JP2000248397A - 硫酸銅めっき液及びそれを用いた電解めっき方法 - Google Patents

硫酸銅めっき液及びそれを用いた電解めっき方法

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JP2000248397A
JP2000248397A JP5087199A JP5087199A JP2000248397A JP 2000248397 A JP2000248397 A JP 2000248397A JP 5087199 A JP5087199 A JP 5087199A JP 5087199 A JP5087199 A JP 5087199A JP 2000248397 A JP2000248397 A JP 2000248397A
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Japan
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plating
copper sulfate
copper
plating solution
electrodeposition
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JP5087199A
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Mika Kurihara
実果 栗原
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EEJA Ltd
Original Assignee
Electroplating Engineers of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サブμmレベルの間隙を有するウェーハの被
めっき表面に対して、間隙内を完全に銅めっきで埋め込
むことができるとともに均一性の高い銅めっき処理がで
きる硫酸銅めっき液を提供することを目的とする。 【解決手段】 硫酸銅を硫酸銅五水和物として80〜1
40g/lと、硫酸を180〜250g/lと、塩素を
20〜90mg/lと、電析反応を抑制する高分子界面
活性剤を0.05〜20g/lと、電着速度を促進する
硫黄系飽和有機化合物を1〜20mg/lと、銅めっき
のレベリングを制御する有機染料化合物を0.1〜20
mg/lとを含有するものである硫酸銅めっき液とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料であるウ
ェーハの表面におけるめっき技術に関するもので、特
に、サブμmレベルの間隙を有するウェーハ表面に微細
配線銅めっき処理を行うための硫酸銅めっき液に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子材料であるウェーハの微細加
工技術は飛躍的に発達し、このウェーハ加工におけるめ
っき技術の開発も盛んに行われている。このウェーハ加
工のめっき処理としては電解めっきにより銅を処理する
ものがあり、電解めっき液の種類としては、主に、強酸
性の硫酸銅めっき液や、アルカリ性のシアン系めっき液
又はピロリン酸系めっき液が用いられている。これらの
電解めっき液のうち強酸性の硫酸銅めっき液は、アルカ
リ性のものと比較してめっき液管理や電着速度制御など
が容易な点から広く使用されている。
【0003】この硫酸銅めっき液の組成は、基本的に
は、硫酸銅、硫酸に加え、界面活性剤などの有機添加剤
を含有させるものであり、これらめっき液組成分の配合
を調整することによって、めっきの電着性を制御し均一
なめっきを実現するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ウェーハ加
工においては、ウェーハ表面に微細配線パターンを形成
し、そのウェーハ表面を被めっき面として銅めっき処理
を行う場合がある。そして、このウェーハ表面に加工さ
れる微細配線パターンは、例えば、サブμmレベルの極
小間隙を有するものである。
【0005】しかしながら、このような極小間隙を有す
る被めっき表面に対し、従来の硫酸銅めっき液を使用し
ても、間隙内部を銅めっきで完全に埋めることができな
く、間隙内に空隙が存在してしまうような不均一なめっ
き処理しか施せない。このような極小間隙を有するウェ
ーハ表面を均一にめっき処理するためには、銅のめっき
電着が比較的スムーズ進行する部分と、極小間隙内部の
ように銅のめっき電着が均一に進行しづらい部分とで、
銅のめっき電着状態をそれぞれ制御して、銅のめっき処
理を行うことが必要となる。このような硫酸銅めっき液
は、本発明者らの知る限りにおいて、未だない状況であ
る。そのため、このような極小間隙を有するウェーハ表
面を被めっき面として、銅めっきを均一に処理するめっ
き技術が強く要望されており、従来から広く使用されて
いる硫酸銅めっき液での実現も切望されているのが現状
である。
【0006】そこで、本発明は、サブμmレベルの間隙
を有するウェーハの被めっき表面に対しても、間隙内を
完全に銅めっきで埋め込むことができるとともに均一性
の高い銅めっき処理ができる硫酸銅めっき液及びそれを
用いた電解めっき方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の硫酸銅めっき液は、硫酸銅を硫酸銅五水和
物として80〜140g/lと、硫酸を180〜250
g/lと、塩素を20〜90mg/lと、電析反応を抑
制する高分子界面活性剤を0.05〜20g/lと、電
着速度を促進する硫黄系飽和有機化合物を1〜20mg
/lと、銅めっきのレベリングを制御する有機染料化合
物を0.1〜20mg/lとを含むものとした。
【0008】本発明の硫酸銅めっき液は、極小間隙を有
する被めっき表面の形状に対応しためっき電着が進行す
るように、電析反応を抑制する高分子界面活性剤と、電
着速度を促進する硫黄系飽和有機化合物と、レベリング
制御用の有機染料化合物とが、それぞれのめっき電着に
おける作用が効果的に働くよう所定量含有されたもので
ある。
【0009】まず、電析反応を抑制する高分子界面活性
剤は、極小間隙を有する被めっき表面のうち、めっき液
に対して露出した状態となっている部分(主に、極小間
隙内部以外の部分)に吸着して、その部分の電析反応を
抑制する役割を果たす。特に、極小間隙を形成する表面
側のエッジ部分にはめっき電流の集中が生じやすくめっ
き電着が進行しやすい。しかし、この高分子界面活性剤
の吸着によって、そのようなエッジ部分の過剰なめっき
電着は抑制される。一方、極小間隙内部には、この高分
子界面活性剤があまり吸着しないため、電析反応は進行
しやすい状態が確保されることになる。
【0010】次に、電析速度を促進する硫黄系有機化合
物は、被めっき表面における銅の電着速度を促進する役
割を果たすものである。この硫黄系有機化合物は、先の
高分子界面活性剤に比べ分子量的にも比較的小さいもの
なので、極小間隙の内部にもスムーズに進入し、間隙内
部における銅めっき電着速度を促進することになる。
【0011】さらに、銅めっきのレベリングを制御する
有機染料化合物は、めっき処理の開始時、即ち、めっき
電着初期時にはあまり影響はしないものの、ある程度の
銅電着が進行した後には、被めっき表面の形状に関わら
ず、均一に銅のめっき電着を進行させる役割を果たす。
これによって、最終的に仕上げらっれる銅めっきはレベ
リングの高いものとなる。
【0012】上記した本発明の硫酸銅めっき液により、
極小間隙を有するウェーハの被めっき表面では、次のよ
うな、銅めっき電着が進行するものと、本発明者らは推
測している。本発明の硫酸銅めっき液によると、銅の電
着が進行しづらい極小間隙内部に、硫黄系有機化合物が
極小間隙内に進入し、極小間隙内部の被めっき表面の電
着速度を促進する。一方、銅めっき電着が進行しやすい
極小間隙内部以外の部分、即ち、極小間隙を形成する表
面側のエッジ部分やめっき液が常に流動して接触してい
るようなウェーハの被めっき表面には、優先的に電析反
応を抑制する高分子界面活性剤が吸着し、電析反応が抑
制され、銅のめっき電着は進行しづらくなる。この結
果、めっき初期時における銅の電着は、極小間隙内部で
はそれ以外の部分に比較して優先的に進行することにな
る。
【0013】そして、ある程度の電着が被めっき表面で
進行すると、有機染料化合物の働きにより、被めっき面
の形状に関わらず、均一的な銅電着が進行し、極小間隙
内部は完全に銅めっきで埋め込まれ、そして、それ以外
の部分と同じめっき性状が実現できることになる。
【0014】上記するような均一性の優れた銅めっき処
理を実現するためには、本発明の硫酸銅めっき液は、次
の組成範囲であることが好ましい。まず、硫酸銅は、硫
酸銅五水和物として80〜140g/lの範囲であるこ
とが好ましい。硫酸銅が80g/l未満となる被めっき
表面への銅イオン供給が不足し均一電着性が悪くなり、
140g/lを越えると銅の沈殿物が発生しやすくなる
からである。硫酸は、180〜250g/lの範囲であ
ることが好ましい。硫酸が180g/l未満であると電
流効率が悪くなり、250g/lを越えるとヤケめっき
状態となるからである。塩素は、20〜90mg/lの
範囲が好ましい。塩酸が20mg/l未満になると均一
な電着ができなくなり、90mg/lを越えると塩化銅
の沈殿物を発生しやすくなるからである。
【0015】そして、電析反応を抑制する高分子界面活
性剤は0.05〜20g/lの範囲であることが好まし
い。高分子界面活性剤の濃度は、0.05g/l未満で
あると電析反応を抑制することができなくなり、20g
/lを越えると電析反応を過剰に抑制してしまい、均一
な銅の電着が実現できなくなるからである。さらに、こ
のような高分子界面活性剤は、分子量(重量平均分子量
Mw)が100〜5000のものを用いることが好まし
い。分子量が100未満のものであると電析反応を抑制
する能力が小さくなり効果的でなく、分子量5000を
越えるものであると吸着が不均一となるからである。
【0016】このような高分子界面活性剤としては、
1,3−ジオキソラン重合体、ポリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレンプロパノール、ポリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール誘導体、オキシルアルキ
レンポリマー及び、酸化エチレンと酸化プロピレンとの
共重合体のいずれか一種又は2種以上を用いることが好
ましい。さらに、電着速度を促進する硫黄系飽和有機化
合物は、1〜20mg/lであることが好ましい。この
硫黄系飽和有機化合物が、1mg/l未満であると被め
っき表面の極小間隙内部での電着速度を促進することが
できなくなり、20mg/lを越えると極小間隙内部以
外にも影響してしまい、均一な銅の電着が実現できなく
なるからである。この硫黄系飽和有機化合物としては、
ジチオビス−アルカン−スルホン酸又はその塩を用いる
ことが好ましく、具体的には、4,4−ジチオビス−ブ
タン−スルホン酸、3,3−ジチオビス−プロパン−ス
ルホン酸、2,2−ジチオビス−エタン−スルホン酸、
又はそれらの塩のいずれか一種又は二種以上を用いるこ
とができる。これらは、銅の電析速度を促進する機能に
非常に優れているからである。
【0017】そしてさらに、銅めっきのレベリングを制
御する有機染料化合物は、0.1〜20mg/lの範囲
であることが好ましい。0.1mg/l未満であるとレ
ベリング機能が十分に発揮されず最終的なめっき外観は
悪くなり、20mg/lを越えると間隙内部のめっき埋
め込み性が悪くなるからである。
【0018】この有機染料化合物としては、サフラニ
ン、チオフラビン、Dye300、Dye1556、D
ye3100、Absorber Dye ADI、C
y5のいずれか一種又は二種以上を用いることが好まし
い。サフラニン及びチオフラビンは、塩基性染料であ
る。Dye300は、Quinolinium,2−メ
チル−4−[(3−メチル−2(3水素)−ベンゾオキ
サゾルイリデン)メチル]−1−[3−(トリメチルアン
モニオ)プロピル]−,ジイオウドの構造を有する染料
である。Dye1556は、Quinolinium,
1−エチル−2−[[3−(2−ハイドロキシエチル)−
5−メゾキシ−2(3水素)−ベンゾオキサゾルイリデ
ン]メチル]−6−メゾキシ−,イオウドの構造を有する
染料である。Dye3100は、ベンゾチアゾーム,2
−[(1,2−ジメチル−4(1水素)−ピリジンイリ
デン)メチル]−3−メチル−,イオウドの構造を有す
る染料である。Absorber Dye ADIは、
3H−Indolium,2−[7−[1,3−ジハイド
ロ−3,3−ジメチル−5−サルフォ−1−(2−サル
フォエチル)−2水素−インドル−2−イリデン]−4
−メチル−1,3,5−ヘプタトリエチル]−3,3ジ
メチル−5−サルフォ−1−(2−サルフォエチル)
−,インナー塩、又は、2−[3−[1−[6−[(2,5
−ジオクソ−1−ピロリジニル)オキシ]−6−オクソ
ヘキシル]−1,3−ジハイドロ−3,3−ジメチル−
5−サルフォ−2水素−インドル−2−イリデン]−1
−プロペニル]−1−エチル−3,3−ジメチル−5−
サルフォ−,インナー塩、の構造を有する染料である。
Cy5は、3H−Indolium,2−[5−[1−
[6−[(2,5−ジオクソ−1−ピロリジニル)オキ
シ]−6−オクソヘキシル]−1,3−ジハイドロ−3,
3−ジメチル−5−サルフォ−2水素−インドル−2−
イリデン]−1,3−ペンタジエニル]−1−エチル−
3,3−ジメチル−5−サルフォ−,インナー塩の構造
を有する染料である。
【0019】これらの有機染料化合物のうち、特にサフ
ラニン、チオフラビンをそれそれ単独で、或いは双方を
併せて使用することが、より一層好ましい。このサフラ
ニン、チオフラビンは、nmオーダーの突部に吸着しや
すく、表面のレベリング性を助ける働きに優れているた
めである。
【0020】本発明に係る硫酸銅めっき液を用いて電解
めっきを行う場合は、カソード電流密度が0.05〜
3.00A/dm の範囲でめっき処理を行うことが
好ましい。この範囲のカソード電流密度であれば、サブ
μmレベルの間隙内部を完全に銅めっきで埋め込むこと
が可能となる。このカソード電流密度が0.05A/d
未満であると、間隙内部とそれ以外の部分での電着
速度がほぼ同時的に進行するようになるため、銅めっき
で埋め込まれる間隙内部に空隙(ボイド)を生じやすく
なり、3.00A/dmを越えると水素が発生し、電
流効率及びめっき電着性が悪くなるからである。
【0021】さらに、本発明に係る硫酸銅めっき液を用
いて電解めっきを行う場合は、めっき処理によって消費
される高分子活性剤、硫黄系飽和有機化合物、有機染料
化合物について、消費される量を考慮して適宜添加する
ことで、所定濃度を維持しながらめっき処理を行うこと
が好ましい。本発明の硫酸銅めっき液では、高分子活性
剤、硫黄系飽和有機化合物、有機染料化合物の各添加剤
が請求項1に記載する所定濃度範囲で存在している状態
において、極小間隙の内部を銅めっきで埋め込むことが
でき、その埋め込み状態としても空隙(ボイド)などの
欠陥を生じないものとなるからである。そのため、本発
明の硫酸銅めっき液中の各添加剤濃度が、めっき処理中
にであっても所定濃度範囲内となるように、消費される
量を考慮して適宜添加するようにすれば、均一性の高い
銅めっき処理を長期持続させることができるものとな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を表1〜4に示
す実施例により具体的に説明する。表1〜4には、各実
施例のめっき液組成とその評価結果を示している。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】各表中に示す記号は、以下に示すとおりで
ある。 A:重量平均分子量700のPPG(ポリプロピレング
リコール)のトリオールタイプの高分子界面活性剤濃度
[g/l] B:重量平均分子量2500のPPG(ポリプロピレン
グリコール)のトリオールタイプの高分子界面活性剤濃
度[g/l] C:重量平均分子量20000のPEG(ポリエチレン
グリコール)の高分子界面活性剤濃度[g/l] D:3,3−ジチオビス−プロパンスル−スルホン酸ナ
トリウムの濃度[g/l] saf:サフラニン濃度[mg/l] thio:チオフラビン濃度[mg/l] ピース位置No:めっき埋め込み性評価ピースの位置番
号であって、完全に間隙が銅で埋められ、均一な銅めっ
きが処理された位置番号を示す。()内に示す数字は、
実用上問題ないレベルであるが若干均一性に劣る状態の
銅めっき処理がなされた評価ピースの位置番号を示す。
【0028】表1〜4の各実施例における硫酸銅めっき
液の基本組成は、すべて、Cu濃度が28g/l(硫酸
銅五水和物により調整)、硫酸濃度が200g/l、塩
素濃度が70mg/lとしたものであり、この基本組成
液に表中の各添加剤を加えて、それぞれの実施例の硫酸
銅めっき液を作成した。具体的な作成方法としては、基
本組成浴を作成し、表中に記載する各濃度の高分子活性
剤、硫黄系飽和有機化合物、有機染料化合物を含有する
添加剤溶液を作成し、この二つの溶液を混合することに
よって行った。
【0029】めっき処理条件は、液温20℃で、Pt/
Ti系の不溶性アノードを用いカソード電流密度2A/
dmのめっき電流を供給して行った。めっき処理を行
う被めっき対象物は、めっき埋め込み性評価ピースを用
いた。このめっき埋め込み性評価ピースとは、シリコン
ウェーハ上に約0.1μm(1000Å)の厚さとなる
ような銅シードが予め物理蒸着されたもので、その被め
っき表面には、図1に示してある評価ピース断面概略図
のように、間隙幅が異なった11個(位置番号1〜1
1)の溝が形成されたものである。各間隙溝の深さDは
0.84μmで、各間隙幅は表5に示すように位置番号
が大きくなると順次小さくなるように形成されている。
【0030】
【表5】
【0031】めっき液の評価は、このめっき埋め込み性
評価ピースのどの位置の間隙溝までが完全に銅で埋め込
められているかを、評価ピース断面をSEM観察するこ
とによって行い、その番号を各表の最右欄に示してい
る。
【0032】まず、表1に示す実施例1−1〜11につ
いて説明する。表1では実施例1−1のめっき液組成を
基準とし、実施例1−2〜5までは、高分子界面活性剤
A、B、C、saf、thioをそれぞれ除いてめっき液を作
成した場合のものを示しており、実施例1−6〜11
は、上述する各成分を基準液濃度の5倍量となるように
してめっき液を作成した場合を示している。実施例1−
1〜6のめっき液では、ピースの位置No.9(間隙幅
0.16μm)の間隙溝まで完全に銅めっきによって埋
められていることが確認された。また、実施例1−8〜
11については、最も悪い場合でも、ピース位置No.
6(0.22μm)の間隙溝まで埋められていることが
確認できた。実施例1−7は、銅めっきが全く均一電着
されない結果となったが、後で調べたところ評価ピース
自体に欠陥があったため、表中の結果は「なし」として
いる。
【0033】次に、表2に示す実施例2−1〜11につ
いて説明する。表2でも実施例2−1のめっき液組成を
基準とし、実施例2−2〜5までは、高分子界面活性剤
A、B、C、safをそれぞれ除いてめっき液を作成した
場合のものを示しており、実施例2−6〜10は、上述
する各成分とthioを基準液濃度の5倍量となるようにし
てめっき液を作成した場合を示している。実施例2−
1、2、4のめっき液では、評価ピースの位置番号9
(間隙幅0.16μm)の間隙溝まで完全に銅めっきに
よって埋められていることが確認された。実施例2−
3、5の評価が悪い結果となったのは、評価ピースに欠
陥があったためである。そして、実施例2−6〜10の
めっき液では、実施例2−6以外は若干悪い結果となっ
た。しかしながら、表中()内で示すように実用上問題
ないレベルの銅めっき処理が評価ピースの位置番号7
(間隙幅0.20μm)の間隙溝まで施されていた。
【0034】表1及び表2に示した結果より、本実施例
に係る硫酸銅めっき液は、ある程度の濃度の高分子界面
活性剤が含まれている場合の方が、めっき埋め込み性が
良好である傾向を示すことが判り、サフラニン(sa
f)、チオフラビン(thio)の有機染料化合物が過剰に
含まれるとめっき埋め込み性が若干悪くなる傾向を示す
ことが判明した。
【0035】さらに、表3に示す実施例3−1〜9につ
いて説明する。表3の実施例は高分子界面活性剤Bのみ
使用してめっき液を作成して行ったものを示している。
表3では実施例3−1のめっき液組成を基準とし、実施
例3−2〜3までは、saf、thioをそれぞれ除いてめっ
き液を作成した場合のものを示しており、実施例3−4
〜6は、高分子界面活性剤B、saf、thioの各成分を基
準液濃度の5倍量となるようにしてめっき液を作成した
場合を示しており、さらに、実施例3−7〜9は、高分
子界面活性剤B、saf、thioの各成分を基準液濃度の2
0倍量となるようにしてめっき液を作成した場合を示し
ている。実施例3−1〜4のめっき液では、評価ピース
の位置番号9(間隙幅0.16μm)の間隙溝まで完全
に銅めっきによって埋められていることが確認された。
実施例3−5〜9の評価が悪い結果となったのは、評価
ピースに欠陥があったためである。
【0036】最後に、表4に示す実施例4−1〜9につ
いて説明する。表4の実施例は高分子界面活性剤Aのみ
使用してめっき液を作成して行ったものを示している。
表4では実施例4−1のめっき液組成を基準とし、実施
例4−2〜3までは、saf、thioをそれぞれ除いてめっ
き液を作成した場合のものを示しており、実施例4−4
〜6は、高分子界面活性剤A、saf、thioの各成分を基
準液濃度の2倍量となるようにしてめっき液を作成した
場合を示しており、さらに、実施例4−7〜9は、高分
子界面活性剤A、saf、thioの各成分を基準液濃度の5
倍量となるようにしてめっき液を作成した場合を示して
いる。実施例4−1〜9のめっき液では、評価ピースの
位置番号8(間隙幅0.18μm)の間隙溝まで完全に
銅めっきによって埋められていることが確認された。
【0037】図2〜図5には、従来の硫酸銅めっき液と
実施例1−1及び4−1のめっき液とで、極小間隙を有
するウェーハ試験片に銅めっきを施し、その断面をSE
M観察した写真を示している。ウェーハ試験片は、その
表面に間隙幅0.14μm、深さ1.00μm、間隙ス
ペース0.50μmの極小間隙を複数有するもので、銅
のシード皮膜を予め0.10μm施したものを使用し
た。この従来硫酸銅めっき液は、硫酸銅76g/l、硫
酸98g/l、塩素50mg/lの組成のもので、添加
剤としては、プリント基板等の処理に用いられる一般的
なものを適量添加したものである。図3及び図5は、こ
の従来硫酸銅めっき液で処理した場合の断面写真を示し
ている。そして、従来硫酸銅めっき液によるめっき処理
では、均一な電着が可能となるようにカソード電流密度
を1A/dmとして行った。図2は実施例1−1のめ
っき液組成で、図4は実施例4−1のめっき液組成で、
それぞれめっき処理をした場合の断面写真を示してい
る。この実施例1−1及び4−1の硫酸銅めっき液で処
理する場合では、電流密度を2A/dmとし、従来硫
酸銅めっき液の場合に比較して、2倍の速さでめっき処
理を行った。
【0038】図3及び図5の写真に示すように、従来の
硫酸銅めっき液では、電流密度小さくしてなるべく均一
に銅を電着させようとしても、間隙内部を完全に銅で埋
められていなく、空隙が生じていることが確認できた。
また、最終的なめっき表面もレベリングは悪く、めっき
外観的にも良好なものではなかった。一方、図2及び図
4の写真が示すように、本発明に係る硫酸銅めっき液で
あれば、完全に極小間隙内を銅めっきで埋め込まれてお
り、均一性の非常に高いめっき性状であることが確認さ
れた。これによって、本実施例での硫酸銅めっき液であ
れば、従来のものに比べて、電着速度を早くして行うこ
とも可能であることが確認できた。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硫酸銅め
っき液によると、サブμmレベルの間隙を有する被めっ
き表面に対しても、間隙内を完全に銅めっきで埋め込む
ことができるとともに均一性の高い銅めっき処理が可能
となり、電着速度を上げてめっき処理することも可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】めっき埋め込み用評価ピースに設けられた間隙
溝の断面概略図。
【図2】実施例1−1の硫酸銅めっき液で処理したウェ
ーハ試験片の断面SEM写真。
【図3】従来硫酸銅めっき液で処理したウェーハ試験片
の断面SEM写真。
【図4】実施例4−1の硫酸銅めっき液で処理したウェ
ーハ試験片の断面SEM写真。
【図5】従来硫酸銅めっき液で処理したウェーハ試験片
の断面SEM写真。
【符号の説明】
1〜11 評価ピース位置番号 D 間隙深さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸銅を硫酸銅五水和物として80〜1
    40g/lと、硫酸を180〜250g/lと、塩素を
    20〜90mg/lと、電析反応を抑制する高分子界面
    活性剤を0.05〜20g/lと、電着速度を促進する
    硫黄系飽和有機化合物を1〜20mg/lと、銅めっき
    のレベリングを制御する有機染料化合物を0.1〜20
    mg/lとを含有するものである硫酸銅めっき液。
  2. 【請求項2】 高分子界面活性剤は、1,3−ジオキソ
    ラン重合体、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレ
    ンプロパノール、ポリエチレングリコール、ポリエチレ
    ングリコール誘導体、オキシルアルキレンポリマー及
    び、酸化エチレンと酸化プロピレンとの共重合体のいず
    れか一種又は二種以上を用いるものである請求項1に記
    載の硫酸銅めっき液。
  3. 【請求項3】 硫黄系飽和有機化合物は、4,4−ジチ
    オビス−ブタン−スルホン酸、3,3−ジチオビス−プ
    ロピルパン−スルホン酸、2,2−ジチオビス−エタン
    −スルホン酸、又はそれらの塩のいずれか一種又は二種
    以上を用いるものである請求項1又は2に記載の硫酸銅
    めっき液。
  4. 【請求項4】 有機染料化合物は、サフラニン、チオフ
    ラビン、Dye300、Dye1556、Dye310
    0、Absorber Dye ADI、Cy5のいず
    れか一種又は二種以上を用いるものである請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の硫酸銅めっき液。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載する硫酸銅めっき液
    を用いて、カソード電流密度が0.05〜3.00A/
    dmの範囲でめっき処理を行う電解めっき方法。
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