JPH116165A - 擁壁構造及びその構築方法 - Google Patents
擁壁構造及びその構築方法Info
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- JPH116165A JPH116165A JP9177692A JP17769297A JPH116165A JP H116165 A JPH116165 A JP H116165A JP 9177692 A JP9177692 A JP 9177692A JP 17769297 A JP17769297 A JP 17769297A JP H116165 A JPH116165 A JP H116165A
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- retaining wall
- slope
- composite
- composite wall
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/60—Planning or developing urban green infrastructure
Landscapes
- Retaining Walls (AREA)
- Road Paving Structures (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 美観に富み自然環境を破壊するおそれが小さ
く、しかも容易に且つ安価に構築することができる擁壁
構造を提供する。 【解決手段】 傾斜地1の法面2に横断方向に立設され
た複数本のH形鋼製鋼杭8と、複数個の木製板15aと
不燃板15bとからなる複合壁材15が凹凸嵌合16を
介して水平方向に積み上げられてなる擁壁体13と、該
擁壁体13の両端部の複数個所を前記鋼杭8に固定する
取付け手段14とから構成されてなる。
く、しかも容易に且つ安価に構築することができる擁壁
構造を提供する。 【解決手段】 傾斜地1の法面2に横断方向に立設され
た複数本のH形鋼製鋼杭8と、複数個の木製板15aと
不燃板15bとからなる複合壁材15が凹凸嵌合16を
介して水平方向に積み上げられてなる擁壁体13と、該
擁壁体13の両端部の複数個所を前記鋼杭8に固定する
取付け手段14とから構成されてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、擁壁構造及びその
構築方法に関し、更に詳しくは、例えば傾斜地の法面に
盛土工法により道路やテラス状台地等を造成するような
場合に有用な擁壁構造及びその構築方法に関するもので
ある。
構築方法に関し、更に詳しくは、例えば傾斜地の法面に
盛土工法により道路やテラス状台地等を造成するような
場合に有用な擁壁構造及びその構築方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、上記のような場合には、盛土
部分の崩壊を防止するために、盛土の法面に多数のコン
クリート版を敷き詰めたり、傾斜地の法先に所要高さの
コンクリート製L形擁壁を立設して該擁壁の背面に盛土
を施したりしていた。
部分の崩壊を防止するために、盛土の法面に多数のコン
クリート版を敷き詰めたり、傾斜地の法先に所要高さの
コンクリート製L形擁壁を立設して該擁壁の背面に盛土
を施したりしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のコ
ンクリート版やL形擁壁は、必ずしも美観にすぐれたも
のではなく、特に山間部などにおいては自然の草木の緑
とは相容れず景観を著しく損なう上に、重量が大きいの
で擁壁構築の際に足場を設けたクレーン等の重機を必要
とし、高コストになるという問題があった。本発明は、
従来の擁壁構造を改良して、自然環境を破壊せず、且つ
自然環境の中に溶け込み、大掛りの足場や重機を必要と
せず、低コストで素人でも容易に構築することの可能な
擁壁構造及びその構築方法を提供することを目的とす
る。
ンクリート版やL形擁壁は、必ずしも美観にすぐれたも
のではなく、特に山間部などにおいては自然の草木の緑
とは相容れず景観を著しく損なう上に、重量が大きいの
で擁壁構築の際に足場を設けたクレーン等の重機を必要
とし、高コストになるという問題があった。本発明は、
従来の擁壁構造を改良して、自然環境を破壊せず、且つ
自然環境の中に溶け込み、大掛りの足場や重機を必要と
せず、低コストで素人でも容易に構築することの可能な
擁壁構造及びその構築方法を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の擁壁構造は、複数本のH形鋼製鋼杭
と、複数個の、木製板と不燃板との複合壁材が凹凸嵌合
を介して前記木製板側が外側に位置するように水平方向
に積み上げられてなる擁壁体と、該擁壁体の両端部の複
数個所を前記鋼杭に固定する取付け手段とから構成され
てなるものである。そして、前記擁壁体の複合壁材は、
その複数個が鉛直方向に設けられた桟木により接合され
たり、また上下2個ずつが固定錨により接合されること
により補強されることが望ましい。
に、第1の発明の擁壁構造は、複数本のH形鋼製鋼杭
と、複数個の、木製板と不燃板との複合壁材が凹凸嵌合
を介して前記木製板側が外側に位置するように水平方向
に積み上げられてなる擁壁体と、該擁壁体の両端部の複
数個所を前記鋼杭に固定する取付け手段とから構成され
てなるものである。そして、前記擁壁体の複合壁材は、
その複数個が鉛直方向に設けられた桟木により接合され
たり、また上下2個ずつが固定錨により接合されること
により補強されることが望ましい。
【0005】さらに、第2の発明の構築方法は、第1の
発明の擁壁構造を構築するための方法であって、複数本
のH形鋼製鋼杭を立設し、最下段の、木製板と不燃板と
の複合壁材の両端部を前記木製板側が外側に位置するよ
うに取付け手段を介して前記鋼杭に水平方向に固定し、
該複合壁材上に所定個数の複合壁材を凹凸嵌合を介して
前記木製板側が外側に位置するように水平方向に積み上
げることにより擁壁体を形成し、該擁壁体の最上段の複
合壁材の両端部を取付け手段を介して前記鋼杭に固定す
る方法である。
発明の擁壁構造を構築するための方法であって、複数本
のH形鋼製鋼杭を立設し、最下段の、木製板と不燃板と
の複合壁材の両端部を前記木製板側が外側に位置するよ
うに取付け手段を介して前記鋼杭に水平方向に固定し、
該複合壁材上に所定個数の複合壁材を凹凸嵌合を介して
前記木製板側が外側に位置するように水平方向に積み上
げることにより擁壁体を形成し、該擁壁体の最上段の複
合壁材の両端部を取付け手段を介して前記鋼杭に固定す
る方法である。
【0006】
【作用】本発明の擁壁構造においては、擁壁体が木製板
と不燃板との複合壁材からなるので軽量で且つ美観にす
ぐれている。したがって、擁壁体の構築には、従来のよ
うな大掛かりな設備を必要とせず、容易且つ安全に、し
かも低コストで構築することができ、メンテナンスや新
規なやり替えも容易である。また、木製板と不燃板との
複合壁材からなり、木製板側を人目に付く外側に配した
ので自然の草木とも良くマッチし、良好な景観を維持す
るとともに、木製板は一定時間経過後は自然に腐朽して
土に帰るので、環境を汚染したり破壊する虞れがないば
かりでなく、木製板を取り替えるだけで不燃板は何度も
使用できるのでメンテナンスも容易であり、また安価で
ある。
と不燃板との複合壁材からなるので軽量で且つ美観にす
ぐれている。したがって、擁壁体の構築には、従来のよ
うな大掛かりな設備を必要とせず、容易且つ安全に、し
かも低コストで構築することができ、メンテナンスや新
規なやり替えも容易である。また、木製板と不燃板との
複合壁材からなり、木製板側を人目に付く外側に配した
ので自然の草木とも良くマッチし、良好な景観を維持す
るとともに、木製板は一定時間経過後は自然に腐朽して
土に帰るので、環境を汚染したり破壊する虞れがないば
かりでなく、木製板を取り替えるだけで不燃板は何度も
使用できるのでメンテナンスも容易であり、また安価で
ある。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例は、図1〜図3に示すように、傾斜地
1の法面2に本発明の擁壁構造3を法面2の横断方向に
構築し、該擁壁構造3の背面に盛土工4を施し、該盛土
工4の頂部に道路5を造成する場合を示す。
明する。本実施例は、図1〜図3に示すように、傾斜地
1の法面2に本発明の擁壁構造3を法面2の横断方向に
構築し、該擁壁構造3の背面に盛土工4を施し、該盛土
工4の頂部に道路5を造成する場合を示す。
【0008】まず、図1に示すように、法面2の一部を
切り取って所定高さの法面6と、その法面下方に段部7
とを形成し、段部7の前端部に複数本のH形鋼製鋼杭8
を法面6の横断方向に1列に岩盤9まで打ち込む。そし
て、段部7上に栗石10を敷き詰めた後、栗石10上に
基礎コンクリート11を打設する。この基礎コンクリー
ト11は、法面6に打ち込んだアンカー12により固定
するのが好ましい。
切り取って所定高さの法面6と、その法面下方に段部7
とを形成し、段部7の前端部に複数本のH形鋼製鋼杭8
を法面6の横断方向に1列に岩盤9まで打ち込む。そし
て、段部7上に栗石10を敷き詰めた後、栗石10上に
基礎コンクリート11を打設する。この基礎コンクリー
ト11は、法面6に打ち込んだアンカー12により固定
するのが好ましい。
【0009】次に、図1に示すように、擁壁体13を取
付け手段14により鋼杭8の外側に取り付けるのである
が、該擁壁体13は複数枚の、木製板15aと不燃板1
5bとの複合壁材15からなっており、各複合壁材15
の上下両端面には凹凸嵌合部16が形成されている。ま
た、取付け手段14は、図2及び図3に示すように、Z
字形に曲成された金具で、その一端部がボルト17及び
ナット18により鋼杭8の外側フランジの背面の所定個
所に予め取り付けられている。その際、ボルト17の頭
部は外側にしておく(図3参照)。
付け手段14により鋼杭8の外側に取り付けるのである
が、該擁壁体13は複数枚の、木製板15aと不燃板1
5bとの複合壁材15からなっており、各複合壁材15
の上下両端面には凹凸嵌合部16が形成されている。ま
た、取付け手段14は、図2及び図3に示すように、Z
字形に曲成された金具で、その一端部がボルト17及び
ナット18により鋼杭8の外側フランジの背面の所定個
所に予め取り付けられている。その際、ボルト17の頭
部は外側にしておく(図3参照)。
【0010】複合壁材15を構成する木製板15aとし
ては特に限定されないが、杉、松、檜等耐水性に優れた
ものが好ましく、また表面を焼いて炭化層としたり、塗
装して防水、防食処理を施したものが一層好ましい。炭
化層を設けることにより、腐食が防止されるとともに、
この炭化層の吸着作用により空気が浄化される利点が得
られる。また、同じく複合壁材15を構成する不燃板1
5bも特に限定されないが、セメント板、PC板、ガラ
スセメント板等が例示できる。両者の厚みは、軽量性を
重視する場合は不燃板は薄いもの(例えば9〜100m
m)が好ましく、一方、耐久性を重視する場合は木製板
を相対的に厚くすることが好ましい。両者の複合はボル
トやビス止めによりなされるが、必要に応じて接着剤を
併用してもよい。この場合、ボルトやビスの孔には樹脂
やシール材を注入して防水、防食処理を施すのが望まし
い。
ては特に限定されないが、杉、松、檜等耐水性に優れた
ものが好ましく、また表面を焼いて炭化層としたり、塗
装して防水、防食処理を施したものが一層好ましい。炭
化層を設けることにより、腐食が防止されるとともに、
この炭化層の吸着作用により空気が浄化される利点が得
られる。また、同じく複合壁材15を構成する不燃板1
5bも特に限定されないが、セメント板、PC板、ガラ
スセメント板等が例示できる。両者の厚みは、軽量性を
重視する場合は不燃板は薄いもの(例えば9〜100m
m)が好ましく、一方、耐久性を重視する場合は木製板
を相対的に厚くすることが好ましい。両者の複合はボル
トやビス止めによりなされるが、必要に応じて接着剤を
併用してもよい。この場合、ボルトやビスの孔には樹脂
やシール材を注入して防水、防食処理を施すのが望まし
い。
【0011】擁壁体13を鋼杭8の外側に取り付けるに
は、まず、最下段の複合壁材15を鋼杭8の外側に且つ
基礎コンクリート11上に前記木製板側が外側に位置す
るように水平方向に置き、複合壁材15の両端部をボル
ト17、ナット18及び座金19により取付け手段14
の他端部に固定する。その際、ボルト17の頭部は、複
合壁材15(図では木製板15a)の表面に設けた沈頭
凹部20内に沈めておくのが美観上好ましい。
は、まず、最下段の複合壁材15を鋼杭8の外側に且つ
基礎コンクリート11上に前記木製板側が外側に位置す
るように水平方向に置き、複合壁材15の両端部をボル
ト17、ナット18及び座金19により取付け手段14
の他端部に固定する。その際、ボルト17の頭部は、複
合壁材15(図では木製板15a)の表面に設けた沈頭
凹部20内に沈めておくのが美観上好ましい。
【0012】続いて、他の複合壁材15を1枚ずつ下段
の複合壁材15上に前記木製板側が外側に位置するよう
に凹凸嵌合部16を介して積み上げ、最上段の複合壁材
15の両端部を最下段の複合壁材15と同じ要領で鋼杭
8に固定する。
の複合壁材15上に前記木製板側が外側に位置するよう
に凹凸嵌合部16を介して積み上げ、最上段の複合壁材
15の両端部を最下段の複合壁材15と同じ要領で鋼杭
8に固定する。
【0013】かくして形成された擁壁体13はそのまま
でもよいが、該擁壁体13の表面の両端部に、図2及び
図3に示すような木製桟木21を鉛直方向に設け、ボル
ト17、ナット18及び座金19により少なくとも最下
段及び最上段の複合壁材15に固定して、擁壁体13を
強化するのが好ましい。なお、桟木21は防水・防食処
理を施すのが良い。
でもよいが、該擁壁体13の表面の両端部に、図2及び
図3に示すような木製桟木21を鉛直方向に設け、ボル
ト17、ナット18及び座金19により少なくとも最下
段及び最上段の複合壁材15に固定して、擁壁体13を
強化するのが好ましい。なお、桟木21は防水・防食処
理を施すのが良い。
【0014】以上で擁壁構造3の構築が完了するので、
最後に、図1に示すように、基礎コンクリート11上に
盛土材22を鋼杭8の背面と法面6との間の空間内に所
定高さまで積み上げる。盛土材22は、発泡ポリスチレ
ン、発泡ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン)、ポリウレタン等の発泡プラスチックからなるブロ
ック材が好適である。そして、盛土材22上にはコンク
リート床23を打設し、その上に砂24(必要に応じ、
細石も)を敷き詰める。このコンクリート床23も図示
したように、アンカー12で固定するのが良い。これで
盛土工4が完了するので、砂24上にアスファルトを流
して道路5を形成し、全作業を完了する。
最後に、図1に示すように、基礎コンクリート11上に
盛土材22を鋼杭8の背面と法面6との間の空間内に所
定高さまで積み上げる。盛土材22は、発泡ポリスチレ
ン、発泡ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレ
ン)、ポリウレタン等の発泡プラスチックからなるブロ
ック材が好適である。そして、盛土材22上にはコンク
リート床23を打設し、その上に砂24(必要に応じ、
細石も)を敷き詰める。このコンクリート床23も図示
したように、アンカー12で固定するのが良い。これで
盛土工4が完了するので、砂24上にアスファルトを流
して道路5を形成し、全作業を完了する。
【0015】なお、上記擁壁構造3では、擁壁体13の
背面と盛土工4の前面との間に空間が存在しているの
で、盛土工4からの水平力はすべて鋼杭8が負担し、擁
壁体13には作用しない。したがって、擁壁構造3は水
平力に対して極めて安全である。
背面と盛土工4の前面との間に空間が存在しているの
で、盛土工4からの水平力はすべて鋼杭8が負担し、擁
壁体13には作用しない。したがって、擁壁構造3は水
平力に対して極めて安全である。
【0016】図4は、図3に示した擁壁体取付け構造の
他の実施例を示している。本実施例では、複合壁材15
を取付け手段25により鋼杭8の表面に固定している。
この取付け手段25は、先端部にばね部26が曲成され
た金具で、ばね部26は複合壁材15との間に鋼杭8の
フランジ部を挟持する方向に付勢されている。
他の実施例を示している。本実施例では、複合壁材15
を取付け手段25により鋼杭8の表面に固定している。
この取付け手段25は、先端部にばね部26が曲成され
た金具で、ばね部26は複合壁材15との間に鋼杭8の
フランジ部を挟持する方向に付勢されている。
【0017】また、本実施例では、桟木21は、擁壁体
13の背面に固定されている。その他の構成は図3の擁
壁体取付け構造と同じである。
13の背面に固定されている。その他の構成は図3の擁
壁体取付け構造と同じである。
【0018】擁壁体13の複合壁材15を構成する木製
板15aは、必ずしも木製板材に限定されるものではな
く、図5及び図6に示すような木製の角材をも含むもの
である。複合壁材15の前面を曲面にすると、美観が向
上するので好ましい。尚、複合壁材15に用いられる木
製板15aや桟木21としては、廃材等も用いることが
できる。
板15aは、必ずしも木製板材に限定されるものではな
く、図5及び図6に示すような木製の角材をも含むもの
である。複合壁材15の前面を曲面にすると、美観が向
上するので好ましい。尚、複合壁材15に用いられる木
製板15aや桟木21としては、廃材等も用いることが
できる。
【0019】図5の各複合壁材15は、木製板15aの
段付の凹凸嵌合部16を介して互いに接合されている。
また、図6の各複合壁材15は、木製板15aの接合面
に埋め込まれた接合ピン27により互いに接合されてい
る。接合後の擁壁体13は、桟木21により強化されて
いる。上記凹凸嵌合部16は不燃板15bに設けてもよ
く、また接合ピン27も不燃板15bの接合面に埋め込
んでもよい。
段付の凹凸嵌合部16を介して互いに接合されている。
また、図6の各複合壁材15は、木製板15aの接合面
に埋め込まれた接合ピン27により互いに接合されてい
る。接合後の擁壁体13は、桟木21により強化されて
いる。上記凹凸嵌合部16は不燃板15bに設けてもよ
く、また接合ピン27も不燃板15bの接合面に埋め込
んでもよい。
【0020】図7は、上下2個の複合壁材15を接合す
るための固定錨28を示している。この固定錨28は、
金属製で、方形の台板29の四隅に4本の打込みピン3
0を植設してなるものである。また、図8は、上下2個
の複合壁材の木製板15aの接合線にまたがって複数個
の固定錨28を打ち込むことにより接合された擁壁体1
3を示している。勿論、固定錨の形状やピンの数は特に
制限されるものではない。
るための固定錨28を示している。この固定錨28は、
金属製で、方形の台板29の四隅に4本の打込みピン3
0を植設してなるものである。また、図8は、上下2個
の複合壁材の木製板15aの接合線にまたがって複数個
の固定錨28を打ち込むことにより接合された擁壁体1
3を示している。勿論、固定錨の形状やピンの数は特に
制限されるものではない。
【0021】図9及び図10は、それぞれ図3に示した
擁壁体取付け構造の更に他の実施例を示しており、どち
らの実施例においても擁壁体13が鋼杭8の外側フラン
ジの背面(内側)に固定される点が図3の実施例と異な
る。これにより、擁壁体13の取付け作業を擁壁体13
の内側で行なうことができるので、作業員の安全を図る
ことができる。
擁壁体取付け構造の更に他の実施例を示しており、どち
らの実施例においても擁壁体13が鋼杭8の外側フラン
ジの背面(内側)に固定される点が図3の実施例と異な
る。これにより、擁壁体13の取付け作業を擁壁体13
の内側で行なうことができるので、作業員の安全を図る
ことができる。
【0022】図9の実施例においては、2個のくさび片
31、32を組み合わせて複合壁材15と鋼杭8のフラ
ンジとの間に挿入し、一方のくさび片32を打ち込むこ
とにより複合壁材15を鋼杭8のフランジに固定する。
31、32を組み合わせて複合壁材15と鋼杭8のフラ
ンジとの間に挿入し、一方のくさび片32を打ち込むこ
とにより複合壁材15を鋼杭8のフランジに固定する。
【0023】また、図10の実施例においては、ねじ式
ジャッキ33を複合壁材15と鋼杭8のフランジとの間
に挿入し、ジャッキ33を拡張することにより複合壁材
15を鋼杭8のフランジに固定する。ジャッキ33は、
図11に示すように、ジャッキ台34の雌ねじ部35に
ねじ棒36を伸縮自在に螺設したものである。
ジャッキ33を複合壁材15と鋼杭8のフランジとの間
に挿入し、ジャッキ33を拡張することにより複合壁材
15を鋼杭8のフランジに固定する。ジャッキ33は、
図11に示すように、ジャッキ台34の雌ねじ部35に
ねじ棒36を伸縮自在に螺設したものである。
【0024】図12は、図3に示した擁壁取付け構造の
更に別の実施例を示している。本実施例では、各複合壁
材15の両端面にスリット37(図2では木製板15
a)を設け、スリット37内に鋼杭8の外側フランジを
挿入して各複合壁材15を落とし込むことにより複合壁
材15を鋼杭8に固定する。したがって、複合壁材15
の取付けを最も簡単に行なうことができる。尚、上記ス
リット37は木製板15aのみならず、不燃板15bに
設けてもよく、また木製板15aと不燃板15bとの境
界面に設けてもよい。
更に別の実施例を示している。本実施例では、各複合壁
材15の両端面にスリット37(図2では木製板15
a)を設け、スリット37内に鋼杭8の外側フランジを
挿入して各複合壁材15を落とし込むことにより複合壁
材15を鋼杭8に固定する。したがって、複合壁材15
の取付けを最も簡単に行なうことができる。尚、上記ス
リット37は木製板15aのみならず、不燃板15bに
設けてもよく、また木製板15aと不燃板15bとの境
界面に設けてもよい。
【0025】以上、本発明を盛土工法を例に挙げて説明
したが、本発明はこれに限られず、例えば平地における
塀や囲い等にも好適に適用される。
したが、本発明はこれに限られず、例えば平地における
塀や囲い等にも好適に適用される。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
擁壁体を木製板と不燃板との複合壁材から構成したの
で、擁壁体は美観にすぐれており、且つ軽量である。し
たがって、擁壁体の運搬や構築は、重機や足場のような
大掛りな設備を必要とせず、容易に且つ安全に、しかも
低コストで行なうことができ、素人でも容易に行うこと
ができる。またメンテナンスや新規なやり替えも容易で
ある。また、本発明の擁壁構造は木製板と不燃板との複
合壁材からなるので自然と良く溶け込み景観を損なうこ
とがなく、更に木製板は腐朽して土に帰るので、環境を
汚染したり破壊することがないばかりでなく、不燃板は
耐久性を有するのでメンテナンスも木製板のみを取り替
えるだけでよいので安価である。
擁壁体を木製板と不燃板との複合壁材から構成したの
で、擁壁体は美観にすぐれており、且つ軽量である。し
たがって、擁壁体の運搬や構築は、重機や足場のような
大掛りな設備を必要とせず、容易に且つ安全に、しかも
低コストで行なうことができ、素人でも容易に行うこと
ができる。またメンテナンスや新規なやり替えも容易で
ある。また、本発明の擁壁構造は木製板と不燃板との複
合壁材からなるので自然と良く溶け込み景観を損なうこ
とがなく、更に木製板は腐朽して土に帰るので、環境を
汚染したり破壊することがないばかりでなく、不燃板は
耐久性を有するのでメンテナンスも木製板のみを取り替
えるだけでよいので安価である。
【図1】本発明の一実施例を示す擁壁構造の断面図であ
る。
る。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】図2の III−III 線拡大断面図で、擁壁体取付
け構造の要部を示す。
け構造の要部を示す。
【図4】擁壁体取付け構造の他の実施例を示す要部断面
図である。
図である。
【図5】擁壁体の他の実施例を示す断面図である。
【図6】擁壁体の更に他の実施例を示す断面図である。
【図7】擁壁体の接合に用いる固定錨の斜視図である。
【図8】図7の固定錨を用いた擁壁体の背面図である。
【図9】擁壁体取付け構造の更に他の実施例を示す要部
断面図である。
断面図である。
【図10】擁壁体取付け構造の更に別の実施例を示す要
部断面図である。
部断面図である。
【図11】図10の擁壁体取付け構造に用いるねじ式ジ
ャッキの一部切欠き正面図である。
ャッキの一部切欠き正面図である。
【図12】擁壁体取付け構造の更に別の実施例を示す要
部断面図である。
部断面図である。
1 傾斜地 2 法面 3 擁壁構造 8 鋼杭 13 擁壁体 14 取付け手
段(Z字形) 15 複合壁材 15a 木製板 15b 不燃板 16 凹凸嵌合
部 21 桟木 25 取付け手
段(ばね式) 28 固定錨
段(Z字形) 15 複合壁材 15a 木製板 15b 不燃板 16 凹凸嵌合
部 21 桟木 25 取付け手
段(ばね式) 28 固定錨
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱野 佳奈代 京都府京都市北区西賀茂蛙ケ谷町1−33 (72)発明者 松本 守弘 京都府京都市北区紫竹西大門町3番地
Claims (4)
- 【請求項1】 複数本のH形鋼製鋼杭と、複数個の、木
製板と不燃板との複合壁材が凹凸嵌合を介して前記木製
板側が外側に位置するように水平方向に積み上げられて
なる擁壁体と、該擁壁体の両端部の複数個所を前記鋼杭
に固定する取付け手段とから構成されてなることを特徴
とする擁壁構造。 - 【請求項2】 擁壁体の複数個の複合壁材が、鉛直方向
に設けられた桟木により接合されてなる請求項1記載の
擁壁構造。 - 【請求項3】 擁壁体の複合壁材が、固定錨により上下
2個ずつ接合されてなる請求項1記載の擁壁構造。 - 【請求項4】 複数本のH形鋼製鋼杭を立設し、最下段
の、木製板と不燃板との複合壁材の両端部を前記木製板
側が外側に位置するように取付け手段を介して前記鋼杭
に水平方向に固定し、該複合壁材上に所定個数の複合壁
材を凹凸嵌合を介して前記木製板側が外側に位置するよ
うに水平方向に積み上げることにより擁壁体を形成し、
該擁壁体の最上段の複合壁材の両端部を取付け手段を介
して前記鋼杭に固定することを特徴とする擁壁構造の構
築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9177692A JPH116165A (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 擁壁構造及びその構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9177692A JPH116165A (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 擁壁構造及びその構築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH116165A true JPH116165A (ja) | 1999-01-12 |
Family
ID=16035447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9177692A Withdrawn JPH116165A (ja) | 1997-06-17 | 1997-06-17 | 擁壁構造及びその構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH116165A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010222806A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Dow Kakoh Kk | 軽量盛土用側壁及びそれに用いる壁パネル |
JP2018044337A (ja) * | 2016-09-13 | 2018-03-22 | 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 | 盛土の補強構造及び盛土の補強方法 |
JP2018178419A (ja) * | 2017-04-05 | 2018-11-15 | 国立大学法人豊橋技術科学大学 | 壁面構造体および壁面構築方法 |
JP2018178420A (ja) * | 2017-04-05 | 2018-11-15 | 国立大学法人豊橋技術科学大学 | 擁壁構築方法ならびに切削パネルおよび連結パネル |
JP2021008727A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-28 | 株式会社カネカ | 軽量盛土構造、および軽量盛土の製造方法 |
-
1997
- 1997-06-17 JP JP9177692A patent/JPH116165A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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