JP2000011153A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP2000011153A
JP2000011153A JP10177242A JP17724298A JP2000011153A JP 2000011153 A JP2000011153 A JP 2000011153A JP 10177242 A JP10177242 A JP 10177242A JP 17724298 A JP17724298 A JP 17724298A JP 2000011153 A JP2000011153 A JP 2000011153A
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Japan
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divided image
extracting
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Application number
JP10177242A
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English (en)
Inventor
Itaru Furukawa
至 古川
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP10177242A priority Critical patent/JP2000011153A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重複領域の画像がコントラストの低い画像で
あっても、正常なつなぎ処理を行うこと。 【解決手段】 画像抽出部21では、分割画像A,Bに
ついて1ラインごとの入力がある度に、分割画像AとB
との重複領域の画像部分Ga,Gbを抽出する。比較部
22は、分割画像Aについての画像部分Gaと分割画像
Bについての画像部分Gbとの比較を行い、特性データ
Shを生成する。平坦度検出部23は、重複領域の画像
の平坦度を検出する。フィルタ処理部24では、重複領
域の画像が平坦である場合には、特性データShに対し
て平滑化処理を施すことによりノイズの影響を取り除い
た補正データSh'を生成する一方、重複領域の画像が
平坦でない場合には、特性データShをそのまま補正デ
ータSh'として出力する。つなぎ位置決定部25で
は、補正データSh'に基づいてつなぎ位置を決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、原画像が分割さ
れた複数の分割画像に対するつなぎ処理を施す際のつな
ぎ位置を決定する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】入力スキャナ等のような画像を読み取る
装置において、読み取る画像が大きいときには、1回の
読み取りで全画像を読み取ることができないため、画像
を分割入力し、後の画像処理において分割入力した複数
の画像に対してつなぎ処理が施され、全体の1つの原画
像を復元(再現)することが行われている。
【0003】例えば、図11に示すように主走査方向で
あるX方向に複数の画素が配列されたCCDラインセン
サ8が、原画像2を読み取る際には、副走査方向である
Y方向に走査することによって第1の分割画像を読み取
り、次にCCDラインセンサ8をX方向に移動させた位
置(図11に示す一点鎖線で示す位置)から再びY方向
に走査することによって第2の分割画像を読み取る。こ
れにより、原画像2の全体を読み取ることができる。こ
のようにして得られた複数の分割画像に対してつなぎ処
理を施して原画像2全体についての画像データを生成す
る。つなぎ処理を行うために、図11に示すように第1
と第2の分割画像とで重複領域GRが読み取られる。
【0004】このような処理を行う従来の画像処理装置
の概略構成を図12に示す。入力スキャナ等の画像読み
取りヘッド部分に相当する画像入力部210は、1つの
原画像2を分割した画像をそれぞれ順次に画像処理部2
20に送るように構成されている。例えば、図11に示
したように原画像2を2分割した状態で読み取って入力
する場合には、先に入力する分割画像をAとし、後に入
力する分割画像をBとする。画像入力部210は、画像
処理部220に対して分割画像A,Bを順次に送出す
る。なお、画像入力部210は、分割画像A,Bのそれ
ぞれを出力する際、上記のようなCCDラインセンサ8
の1ラインごとの読み取りが行われるごとに出力する。
【0005】画像処理部220は、分割画像A,Bのそ
れぞれを後段のつなぎ処理部240に出力する。また、
画像処理部220は、内部に画像抽出部221と比較部
222とつなぎ位置決定部225とを備えている。
【0006】画像抽出部221は、画像入力部210か
ら先に入力する分割画像Aのうちから重複領域GRに相
当する画像部分Gaのみを1ラインごとに抽出し、この
画像部分Gaを比較部222に出力する。ここでの抽出
は、例えば、分割画像Aの+X側の端部から−X方向に
所定の数(k個)の画素を抽出することにより行われ
る。
【0007】比較部222は、分割画像Aについての画
像部分Gaを内部に設けられた図示しないメモリ等に一
時的に格納しておく。
【0008】そして、後に画像入力部210から分割画
像Bが入力された際に、画像抽出部221は、分割画像
Bのうちから重複領域GRに相当する画像部分Gbのみ
を抽出する。ここでの抽出は、例えば、分割画像Bの−
X側の端部から+X方向に所定の数(j個(但し、j>
k))の画素を抽出することにより行われる。そして、
分割画像Bについての画像部分Gbは比較部222に送
られる。
【0009】そして、比較部222は、メモリ等から先
に入力した分割画像Aについての画像部分Gaを読み出
し、双方の画像部分GaとGbとを比較する。ここでの
比較は、分割画像Bについての画像部分Gbの比較対象
とする部分を+X方向に向かって画素単位で段階的に移
動させ、それぞれの画素位置において比較対象とされる
部分の画像部分Gbとメモリ等から読み出された画像部
分Gaとを比較することにより行われる。
【0010】具体的には、画像部分Gbについての移動
量をZ画素分(但し、0<Z<(j−k))とすると、
【0011】
【数1】
【0012】に示すように移動量Zについての特性デー
タSh(Z)を得ることができる。数1において、kは上
記の画像部分Gaに含まれている画素数を示しており、
iはk個の画素のうちのi番目の画素を示している。す
なわち、数1は、分割画像AとBとのうちの一方を画素
単位でずらしながら、画素ごとの差分値を積算するもの
である。この差分の積算値は、両画像の相関度を示して
いる。このような特性データSh(Z)を移動量Zの値ご
とに(すなわち、1画素移動させる度に)導き、比較結
果とする。
【0013】そして、比較部222における比較結果
は、つなぎ位置決定部225に送られる。
【0014】つなぎ位置決定部225では、比較部22
2から送られてくる比較結果に基づいて、画像部分Ga
とGbとの相関度が最も高くなる画素位置をつなぎ位置
として決定する。例えば、上記数1による特性データS
h(Z)が得られると、この特性データSh(Z)を最小に
する移動量Zのときに、画像部分GaとGbとの相関度
が最も高くなることとなる。つなぎ位置決定部225で
決定されたつなぎ位置は、つなぎ位置情報としてつなぎ
処理部240に送られる。
【0015】なお、画像処理部220におけるつなぎ位
置の決定の処理は、第2の分割画像の入力に伴って1ラ
インごとに行われる。
【0016】そして、つなぎ処理部240は、画像処理
部220から与えられる先に入力した分割画像Aを内部
に設けられた磁気ディスク等の記憶部に格納しておき、
分割画像Bの1ラインごとの入力とともに、画像処理部
220内のつなぎ位置決定部225から入力するつなぎ
位置情報に基づいて分割画像A,Bのつなぎ処理を施し
て原画像2についての1つの画像データを生成すること
ができる。そして、得られた原画像2についての1つの
画像データは、記憶部内に再び格納したり、後段の装置
に画像出力することができるように構成されている。
【0017】なお、3分割以上の分割画像を入力する場
合についても上記のような処理が繰り返されることとな
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な分割画像のつなぎ処理を行うと、図11に示した重複
領域GRの画像中に有効な画像成分が少なく、コントラ
ストが低い場合は、上記数1による特性データSh(Z)
の示す移動量Zについての相関度に大きな差ができなく
なる。例えば、重複領域GRの画像中には、背景部分し
か存在しない場合には、移動量Zを1画素ずつ移動させ
て分割画像AとBのそれぞれの画像部分GaとGbとを
比較したとしても、略同一レベルの濃度値を有する背景
部分での比較となるため、画素ごとの差分値は小さくな
り、この差分値を積算したものも小さくなる。
【0019】このような場合は、画像に含まれるノイズ
成分の影響を受けやすくなり、正確なつなぎ処理を行う
ことができないという問題が生じる。図13は、図11
に示した重複領域GRの画像中に有効な画像成分が少な
く、コントラストが低い場合の移動量Zと特性データS
h(Z)との関係を示す図である。図13に示すように、
コントラストが小さい場合は、ノイズの影響により、移
動量ZがZ1のときに特性データSh(Z)が最小値を示
すようになっている。この場合は、本来、移動量ZがZ
pとなる位置でつなぎ処理を行うことが好ましいにもか
かわらず、上記のような従来のようなつなぎ位置の決定
を行うと、ノイズの影響によって移動量ZがZ1となる
位置でつなぎ処理が行われることとなる。
【0020】従って、上記のような従来の画像処理装置
には、重複領域GRが、濃度の略均一な画像の背景部分
などのようなコントラストの低い部分であると、ノイズ
の影響によってつなぎ位置に大きなズレを発生させ、つ
なぎ処理によって復元される原画像の画質を劣化させる
という問題を有している。
【0021】この発明は、上記課題に鑑みてなされたも
のであって、重複領域の画像がコントラストの低い画像
であっても、正常なつなぎ処理を行うことができる画像
処理装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、原画像が分割された第1
の分割画像と第2の分割画像とに重複して含まれる重複
領域において、第1の分割画像と第2の分割画像とのつ
なぎ処理を行うためのつなぎ位置を決定する画像処理装
置であって、(a) つなぎ処理の対象となる第1の分割画
像と第2の分割画像とを順次に入力する画像入力手段
と、(b) 第1の分割画像のうちから所定部分の画像を抽
出することにより第1の分割画像についての重複領域の
画像部分を抽出するとともに、第2の分割画像のうちか
ら所定部分の画像を抽出することにより第2の分割画像
についての重複領域の画像部分を抽出する画像抽出手段
と、(c) 画像抽出手段で抽出された第1の分割画像につ
いての第1の画像部分と、第2の分割画像についての第
2の画像部分とを比較することによって、第1の画像部
分と第2の画像部分との相関度を示す特性データを生成
する比較手段と、(d)重複領域についての画像のコント
ラストを求め、コントラストを所定の閾値と比較するこ
とによって、重複領域についての画像の平坦度を検出す
る平坦度検出手段と、(e) 平坦度に基づいて特性データ
に対して平滑化処理を施すことにより、特性データから
補正データを生成するフィルタ処理手段と、(f) 補正デ
ータに基づいて、第1の分割画像と第2の分割画像との
つなぎ位置を決定するつなぎ位置決定手段とを備えてい
る。
【0023】請求項2に記載の発明は、原画像が分割さ
れた第1の分割画像と第2の分割画像とに重複して含ま
れる重複領域において、第1の分割画像と第2の分割画
像とのつなぎ処理を行うためのつなぎ位置を1ラインご
とに決定する画像処理装置であって、(a) つなぎ処理の
対象となる第1の分割画像と第2の分割画像とを順次に
入力する画像入力手段と、(b) 第1の分割画像のうちか
ら所定部分の画像を抽出することにより第1の分割画像
についての重複領域の画像部分を抽出するとともに、第
2の分割画像のうちから所定部分の画像を抽出すること
により第2の分割画像についての重複領域の画像部分を
抽出する画像抽出手段と、(c) 画像抽出手段で抽出され
た第1の分割画像についての第1の画像部分と、第2の
分割画像についての第2の画像部分とを比較することに
よって、第1の画像部分と第2の画像部分との相関度を
示す特性データを1ラインごとに生成する比較手段と、
(d) 重複領域についての画像の1ラインごとのコントラ
ストを求め、コントラストを所定の閾値と比較すること
によって、重複領域についての画像の当該ラインについ
ての平坦度を検出する平坦度検出手段と、(e) 平坦度に
基づいて、特性データから特定される第1の分割画像と
第2の分割画像との当該ラインについてのつなぎ位置
と、当該ラインの前回のラインについて決定されたつな
ぎ位置とのうちから当該ラインについてのつなぎ位置を
選択決定するつなぎ位置決定手段とを備えている。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の画像処理装置において、平坦度検出手段は、画
像抽出手段で抽出される第1の分割画像についての画像
部分における隣接画素間での濃度値の比較を行うことに
よりコントラストを求めることを特徴としている。
【0025】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の画像処理装置において、平坦度検出手段は、画
像抽出手段で抽出される第2の分割画像についての画像
部分に基づいて隣接画素間での濃度値の比較を行うこと
によりコントラストを求めることを特徴としている。
【0026】請求項5に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の画像処理装置において、平坦度検出手段は、特
性データに対して所定の演算を行うことによりコントラ
ストを求めることを特徴としている。
【0027】
【発明の実施の形態】<1.第1の実施の形態>図1
は、この発明の第1の実施の形態の画像処理装置100
の構成を示すブロック図である。図1に示すように、こ
の画像処理装置100は、画像入力部10と画像処理部
20とつなぎ処理部40とを備えている。
【0028】画像入力部10は、入力スキャナの画像読
み取りヘッド部分等のように原画像を読み取って複数の
分割画像を生成する装置である。以下においては、画像
入力部10からは原画像について2つの分割画像A,B
が得られる場合について説明する。なお、ここでは画像
入力部10は、図11に示すように主走査方向であるX
方向に複数の画素が配列されたCCDラインセンサ8が
副走査方向であるY方向に走査することによって原画像
2を読み取り、分割画像A,Bを生成するものとする。
【0029】図2は、分割画像A,Bを説明する図であ
る。図2(a)は、原画像2を示しており、図2(b)
は、分割画像Aを示しており、図2(c)は、分割画像
Bを示している。図2(a)に示すような原画像2を分
割入力すると、図2(b),(c)に示すような分割画
像A,Bが得られる。図2(b),(c)に示す斜線領
域は、分割画像A,Bについて重複して得られる重複領
域の画像部分Ga,Gbである。2つの分割画像A,B
は、この重複領域内においてつなぎ処理が施される。
【0030】ところで、2つの分割画像A,Bのそれぞ
れにおいては、図2(b),(c)の一点鎖線で示すよ
うに、画像入力部10の機械的構成や、原画像2以外の
部分に設けられた基準線を読み取った画素の位置等から
予めつなぎ基準位置を予測することができる。しかし、
つなぎ基準位置には、実際の原画像2の読み取りの際に
生じる走査ムラ,原稿の撓み等は反映されていないた
め、分割画像AとBとをそれぞれのつなぎ基準位置でつ
なぎ処理を行うと画像の歪み等の画質劣化を招くことと
なる。
【0031】そこで、この実施の形態では、先に入力す
る分割画像Aの重複領域をつなぎ基準位置で固定させて
おき、後に入力する分割画像Bの重複領域を分割画像A
の重複領域に対して主走査方向に1画素ずつ移動させて
適切なつなぎ位置を検出するものである。
【0032】画像入力部10から得られる分割画像A,
Bは、画像処理部20に送られる。この画像入力部10
からは、まず、分割画像A(第1の分割画像)が主走査
方向(X方向)の1ラインごとに順次に出力され、分割
画像Aの全体が出力された後に続いて分割画像B(第2
の分割画像)が主走査方向の1ラインごとに出力され
る。
【0033】画像処理部20には、画像抽出部21と比
較部22と平坦度検出部23とフィルタ演算部24とつ
なぎ位置決定部25とが設けられている。
【0034】画像抽出部21は、画像入力部10から得
られる分割画像A,Bのうちから重複領域の画像部分G
a,Gbを抽出する。画像抽出部21は、まず、分割画
像Aについての1ラインごとの入力がある度に、分割画
像Aについての重複領域の画像部分Gaを抽出して比較
部22に送出する。
【0035】図3は、画像抽出部21において分割画像
Aからの重複領域の画像部分Gaの抽出を説明する図で
ある。画像抽出部21は、主走査方向の1ラインごとに
入力する分割画像Aのうちから比較対象とするk個の画
素を抽出し、重複領域の画像部分Ga(画素数k個)を
得る。この抽出は、例えば、分割画像Aについてのつな
ぎ基準位置(図3の一点鎖線で示す位置)を中心にk個
の画素を抽出することによって1ラインごとに行われ
る。
【0036】そして、比較部22では、分割画像Aの全
てのラインについて抽出された重複領域の画像部分Ga
を内部に設けられたメモリ等に一時的に格納しておく。
【0037】一方、画像入力部10から入力する分割画
像Aの全体の画像データは、ラインごとに後段のつなぎ
処理部40にも導かれ、つなぎ処理部40において内部
に設けられた磁気ディスク等の記憶部に対して入力する
主走査ラインごとに順次格納していく。従って、つなぎ
処理部40の記憶部には、分割画像Aの全体の画像デー
タが格納されることとなる。
【0038】画像入力部10は、分割画像Aの全体の画
像データを画像処理部20に対して送出すると、次に、
分割画像Bを画像処理部20に対して主走査方向の1ラ
インごとに送出する。
【0039】画像抽出部21は、画像入力部10から分
割画像Bが1ラインごとに入力される度に、分割画像B
のうちから重複領域GRに相当する画像部分Gbのみを
抽出する。ここでの抽出は、例えば、分割画像Bについ
てのつなぎ基準位置を中心に、又は、画像入力部10か
ら入力した当該ラインの前回のラインについて決定され
たつなぎ位置を中心に所定の数(j個(但し、j>
k))の画素を抽出することにより行われる。図4は、
画像抽出部21において分割画像Bからの重複領域の画
像部分Gbの抽出を説明する図である。図4に示す一点
鎖線は、つなぎ基準位置又は前回のラインについて決定
されたつなぎ位置である。例えば、最初の1ライン分の
分割画像Bについては、つなぎ基準位置を中心に所定の
数の画素を抽出し、2ライン目以降の分割画像Bについ
ては、前回のラインについて決定されたつなぎ位置を中
心に所定の数の画素を抽出することが考えられる。この
ようにして、画像抽出部21は、主走査方向の1ライン
ごとに入力する分割画像Bのうちから比較対象とするj
個の画素を抽出し、重複領域の画像部分Gb(画素数j
個)を得る。
【0040】そして、画像抽出部21において抽出され
た分割画像Bについての1ラインごとの画像部分Gbは
比較部22に送られる。すなわち、画像抽出部21は、
画像入力部10から1ライン分の分割画像Bを入力する
と当該ラインについての1ライン分の画像部部Gbを比
較部22に出力する。
【0041】そして、比較部22は、先に入力した分割
画像Aについての画像部分Gaをメモリ等から読み出
し、分割画像Aについての画像部分Gaと分割画像Bに
ついての画像部分Gbとの比較を行う。ここでの比較
は、上記の従来例で示したものと同様に、分割画像Bに
ついての画像部分Gbの比較対象とする部分を+X方向
に向かって画素単位で段階的に移動させ、それぞれの画
素位置において比較対象とされる部分の画像部分Gbと
メモリ等から読み出された画像部分Gaとを比較するこ
とにより行われる。
【0042】具体的には、画像部分Gbについての移動
量をZ画素分(但し、0≦Z≦(j−k))とすると、
図5に示すように、Z=0,1,2,…,(j−k)と
いうように分割画像Bについての画像部分Gbについて
の比較対象とする部分(図5に示す斜線部分)を画素単
位で移動させ、その比較対象とする部分と分割画像Aに
ついての画像部分Gaとを比較する。移動量Zにおける
画像部分GaとGbとの比較は、上記の数1と同様の方
法によって行われる。そして、このような比較によっ
て、上記の数1に示したように移動量Zについての特性
データSh(Z)を得ることができる。数1は、分割画像
AとBとのうちの一方を画素単位でずらしながら、画素
ごとの差分値を積算するものである。この差分の積算値
は、両画像の相関度を示している。このような特性デー
タSh(Z)を移動量Zの値ごとに(すなわち、1画素移
動させる度に)導き、比較結果とする。
【0043】そして、比較部22における比較結果は、
フィルタ処理部24に送られる。
【0044】一方、平坦度検出部23では、分割画像A
についての画像部分Gaと分割画像Bについての画像部
分Gbとのうちのいずれか一方を入力し、重複領域につ
いての画像のコントラストCを求め、重複領域について
の画像の平坦度を検出する。
【0045】例えば、分割画像Aについての画像部分G
aから平坦度を検出する場合は、まず、
【0046】
【数2】
【0047】によりコントラストCを求める。ここで、
iは、主走査方向にi番目の画素を示している。数2
は、画像部分Gaの隣接画素間での濃度値の比較を行う
ことにより、コントラストCを求めるものである。そし
て、数2で得られるコントラストCと例えば所定の閾値
との比較を行い、コントラストCが所定の閾値よりも小
さい場合には重複領域についての画像は平坦であると判
断し、コントラストCが所定の閾値よりも大きい場合に
は重複領域についての画像は平坦でないと判断する。こ
のようにして分割画像Aについての画像部分Gaから重
複領域についての画像の平坦度を検出することができ
る。
【0048】また、分割画像Bについての画像部分Gb
から平坦度を検出する場合であっても同様に、まず、
【0049】
【数3】
【0050】によりコントラストCを求め、このコント
ラストCと所定の閾値との比較を行い、コントラストC
が所定の閾値よりも小さい場合には重複領域についての
画像は平坦であると判断し、コントラストCが所定の閾
値よりも大きい場合には重複領域についての画像は平坦
でないと判断する。このようにして分割画像Bについて
の画像部分Gbから重複領域についての画像の平坦度を
検出することができる。
【0051】平坦度検出部23は、上記のようにして得
られた平坦度をフィルタ処理部24に送出する。
【0052】フィルタ処理部24では、平坦度検出部2
3から得られる平坦度に基づいて、重複領域についての
画像が平坦である場合には、比較部22から得られる特
性データSh(Z)に対して平滑化処理を施し、重複領域
についての画像が平坦でない場合には、比較部22から
得られる特性データSh(Z)に対して平滑化処理を施さ
ない。そして、フィルタ処理部24からは、補正データ
Sh'(Z)が出力される。
【0053】補正データSh'(Z)は、重複領域につい
ての画像が平坦である場合には、比較部22から得られ
る特性データSh(Z)に対して平滑化処理が施された結
果得られるデータであり、重複領域についての画像が平
坦でない場合には、比較部22から得られる特性データ
Sh(Z)がそのまま補正データSh'(Z)となる。
【0054】平滑化処理が行われる場合は、加重平均型
のフィルタやメディアンフィルタ等を使用することによ
って行われる。図6は、平滑化処理を示す説明図であ
る。例えば、比較部22から図6(a)に示すような特
性データSh(Z)が得られた場合の平滑化処理について
説明する。平滑化処理の対象となる画素を所定のフィル
タ領域FRの中央に位置させ、当該フィルタ領域FRに
含まれる特性データSh(Z)に対して加重平均を行った
り、又は中央値選択を行ったりすることにより、当該画
素の平滑化処理を行う。そして、フィルタ領域FRを+
Z方向に順次に1画素ずつ平滑処理を行っていくことに
より、図6(b)に示すような補正データSh'(Z)が
得られる。
【0055】図6(b)に示すように、平滑化処理を行
うことにより、画像のコントラストが低い場合にノイズ
の影響の大きい特性データSh(Z)からノイズ成分の除
去された補正データSh'(Z)を生成することができ
る。
【0056】一方、重複領域についての画像が平坦でな
い場合には、比較部22から得られる特性データSh
(Z)は、図7に示すようになる。図7に示すように、画
像のコントラストが高い場合には、ノイズ成分の影響は
小さいものであるため、平滑化処理を行わずとも、特性
データSh(Z)から分割画像Aと分割画像Bとの相関度
の高いつなぎ位置を検出することができる。このため、
フィルタ処理部24においては、重複領域についての画
像が平坦でない場合には、上記のように比較部22から
得られる特性データSh(Z)をそのまま補正データS
h'(Z)として出力するように構成している。
【0057】フィルタ処理部24は、このようにして得
られる補正データSh'(Z)をつなぎ位置決定部25に
対して出力する。
【0058】つなぎ位置決定部25においては、フィル
タ処理部24から送られてくる補正データSh'(Z)に
基づいて、画像部分GaとGbとの相関度が最も高くな
る画素位置をつなぎ位置として決定する。補正データS
h'(Z)からはノイズの影響は除去されているため、補
正データSh'(Z)を最小にする移動量Zのときに、画
像部分GaとGbとの相関度が最も高くなることとな
る。このため、つなぎ位置決定部25は、補正データS
h'(Z)の最小値を検出し、その最小値を与える移動量
Zを取得するように構成されている。そして、つなぎ位
置決定部25は、補正データSh'(Z)を最小にする移
動量Zをつなぎ位置情報Zpとしてつなぎ処理部40に
送られる。
【0059】以上で、画像処理部20が入力した分割画
像Bについての主走査1ライン分についての処理が終了
したこととなり、それ以後に入力するラインについても
同様の処理が施される。そして、分割画像Bについての
ラインごとの入力がある度に、画像処理部20は当該ラ
インについてのつなぎ位置情報Zpをつなぎ処理部40
に順次に送出することとなる。
【0060】また、画像処理部20が画像入力部10か
ら入力した分割画像Bの全体の画像データは、ラインご
とに後段のつなぎ処理部40に導かれる。
【0061】つなぎ処理部40においては、内部に設け
られた記憶部から分割画像Aについての画像データを読
み出し、画像処理部20から入力する分割画像Bについ
ての1ラインごとの画像データを前回のラインのつなぎ
位置からつなぎ位置情報Zpの分だけ主走査方向に移動
させて、分割画像Aと分割画像Bとのつなぎ処理を行
う。
【0062】すなわち、つなぎ処理部40は、画像処理
部20から与えられる先に入力した分割画像Aを内部に
設けられた磁気ディスク等の記憶部に格納しておき、分
割画像Bの1ラインごとの入力とともに、画像処理部2
0内のつなぎ位置決定部25から入力するつなぎ位置情
報Zpに基づいて分割画像A,Bのつなぎ処理を施して
原画像2についての1つの画像データを生成することが
できる。そして、得られた原画像2についての1つの画
像データは、記憶部内に再び格納したり、後段の装置に
画像出力することができるように構成されている。
【0063】なお、ここでのつなぎ処理は、分割画像A
のつなぎ基準位置となる部分と、分割画像Bについての
画像部分Gbの中央部分とで行われることが好ましい。
また、3分割以上の分割画像を入力する場合についても
上記のような処理が繰り返されることとなる。
【0064】このように、この実施の形態の画像処理装
置100では、分割画像Aについての画像部分Gaと分
割画像Bについての画像部分Gbとのうちのいずれか一
方に基づいて重複領域についての画像の平坦度を検出し
ている。そして、重複領域の画像が平坦である場合に
は、フィルタ処理部24において特性データSh(Z)に
対する平滑化処理を施してノイズの影響を取り除く一
方、重複領域の画像が平坦でない場合には、ノイズの影
響は小さいためフィルタ処理部24におけるフィルタ処
理を行わずに特性データSh(Z)をそのまま補正データ
Sh'(Z)として出力している。従って、この画像処理
装置100を使用して分割画像Aと分割画像Bとのつな
ぎ処理を行うと、重複領域が濃度の略均一な画像の背景
部分などのようなコントラストの低い部分であっても、
ノイズの影響を低減することができ、つなぎ位置に大き
なズレを発生させない処理を行うことができる。この結
果、つなぎ処理によって復元される原画像の画質は良好
なものとなる。
【0065】すなわち、この実施の形態の画像処理装置
100は、重複領域の画像がコントラストの低い画像で
あっても、正常なつなぎ処理を行うことを可能とするも
のである。
【0066】<2.第2の実施の形態>次に、この発明
の第2の実施の形態について説明する。図8は、この発
明の第2の実施の形態の画像処理装置100の構成を示
すブロック図である。図8に示すように、この画像処理
装置100は、第1の実施の形態と同様に、画像入力部
10と画像処理部20とつなぎ処理部40とを備えてい
る。また、画像処理部20についても、第1の実施の形
態と同様に、内部に画像抽出部21と比較部22と平坦
度検出部23とフィルタ処理部24とつなぎ位置決定部
25とが設けられている。図8に示す平坦度検出部23
以外の部分については第1の実施の形態で示したものと
同様である。
【0067】この実施の形態が、第1の実施の形態と異
なる点は、平坦度検出部23が比較部22で得られる特
性データSh(Z)に基づいて重複領域についての画像の
平坦度を検出することである。以下、この平坦度検出部
23における平坦度の検出について説明する。
【0068】この実施の形態の平坦度検出部23では、
まず、特性データSh(Z)から重複領域についての画像
のコントラストCを求める。一般的に、特性データSh
(Z)は、重複領域についての画像のコントラストが低い
場合には上記の図6(a)のようになり、逆にコントラ
ストが高い場合には上記の図7のようになる。従って、
特性データSh(Z)の最大値、最小値若しくは平均値を
使用することにより重複領域についての画像のコントラ
ストが高いか低いかを認識することができる。
【0069】具体的には、分割画像Bの位置が分割画像
Aに対するズレを発生させたとしてもコントラストが低
い場合は、特性データSh(Z)の最大値又は平均値は小
さくなる。そこで、平坦度検出部23は、特性データS
h(Z)の最大値又は平均値を導き、その最大値又は平均
値と所定の閾値との比較を行う。比較の結果、特性デー
タSh(Z)の最大値又は平均値が、所定の閾値よりも小
さい場合は、重複領域についての画像のコントラストが
低いと判断できる一方、所定の閾値よりも大きい場合
は、重複領域についての画像のコントラストが高いと判
断できる。
【0070】また、コントラストが低い場合は、分割画
像Bが分割画像Aに対してズレが生じている移動量Z
と、ズレが生じていない移動量Zとの特性データSh
(Z)の差は小さくなる。従って、平坦度検出部23は、
特性データSh(Z)の最大値Shmaxと最小値Shminと
を導いて、最大値と最小値との差分(Shmax−Shmi
n)を導き、この差分を所定の閾値と比較することによ
り、コントラストが低いか高いかを認識することができ
る。
【0071】また、画像の背景部分等は、一般的に各画
素の濃度値が低いため、このような部分については各画
素の濃度値に含まれるオフセット成分の割合が増加す
る。従って、平坦度検出部23は、特性データSh(Z)
の最大値Shmaxと最小値Shminとを導いて、{(Sh
max)/3−(Shmin)}を導き、これを所定の閾値と
比較することにより、コントラストが低いか高いかを認
識することができる。
【0072】そして、平坦度検出部23は、上記のよう
にしてコントラストが低いと判断した場合は、重複領域
についての画像は平坦であると判断し、コントラストが
高いと判断した場合は、重複領域についての画像は平坦
でないと判断する。このようにして平坦度検出部23
は、特性データSh(Z)から重複領域についての画像の
平坦度を検出することができる。
【0073】そして、平坦度検出部23で検出された重
複領域についての画像の平坦度は、第1の実施の形態と
同様に、フィルタ処理部24に送出される。
【0074】フィルタ処理部24では、第1の実施の形
態で示したものと同様に、加重平均型のフィルタやメデ
ィアンフィルタを使用した平滑化処理が行われる。
【0075】なお、その他の各構成部については、第1
の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0076】このように、この実施の形態の画像処理装
置100では、比較部22で得られる特性データSh
(Z)に基づいて重複領域についての画像の平坦度を検出
している。そして、重複領域の画像が平坦である場合に
は、フィルタ処理部24において特性データSh(Z)に
対する平滑化処理を施してノイズの影響を取り除く一
方、重複領域の画像が平坦でない場合には、ノイズの影
響は小さいためフィルタ処理部24におけるフィルタ処
理を行わずに特性データSh(Z)をそのまま補正データ
Sh'(Z)として出力している。従って、この画像処理
装置100を使用して分割画像Aと分割画像Bとのつな
ぎ処理を行うと、第1の実施の形態と同様に、重複領域
が濃度の略均一な画像の背景部分などのようなコントラ
ストの低い部分であっても、ノイズの影響を低減するこ
とができ、つなぎ位置に大きなズレを発生させない処理
を行うことができる。この結果、つなぎ処理によって復
元される原画像の画質は良好なものとなる。
【0077】すなわち、この実施の形態の画像処理装置
100も、重複領域の画像がコントラストの低い画像で
あっても、正常なつなぎ処理を行うことを可能とするも
のである。
【0078】<3.第3の実施の形態>次に、この発明
の第3の実施の形態について説明する。図9は、この発
明の第3の実施の形態の画像処理装置100の構成を示
すブロック図である。図9に示すように、この画像処理
装置100は、上記の各実施の形態と同様に、画像入力
部10と画像処理部20とつなぎ処理部40とを備えて
いる。
【0079】しかし、この実施の形態の画像処理部20
には、画像抽出部21と比較部22と平坦度検出部23
とつなぎ位置決定部25とが設けられているが、フィル
タ処理部は設けられていない。このため、比較部22で
得られる特性データSh(Z)は、つなぎ位置決定部25
に送られている。
【0080】なお、画像抽出部21と比較部22と平坦
度検出部23とは、第1の実施の形態で説明したものと
同様処理を行うものである。但し、平坦度検出部23で
検出される重複領域についての画像の平坦度は、つなぎ
位置決定部25に送られる。
【0081】この実施の形態のつなぎ位置決定部25で
は、平坦度検出部23から得られる平坦度により、重複
領域についての画像が平坦であると判断した場合には、
前回のラインについて決定したつなぎ位置を今回のライ
ンについてのつなぎ位置とし、そのつなぎ位置をつなぎ
位置情報Zpとしてつなぎ処理部40に送出する。ま
た、平坦度検出部23から得られる平坦度により、重複
領域についての画像が平坦でないと判断した場合には、
比較部22から得られる特性データSh(Z)を最小にす
る移動量Zを取得し、この移動量Zをつなぎ位置情報Z
pとしてつなぎ処理部40に送出する。
【0082】換言すれば、この実施の形態では、図13
に示したように、画像に含まれるノイズ成分の影響を受
けやすくなる場合には、特性データSh(Z)の最小値を
検出したとしても、正確なつなぎ処理を行うことができ
ないため、前回のラインについてのつなぎ位置により当
該ラインについてのつなぎ処理を行うように構成されて
いる。一方、重複領域のコントラストが高く、図7に示
したように画像に含まれるノイズ成分の影響を受けにく
い場合には、特性データSh(Z)の最小値を検出するこ
とにより、適切なつなぎ位置を決定することができるの
で、つなぎ位置決定部25では特性データSh(Z)が最
小値となる移動量Zをつなぎ位置情報Zpとしてつなぎ
処理部40に送出するように構成されている。
【0083】なお、その他の各構成部については、第1
の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0084】このように、この実施の形態の画像処理装
置100では、分割画像Aについての画像部分Gaと分
割画像Bについての画像部分Gbとのうちのいずれか一
方に基づいて重複領域についての画像の平坦度を検出
し、重複領域の画像が平坦である場合には、前回のライ
ンについてのつなぎ位置を採用することにより、ノイズ
の影響によってつなぎ位置にズレが発生することを回避
する一方、重複領域の画像が平坦でない場合には、ノイ
ズの影響は小さいため特性データSh(Z)の最小値を検
出することにより、当該ラインについてのつなぎ位置を
決定している。
【0085】従って、この画像処理装置100を使用し
て分割画像Aと分割画像Bとのつなぎ処理を行うと、重
複領域が濃度の略均一な画像の背景部分などのようなコ
ントラストの低い部分であっても、ノイズの影響によっ
てつなぎ位置に大きなズレを発生させることのないつな
ぎ処理を行うことができる。この結果、つなぎ処理によ
って復元される原画像の画質は良好なものとなる。
【0086】さらに、この実施の形態の画像処理装置1
00では、上記各実施の形態のようにフィルタ処理部を
設ける必要がないため、フィルタ処理に要する処理時間
を削減することができ、処理効率の向上を図ることがで
きる。また、フィルタ処理部を設ける必要がないことか
らコスト低減を図ることもできる。
【0087】すなわち、この実施の形態の画像処理装置
100によると、重複領域の画像がコントラストの低い
画像であっても、正常なつなぎ処理を行うことができる
とともに、処理効率の向上やコスト低減も行うことがで
きる。
【0088】<4.第4の実施の形態>次に、この発明
の第4の実施の形態について説明する。図10は、この
発明の第4の実施の形態の画像処理装置100の構成を
示すブロック図である。図10に示すように、この画像
処理装置100は、上記の各実施の形態と同様に、画像
入力部10と画像処理部20とつなぎ処理部40とを備
えている。
【0089】画像処理部20には、第3の実施の形態で
示したものと同様に、画像抽出部21と比較部22と平
坦度検出部23とつなぎ位置決定部25とが設けられて
おり、フィルタ処理部は設けられていない。従って、比
較部22で得られる特性データSh(Z)は、つなぎ位置
決定部25に送られている。
【0090】なお、画像抽出部21と比較部22とは、
第1の実施の形態で説明したものと同様処理を行うもの
であり、平坦度検出部23は、第2の実施の形態で説明
したものと同様に、特性データSh(Z)から重複領域に
ついての画像の平坦度を検出するものである。そして、
平坦度検出部23で検出される重複領域についての画像
の平坦度は、つなぎ位置決定部25に送られている。
【0091】この実施の形態のつなぎ位置決定部25で
は、第3の実施の形態で示したものと同様に、平坦度検
出部23から得られる平坦度により、重複領域について
の画像が平坦であると判断した場合には、前回のライン
について決定したつなぎ位置を今回のラインについての
つなぎ位置とし、そのつなぎ位置をつなぎ位置情報Zp
としてつなぎ処理部40に送出する。また、平坦度検出
部23から得られる平坦度により、重複領域についての
画像が平坦でないと判断した場合には、比較部22から
得られる特性データSh(Z)を最小にする移動量Zを取
得し、この移動量Zをつなぎ位置情報Zpとしてつなぎ
処理部40に送出する。
【0092】すなわち、この実施の形態でも、第3の実
施の形態と同様に、図13に示したように、画像に含ま
れるノイズ成分の影響を受けやすくなる場合には、特性
データSh(Z)の最小値を検出したとしても、正確なつ
なぎ処理を行うことができないため、前回のラインにつ
いてのつなぎ位置により当該ラインについてのつなぎ処
理を行うように構成されている。一方、重複領域のコン
トラストが高く、図7に示したように画像に含まれるノ
イズ成分の影響を受けにくい場合には、特性データSh
(Z)の最小値を検出することにより、適切なつなぎ位置
を決定することができるので、つなぎ位置決定部25で
は特性データSh(Z)が最小値となる移動量Zをつなぎ
位置情報Zpとしてつなぎ処理部40に送出するように
構成されている。
【0093】なお、その他の各構成部については、上記
各実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0094】このように、この実施の形態の画像処理装
置100では、比較部22で得られる特性データSh
(Z)に基づいて重複領域についての画像の平坦度を検出
し、重複領域の画像が平坦である場合には、前回のライ
ンについてのつなぎ位置を採用することにより、ノイズ
の影響によってつなぎ位置にズレが発生することを回避
する一方、重複領域の画像が平坦でない場合には、ノイ
ズの影響は小さいため特性データSh(Z)の最小値を検
出することにより、当該ラインについてのつなぎ位置を
決定している。
【0095】従って、この画像処理装置100を使用し
て分割画像Aと分割画像Bとのつなぎ処理を行うと、重
複領域が濃度の略均一な画像の背景部分などのようなコ
ントラストの低い部分であっても、ノイズの影響によっ
てつなぎ位置に大きなズレを発生させることのないつな
ぎ処理を行うことができる。この結果、つなぎ処理によ
って復元される原画像の画質は良好なものとなる。
【0096】さらに、この実施の形態の画像処理装置1
00では、第1又は第2の実施の形態のようにフィルタ
処理部を設ける必要がないため、フィルタ処理に要する
処理時間を削減することができ、処理効率の向上を図る
ことができる。また、フィルタ処理部を設ける必要がな
いことからコスト低減を図ることもできる。
【0097】すなわち、この実施の形態の画像処理装置
100によると、第3の実施の形態と同様に、重複領域
の画像がコントラストの低い画像であっても、正常なつ
なぎ処理を行うことができるとともに、処理効率の向上
やコスト低減も行うことができる。
【0098】<5.変形例>上記各実施の形態で示した
構成のうち、つなぎ処理部40を別体として構成しても
良い。すなわち、各実施の形態に示す画像入力部10と
画像処理部20とを入力スキャナ等に組み込んだ状態で
構成し、つなぎ処理部40を別体としてコンピュータ等
に担当させることもできる。この場合も、つなぎ処理部
としてのコンピュータは、分割画像Aを一旦磁気ディス
ク等に格納しておき、その後、1ラインごとの分割画像
Bとともに入力するつなぎ位置情報Zpに基づいて、当
該ラインの分割画像Bを分割画像Aに対して連結するつ
なぎ処理を行うように構成すれば良い。
【0099】また、上記説明においては、画像入力部1
0は、入力スキャナ等のように原画像を読み取ることに
よって分割画像A,Bを生成している場合について説明
したが、これに限定するものでもない。例えば、画像入
力部10が、予め生成された複数の分割画像を単に格納
しておくものであり、後段の画像処理部20に対して複
数の分割画像を主走査方向の1ラインごとに順次に送出
することができるものであっても良い。このような場合
であっても後段の画像処理部20では適切に比較、つな
ぎ位置決定の処理を行うことができることは言うまでも
ない。
【0100】さらに、この実施の形態に示した分割画像
のつなぎ処理は、画像処理部20が画像入力部10から
3分割以上の分割画像を入力する場合についても同様に
適用可能である。この場合は、各分割画像の入力に伴っ
て、先に入力した分割画像と比較する重複領域を抽出す
るとともに、後に入力する分割画像と比較する重複領域
をも抽出しておくことが必要である。そして、この場
合、画像入力部10から現在入力中である分割画像が第
2の分割画像となり、比較部22が内部のメモリ等から
読み出す対象となるのが第1の分割画像となる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、第1の分割画像と第2の分割画像との重
複領域についての画像のコントラストを求め、当該コン
トラストを所定の閾値と比較することによって、重複領
域についての画像の平坦度を検出し、当該平坦度に基づ
いて、画像抽出手段で抽出された第1の分割画像につい
ての画像部分と第2の分割画像についての画像部分とを
比較することによって得られる特性データに対して平滑
化処理を施すことにより、補正データを生成し、当該補
正データに基づいて、第1の分割画像と第2の分割画像
とのつなぎ位置を決定するため、重複領域の画像のコン
トラストが低い場合であっても、平滑化処理によってノ
イズの影響を低減することができるため、正常なつなぎ
処理を行うことができる。
【0102】請求項2に記載の発明によれば、第1の分
割画像と第2の分割画像との重複領域についての画像の
1ラインごとのコントラストを求め、当該コントラスト
を所定の閾値と比較することによって、重複領域につい
ての画像の当該ラインについての平坦度を検出し、当該
平坦度に基づいて、画像抽出手段で抽出された第1の分
割画像についての画像部分と第2の分割画像についての
画像部分とを比較することによって得られる特性データ
から特定される第1の分割画像と第2の分割画像との当
該ラインについてのつなぎ位置と、当該ラインの前回の
ラインについて決定されたつなぎ位置とのうちから当該
ラインについてのつなぎ位置を決定するため、重複領域
の画像のコントラストが低い場合であっても、平滑化処
理によってノイズの影響を低減することができるため、
正常なつなぎ処理を行うことができる。さらに、処理効
率の向上とコスト低減を図ることもできる。
【0103】請求項3に記載の発明によれば、平坦度検
出手段は、画像抽出手段で抽出される第1の分割画像に
ついての画像部分における隣接画素間での濃度値の比較
を行うことによりコントラストを求めるため、重複領域
についての画像がノイズの影響を受けやすい平坦部であ
るか否かを検出することができる。
【0104】請求項4に記載の発明によれば、平坦度検
出手段は、画像抽出手段で抽出される第2の分割画像に
ついての画像部分に基づいて隣接画素間での濃度値の比
較を行うことによりコントラストを求めるため、重複領
域についての画像がノイズの影響を受けやすい平坦部で
あるか否かを検出することができる。
【0105】請求項5に記載の発明によれば、平坦度検
出手段は、特性データに対して所定の演算を行うことに
よりコントラストを求めるため、重複領域についての画
像がノイズの影響を受けやすい平坦部であるか否かを検
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】分割画像A,Bを説明する図である。
【図3】画像抽出部において分割画像Aからの重複領域
の画像部分Gaの抽出を説明する図である。
【図4】画像抽出部において分割画像Bからの重複領域
の画像部分Gbの抽出を説明する図である。
【図5】比較部における分割画像Aの画像部分Gaと分
割画像Bの画像部分Gbとの比較を説明する図である。
【図6】フィルタ処理部における平滑化処理を示す説明
図である。
【図7】重複領域の画像のコントラストが高い場合の特
性データを示す図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態の画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態の画像処理装置の
構成を示すブロック図である。
【図10】この発明の第4の実施の形態の画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図11】原画像を2分割した状態で読み取る場合につ
いての説明図である。
【図12】従来の画像処理装置の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図13】重複領域の画像のコントラストが低い場合の
移動量Zと特性データSh(Z)との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 画像入力部 20 画像処理部 21 画像抽出部 22 比較部 23 平坦度検出部 24 フィルタ処理部 25 つなぎ位置決定部 40 つなぎ処理部 A 分割画像(第1の分割画像) B 分割画像(第2の分割画像) Sh 特性データ Sh' 補正データ
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 BA13 CA16 CE05 CE06 CE10 DA07 DC34 5C076 AA12 AA19 AA32 AA36 BA06 BA08 5L096 CA14 CA16 EA06 EA14 FA34 FA69 GA51 GA55

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画像が分割された第1の分割画像と第
    2の分割画像とに重複して含まれる重複領域において、
    前記第1の分割画像と前記第2の分割画像とのつなぎ処
    理を行うためのつなぎ位置を決定する画像処理装置であ
    って、 (a) 前記つなぎ処理の対象となる前記第1の分割画像と
    前記第2の分割画像とを順次に入力する画像入力手段
    と、 (b) 前記第1の分割画像のうちから所定部分の画像を抽
    出することにより前記第1の分割画像についての前記重
    複領域の画像部分を抽出するとともに、前記第2の分割
    画像のうちから所定部分の画像を抽出することにより前
    記第2の分割画像についての前記重複領域の画像部分を
    抽出する画像抽出手段と、 (c) 前記画像抽出手段で抽出された前記第1の分割画像
    についての第1の画像部分と、前記第2の分割画像につ
    いての第2の画像部分とを比較することによって、前記
    第1の画像部分と前記第2の画像部分との相関度を示す
    特性データを生成する比較手段と、 (d) 前記重複領域についての画像のコントラストを求
    め、前記コントラストを所定の閾値と比較することによ
    って、前記重複領域についての画像の平坦度を検出する
    平坦度検出手段と、 (e) 前記平坦度に基づいて前記特性データに対して平滑
    化処理を施すことにより、前記特性データから補正デー
    タを生成するフィルタ処理手段と、 (f) 前記補正データに基づいて、前記第1の分割画像と
    前記第2の分割画像とのつなぎ位置を決定するつなぎ位
    置決定手段と、を備えることを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 原画像が分割された第1の分割画像と第
    2の分割画像とに重複して含まれる重複領域において、
    前記第1の分割画像と前記第2の分割画像とのつなぎ処
    理を行うためのつなぎ位置を1ラインごとに決定する画
    像処理装置であって、 (a) 前記つなぎ処理の対象となる前記第1の分割画像と
    前記第2の分割画像とを順次に入力する画像入力手段
    と、 (b) 前記第1の分割画像のうちから所定部分の画像を抽
    出することにより前記第1の分割画像についての前記重
    複領域の画像部分を抽出するとともに、前記第2の分割
    画像のうちから所定部分の画像を抽出することにより前
    記第2の分割画像についての前記重複領域の画像部分を
    抽出する画像抽出手段と、 (c) 前記画像抽出手段で抽出された前記第1の分割画像
    についての第1の画像部分と、前記第2の分割画像につ
    いての第2の画像部分とを比較することによって、前記
    第1の画像部分と前記第2の画像部分との相関度を示す
    特性データを1ラインごとに生成する比較手段と、 (d) 前記重複領域についての画像の1ラインごとのコン
    トラストを求め、前記コントラストを所定の閾値と比較
    することによって、前記重複領域についての画像の当該
    ラインについての平坦度を検出する平坦度検出手段と、 (e) 前記平坦度に基づいて、前記特性データから特定さ
    れる前記第1の分割画像と前記第2の分割画像との当該
    ラインについてのつなぎ位置と、当該ラインの前回のラ
    インについて決定されたつなぎ位置とのうちから当該ラ
    インについてのつなぎ位置を選択決定するつなぎ位置決
    定手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の画像処理装置に
    おいて、 前記平坦度検出手段は、前記画像抽出手段で抽出される
    前記第1の分割画像についての画像部分における隣接画
    素間での濃度値の比較を行うことにより前記コントラス
    トを求めることを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の画像処理装置に
    おいて、 前記平坦度検出手段は、前記画像抽出手段で抽出される
    前記第2の分割画像についての画像部分に基づいて隣接
    画素間での濃度値の比較を行うことにより前記コントラ
    ストを求めることを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2に記載の画像処理装置に
    おいて、 前記平坦度検出手段は、前記特性データに対して所定の
    演算を行うことにより前記コントラストを求めることを
    特徴とする画像処理装置。
JP10177242A 1998-06-24 1998-06-24 画像処理装置 Pending JP2000011153A (ja)

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