JP2000248567A - 土木用壁体の構築方法 - Google Patents
土木用壁体の構築方法Info
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- JP2000248567A JP2000248567A JP11056576A JP5657699A JP2000248567A JP 2000248567 A JP2000248567 A JP 2000248567A JP 11056576 A JP11056576 A JP 11056576A JP 5657699 A JP5657699 A JP 5657699A JP 2000248567 A JP2000248567 A JP 2000248567A
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- Japan
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- wall
- tension
- civil engineering
- constructing
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- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のような鋼杭を用いることなく、張力手
段を用いて土木用壁体の構築を簡略化、省力化及び低コ
スト化する方法を提供する。 【解決手段】 壁体ユニット12のパネル部15上端に
前記接続具13の固定部19をボルト26で取り付けて
その支持部20をパネル面から直角方向に張り出させ、
上段になる壁体ユニット12をその張出し部16を介し
て下段になる壁体ユニット12の接続具13の支持部2
0上に順次立設して所要段数積み上げ、上段の張出し部
16と下段の支持部20とに設けた接続孔17内に前記
張力手段14のテンションバー23を挿通し、該テンシ
ョンバー23に螺設したナット30により前記張出し部
16及び支持部20を上下から共締めすることにより各
壁体ユニット12どうしを接続するとともに、テンショ
ンアジャスター22を操作して各テンションバー23に
張力を付与することにより、基礎コンクリート上に積み
上げた壁体ユニット12の立設状態を調整、強化するこ
とを特徴とする。
段を用いて土木用壁体の構築を簡略化、省力化及び低コ
スト化する方法を提供する。 【解決手段】 壁体ユニット12のパネル部15上端に
前記接続具13の固定部19をボルト26で取り付けて
その支持部20をパネル面から直角方向に張り出させ、
上段になる壁体ユニット12をその張出し部16を介し
て下段になる壁体ユニット12の接続具13の支持部2
0上に順次立設して所要段数積み上げ、上段の張出し部
16と下段の支持部20とに設けた接続孔17内に前記
張力手段14のテンションバー23を挿通し、該テンシ
ョンバー23に螺設したナット30により前記張出し部
16及び支持部20を上下から共締めすることにより各
壁体ユニット12どうしを接続するとともに、テンショ
ンアジャスター22を操作して各テンションバー23に
張力を付与することにより、基礎コンクリート上に積み
上げた壁体ユニット12の立設状態を調整、強化するこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木用壁体の構築
方法に関し、更に詳しくは、特に傾斜地の法面に盛土工
法により道路やテラス状台地等を造成するような場合に
必要となる土木用壁体の構築に好適な方法に関するもの
である。
方法に関し、更に詳しくは、特に傾斜地の法面に盛土工
法により道路やテラス状台地等を造成するような場合に
必要となる土木用壁体の構築に好適な方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記のような場合には、盛土
部分の崩壊を防止するために、傾斜地の法面に横断方向
に複数本のH形鋼製鋼杭をその開口部を相対向させて立
設し、これら開口部の間に複数個のコンクリート板を落
し込んで積み重ねることにより壁体を形成し、該壁体の
背面と法面との間の空間内に盛土材として複数個の角材
状の発泡合成樹脂ブロック(以下、発泡ブロックとい
う)を積み上げ、これら発泡ブロックの頂部に道路やテ
ラス状台地等を造成していた。
部分の崩壊を防止するために、傾斜地の法面に横断方向
に複数本のH形鋼製鋼杭をその開口部を相対向させて立
設し、これら開口部の間に複数個のコンクリート板を落
し込んで積み重ねることにより壁体を形成し、該壁体の
背面と法面との間の空間内に盛土材として複数個の角材
状の発泡合成樹脂ブロック(以下、発泡ブロックとい
う)を積み上げ、これら発泡ブロックの頂部に道路やテ
ラス状台地等を造成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の壁体の
構築方法によれば、鋼杭を支持する岩盤の有無や深さを
知るためにボーリング調査を必要としたり、また工事現
場はクレーンや杭打ち機等の大型機械を据え付ける足場
が悪いなどのために杭打ち工事が非常に厄介で、いきお
い工事が大規模となり、工期が長大化するばかりでなく
高コストとなるという問題を含んでいた。また、鋼杭が
露出するとともに、壁体にコンクリート板を使用するの
で、構築された壁体は一時的且つ工事現場的な粗雑な印
象を免れず、美観に欠け、質感に乏しいなどの問題もあ
った。
構築方法によれば、鋼杭を支持する岩盤の有無や深さを
知るためにボーリング調査を必要としたり、また工事現
場はクレーンや杭打ち機等の大型機械を据え付ける足場
が悪いなどのために杭打ち工事が非常に厄介で、いきお
い工事が大規模となり、工期が長大化するばかりでなく
高コストとなるという問題を含んでいた。また、鋼杭が
露出するとともに、壁体にコンクリート板を使用するの
で、構築された壁体は一時的且つ工事現場的な粗雑な印
象を免れず、美観に欠け、質感に乏しいなどの問題もあ
った。
【0004】本発明は、壁体を支持するのに鋼杭を使用
せず、また美観及び質感に富んだ壁材を使用することに
より、上記のような問題点を取り除いた壁体の構築方法
を提供することを目的とする。
せず、また美観及び質感に富んだ壁材を使用することに
より、上記のような問題点を取り除いた壁体の構築方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1は、基礎コンクリート上に壁体ユニッ
トを接続具及び張力手段を用いて複数段積み上げること
により土木用壁体を構築する方法であって、前記壁体ユ
ニットが、パネル部と、接続孔を有しパネル面の下端か
ら直角方向に延設された張出し部とからなり、前記接続
具が、取付けボルト孔を有する固定部と、接続孔を有す
る支持部とからなる逆L字状部材であり、前記張力手段
が、テンションアジャスターを備えたテンションバーか
らなり、各壁体ユニットのパネル部上端に前記接続具の
固定部をボルトで取り付けてその支持部をパネル面から
直角方向に張り出させ、上段になる壁体ユニットをその
張出し部を介して下段になる壁体ユニットの接続具の支
持部上に順次立設して所要段数積み上げ、上段の張出し
部と下段の支持部とに設けた接続孔内に前記張力手段の
テンションバーを挿通し、該テンションバーに螺設した
ナットにより前記張出し部及び支持部を上下から共締め
することにより各壁体ユニットどうしを接続するととも
に、テンションアジャスターを操作して各テンションバ
ーに張力を付与することにより、積み上げた壁体ユニッ
トの立設状態を調整、強化するものである。そして、前
記張出し部の接続孔は、1個又は複数個の長孔とした
り、これらの長孔にこれに対して直交する長孔を付加し
たものとしてもよく、また、前記接続具の支持部の接続
孔又は固定部の取付けボルト孔は、前記張出し部の接続
孔の長孔と同じ形態に設けてもよい。
に、本発明の第1は、基礎コンクリート上に壁体ユニッ
トを接続具及び張力手段を用いて複数段積み上げること
により土木用壁体を構築する方法であって、前記壁体ユ
ニットが、パネル部と、接続孔を有しパネル面の下端か
ら直角方向に延設された張出し部とからなり、前記接続
具が、取付けボルト孔を有する固定部と、接続孔を有す
る支持部とからなる逆L字状部材であり、前記張力手段
が、テンションアジャスターを備えたテンションバーか
らなり、各壁体ユニットのパネル部上端に前記接続具の
固定部をボルトで取り付けてその支持部をパネル面から
直角方向に張り出させ、上段になる壁体ユニットをその
張出し部を介して下段になる壁体ユニットの接続具の支
持部上に順次立設して所要段数積み上げ、上段の張出し
部と下段の支持部とに設けた接続孔内に前記張力手段の
テンションバーを挿通し、該テンションバーに螺設した
ナットにより前記張出し部及び支持部を上下から共締め
することにより各壁体ユニットどうしを接続するととも
に、テンションアジャスターを操作して各テンションバ
ーに張力を付与することにより、積み上げた壁体ユニッ
トの立設状態を調整、強化するものである。そして、前
記張出し部の接続孔は、1個又は複数個の長孔とした
り、これらの長孔にこれに対して直交する長孔を付加し
たものとしてもよく、また、前記接続具の支持部の接続
孔又は固定部の取付けボルト孔は、前記張出し部の接続
孔の長孔と同じ形態に設けてもよい。
【0006】さらに、本発明の第2の発明は、基礎コン
クリート上に壁体ユニットを張力手段を用いて複数段積
み上げることにより土木用壁体を構築する方法であっ
て、前記壁体ユニットが、パネル部と、接続孔を有しパ
ネル面の上下両端から直角方向に延設された上下1対の
張出し部とからなり、前記張力手段が、テンションアジ
ャスターを備えたテンションバーからなり、上段になる
壁体ユニットをその下側の張出し部を介して下段になる
壁体ユニットの上側の張出し部上に順次立設して所要段
数積み上げ、これら両張出し部に設けた接続孔内に前記
張力手段のテンションバーを挿通し、該テンションバー
に螺設したナットにより前記両張出し部を上下から共締
めすることにより各壁体ユニットどうしを接続するとと
もに、テンションアジャスターを操作して各テンション
バーに張力を付与することにより、積み上げた壁体ユニ
ットの立設状態を調整、強化するものである。
クリート上に壁体ユニットを張力手段を用いて複数段積
み上げることにより土木用壁体を構築する方法であっ
て、前記壁体ユニットが、パネル部と、接続孔を有しパ
ネル面の上下両端から直角方向に延設された上下1対の
張出し部とからなり、前記張力手段が、テンションアジ
ャスターを備えたテンションバーからなり、上段になる
壁体ユニットをその下側の張出し部を介して下段になる
壁体ユニットの上側の張出し部上に順次立設して所要段
数積み上げ、これら両張出し部に設けた接続孔内に前記
張力手段のテンションバーを挿通し、該テンションバー
に螺設したナットにより前記両張出し部を上下から共締
めすることにより各壁体ユニットどうしを接続するとと
もに、テンションアジャスターを操作して各テンション
バーに張力を付与することにより、積み上げた壁体ユニ
ットの立設状態を調整、強化するものである。
【0007】そして、前記張出し部の接続孔は、1個又
は複数個の長孔としたり、これらの長孔にこれに対して
直交する長孔を付加したものとしてもよい。
は複数個の長孔としたり、これらの長孔にこれに対して
直交する長孔を付加したものとしてもよい。
【0008】
【作用】本発明の構築方法によれば、複数段に積み上げ
た壁体ユニットの立設状態を張力手段により調整、強化
することができるので、従来のように鋼杭を用いる必要
がなく、従って、ボーリング調査やクレーン等の大型機
械は不要で、工事が簡略化されるととにも大巾な省力化
が図られ、短期且つ低コストで施工することができる。
た壁体ユニットの立設状態を張力手段により調整、強化
することができるので、従来のように鋼杭を用いる必要
がなく、従って、ボーリング調査やクレーン等の大型機
械は不要で、工事が簡略化されるととにも大巾な省力化
が図られ、短期且つ低コストで施工することができる。
【0009】また、張力手段により壁体ユニットの立設
状態を調節できるので、壁体ユニットに加えられる土圧
に応じて立設状態を調節することにより、一層土圧に耐
え得る構造とすることもできる。
状態を調節できるので、壁体ユニットに加えられる土圧
に応じて立設状態を調節することにより、一層土圧に耐
え得る構造とすることもできる。
【0010】更に、構築された壁体は壁体ユニットを内
側で接続してなるので、壁体の外表面は接続具等が露出
せず、一般の建築物や構築物と何ら変わるところがな
く、従って、美観、質感に富むものとすることができ
る。
側で接続してなるので、壁体の外表面は接続具等が露出
せず、一般の建築物や構築物と何ら変わるところがな
く、従って、美観、質感に富むものとすることができ
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでない
ことはいうまでもない。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでない
ことはいうまでもない。
【0012】実施例1 本実施例は、第1の発明に係るもので、図1及び図2に
示すように、傾斜地1の一部を切り取って所定高さに形
成した法面2の法先に基礎コンクリート3を打設し、該
基礎コンクリート3上に土木用壁体11を法面2の横断
方向に構築し、壁体11の背面と法面2との間に盛土工
4を施し、盛土工4の頂部に道路5を造成する場合であ
る。前記土木用壁体11は、壁体ユニット12、接続具
13及び張力手段14から構成されている。
示すように、傾斜地1の一部を切り取って所定高さに形
成した法面2の法先に基礎コンクリート3を打設し、該
基礎コンクリート3上に土木用壁体11を法面2の横断
方向に構築し、壁体11の背面と法面2との間に盛土工
4を施し、盛土工4の頂部に道路5を造成する場合であ
る。前記土木用壁体11は、壁体ユニット12、接続具
13及び張力手段14から構成されている。
【0013】壁体ユニット12は、図1及び図2に示す
ように、パネル部15と、そのパネル面の下端から直角
方向に延設された張出し部16とからなり、張出し部1
6には複数個の接続孔17を設けるとともに、角部に目
地用溝18を設けている。壁体ユニット12の材料とし
ては、コンクリート、軽量気泡コンクリート、スレー
ト、石棉板、アルミニウムやステンレス等の金属、木材
等が好適で、特に軽量で耐久性に富む軽量気泡コンクリ
ートが好ましい。壁体ユニット12の表面には凹凸模様
を施したり、塗装したり、模様を施す等の装飾を施して
もよいことは勿論である。壁体ユニットのサイズは特に
限定されないが、3m×1.5m、2m×1.5m、
1.5m×1.5m等が例示される。
ように、パネル部15と、そのパネル面の下端から直角
方向に延設された張出し部16とからなり、張出し部1
6には複数個の接続孔17を設けるとともに、角部に目
地用溝18を設けている。壁体ユニット12の材料とし
ては、コンクリート、軽量気泡コンクリート、スレー
ト、石棉板、アルミニウムやステンレス等の金属、木材
等が好適で、特に軽量で耐久性に富む軽量気泡コンクリ
ートが好ましい。壁体ユニット12の表面には凹凸模様
を施したり、塗装したり、模様を施す等の装飾を施して
もよいことは勿論である。壁体ユニットのサイズは特に
限定されないが、3m×1.5m、2m×1.5m、
1.5m×1.5m等が例示される。
【0014】接続具13は、図1及び図2に示すよう
に、固定部19と支持部20とからなる逆L字状金具
で、固定部19に取付けボルト孔21を設けるととも
に、支持部20に前記接続孔17を設けている。
に、固定部19と支持部20とからなる逆L字状金具
で、固定部19に取付けボルト孔21を設けるととも
に、支持部20に前記接続孔17を設けている。
【0015】張力手段14は、図1及び図2に示すよう
に、テンションアジャスター22を備えたテンションバ
ー23からなる。テンションバー23は、両端に互いに
左右反対方向のねじ部24、25を有し、該ねじ部2
4、25にテンションアジャスター22が螺合してい
る。尚、テンションアジャスターとしてターンバックル
を図示したが、これに限定されず、テンション(張力)
を調節し得るものであれば使用でき、例えば油圧を利用
したものでもよい。
に、テンションアジャスター22を備えたテンションバ
ー23からなる。テンションバー23は、両端に互いに
左右反対方向のねじ部24、25を有し、該ねじ部2
4、25にテンションアジャスター22が螺合してい
る。尚、テンションアジャスターとしてターンバックル
を図示したが、これに限定されず、テンション(張力)
を調節し得るものであれば使用でき、例えば油圧を利用
したものでもよい。
【0016】なお、前記のように壁体ユニット12の張
出し部16及び接続具13の支持部20に設けた接続孔
17並びに接続具13の固定部19に設けた取付けボル
ト孔21は、いずれも図2に示すような単なる丸孔でも
よいが、寸法誤差やズレを吸収・補償して現地での組立
作業を容易にするために、図3に示すような1個の長孔
又は図4に示すような複数個の長孔としてもよく、また
図5及び図6に示すように前記長孔にこれらに対して直
交する長孔を付加してもよい。
出し部16及び接続具13の支持部20に設けた接続孔
17並びに接続具13の固定部19に設けた取付けボル
ト孔21は、いずれも図2に示すような単なる丸孔でも
よいが、寸法誤差やズレを吸収・補償して現地での組立
作業を容易にするために、図3に示すような1個の長孔
又は図4に示すような複数個の長孔としてもよく、また
図5及び図6に示すように前記長孔にこれらに対して直
交する長孔を付加してもよい。
【0017】以下に壁体11の構築方法を図1及び図2
により詳説する。予め、各壁体ユニット12のパネル部
15の上端に、接続具13の固定部19をボルト26で
取り付けて、その支持部20をパネル面から直角方向に
張り出させておく。
により詳説する。予め、各壁体ユニット12のパネル部
15の上端に、接続具13の固定部19をボルト26で
取り付けて、その支持部20をパネル面から直角方向に
張り出させておく。
【0018】まず、傾斜地1の一部を切り取って所定高
さの法面2を形成し、法面2の法先に栗石6を敷き詰め
た後、栗石6上に基礎コンクリート3を打設する。この
基礎コンクリート3は、その上面にアンカーボルト27
が植設されており、法面2に打ち込んだアンカー7によ
り強固に固定されている。
さの法面2を形成し、法面2の法先に栗石6を敷き詰め
た後、栗石6上に基礎コンクリート3を打設する。この
基礎コンクリート3は、その上面にアンカーボルト27
が植設されており、法面2に打ち込んだアンカー7によ
り強固に固定されている。
【0019】次に、最下段の壁体ユニット12をその張
出し部16を介して基礎コンクリート3上に立設し、基
礎コンクリート3のアンカーボルト27及びそのねじ部
28に螺設したナット29により固定する。
出し部16を介して基礎コンクリート3上に立設し、基
礎コンクリート3のアンカーボルト27及びそのねじ部
28に螺設したナット29により固定する。
【0020】続いて、第2段目の壁体ユニット12を、
その張出し部16を介して最下段の壁体ユニット12の
接続具13の支持部20上に立設する。以後も同様にし
て、上段になる壁体ユニット12をその張出し部16を
介して下段になる壁体ユニット12の接続具13の支持
部20上に順次立設し、所要段数積み上げる。尚、壁体
ユニット12の張出し部16と接続具13の支持部20
との間には、必要に応じ、ゴム、エラストマー、軟質プ
ラスチックシート等の緩衝材が介装される。かかる緩衝
材を介装することにより、止水効果の他、地震等の際に
振動や揺れを吸収する効果が得られる。
その張出し部16を介して最下段の壁体ユニット12の
接続具13の支持部20上に立設する。以後も同様にし
て、上段になる壁体ユニット12をその張出し部16を
介して下段になる壁体ユニット12の接続具13の支持
部20上に順次立設し、所要段数積み上げる。尚、壁体
ユニット12の張出し部16と接続具13の支持部20
との間には、必要に応じ、ゴム、エラストマー、軟質プ
ラスチックシート等の緩衝材が介装される。かかる緩衝
材を介装することにより、止水効果の他、地震等の際に
振動や揺れを吸収する効果が得られる。
【0021】次に、上段の壁体ユニット12の張出し部
16及び下段の壁体ユニット12の接続具13の支持部
20に設けた接続孔17内に張力手段14のテンション
バー23を挿通し、テンションアジャスター22を介し
てテンションバー23どうしを接続するとともに、最下
段のテンションバー23と基礎コンクリート3のアンカ
ーボルト27とを接続する。
16及び下段の壁体ユニット12の接続具13の支持部
20に設けた接続孔17内に張力手段14のテンション
バー23を挿通し、テンションアジャスター22を介し
てテンションバー23どうしを接続するとともに、最下
段のテンションバー23と基礎コンクリート3のアンカ
ーボルト27とを接続する。
【0022】続いて、テンションバー23の上端のねじ
部24に螺設した2個のナット30により上段の壁体ユ
ニット12の張出し部16及び下段の壁体ユニット12
の接続具13の支持部20を上下から共締めすることに
より上下の壁体ユニット12どうしを接続する。さらに
続いて、テンションアジャスター22を操作して各テン
ションバー23に張力を付与することにより積み上げた
壁体ユニット12の立設状態を調整、強化する。然る後
に、壁体ユニット12の目地用溝18内に目地材31を
塗り込んで水密性及び美観を保つ。
部24に螺設した2個のナット30により上段の壁体ユ
ニット12の張出し部16及び下段の壁体ユニット12
の接続具13の支持部20を上下から共締めすることに
より上下の壁体ユニット12どうしを接続する。さらに
続いて、テンションアジャスター22を操作して各テン
ションバー23に張力を付与することにより積み上げた
壁体ユニット12の立設状態を調整、強化する。然る後
に、壁体ユニット12の目地用溝18内に目地材31を
塗り込んで水密性及び美観を保つ。
【0023】上記のように構築した壁体11を同じ要領
で法面2の横断方向に所定長さ延長して行き、全壁体1
1の構築を完了する。
で法面2の横断方向に所定長さ延長して行き、全壁体1
1の構築を完了する。
【0024】次に、基礎コンクリート3上に盛土材8を
壁体11の背面と法面2との間に所定高さ積み上げる。
盛土材8としては、発泡ポリスチレン、発泡ポリオレフ
ィン等からなる角材状の発泡ブロックを用いた例を示し
たが、ポリウレタンを現場で発泡させてもよい。尚、図
1では盛土材8と壁体11との間に空間部を設けた例を
示したが、壁体ユニット12の張出し部16と接続具1
3の部分、及びテンションバー23の部分を除いて、盛
土材8を壁体11の内側に密着させてもよい。
壁体11の背面と法面2との間に所定高さ積み上げる。
盛土材8としては、発泡ポリスチレン、発泡ポリオレフ
ィン等からなる角材状の発泡ブロックを用いた例を示し
たが、ポリウレタンを現場で発泡させてもよい。尚、図
1では盛土材8と壁体11との間に空間部を設けた例を
示したが、壁体ユニット12の張出し部16と接続具1
3の部分、及びテンションバー23の部分を除いて、盛
土材8を壁体11の内側に密着させてもよい。
【0025】続いて、盛土材8上にコンクリート床板9
を打設し、その上に砂10を敷き詰めて盛土工4を完了
する。コンクリート床板9は、法面2に打ち込んだアン
カー7により固定しておくのが好ましい。最後に、砂1
0上にアスファルトを流して道路5を造成し、全工事を
完了する。
を打設し、その上に砂10を敷き詰めて盛土工4を完了
する。コンクリート床板9は、法面2に打ち込んだアン
カー7により固定しておくのが好ましい。最後に、砂1
0上にアスファルトを流して道路5を造成し、全工事を
完了する。
【0026】実施例2 本実施例は、第2の発明に係るもので、図7に示すよう
に、傾斜地1に形成した法面2の法先に打設した基礎コ
ンクリート3上に土木用壁体32を法面2の横断方向に
構築し、壁体32の背面と法面2との間に盛土工4を施
し、盛土工4の頂部に道路5を造成する場合である。
に、傾斜地1に形成した法面2の法先に打設した基礎コ
ンクリート3上に土木用壁体32を法面2の横断方向に
構築し、壁体32の背面と法面2との間に盛土工4を施
し、盛土工4の頂部に道路5を造成する場合である。
【0027】前記土木用壁体32は、壁体ユニット33
及び張力手段14から構成されている。壁体ユニット3
3は、図7に示すように、パネル部15と、そのパネル
面の上下両端から直角方向に延設された上下1対の張出
し部34とからなり、両張出し部34には複数個の接続
孔17を設けている。その他の構成は、実施例1の壁体
ユニット12と同じである。
及び張力手段14から構成されている。壁体ユニット3
3は、図7に示すように、パネル部15と、そのパネル
面の上下両端から直角方向に延設された上下1対の張出
し部34とからなり、両張出し部34には複数個の接続
孔17を設けている。その他の構成は、実施例1の壁体
ユニット12と同じである。
【0028】したがって、本実施例の壁体32は、壁体
ユニット33の上下1対の張出し部34を、実施例1に
おける壁体ユニット12の張出し部16及び接続具13
の支持部20として利用することにより、実施例1の場
合と全く同じ要領で壁体を構築することができる。な
お、以後の盛土工4及び道路5の造成も、実施例1と全
く同様に施工すればよい。
ユニット33の上下1対の張出し部34を、実施例1に
おける壁体ユニット12の張出し部16及び接続具13
の支持部20として利用することにより、実施例1の場
合と全く同じ要領で壁体を構築することができる。な
お、以後の盛土工4及び道路5の造成も、実施例1と全
く同様に施工すればよい。
【0029】以上、本発明を盛土工法により道路を造成
する場合について説明したが、本発明はテラス状台地を
造成したり、コンクリート打設用の型枠の構築等にも好
適に利用される。
する場合について説明したが、本発明はテラス状台地を
造成したり、コンクリート打設用の型枠の構築等にも好
適に利用される。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、従来のように鋼杭を用いることなく、張力手段に
より複数段に積み上げた壁体ユニットの立設状態を調
整、強化することができる。したがって、ボーリング調
査やクレーン等の大型機械等は不要で、壁体の構築工事
が簡略化されるとともに大巾に省力化され、短期且つ低
コストで施工することができる。
れば、従来のように鋼杭を用いることなく、張力手段に
より複数段に積み上げた壁体ユニットの立設状態を調
整、強化することができる。したがって、ボーリング調
査やクレーン等の大型機械等は不要で、壁体の構築工事
が簡略化されるとともに大巾に省力化され、短期且つ低
コストで施工することができる。
【0031】また、張力手段により壁体ユニットの立設
状態を調節できるので、壁体ユニットに加えられる土圧
に応じて立設状態を調節することにより、一層土圧に耐
え得る構造とすることもできる。
状態を調節できるので、壁体ユニットに加えられる土圧
に応じて立設状態を調節することにより、一層土圧に耐
え得る構造とすることもできる。
【0032】更に、構築された壁体は壁体ユニットを内
側で接続してなるので、壁体の外表面は接続具等が露出
せず、一般の建築物や構築物と何ら変わるところがな
く、従って、美観、質感に富むものとすることができ
る。
側で接続してなるので、壁体の外表面は接続具等が露出
せず、一般の建築物や構築物と何ら変わるところがな
く、従って、美観、質感に富むものとすることができ
る。
【図1】第1の発明に係る実施例1を説明するための壁
体の断面図である。
体の断面図である。
【図2】図1のII−II線要部拡大断面図である。
【図3】1個の長孔からなる接続孔又は取付けボルト孔
を示す図である。
を示す図である。
【図4】複数個の長孔からなる接続孔又は取付けボルト
孔を示す図である。
孔を示す図である。
【図5】図3の長孔に、これに直交する長孔を付加して
なる接続孔又は取付けボルト孔を示す図である。
なる接続孔又は取付けボルト孔を示す図である。
【図6】図4の長孔に、これらに直交する長孔を付加し
てなる接続孔又は取付けボルト孔を示す図である。
てなる接続孔又は取付けボルト孔を示す図である。
【図7】第2の発明に係る実施例2を説明するための壁
体の断面図である。
体の断面図である。
1 傾斜地 2 法面 3 基礎コンクリート 4 盛土工 5 道路 6 栗石 7 アンカー 8 盛土材 9 コンクリート床板 10 砂 11 土木用壁体(第1の発明用) 12 壁体ユニ
ット 13 接続具 14 張力手段 15 パネル部 16 張出し部 17 接続孔 18 目地用溝 19 固定部 20 支持部 21 取付けボルト孔 22 テンショ
ンアジャスター 23 テンションバー 24 ねじ部 25 ねじ部 26 ボルト
(接続具取付け用) 27 アンカーボルト 28 ねじ部 29 ナット 30 ナット
(テンションバー用) 31 目地材 32 土木用壁
体(第2の発明用) 33 壁体ユニット 34 張出し部
ット 13 接続具 14 張力手段 15 パネル部 16 張出し部 17 接続孔 18 目地用溝 19 固定部 20 支持部 21 取付けボルト孔 22 テンショ
ンアジャスター 23 テンションバー 24 ねじ部 25 ねじ部 26 ボルト
(接続具取付け用) 27 アンカーボルト 28 ねじ部 29 ナット 30 ナット
(テンションバー用) 31 目地材 32 土木用壁
体(第2の発明用) 33 壁体ユニット 34 張出し部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D044 CA06 2D048 AA12 AA17 AA71 AA72
Claims (9)
- 【請求項1】 基礎コンクリート上に壁体ユニットを接
続具及び張力手段を用いて複数段積み上げることにより
土木用壁体を構築する方法であって、前記壁体ユニット
が、パネル部と、接続孔を有しパネル面の下端から直角
方向に延設された張出し部とからなり、前記接続具が、
取付けボルト孔を有する固定部と、接続孔を有する支持
部とからなる逆L字状部材であり、前記張力手段が、テ
ンションアジャスターを備えたテンションバーからな
り、各壁体ユニットのパネル部上端に前記接続具の固定
部をボルトで取り付けてその支持部をパネル面から直角
方向に張り出させ、上段になる壁体ユニットをその張出
し部を介して下段になる壁体ユニットの接続具の支持部
上に順次立設して所要段数積み上げ、上段の張出し部と
下段の支持部とに設けた接続孔内に前記張力手段のテン
ションバーを挿通し、該テンションバーに螺設したナッ
トにより前記張出し部及び支持部を上下から共締めする
ことにより各壁体ユニットどうしを接続するとともに、
テンションアジャスターを操作して各テンションバーに
張力を付与することにより、積み上げた壁体ユニットの
立設状態を調整、強化することを特徴とする土木用壁体
の構築方法。 - 【請求項2】 張出し部の接続孔が、1個の長孔である
請求項1記載の土木用壁体の構築方法。 - 【請求項3】 張出し部の接続孔が、複数個の長孔から
なる請求項1記載の土木用壁体の構築方法。 - 【請求項4】 張出し部の接続孔が、請求項2又は3記
載の長孔に、これに対して直交する長孔を付加したもの
である請求項1記載の土木用壁体の構築方法。 - 【請求項5】 接続具の支持部の接続孔又は固定部の取
付けボルト孔が、請求項2、3又は4記載の接続孔と同
じ形態に設けられた請求項1記載の土木用壁体の構築方
法。 - 【請求項6】 基礎コンクリート上に壁体ユニットを張
力手段を用いて複数段積み上げることにより土木用壁体
を構築する方法であって、前記壁体ユニットが、パネル
部と、接続孔を有しパネル面の上下両端から直角方向に
延設された上下1対の張出し部とからなり、前記張力手
段が、テンションアジャスターを備えたテンションバー
からなり、上段になる壁体ユニットをその下側の張出し
部を介して下段になる壁体ユニットの上側の張出し部上
に順次立設して所要段数積み上げ、これら両張出し部に
設けた接続孔内に前記張力手段のテンションバーを挿通
し、該テンションバーに螺設したナットにより前記両張
出し部を上下から共締めすることにより各壁体ユニット
どうしを接続するとともに、テンションアジャスターを
操作して各テンションバーに張力を付与することによ
り、積み上げた壁体ユニットの立設状態を調整、強化す
ることを特徴とする土木用壁体の構築方法。 - 【請求項7】 張出し部の接続孔が、1個の長孔である
請求項6記載の土木用壁体の構築方法。 - 【請求項8】 張出し部の接続孔が、複数個の長孔から
なる請求項6記載の土木用壁体の構築方法。 - 【請求項9】 張出し部の接続孔が、請求項7又は8記
載の長孔に、これに対して直交する長孔を付加したもの
である請求項6記載の土木用壁体の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11056576A JP2000248567A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 土木用壁体の構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11056576A JP2000248567A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 土木用壁体の構築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000248567A true JP2000248567A (ja) | 2000-09-12 |
Family
ID=13030992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11056576A Withdrawn JP2000248567A (ja) | 1999-03-04 | 1999-03-04 | 土木用壁体の構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000248567A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005146618A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Dow Kakoh Kk | 擁壁付軽量盛土 |
JP2007170000A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Ranzu Space:Kk | 軽量盛土構造物の構築方法 |
-
1999
- 1999-03-04 JP JP11056576A patent/JP2000248567A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005146618A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Dow Kakoh Kk | 擁壁付軽量盛土 |
JP2007170000A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Ranzu Space:Kk | 軽量盛土構造物の構築方法 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060509 |