JP2000240757A - 差動駆動装置 - Google Patents

差動駆動装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイドシャフトギヤが同一方向に回転可能で
ある簡単な構造の差動駆動装置を提供することにある。 【解決手段】 差動駆動装置は、ハウジング内で回転し
ている１つの差動キャリヤ、前記差動キャリヤに対して
同軸的に配置された２つのサイドシャフトギヤ、および
前記差動キャリヤ内に支持されかつそれとともに回転し
そして各々前記サイドシャフトギヤの１方に係合する２
組の差動歯車を有しており、そのさい前記サイドシャフ
トギヤがクラウン歯車でありかつ前記差動歯車が前記差
動キャリヤ内で半径方向ジャーナル上で回転する２組の
直線ピニオンを形成し、２組のピニオンが、前記差動キ
ャリヤが静止しているとき、前記サイドシャフトギヤが
同一方向に回転し得るように対で互いに直接係合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内で回
転している１つの差動キャリヤ、前記差動キャリヤに対
して同軸的に配置された２つのサイドシャフトギヤ、お
よび前記差動キャリヤ内に支持されかつそれとともに回
転しそして各々前記サイドシャフトギヤの１方に係合す
る２組の差動歯車を有している差動駆動装置に関し、そ
して別々に、本発明は、ハウジング内で回転している２
つの差動キャリヤ、前記差動キャリヤに対して同軸的に
配置された２つのサイドシャフトギヤ、および前記差動
キャリヤ内に支持されかつそれとともに回転しそして各
々前記サイドシャフトギヤの１方に係合する２組の差動
歯車を有している差動駆動装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】最も普通の型の差動駆動装置は、自動車
の軸駆動装置に使用される、傘歯車差動駆動装置であ
る。半径方向ジャーナル上に配置された傘歯車はクラウ
ン歯車の形に設けられた両方のサイドシャフトギヤに同
時に係合する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】差動キャリヤが静止し
ているならば、サイドシャフトギヤは、その場合に互い
に反対の方向に回転する。静止している差動キャリヤに
より、サイドシャフトギヤが同一方向に回転し得るなら
ばより好都合であると思われる他の用途が考えられる。
【０００４】本発明の目的は、上記機能を含んでいる簡
単な差動駆動装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】１つの差動キャリヤ備え
た駆動装置の場合に、この目的は、サイドシャフトギヤ
がクラウン歯車でありかつ差動歯車が前記差動キャリヤ
内で半径方向ジャーナル上で回転する２組の直線ピニオ
ンを形成し、２組のピニオンが、前記差動キャリヤが静
止しているとき、前記サイドシャフトギヤが同一方向に
回転し得るように対で互いに直接係合することによって
達成される。
【０００６】２つの差動キャリヤを備えた駆動装置の場
合に、この目的は、前記側方歯車が中空歯車でありそし
て前記差動歯車が前記差動キャリヤ内で軸線平行のジャ
ーナル上で回転しかつ単一の自由に回転し得る中央ピニ
オン（サンギヤ）に係合する２組の直線ピニオン（遊星
歯車）を形成し、その結果、前記差動キャリヤが静止し
ているとき、サイドシャフトギヤが同一方向に回転し得
ることによって達成される。
【０００７】前述の解決は、各々、多数の簡単に設計さ
れた同一の部材を備えた差動駆動装置を提供し、とく
に、差動歯車が簡単な直線ピニオンの形において設けら
れる。両方の場合において、実質上対称な設計は、サイ
ドシャフトギヤが、所望ならば、差動キャリヤが静止位
置に保持されるとき、同一方向に回転することを意味し
ている。好適な用途において、差動駆動装置が、常時駆
動される駆動軸と必要とされるとき駆動（任意駆動）さ
れる駆動軸を備えた自動車の推進軸に使用されるなら
ば、差動キャリヤとハウジングとの間で有効でありかつ
例えば、バンドブレーキの形で設けられるブレーキ手段
（ブレーキ構体）が設けられる。かかる制御可能なブレ
ーキ手段は急な動きのない係合または２つのサイドシャ
フトギヤ間のかつしたがって２本の駆動軸間の部分的錠
止作用（ロック機能）を許容している。ブレーキ手段が
解放されるとき、差動キャリヤは自由に回転することが
でき、その結果第２の駆動軸にトルクが伝達され得な
い。
【０００８】本発明の好適な実施の形態を、以下で、図
面を参照して説明する。
【０００９】
【発明の実施の形態】図１は、車両に接続されかつその
中に差動キャリヤ１３が回転可能に配置される固定され
たハウジング１２を備えた差動駆動装置１１を示してい
る。差動キャリヤ１３は、ハウジング１２の案内ブッシ
ュ１６，１７内に支持されているスリーブ突起１４，１
５を備えている。２つのサイドシャフトギヤ２０，２１
の軸ジャーナル１８，１９がスリーブ突起１４，１５内
に回転可能に支持されている。サイドシャフトギヤ２
０，２１は、各々、垂直中央面に向かって延びているク
ラウン歯車歯２２，２３からなるクラウン歯車（クラウ
ンギヤ）の形に設けられている。前記クラウン歯車歯は
直線ピニオンの形で設けられかつ対で互いに係合する差
動歯車２４，２５によって係合されている。
【００１０】前記差動歯車２４，２５は半径方向に差動
キャリヤ１３を通過する軸受ジャーナル２６，２７上に
支持されている。ハウジング１２と差動キャリヤ１３と
の間には、ブレーキ手段２８が設けられる。図面の上半
分において、ブレーキ手段２８は、半径方向の矢印によ
って示されるように、これが支持されるハウジング１２
と、ブレーキ手段が摩擦ライニング２９によって差動キ
ャリヤ１３に有効に作用している。図面の下半分におい
て、ブレーキ手段２８の摩擦ライニング２９は、同様に
半径方向矢印によって示されるように、差動キャリヤ１
３から離れている。ブレーキ手段が作動しているとき、
軸ジャーナル１８，１９は同一方向に回転することがで
きる。
【００１１】図２は、車両に接続されることができかつ
その中に２つの軸線平行の差動キャリヤ４３，４４が回
転可能に配置される固定されたハウジング４２を備えた
差動駆動装置４１を示している。差動キャリヤ４３，４
４は各々、内側プレート６１，６２、外側ブレート６
５，６６および押圧されるかまたはとももに溶接される
かまたは他の方法で互いに接続されるジャーナル５６，
５７から構成されている。接続作業の前に、差動歯車５
４，５５がジャーナル上に摺動される。差動キャリヤ４
３，４４は中央ピニオン６４がその上に回転可能に支持
される差し込み軸６７に共同して支持されている。差し
込み軸６７の端部は軸ジャーナル４８，４９内に自由に
回転可能に支持されている。スリーブ６３が差動キャリ
ヤを相対的に軸方向にかつ半径方向に支持している。２
つのサイドシャフトギヤ５０，５１が軸ジャーナル４
８，４９に接続されている。サイドシャフトギヤ５０，
５１は垂直中央面に向かって開放される中空歯車の形で
設けられている。
【００１２】サイドシャフトギヤは直線ピニオンの形で
設けられる差動キャリヤ５４，５５によって係合され
る。ハウジング４２と差動キャリヤ４３，４４との間に
は、ブレーキ手段５８が設けられる。図面の上半分にお
いて、ブレーキ手段５８は、半径方向の矢印によって示
されるように、これが支持されるハウジング４２と、摩
擦ライニング５９によってブレーキ手段が差動キヤリヤ
４３，４４に有効に作用している。図面の下半分におい
て、ブレーキ手段５８の摩擦ライニング５９は、差動キ
ャリヤ４３，４４から離れている。ブレーキ手段が作動
しているとき、軸ジャーナル４８，４９は同一方向に回
転することが可能である。
【００１３】
【発明の効果】叙上のごとく、本発明は、ハウジング内
で回転している１つの差動キャリヤ、前記差動キャリヤ
に対して同軸的に配置された２つのサイドシャフトギ
ヤ、および前記差動キャリヤ内に支持されかつそれとと
もに回転しそして各々前記サイドシャフトギヤの１方に
係合する２組の差動歯車を有している差動駆動装置にお
いて、前記差動歯車が前記差動キャリヤ内で半径方向ジ
ャーナル上で回転する２組の直線ピニオンを形成し、２
組のピニオンが、前記差動キャリヤが静止していると
き、前記サイドシャフトギヤが同一方向に回転し得るよ
うに対で互いに直接係合する構成としたので、簡単な構
造でサイドシャフトギヤが同一方向に回転し得る差動駆
動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】第１の実施の形態による差動駆動装置を示す断
面図である。
【図２】第２の実施の形態による差動駆動装置を示す断
面図である。
【符号の説明】
１１ 差動駆動装置 １２ ハウジング １３ 差動キャリヤ ２０ サイドシャフトギヤ ２１ サイドシャフトギヤ ２４ 差動歯車 ２５ 差動歯車 ２６ 半径方向ジャーナル ２７ 半径方向ジャーナル ２８ ブレーキ手段 ４１ 差動駆動装置 ４２ ハウジング ４３ 差動キャリヤ ４４ 差動キャリヤ ５０ サイドシャフトギヤ ５１ サイドシャフトギヤ ５４ 差動歯車 ５５ 差動歯車 ５８ ブレーキ手段 ５９ 摩擦ライニング ６４ ピニオン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ハウジング（１２）内で回転している１
    つの差動キャリヤ（１３）、前記差動キャリヤ（１３）
    に対して同軸的に配置された２つのサイドシャフトギヤ
    （２０，２１）、前記差動キャリヤ（１３）内に支持さ
    れかつそれとともに回転して各々前記サイドシャフトギ
    ヤ（２０，２１）の一方に係合する２組の差動歯車（２
    ４，２５）を有している差動駆動装置（１１）におい
    て、 前記差動歯車（２４，２５）が前記差動キャリヤ（１
    ３）内で半径方向ジャーナル（２６，２７）上で回転す
    る２組のピニオンを形成し、前記２組のピニオンが、前
    記差動キャリヤ（１３）が静止しているとき、前記サイ
    ドシャフトギヤ（２０，２１）が同一方向に回転し得る
    ように対で互いに直接係合することを特徴とする差動駆
    動装置。
  2. 【請求項２】 ハウジング（４２）内で回転している２
    つの差動キャリヤ（４３，４４）、前記差動キャリヤ
    （４３，４４）に対して同軸的に配置された２つのサイ
    ドシャフトギヤ（５０，５１）、および前記差動キャリ
    ヤ（４３，４４）内に支持されかつそれとともに回転し
    そして各々前記サイドシャフトギヤ（５０，５１）の１
    方に係合する２組の差動歯車（５４，５５）を有してい
    る差動駆動装置（４１）において、 前記サイドシャフトギヤ（５０，５１）が中空歯車であ
    りそして前記差動歯車（５４，５５）が前記差動キャリ
    ヤ（４３，４４）内で軸線平行のジャーナル（５６，５
    ７）上で回転しかつ単一の自由に回転し得る中央ピニオ
    ン（６４）に係合する２組のピニオンを形成し、前記差
    動キャリヤ（４３，４４）が静止しているとき、サイド
    シャフトギヤ（５０，５１）が同一方向に回転し得るこ
    とを特徴とする差動駆動装置。
  3. 【請求項３】 ブレーキ手段（２８，２９）が差動キャ
    リヤ（１３）とハウジング（１２）との間に設けられる
    ことを特徴とする請求項１に記載の差動駆動装置。
  4. 【請求項４】 ブレーキ手段（５８，５９）が差動キャ
    リヤ（４３，４４）とハウジング（４２）との間に設け
    られることを特徴とする請求項２に記載の差動駆動装
    置。
  5. 【請求項５】 車両の推進軸において、常時駆動される
    駆動軸と任意駆動される駆動軸の間にロック機能を備え
    た請求項１ないし４のいずれか１項に記載の差動駆動装
    置。
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