JP2000231208A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2000231208A
JP2000231208A JP11030873A JP3087399A JP2000231208A JP 2000231208 A JP2000231208 A JP 2000231208A JP 11030873 A JP11030873 A JP 11030873A JP 3087399 A JP3087399 A JP 3087399A JP 2000231208 A JP2000231208 A JP 2000231208A
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JP11030873A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Shimada
知幸 島田
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視域全般及び近赤外域にわたってフラット
かつ高い感度を有し、高速複写機用としては勿論、デジ
タル複写機、プリンター用としても有用な電子写真用感
光体を提供すること。 【解決手段】 導電性支持体上に下記一般式(1)で示
されるビスアゾ顔料の少なくとも1種を有効成分として
含有する感光層を有することを特徴とする電子写真用感
光体。 【化1】 (式中、Cp1、Cp2はカップラー残基を表わし、同一
でも異なっていてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用感光体
に関し、更に詳しくは、新規なビスアゾ顔料を含有する
感光層を設けた電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の光導電体としては大きく分けて種々の無機及び
有機光導電体が知られている。ここにいう「電子写真方
式」とは一般に、光導電性の感光体をまず暗所で、例え
ばコロナ放電によって帯電させ、次いで像露光し、露光
部のみの電荷を選択的に逸散させて静電潜像を得、この
潜像部を染料、顔料などの着色剤と高分子材料などで構
成されるトナーで現像し、可視化して画像を形成するよ
うにした、いわゆるカールソンプロセスとよばれる画像
形成プロセスである。有機の光導電体を用いた感光体は
無機光導電体のものに比べ、感光波長域の自由度、成膜
性、可撓性、膜の透明性、量産性、毒性やコスト面等に
おいて利点を持つため、現在ではほとんどの感光体には
有機光導電体が用いられている。またこの電子写真方式
および類似プロセスを用いた複写機において、繰り返し
使用される感光体には、感度、受容電位、電位保持性、
電位安定性、残留電位、分光感度特性に代表される静電
特性が優れていることが要求される。
【0003】更に、近年ではこの電子写真用感光体を用
いた情報処理システム機の発展は目覚ましいものがあ
る。特に情報をデジタル信号に変換して光によって情報
記録を行なうデジタル記録方式を用いたプリンターは、
そのプリント品質、信頼性において向上が著しい。また
このデジタル記録方式はプリンターのみならず通常の複
写機にも応用され、所謂デジタル複写機が開発されてい
る。さらに、このデジタル複写機は、種々様々な情報処
理機能が付加されるため今後その需要性が益々高まって
いくと予想される。このようなデジタル記録方式に対応
させる感光体には従来からあるアナログ方式とは異なっ
た特性が要求されている。例えば光源としては現在のと
ころ小型で安価で信頼性の高い半導体レーザー(LD)
や発光ダイオード(LED)が多く使われている。ま
た、よく使われているLDの発光波長域は近赤外光領域
にあり、LEDの発光波長は650nmより長波長であ
る。このため電子写真用感光体は上記の要求事項に加
え、可視光領域から近赤外光領域に高い感度を有するこ
とが望まれる。
【0004】従来、このような感光体に使用されるアゾ
化合物としては例えば特開昭47−37543号公報、
特開昭52−55643号公報等に記載されるベンジジ
ン系ビスアゾ化合物や特開昭52−8832号公報に記
載されるスチルベン系ビスアゾ化合物、特開昭58−2
22152号公報に記載されるジフェニルヘキサトリエ
ン系ビスアゾ化合物、特開昭58−222153号公報
に記載されるジフェニルブタジエン系ビスアゾ化合物等
が知られている。しかし従来のアゾ化合物を用いた電子
写真用感光体は若干感度が低いため、高速複写機用感光
体としては不十分であり、またLD光波長域において極
めて感度が低く実用に供し得ないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は上記課題が解決された、すなわち可視域全般及び
近赤外域にわたってフラットかつ高い感度を有し、高速
複写機用としては勿論、デジタル複写機、プリンター用
としても有用な電子写真用感光体を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
支持体上に下記一般式(1)で示されるビスアゾ顔料の
少なくとも1種を有効成分として含有する感光層を有す
ることを特徴とする電子写真用感光体が提供される。
【0007】
【化2】 (式中、Cp1、Cp2はカップラー残基を表わし、同一
でも異なっていてもよい。)
【0008】本発明の一般式(1)で表わされるビスア
ゾ顔料は、例えば下記式(2)で表わされるジアゾニウ
ム塩化合物と、下記式(3)および(4)で表わされる
カップラーとを反応させることにより得られる。一般式
(1)中のCp1、Cp2が相異なるカップラー残基であ
るビスアゾ顔料を合成する場合は、前述のジアゾニウム
塩化合物1モル当量に対し初めに一方のカップラー1モ
ル当量をカップリングさせ、次いでもう一方のカップラ
ー1モル当量をカップリングさせて合成するか、あるい
はジアミンの一方のアミノ基をアセチル基などで保護し
ておき、これをジアゾ化し一方のカップラーをカップリ
ングさせた後、保護基を塩酸などで加水分解し、これを
再びジアゾ化した後、もう一方のカップラーをカップリ
ングさせて合成することができる。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】Cp1−H ・・・(3)
【0011】
【化5】Cp2−H ・・・(4)
【0012】一般式(1)で示されるアゾ顔料の製造に
使用される(Cp1−H)もしくは(Cp2−H)で表わ
されるカップラーとしては、例えばフェノール類、ナフ
トール類などの水酸基を有する芳香族炭化水素化合物お
よび水酸基を有する複素環式化合物、アミノ基を有する
芳香族炭化水素化合物およびアミノ基を有する複素環式
化合物、アミノナフトール類などの水素基およびアミノ
基を有する芳香族炭化水素化合物および複素環式化合
物、脂肪族もしくは芳香族のエノール性ケトン基を有す
る化合物(活性メチレン基を有する化合物)などが用い
られる。好ましくは、カップラー残基−Cpが下記一般
式(5)〜(17)で表わされるものである。
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】上記一般式(5)〜(8)中、X、Y1
Z、mおよびnはそれぞれ以下のものを表わす。 X:−OH、−N(R1)(R2)または−NHSO2
3。 (R1およびR2は水素原子または置換もしくは無置換の
アルキル基を表わし、R3は置換もしくは無置換のアル
キル基または置換もしくは無置換のアリール基を表わ
す。) Y1:水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の
アルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、カル
ボキシ基、スルホン基、置換もしくは無置換のスルファ
モイル基または−CON(R4)(Y2)。[R4は水素
原子、アルキル基もしくはその置換体またはフェニル基
もしくはその置換体を表わし、Y2は炭化水素環基もし
くはその置換体、複素環基もしくはその置換体、または
−N=C(R5)(R6)(但し、R5は炭化水素環基も
しくはその置換体、複素環基もしくはその置換体または
スチリル基もしくはその置換体、R6は水素原子、アル
キル基またはフェニル基もしくはその置換体を表わす
か、あるいはR5およびR6はそれらに結合する炭素原子
と共に環を形成してもよい。)を示す。] Z:炭化水素環もしくはその置換体または複素環もしく
はその置換体。 n:1または2の整数。 m:1または2の整数。
【0018】
【化10】 (上式中、R7は置換もしくは無置換の炭化水素基を表
わし、Xは前記と同じである。)
【0019】
【化11】 (上式中、Aは芳香族炭化水素の2価基または窒素原子
を環内に含む複素環の2価基を表わす(これらの環は置
換または無置換でもよい)。Xは前記と同じ。)
【0020】
【化12】 (式中、R8はアルキル基、カルバモイル基、カルボキ
シ基またはそのエステルを表わし、Ar1は炭化水素環
基またはその置換体を表わし、Xは前記と同じであ
る。)
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】 (上記式(12)および(13)中、R9は水素原子ま
たは置換もしくは無置換の炭化水素基を表わし、Ar2
は炭化水素環基またはその置換体を表わす。)
【0023】前記一般式(6)、(7)または(8)の
Zの炭化水素環としては、ベンゼン環、ナフタレン環な
どが例示でき、また複素環(置換基を持っていてもよ
い)としては、インドール環、カルバゾール環、ベンゾ
ラン環、ジベンゾフラン環などが例示できる。Zの環に
おける置換基としては、塩素原子、臭素原子などのハロ
ゲン原子が例示できる。
【0024】Y2またはR5における炭化水素環基として
は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピレニル
基などが、また複素環基としては、ピリジル基、チエニ
ル基、フリル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、カ
ルバゾリル基、ジベンゾフラニル基などが例示でき、更
に、R5およびR6が結合して形成する環としては、フル
オレン環などが例示できる。また、Y2またはR5の炭化
水素環基または複素環基あるいはR5およびR6によって
形成される環における置換基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのア
ルコキシ基;塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;
ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキル
アミノ基;トリフルオロメチル基などのハロメチル基;
ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基またはそのエステ
ル、水酸基、−SO3Naなどのスルホン酸塩基などが
挙げられる。
【0025】R4のフェニル基の置換体としては、塩素
原子または臭素原子などのハロゲン原子が例示できる。
7またはR9における炭化水素基の代表例としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキ
ル基;フェニル基などのアリール基またはこれらの置換
体が例示できる。また、R7またはR9の炭化水素基にお
ける置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基;塩
素原子、臭素原子などのハロゲン原子;水酸基、ニトロ
基などが例示できる。
【0026】Ar1またはAr2における炭化水素環基と
しては、フェニル基、ナフチル基などがその代表例であ
り、またこれらの基における置換基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基などのアルコキシ基;ニトロ基、塩素原子、臭素原子
などのハロゲン原子;シアノ基、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基などのジアルキルアミノ基などが例示で
きる。また、Xの中では特に水酸基が適当である。
【0027】上記カップラー残基の中でも好ましいのは
上記一般式(6)、(9)、(10)、(11)、(1
2)および(13)で示されるものであり、この中でも
上記一般式におけるXが水酸基のものが好ましい。ま
た、この中でも特に一般式(14)で表わされるカップ
ラー残基が好ましく、更に好ましいのは一般式(15)
で表わされるカップラー残基である。
【0028】
【化15】 (Y1およびZは前記に同じ。)
【0029】
【化16】 (Z、Y2およびR2は前記に同じ。)
【0030】更にまた、上記好ましいカップラー残基の
中でも、特に一般式(16)、(17)または(18)
で表わされるものが好ましい。
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】 (Z、R2、R5およびR6は前記に同じであり、またR
10としては上記のY2の置換基が例示できる。)
【0033】
【化19】 (式中、Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基また
はハロゲン原子を、またnは1〜4の整数をそれぞれ表
わす。) Rの具体例としては、水素原子;メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などのアルキル基;メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキ
シ基;塩素原子、臭素原子、弗素原子などのハロゲン原
子が挙げられる。
【0034】本発明において使用されるアゾ顔料のカッ
プラーの具体例、すなわちCp1−HもしくはCp2−H
の具体例を表1〜表14に示す。
【0035】
【表1−(1)】
【0036】
【表1−(2)】
【0037】
【表1−(3)】
【0038】
【表2−(1)】
【0039】
【表2−(2)】
【0040】
【表3−(1)】
【0041】
【表3−(2)】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】
【表8】
【0047】
【表9】
【0048】
【表10】
【0049】
【表11】
【0050】
【表12−(1)】
【0051】
【表12−(2)】
【0052】
【表12−(3)】
【0053】
【表13−(1)】
【0054】
【表13−(2)】
【0055】
【表13−(3)】
【0056】
【表14−(1)】
【0057】
【表14−(2)】
【0058】本発明のビスアゾ顔料を、単独もしくは電
荷輸送物質と組み合わせて単層型、あるいは積層型(機
能分離型)の電子写真用感光体が作成できる。層構成と
しては単層型の場合、導電性基体の上に、結着剤中にビ
スアゾ顔料単独、もしくは電荷輸送物質と組み合わせ分
散させた感光層を設ける。積層型の場合は、基体上にビ
スアゾ顔料よりなる電荷発生層、その上に電荷輸送物質
よりなる電荷輸送層を形成するものであるが、電荷発生
層、電荷輸送層を逆に積層してもよい。また、接着性、
電荷ブロッキング性を向上させるために、感光層と基体
との間に中間層を設けても良い。さらに、耐摩擦性な
ど、機械的耐久性を向上させるために、感光層上に保護
層を設けてもよい。
【0059】ビスアゾ顔料分散感光層は、適当な溶媒
に、必要に応じてバインダ樹脂を加え溶解もしくは分散
せしめ、塗布し乾燥させることにより設けることができ
る。ビスアゾ顔料の分散方法としては、例えば、ボール
ミル、超音波、ホモミキサー等が挙げられ、また塗布手
段としては、ディッピング塗工法、ブレード塗工法、ス
プレー塗工法等が挙げられる。ビスアゾ顔料を分散せし
めて感光層を形成する場合、層中への分散性を良くする
ために、そのビスアゾ顔料結晶は2μm以下、好ましく
は1μm以下の平均粒径のものが好ましい。ただし、上
記の粒径があまりに小さいとかえって凝集しやすく、層
の抵抗が上昇したり、結晶欠陥が増えて感度及び繰り返
し特性が低下したり、あるいは微細化する上で限界があ
るから、平均粒径の下限を0.01μmとするのが好ま
しい。
【0060】感光層の分散液あるいは溶液を調整する際
に使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼ
ン、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロル
エタン、ジクロルメタン、1,1,2−トリクロルエタ
ン、トリクロルエチレン、テトラヒドロフラン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン等を挙げる
ことができる。
【0061】感光層形成時に用いる結着剤としては、絶
縁性がよく従来から知られている電子写真感光体用結着
剤であれば何でも使用でき、特に限定はない。例えば、
ポリエチレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリプロ
ピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン
樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹
脂、重縮合型樹脂、ならびにこれらの樹脂の繰り返し単
位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体
樹脂等の絶縁性樹脂のほか、ポリ−N−ビニルカルバゾ
ール等の高分子有機半導体が挙げられる。これらのバイ
ンダーは単独または2種類以上の混合物として用いるこ
とができる。
【0062】また、本発明で使用されるビスアゾ顔料
は、例えば以下に示すような顔料と混合、分散して使用
してもよい。有機顔料としては、例えば、シーアイピグ
メントブルー25(カラーインデックスCI 2118
0)、シーアイピグメントレッド41(CI 2120
0)、シーアイアシッドレッド52(CI 4510
0)、シーアイベーシックレッド3(CI 4521
0)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53
−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格
を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公
報)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開
昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオフ
ェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号
公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノ
ン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公
報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特
開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキ
サジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21
29号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)
などのアゾ顔料、例えば、シーアイピグメントブルー1
6(CI 74100)、チタニルフタロシアニンなど
のフタロシアニン系顔料、例えば、シーアイバットブラ
ウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ(C
I 73030)などのインジコ系顔料、アルゴスカー
レットB(バイエル社製)、インタンスレンスカーレッ
トR(バイエル社製)などのペリレン顔料などが挙げら
れる。なお、これらの有機顔料は単独あるいは2種類以
上が併用されてもよい。
【0063】以上のような層構成、物質を用いて感光体
を作成する場合には、膜厚、物質の割合に好ましい範囲
がある。積層型(導電性支持体/電荷発生層/電荷輸送
層)の場合、電荷発生層において、必要に応じて結着剤
が使用され、その場合結着剤に対するビスアゾ顔料の割
合は20重量%以上、膜厚は0.01〜5μmが好まし
い。電荷輸送層においては、結着剤に対する電荷輸送物
質の割合は20〜200重量%、膜厚は5〜100μm
とするのが好ましい。また高分子型電荷輸送物質を用い
る場合はそれ単独で電荷輸送層を形成してもよい。さら
に、電荷発生層中には電荷輸送物質を含有することが好
ましく、含有させることにより残留電位の抑制、感度の
向上に対し効果を持つ。この場合の電荷輸送物質は、結
着剤に対し20〜200重量%含有させることが好まし
い。
【0064】また、単層型の感光体の場合は、その感光
層中に結着剤樹脂に対するビスアゾ顔料の割合は5〜9
5重量%、膜厚は10〜100μmとするのが好まし
い。また、電荷輸送物質と組み合わせる場合、電荷輸送
物質の結着樹脂に対する割合は30〜200重量%が好
ましい。また高分子型電荷輸送物質とビスアゾ顔料で感
光層を形成してもよく、高分子型電荷輸送材料に対する
ビスアゾ顔料の割合は5〜95重量%、、膜厚は10〜
100μmとするのが好ましい。さらに上記感光層中に
は、帯電性の向上等を目的に、フェノール化合物、ハイ
ドロキノン化合物、ヒンダードフェノール化合物、ヒン
ダードアミン化合物、ヒンダードアミンとヒンダードフ
ェノールが、同一分子中に存在する化合物などを添加す
ることができる。
【0065】導電支持基体としては、アルミニウム、ニ
ッケル、銅、チタン、金、ステンレス等の金属板、金属
ドラムまたは金属箔、アルミニウム、ニッケル、銅、チ
タン、金酸化錫、酸化インジウムなどを蒸着したプラス
チックフィルムあるいは導電性物質を塗布した紙、プラ
スチックなどのフィルムまたはドラム等が挙げられる。
また、必要に応じて導電性支持体上に中間層が使用さ
れ、中間層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの
樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等
が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電
位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸
化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示で
きる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。これらの
中間層は前述の感光層の如く適当な溶媒、塗工法を用い
て形成することができる。更に本発明の中間層として、
シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロム
カップリング剤等を使用することもできる。この他、本
発明の下引き層には、Al23を陽極酸化にて設けたも
のや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やS
iO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物
を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。
このほかにも公知のものを用いることができる。中間層
の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0066】更に、前記保護層に使用される材料として
はABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマ
ー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブ
チレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメ
チルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシ
ド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエ
ン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げ
られる。保護層にはその他、耐摩耗性を向上する目的で
ポリテトラフルオロエチレンのような弗素樹脂、シリコ
ーン樹脂、及びこれらの樹脂に酸化チタン、酸化錫、チ
タン酸カリウム等の無機材料を分散したもの等を添加す
ることができる。保護層の形成法としては通常の塗布法
が採用される。なお保護層の厚さは0.1〜10μm程
度が適当である。また、以上のほかに真空薄膜作成法に
て形成したa−C、a−SiCなど公知の材料を保護層
として用いることができる。
【0067】電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送
物質がある。正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N
−カルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾ
リルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホ
ルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピ
レン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導
体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、
および以下の一般式で示される化合物がある(特開昭5
5−154955号公報、特開昭55−156954号
公報参照)。
【0068】
【化20】 (式中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエ
チル基または2−クロルエチル基を表わし、R2はメチ
ル基、エチル基、ベンジル基またはフェニル基を表わ
し、R3は水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜
4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ジアル
キルアミノ基またはニトロ基を表わす。)
【0069】
【化21】 (式中、Arはナフタレン環、アントラセン環、スチリ
ル環およびそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン
環、チオフェン環を表わし、Rはアルキル基またはベン
ジル基を表わす。)(特開昭55−52063号公報参
照。)
【0070】
【化22】 (式中、R1はアルキル基、ベンジル基、フェニル基ま
たはナフチル基を表わし、R2は水素原子、炭素数1〜
3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ジアル
キルアミノ基、ジアラルキルアミノ基またはジアリール
アミノ基を表わし、nは1〜4の整数を表わし、nが2
以上のときはR2は同じでも異なっていてもよい。R3
水素原子またはメトキシ基を表わす。)(特開昭56−
81850号公報参照。)
【0071】
【化23】 (式中、R1は炭素数1〜11のアルキル基、置換もし
くは無置換のフェニル基または複素環基を表わし、
2、R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素
原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル
基、クロルアルキル基または置換もしくは無置換のアラ
ルキル基を表わし、また、R2とR3は互いに結合し窒素
を含む複素環を形成していてもよい。R4は同一でも異
なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表わす。)(特
開昭51−10983号公報参照。)
【0072】
【化24】 (式中、Rは水素原子またはハロゲン原子を表わし、A
rは置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基またはカルバゾリル基を表わす。)(特開昭
51−94829号公報参照。)
【0073】
【化25】 (式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭
素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキ
ル基を表わし、Arは を表わし、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、
3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはジアルキルア
ミノ基を表わし、nは1または2であって、nが2のと
きはR3は同一でも異なっていてもよく、R4、R5は水
素原子、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル
基または置換もしくは無置換のベンジル基を表わす。)
(特開昭52−128373号公報参照。)
【0074】
【化26】 (式中、Rはカルバゾリル基、ピリジル基、チエニル
基、インドリル基、フリル基あるいはそれぞれ置換もし
くは無置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基、ま
たはアントリル基であって、これらの置換基がジアルキ
ルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基
またはそのエステル、ハロゲン原子、シアノ基、アラル
キルアミノ基、N−アルキル−N−アラルキルアミノ
基、アミノ基、ニトロ基およびアセチルアミノ基からな
る群から選ばれた基を表わす。)(特開昭56−292
45号公報参照。)
【0075】
【化27】 (式中、R1は低級アルキル基、置換もしくは無置換の
フェニル基、またはベンジル基を表わし、R2は水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原
子、ニトロ基、アミノ基あるいは低級アルキル基または
ベンジル基で置換されたアミノ基を表わし、nは1また
は2の整数を表わす。)(特開昭58−58552号公
報参照。)
【0076】
【化28】 (式中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基ま
たはハロゲン原子を表わし、R2およびR3はアルキル
基、置換もしくは無置換のアラルキル基あるいは置換も
しくは無置換のアリール基を表わし、R4は水素原子、
低級アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基
を表わし、また、Arは置換もしくは無置換のフェニル
基またはナフチル基を表わす。)(特開昭57−730
75号公報参照。)
【0077】
【化29】 (式中、nは0または1の整数、R1は水素原子、アル
キル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表わ
し、Ar1は置換もしくは無置換のアリール基を表わ
し、R5は置換アルキル基を含むアルキル基、あるいは
置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Aは 9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾ
リル基を表わし、ここでR2は水素原子、アルキル基、
アルコシキ基、ハロゲン原子、または (ただし、R3およびR4はアルキル基、置換もしくは無
置換のアラルキル基、または置換もしくは無置換のアリ
ール基を示し、R3およびR4は同じでも異なっていても
よく、R4は環を形成してもよい)を表わし、mが2以
上のときはR2は同一でも異なってもよい。また、nが
0のとき、AとR1は共同で環を形成してもよい。)
(特開昭58−198043号公報参照。)
【0078】
【化30】 (式中、R1、R2およびR3は水素原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはジアルキル
アミノ基を表わし、nは0または1を表わす。)(特開
昭49−105537号公報参照。)
【0079】
【化31】 (式中、R1およびR2は置換アルキル基を含むアルキル
基、または置換もしくは無置換のアリール基を表わし、
Aは置換アミノ基、置換もしくは無置換のアリール基ま
たはアリル基を表わす。)(特開昭52−139066
号公報参照。)
【0080】
【化32】 (式中、Xは水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を表わし、Rは置換アルキル基を含むアルキル基、
または置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Aは
置換アミノ基または置換もしくは無置換のアリール基を
表わす。)(特開昭52−139065号公報参照。)
【0081】
【化33】 (式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基また
はハロゲン原子を表わし、nは0〜4の整数を表わし、
2、R3は同じでも異なっていてもよく、水素原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を
表わす。)(特開昭58−32372号公報参照。)
【0082】
【化34】 (式中、R1、R3およびR4は水素原子、アミノ基、ア
ルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メ
チレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、
ハロゲン原子または置換もしくは無置換のアリール基
を、R2は水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置
換のアルキル基またはハロゲン原子を表わす。ただし、
1、R2、R3およびR4はすべて水素原子である場合は
除く。また、k、l、mおよびnは1、2、3または4
の整数であり、それぞれが2、3または4の整数のとき
は、前記R1、R2、R3およびR4は同じでも異なってい
てもよい。)(特開平2−178669号公報参照。)
【0083】
【化35】 (式中、Arは炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素
基を表わし、また、R1およびR2は水素原子、ハロゲン
原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ
基、置換もしくは無置換のフェニル基を表わし、それぞ
れ同じでも異なっていてもよい。)(特開平3−285
960号公報参照。)
【0084】
【化36】 A−CH=CH―Ar−CH=CH−A ・・・(35) (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基
を表わし、Aは (ただし、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素
基を表わし、R1およびR2は置換もしくは無置換のアル
キル基、または置換もしくは無置換のアリール基であ
る。)を表わす。)(特開昭62−98394号公報参
照。)
【0085】
【化37】 (式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基
を、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、
または置換もしくは無置換のアリール基を表わす。nは
0または1、mは1または2であって、n=0、m=1
の場合、ArとRは共同で環を形成してもよい。)(特
開平4−230764号公報参照。)
【0086】一般式(19)で表わされる化合物には、
例えば、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1
−メチル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバ
ゾール−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニル
ヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド
−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。また、一
般式(20)で表わされる化合物には、例えば、4−ジ
エチルアミノスチリル−β−アルデヒド−1−メチル−
1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1
−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン
などがある。一般式(21)で表わされる化合物には、
例えば、4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−
1−フェニルヒドラゾン、2、4−ジメトキシベンズア
ルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4
−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニ
ルヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−
(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニル
アミノベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニル
ヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−
1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。また、一般
式(22)で表わされる化合物には、例えば、1,1−
ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、トリ
ス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、1,1−ビ
ス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、2,2
−ジメチル−4,4−ビス(ジエチルアミノ)−トリフ
ェニルメタンなどがある。一般式(23)で表わされる
化合物には、例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリ
ル)アントラセン、9−ブロム−10−(4−ジエチル
アミノスチリル)アントラセンなどがある。また、一般
式(24)で表わされる化合物には、例えば、9−(4
−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3−(9
−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾールなどが
ある。また、一般式(25)で表わされる化合物には、
例えば、1,2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)
ベンゼン、1,2−ビス(2,4−ジメトキシスチリ
ル)ベンゼンなどがある。一般式(26)で表わされる
化合物には、例えば、3−スチリル−9−エチルカルバ
ゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エチルカ
ルバゾールなどがある。一般式(27)で表わされる化
合物には、例えば、4−ジフェニルアミノスチルベン、
4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノ
スチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナ
フタレン、1−(4−ジエチルアミノスチリル)ナフタ
レンなどがある。一般式(28)で表わされる化合物に
は、例えば、4’−ジフェニルアミノ−α−フェニルス
チルベン、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−
α−フェニルスチルベンなどがある。一般式(29)で
表わされる化合物には、例えば、1−フェニル−3−
(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチル
アミノフェニル)ピラゾリンなどがある。一般式(3
0)で表わされる化合物には、例えば、2,5−ビス
(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾール、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(4
−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジア
ゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−
(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサ
ジアゾールなどがある。一般式(31)で表わされる化
合物には、例えば、2−N,N−ジフェニルアミノ−5
−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4
−オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニ
ル)−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−
1,3,4−オキサジアゾールなどがある。一般式(3
2)で表わされるベンジジン化合物には、例えば、N,
N−ジフェニル−N,N−ビス(3−メチルフェニル)
−[1,1−ビフェニル]−4,4−ジアミン、3,3
−ジメチル−N,N,N,N−テトラキス(4−メチル
フェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4−ジアミ
ンなどがある。一般式(33)で表わされるビフェニル
アミン化合物には、例えば、4−メトキシ−N,N−ジ
フェニル−[1,1−ビフェニル]−4−アミン、4−
メチル−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,
1−ビフェニル]−4−アミン、4−メトキシ−N,N
−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニ
ル]−4−アミンなどがある。また、一般式(34)で
表わされるトリアリールアミン化合物には、例えば、1
−ジフェニルアミノピレン、1−ジ(p−トリルアミ
ノ)ピレンなどがある。また、一般式(35)で表わさ
れるジオレフィン芳香族化合物には、例えば、1,4−
ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ベンゼン、1,
4−ビス[4−ジ(p−トリル)アミノスチリル]ベン
ゼンなどがある。また、一般式(36)で表わされるス
チリルピレン化合物には、例えば、1−(4−ジフェニ
ルアミノスチリル)ピレン、1−[4−ジ(p−トリ
ル)アミノスチリル]ピレンなどがある。なお、電子輸
送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニ
ル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタ
ン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,
4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−ト
リニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−イ
ンデノ4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−
オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイドなどを挙げることができ、さらに
下記式(37)、(38)、(39)に挙げる電荷輸送
物質を好適に使用することができる。これらの電荷輸送
物質は単独または2種類以上混合して用いられる。
【0087】
【化38】
【0088】
【化39】
【0089】
【化40】
【0090】また、本発明のビスアゾ顔料は、電子写真
感光体の光導電体として有用であるばかりでなく、太陽
電池、光ディスク等のエレクトロニクス分野で電子デバ
イスとして好適に使用することが可能である。
【0091】
【実施例】以下に本発明を実施例および製造例によって
説明する。 [製造例1]3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸アニリド
(カップラーNo.1)0.527g(2mmol)を
DMF100mlに溶解し、1,4−ビス[4−(フェ
ニル−4−ジアゾニウムテトラフルオロボレート)−
1,3−ブタジエニル]ベンゼン0.562g(1mm
ol)を加えた後、酢酸ナトリウム三水和物0.544
g(4mmol)を水3mlに溶解した液を室温で20
分間かけて滴下した。次に同温度で2時間撹拌した後、
生成したビスアゾ顔料を濾過し、DMF100mlで3
回洗浄し、引き続き水100mlで2回洗浄した。更に
これを減圧下に加熱乾燥して下記式で示されるビスアゾ
顔料(化合物No.1)を0.640g(収率70.1
%)得た。
【0092】
【化41】
【0093】[実施例1]製造例1で得られたビスアゾ
化合物7.5部およびポリエステル樹脂[(株)東洋紡
績製バイロン200]2.5部の0.5%テトラヒドロ
フラン溶液500部をボールミル中で粉砕混合し、得ら
れた分散液をアルミニウムを蒸着したポリエステルフィ
ルム上にドクターブレードで塗布し、自然乾燥して約1
μmの電荷発生層を形成した。次に、ポリカーボネート
樹脂[(株)帝人製パンライトK−1300]1部とテ
トラヒドロフラン8部の樹脂溶液に、電荷輸送物質とし
てα−フェニル−4’−ジフェニルアミノスチルベン1
部を溶解し、この溶液を前記電荷輸送層上にドクターブ
レードで塗布し、80℃で2分間、ついで120℃で5
分間乾燥して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成し感光
体(感光体No.1)を作成した。次に、こうして得ら
れた積層型電子写真感光体の特性を調べるため、この感
光体に静電複写紙試験装置[(株)川口電機製作所製E
PA8100型]を用いて暗所で約−6KVのコロナ放
電を20秒間行なって帯電させ、更に20秒間暗所に放
置した後、表面電位Vo(V)を測定した。ついで感光
体表面の照度が5.3(lx)になるようにタングステ
ンランプ光を照射してその表面電位がVoの1/2にな
るまでの時間(s)を求め、可視域での感度として半減
露光量E1/2(lx・s)を算出した。
【0094】[実施例2〜8]製造例1におけるカップ
ラーNo.1の代わりに表15に示すカップラーを用い
た以外は同様に操作して化合物No.2〜8を得た。ま
た化合物No.1を得られた表15の化合物No.2〜
8に代えた以外は実施例1と同様に操作して感光体N
o.2〜8を作成し、評価を行なった。結果を表15に
示す。
【0095】
【表15】
【0096】[実施例9〜16]電荷輸送物質としてα
−フェニル−4’−ジフェニルアミノスチルベンの代わ
りにα−フェニル−4’−ビス(4−メチルフェニル)
アミノスチルベンを用いた以外は実施例1〜8と同様に
操作して感光体No.9〜16を作成し、評価を行なっ
た。結果を表16に示す。
【0097】
【表16】
【0098】[製造例2]2−ヒドロキシ−3−(2−
クロロフェニルカルバモイル)ナフタレン(カップラー
No.17)0.89g(3mmol)をDMF120
mlに溶解し、室温にて1,4−ビス[4−(フェニル
−4−ジアゾニウムテトラフルオロボレート)−1,3
−ブタジエニル]ベンゼン1.67g(3mmol)を
加えた。室温にて10分間撹拌した後、2−ヒドロキシ
−3−[3−ニトロフェニルカルバモイル]−11H−
ベンゾ[a]カルバゾール(カップラーNo.62)
1.19g(3mmol)とDMF120mlからなる
溶液を加えた。次いで酢酸ナトリウム三水和物1.63
g(12mmol)と水9mlからなる溶液を20分間
かけ滴下し、2時間室温にて撹拌した。生成している沈
殿を濾別し、80℃に加熱したDMF240mlで3回
洗浄し、次に水240mlで2回洗浄した。120℃で
減圧下に乾燥して、下記式で表わされるビスアゾ顔料
(化合物No.9)を2.26g(収率69.9%)を
得た。
【0099】
【化42】
【0100】[実施例17〜20]製造例2におけるカ
ップラーNo.17、62の代わりに表17に示すカッ
プラーを用いた以外は同様に操作して化合物No.10
〜12を得た。また化合物No.1を得られた表3の化
合物No.9〜12に代えた以外は実施例9と同様に操
作して感光体No.17〜20を作成し、評価を行なっ
た。結果を表17に示す。
【0101】
【表17】
【0102】[実施例21〜25]近赤外光(半導体レ
ーザー光)に対する感度を調べるために次の測定を行な
った。まず感光体を静電複写紙試験装置[(株)川口電
機製作所製EPA8100型]を用いて暗所でコロナ放
電により帯電させた後、暗減衰により表面電位が800
(V)を示した時点で、モノクロメーターを用いて78
0nmに分光した1μW/cm2の単色光を照射した。
次にその表面電位が1/2に減衰するまでの時間(s)
を求め、更に露光量(μW・s・cm-2)を求めて光減
衰速度S(V・cm2/μJ)を算出した。結果を表1
8に示す。
【0103】
【表18】
【0104】[実施例26]ビスアゾ顔料(化合物N
o.3)を1重量部、ポリビニルブチラール樹脂(エス
レックスBMS:積水化学製)の2重量%酢酸ブチル溶
液を50部、酢酸n−ブチル49部を、2mmφのガラ
スビーズを用いたサンドミルにて2時間分散を行なっ
て、電荷発生層塗布液を調製した。このように調製した
塗布液をアルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム
上に塗布し、80℃、5分間乾燥して膜厚約0.5μm
の電荷発生層を形成した。次に、下記構造式の電子輸送
物質64重量部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ
200:三菱ガス化学社製)96部をテトラヒドロフラ
ン640重量部に溶解し、これを上記電荷発生層上にド
クターブレードにて塗布し、乾燥させて膜厚が約25μ
mの電子輸送層を設け、感光体No.21を作製した。
【0105】
【化43】
【0106】[実施例27]実施例26において用いた
電子輸送物質の代わりに下記構造式の電子輸送物質を用
いる他は実施例26と同様に操作して感光体No.22
を作製した。
【0107】
【化44】
【0108】[実施例28]実施例26において用いた
電子輸送物質の代わりに下記構造式の電子輸送物質を用
いる他は実施例26と同様に操作して感光体No.23
を作製した。
【0109】
【化45】
【0110】[実施例29]ビスアゾ顔料(化合物N
o.12)1部にメチルエチルケトン158部を加え、
φ5mmのアルミナボールを使用して24時間ボールミ
リングした。これに実施例1で用いた電荷輸送物質12
部、ポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ200:三菱
ガス化学社製)18部を加えて、更に混合して得た分散
液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム上にドクタ
ーブレードを用いて塗布し、100℃で30分間乾燥し
て、厚さ約15μmの感光層を形成し単層型電子写真用
感光体(感光体No.24)を作製した。このようにし
て得られた感光体No.21〜24の特性を調べるた
め、静電複写紙試験装置[(株)川口電機製作所製EP
A8100型]を用いて暗所で約+6KVのコロナ放電
を20秒間行なって帯電させ、更に20秒間暗所に放置
した後、表面電位Vo(V)を測定した。ついで感光体
表面の照度が5.3(lx)になるようにタングステン
ランプ光を照射してその表面電位がVoの1/2になる
までの時間(s)を求め、可視域での感度として半減露
光量E1/2(lx・s)を算出した。結果を表19に
示す。
【0111】
【表19】
【0112】[比較例1]化合物No.3の代わりに下
記式で表わされるビスアゾ顔料(比較化合物No.1)
を用いた以外は実施例23(感光体No.14)と同様
に操作して比較感光体(比較感光体No.1)を作製
し、近赤外光(半導体レーザー光)に対する感度の測定
を行なった。結果の光減衰速度S(V・cm2/μJ)
を表20に示す。
【0113】
【化46】
【0114】
【表20】
【0115】表20の結果と本発明の表18から、本発
明の電子写真用感光体は、近赤外光に対して高感度であ
りデジタル複写機、レーザープリンター用の感光体とし
て有用なものであることがわかる。
【0116】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明から明らか
なように、本発明のビスアゾ顔料を用いた電子写真用感
光体は可視域全般および近赤外域にわたって高い感度を
有し、高速複写機用としては勿論、デジタル複写機、レ
ーザプリンター用としても有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に下記一般式(1)で示
    されるビスアゾ顔料の少なくとも1種を有効成分として
    含有する感光層を有することを特徴とする電子写真用感
    光体。 【化1】 (式中、Cp1、Cp2はカップラー残基を表わし、同一
    でも異なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に電荷発生層、正孔輸送
    物質を含む電荷輸送層を設けた積層型の電子写真用感光
    体において、該電荷発生層に請求項1に記載の一般式
    (1)で示されるビスアゾ顔料の少なくとも1種を有効
    成分として含有することを特徴とする電子写真用感光
    体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に電荷発生層、電子輸送
    物質を含む電荷輸送層を設けた積層型の電子写真用感光
    体において、該電荷発生層に請求項1に記載の一般式
    (1)で示されるビスアゾ顔料の少なくとも1種を有効
    成分として含有することを特徴とする電子写真用感光
    体。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の感光層が、一般式
    (1)で示されるビスアゾ顔料の少なくとも1種を有効
    成分として含有する単一層であることを特徴とする単層
    型電子写真感光体。
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