JP2000240073A - 免震用ベースプレート下部へのグラウト充填方法 - Google Patents

免震用ベースプレート下部へのグラウト充填方法

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JP2000240073A
JP2000240073A JP11047800A JP4780099A JP2000240073A JP 2000240073 A JP2000240073 A JP 2000240073A JP 11047800 A JP11047800 A JP 11047800A JP 4780099 A JP4780099 A JP 4780099A JP 2000240073 A JP2000240073 A JP 2000240073A
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Hideo Matsuyama
英雄 松山
Yoshio Takagi
佳男 高木
Shoichi Nagai
正一 長井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気を巻き込むことなくベースプレートの下
面全体に均一にグラウトを充填して基礎コンクリート側
と確実に密着させベースプレート全面で確実に建物自重
を支持可能な免震用ベースプレート下部へのグラウト充
填方法を提供する。 【解決手段】 免震装置を搭載するためのベースプレー
ト2を基礎コンクリート1上に間隔を隔てて設置し、前
記ベースプレートの中央に形成された孔3からグラウト
ロート4により前記ベースプレート2と基礎コンクリー
ト1間の空隙にグラウト9を注入する免震用ベースプレ
ート下部へのグラウト充填方法において、前記ベースプ
レート2中央の孔3にグラウトの溢流を防止するための
囲い枠材6,7を設け、この囲い枠材6,7を装着した
状態でこの孔3からグラウト9を注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は免震装置を搭載する
ベースプレート下部へのグラウト充填方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】免震装置は例えば複数枚のゴム系部材と
鉄板とを交互に積層し、その両側にフランジ状支持プレ
ートを設けて構成される。このような免震装置は建物の
複数ヵ所の基礎コンクリート(又はモルタル、以下同
じ)上に設置したベースプレート上に搭載され、このベ
ースプレートに形成した孔を通して基礎コンクリートに
埋設した雌ネジをもつアンカーにボルトにより固定され
る。この免震装置の上部側の支持プレート上に建物が支
持される。
【0003】このような免震装置を介して建物の自重を
下部の基礎コンクリートに支持させるため、ベースプレ
ート下面はその全面が基礎コンクリート側に密着してい
る必要がある。これは、密着不良部があると建物の自重
を受ける面積が減少して基礎コンクリートの強度を越え
る面圧が作用しコンクリートを圧壊するおそれが生じる
からである。
【0004】このため、従来よりベースプレート下面と
基礎コンクリートとの間に通常のモルタルに比べ流動性
が高く高強度のモルタルからなるグラウトを注入してベ
ースプレート下面を基礎コンクリート側に密着させてい
る。
【0005】従来のこのようなベースプレート下部への
グラウト充填方法においては、まずベースプレート周囲
にモルタル注入用ホースおよびエア抜き用ホースを配設
してモルタルで基礎部を固め、1日程度の養生後にモル
タルポンプ等によりベースプレート下面側に形成された
30〜50mm程度の空隙にグラウトを圧入していた。
【0006】しかしながら、このような従来工法では、
エア抜き等を含む充填作業が面倒であり、エア抜きの位
置や数量の選定に熟練を要し、充填の確実性の点で問題
があった。
【0007】一方、鉄骨柱脚のベースプレート下部へグ
ラウトを充填する建造物等の柱脚の取付け装置が実用新
案登録第2532813号公報に開示されている。この
公報記載のグラウト充填方法は、筒状のグラウトロート
(グラウト注入ガン)を用いて、ベースプレートに設け
たアンカーボルト孔からグラウトをベースプレート下部
に充填するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載のグラウト充填方法を免震装置用のベースプレー
トに適用すると、免震用ベースプレートにはグラウトの
均一な拡散を図るためその中央部にグラウトロートより
大きな径の注入孔が開口しているため、グラウト注入時
に空気を巻き込みベースプレート下面に気泡を生じて隙
間が形成されてしまう。この結果、実際に建物の自重を
受けるベースプレートの面積が減少して建物の自重を効
率よく基礎コンクリート側に伝達できなくなり、構造体
として強度上の問題となるおそれが生じる。
【0009】また、免震用ベースプレートの面積は、鉄
骨柱脚用ベースプレートよりかなり大きいため、上記公
報記載のグラウト充填方法では、ベースプレートの下面
全体にグラウトが行き渡らないうちに硬化が始って、充
填できない部分が生じるおそれがある。
【0010】本発明は上記従来技術を考慮したものであ
って、空気を巻き込むことなくベースプレートの下面全
体に均一にグラウトを充填して基礎コンクリート側と確
実に密着させベースプレート全面で確実に建物自重を支
持可能な免震用ベースプレート下部へのグラウト充填方
法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、免震装置を搭載するためのベースプレ
ートを基礎コンクリート上に間隔を隔てて設置し、前記
ベースプレートの中央に形成された孔からグラウトロー
トにより前記ベースプレートと基礎コンクリート間の空
隙にグラウトを注入する免震用ベースプレート下部への
グラウト充填方法において、前記ベースプレート中央の
孔にグラウトの溢流を防止するための囲い枠材を設け、
この囲い枠材を装着した状態でこの孔からグラウトを注
入することを特徴とする免震用ベースプレート下部への
グラウト充填方法を提供する。
【0012】この構成によれば、ベースプレート中央の
大径の孔からグラウトを注入したとき、注入されたグラ
ウトが大きな面積のベースプレート下面に拡散して進行
する抵抗が大きくなって、中央の孔に戻されて溢れよう
とした場合に、この中央の孔に設けた囲い枠材によりグ
ラウトが溢れ出ることが防止される。これにより、中央
の孔内に配設したグラウトロートの吐出口はグラウト内
に埋った状態になり、グラウト注入時の空気の巻き込み
が防止される。また、枠材がグラウトを溢流を防止する
ためその反作用による圧力によりグラウトをベースプレ
ート下部に放射状に外側方向に押出してベースプレート
下面全体に速やかに充填させることができる。
【0013】好ましい構成例では、前記囲い枠材は、前
記孔の周縁を囲う円筒状の補助リングからなることを特
徴としている。
【0014】この構成によれば、ベースプレート中央の
孔の周縁上に筒状の補助リングが装着されて孔周囲を囲
うため、押し戻されたグラウトがこの補助リング内に溜
まって上昇し、グラウトロート下端の吐出口がグラウト
内に埋って空気の巻き込みを防止するとともにその重量
による圧力が大きくなってグラウトをベースプレート内
に押し出す方向に作用する。
【0015】別の好ましい構成例では、前記囲い枠材
は、空気を逃すとともにグラウトの通過を阻止する通気
性押え枠からなることを特徴としている。
【0016】この構成によれば、ベースプレート中央の
グラウト注入用の孔に例えば細かい網状の枠材を設け
て、空気を通過させグラウトの通過を阻止することによ
り、注入したグラウトは孔から溢れることなくベースプ
レート下部に押し出される。このとき空気は枠材から外
部に逃がされるためベースプレート下面側に空気が進入
することはない。
【0017】さらに好ましい構成例では、前記ベースプ
レートの外側にベースプレート周縁から間隔を隔ててグ
ラウト堰止め用の型枠を設けたことを特徴としている。
【0018】この構成によれば、基礎コンクリート上に
間隔を隔てて配置されたベースプレートの外周縁に設け
たグラウト堰止め用の型枠が、ベースプレート外縁から
外側に間隔を隔てて設けられるため、注入開始時点で中
央の孔から注入されたグラウト内に空気が混入した場
合、空気はグラウトとともに外側に送り出されベースプ
レート外縁の型枠との間の隙間から外部に逃されベース
プレート下部には滞留しない。
【0019】さらに好ましい構成例では、前記グラウト
ロートは下端に吐出口が開口した筒体からなり、この吐
出口の中心から放射状に全周に向けて均等にグラウトを
吐出するためのガイド部材を設けたことを特徴としてい
る。
【0020】この構成によれば、筒状のグラウトロート
下端の吐出口に設けたガイド部材により、グラウトロー
ト内のグラウトが吐出口中心から外側全周に向けて均等
に流れ出してベースプレート下面全体に均一にグラウト
が充填される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明の実施形態を示
し、(A)はベースプレート中央部、(B)はベースプ
レート周縁部の断面図である。基礎コンクリート1上に
間隔を隔てて免震装置搭載用のベースプレート2が所定
高さのレベル位置に保持される。基礎コンクリート1
は、建物敷地内の複数ヵ所の免震装置設置位置に形成さ
れる。ベースプレート2の中央部にはグラウト注入用の
孔3が開口する。この孔3の内部にグラウト注入用のグ
ラウトロート4が設けられる。このグラウトロート4は
円筒形状であり、その先端部分が円錐状に縮径して先端
に吐出口5が設けられる。
【0022】ベースプレート2の中央の孔3の周縁には
支持フランジ7を介して円筒状の補助リング6が装着さ
れる。この補助リング6はグラウトの溢流防止用のもの
であり、その外径が孔3の内径に等しく、孔3の内面全
周に接触して孔3を囲んで装着され、孔3からグラウト
が溢れ出ることを防止する。
【0023】グラウトの吐出量は躯体コンクリート1の
上面から吐出口5までの高さhによって変る。したがっ
て、この吐出口5の高さを調整することにより吐出量を
調整することができる。このため、グラウトロート4
は、高さ調整ボルト(図示しない)等の高さ調整機構付
き支持具(図示しない)に支持されてベースプレート2
上に設置される。
【0024】ベースプレート2の外側には、図1(B)
に示すように、その外縁2aから適当な距離だけ離れた
位置(例えば10〜15cm)にグラウト堰止め用の型
枠8が設置される。この型枠8は板材で構成してもよい
し、あるいはアングル鋼材等で構成してもよい。この型
枠8はグラウトを堰止めて硬化するまで形状を保持する
とともに、ベースプレート2の外縁との間に隙間を形成
することにより、グラウト注入開始時にベースプレート
2の中央の孔3から注入されたグラウトに気泡が混入し
た場合、グラウトが徐々に拡散して外縁に到達したとき
にこの気泡を外縁から外部に逃す。
【0025】グラウトを充填する場合、まずベースプレ
ート2を基礎コンクリート1の上面から間隔を隔てた上
方に保持して設置する。次に、このベースプレート2の
外側の基礎コンクリート1上にベースプレート2の外縁
から間隔を隔てて型枠8を設置する。また、ベースプレ
ート2の中央の孔3に補助リング6を装着する。
【0026】次に、グラウトロート4をその先端の吐出
口5がベースプレート2の中央の孔3の内部に深く入り
込むように支持枠(図示しない)に固定する。続いて、
一定量のグラウトを入れた容器からグラウトをグラウト
ロート4内に一定量ずつ順次流し込み、グラウトロート
4内にグラウトが常時充満した状態とする。この場合、
容器一杯のグラウトの量は、必要量の10分の1〜15
分の1程度の量とする。グラウトロート4内のグラウト
9は、矢印Aのように先端の吐出口5より漏れ出て矢印
Bのようにベースプレート2の下部に供給され外側に向
かって徐々に拡散する。
【0027】この吐出口5からのグラウトの吐出量は、
使用するグラウトの流動性やベースプレート2の面積お
よび基礎コンクリート1との間の間隔等により変る。ま
たグラウトの拡散が進むにしたがって拡散抵抗が大きく
なって吐出口5から供給されるグラウトが押し戻される
方向に抵抗力をうけるため、吐出量は徐々に減少すると
ともに吐出口5から漏れ出たグラウトはベースプレート
2の下部に進行せずに孔3から外に溢れ出ようとして補
助リング6内を徐々に充満させる。したがって、これに
対処して、高さ調整ボルトによりグラウトロートの吐出
口5高さを調整して基礎コンクリート1との間の間隔
(高さh)を徐々に広げ、吐出口5から漏れ出たグラウ
トが補助リング6内の中間部分まで充満してその重量に
よりグラウトがベースプレート下面に押出されるように
拡散抵抗と押出し圧力のバランスがとれるように吐出口
5の高さを調整する。
【0028】このようにベースプレート2の孔3の高さ
を越えて補助リング6の中間部までグラウトが上昇する
ことにより、グラウトロート4の吐出口5の高さが変っ
てもこの吐出口は常にグラウト内に埋った状態となり、
グラウト吐出に伴う空気の巻き込みが防止されグラウト
内への気泡の混入がなくなる。
【0029】ベースプレート2の下面全域へグラウトが
拡散し外縁より外側に溢れ出ると、その外側に間隔を開
けて設置された型枠8で堰止められる。溢れ出たグラウ
トの高さがベースプレート2の厚さの約半分位になった
位置で、容器からグラウトロート4へのグラウトの投入
を終了しグラウトの硬化を待つ。グラウトが硬化し始め
た段階で補助リング6を取外し、この補助リング6内で
硬化したグラウトを孔3のベースプレート板厚の約半分
位の位置から上側を削除する。
【0030】この後、ベースプレート2上に免震装置
(図示しない)を搭載固定する。ベースプレート2には
例えば8個の取付け孔(図示しない)が円環状に形成さ
れ、この取付け孔を通して基礎コンクリート1に埋設し
たアンカー先端に設けたナットにフランジ上からボルト
により免震装置を固定する。
【0031】図2は、本発明の別の実施の形態の断面図
である。この実施形態は、前述の図1の実施形態におけ
るベースプレート中央の孔3に設けた補助リング6によ
る溢流防止用の囲い枠構成に代えて、孔3に通気型補助
囲い枠12を設けたものである。この通気型補助囲い枠
12は、通気性不織布10と金網等の網目材11とから
なり、空気を通過させグラウトの通過を阻止するもので
ある。
【0032】グラウトロート4は、この通気型補助囲い
枠12の中心に設けた孔(図示しない)に先端の吐出口
5が基礎コンクリート1の上面から幾分離れるように固
定する。吐出口5から矢印Aのように供給されるグラウ
トはベースプレート下部外側に向けて矢印Bのように拡
散が進行し、拡散抵抗が大きくなって押し戻す方向に抵
抗力を受ける。このため吐出口5から流れ出るグラウト
がベースプレート下部に進行しないで孔3から溢れ出よ
うとする。
【0033】このような場合、通気型補助囲い枠12に
よりグラウトが堰止められ孔3から溢れ出ることが防止
されるとともにその反力がグラウトに対しベースプレー
ト下部に進行する方向に作用する。通気型補助囲い枠1
2は空気を通過させるため、グラウトの供給開始時にグ
ラウトに混入した気泡は孔3から外部に逃される。一端
空気が抜けると、その後は吐出口がグラウト内に埋るた
め空気を巻き込むことはなく、空気の混入が防止され
る。
【0034】その他の構成および作用効果は前述の図1
の実施形態と同様である。
【0035】図3(A)(B)は、本発明のさらに別の
実施の形態を示す。これらの実施形態は、ベースプレー
トの中央の孔から周囲に均一にグラウトを拡散させるた
めのガイド部材14を設けたものである。
【0036】(A)は、前述の図1の実施形態に対しガ
イド部材14を装着したものである。前述のようにベー
スプレート2の中央孔3を囲う補助リング6によりグラ
ウト溢流防止用の囲い枠材が形成され、この補助リング
6内に円筒状のグラウトロート13が設置される。この
円筒状グラウトロート13は、その開放下端部の中心部
にガイド部材14が装着されている。このガイド部材1
4は、背面が滑らかな曲面となった朝顔形状の略円錐状
ガイド部15と、このガイド部15の中心から上方に形
成された柄部16と、この柄部16をグラウトロート1
3の筒体の内面側に保持するための保持枠17とにより
構成される。
【0037】グラウトロート13内のグラウト9は、グ
ラウトロート13の筒体の下端周縁13aとガイド部材
14の円錐状ガイド部15の周縁15aとの間に形成さ
れたリング状の隙間から矢印Aのようにグラウトロート
中心から外側全周に向かって均等に流出する。
【0038】(B)は、前述の図2の実施形態に対しガ
イド部材14を装着したものである。前述のようにベー
スプレート2の中央孔3を覆う通気型補助囲い枠12が
設けられ、この通気型補助囲い枠12を貫通して円筒状
グラウトロート13が設置される。このグラウトロート
13内には、上記(A)の場合と同様に、ガイド部材1
4が装着されている。このガイド部材14の構成および
作用効果は上記(A)の場合と同様である。
【0039】図4は、本発明のさらに別の実施の形態の
要部断面図である。グラウトロート18の筒体19の下
端部にガイド部材20が装着される。このガイド部材2
0は、前述の図3で説明したように、グラウトを全周方
向に均一に流出して拡散させるためのものである。この
図4の実施形態においては、ガイド部材20は、略円錐
状のガイド部21と、その中心部上方に設けられたネジ
部23と、このネジ部23が螺合するナット部24とこ
のナット部24を筒体19内に保持する保持枠25とに
より構成され、ガイド部21の下面にはゴム材その他適
当な材料からなる滑り止め部材22が装着されている。
【0040】このグラウトロート18のガイド部材20
の下面滑り止め部材22を基礎コンクリート上面に接触
させてグラウトロート18を設置する。この状態でグラ
ウトロート18の筒体19をその軸廻りに回転させるこ
とにより、ガイド部材20のナット部24がネジ部23
上で回転してこのネジ部23に沿って上下移動し、グラ
ウトロート18の高さを調整することができる。これに
より、筒体19の下縁とガイド部20の外周縁との間の
間隔が調整されグラウトの吐出量を調整することができ
る。
【0041】図5は、グラウトロートの形状例を示す。
この実施形態のグラウトロート26は、円筒状の筒体2
7の下端部に円錐状の縮径部30を介して吐出口28を
有し、筒体27の上端部に開口面が拡大したホッパー部
29を有している。このようなホッパー部29を設ける
ことにより、グラウトロート26内へのグラウトの流し
込みが容易に円滑に行われ作業性が向上する。
【0042】なお、本発明は、ベースプレート上にフラ
ンジを固定する構造の免震装置に限らず鏡面状の滑り支
承板上に免震装置を搭載しこの滑り支承板をベースプレ
ート上に設置する構成または滑り支承板自体をベースプ
レートとして基礎コンクリート上に設置する構成等その
他の免震装置に対し適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ベー
スプレート中央の大径の孔からグラウトを注入したと
き、注入されたグラウトが大きな面積のベースプレート
下面に拡散して進行する抵抗が大きくなって中央の孔に
戻されて溢れようとした場合に、この中央の孔に設けた
囲い枠材によりグラウトが溢れ出ることが防止される。
これにより、中央の孔内に配設したグラウトロートの吐
出口はグラウト内に埋った状態になり、グラウト注入時
の空気の巻き込みが防止される。また、囲い枠材がグラ
ウトを溢流を防止するためその反力がグラウトをベース
プレート下部に放射状に外側方向に押出す方向に作用し
てグラウトをベースプレート下面全体に速やかに充填さ
せることができる。
【0044】これにより、ベースプレート下面は気泡を
含むことなくグラウトが完全に密着し、建物の自重をベ
ースプレートの全面を介して基礎コンクリート上に支持
することができ設計荷重に正確に対応した構造物が構築
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の構成説明図。
【図2】 本発明の別の実施の形態の構成説明図。
【図3】 本発明のさらに別の実施の形態の構成説明
図。
【図4】 本発明のさらに別の実施の形態の要部断面
図。
【図5】 本発明のグラウトロートの一例の斜視図。
【符号の説明】
1:基礎コンクリート、2:ベースプレート、3:孔、
4:グラウトロート、5:吐出口、6:補助リング、
7:支持フランジ、8:型枠、9:グラウト、10:通
気性不織布、11:網目材、12:通気型補助囲い枠、
13:グラウトロート、14:ガイド部材、15:ガイ
ド部、16:柄部、17:保持枠、18:グラウトロー
ト、19:筒体、20:ガイド部材、21:ガイド部、
22:滑り止め部材、23:ネジ部、24:ナット部、
25:保持枠、26:グラウトロート、27:筒体、2
8:吐出口、29:ホッパー部、30:縮径部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】免震装置を搭載するためのベースプレート
    を基礎コンクリート上に間隔を隔てて設置し、 前記ベースプレートの中央に形成された孔からグラウト
    ロートにより前記ベースプレートと基礎コンクリート間
    の空隙にグラウトを注入する免震用ベースプレート下部
    へのグラウト充填方法において、 前記ベースプレート中央の孔にグラウトの溢流を防止す
    るための囲い枠材を設け、この囲い枠材を装着した状態
    でこの孔からグラウトを注入することを特徴とする免震
    用ベースプレート下部へのグラウト充填方法。
  2. 【請求項2】前記囲い枠材は、前記孔の周縁を囲う円筒
    状の補助リングからなることを特徴とする請求項1に記
    載の免震用ベースプレート下部へのグラウト充填方法。
  3. 【請求項3】前記囲い枠材は、空気を逃すとともにグラ
    ウトの通過を阻止する通気性押え枠からなることを特徴
    とする免震用ベースプレート下部へのグラウト充填方
    法。
  4. 【請求項4】前記ベースプレートの外側にベースプレー
    ト周縁から間隔を隔ててグラウト堰止め用の型枠を設け
    たことを特徴とする請求項1、2または3に記載の免震
    用ベースプレート下部へのグラウト充填方法。
  5. 【請求項5】前記グラウトロートは下端に吐出口が開口
    した筒体からなり、この吐出口の中心から放射状に全周
    に向けて均等にグラウトを吐出するためのガイド部材を
    設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の免震用ベースプレート下部へのグラウト充填方法。
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Cited By (4)

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