JP2022182822A - データ処理装置、コンピュータプログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 筋の位置を適切に検出する。【解決手段】原稿を読み取るための原稿の1回の搬送中にイメージセンサから出力される信号であって、原稿が読取位置から離れた位置に位置する状態でイメージセンサから出力される信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データを取得する。第1の外領域読取画像データによって表される第1の外領域読取画像における搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を、第1の外領域読取画像中の第2方向の同じ画素位置を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定する。第1の外領域読取画像上の第1方向に平行な筋の第2方向の位置を、J個の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を使用して検出する。【選択図】 図5
Description
本明細書は、読取実行部によって生成される読取画像データを処理する技術に関する。
従来から、原稿を光学的に読み取って原稿の読取画像を表す読取画像データを生成する読取実行部が使用されている。また、ゴミなどの異物に起因する読取画像上の筋を低減する技術が提案されている。例えば、特許文献1は、濃度値毎の画素数を示すヒストグラムを作成し、画素数の最も多い濃度値より予め決められた値だけ濃い濃度値を閾値として算出し、閾値より濃い画素を異常画素と判定する技術を開示している。
ところで、筋の位置の検出については、工夫の余地があった。
本明細書は、筋の位置を適切に検出する技術を開示する。
本明細書に開示された技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送装置と、前記搬送経路上の読取位置で前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、を備える読取実行部によって、前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される読取画像データであって、複数の画素を有する読取画像を表す前記読取画像データを処理するデータ処理装置であって、原稿を読み取るための前記原稿の1回の搬送中に前記イメージセンサから出力される信号であって、前記原稿が前記読取位置から離れた位置に位置する状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データを取得する取得部と、前記第1の外領域読取画像データによって表される第1の外領域読取画像における搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を、前記第1の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定する決定部と、前記第1の外領域読取画像上の前記第1方向に平行な筋の前記第2方向の位置を、前記J個の画素位置のそれぞれの前記第1の色値評価値を使用して検出する検出部と、を備える、データ処理装置。
搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送装置と、前記搬送経路上の読取位置で前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、を備える読取実行部によって、前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される読取画像データであって、複数の画素を有する読取画像を表す前記読取画像データを処理するデータ処理装置であって、原稿を読み取るための前記原稿の1回の搬送中に前記イメージセンサから出力される信号であって、前記原稿が前記読取位置から離れた位置に位置する状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データを取得する取得部と、前記第1の外領域読取画像データによって表される第1の外領域読取画像における搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を、前記第1の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定する決定部と、前記第1の外領域読取画像上の前記第1方向に平行な筋の前記第2方向の位置を、前記J個の画素位置のそれぞれの前記第1の色値評価値を使用して検出する検出部と、を備える、データ処理装置。
この構成によれば、原稿を読み取るための原稿の1回の搬送中にイメージセンサから出力される信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データが取得され、搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値が、K個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定され、第1方向に平行な筋の第2方向の位置が、J個の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を使用して検出されるので、筋の位置の検出に要する時間を短縮でき、筋の位置を適切に検出できる。
なお、本明細書に開示の技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、データ処理方法およびデータ処理装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)、等の形態で実現することができる。
A.第1実施例:
A1.装置構成
図1は、一実施例としての複合機を示す説明図である。複合機200は、制御部299と、表示部240と、操作部250と、通信インタフェース270と、読取実行部400と、印刷実行部290と、を備えている。制御部299は、プロセッサ210と、記憶装置215と、を備えている。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230と、を含んでいる。
A1.装置構成
図1は、一実施例としての複合機を示す説明図である。複合機200は、制御部299と、表示部240と、操作部250と、通信インタフェース270と、読取実行部400と、印刷実行部290と、を備えている。制御部299は、プロセッサ210と、記憶装置215と、を備えている。これらの要素は、バスを介して互いに接続されている。記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230と、を含んでいる。
表示部240は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの、画像を表示するように構成された装置である。操作部250は、表示部240上に重ねて配置されたタッチパネル、ボタン、レバーなどの、ユーザによる操作を受け取るように構成された装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を複合機200に入力可能である。通信インタフェース270は、他の装置と通信するためのインタフェースである(例えば、USBインタフェース、有線LANインタフェース、IEEE802.11の無線インタフェース)。
読取実行部400は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に原稿等の対象物を読み取るように構成された読取装置である。読取実行部400は、読み取った画像(「読取画像」と呼ぶ)を表す読取画像データを生成する。本実施例では、読取画像データは、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれの階調値を示すカラービットマップデータである。階調値は、例えば、0から255の256階調で表される。
印刷実行部290は、所定の方式(例えば、レーザ方式や、インクジェット方式)で、用紙(印刷媒体の一例)上に印刷材を用いて画像を印刷する装置である。印刷実行部290は、プロセッサ210の制御に従って、印刷を実行する。
プロセッサ210は、データ処理を行うように構成された装置であり、例えば、CPUである。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMであり、不揮発性記憶装置230は、例えば、フラッシュメモリである。
不揮発性記憶装置230は、プログラム232を格納している。プロセッサ210は、プログラム232を実行することによって、複合機200を制御する種々の機能を実現する。プロセッサ210は、プログラム232の実行に利用される種々の中間データを、記憶装置(例えば、揮発性記憶装置220、不揮発性記憶装置230のいずれか)に、一時的に格納する。本実施例では、プログラム232は、複合機200の製造者によって、ファームウェアとして、不揮発性記憶装置230に予め格納されている。
A2.読取実行部400の構成:
図2(A)は、複合機200(特に、読取実行部400)の概略構成を示している。複合機200は、筐体70を備えている。読取実行部400は、筐体70の内部に配置されたイメージセンサ60と、イメージセンサ60からの信号を使用して読取画像データを生成する信号処理部90と、筐体70の上部に配置されたガラス製の透明な原稿台80と、筐体70の上方に配置された搬送装置50と、を備えている。搬送装置50は、いわゆるADF(Auto Document Feederの略)であり、筐体70の上面の端部に設けられたヒンジ(図示省略)によって開閉可能に支持されている。搬送装置50は、給紙トレイ56と排紙トレイ57とを備えている。
図2(A)は、複合機200(特に、読取実行部400)の概略構成を示している。複合機200は、筐体70を備えている。読取実行部400は、筐体70の内部に配置されたイメージセンサ60と、イメージセンサ60からの信号を使用して読取画像データを生成する信号処理部90と、筐体70の上部に配置されたガラス製の透明な原稿台80と、筐体70の上方に配置された搬送装置50と、を備えている。搬送装置50は、いわゆるADF(Auto Document Feederの略)であり、筐体70の上面の端部に設けられたヒンジ(図示省略)によって開閉可能に支持されている。搬送装置50は、給紙トレイ56と排紙トレイ57とを備えている。
本実施例では、読取実行部400は、原稿の読取方式としては,フラットベッド(原稿固定走査)方式と、ADF(原稿移動走査)方式とを、使用可能である。フラットベッド方式では、原稿が原稿台80上に載置された状態で、イメージセンサ60が走査方向(図2(A)の矢印A方向)に移動する。そして、移動中のイメージセンサ60は、原稿の画像を、走査方向に垂直なセンサ方向(図2(A)の奥行き方向)に平行な1ラインずつ読み取る。イメージセンサ60は、センサ方向に並ぶ複数の読取素子を備えている。
ADF方式では、原稿が搬送装置50の給紙トレイ56に載せられる。搬送装置50は、給紙トレイ56から排紙トレイ57に至る搬送経路TR(後述)に沿って、原稿を搬送する。搬送経路TRは、原稿台80の上面の予め決められた読取位置RP(後述)を通る経路である。イメージセンサ60は、原稿台80の読取位置RPの下方に固定され、読取位置RPを通過する原稿の画像を、1ラインずつ読み取る。
図2(B)は、図2(A)の破線で囲んだ領域ARの拡大図を示している。図2(B)には、搬送装置50の内部構成が示されている。図2(B)には、給紙トレイ56から排紙トレイ57に至る搬送経路TRが図示されている。搬送装置50は、搬送モータ(図示省略)によって回転駆動される複数個のローラ54a-54gと、複数個のガイド部材55a-55eと、を備えている。以下、搬送経路TRに沿った方向のうち、排紙トレイ57に向かう方向を、下流方向と呼び、給紙トレイ56に向かう方向を、上流方向と呼ぶ。
2個の給紙ローラ54a、54bは、給紙トレイ56の上面における下流方向の端部の近傍に配置されている。給紙ローラ54a、54bは、給紙トレイ56上に載置された1枚以上の原稿を、一枚ずつ給紙トレイ56の下流方向に搬送する。
3個の搬送ローラ54c~54eと、これらの搬送ローラ54c~54eの近傍に設けられたガイド部材55a、55b、55cとは、給紙トレイ56から搬送された原稿を、反転させて、読取位置RPまで搬送する。読取位置RPは、搬送経路TR上のガイド部材55cと原稿台80とに挟まれる部分に位置している。ガイド部材55cは、読取位置RPに対応する部分に貼られたテープ55cpを備えている。
読取位置RPを通過した原稿は、ガイド部材55d、55eにガイドされて、一対の排紙ローラ54g、54fまで搬送される。排紙ローラ54g、54fは、原稿を、排紙トレイ57に排出する。
A3.読取処理:
図3は、読取処理の例を示すフローチャートである。この読取処理は、上述したADF方式で原稿を読み取って、読取画像データを生成する。ユーザは、給紙トレイ56(図2(A))に原稿を載せる。そして、ユーザは、操作部250(図1)を操作することによって、読取処理の開始指示を入力する。複合機200のプロセッサ210は、開始指示に応じて、図3の処理を開始する。プロセッサ210は、プログラム232を実行することによって、図3の処理を行う。
図3は、読取処理の例を示すフローチャートである。この読取処理は、上述したADF方式で原稿を読み取って、読取画像データを生成する。ユーザは、給紙トレイ56(図2(A))に原稿を載せる。そして、ユーザは、操作部250(図1)を操作することによって、読取処理の開始指示を入力する。複合機200のプロセッサ210は、開始指示に応じて、図3の処理を開始する。プロセッサ210は、プログラム232を実行することによって、図3の処理を行う。
S110では、プロセッサ210は、読取実行部400(図2(A))に、読取画像データを生成させる。読取実行部400は、プロセッサ210の指示に応じて、以下の処理を実行する。搬送装置50は、原稿を、1回、搬送し、イメージセンサ60は、原稿を読取り、信号処理部90は、イメージセンサ60からの信号を使用して読取画像データを生成する。
図4は、読取画像データによって表される読取画像の例を示している。図中には、搬送経路TR(図2(B)に沿った下流方向D1と上流方向D1rと、これらの方向D1、D1rに垂直なセンサ方向D2と、が示されている。下流方向D1は、原稿の搬送の方向を示している。以下、下流方向D1を、第1方向D1とも呼び、センサ方向D2を、第2方向D2とも呼ぶ。読取画像RIは、下流方向D1に平行な2辺と、センサ方向D2に平行な2辺と、を有する矩形状の画像である。
イメージセンサ60(図2(A))によって読み取られる読取位置RPの画像は、読取画像RI内のセンサ方向D2に平行な1本の画素ラインの画像である(読取ライン画像60Lとも呼ぶ)。信号処理部90は、読取画像RI内における読取ライン画像60Lの下流方向D1の位置を、ローラ54a~54gの回転中に1画素ずつ移動させる(例えば、読取ライン画像60Lの位置は、上流方向D1rに向かって、1画素ずつ移動する)。信号処理部90は、イメージセンサ60からの信号を使用して読取ライン画像60Lの画像データを生成する処理を、ローラ54a~54gの回転中に繰り返すことによって、読取画像RI内の下流方向D1の各位置の読取ライン画像60Lの画像データを生成する。以上により、信号処理部90は、読取画像RIの全体を表す読取画像データを生成する。
読取画像RIは、下流方向D1側から上流方向D1rに向かって並ぶ3個の部分画像RIo1、RId、RIo2を含んでいる。下流方向D1側の第1外領域読取画像RIo1(第1外画像RIo1とも呼ぶ)は、原稿が読取位置RP(図2(B))に到達するよりも前に読み取られた画像である。原稿が読取位置RPに到達する前には、イメージセンサ60は、ガイド部材55cの読取位置RPの部分であるテープ55cpを、読み続ける。第1外画像RIo1は、テープ55cpを示す複数の読取ライン画像60Lを上流方向D1rに並べることによって得られる画像である。通常は、第1外画像RIo1の複数の画素は、おおよそ同じ色(本実施例では、テープ55cpの色)を示している。以下、テープ55cpの色が、グレーであることとする(例えば、R、G、Bは、おおよそ128)。
中央の部分画像RIdは、原稿の読取画像である(原稿読取画像RId、または、単に、原稿画像RIdとも呼ぶ)。
上流方向D1r側の第2外領域読取画像RIo2(第2外画像RIo2とも呼ぶ)は、原稿の全体が読取位置RP(図2(B))を通り過ぎた後に読み取られた画像である。原稿の全体が読取位置RPを通り過ぎた後には、イメージセンサ60は、ガイド部材55cの読取位置RPの部分であるテープ55cpを、読み続ける。第2外画像RIo2は、テープ55cpを示す複数の読取ライン画像60Lを上流方向D1rに並べることによって得られる画像である。第2外画像RIo2の複数の画素は、第1外画像RIo1の複数の画素と同様に、おおよそ同じ色(本実施例では、テープ55cpの色)を示している。
本実施例では、読取実行部400は、原稿を、1回、搬送することによって、読取画像RIを表す読取画像データを生成する。例えば、信号処理部90は、ローラ54a~54gの回転開始からの経過時間が予め決められた時間範囲内である状態で、読取ライン画像60Lの画像データを生成する処理を繰り返すことによって、読取画像データを生成する。また、読取実行部400は、搬送経路TR上の原稿の位置を検出するセンサを備えてよい。信号処理部90は、センサによって検出された原稿の位置に応じて、読取ライン画像60Lの画像データを生成する処理の開始のタイミングと終了のタイミングとを決定してよい。
なお、搬送装置50の読取位置RPの部分(例えば、原稿台80の読取位置RPの部分、または、ガイド部材55cの読取位置RPの部分)には、用紙の欠片、髪の毛などの異物が付着し得る。異物は、読取画像RI中の下流方向D1に平行な筋を形成し得る(縦筋とも呼ぶ)。図4の読取画像RI中には、異物に起因する4本の筋La-Ldが形成されている。後述するように、本実施例の読取処理は、このような筋La-Ldを目立ちにくくする画像補正処理を含んでいる。
S120(図3)では、プロセッサ210は、読取実行部400から、読取画像データを取得し、取得した読取画像データを、記憶装置215(本実施例では、不揮発性記憶装置230)に格納する。また、プロセッサ210は、読取画像データを分析することによって、読取画像データを、3個の部分画像RIo1、RId、RIo2に対応する3個の画像データに分割する。例えば、プロセッサ210は、読取画像RIのうち、ガイド部材55cのテープ55cpの予め決められた色を示す複数の画素が連続する部分を、外画像RIo1、RIo2として採用する。また、読取実行部400が搬送経路TR上の原稿の位置を検出するセンサを備える場合、プロセッサ210は、検出された原稿の位置を使用して、読取画像RI中の各部分画像RIo1、RId、RIo2の下流方向D1の範囲を決定できる。なお、プロセッサ210に代えて、読取実行部400(例えば、信号処理部90)が、3個の部分画像RIo1、RId、RIo2に対応する3個の画像データを生成してよい。
以下、第1外画像RIo1のデータを、第1外領域読取画像データ、または、単に、第1外画像データとも呼ぶ。原稿画像RIdのデータを、原稿読取画像データ、または、単に、原稿画像データとも呼ぶ。第2外画像RIo2のデータを、第2外領域読取画像データ、または、単に、第2外画像データとも呼ぶ。
S130では、プロセッサ210は、筋位置検出処理を実行する。図5は筋位置検出処理の例を示すフローチャートである。S210では、プロセッサ210は、不揮発性記憶装置230から、第1外画像データを取得する。
S220では、プロセッサ210は、第1色値評価値を決定する。図6(A)-図6(E)は、第1色値評価値の説明図である。図6(A)は、第1外画像RIo1を示している。図示するように、第1外画像RIo1は、4本の筋La-Ldを示している。
図6(B)-図6(D)は、赤、緑、青のそれぞれのヒストグラムHr、Hg、Hbを示している。各ヒストグラムHr、Hg、Hbの横軸は、センサ方向D2の画素位置PD2を示している。各ヒストグラムHr、Hg、Hbの縦軸は、対応する色の階調値の合計値である。例えば、図6(B)の赤合計値Rxは、第1外画像RIo1内の同じ画素位置PD2の複数の画素の赤Rの階調値の合計値である。同様に、緑合計値Gx(図6(C))は、同じ画素位置PD2の複数の画素の緑Gの階調値の合計値であり、青合計値Bx(図6(D))は、同じ画素位置PD2の複数の画素の青Bの階調値の合計値である。合計値Rx、Gx、Bxは、複数の画素位置PD2のそれぞれの第1色値評価値の例である(以下、合計値Rx、Gx、Bxを、第1色値評価値Rx、Gx、Bxとも呼ぶ)。プロセッサ210は、RGBの色成分毎に、ヒストグラムHr、Hg、Hbを生成することによって、RGBのそれぞれの第1色値評価値を決定する。以下、第1外画像RIo1(図6(A))のセンサ方向D2の画素数(ひいては、読取画像RIのセンサ方向D2の画素数)が、J個(Jは、2以上の整数)であることとする。また、第1外画像RIo1の下流方向D1の画素数(すなわち、同じ画素位置PD2の複数の画素の総数)が、K個(Kは、2以上の整数)であることとする。ヒストグラムHr、Hg、Hbは、J個の画素位置PD2のそれぞれのK個の画素の色値の合計値Rx、Gx、Bxを示している。
上述したように、第1外画像RIo1中の筋の無い部分では、複数の画素はおおよそ同じ色を示している。従って、筋の無い画素位置PD2では、画素位置PD2に依らず、合計値は、おおよそ同じ値である(以下、この同じ値を標準値とも呼ぶ)。例えば、赤合計値Rx(図6(B))は、おおよそ赤標準値Rxsと同じであり、緑合計値Gx(図6(C))は、おおよそ緑標準値Gxsと同じであり、青合計値Bx(図6(D))は、おおよそ青標準値Bxsと同じである。
筋を示す画素位置PD2では、複数の画素は、異物に起因する色を示している。従って、合計値は、標準値からズレ得る。例えば、図6(B)の画素位置PD2の4個の範囲Rr1-Rr4は、赤合計値Rxが赤標準値Rxsと大きく異なる範囲を示しており、4個の筋La-Ldにそれぞれ対応している。
筋を示す画素位置PD2において、画素の色は、異物に起因する種々の色であり得る。標準値からのズレは、色成分毎に異なり得る。また、筋を示す画素位置PD2において、合計値は、標準値に近い値であり得る。例えば、図6(C)の画素位置PD2の3個の範囲Rg1、Rg2、Rg3は、緑合計値Gxが緑標準値Gxsと大きく異なる範囲を示しており、3個の筋La、Lc、Ldにそれぞれ対応している。第2筋Lbを示す画素位置PD2では、緑合計値Gxは、緑標準値Gxsに近い。また、図6(D)の画素位置PD2の3個の範囲Rb1、Rb2、Rb3は、青合計値Bxが青標準値Bxsと大きく異なる範囲を示しており、3個の筋La、Lc、Ldにそれぞれ対応している。第2筋Lbを示す画素位置PD2では、青合計値Bxは、青標準値Bxsに近い。
S230(図5)では、プロセッサ210は、第1色値評価値を使用して、筋の画素位置PD2を検出する。本実施例では、ガイド部材55c(図2(B))のテープ55cpは不透明で無地のテープであり、その色は単色で、予め決められている(上述したように、本実施例では、テープ55cpの色は、グレーである)。また、本実施例では、時間の経過に起因するテープ55cpの色の変化は、小さい。従って、第1外画像RIo1中の筋の無い部分では、合計値Rx、Gx、Bx(図6(B)-図6(D))は、安定している。そこで、本実施例では、合計値Rx、Gx、Bxの許容範囲RR、RG、RBを定める第1閾値Rxa、Gxa、Bxaと第2閾値Rxb、Gxb、Bxbとが、予め決められている。赤許容範囲RRは、赤標準値Rxsを含む範囲であり、第1赤閾値Rxa以上、第2赤閾値Rxb以下の範囲である。第1赤閾値Rxaは、赤標準値Rxsより小さく、第2赤閾値Rxbは、赤標準値Rxsよりも大きい。緑許容範囲RGと青許容範囲RBに関しても、同様である。許容範囲は、例えば、筋の無い画素位置PD2の合計値が許容範囲内であり、筋を示す画素位置PD2の合計値が許容範囲から外れ得るように、実験的に決定されてよい。
プロセッサ210は、ヒストグラムを参照し、許容範囲外の合計値を示す画素位置PD2を、筋の画素位置PD2として検出する。赤ヒストグラムHr(図6(B))からは、赤許容範囲RR外の赤合計値Rxを示す4個の範囲Rr1、Rr2、Rr3、Rr4の複数の画素位置PD2が、検出される。緑ヒストグラムHg(図6(C))からは、緑許容範囲RG外の緑合計値Gxを示す3個の範囲Rg1、Rg2、Rg3の複数の画素位置PD2が、検出される。青ヒストグラムHb(図6(D))からは、青許容範囲RB外の青合計値Bxを示す3個の範囲Rb1、Rb2、Rb3の複数の画素位置PD2が、検出される。
本実施例では、プロセッサ210は、3個のヒストグラムHr、Hg、Hbのそれぞれから検出される全ての画素位置PD2を、筋の画素位置PD2(筋位置LPとも呼ぶ)として採用する。図6(E)は、図6(A)の第1外画像RIo1(すなわち、図6(B)-図6(D)のヒストグラムHr、Hg、Hb)から検出される筋位置LPを示す説明図である。横軸は、画素位置PD2を示している。図示するように、4個の筋La-Ldに対応する4個の範囲LP1-LP4の複数の筋位置LPが検出される。4個の範囲LP1-LP4は、図6(B)の範囲Rr1-Rr4と、図6(C)の範囲Rg1-Rg3と、図6(D)の範囲Rb1-Rb3と、の和である。なお、1本の筋を示す筋位置LPの総数は、1以上の種々の数であり得る。
S240(図5)では、プロセッサ210は、検出した筋位置LPを示す筋位置データを、記憶装置215(本実施例では、不揮発性記憶装置230)に格納する。そして、プロセッサ210は、図5の処理、すなわち、図3のS130の処理を、終了する。
S140では、プロセッサ210は、画像補正処理を実行する。画像補正処理は、原稿画像中の筋を目立ちにくくする処理である。
図7は、画像補正処理の例を示すフローチャートである。S310では、プロセッサ210は、不揮発性記憶装置230から、原稿画像RIdを表す原稿画像データを取得する。
S320では、プロセッサ210は、筋位置データを参照して、筋位置LPを取得する。そして、プロセッサ210は、原稿画像RId中の筋位置LPの画素(すなわち、縦筋を示す画素)の色値を補正する。
図8は、画像補正処理の説明図である。図中には、補正前の原稿画像RIdの一部と、補正済の原稿画像RIdxの一部とが、示されている。図示された画像RId、RIdxは、筋Laを含む同じ部分を示している。
プロセッサ210は、筋Laに含まれる注目画素PXiの色値を、注目画素PXiの近傍の画素であって検出された筋位置LPとは異なる画素位置PD2を有する画素の色値を使用して補正する。例えば、プロセッサ210は、注目画素PXiの補正のために参照する参照画素の候補として、注目画素PXiとの距離が距離閾値以下である複数の候補画素PXcを選択する。距離閾値は、いわゆる8近傍を候補画素PXcとして選択する距離であってよい。プロセッサ210は、複数の候補画素PXcのうち、筋に含まれない画素を、参照画素PXrとして選択する。プロセッサ210は、注目画素PXiの補正済の色値を、参照画素PXrの色値の中央値に決定する。色値の補正は、RGBの色成分毎に行われる。このような補正により、注目画素PXiの色値は、注目画素PXiの近傍の画素であって筋とは異なる参照画素PXrの色値に近い値に補正される。このような補正は、筋Laを目立ちにくくすることができる。なお、注目画素PXiの周囲の複数の参照画素PXrのそれぞれの色値を使用して注目画素PXiの色値を決定する処理は、補間処理とも呼ばれる。また、候補画素PXcの選択範囲は、筋の太さよりも大きくなるように、予め実験的に決定されてよい。候補画素PXcの選択範囲は、8近傍に限らず、例えば、注目画素PXiを中心とする5行5列に含まれる24個の画素であってよい。補正済の色値は、1以上の参照画素PXrのそれぞれ色値の中央値に限らず、平均値など、1以上の参照画素PXrのそれぞれ色値を使用して算出される種々の値であってよい。
S320(図7)では、プロセッサ210は、検出された筋位置LPの複数の画素の全ての色値を補正することによって、補正済の原稿画像を表す補正済原稿画像データを生成する。S330では、プロセッサ210は、補正済原稿画像データを、記憶装置215(本実施例では、不揮発性記憶装置230)に格納する。そして、プロセッサ210は、図7の処理、すなわち、図3のS140の処理を、終了する。
S150では、プロセッサ210は、補正済原稿画像データを出力する。例えば、プロセッサ210は、補正済原稿画像データを、表示部240に出力することによって、表示部240に補正済の原稿画像を表示させてよい。これに代えて、プロセッサ210は、ユーザによって指定された記憶装置(例えば、不揮発性記憶装置230、または、通信インタフェース270に接続された外部記憶装置)に、補正済原稿画像データを出力(具体的には、格納)してよい。S150の終了に応じて、プロセッサ210は、図3の読取処理を終了する。
以上のように、本実施例では、読取実行部400(図2(A)、図2(B))は、搬送経路TRに沿って原稿を搬送する搬送装置50と、搬送経路TR上の読取位置RPで原稿を光学的に読み取るイメージセンサ60と、を備える。制御部299(図1)は、イメージセンサ60から出力される信号に基づいて読取実行部400によって生成される読取画像データであって、複数の画素を有する読取画像RIを表す読取画像データを処理するデータ処理装置の例である。
複合機200のプロセッサ210は、以下の処理を実行する。図5のS210では、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RIo1の第1外領域読取画像データを取得する。図4で説明したように、第1外領域読取画像RIo1の画像データは、原稿を読み取るための原稿の1回の搬送中にイメージセンサ60から出力される信号であって、原稿が読取位置RPから離れた位置に位置する状態でイメージセンサ60から出力される信号に基づいて生成される画像データである。
図5のS220では、図6(A)-図6(D)で説明したように、プロセッサ210は、センサ方向D2のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置PD2のそれぞれの第1色値評価値Rx、Gx、Bxを、決定する。この決定のために、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RIo1(図6(A))中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用する。センサ方向D2は、第1外領域読取画像RIo1における搬送の方向である下流方向D1に垂直な方向である。
図5のS230では、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RIo1(図6(A))上の下流方向D1に平行な筋La-Ldのセンサ方向D2の筋位置LP(図6(E))を、J個の画素位置PD2のそれぞれの第1色値評価値Rx、Gx、Bx(図6(A)-図6(B))を使用して検出する。
このように、筋位置LPの検出に使用される第1外領域読取画像RIo1の画像データは、原稿を読み取るための原稿の1回の搬送中にイメージセンサ60から出力される信号に基づいて生成される。従って、筋の位置の検出のために原稿を別途に搬送する場合と比べて、筋の位置の検出に要する時間を短縮できる。また、筋位置LPの検出に使用される第1色値評価値Rx、Gx、Bxは、センサ方向D2の同じ画素位置PD2の複数の画素の複数の色値を使用して決定される。従って、1個の画素の色値を使用して第1色値評価値が決定される場合と比べて、筋位置LPを適切に検出できる。
また、図4で説明したように、第1外領域読取画像RIo1(図6(A))の画像データは、原稿の全体が読取位置RPよりも上流側に位置する状態でイメージセンサ60から出力される信号に基づいて生成されている。そして、図5のS220で説明したように、第1色値評価値Rx、Gx、Bxの決定に使用される参照パラメータは、第1外領域読取画像RIo1(図6(A))中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するK個の画素のそれぞれ色値で構成されている。本実施例では、第1色値評価値Rx、Gx、Bxの決定には、第2外領域読取画像RIo2のデータは、使用されない。従って、第1色値評価値Rx、Gx、Bxの決定に、第1外領域読取画像RIo1と第2外領域読取画像RIo2との両方が使用される場合と比べて、プロセッサ210は、筋位置LPの決定に要する時間を短縮できる。参照パラメータは、上記のK個の画素のそれぞれ色値のみで構成されてよい。
また、図7のS310では、プロセッサ210は、原稿読取画像RIdを表す原稿読取画像データを取得する。S320では、プロセッサ210は、原稿読取画像RIdの複数の画素のうち、検出された筋位置LPの複数の画素に含まれる注目画素PXi(図8)の色値を補正する。この補正のために、プロセッサ210は、注目画素PXiの近傍の画素であって検出された筋位置LPとは異なる位置を有する参照画素PXrの色値を使用する。従って、プロセッサ210は、原稿読取画像RId上の筋を目立ちにくくすることができる。
また、図5のS220で説明したように、第1色値評価値Rx、Gx、Bxは、参照パラメータに含まれる複数の画素(本実施例では、第1外領域読取画像RIo1(図6(A))中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するK個の画素)のそれぞれの色値の合計値である。図5のS230で説明したように、プロセッサ210は、予め決められた許容範囲RR、RG、RBの外の第1色値評価値Rx、Gx、Bxである範囲外評価値に対応付けられた画素位置PD2を、筋位置LPとして検出する。画素位置PD2のこのような検出は、簡単な処理である。原稿読取画像RId中の筋の形状のパターン認識などの複雑な処理を実行する場合と比べて、プロセッサ210は、筋位置LPの決定に要する時間を短縮できる。また、プロセッサ210は、筋位置LPを適切に検出できる。
B.第2実施例:
図9は、筋位置検出処理の第2実施例を示すフローチャートである。図5の第1実施例との差異は、プロセッサ210は、第1外領域読取画像に加えて、第2外領域読取画像からも筋位置LPを検出する点である。図9の処理は、図5の処理の代わりに、実行される(例えば、図3のS130で、プロセッサ210は、図9の処理を実行する)。
図9は、筋位置検出処理の第2実施例を示すフローチャートである。図5の第1実施例との差異は、プロセッサ210は、第1外領域読取画像に加えて、第2外領域読取画像からも筋位置LPを検出する点である。図9の処理は、図5の処理の代わりに、実行される(例えば、図3のS130で、プロセッサ210は、図9の処理を実行する)。
図10(A)は読取画像の別の例を示している。図4の読取画像RIとの差異は、読取画像RI2では、第3筋Lcが、下流方向D1側の第1部分筋Lc1と、上流方向D1r側の第2部分筋Lc2とに、分かれている点だけである。これらの部分筋Lc1、Lc2の間では、センサ方向D2の位置が異なっている。このような筋の位置の変化は、原稿の搬送中に異物の位置が変化することによって、生じ得る。
読取画像RI2は、読取画像RI(図4)の部分画像RIo1、RId、RIo2に対応する部分画像RI2o1、RI2d、RI2o2を含んでいる。第1外領域読取画像RI2o1(第1外画像RI2o1とも呼ぶ)は、4個の筋La、Lb、Lc1、Ldを示している。原稿読取画像RI2d(原稿画像RI2dとも呼ぶ)は、筋La、Lb、Ldに加えて、第1部分筋Lc1と第2部分筋Lc2との両方を示している。第2外領域読取画像RI2o2(第2外画像RI2o2とも呼ぶ)は、4個の筋La、Lb、Lc2、Ldを示している。
S210a(図9)では、プロセッサ210は、不揮発性記憶装置230から、第1外画像RI2o1を表す第1外画像データと、第2外画像RI2o2を表す第2外画像データとを取得する。
S220aでは、プロセッサ210は、第1外画像RI2o1を使用して、図5のS220の処理と同じアルゴリズムに従って、RGBのそれぞれのヒストグラムを生成し、RGBのそれぞれの第1色値評価値を決定する。
S220bでは、プロセッサ210は、第2外画像RI2o2を使用して、図5のS220の処理と同じアルゴリズムに従って、RGBのそれぞれのヒストグラムを生成する。S220bで生成される各ヒストグラムの各画素位置PD2の色値の合計値を、第2色値評価値と呼ぶ。本実施例では、S220bで生成されるヒストグラムは、S220aで生成されるヒストグラムと同様に、J個の画素位置PD2のそれぞれのK個の画素の色値の合計値を示している(本実施例では、第2外画像RI2o2の各方向D1、D2のサイズは、第1外画像RI2o1の各方向D1、D2のサイズと、それぞれ同じである)。
S230aでは、プロセッサ210は、S220aで決定された第1色値評価値を使用して、図5のS230の処理と同じアルゴリズムに従って、筋位置LPを検出する。図10(B)は、検出された筋位置LPを示す説明図である。横軸は、画素位置PD2を示している。図示するように、第1外画像RI2o1からは、4個の筋La、Lb、Lc1、Ldに対応する4個の範囲LP11-LP14の複数の筋位置LPが検出される。
S230bでは、プロセッサ210は、S220bで決定された第2色値評価値を使用して、図5のS230の処理と同じアルゴリズムに従って、筋位置LPを検出する。図10(B)に示すように、第2外画像RI2o2からは、4個の筋La、Lb、Lc2、Ldに対応する4個の範囲LP21-LP24の複数の筋位置LPが検出される。
本実施例では、プロセッサ210は、第1外画像RI2o1から検出された筋位置LPと、第2外画像RI2o2から検出された筋位置LPと、の両方を、採用する。
S240aでは、プロセッサ210は、検出した筋位置LPを示す筋位置データを、不揮発性記憶装置230に格納する。そして、プロセッサ210は、図9の処理を終了する。
以上のように、本実施例では、プロセッサ210は、第1外画像RI2o1と第2外画像RI2o2との両方から筋位置LPを検出する。従って、原稿画像RI2dが、第1外画像RI2o1に含まれずに第2外画像RI2o2に含まれる第2部分筋Lc2を含む場合に、プロセッサ210は、適切に、第2部分筋Lc2の筋位置LPを検出できる。また、原稿画像RI2dが、第2外画像RI2o2に含まれずに第1外画像RI2o1に含まれる第1部分筋Lc1を含む場合に、プロセッサ210は、適切に、第1部分筋Lc1の筋位置LPを検出できる。
なお、図3のS140で、プロセッサ210が、図10(A)の原稿画像RI2dを、図10(B)の筋位置LPを使用して補正する場合、プロセッサ210は、原稿画像RI2d中の筋を示す画素の色値に加えて、筋とは異なる部分を示す画素の色値も補正する。例えば、原稿画像RI2dの下流方向D1側の部分のうち、第2部分筋Lc2と同じ画素位置PD2の画素の色値が、補正される。ただし、注目画素PXi(図8)の色値の補正は、注目画素PXiの近傍の画素であって筋位置LPとは異なる画素位置PD2を有する参照画素PXrの色値を使用して行われる。従って、筋とは異なる部分を示す画素に関して、補正済の色値と補正前の色値との間の差は、抑制される。
なお、本実施例では、第1外領域読取画像RI2o1の画像データは、原稿の全体が読取位置RP(図2(B))よりも上流側に位置する状態でイメージセンサ60から出力される信号に基づいて生成されている。第1色値評価値の決定(S220a)に使用される参照パラメータは、第1外領域読取画像RI2o1中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するK個の画素のそれぞれ色値で構成されている。本実施例では、第1色値評価値の決定(S220a)には、第2外領域読取画像RI2o2のデータは、使用されない。参照パラメータは、上記のK個の画素のそれぞれ色値のみで構成されてよい。
また、図9のS210aでは、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RI2o1の画像データに加えて、第2外領域読取画像RI2o2の画像データを取得する。第2外領域読取画像RI2o2の画像データは、原稿の全体が読取位置RPよりも下流側に位置する状態でイメージセンサ60から出力される信号に基づいて生成される画像データである。
S220bでは、プロセッサ210は、第2外領域読取画像RI2o2におけるセンサ方向D2のL個(Lは、2以上の整数)の画素位置PD2のそれぞれの第2色値評価値を、第2外領域読取画像RI2o2中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するM個(Mは、2以上の整数)の画素のそれぞれの色値を使用して決定する。本実施例では、第2色値評価値が決定される画素位置PD2の数Lは、S220aで第1色値評価値が決定される画素位置PD2の数Jと、同じである。また、第2色値評価値の決定に使用される画素の数Mは、S220aで第1色値評価値の決定に使用される画素の数Kと、同じである。ただし、Mは、Kと異なってよい。そして、S230bで使用される許容範囲は、S230aで使用される同じ色成分の許容範囲と異なってよい。
S230bでは、プロセッサ210は、第2外領域読取画像RI2o2上の下流方向D1に平行な筋のセンサ方向D2の筋位置LPを、L個の画素位置PD2のそれぞれの第2色値評価値を使用して検出する。
以上により、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RI2o1と第2外領域読取画像RI2o2とを使用して、原稿読取画像RI2dに含まれる筋の筋位置LPを適切に検出できる。
C.第3実施例:
図11は、筋位置検出処理の第3実施例を示すフローチャートである。図9の第2実施例との差異は、プロセッサ210は、第1外領域読取画像と第2外領域読取画像の両方を使用して、第1色値評価値を決定する点である。図11の処理は、図5の処理の代わりに、実行される(例えば、図3のS130で、プロセッサ210は、図9の処理を実行する)。
図11は、筋位置検出処理の第3実施例を示すフローチャートである。図9の第2実施例との差異は、プロセッサ210は、第1外領域読取画像と第2外領域読取画像の両方を使用して、第1色値評価値を決定する点である。図11の処理は、図5の処理の代わりに、実行される(例えば、図3のS130で、プロセッサ210は、図9の処理を実行する)。
図12(A)は読取画像の別の例を示している。図4の読取画像RIとの差異は、読取画像RI3では、第3筋Lcxが部分的に消えている点である。このような筋は、原稿の搬送中に異物が動くことによって、生じ得る
読取画像RI3は、読取画像RI(図4)の部分画像RIo1、RId、RIo2に対応する部分画像RI3o1、RI3d、RI3o2を含んでいる。部分画像RI3o1、RI3d、RI3o2は、いずれも、4個の筋La、Lb、Lcx、Ldを示している。
S210a(図11)は、図9のS210aと同じである。プロセッサ210は、不揮発性記憶装置230から、第1外画像RI3o1を表す第1外画像データと、第2外画像RI3o2を表す第2外画像データとを取得する。
S220cでは、プロセッサ210は、第1外画像RI3o1と第2外画像RI3o2との両方を使用して、図5のS220の処理と同じアルゴリズムに従って、RGBのそれぞれのヒストグラムを生成し、RGBのそれぞれの第1色値評価値を決定する。S220cで生成されるヒストグラムは、J個の画素位置PD2のそれぞれの複数の画素の色値の合計値を示している。1個の画素位置PD2の合計値(すなわち、第1色値評価値)は、第1外画像RI3o1のK個の画素のK個の色値と、第2外画像RI3o2のK個の画素のK個の色値と、の合計値である。
S230cでは、プロセッサ210は、S220cで決定された第1色値評価値を使用して、図5のS230の処理と同じアルゴリズムに従って、筋位置LPを検出する。図12(B)は、検出された筋位置LPを示す説明図である。横軸は、画素位置PD2を示している。図示するように、第1外画像RI3o1と第2外画像RI3o2とを総合することによって、4個の筋La、Lb、Lcx、Ldに対応する4個の範囲LP31-LP34の複数の筋位置LPが検出される。
S240cでは、プロセッサ210は、検出した筋位置LPを示す筋位置データを、不揮発性記憶装置230に格納する。そして、プロセッサ210は、図9の処理を終了する。
以上のように、本実施例では、プロセッサ210は、第1外画像RI3o1と第2外画像RI3o2との両方を使用して、第1色値評価値を決定する。従って、第3筋Lcx(図12(A))のように、筋が部分的に消えている場合であっても、プロセッサ210は、適切に、筋を検出できる。例えば、第1外画像RI3o1内で、第3筋Lcxのうちの消えている部分が大きい場合がある。仮に、第1外画像RI3o1のみが第1色値評価値の決定に使用される場合、第3筋Lcxの筋位置LPが検出されない可能性がある。また、第2外画像RI3o2内で、第3筋Lcxのうちの消えている部分が大きい場合がある。仮に、第2外画像RI3o2のみが第1色値評価値の決定に使用される場合、第3筋Lcxの筋位置LPが検出されない可能性がある。本実施例では、第1外画像RI3o1と第2外画像RI3o2との両方が使用されるので、適切に、第3筋Lcxの筋位置LPを検出できる。
なお、本実施例では、第1外領域読取画像RI3o1の画像データは、原稿の全体が読取位置RP(図2(B))よりも上流側に位置する上流状態でイメージセンサから出力される信号に基づいて生成されている。図11のS210aでは、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RI3o1の画像データに加えて、第2外領域読取画像RI3o2の画像データを取得する。第2外領域読取画像RI3o2の画像データは、原稿の全体が読取位置RPよりも下流側に位置する状態でイメージセンサ60から出力される信号に基づいて生成される画像データである。
第1色値評価値の決定(S220c)に使用される参照パラメータは、第1外領域読取画像RI3o1中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値と、第2外領域読取画像RI3o2中のセンサ方向D2の同じ画素位置PD2を有するN個(Nは、2以上の整数)の画素のそれぞれの色値と、を含んでいる。本実施例では、第2外領域読取画像RI3o2の画素数Nは、第1外領域読取画像RI3o1の画素数Kと同じである。ただし、Nは、Kと異なってよい。
以上により、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RI2o1と第2外領域読取画像RI2o2とを使用して、原稿読取画像RI2dに含まれる筋の筋位置LPを適切に検出できる。
D.変形例:
(1)第1色値評価値(S220(図5)、S220a(図9)、S220c(図11))は、図6(B)-図6(D)の合計値Rx、Gx、Bxのように複数の画素の色値の合計値に限らず、複数の画素の色値の総合的な評価値(例えば、平均値、中央値など)であってよい。第1色値評価値は、複数の画素の色値を使用して算出される種々の値であってよい。第1色値評価値は、筋の無い画素位置PD2と、筋を有する画素位置PD2と、の間で異なり得る種々の値であってよい。第2色値評価値(S220b(図9))についても、同様である。第2色値評価値(S220b(図9))は、第1色値評価値の算出のアルゴリズムと同じアルゴリズムに従って、算出されてよい。
(1)第1色値評価値(S220(図5)、S220a(図9)、S220c(図11))は、図6(B)-図6(D)の合計値Rx、Gx、Bxのように複数の画素の色値の合計値に限らず、複数の画素の色値の総合的な評価値(例えば、平均値、中央値など)であってよい。第1色値評価値は、複数の画素の色値を使用して算出される種々の値であってよい。第1色値評価値は、筋の無い画素位置PD2と、筋を有する画素位置PD2と、の間で異なり得る種々の値であってよい。第2色値評価値(S220b(図9))についても、同様である。第2色値評価値(S220b(図9))は、第1色値評価値の算出のアルゴリズムと同じアルゴリズムに従って、算出されてよい。
(2)S220(図5)、S220a(図9)、S220c(図11)において、1個の画素位置PD2の1個の第1色値評価値の算出に使用される画素数Kは、外領域読取画像(例えば、第1外領域読取画像RIo1)の同じ画素位置PD2の複数の画素の総数よりも、少なくてよい。すなわち、外領域読取画像の一部の領域を使用して、第1色値評価値が算出されてよい。
S220b(図9)において、1個の画素位置PD2の1個の第2色値評価値の算出に使用される画素数Mは、外領域読取画像(例えば、第2外領域読取画像RI2o2)の同じ画素位置PD2の複数の画素の総数よりも、少なくてよい。すなわち、外領域読取画像の一部の領域を使用して、第2色値評価値が算出されてよい。
(3)S220(図5)、S220a(図9)、S220c(図11)において、第1色値評価値が算出されるセンサ方向D2の画素位置PD2の総数Jは、外領域読取画像(例えば、第1外領域読取画像RIo1)のセンサ方向D2の画素数よりも、少なくてよい。すなわち、プロセッサ210は、外領域読取画像のセンサ方向D2の複数の画素位置PD2のうち、一部の複数の画素位置PD2で、第1色値評価値を算出してよい。例えば、プロセッサ210は、センサ方向D2の偶数番目の画素位置PD2で、第1色値評価値を算出し、センサ方向D2の奇数番目の画素位置PD2では、第1色値評価値の算出を省略してよい。この場合、S230(図5)、S230a(図9)、S230c(図11)では、プロセッサ210は、第1色値評価値の算出が省略された複数の画素位置PD2のうち、第1色値評価値を使用して検出された筋位置LPの近傍の画素位置PD2を、筋を示す画素位置PD2(すなわち、筋位置LP)として検出してよい。筋位置LPの近傍の画素位置PD2は、例えば、筋位置LPとの最短距離が予め決められた閾値以下である画素位置PD2であってよい。第2色値評価値の算出(S220b(図9))と、第2色値評価値を使用する筋位置LPの検出(S230b(図9))と、についても、同様である。なお、第2色値評価値が算出されるセンサ方向D2の画素位置PD2の総数Lは、第1色値評価値が算出されるセンサ方向D2の画素位置PD2の総数Jと異なってよい。
(4)図5のS210、S220では、プロセッサ210は、第1外領域読取画像RIo1に代えて、第2外領域読取画像RIo2を使用してよい。この場合、S220における色値評価値の決定には、第1外領域読取画像RIo1のデータは、使用されない。
(5)画像補正処理は、図7、図8で説明した処理に代えて、筋を目立ちにくくする種々の処理であってよい。例えば、プロセッサ210は、種々の補間処理(例えば、筋位置LPとは異なる位置を有する参照画素PXrを使用する最近傍補間など)を実行してよい。また、プロセッサ210は、参照画素PXrの選択のために使用する候補画素PXcの選択範囲を、処理対象の画像データに応じて変化させてよい。例えば、プロセッサ210は、注目画素PXiからの距離(例えば、ユークリッド距離)が距離閾値以下である範囲内の複数の画素を候補画素PXcとして選択する場合に、参照画素PXrの総数が予め決められた閾値(例えば、10個)以上となるように、距離閾値を調整してよい。
(6)読取処理(図3)によって生成される補正済原稿画像データは、カラーの画像データに代えて、グレースケールの画像データであってよい。例えば、プロセッサ210は、画像補正処理(S140)の後に、カラーの補正済原稿画像データを、グレースケールの補正済原稿画像データに変換してよい。また、読取実行部400は、カラーの読取画像データに代えて、グレースケールの読取画像データを生成してよい。
(7)筋位置検出処理によって検出された筋位置LPの用途は、筋を目立ちにくくする画像補正処理に限らず、任意の用途であってよい。例えば、プロセッサ210は、搬送装置50(図2(A)、図2(B))のうちの筋位置LPに対応する部分を示す情報を、清掃すべき部分として表示部240に表示させてよい。本実施例では、筋位置LPに対応する部分は、ガイド部材55cと原稿台80とのうちの筋位置LPに対応する部分である。表示される情報は、筋位置LPに対応する部分に関する任意の情報であってよく、例えば、筋位置LPに対応する部分の画像を含んでよい。
(8)読取実行部400の構成は、図2(A)、図2(B)で説明した構成に限らず、搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送装置と、前記搬送経路上の読取位置で前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、を備える任意の構成であってよい。例えば、ガイド部材55cの読取位置RPに対応する部分(上記実施例では、テープ55cp)の色は、グレーに限らず、任意の色であってよい。搬送装置50は、原稿を反転させずに搬送するように、構成されてよい。読取実行部を備える読取装置は、複合機200に代えて、単機能の読取装置であってよい。制御部299のように、読取装置の内部に設けられた制御装置が、読取画像データを処理してよい(例えば、制御装置が、筋位置検出処理(さらには、画像補正処理)を実行してよい)。これに代えて、読取装置に接続された外部のデータ処理装置が、読取画像データを処理してよい(例えば、データ処理装置が、筋位置検出処理(さらには、画像補正処理)を実行してよい)。データ処理装置は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットコンピュータなど、種々の装置であってよい。また、ネットワークを介して互いに通信可能な複数の装置(例えば、コンピュータ)が、データ処理装置によるデータ処理の機能を一部ずつ分担して、全体として、データ処理の機能を提供してもよい(これらの装置を備えるシステムがデータ処理装置に対応する)。
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図5のS220の色値評価値を決定する機能を、専用のハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がコンピュータプログラムで実現される場合には、そのプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、一時的ではない記録媒体)に格納された形で提供することができる。プログラムは、提供時と同一または異なる記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に格納された状態で、使用され得る。「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」は、メモリーカードやCD-ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種ROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスクドライブ等のコンピュータに接続されている外部記憶装置も含み得る。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
50…搬送装置、54a-54g…ローラ、55a-55e…ガイド部材、55cp…テープ、56…給紙トレイ、57…排紙トレイ、60…イメージセンサ、60L…読取ライン画像、70…筐体、80…原稿台、90…信号処理部、200…複合機、210…プロセッサ、215…記憶装置、220…揮発性記憶装置、230…不揮発性記憶装置、232…プログラム、240…表示部、250…操作部、270…通信インタフェース、290…印刷実行部、299…制御部、400…読取実行部、RP…読取位置、TR…搬送経路
Claims (8)
- 搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送装置と、前記搬送経路上の読取位置で前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、を備える読取実行部によって、前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される読取画像データであって、複数の画素を有する読取画像を表す前記読取画像データを処理するデータ処理装置であって、
原稿を読み取るための前記原稿の1回の搬送中に前記イメージセンサから出力される信号であって、前記原稿が前記読取位置から離れた位置に位置する状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データを取得する取得部と、
前記第1の外領域読取画像データによって表される第1の外領域読取画像における搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を、前記第1の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定する決定部と、
前記第1の外領域読取画像上の前記第1方向に平行な筋の前記第2方向の位置を、前記J個の画素位置のそれぞれの前記第1の色値評価値を使用して検出する検出部と、
を備える、データ処理装置。 - 請求項1に記載のデータ処理装置であって、
前記第1の外領域読取画像データは、前記原稿の全体が前記読取位置よりも上流側に位置する状態で前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成されており、
前記参照パラメータは、前記K個の画素のそれぞれの前記色値で構成されており、
前記取得部は、さらに、前記原稿の前記全体が前記読取位置よりも下流側に位置する状態で前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される第2の外領域読取画像データを取得するように構成されており、
前記決定部は、さらに、
前記第2の外領域読取画像データによって表される第2の外領域読取画像における前記第2方向のL個(Lは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第2の色値評価値を、前記第2の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するM個(Mは、2以上の整数)の画素のそれぞれの色値を使用して決定するように構成されており、
前記検出部は、さらに、
前記第2の外領域読取画像上の前記第1方向に平行な筋の前記第2方向の位置を、前記L個の画素位置のそれぞれの前記第2の色値評価値を使用して検出するように構成されている、
データ処理装置。 - 請求項1に記載のデータ処理装置であって、
前記第1の外領域読取画像データは、前記原稿の全体が前記読取位置よりも上流側に位置する状態と、前記原稿の前記全体が前記読取位置よりも下流側に位置する状態と、のうちの一方の状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成されており、
前記参照パラメータは、前記K個の画素のそれぞれの前記色値で構成されている、
データ処理装置。 - 請求項1に記載のデータ処理装置であって、
前記第1の外領域読取画像データは、前記原稿の全体が前記読取位置よりも上流側に位置する上流状態と、前記原稿の前記全体が前記読取位置よりも下流側に位置する下流状態と、のうちの一方である第1状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成されており、
前記取得部は、さらに、前記上流状態と前記下流状態とのうちの前記第1状態とは異なる状態である第2状態で前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される第2の外領域読取画像データを取得するように構成されており、
前記参照パラメータは、前記K個の画素のそれぞれの前記色値と、前記第2の外領域読取画像データによって表される第2の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するN個(Nは、2以上の整数)の画素のそれぞれの色値と、を含んでいる、
データ処理装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
前記取得部は、さらに、前記原稿の読取画像を表す原稿読取画像データを取得するように構成されており、
前記データ処理装置は、さらに、
前記原稿の前記読取画像の複数の画素のうち、検出された筋の前記第2方向の前記位置の複数の画素に含まれる注目画素の色値を、前記注目画素の近傍の画素であって前記検出された筋の前記第2方向の前記位置とは異なる位置を有する画素の色値を使用して補正する補正部を備える、データ処理装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載のデータ処理装置であって、
前記第1の色値評価値は、前記参照パラメータに含まれる複数の画素のそれぞれの色値の合計値であり、
前記検出部は、予め決められた許容範囲の外の第1の色値評価値である範囲外評価値に対応付けられた前記第2方向の画素位置を、前記筋の前記第2方向の前記位置として検出するように構成されている、
データ処理装置。 - 搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送装置と、前記搬送経路上の読取位置で前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、を備える読取実行部によって、前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される読取画像データであって、複数の画素を有する読取画像を表す前記読取画像データを処理するコンピュータのためのコンピュータプログラムであって、
原稿を読み取るための前記原稿の1回の搬送中に前記イメージセンサから出力される信号であって、前記原稿が前記読取位置から離れた位置に位置する状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データを取得する取得機能と、
前記第1の外領域読取画像データによって表される第1の外領域読取画像における搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を、前記第1の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定する決定機能と、
前記第1の外領域読取画像上の前記第1方向に平行な筋の前記第2方向の位置を、前記J個の画素位置のそれぞれの前記第1の色値評価値を使用して検出する検出機能と、
をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。 - 搬送経路に沿って原稿を搬送する搬送装置と、前記搬送経路上の読取位置で前記原稿を光学的に読み取るイメージセンサと、を備える読取実行部によって、前記イメージセンサから出力される信号に基づいて生成される読取画像データであって、複数の画素を有する読取画像を表す前記読取画像データを処理するコンピュータのためのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、
原稿を読み取るための前記原稿の1回の搬送中に前記イメージセンサから出力される信号であって、前記原稿が前記読取位置から離れた位置に位置する状態で前記イメージセンサから出力される前記信号に基づいて生成される第1の外領域読取画像データを取得する取得機能と、
前記第1の外領域読取画像データによって表される第1の外領域読取画像における搬送の方向である第1方向に垂直な第2方向のJ個(Jは、2以上の整数)の画素位置のそれぞれの第1の色値評価値を、前記第1の外領域読取画像中の前記第2方向の同じ画素位置を有するK個(Kは、2以上の整数)の画素のそれぞれ色値を含む参照パラメータを使用して決定する決定機能と、
前記第1の外領域読取画像上の前記第1方向に平行な筋の前記第2方向の位置を、前記J個の画素位置のそれぞれの前記第1の色値評価値を使用して検出する検出機能と、
をコンピュータに実現させる、記録媒体。
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JP2021090564A JP2022182822A (ja) | 2021-05-28 | 2021-05-28 | データ処理装置、コンピュータプログラム、記録媒体 |
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