JP2000233500A - ノズルの撥水処理方法 - Google Patents

ノズルの撥水処理方法

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JP2000233500A
JP2000233500A JP3850299A JP3850299A JP2000233500A JP 2000233500 A JP2000233500 A JP 2000233500A JP 3850299 A JP3850299 A JP 3850299A JP 3850299 A JP3850299 A JP 3850299A JP 2000233500 A JP2000233500 A JP 2000233500A
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water
nozzle
repellent
opening
repellent material
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JP3850299A
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English (en)
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Junichi Aizawa
淳一 相澤
Hiroshi Fukumoto
宏 福本
Hiroyuki Nakagawa
博之 中川
Yasuhiko Ozaki
安彦 尾崎
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 インクジェットヘッド等の液を吐出する開口
が設けられた吐出面に対し、撥水性ある膜を薄く均一に
形成する。 【解決手段】 ノズルプレート1の吐出面には、ノズル
2の開口202が設けられている。そして吐出面101
に撥水材料を塗布するに先立って、界面活性剤3を吐出
面101に塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は液体を吐出するノ
ズルの撥水処理方法に関し、特に液体を吐出する開口が
設けられた吐出面を有するノズルにおいて、その吐出面
の撥水処理を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】液体を吐出するノズルとして、例えばイ
ンクジェットヘッドがあり、これは液体を吐出する開口
が設けられた吐出面を有する。そして液体の吐出量、方
向などの制御性を高めるため、吐出面において残置する
液体を除去しやすいように、吐出面には撥水処理が施さ
れてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして吐出面の撥水処
理には様々な問題点があった。第1の問題点は吐出面に
おける撥水材料の厚さに関する。撥水材料は例えばスプ
レーなどで噴霧により吐出面に塗布されるが、塗布され
た撥水材料が吐出面に形成する撥水膜の膜厚は薄いこと
が望まれる。膜厚が厚ければ、吐出面に付着したインク
滴を清掃するためのゴム板を用いた拭き取り作業によっ
て、撥水膜が変形し、インク滴の吐出方向が変化してし
まうからである。また均一であることも望まれる。均一
でなければ複数のノズル間での吐出性能を揃えることが
困難となるからである。
【0004】撥水膜の膜厚を薄くするためには撥水材料
の希釈度を高めることも考えられる。しかし、この場合
には撥水膜に塗布むらや、吐出面における開口のエッジ
で撥水材料が付着しにくい、いわゆる「退け」が生じや
すい。従って、単に撥水材料の希釈度を高めるのみでは
第1の問題点を解決することはできない。
【0005】第2の問題点は第1の問題点とも関連す
る。薄く均一な撥水膜を得るためには例えば特開昭61
−121957号公報に開示されるように、蒸着法によ
り撥水膜を形成することが提案されている。しかし撥水
膜の付着力を高めるためには例えば特開平6−1435
86号公報に示唆されるように、別途に吐出面と撥水膜
との間に中間層を設ける必要があった。
【0006】第3の問題点は撥水材料の付着箇所に関す
る。撥水膜は吐出面に設けられることが望ましいが、吐
出面に対して撥水材料を噴霧して塗布する場合には、開
口のうち、吐出面には露出しない内面にも撥水材料が厚
く塗布される場合がある。あるいは吐出面における開口
のエッジ部分にも厚く付着する場合もある。このように
撥水材料が不要な箇所にも付着することは、インク滴の
吐出性能上望ましくない。
【0007】第4の問題点は、吐出面において開口がエ
ッジを有するので、上記の拭き取り作業においてこのエ
ッジから撥水膜が剥離し易いことである。
【0008】そして第5の問題点として、上記の拭き取
り作業によって撥水膜が帯電し、インク滴が吐出面に多
量に付着するという点が挙げられる。
【0009】本発明はこれらの問題を解決するための、
ノズルの撥水処理方法を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
にかかるものは、液体を吐出する開口が設けられた吐出
面を有するノズルの撥水処理方法であって、(a)前記
吐出面に界面活性剤の皮膜を形成する処理を行う工程
と、(b)前記工程(a)の処理が施された前記吐出面
に対して、撥水材料の皮膜を形成する工程とを備える。
【0011】この発明のうち請求項2にかかるものは、
請求項1記載のノズルの撥水処理方法であって、(c)
前記工程(b)の処理が施された前記吐出面を加熱する
ことにより、前記界面活性剤を除去すると共に前記撥水
材料を焼成する工程を更に備える。
【0012】この発明のうち請求項3にかかるものは、
基体と、前記基体の吐出面に形成された開口と、前記開
口に連通する内面とを有し、前記開口から液体を吐出す
るノズルの撥水処理方法であって、(a)前記吐出面に
対して撥水材料を塗布する工程と、(b)前記工程
(a)が終了した後、前記撥水材料が硬化する前に、前
記内面から前記開口へと気体を流し、前記開口と前記吐
出面との境界に前記撥水材料を残しつつ、前記内面の前
記撥水材料の量を減少させる工程とを備える。
【0013】この発明のうち請求項4にかかるものは、
液体を吐出する開口が設けられた吐出面を有するノズル
の撥水処理方法であって、(a)前記吐出面に撥水材料
の皮膜を形成する工程と(b)前記工程(a)で得られ
た構成に対し、前記吐出面の硬度よりも低く、前記撥水
材料の皮膜の硬度よりも高い硬度の剥離器で擦る工程と
を備える。
【0014】この発明のうち請求項5にかかるものは、
請求項4記載のノズルの撥水処理方法であって、(c)
前記工程(b)の後、焼成を施す工程を更に備える。
【0015】この発明のうち請求項6にかかるものは、
金属製の基体と、前記基体の吐出面に形成された開口
と、前記開口に連通する内面とを有し、前記開口から液
体を吐出するノズルの撥水処理方法であって、(a)前
記内面に前記基体の酸化膜を形成する工程と、(b)前
記吐出面に撥水材料を塗布する工程と、(c)前記工程
(b)が終了した後、前記撥水材料が硬化してから前記
ノズル内面の撥水材料を除去する工程とを備える。
【0016】この発明のうち請求項7にかかるものは、
請求項6記載のノズルの撥水処理方法であって、前記工
程(a)は(a−1)前記吐出面を研磨して前記酸化膜
を除去する工程を有する。
【0017】この発明のうち請求項8にかかるものは、
請求項7記載のノズルの撥水処理方法であって、前記工
程(a−1)は、電解研磨を用いて実行される。
【0018】この発明のうち請求項9にかかるものは、
液体を吐出する開口が設けられた吐出面を有するノズル
の撥水処理方法であって、前記吐出面は多孔質層であ
り、(a)前記多孔質層に撥水材料を塗布する工程と、
(b)前記工程(a)で得られた構成に対し、減圧中で
前記撥水材料の焼成処理を行う工程とを備える。
【0019】この発明のうち請求項10にかかるもの
は、吐出面及び裏面を備えたノズルプレートにおいて設
けられ、前記吐出面と前記裏面との間を貫通し、前記吐
出面において液体を吐出する開口を有するノズルの撥水
処理方法であって、(a)前記ノズルの前記裏側を塞ぐ
工程と、(b)前記ノズルプレートの温度を測定する工
程と、(c)前記工程(a)及び工程(b)の後に、前
記ノズルの前記裏側が塞がれた前記ノズルプレートを、
前記ノズルプレートの前記温度よりも高い温度の撥水材
料に浸漬する工程とを備える。
【0020】この発明のうち請求項11にかかるもの
は、液体を吐出する開口が設けられた吐出面を有するノ
ズルの撥水処理方法であって、(a)前記吐出面に撥水
材料を蒸着する工程と、(b)前記工程(a)によって
前記吐出面に蒸着された前記撥水材料に対して焼成処理
を施す工程とを備える。
【0021】この発明のうち請求項12にかかるもの
は、液体を吐出する開口が設けられた吐出面を有するノ
ズルの撥水処理方法であって、撥水材料及び金属を蒸着
し、前記吐出面に前記撥水材料及び前記金属が混在する
膜を形成する工程を備える。
【0022】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1及び図2は本
実施の形態にかかるノズルの撥水処理方法を工程順に示
す断面図である。図1において、ノズルプレート1には
ノズル2が形成されており、ノズル2はノズルプレート
1の内面201、ノズルプレート1の吐出面101に露
出して内面201と連通する開口202を有している。
開口202は吐出面101と内面201とが交わる箇所
であるエッジ203を有している。通常、内面201の
径は、吐出面101から離れるほど、開口202の径よ
りも大きくなる。吐出されるべきインクは内面201が
囲む空間から開口202を経て、吐出面101からノズ
ルプレート1の反対側へと吐出される。
【0023】本実施の形態では、図1に示されるよう
に、まず吐出面101に界面活性剤の皮膜3を形成する
処理が行われる。具体的には例えば界面活性剤を塗布
し、乾燥させる。その後、図1の処理が施された吐出面
101(界面活性剤の皮膜3が設けられている)に、撥
水材料401を例えば噴霧による塗布にて付着させる
(図2)。図1に示された工程により設けられた界面活
性剤は、その表面張力が小さいので、吐出面101の濡
れ性が高められる。よって撥水材料401の希釈度を高
くしてその厚さを薄くしたい場合にも、吐出面101に
均一な撥水膜を設けることができる。
【0024】なお、撥水材料401が、弗素樹脂など、
撥水膜の形成に焼成を必要とする場合には、ノズルプレ
ート1の基材を金属やセラミックスなどの高温に耐えう
る材料とし、乾燥後に焼成を行う。図3は焼成の様子を
示す図であり、ここではノズルプレート1に複数のノズ
ル2が形成されている場合を例示している。基材が酸化
しやすい金属の場合には、置換炉501を採用し、この
中へノズルプレート1を配置する。その後、置換炉50
1内を排気して窒素ガスを導入することにより、置換炉
501内を大気雰囲気から窒素雰囲気へと置換する。置
換炉501内でヒータ502を用いてノズルプレート1
を加熱する。これによって撥水材料401が焼成され
る。図4は焼成後のノズルプレート1の様子を示す断面
図である。焼成によって界面活性剤は蒸発するので、撥
水材料401の焼成によって得られた撥水膜402は、
皮膜3が介在することなく吐出面101に接触する。よ
って皮膜3によって妨げられることなく、ノズルプレー
ト1の基材に対する付着力で撥水膜402が吐出面10
1に強く結合する。
【0025】以上のようにして撥水処理がなされたノズ
ルプレート1は、薄く、かつ均一な撥水性の表面を有す
るので、インクの吐出方向の偏倚(飛翔曲がり)や、複
数のノズル間での吐出性能のばらつきが小さい。またノ
ズルプレート1のインクを拭き取る作業においても撥水
膜が変形することもない。よって第1の問題点を解決す
ることができ、長期に安定した吐出性能を得ることがで
きる。
【0026】実施の形態2.図5及び図6は本実施の形
態にかかるノズルの撥水処理方法を工程順に示す断面図
である。図5において、実施の形態1と同様に、ノズル
プレート1にはノズル2が設けられており、吐出面10
1には開口202が設けられ、両者はエッジ203を形
成している。吐出面101に対して撥水材料401を例
えば噴霧による塗布にて付着させると、開口202を経
由して内面201にも撥水材料401が付着し、膜厚の
大きな撥水材料の滴403が形成される場合がある。こ
のままの状態でノズルプレート1を用いてインクの吐出
を行えば、滴403がインクの吐出不良や飛翔曲がり、
複数のノズル間での吐出のばらつきを招く。
【0027】図5に示された工程の後、つまり撥水材料
401の塗布が終了してから、撥水材料401が硬化す
るまでに、内面201から開口202へと向かう方向に
気体6を流す。これにより、滴403は開口202を経
由して外部へと排出される。この際、内面201におけ
る全ての撥水材料401を除去し尽くしてしまわないこ
とが望ましい。即ち、エッジ203を覆う撥水材料40
1を若干残しておくことが望ましい。
【0028】撥水材料401が焼成を必要とする場合に
は、図6に示された工程の後、焼成が行われる。
【0029】以上のように本実施の形態では、図5に示
された工程によってノズル2の内面201にも入り込ん
だ不要な撥水材料401を減少させ、かつ開口202の
エッジ203をカバーする撥水材料401を残すので、
インクの吐出性能を劣化させず、かつ液体の拭き取り処
理を行っても開口202のエッジ203から撥水材料4
01が剥離することが防止される。従って第3及び第4
の問題点を解決することができる。
【0030】なお、特開平8−252919号公報に
は、光硬化処理によって硬化された樹脂のうち、開口に
バリとして存在する部分を気体で除去する技術が紹介さ
れているが、硬化した後の樹脂を除去するので、本願の
ようにエッジ203に撥水材料401を残すには適当で
はない。また特開平7−304175号公報には軟化し
ている撥水膜の不要な部分を、微小固体を衝突させて除
去しているが、これでは本願にいう内面201をも粗面
化する虞もあり、また本願にいうエッジ203に撥水材
料401を残すことに適当な手法でもない。
【0031】また、図5に示された工程と、図6に示さ
れた工程とを同時に行うことも考えられる。図7はかか
る場合に形成される撥水材料401の形状を示す断面図
である。この場合には内面201から開口202を経由
してノズル2から流出する気体6が吐出面101の上方
(内面201とは反対側)において生起する対流50に
よって、塗布中の撥水材料401の形状が、開口202
近傍で厚くなり、均一性が損なわれる場合がある。よっ
て図5及び図6に示された工程は、各々前後することが
望ましい。
【0032】実施の形態3.図8及び図9は本実施の形
態にかかるノズルの撥水処理方法を工程順に示す断面図
である。図8において、実施の形態1と同様に、ノズル
プレート1にはノズル2が設けられており、吐出面10
1には開口202が設けられ、両者はエッジ203を形
成している。吐出面101に対して撥水材料を例えば噴
霧による塗布にて付着させて皮膜を形成する。その後、
撥水材料を硬化させて撥水膜402を得る。この際、必
要で有れば焼成を施す。
【0033】次に、図9に示されるように、図8の構成
に対し、吐出面101の硬度よりも低く、撥水膜402
の硬度よりも高い硬度の剥離器7で擦る。ここで、硬度
はビッカース硬さ(例えばJIS G 0202)であ
る。
【0034】これにより、撥水膜402はほとんど剥離
するが、わずかに吐出面101に薄膜404として残置
する。その結果、撥水性は保たれ、吐出されるべき液体
の拭き取り処理を行っても薄膜404が変形することが
ない。また吐出面101が金属である場合には、吐出面
101の帯電も防止される。よって第1及び第5の問題
点を解決することができる。
【0035】例えば、ノズルプレート1の材質(従って
吐出面101の材質でもある)としてステンレス、撥水
材料として弗素樹脂、例えば商品名「ネオフロンFE
P」(ダイキン工業株式会社の販売)を採用する。但し
380℃で焼成を行って図8の構成を得た。剥離器7の
材料としてアクリルを採用し、図9に示すように効果後
の撥水膜402を擦る。アクリルのビッカース硬度は
「ネオフロンFEP」の焼成後のそれよりも高く、ステ
ンレスのそれよりも低い。
【0036】図9の処理により撥水性は若干劣化する
が、実用上差し支えない範囲である。例えば図8の構成
(撥水膜402が存在するもの)における水との動的後
退接触角は約90度であったが、図9の構成(薄膜40
4のみ存在するもの)では動的後退接触角として約75
〜85度が得られた。
【0037】更に、薄膜404のみが吐出面101に残
置される構造のノズルプレート1を焼成することによ
り、図9の処理による薄膜404の荒れを改善し、撥水
性を動的後退接触角において約5〜10度改善すること
ができる。焼成時には薄膜404は流動性を呈し、薄膜
404の膜厚が均一になるからである。
【0038】なお、焼成に際しては、酸素無しの雰囲気
において行うことが望ましい。さもないと、撥水膜40
2あるいは薄膜404が剥離しやすくなるからである。
【0039】ノズルプレート1の材質としては他にニッ
ケルを挙げることができる。
【0040】実施の形態4.図10乃至図13は本実施
の形態にかかるノズルの撥水処理方法を工程順に示す断
面図である。図10において、実施の形態1と同様に、
金属製のノズルプレート1にはノズル2が設けられてお
り、吐出面101には開口202が設けられる。開口2
02はエッジ203を有している。
【0041】図10及び図11に示される工程により、
内面201にノズルプレート1を構成する金属の酸化膜
31を形成する。まず図10に示されるように、ノズル
プレート1の露出した面全体に酸化膜31を形成する。
これは例えば、ノズルプレート1を強熱処理することで
実現できる。
【0042】次に内面201に形成された酸化膜31を
残置しつつ吐出面101上に形成された酸化膜31を取
り除く。これは例えば研磨によって実現できる。図11
はサンドペーパを用いたラッピング処理を図10に示す
吐出面101に施した場合を示している。このラッピン
グ処理により、吐出面101は粗面102となり、内面
201に酸化膜31が残置される(図11)。
【0043】この後、粗面102に対して撥水材料40
1を例えば噴霧によって塗布する。これにより、粗面1
02上に撥水材料401が設けられるが、開口202を
介して内面201にも酸化膜31を介して撥水材料40
1が付着し、図5に示された場合と同様に滴403が不
要に形成される。そこで滴403を除去するのである
が、その前に、撥水材料401を硬化させる。硬化に際
して焼成処理が必要で有れば、開口202近傍のノズル
プレート1の酸化を防止するため、図3に示されるよう
な置換炉501を用いて焼成処理を行う。
【0044】そして図13に示されるように、撥水材料
401が硬化して得られた撥水膜402のうち、滴40
3が硬化した部分を、例えば超音波洗浄器を採用して除
去する。酸化膜31に対するよりも粗面102に対する
方が、撥水膜402の付着力は強いので、粗面102上
の撥水膜402を残置しつつ、ノズル2の内面201に
も入り込んだ不要な撥水膜402を除去することができ
る。従って第3の問題点を解決することができる。
【0045】更に、吐出面101は粗面102となって
その粗度が高められたので、従来の場合よりも拭き取り
処理に対する耐性が向上し、第4の問題点も解決するこ
とができる。
【0046】図14は本実施の形態の変形を示す図であ
り、内面201に形成された酸化膜31を残置しつつ吐
出面101上に形成された酸化膜31を取り除く際に、
電解研磨を採用する場合を示している。例えば燐酸液3
3中に陰極32と、ノズルプレート1を浸漬し、ノズル
プレート1を陽極として電解研磨を行う。図15は電解
研磨の際にノズルプレート1のノズル2を塞ぐ保護テー
プ34の位置を示す断面図である。ここではノズルプレ
ート1に複数のノズル2が形成されている場合を例示し
ている。保護テープ34はノズルプレート1の2つの主
面のうち、吐出面101とは反対側の裏面105を塞
ぐ。これにより、燐酸液33中でもノズル2が保護テー
プ34と共に空気を保持し、内面201が電解研磨され
ないように燐酸液33から保護される。
【0047】しかし、燐酸液33中でノズル2が保護テ
ープ34と共に保持する空気も若干は開口202から内
面201へと圧縮されるので、燐酸液33はエッジ20
3にも接触することになる。図16は上述の電解研磨が
施された後のノズルプレート1の断面を示している。吐
出面101は粗面102となってその粗度が高められる
が、エッジ203においても粗度が高められ、内面20
1に設けられていた酸化膜31は、開口202よりも内
面201側へと若干退く。
【0048】図17は図16に示された構成に対して粗
面102側から撥水材料を例えば噴霧によって塗布し、
撥水材料が硬化して得られた撥水膜402のうち、ノズ
ル2の内部で硬化した部分を除去して得られる構成を示
す。エッジ203にも撥水膜402が存在するので、実
施の形態2と同様に、第4の問題点をも解決することが
できる。
【0049】実施の形態5.図18乃至図21は本実施
の形態にかかるノズルの撥水処理方法を工程順に示す断
面図である。まずノズル2を備えたノズルプレート1の
吐出面(開口202が設けられている側の主面)には多
孔質層103が形成される(図18)。これは、例えば
ノズルプレート1が金属製である場合には、図14及び
図15で示されるように、開口202が設けられていな
い側のノズルプレート1の主面を保護テープ34で保護
しつつ電解研磨を行うことによって実現できる。
【0050】次に撥水材料401を例えば噴霧によって
多孔質層103へ塗布する(図19)。このように多孔
質層に撥水材料を塗布する工程自体は、例えば特開平2
−48953号公報や、特開平4−234058号公報
に開示されている。ここで、撥水材料401は、その硬
化には焼成を必要とする性質を有する。図19に示され
るように、多孔質層103が無数のピットを有してお
り、そのピットが空気を保持するので、撥水材料401
を塗布することだけでは多孔質層103の奥深くまでは
撥水材料401をしみ込ませることは困難である。
【0051】次に、撥水材料401が塗布された多孔質
層103を有するノズルプレート1を減圧中におき、撥
水材料401に対する焼成処理を行う。ノズルプレート
1を減圧中におくことにより、多孔質層103のピット
が保持する空気が引き抜かれ、撥水材料401を多孔質
層103の奥深くまでしみ込ませることができ、かつそ
の形状で撥水材料401が硬化して撥水膜402が形成
される(図20)。
【0052】図21は焼成の様子を例示する図である。
減圧炉503には撥水材料401が塗布されたノズルプ
レート1と、ヒータ502とが格納され、排気されて減
圧下で撥水材料401の焼成処理が行われる。
【0053】以上のように、撥水膜402は多孔質層1
03のピットに十分しみ込むので、均一性良く、かつ薄
い撥水膜402を得ることができる。従って、第1の問
題点を解決することができる。特に撥水膜402は薄く
形成できるので吐出面となる多孔質層103が金属製で
ある場合には、その帯電も防止される。よって第5の問
題点を解決することができる。更に、撥水膜402と多
孔質層103との間の付着力が高められるので、第4の
問題点をも解決することができる。
【0054】図22はこの実施の形態の変形を示す断面
図である。ノズルプレートの吐出面に電解研磨によって
多孔質層103を設ける代わりに、微粒子104を多数
吐出面101に付着させてもよい。微粒子104として
は例えばニッケルなどの金属微粒子や、アルミナなどの
酸化物微粒子を採用することができる。
【0055】そして微粒子104を多数付着させた吐出
面101に対して撥水材料401を例えば噴霧によって
塗布し、その後、減圧中で撥水材料401の焼成処理を
行っても、上述の効果を得ることができる。
【0056】実施の形態6.本実施の形態にかかるノズ
ルの撥水処理方法では、まず図15と同様にして、ノズ
ルプレート1の吐出面101と反対側の裏面105にテ
ープ34を貼り、開口202と反対側においてノズル2
を塞ぐ。そしてノズルプレート1の温度TPを測定して
おく。
【0057】図23は、図15に示された構造に対して
撥水材料401を塗布する工程を示す図である。浴槽6
02には撥水材料401が貯められており、撥水材料4
01はヒータ601によってあらかじめ温度TPよりも
高めに設定しておく。これに対して図15に示された構
成を、開口202を上側にして静かに撥水材料401に
浸漬する。撥水材料401の温度は温度TPよりも高い
ので、撥水材料401に浸漬されたノズルプレート1で
はノズル2内の空気が暖められて膨張し、開口202か
ら気泡603が発生する。この気泡603は撥水材料4
01がノズル2の内部へと進入することを妨げる。従っ
て、気泡603が除かれないように、例えば斜め上方へ
と徐々にノズルプレート1を引き上げることにより、撥
水材料401は吐出面101にのみ薄く均一に形成され
る。焼成が必要であれば、撥水材料401に対する焼成
処理を追加して撥水膜を得ることができる。
【0058】以上のようにして撥水膜はノズル2の内部
に設けられることなく、吐出面のみに設けられるので、
第3の問題点を解決することができる。
【0059】実施の形態7.図24は、本実施の形態に
かかるノズルの撥水処理方法を示す図である。図15に
示されたように、ノズルプレート1の吐出面101と反
対側の裏面105にテープ34を貼り、ノズル2の開口
202の反対側を塞ぐ。これを真空蒸着装置701内に
おいて、吐出面101をるつぼ702と対向させて配置
する。るつぼ702には撥水材料として例えば弗素樹脂
703が載せられている。まず真空蒸着装置701内が
図示されない排気機構によって排気され、その後にるつ
ぼ702がヒータ704で加熱されることによって弗素
樹脂703が吐出面101に蒸着される。
【0060】弗素樹脂703は一般にはポリマーである
が、吐出面101に蒸着した場合には分子構造が変わっ
てモノマーとなっており、撥水性も大きく低下してい
る。そこで図24の処理後、ノズルプレート1からテー
プ34を剥がし、図3に示されたように置換炉501に
おいて不活性ガス(例えば窒素)中でヒータ502によ
って加熱し、これによりモノマーが再結合し、例えばオ
リゴマー程度にまで再結合し、撥水性が回復する。その
結果、非常に薄く均一に撥水膜が形成できる。
【0061】このように、非常に薄く均一に撥水膜を形
成できるので、ノズルプレート1の基体を金属製として
場合には、第1の問題点のみならず、帯電も少なく第5
の問題点をも解決することができる。
【0062】なお弗素樹脂703の真空蒸着の際に、ノ
ズル2の内部までもが蒸着される可能性はあるが、テー
プ34を用いてノズル2の一方を塞いでいることもあっ
て、その量は極めて少量である。よってインクの吐出性
能を悪化させることはない。
【0063】実施の形態8.図25は、本実施の形態に
かかるノズルの撥水処理方法を示す図である。図15に
示されたように、ノズルプレート1の吐出面101と反
対側の裏面105にテープ34を貼り、ノズル2の開口
202の反対側を塞ぐ。これを真空蒸着装置701内に
おいて、吐出面101をるつぼ702a,702bと対
向させて配置する。るつぼ702aには撥水材料として
例えば弗素樹脂703が載せられており、るつぼ702
bには金属として例えばクロム705が載せられてい
る。まず真空蒸着装置701内が図示されない排気機構
によって排気され、その後にるつぼ702a,702b
がそれぞれヒータ704a,704bで加熱されること
によって弗素樹脂703及びクロム705が吐出面10
1に蒸着される。例えば同時に蒸着することができる。
【0064】これにより、吐出面101には弗素化合物
と金属とが混在して生成される。この後、更に図3に示
されたように置換炉501において不活性ガス中でヒー
タ502によって加熱し、焼成処理を行う。こうして吐
出面101に撥水性及び導電性の双方を兼ね備えさせる
ことができる。
【0065】従って、実施の形態7と同様にして第1の
問題点を解決できるのみならず、帯電も少なく第5の問
題点をも解決することができる。
【0066】本発明の変形について.本発明は上記の実
施の形態においてインクジェットヘッドを例にとって説
明したが、液を吐出するその他の技術、例えばフォトレ
ジストを吐出する技術にも応用できることは自明であ
る。
【0067】
【発明の効果】この発明のうち請求項1にかかるノズル
の撥水処理方法によれば、吐出面の濡れ性を改善し、撥
水材料の希釈度を高くしてその厚さを薄くしたい場合に
も、吐出面に均一な撥水膜を設けることができる。
【0068】この発明のうち請求項2にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、焼成後の撥水材料が界面活性剤
を介することなく、吐出面と接触するので、強く両者が
結合する。
【0069】この発明のうち請求項3にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、工程(a)によってノズルの内
面にも入り込んだ不要な撥水材料を減少させ、かつ開口
のエッジ(内面と吐出面との境界)をカバーする撥水材
料を残すので、インクの吐出性能を劣化させず、かつ吐
出されるべき液体の拭き取り処理を行っても開口のエッ
ジから撥水材料が剥離することが防止される。
【0070】この発明のうち請求項4にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、非常に薄い撥水膜を形成するこ
とができるので、吐出されるべき液体の拭き取り処理を
行っても撥水膜が変形することがない。また吐出面が金
属である場合には、吐出面の帯電も防止される。
【0071】この発明のうち請求項5にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、工程(b)で残置された薄膜の
荒れが軽減され、撥水性が改善できる。
【0072】この発明のうち請求項6にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、ノズル内面に形成された酸化膜
は、基体の金属と比較して撥水材料との付着力が低いの
で、工程(c)において吐出面の撥水材料を除去するこ
となくノズル内面の不要な撥水材料を容易に除去するこ
とができ、インクの吐出性能を劣化させない。
【0073】この発明のうち請求項7にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、吐出面の粗度が大きくなるの
で、吐出面と撥水材料との付着力が強くなり、吐出され
るべき液体の拭き取り処理を行っても開口のエッジから
撥水材料が剥離することが防止される。
【0074】この発明のうち請求項8にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、工程(a−1)において電解研
磨を行うことにより、エッジの酸化膜も除去され、エッ
ジの撥水材料は工程(c)によっても除去されずに残り
やすい。よって請求項7の効果を一層高めることができ
る。
【0075】この発明のうち請求項9にかかるノズルの
撥水処理方法によれば、多孔質層に塗布された撥水材料
は工程(b)によって多孔質層内にしみこみ、かつ焼成
されるので、吐出面と付着力の高い撥水膜が得られ、し
かも撥水膜は薄くなるので、吐出面が金属である場合に
は、吐出面の帯電も防止される。
【0076】この発明のうち請求項10にかかるノズル
の撥水処理方法によれば、工程(c)において、ノズル
内の空気が暖められて開口に気泡が発生し、撥水材料が
ノズルの内部へと進入することを妨げる。従って、ノズ
ル内部には撥水材料が塗布されないので、インクの吐出
性能を劣化させない。
【0077】この発明のうち請求項11にかかるノズル
の撥水処理方法によれば、蒸着によって得られる非常に
薄いが、撥水性が劣化した撥水材料を、焼成によって分
子構造を変化させて撥水性を回復することができる。よ
って非常に薄い撥水膜を吐出面に形成でき、複数のノズ
ル間での吐出性能を揃えることが容易であり、しかも吐
出面が金属である場合には吐出面の帯電が防止される。
【0078】この発明のうち請求項12にかかるノズル
の撥水処理方法によれば、吐出面に撥水性と導電性を兼
ね備えさせることができ、複数のノズル間での吐出性能
を揃えることが容易であり、しかも吐出面の帯電が防止
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかるノズルの撥水
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかるノズルの撥水
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における焼成の様子を
示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態1におけるノズルプレー
トを示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態2にかかるノズルの撥水
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態2にかかるノズルの撥水
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態2の変形にかかるノズル
の撥水処理方法を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態3にかかるノズルの撥水
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態3にかかるノズルの撥水
処理方法を工程順に示す断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態4にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態4にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態4にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態4にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態4の変形を示す図であ
る。
【図15】 本発明の実施の形態4の変形を示す断面図
である。
【図16】 本発明の実施の形態4の変形を示す断面図
である。
【図17】 本発明の実施の形態4の変形を示す断面図
である。
【図18】 本発明の実施の形態5にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態5にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態5にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図21】 本発明の実施の形態5にかかるノズルの撥
水処理方法を工程順に示す断面図である。
【図22】 本発明の実施の形態5の変形を示す断面図
である。
【図23】 本発明の実施の形態6にかかるノズルの撥
水処理方法を示す図である。
【図24】 本発明の実施の形態7にかかるノズルの撥
水処理方法を示す図である。
【図25】 本発明の実施の形態8にかかるノズルの撥
水処理方法を示す図である。
【符号の説明】
1 ノズルプレート、101 吐出面、102 粗面、
103 多孔質層、105 裏面、2 ノズル、201
内面、202 開口、203 エッジ、3界面活性
剤、31 酸化膜、34 テープ、401 撥水材料、
501 置換炉、503 減圧炉、7 剥離器、701
真空蒸着装置、703 弗素樹脂、705 クロム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 博之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 尾崎 安彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA16 HA24 HA25 2C057 AF43 AF72 AP02 AP13 AP60 AQ08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する開口が設けられた吐出面
    を有するノズルの撥水処理方法であって、 (a)前記吐出面に界面活性剤の皮膜を形成する処理を
    行う工程と、 (b)前記工程(a)の処理が施された前記吐出面に対
    して、撥水材料の皮膜を形成する工程とを備える、ノズ
    ルの撥水処理方法。
  2. 【請求項2】 (c)前記工程(b)の処理が施された
    前記吐出面を加熱することにより、前記界面活性剤を除
    去すると共に前記撥水材料を焼成する工程を更に備え
    る、請求項1記載のノズルの撥水処理方法。
  3. 【請求項3】 基体と、前記基体の吐出面に形成された
    開口と、前記開口に連通する内面とを有し、前記開口か
    ら液体を吐出するノズルの撥水処理方法であって、 (a)前記吐出面に対して撥水材料を塗布する工程と、 (b)前記工程(a)が終了した後、前記撥水材料が硬
    化する前に、前記内面から前記開口へと気体を流し、前
    記開口と前記吐出面との境界に前記撥水材料を残しつ
    つ、前記内面の前記撥水材料の量を減少させる工程とを
    備える、ノズルの撥水処理方法。
  4. 【請求項4】 液体を吐出する開口が設けられた吐出面
    を有するノズルの撥水処理方法であって、 (a)前記吐出面に撥水材料の皮膜を形成する工程と
    (b)前記工程(a)で得られた構成に対し、前記吐出
    面の硬度よりも低く、前記撥水材料の皮膜の硬度よりも
    高い硬度の剥離器で擦る工程とを備える、ノズルの撥水
    処理方法。
  5. 【請求項5】 (c)前記工程(b)の後、焼成を施す
    工程を更に備える、請求項4記載のノズルの撥水処理方
    法。
  6. 【請求項6】 金属製の基体と、前記基体の吐出面に形
    成された開口と、前記開口に連通する内面とを有し、前
    記開口から液体を吐出するノズルの撥水処理方法であっ
    て、 (a)前記内面に前記基体の酸化膜を形成する工程と、 (b)前記吐出面に撥水材料を塗布する工程と、 (c)前記工程(b)が終了した後、前記撥水材料が硬
    化してから前記ノズル内面の撥水材料を除去する工程と
    を備える、ノズルの撥水処理方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(a)は (a−1)前記吐出面を研磨して前記酸化膜を除去する
    工程を有する、請求項6記載のノズルの撥水処理方法。
  8. 【請求項8】 前記工程(a−1)は、電解研磨を用い
    て実行される、請求項7記載のノズルの撥水処理方法。
  9. 【請求項9】 液体を吐出する開口が設けられた吐出面
    を有するノズルの撥水処理方法であって、 前記吐出面は多孔質層であり、 (a)前記多孔質層に撥水材料を塗布する工程と、 (b)前記工程(a)で得られた構成に対し、減圧中で
    前記撥水材料の焼成処理を行う工程とを備える、ノズル
    の撥水処理方法。
  10. 【請求項10】 吐出面及び裏面を備えたノズルプレー
    トにおいて設けられ、前記吐出面と前記裏面との間を貫
    通し、前記吐出面において液体を吐出する開口を有する
    ノズルの撥水処理方法であって、 (a)前記ノズルの前記裏側を塞ぐ工程と、 (b)前記ノズルプレートの温度を測定する工程と、 (c)前記工程(a)及び工程(b)の後に、前記ノズ
    ルの前記裏側が塞がれた前記ノズルプレートを、前記ノ
    ズルプレートの前記温度よりも高い温度の撥水材料に浸
    漬する工程とを備える、ノズルの撥水処理方法。
  11. 【請求項11】 液体を吐出する開口が設けられた吐出
    面を有するノズルの撥水処理方法であって、 (a)前記吐出面に撥水材料を蒸着する工程と、 (b)前記工程(a)によって前記吐出面に蒸着された
    前記撥水材料に対して焼成処理を施す工程とを備える、
    ノズルの撥水処理方法。
  12. 【請求項12】 液体を吐出する開口が設けられた吐出
    面を有するノズルの撥水処理方法であって、撥水材料及
    び金属を蒸着し、前記吐出面に前記撥水材料及び前記金
    属が混在する膜を形成する工程を備える、ノズルの撥水
    処理方法。
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