JP2000239346A - エポキシ化合物の精製方法 - Google Patents
エポキシ化合物の精製方法Info
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Abstract
機ハロゲンを効率よく安定的に除去するためのエポキシ
化合物の精製方法を提供する。 【解決手段】有機ハロゲンを100〜5000ppm
(重量)含有するエポキシ化合物を、非プロトン性極性
溶媒を3〜20重量%含有する有機混合溶媒系に混合又
は溶解し、アルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶
液を添加した後、反応混合液を20〜100℃の温度で
0.5〜5時間有機ハロゲンの分解反応を行い、その
後、水溶性不純物および非プロトン性極性溶媒を水洗に
より除去し、さらに有機溶媒を蒸発除去することを特徴
とする、有機ハロゲンを含有するエポキシ化合物の精製
方法。
Description
に有用なエポキシ化合物の製造に用いられる、エポキシ
基の損失を最小限に押さえながら、好ましくない有機ハ
ロゲンを効率よく安定的に除去するエポキシ化合物の精
製方法に関する。
物性や取扱いの容易さから、接着、注型、封止、積層、
成型、塗装等の広い分野で使用されている。従来、電気
および電子部品等の封止や接着等に用いられるエポキシ
樹脂は、その中に含まれるハロゲン量が少ないことが要
求されている。すなわち、加水分解によりイオンとなっ
たエポキシ樹脂中のハロゲンが、電気絶縁性を低下させ
たり、リード線等を腐食させる等の悪影響を及ぼすこと
が知られている。特に半導体集積回路の封止材用樹脂と
してエポキシ樹脂を使用する場合には、ハロゲン量が少
ないことが必須条件であり、半導体回路の集積度が上が
るにつれて許容されるハロゲン量はますます少なくなっ
ている。また、電気、電子分野以外の分野においても焼
却処理時のダイオキシン等の有害物質の発生を低減する
ため、低ハロゲン化の要求は厳しくなっている。
脂は、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、カル
ボキシル基、第1級または第2級アミン基を持つ化合物
とエピハロヒドリンとから製造される。この種のエポキ
シ樹脂には、無機ハロゲンや、1,2 −ハロヒドリン基、
1,3 −ハロヒドリン基またはハロメチル基などの形で存
在する有機ハロゲンが不純物として含まれる。それらの
不純物ハログンの内、無機ハロゲンと、1,2 −ハロヒド
リン基の形で存在する有機ハロゲンは従来の技術で問題
を生じないレベルまで低減させることが可能であるが、
その他の有機ハロゲンを、エポキシ基の損失を十分に低
く押さえながら低減させることは困難であった。
キシ樹脂を製造するため、フェノール性水酸基、アルコ
ール性水酸基、カルボキシル基、第1級または第2級ア
ミン基を持つ化合物とエピハロヒドリンの反応の際に、
非プロトン性極性溶媒などを用いて反応の選択性を向上
させ、不純物の生成を押さえることが特開昭58−18
9223号公報、特開昭60−31516号公報、特開
昭60−31517号公報、特開平1−66224号公
報等に示されている。しかし、それらの方法では、最近
の厳しい要求を満たすことはできない。
処理して低ハロゲン化する方法も多く提唱されている。
その代表的な方法は、不純物有機ハロゲンを塩基性化合
物により加水分解し、ハロゲンイオンとした後、水洗等
によって除去するものであるが、有機ハロゲンの加水分
解の際に活性の高いエポキシ基の分解反応が生起してし
まい、エポキシ樹脂本来の機能が損なわれやすい。
1−126320号公報、特開平5−17464号公報
等には、エポキシ樹脂を非プロトン性極性溶媒に溶解
し、固形または水溶液の状態でアルカリ金属水酸化物を
加えて不純物有機ハロゲンを加水分解する方法が示され
ている。しかし、アルカリ金属水酸化物を固形または水
溶液の状態で添加したのでは反応液中への分散が不十分
であり、有機ハロゲンを十分に加水分解することができ
ない。反応率を上げるために、反応温度を高くしたり、
反応時間を長くしたりすると、多くのエポキシ基を失う
ことになる。反応を促進するために非プロトン性極性溶
媒の使用量を増やすと、エポキシ基の損失も加速される
ことになるし、高価で回収の困難な非プロトン性極性溶
媒を多量に使用することは工業的には不利益となる。
特開昭62−235314号公報、特開平2−4712
9号公報等には、同様の溶媒系にアルカリ金属水酸化物
をメタノールまたはエタノール溶液として加える方法が
示されている。この方法ではアルカリは十分に分散でき
る。しかし、メタノールや第1級アルコールは反応性が
高く、非プロトン性極性溶媒とアルカリの存在下では容
易にエポキシ基と反応するため、この方法では、多くの
エポキシ基を失うことになる。
存在下では、程度の差はあれ、時間とともにエポキシ基
が失われていくため、必要量の有機ハロゲンが分解した
時点で速やかに反応を停止することが、安定した品質の
最終製品を得るためには不可欠である。このような既存
の各技術では、反応停止のために、不活性な溶媒を追加
したり、アルカリを酸で中和する操作を行っているが、
それらの操作では反応停止は完全ではない。また、大規
模な工業的生産においては溶媒の追加や中和には長時間
を要するため、その間にエポキシ基が失われてしまうと
いう欠点があった。以上のように、従来の方法では、い
ずれもエポキシ基の損失を実用上問題ないレベルに保っ
たまま有機ハロゲン不純物量を十分か安定的に低下させ
ることはできなかった。
の損失を最小限に押さえながら、好ましくない有機ハロ
ゲンを効率よくかつ安定的に除去するエポキシ化合物の
精製方法を提供することを目的とするものである。
題を解決するために種々研究を重ねた結果、特定の成分
と組成の溶媒にエポキシ化合物を混合または溶解した
後、アルカリ金属水酸化物を第2級アルコール溶液とし
て添加し、特定の温度で特定時間反応させた後、水を短
時間で投入することにより反応を完全に停止し、さらに
精製されたエポキシ化合物を回収することによりその目
的を達成できたのである。本発明は、以下のエポキシ化
合物の精製方法を包含する。
m(重量)含有するエポキシ化合物を精製し、低ハロゲ
ン化する方法であって、該エポキシ化合物を、非プロト
ン性極性溶媒を3〜20重量%含有する有機溶媒系に混
合または溶解し、アルカリ金属水酸化物の第2級アルコ
ール溶液を添加後、20〜100℃の温度で0.5〜5
時間有機ハロゲンの分解反応を行い、所定時間の反応
後、反応混合液に水を短時間で投入することにより反応
を停止し、その後、水溶性不純物および非プロトン性極
性有機溶媒を水洗により除去し、さらに有機溶媒を除去
することにより、精製されたエポキシ化合物を回収する
ことを特徴とする、エポキシ化合物の精製方法。
後、反応混合液全量に対して、重量で0.1倍量以上の
水を反応系に10分以内に投入することにより反応を停
止し、その後、水溶性不純物および非プロトン性極性溶
媒を水洗により除去し、さらに有機溶媒を除去すること
により、精製されたエポキシ化合物を回収することを特
徴とする、(1) 項記載のエポキシ化合物の精製方法。 (3) 前記アルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶液
の濃度が2〜30重量%であることを特徴とする、(1)
項または(2) 項記載のエポキシ化合物の精製方法。
る反応混合液は、水分含量が0.2〜1.0重量%であ
ることを特徴とする、(1) 項〜(3) 項のいずれか1項に
記載のエポキシ化合物の精製方法。
ノール、2−ブタノール、シクロヘキサノールおよびメ
トキシ−2−プロパノールから選ばれた少なくとも1種
であることを特徴とする、(1) 〜(4) 項のいずれか1項
に記載のエポキシ化合物の精製方法。
法で精製される原料エポキシ樹脂は、好ましくない有機
ハロゲンを100〜5000重量ppm含有するエポキ
シ化合物であり、一般的な製造方法、すなわち、フェノ
ール性水酸基、アルコール性水酸基、カルボキシル基、
第1級アミノ基、または第2級アミン基を持つ化合物と
エピハロヒドリンとをアルカリの存在下に、縮合反応さ
せる方法によって得られるエポキシ樹脂である。
としては、つぎのエポキシ樹脂が挙げられる。ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビ
フェノール、テトラメチルビフェノール、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、ジブチルハイドロキノン、
レゾルシン、メチルレゾルシン、ジヒドロキシジフェニ
ルエーテル、ジヒドロキシナフタレンなどの種々のフェ
ノール類、フェノールノボラック樹脂、クレゾールフェ
ノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹
脂、フェノールアラスキル樹脂、テルペンフェノール樹
脂、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂などの種々の
フェノール樹脂類、種々のフェノール類とヒドロキシベ
ンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザール
などの種々のアノレデヒド類との縮合反応で得られる多
価フェノール樹脂類、等の各種のフェノール系化合物
と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂。
ール、キシレンジアミンなどの種々のアミン化合物と、
エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂。メチ
ルヘキサヒドロキシフタル酸、ダイマー酸などの種々の
カルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造されるエ
ポキシ樹脂。
野で広く用いられているビスフェノールA型エポキシ樹
脂、、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェノール
型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラ
ック型エポキシ樹脂、テルペンフェノール型エポキシ樹
脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂が
本発明の精製方法を適用するエポキシ化合物として好ま
しい。
は、有機ハロゲンを100〜5000ppm(重量)で
含有しているものであり、好ましくは100〜3000
ppm(重量)含有しているものであり、より好ましく
は100〜2000ppm(重量)含有しているもので
ある。有機ハロゲン含有量が前記の範囲のエポキシ化合
物を入手または製造できない場合は、従来公知の方法で
有機ハロゲン含有量を低減するための予備精製を行うこ
ともできる。原料化合物の有機ハロゲン含有量が多すぎ
ると、本発明の優れた精製方法を持ってしても十分に有
機ハロゲン含有量の低いエポキシ化合物が得られない。
また、有機ハロゲン含有量のより少ないエポキシ化合物
の有機ハロゲン含有量をさらに低下させること困難であ
る。
合または溶解するために用いられる混合溶媒系は、非プ
ロトン性極性溶媒を3〜20重量%含む有機溶媒系であ
る。非プロトン性極性溶媒としては、たとえば、ジメチ
ルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルスル
ホン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等が挙げられ
る。それらの非プロトン性極性溶媒の中では、入手のし
易さや、効果が優れていることから、ジメチルスルホキ
シドが好ましい。
溶媒は、上記の非プロトン性極性溶媒以外の不活性な溶
媒である。たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素溶媒、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶
媒、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル
などのエーテル類が挙げられるが、効果が優れているこ
とや後処理の容易さなどから、芳香族炭化水素溶媒また
はケトン系溶媒が好ましく、特にトルエン、キシレンま
たはメチルイソブチルケトンが好ましい。これら溶媒は
1種単独でかまたは2種以上混合して用いらることがで
きる。
中の非プロトン性極性溶媒の割合は、3〜20重量%で
あり、好ましくは、5〜15重量%である。非プロトン
性極性溶媒の割合が小さすぎると本発明の効果が十分で
はなく、非プロトン性極性溶媒の割合が大きすぎるとエ
ポキシ基の損失が大きくなる。
は、エポキシ化合物の濃度が3〜70重量%となる量で
あり、好ましくは、5〜50重量%となる量であり、よ
り好ましくは、10〜40重量%となる量である。混合
溶媒系の使用量が少なすぎるとエポキシ基の損失が大き
くなり、混合溶媒の使用量が多すぎると本発明の効果が
十分ではない。
は溶解は、一般的な方法で行うことができる。混合溶媒
系を形成する各成分をあらかじめ混合しておき、一度に
エポキシ化合物と混合または溶解しても良いし、混合溶
媒系の一部の成分とエポキシ化合物とを混合または溶解
してから他の成分を追加混合しても良い。
化物を第2級アルコール溶液として使用する。アルカリ
金属水酸化物としては、通常、NaOHまたはKOHが
用いられる。アルカリ金属水酸化物の使用量は、エポキ
シ化合物中の有機ハロゲン1モルに対して0.5〜50
モルであり、好ましくは1.0〜20モルである。アル
カリ金属水酸化物の使用量が少なすぎると本発明の効果
が十分ではなく、使用量が多すぎるとエポキシ基の損失
が大きくなる。
は、2−プロパノール、2−ブタノール、シクロヘキサ
ノール、メトキシ−2−プロパノール等が挙げられる。
アルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶液中での濃
度は、2〜30重量%であり、好ましくは、5〜20重
量%である。第2級アルコール溶液の濃度が低すぎると
エポキシ基の損失が大きくなる。第2級アルコール溶液
の濃度が高すぎるとアルカリ金属水酸化物が十分に溶解
しないか溶液の安定性が悪くなる。
物の有機混合溶媒溶液を所定の温度で攪拌しながら、ア
ルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶液を添加し、
有機ハロゲンの分解反応を行う。アルカリ金属水酸化物
の第2級アルコール溶液は、一度に全量添加しても良い
し、連続的または断続的に少量づつ行ってもよい。有機
ハロゲンの分解反応温度は、20〜100℃であり、好
ましくは、40〜90℃である。反応温度が高すぎると
エポキシ基の損失が大きく、反応温度が低すぎると本発
明の効果が十分ではない。
ルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶液の添加開始
後、0.5〜5時間であり、好ましくは、0.5〜3時
間である。反応時間が長すぎるとエポキシ基の損失が大
きく、反応時間が短すぎると本発明の効果が十分ではな
い。
は水分の影響を受けるので、反応溶液中の水分を一定範
囲に調整することが好ましい。反応溶液中の水分量は、
好ましくは、2重量%以下であり、より好ましくは、
0.2〜1.0重量%である。反応溶液中の水分が多す
ぎると本発明の効果が十分ではなく、反応溶液中の水分
を必要以上に少なくするには余計な脱水操作を必要とす
るので工業的に不利益となる。
の所定の分解反応時間が終了した後、速やかに反応停止
を行うことが、最終製品の品質安定化のために重要であ
る。反応停止は急激に温度を下げるか、または溶液を不
活性溶媒で希釈するか、アルカリを酸で中和するか、過
剰の水を投入する、等の方法によって行うことができる
が、これらの中では、最も安易な操作で確実に反応停止
を行えることから、過剰の水を投入する方法が好まし
い。反応停止のための水の量は反応混合液全量に対し
て、0.1倍量( 重量) 以上が好ましい。又、その投入
は速やかな反応停止のためになるべく短時間に行うこと
が好ましい。
る操作では、反応を急速にかつ完全に停止させることが
難しいことから、大規模な工業的生産においては反応停
止までの間にエポキシ基が失われてしまう恐れがある。
また、中和する方法では、酸の量が少なすぎると反応が
完全に停止せず、多すぎると酸とエポキシ基の反応でエ
ポキシ基が失われてしまうことから、厳密に酸の適当量
を前もって知ることが必要であるが、その滴当量を知る
ことは非常に困難である。
物、生成するアルカリ金属ハロゲン物などの水溶性不純
物を水洗により除去する。この水洗操作は、水溶性不純
物を除去するために一般的に用いられる洗浄操作と同様
におこなうことができる。
溶媒を追加してエポキシ化合物の濃度を調整することも
できる。追加する溶媒は水と混合せず、不活性である限
りどのようなものでも使用できるが、後操作や除去後の
溶媒の処理が容易であることから、分解反応で用いた非
プロトン性極性溶媒以外の溶媒と同じものを使用するこ
とが好ましい。
のエポキシ化合物の濃度は5〜80重量%であり、好ま
しくは、10〜50重量%である。水洗操作は、上記エ
ポキシ化合物の溶液の全量に対して、0.1〜10倍量
(重量)の精製された水を加え、十分に攪拌混合した
後、静置して分離させ、水層を取り除く。この際の温度
は、30〜120℃が一般的である。上記操作を2〜1
0回繰り返し、最終製品中のイオン性不純物が所定量以
下になるようにする。この際、過剰のアルカリ金属水酸
化物を中和するために、リン酸、リン酸一ナトリウム、
シュウ酸、酢酸、炭酸等の弱酸を水洗水中に少量添加し
ても良い。
とによって最終製品である低ハロゲン化されたエポキシ
化合物が得られるが、その蒸発除去操作は、一般的な装
置、方法で行うことができる。たとえば、ステンレス製
やガラス製の容器を用いたバッチ式やフィルムエバポレ
ーター等を用いた連続式が例として挙げられる。蒸発の
条件は最終製品の揮発分含有量が規定値以下になれば自
由に設定できるが、最終的な温度は50〜250℃、圧
力は常圧〜1Torr程度である。
を、実施例および比較例に基いてさらに詳述するが、本
発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
キシ化合物 A:市販のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ社、商品名「エピコート 828EL」、エ
ポキシ当量185、全有機ハロゲン含有量1620pp
m) B:市販のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ社、商品名「エピコート 180S6
5」、エポキシ当量212、全有機ハロゲン含有量11
40ppm) C:市販のテトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社、商品名「エピコート YX4
000」、エポキシ当量186、全有機ハロゲン含有量
1180ppm) エポキシ当量は、JIS K7236による方法により
求めた。全有機ハロゲン(塩素)含有量は、ISO 1
3651による方法で求めた全塩素含有量からISO
11376による方法で求めた無機塩素含有量を差し引
いて求めた。
フラスコに、表1に示した種類と量のエポキシ化合物、
およびトルエンまたはメチルイソブチルケトンを仕込
み、均一に溶解、混合させたのち、表1に示した種類と
量の非プロトン性極性溶媒を加えて混合し、表1に示し
た反応温度に昇温した。攪拌しながら、表1に示した種
類と量のアルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶液
を一度に投入した。表1に示した反応温度で攪拌を続
け、アルカリ金属水酸化物溶液の投入から、表1に示し
た時間の後、表1に示した量の水を表1に示した時間を
かけて投入し、反応を停止した。
一に混合した後、10分間攪拌した。その後、静置し分
離させ、水層を除去した。次いで、有機層に第一リン酸
ナトリウムの0.1重量%水溶液500mlを加え、7
0℃で10分間攪拌して、中和水洗を行った。攪拌を止
め静置し分離させ、水層を除去した。さらに70℃の温
水各500mlで2回水洗して副生塩、過剰のアルカ
リ、非プロトン生極性溶媒、アルコールなどを除去し
た。次いで、有機層から減圧下で有機溶媒を留去した。
最終的に10Torr、160℃で30分間保持して揮
発分をほぼ完全に除去し、精製されたエポキシ化合物を
得た。これらのエポキシ化合物のエポキシ当量、全有機
塩素含有量を表1に示した。
フラスコに、表2に示した種類と量のエポキシ化合物、
およびメチルイソブチルケトンを仕込み、均一に溶解、
混合させたのち、表2に示した種類と量の非プロトン性
極性溶媒を加えて混合し、表2に示した反応温度に昇温
した。攪拌しながら、表2に示した種類と量のアルカリ
金属水酸化物溶液を一度に投入した。表2に示した反応
温度で攪拌を続け、アルカリ金属水酸化物溶液の投入か
ら、表2に示した時間の後、150gの水を2分間かけ
て投入し、反応を停止した。
一に混合した後、10分間攪拌した。その後、静置し分
離させ、水層を除去した。次いで、有機層に第一リン酸
ナトリウムの0.1重量%水溶液500mlを加え、7
0℃で10分間攪拌して、中和水洗を行った。攪拌を止
め静置し分離させ、水層を除去した。さらに70℃の温
水各500mlで2回水洗して副生塩、過剰のアルカ
リ、非プロトン生極性溶媒、アルコールなどを除去し
た。次いで、有機層から減圧下で有機溶媒を留去した。
最終的に10Torr、160℃で30分間保持して揮
発分をほぼ完全に除去し、精製されたエポキシ化合物を
得た。これらのエポキシ化合物のエポキシ当量、全有機
塩素含有量を表2に示した。
フラスコに、表2に示した種類と量のエポキシ化合物、
およびメチルイソブチルケトンを仕込み、均一に溶解、
混合させたのち、表2に示した種類と量の非プロトン性
極性溶媒を加えて混合し、表2に示した反応温度に昇温
した。攪拌しながら、表2に示した種類と量のアルカリ
金属水酸化物溶液を一度に投入した。表2に示した反応
温度で攪拌を続け、アルカリ金属水酸化物溶液の投入か
ら、表2に示した時間の後、メチルイソブチルケトン2
00gを追加し、10分間攪拌して反応を停止した。
量%水溶液500mlを加え、70℃で10分間攪拌し
て、中和水洗を行った後、攪拌を止め静置し分離させ、
水層を除去した。続いて、70℃の温水各500mlで
2回水洗して副生塩、過剰のアルカリ、非プロトン生極
性溶媒、アルコールなどを除去した。次いで、有機層か
ら減圧下で有機溶媒を留去した。最終的に10Tor
r、160℃で30分間保持して揮発分をほぼ完全に除
去し、精製されたエポキシ化合物を得た。これらのエポ
キシ化合物のエポキシ当量、全有機塩素含有量を表2に
示した。
フラスコに、表2に示した種類と量のエポキシ化合物、
およびメチルイソブチルケトンを仕込み、均一に溶解、
混合させたのち、表2に示した種類と量の非プロトン性
極性溶媒を加えて混合し、表2に示した反応温度に昇温
した。攪拌しながら、表2に示した種類と量のアルカリ
金属水酸化物溶液を一度に投入した。表2に示した反応
温度で攪拌を続け、アルカリ金属水酸化物溶液の投入か
ら、表2に示した時間の後、二酸化炭素ガスを10分間
吹き込み中和して反応を停止した。
ンを追加し、均一に混合した。続いて、70℃の温水5
00mlを加え、70℃で10分間攪拌して水洗を行っ
た後、攪拌を止め静置し分離させ、水層を除去した。続
いて、70℃の温水各500mlでさらに2回水洗して
副生塩、過剰のアルカリ、非プロトン生極性溶媒、アル
コールなどを除去した。次いで、有機層から減圧下で有
機溶媒を留去した。最終的に10Torr、160℃で
30分間保持して揮発分をほぼ完全に除去し、精製され
たエポキシ化合物を得た。これらのエポキシ化合物のエ
ポキシ当量、全有機塩素含有量を表2に示した。
の損失を最小限に押さえながら、好ましくない有機ハロ
ゲンを効率良く安定的に除去できるので、電気電子分野
等に有用なエポキシ化合物の製造に有利に用いられる。
Claims (3)
- 【請求項1】 有機ハロゲンを100〜5000重量p
pm含有するエポキシ化合物を精製し、低ハロゲン化す
る方法であって、 該エポキシ化合物を、非プロトン性極性溶媒を3〜20
重量%含む有機混合溶媒系に混合または溶解し、 アルカリ金属水酸化物の第2級アルコール溶液を添加
後、20〜100℃の温度で0.5〜5時間有機ハロゲ
ンの分解反応を行い、 反応後、反応混合液に水を短時間で投入することにより
反応を停止し、 その後、水溶性不純物及び非プロトン性極性溶媒を水洗
により除去し、さらに有機溶媒を除去することにより、
精製されたエポキシ化合物を回収することを特徴とす
る、エポキシ化合物の精製方法。 - 【請求項2】 前記有機ハロゲンの分解反応を行った
後、反応混合液全量に対して、重量で0.1倍量以上の
水を反応系に10分以内に投入することにより反応を停
止し、その後、水溶性不純物および非プロトン性極性溶
媒を水洗により除去し、さらに有機溶媒を除去すること
により、精製されたエポキシ化合物を回収することを特
徴とする、請求項1記載のエポキシ化合物の精製方法。 - 【請求項3】 前記アルカリ金属水酸化物の第2級アル
コール溶液の濃度が2〜30重量%であることを特徴と
する、請求項1または2記載のエポキシ化合物の精製方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03817899A JP3889520B2 (ja) | 1999-02-17 | 1999-02-17 | エポキシ化合物の精製方法 |
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