したフォーカルプレンシャッタにも適用することができるものである。
また、周知のように、フォーカルプレンシャッタには、セット位置に駆動部材を保持する構成として、ダイレクトタイプと称されているものと、係止タイプと称されているものとがある。そして、本実施例の作動は、係止タイプを前提にして説明したものであるが、本発明は、ダイレクトタイプのものにも適用できることは言うまでもない。更に、本実施例においては、図示していない駆動部材は、一方へは駆動ばねの付勢力によって回転させられ、他方へはセット部材によって回転させられる場合で説明したが、本発明の駆動手段は、そのような構成の駆動部材に限定されず、往復回転するモータの回転子であっても、モータに連動して往復回転させられる部材であっても差し支えまい。
カメラ内における実施例の配置状態を示した図である。 被写体側から見て露光開口の閉鎖状態を示した実施例の平面図である。 図1を上下方向に切断して示した断面図である。 撮像装置側から見て露光開口の閉鎖状態を示した実施例の平面図である。 被写体側から見て露光開口の全開状態を示した実施例の平面図である。 撮像装置側から見て露光開口の全開状態を示した実施例の平面図である。
符号の説明
A カメラ本体
B 撮影レンズ
C 撮像装置
D フォーカルプレンシャッタ
1 シャッタ地板
1a,2a 開口部
1b,2b,4a,10a 長孔
1c,1d,1e 軸
2 補助地板
2c,2d 孔
3 駆動ピン
4,5 アーム
6,7,8 羽根
9 連結軸
10 押さえ部材

Claims (4)

  1. 各々が露光用の開口部を有していて両者の間に羽根室を構成している二つの地板と、夫々の一端が前記地板の一方に対して異なる軸上で回転可能に取り付けられた第1及び第2アームとそれらのアームの先端側で夫々両方に枢支された少なくとも1枚の羽根とで構成されておりカメラ内においては該羽根を該アームよりも撮像装置側にして前記羽根室内に配置されているシャッタ羽根と、駆動ピンを有しており往復回転時には該駆動ピンによって前記第1アームを往復回転させ前記羽根によって前記開口部を開閉させる駆動手段と、一端が前記地板の一方に対して前記第1アームと同軸上で回転可能となるように取り付けられておりカメラ内においては前記羽根よりも撮像装置側に前記第1アームと重なるようにして前記羽根室内に配置され前記駆動ピンによって前記第1アームと同じ角度変化で往復回転させられる押さえ部材と、を備えていることを特徴とするデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記押さえ部材は、前記第1アームよりも先端側の幅が広く形成されていることを特徴とする請求項1に記載のデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記押さえ部材は、少なくとも前記羽根が前記開口部を閉じ終わる前後の状態では、前記羽根を間にして、前記第1アームと前記第2アームの両方に重なる形状をしていることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  4. 先羽根と先羽根用駆動手段が備えられていて、前記二つの地板の間には中間板で仕切って二つの羽根室が構成されており、前記シャッタ羽根と前記駆動手段とは、後羽根と後羽根駆動手段であって、該後羽根は撮像装置側の羽根室内に配置されており、前記先羽根は、一端が前記地板の一方に異なる軸上で回転可能となるように取り付けられた二つのアームとそれらの先端側で夫々両方に枢支された複数枚の羽根とによって構成されていて、被写体側の羽根室内に配置されており、前記先羽根用駆動手段は、駆動ピンを有していて、その往復回転時には該駆動ピンによって前記先羽根のアームの一方を往復回転させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
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