JP2000239445A - トレッドゴム組成物 - Google Patents
トレッドゴム組成物Info
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- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
つ耐摩耗性、加工性などのゴム物性においてバランスの
よい優れたタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ジエン系ゴム100重量部に対して、シ
リカ40〜100重量部および一般式(1): 【化4】 (式中、L、M、Nはそれぞれ1以上の整数)で表わさ
れるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリ
ルグリシジルエーテル共重合体5〜40重量部を配合し
てなるタイヤトレッド用ゴム組成物を製造する。
Description
ゴム組成物に関する。さらに詳しくは、シリカ配合ゴム
組成物に特定のポリアルキレンオキサイド共重合体を添
加した従来技術に比べてタイヤの電気抵抗、加工性、機
械的強度、転がり抵抗のバランスに優れたタイヤトレッ
ド用ゴム組成物に関する。
年、世界的に省資源、省エネルギーの意識が高まり、自
動車産業においても燃料消費を節約するためにタイヤの
転がり抵抗を低減した低燃費タイヤの研究が盛んに行な
われている。タイヤの転がり抵抗を低減させるために
は、トレッドゴム組成物のヒステリシスを低下させる方
法が一般的に用いられている。その効果的な手段の1つ
としては、補強剤として従来から用いられてきたカーボ
ンブラックの一部または全部にかえてシリカを用いる方
法があげられる。
るタイヤは電気抵抗が高く、静電気が蓄えられやすい。
タイヤおよび車に静電気が蓄えられると、乗り降りの際
に不快な思いをしたり、ラジオ電波受信の妨害や給油時
のスパーク(発火)などの問題がある。加えて、混練り
時にシリカが分散しにくく、加工性に劣るという問題や
ゴム組成物の機械的強度が低下するなどの問題もある。
とえば特開平10−147668号公報においては、シ
リカ含有タイヤトレッド用ゴム組成物に式: −O−(CH2−CH2−O)n−H (式中、nは1以上の整数)で表わされるオキシエチレ
ンユニットを有する化合物を配合する技術が開示されて
いる。また、欧州特許出願公開第0779330号明細
書には、シリカ含有タイヤトレッド用ゴム組成物に帯電
防止剤としてポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド−CO−アリルグリシジルエーテルまたは6
5重量%(以下、%という)エピクロロヒドリン/30
%ポリエチレンオキサイド/5%アリルグリシジルエー
テルランダムコポリマーを含有させる技術が開示されて
いる。
たはポリエチレンオキサイドを含有させる方法では、電
気抵抗は低減し、加工性も改良されるが、機械的強度の
改善、さらなる転がり抵抗の低減は認められない。
O−アリルグリシジルエーテルあるいは、65%エピク
ロロヒドリン/30%ポリエチレンオキサイド/5%ア
リルグリシジルエーテルランダムコポリマーを含有させ
る方法でも、電気抵抗低減に関しては改善されるが、さ
らなる転がり抵抗の低減は認められない。
は、タイヤトレッド用ゴム組成物に、末端にエーテル結
合を有する変性ジエン重合体を添加する技術が開示され
ているが、本発明とは課題も目的も異なるものである。
重ねた結果、シリカを充填剤としたゴム組成物にエチレ
ンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリルグリシジ
ルエーテル共重合体を配合することで、ほかのゴム物性
を損うことなく電気抵抗と転がり抵抗を同時に低減さ
せ、かつ耐摩耗性、加工性などのゴム物性においてもバ
ランスのよい優れた空気入りタイヤを提供できることを
見出し、本発明を完成するに至った。
重量部(以下、部という)に対して、シリカ40〜10
0部および一般式(1):
数)で表わされるエチレンオキサイド・プロピレンオキ
サイド・アリルグリシジルエーテル共重合体5〜40部
を配合してなるトレッド用ゴム組成物に関する。
としてはとくに制限はなく、従来から一般にタイヤトレ
ッド用に使用されているものが使用できる。
えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタ
ジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)な
ど、炭素−炭素二重結合部分で加硫し得るものがあげら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。これらのうちでは、得られるタイ
ヤトレッドの機械的強度を向上させる点、摩耗性能を向
上させる点、グリップ性能を向上させる点から、NR、
SBR、BR、IIRを用いるのが好ましい。
の低減をはかるとともに補強剤として使用される成分で
ある。前記シリカとしては、汎用ゴムの配合用に一般に
用いられているものが使用できる。具体的には、一般に
補強剤として使用される乾式法ホワイトカーボン、湿式
法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、特開昭62−
62838号公報に開示されている沈降シリカなどが例
示できる。これらのシリカは、単独でまたは2種以上を
組み合わせて用いることができる。
いが、たとえばCTAB吸着比表面積(以下、CTAB
という)が100〜200m2/g、BETチッ素吸着
比表面積(以下、BETという)が100〜250m2
/gのものが使用される。
プシルVN3(日本シリカ(株)製、CTAB 144
m2/g、BET 210m2/g)、ニプシルAQ(日
本シリカ(株)製、CTAB 150m2/g、BET
227m2/g)、ウルトラシールVN−3(デグッ
サ社製、CTAB 165m2/g、BET 172m2
/g)などがあげられる。
100部に対して40〜100部、好ましくは50〜8
5部、さらに好ましくは60〜85部である。該使用量
が40部未満になると、転がり抵抗悪化、耐久性低減と
なり、100部をこえると、シュリンクをおこしやすく
なるとともにゴム組成物のムーニー粘度があがり、加工
性が低下する。
数)で表わされるエチレンオキサイド・プロピレンオキ
サイド・アリルグリシジルエーテル共重合体(以下、ポ
リアルキレンオキサイド系共重合体(A)ともいう)
は、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドおよび
ポリマーと反応する(二重結合を有する)アリルグリシ
ジルエーテルの3成分が含まれる構造をもつため、シリ
カ配合ゴム組成物の電気抵抗と転がり抵抗を同時に低減
させるとともに、加工性、機械的強度、耐摩耗性のバラ
ンスを保つための材料である。
(A)において、エチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド単位は、電気抵抗低減のため、アリルグリシジル
エーテル単位は、電気抵抗低減、転がり抵抗低減、ブル
ーム抑制のための単位である。本発明の効果を充分に得
るためにはポリアルキレンオキサイド系共重合体(A)
が3元共重合体であることが必要であり、ランダム共重
合体でもブロック共重合体でもよいが、ランダム共重合
体の方が好ましい。さらに直鎖状でもよく、側鎖を有す
る分枝状であってもよい。エチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイドまたはアリルグリシジルエーテルのホモ
ポリマーや、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ドおよびアリルグリシジルエーテルのうちの2種からな
る2元共重合体では本発明の前記効果は得られない。
(A)は、エチレンオキサイド単位10〜70%、さら
には20〜50%、プロピレンオキサイド単位10〜7
0%、さらには20〜50%、アリルグリシジルエーテ
ル単位20〜80%、さらには30〜60%であるのが
好ましい。
ンオキサイド単位の割合が10%未満になると、電気抵
抗の低減が小さくなる傾向があり、70%をこえると、
アリルグリシジルエーテル単位が少なくなり、転がり抵
抗が低減しなくなり、また、ブルーム現象が起こりやす
くなる傾向がある。また、アリルグリシジルエーテル単
位の割合が20%未満になると、転がり抵抗、ブルーム
現象の点で不利となり、80%をこえると、電気抵抗が
高くなる傾向がある。
(A)の使用量は、前記ジエン系ゴム100部に対して
5〜40部、好ましくは10〜30部、さらに好ましく
は10〜20部である。該使用量が5部未満になると、
ゴム組成物の電気抵抗(体積固有抵抗)の低減が小さく
なり、40部をこえると、ゴム組成物の耐摩耗性が劣
る。
効果を損わない範囲で、カーボンブラック、シランカッ
プリング剤、プロセスオイル、加硫剤、加硫促進剤、架
橋剤、酸化防止剤、老化防止剤、ワックス、ステアリン
酸、酸化亜鉛などの添加剤を使用してもよい。
着比表面積が70〜250m2/gのものが好ましく、
たとえばHAF、ISAF、SAFなどを好ましく使用
することができる。カーボンブラックの使用量として
は、前記ジエン系ゴム成分100部に対して0〜15部
が、シリカで足りない補強性を補うという点から好まし
い。
えばデグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシ
シリルプロピル)テトラスルフェン)、日本ユニカー社
製のA−189あるいはA−1289などを好ましく使
用することができる。シランカップリング剤の使用量と
しては、前記シリカの使用重量の5〜10%が、転がり
抵抗低減、補強性向上の点から好ましい。
ラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイ
ル、芳香族系プロセスオイルなどを好ましく使用するこ
とができる。プロセスオイルの使用量としては、前記ジ
エン系ゴム成分100部に対して10〜30部が、加工
性向上の点から好ましい。
限定はなく、原料を配合してバンバリーミキサー、オー
プンロールなどを用い、常法にしたがって製造すればよ
い。なお、ポリアルキレンオキサイド系共重合体(A)
を配合する方法にもとくに限定はないが、ポリアルキレ
ンオキサイド系共重合体(A)を添加することによる効
果が大きいという点から、シリカと同時に配合して混練
りせず、ポリマーとシリカを混練りしたのち、他の薬品
とともに混練りするなどした方が好ましい。
レッド部分の形成に使用され、製造されたタイヤは電気
抵抗、転がり抵抗、加工性、機械的強度のバランスに優
れたものとなる。
てさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
らびに評価方法を以下にまとめて示す。
(株)製のニッポール9520 シリカ:デグッサ社製のウルトラシールVN−3 カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウワ
ブラックN220 シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス
(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフェ
ン) ポリアルキレンオキサイド系共重合体(A):日本ゼオ
ン(株)製のZSN8030 PEO:ポリエチレンオキサイド PPO:ポリプロピレンオキサイド プロセスオイル:出光興産(株)製のダイナプロセスP
S32 ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックワッ
クス 老化防止剤:フレキシス社製のサントフレックス13
((N−1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−
p−フェニレンジアミン) ステアリン酸:日本油脂(株)の桐 亜鉛華:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号 硫黄:軽井沢精錬所製の硫黄 加硫促進剤CZ:大内新興化学工業(株)製のノクセラ
ーCZ−G(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリ
ルスルフェンアミド) 加硫促進剤DPG:住友化学工業(株)製のソクシノー
ルD(ジフェニルグアニジン)
12cm四方、厚さ2mmの試料片を作製し、ADVA
NTESTER8340Aの電気抵抗測定装置を用いて
体積固有抵抗を、印可電圧1000V、温度25℃、湿
度50%の条件で測定した。タイヤの電気抵抗の問題を
解決するには、体積固有抵抗値が11以下である必要が
ある。
定の未加硫組成物のムーニー粘度とスコーチタイムをJ
IS K6300にしたがって島津製作所(株)製のM
V202を用いて、130℃で測定した。
S K6251にしたがって、引張応力(M100、M
200、M300)、引張強さ(TB)および伸び(E
B)を測定した。
S−F−3を用いて、周波数10Hz、初期歪み10
%、動歪み2%の条件で60℃における加硫ゴムのta
nδを測定した。このtanδの値が小さいほど転がり
抵抗に有利となる。
置で荷重2.5kg、スリップ比40%で加硫ゴムから
なるトレッドの摩耗性能を測定した。評価は、後述する
比較例1の場合を100として指数で表わした。指数が
大きいほど耐摩耗性に優れている。
く)を表1記載の割合で配合した組成物を(株)神戸製
鋼所製1.7Lバンバリーを用いて約150℃で4分間
混練りしたのち、得られた混練物に硫黄および加硫促進
剤を表1記載の割合で加えて2軸ローラーにて80℃で
約4分間練り込んだ未加硫ゴム組成物を160℃で25
分間加硫することにより加硫ゴムを得、前記評価に供し
た。
ら、電気抵抗と転がり抵抗(tanδ)を同時に下げ、
引張試験性能、耐摩耗性能を維持しつつ物性のバランス
がとれているのは、ZSN8030を5〜40部配合し
た実施例1〜3で、そのなかでも実施例2が望ましいこ
とがわかる。一方、ZSN8030が5部未満になる
と、体積固有抵抗の低減が小さく、40部をこえると、
耐摩耗性が劣り、好ましくないことがわかる。
気抵抗は低減するが、さらなる転がり抵抗低減は見込め
ず、耐摩耗性能も劣る結果となることがわかる。
プロピレンオキサイド・アリルグリシジルエーテル共重
合体を配合することにより、シリカ配合における電気抵
抗低減、低燃費性、機械的強度および加工性においてバ
ランスのとれたタイヤトレッド用ゴム組成物を得ること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム100重量部に対して、シ
リカ40〜100重量部および一般式(1): 【化1】 (式中、L、M、Nはそれぞれ1以上の整数)で表わさ
れるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイド・アリ
ルグリシジルエーテル共重合体5〜40重量部を配合し
てなるトレッド用ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11043082A JP2000239445A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | トレッドゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11043082A JP2000239445A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | トレッドゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000239445A true JP2000239445A (ja) | 2000-09-05 |
Family
ID=12653929
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
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