JP2000244717A - 画像入力装置および画像入力装置の構成方法 - Google Patents

画像入力装置および画像入力装置の構成方法

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JP2000244717A
JP2000244717A JP11043972A JP4397299A JP2000244717A JP 2000244717 A JP2000244717 A JP 2000244717A JP 11043972 A JP11043972 A JP 11043972A JP 4397299 A JP4397299 A JP 4397299A JP 2000244717 A JP2000244717 A JP 2000244717A
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Shinya Kubo
眞也 久保
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Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な画像を得ることを主眼にするとハンド
スキャナ等が大型化してしまい、小型化しようとすると
画質が犠牲になってしまう。 【解決手段】 光源からの光が原稿読取位置で反射され
た反射光をCCD1に結像させるレンズとして、視野角
の大きい広角レンズ(または魚眼レンズ)が用いられ
る。また、解像度が画像入力装置に要求される解像度よ
りも高いCCD1が用いられる。歪補正回路4は、メモ
リ6内の間引きビット情報にもとづいて不要なデータビ
ットの間引きを行うとともに要求された解像度に応じて
1ラインの画像データを生成し、画像データを画像処理
回路5に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD等の読取素
子によって画像を読み取る画像入力装置であって特に装
置を小型化することが可能な画像入力装置、およびその
画像入力装置を構成するための画像入力装置の構成方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】画像入力装置において、読取素子として
CCDが用いられる場合には、一般に読取対象物のサイ
ズに比べてCCDのサイズが小さいため縮小光学系が用
いられる。縮小光学系が用いられる場合、読取位置とC
CDとの間の光路長を長くしないと歪みの少ない画像が
得られない。その結果、画像入力装置のサイズが大きく
なってしまう。そこで、装置サイズを小さくするため
に、ミラー等で光路を折り返すことによって光路長を確
保する手法が採用されている。
【0003】しかし、ミラー等の設置場所を必要とする
ことなどから、そのような手法を用いても装置の小型化
には限界がある。このことは、特にハンドスキャナ等の
小型の画像入力装置では問題である。すなわち、良好な
画像を得ることを主眼にするとハンドスキャナ等が大型
化してしまい、小型化しようとすると画質が犠牲になっ
てしまう。
【0004】そこで、電気的に画像における歪みを補正
することによって、光路長が短くても良好な画像を出力
できる画像入力装置が考案されている。例えば、特開平
10−164326号公報には、画素の間引きを行うか
否かを示す情報をROMに格納し、読み取られた画像に
おける画素をROM内の情報にもとづいて間引く補正回
路を設けた画像入力装置が記載されている。ROMに格
納される情報は、光学系の収差に起因する画像における
歪みを緩和するための間引き情報である。そのような補
正回路を有する画像入力装置は、光路長が短くて画像に
おける歪みが大きい場合であっても、歪みを緩和した画
像を出力することができる。
【0005】なお、読取素子としてCIS(密着イメー
ジセンサ)を用いることによって画像入力装置の小型化
を図ることも考えられる。しかし、CISは高価であっ
て画像入力装置の価格が高くなってしまう。また、読取
速度が十分でなかったり焦点深度が浅いという問題もあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の画像入
力装置における補正回路では、光学系の構成によって決
まる収差情報にもとづく間引き情報がROMにあらかじ
め記憶されている。すると、量産製品において、製品毎
に生じうるレンズのばらつきやレンズ中心位置とCCD
の中心位置とのずれが発生したような場合には、そのよ
うなばらつきやずれに起因する補正を行うことはできな
い。従って、上述した画像入力装置を量産製品に適用し
た場合には、極めて厳しい部品の品質管理や製造管理を
行わないと所望の性能を発揮する各製品を得ることがで
きないが、そのような管理は現実的ではない。
【0007】そこで、本発明は、読取位置と読取素子と
の間の光路長を短くして装置を小型化でき、かつ、光路
長の短縮化に起因する画像の歪みを全ての製品について
補正することができる画像入力装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による画像入力装
置は、縮小光学系におけるレンズとして画角を広げたレ
ンズを用いるとともに、少なくとも有効読取区間では要
求される解像度よりも小さくならない解像度を有する読
取素子を用い、読取素子から出力される画像のデータに
ついてメモリに設定されている1ライン全体の間引きビ
ット情報に従って間引き処理を行う歪補正回路を備えた
ことを特徴とする。
【0009】メモリは、1ラインのデータが1ラインの
全てにわたって要求される解像度になるような間引きビ
ット情報を記憶することが好ましい。そのような構成に
よれば、1ライン全体の解像度を、容易に要求される解
像度に合致させることができる。
【0010】メモリには間引き対象のビット位置を特定
する情報が記憶され、歪補正回路は、間引きビット情報
によって特定されるビットを間引くように構成されてい
てもよい。そのような構成によれば、複雑な画像処理回
路を追加することなく、歪補正回路が入力したデータか
ら所定のビットを間引くという簡単な処理を行うだけ
で、歪みのない画像を出力することができる。
【0011】また、本発明による画像入力装置の構成方
法は、縮小光学系におけるレンズとして広角レンズ(ま
たは魚眼レンズ)等の画角を広げたレンズを用いるとと
もに少なくとも有効読取区間では要求される解像度より
も小さくならない解像度を有する読取素子を用い、読取
素子から出力される画像のデータについてメモリに設定
されている1ライン全体の間引きビット情報に従って間
引き処理を行う歪補正回路を備えた画像入力装置を構成
する方法であって、読取素子に歪検出用原稿を読み取ら
せて歪みの程度を検出し、検出された歪みの程度に応じ
た間引きビット位置を決定し、決定された間引きビット
位置を示す情報をメモリに格納することを特徴とする。
なお、1ライン全体にわたって読取素子の解像度は要求
される解像度よりも小さくないので、歪みが検出されな
い箇所についても間引きが行われる必要があり、それら
の箇所についても間引きビット位置が決定される。
【0012】歪検出用原稿として、所定の等間隔で原稿
の副走査方向に対して平行に線が引かれた原稿を用いて
もよい。
【0013】また、歪検出用原稿として、所定の等間隔
で原稿の副走査方向に対して所定の角度をもって斜め方
向に線が引かれた原稿を用いてもよい。
【0014】そして、歪検出用原稿として、所定の等間
隔で原稿の副走査方向に対して所定の角度をもって斜め
方向に黒帯が描かれた原稿を用いてもよい。
【0015】また、所定の等間隔でパターンが描かれた
原稿を歪検出用原稿として用いる場合には、その所定の
等間隔を単位として歪みの程度を検出するように構成さ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明による画像入力装
置の一構成例を示すブロック図である。図1に示すよう
に、CCD1からの原稿の1ライン毎の電気信号は増幅
回路2において所定の増幅率で反転増幅された後、A−
D変換回路3でディジタル信号に変換される。画像デー
タは歪補正回路4に入力される。CPU7は、ソフトウ
ェア処理によってあらかじめ間引きビット情報を作成し
メモリ6に格納する。
【0017】歪補正回路4は、メモリ6内の間引きビッ
ト情報にもとづいて不要なデータビットの間引きを行う
とともに、要求された解像度に応じて1ラインの画像デ
ータを生成し、画像データを画像処理回路5に出力す
る。そして、画像処理回路5は、シェーディング補正等
の処理を行ってバス8を介して後段の処理回路に出力す
る、なお、歪補正回路4、画像処理回路5、メモリ6お
よびCPU7は、バス8で接続されている。
【0018】次に動作について説明する。図2は、この
実施の形態で用いられる光学系を示す模式図である。こ
こでは、光源(図示せず)からの光が原稿読取位置9で
反射された反射光をCCD1に結像させるレンズとし
て、視野角の大きい広角レンズ(または魚眼レンズ)1
0が用いられる。広角レンズ10は、少なくとも原稿読
取位置9における有効読取区間の反射光をCCD1の結
像面に結像させる。
【0019】広角レンズ10を用いることによって、通
常のレンズを用いる場合に比べて光路長を短縮すること
ができる。しかし、その反面、端部の歪曲歪率が大きく
なるので、原稿読取位置9の端部のCCD1における画
像の歪みが大きくなる。従って、何らかの対策を施さな
いと、画像入力装置から出力される画像データによる画
像の画質が劣化する。
【0020】広角レンズ10を用いた場合には、CCD
1の結像面において、中央部に比べて端部の画像が縮
む。すなわち、原稿におけるpドットの領域が、CCD
1の結像面端部では、pよりも少ないqドットに反映さ
れる。
【0021】そこで、この実施の形態では、解像度L’
(dpi)が画像入力装置に要求される解像度L(dp
i)よりも高いCCD1を用いる。例えば、画像入力装
置に要求される解像度Lが300dpiであれば、解像
度L’が400dpiまたは600dpiのCCD1が
用いられる。さらに、広角レンズ1の特性が、CCD1
の結像面端部において画像の解像度が要求される解像度
よりも小さくならないように選択されている。すなわ
ち、原稿端部(有効読取区間の両端部)におけるrドッ
トの領域が、CCD1の結像面端部においてrドットよ
りも小さくならないように、広角レンズ1の特性が選定
されている。
【0022】すると、CCD1によって撮像された画像
の解像度は、全体にわたって、画像入力装置に要求され
る解像度Lよりもかなり高い。特に、CCD1の結像面
中央部における画像の解像度は、画像入力装置に要求さ
れる解像度Lよりもかなり高くなっている。よって、C
CD1から出力される画素数は、要求される解像度に対
応する画素数よりも多い。従って、CCD1からのデー
タビットのうちの不要なビットを間引く必要がある。
【0023】ところが、結像面中央部から端部に行くほ
ど、要求される解像度Lに対するCCD1による画像の
解像度の高さの程度が小さくなる。従って、CCD1か
らのデータビットのうちの不要なビットを間引く必要が
あるが、間引きの程度は一様ではない。つまり、1ライ
ンの画像データを要求される均一な解像度にするため
に、広角レンズ10による歪みの程度に応じて、換言す
れば、1ラインにおけるデータの位置に応じて異なった
間引き処理を行う必要がある。
【0024】そこで、この実施の形態では、あらかじめ
テストパターン(歪検出用原稿)をCCD1に読み取ら
せ、そのときにCCD1から出力されるデータにもとづ
いて、CPU7は、1ライン中の間引きビット位置を決
定する。そして、CPU7は、間引きビット位置を示す
情報を、間引き情報としてメモリ6に格納する。そし
て、画像入力装置の実稼働時には、歪補正回路4が、メ
モリ6内の間引き情報に従って、A−D変換回路3から
のデータに対する間引き処理を行う。なお、CPU7に
よる間引き情報の作成は、製品出荷前の検査時等に行わ
れる。
【0025】図3は、歪検出用原稿とCCD1が読み取
った画像の例を示す説明図である。図3(A)に示す歪
検出用原稿12aにおいて、CCD1の解像度Lに応じ
て設定されるNドット間隔で副走査方向に平行な黒線1
3aが印刷されている。レンズに歪みがない場合にCC
D1がこの歪検出用原稿12aを読み取ると、CCD1
による画像上でもNドット間隔の平行な黒線が現れる。
なお、図3において符号14は原稿読取位置を示す。ま
た、Nドットの間隔は、例えばCCD1の解像度Lが6
00dpiであれば32ドット間隔とか64ドット間隔
とかが選択されるが、レンズの歪みが大きい場合には狭
い間隔が選択され歪みが小さい場合には広い間隔でよ
い。
【0026】しかし、図2に示された光学系で歪検出用
原稿12aが読み取られると、図3(B)に示すよう
に、読取画像15aにおいて、主走査方向の両端に近づ
くに従って歪みが大きくなり黒線の間隔が狭くなる。例
えば、Nドットの間隔が(N−n)になる。ここで、n
はNよりも小さい整数である。
【0027】CCD1の解像度L’および要求される解
像度Lに対して、図3(B)に示す黒線間隔が常に[N
×(L/L’)]になるように1ラインのデータが間引
かれれば、要求される解像度が画像全体において実現さ
れる。ここで、CCD1による画像上のどこでも(N−
n)≧[N×(L/L’)]であることが求められる、
さもないと、要求される解像度Lを満足させることがで
きないからである。
【0028】しかし、上述したように、光学系はCCD
1の結像面端部においても画像の解像度が要求される解
像度よりも小さくならないように設定されているので、
CCD1による画像上の最端部(最も解像度が小さくな
っている部分)においても(N−n)≧[N×(L/
L’)]であることが保証されている。
【0029】間引きビットの決定は、例えば以下のよう
に行われる。CCD1の解像度L’が要求される解像度
Lの2倍を越えない値である場合には、(N−n)/
[N×(L/L’)]の余り数m(m:整数)が不要ビ
ットの数である。よって、(N−n)の幅をmで分割
し、分割された各ビット幅のうちの特定の(例えば最後
の、または最初の)ビットを削除すれば、(N−n)間
隔のデータの中で均一な解像度を得ることができる。そ
して、1ラインの全てにわたって分割処理およびビット
削除処理を実行すれば、1ラインにおいて均一な解像度
を得ることができる。
【0030】図1に示された構成では、CPU7は、以
下のような処理を行う。 (1)歪補正回路4を介して、CCD1が読み取った画
像のデータを入力する。このとき、歪補正回路4は本来
の補正処理を行わない。なお、A−D変換回路3をバス
8に接続し、A−D変換回路3からデータを入力しても
よい。 (2)入力したデータから黒画素を検出する。そして、
隣接する黒画素との間のドット数(N−n)を計数す
る。 (3)(N−n)/[N×(L/L’)]の余り数mを
算出する。 (4)(N−n)個のドットをm個に分割する。 (5)分割して得られた各ブロック中の例えば最後のド
ットを間引きビットに決定する。 (6)以上の処理を全ての検出黒画素について実行す
る。
【0031】なお、間引きドットを決定する処理は上記
の方法に限られず、他の方法を用いてもよい。
【0032】CPU7は、決定された間引きビットの位
置を特定するための情報をメモリ6に書き込む。例え
ば、間引かないビットに対応したデータを「1」、間引
くビットに対応したデータを「0」として、1ラインの
先頭ビットから順番に1ラインの画素数分羅列する。あ
るいは、間引かれるべきビットが1ラインの先頭から数
えて何ビット目かを示す情報をメモリ6に書き込んでも
よい。もちろん、間引きビットの位置を特定できる情報
であれば、その他どのような表現方法による情報でもよ
い。
【0033】図4は、CPU7の処理方法の一例を示す
フローチャートである。図7に示すように、CPU7
は、まず、CCD1の全画素の読み取りを正常に行うた
めに、メモリ6内の間引き情報を示すビットを全て
「1」にし(ステップS1)、CCD1に白原稿の読み
取りを行わせる(ステップS2)。ここで、メモリ6に
は、間引かないビットに対応したデータを「1」とした
場合の全画素間引きなしを示す情報が設定される。そし
て、CCD全画素のシェーディング補正データを作成し
メモリ6に格納する(ステップS3,S4)。
【0034】次に、CCD1に歪検出用原稿12aの読
み取りを行わせる(ステップS5)。そして、上述した
(1)〜(6)の処理を行って間引きビット情報を作成
し(ステップS6)、それをメモリ6に格納する(ステ
ップS7)。なお、メモリ6に格納される間引きビット
情報は、ある1ラインの読取データから作成されたもの
であってもよいし、複数ラインの読取データの間引きビ
ット情報を平均したものであってもよい。また、CPU
7は、間引きビット情報に従って、メモリ6内のシェー
ディング補正データについても間引きを行う(ステップ
S8)。
【0035】以上の処理は製品出荷前に行われる処理で
あるが、実際に画像入力装置が用いられるときには、歪
補正回路4は、A−D変換回路4から入力されたデータ
についてメモリ6内の間引きビット情報に従って間引き
処理を行い、間引き後の画像データを画像処理回路5に
出力する。上述したように、間引きビット情報は1ライ
ンの解像度を要求される解像度に合わせるための間引き
情報が設定されているので、画像処理回路5には、要求
される解像度に合致した画像データが出力される。
【0036】なお、単純な画素間引きを行ってもよい
が、間引かれるビットの周辺のビットについては間引か
れるビットとの平均をとることによって、間引きビット
上の情報の欠落による画像への影響を低減して、よりな
めらかな画像を出力することができる。
【0037】また、この実施の形態では、副走査方向に
平行な黒線13aが印刷された歪検出用原稿12aを使
用したが、他のテストパターンを使用してもよい。図5
は、歪検出用原稿とCCD1が読み取った画像の他の例
を示す説明図である。図5(A)に示す歪検出用原稿1
2bにおいて、CCD1の解像度Lに応じて設定される
Nドット間隔で副走査方向に対して所定の角度をもった
黒線13bが印刷されている。各黒線13bの隣接黒線
との間隔は同じである。図5(B)は、歪検出用原稿1
2bをCCD1が読み取った画像の例を示す。
【0038】図3(A)に示された歪検出用原稿12a
を使用した場合には、1ライン中の歪みを検出する箇所
は限定されるが、歪検出用原稿12bを用いた場合に
は、主走査ラインにおける黒画素の位置は、副走査方向
で離れた他の主走査ラインにおける黒画素の位置とは異
なる。従って、CCD1で異なる複数の主走査ラインを
読み取れば、それぞれのラインを読み取ったときのデー
タにおける黒画素位置がずれている。よって、複数の主
走査ラインについて歪み検出処理を行えば1ライン中の
歪みを検出する箇所を増加させることができる。その結
果、より精度の高い補正を行うことができるようにな
る。
【0039】具体的には、例えば、複数の主走査ライン
についての歪み検出処理で検出された歪みの程度の平均
値が用いられる。ここで、歪みの程度は、上述した(N
−n)のビット数として現れている。
【0040】さらに、図6に示すような黒線ではなく一
定幅の黒帯13cが印刷された歪検出用原稿12cを使
用することによって、テストチャートに汚れがあった場
合でも、汚れの影響をある程度除去した歪み検出を行う
ことができる。例えば、読み取った1ラインのデータ中
にごく短い幅の黒または白のパターン含まれている場合
には、そのラインのデータにはごみ等の影響による不正
データが含まれているとしてそのラインのデータを歪み
検出処理から除外する。なお、図6において、(A)は
歪検出用原稿12cを示し、(B)は歪検出用原稿12
cをCCD1が読み取った画像の例を示す。
【0041】従って、斜めの黒帯13cが印刷された歪
検出用原稿12cを使用すれば、図5(A)に示された
ような歪検出用原稿12bを用いた場合と同様に歪み検
出の精度が上がり、かつ、テストチャートに含まれる可
能性があるごみの影響等を排除することができる。な
お、この場合、画像中の白黒反転箇所が、図5(A)に
示されたような歪検出用原稿12bを用いた場合の黒画
素位置に対応する。
【0042】以上のように、本発明による画像入力装置
では、光路長を短くするために広角レンズ10のような
視野角の広いレンズが用いられる。その場合、有効読取
区間の両端付近に対応した箇所では歪曲歪率が大きくな
る。すなわち、歪率が大きくなることを許容して光路長
を短くしている。そして、歪み除去処理が実行可能にな
るように、装置に要求される解像度よりも高い解像度を
持つCCD1が用いられる。広角レンズ10を含む光学
系は、CCD1の結像面端部において画像の解像度が要
求される解像度よりも小さくならないように設定され
る。
【0043】その上で、CCD1によって読み取られた
画像のデータの間引き処理が行われる。その際、1ライ
ン全体にわたって装置に要求される解像度が満足される
ように、1ラインにおける位置に応じた間引き処理が実
行される。従って、画像入力装置は、歪みの影響を除去
した上で1ラインを全て均一な解像度にした画像を出力
することができる。
【0044】また、製品出荷時等に、個々の製品に対し
て歪みの程度を検出するための原稿を読み込ませること
によって個々のレンズの歪みを検出し、検出された歪み
を補正して1ラインにおける解像度を均一にすることに
よって、個々のレンズの歪みのばらつき、さらには、C
CDの中心位置とレンズ中心位置とのずれのばらつきを
補正することが可能になる。すなわち、本発明による画
像入力装置において用いられるレンズの特性にはある程
度のばらつきが許容され、また、CCDの中心位置とレ
ンズ中心位置とを高精度に位置合わせする必要がなくな
って、生産性が向上する。
【0045】さらに、上記の実施の形態で示されたよう
に、歪検出用原稿とシェーディング補正用原稿とを1枚
の原稿で兼用できるので、従来製品の調整行程と同じ工
程数で出荷前調整が完了する。すなわち、工程の増加も
ない。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、画像入
力装置が、縮小光学系におけるレンズとして画角を広げ
たレンズを用いるとともに、少なくとも有効読取区間で
は要求される解像度よりも小さくならない解像度を有す
る読取素子を用い、読取素子から出力される画像のデー
タについてメモリに設定されている1ライン全体の間引
きビット情報に従って間引き処理を行う歪補正回路を備
えた構成になっているので、読取位置と読取素子との間
の光路長を短くして装置を小型化でき、かつ、光路長の
短縮化に起因する画像の歪みを全ての製品について補正
することができる効果がある。よって、本発明によれ
ば、特に、ハンドスキャナ等の小型化が要求される画像
入力装置において、小型化と良好な画質とを両立させる
ことができる。
【0047】また、本発明による画像入力装置の構成方
法は、読取素子に歪検出用原稿を読み取らせて歪みの程
度を検出し、検出された歪みの程度に応じた間引きビッ
ト位置を決定し、決定された間引きビット位置を示す情
報をメモリに格納するように構成されているので、小型
化され、かつ、光路長の短縮化に起因する画像の歪みを
全ての製品について補正することができる画像入力装置
を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による画像入力装置の一構成例を示す
ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態で用いられる光学系を示
す模式図である。
【図3】 歪検出用原稿とCCDが読み取った画像の例
を示す説明図である。
【図4】 間引きビット情報作成処理等を示すフローチ
ャートである。
【図5】 歪検出用原稿とCCDが読み取った画像の他
の例を示す説明図である。
【図6】 歪検出用原稿とCCDが読み取った画像のさ
らに他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 CCD 2 増幅回路 3 A−D変換回路 4 歪補正回路 5 画像処理回路 6 メモリ 7 CPU 8 バス 10 広角レンズ 12a,12b,12c 歪検出用原稿 13a,13b 黒線 13c 黒帯 14 原稿読取位置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縮小光学系を用い、読取素子で読み取ら
    れた画像のデータを出力する画像入力装置であって、 縮小光学系におけるレンズとして画角を広げたレンズを
    用いるとともに、少なくとも有効読取区間では要求され
    る解像度よりも小さくならない解像度を有する読取素子
    を用い、 読取素子から出力される画像のデータについて、メモリ
    に設定されている1ライン全体の間引きビット情報に従
    って間引き処理を行う歪補正回路を備えたことを特徴と
    する画像入力装置。
  2. 【請求項2】 メモリは、1ラインのデータが1ライン
    の全てにわたって要求される解像度になるような間引き
    ビット情報を記憶する請求項1記載の画像入力装置。
  3. 【請求項3】 メモリには間引き対象のビット位置を特
    定する情報が記憶され、 歪補正回路は、間引きビット情報によって特定されるビ
    ットを間引く請求項2記載の画像入力装置。
  4. 【請求項4】 縮小光学系におけるレンズとして画角を
    広げたレンズを用いるとともに少なくとも有効読取区間
    では要求される解像度よりも小さくならない解像度を有
    する読取素子を用い、読取素子から出力される画像のデ
    ータについてメモリに設定されている1ライン全体の間
    引きビット情報に従って間引き処理を行う歪補正回路を
    備えた画像入力装置を構成する方法であって、 前記読取素子に歪検出用原稿を読み取らせて歪みの程度
    を検出し、 検出された歪みの程度に応じた間引きビット位置を決定
    し、 決定された間引きビット位置を示す情報を前記メモリに
    格納することを特徴とする画像入力装置の構成方法。
  5. 【請求項5】 歪検出用原稿として、所定の等間隔で原
    稿の副走査方向に対して平行な線が引かれた原稿を用い
    る請求項4記載の画像入力装置の構成方法。
  6. 【請求項6】 歪検出用原稿として、所定の等間隔で原
    稿の副走査方向に対して所定の角度をもって斜め方向に
    線が引かれた原稿を用いる請求項4記載の画像入力装置
    の構成方法。
  7. 【請求項7】 歪検出用原稿として、所定の等間隔で原
    稿の副走査方向に対して所定の角度をもって斜め方向に
    黒帯が描かれた原稿を用いる請求項4記載の画像入力装
    置の構成方法。
  8. 【請求項8】 歪検出用原稿における所定の等間隔を単
    位として歪みの程度を検出する請求項6、7または8記
    載の画像入力装置の構成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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