JP2000230188A - ボールジョイント用グリース組成物 - Google Patents

ボールジョイント用グリース組成物

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JP2000230188A JP11031887A JP3188799A JP2000230188A JP 2000230188 A JP2000230188 A JP 2000230188A JP 11031887 A JP11031887 A JP 11031887A JP 3188799 A JP3188799 A JP 3188799A JP 2000230188 A JP2000230188 A JP 2000230188A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車などの懸架装置のリンク部やかじとり
装置のリンク部に多く使用されるボールジョイントにお
いてジョイントの作動トルクが低く、温度変化によるト
ルクの変動を少なくしたボールジョイント用グリース組
成物の提供。 【解決手段】(A)増ちょう剤として一般式(1) R−COOLi ………………(1) (式中、Rは炭素数18のステアリル基または12ヒ
ドロキシステアリル基を示す。)で示されるリチウム石
けん5〜25重量部と(B)ポリブテンと鉱油およ
び/または合成油とを混合して25℃の粘度が3×10
〜6×10センチポアズの範囲とした粘稠剤100
重量部とを含有することを特徴とするボールジョイント
用グリース組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールジョイント
に使用する潤滑グリース組成物に関する。特に合成樹脂
製ボールシートと金属製ボールスタット並びにソケット
から構成されるボールジョイントにおいて、ボールシー
トとボールスタット間の潤滑に適したボールジョイント
用グリース組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来ボールジョイントに関する技術とし
ては、特開昭60−31598号公報に開示されている
40℃の動粘度が500〜2000mm/secのポ
リ−α−オレフィン系合成油とパラフィンワックスや脂
肪酸アミドワックスおよびウレア系増ちょう剤を配合す
るグリースや、特開平2−194095号公報に開示さ
れているウレア系増ちょう剤と40℃の動粘度が50〜
500mm/secの水素化脱ろう鉱油並びにパラフ
ィンワックスや脂肪酸アミドワックスを含有してなるボ
ールジョイント用グリース組成物がある。またポリブテ
ンを含有するグリースの発明としては、特開昭47−3
9304号公報に開示されているポリブテンと硫化ジア
ルキルジチオカルバミン酸モリブテンを含有するグリー
ス組成物や、特開平64−9297号公報に開示されて
いるエチレン−α−オレフィンオリゴマーとエチレン−
α−オレフィンコポリマー並びに脂肪酸の金属塩および
ポリブテンを含有する摺動接点用グリース組成物等があ
る。
【0003】一般に自動車に使用されているプラスチッ
クボールジョイントは、基本的には図1に示すように合
成樹脂製ボールシートと金属製ボールスタットの間に潤
滑グリース組成物が塗布されて潤滑の機能を果たす。
【0004】ボールジョイントはその性能の維持および
向上を計るため、従来からいくつかの手法がとられてお
り、例えば、ボールスタットの硬度を増し摩耗を抑制し
たり、ボールシートにモリブテンや黒鉛あるいは潤滑油
を含有させ、樹脂自体の潤滑性を高めたり、またボール
シート内面に溝をつけ油溜(グリース溜)を設けること
で潤滑性の向上を計ったもの等がある。
【0005】しかしながら、これらの手法でボールジョ
イントの性能を向上させるには限度があり、また効果も
小さいことからジョイントの性能に大きく関与するグリ
ース等の潤滑剤に頼っているのが現状であり、より高性
能なグリースへの期待は大きい。
【0006】またボールジョイントは懸架装置やかじと
り装置の作動系の極めて重要な部分に位置しており、ジ
ョイントのガタ等が生じた場合は、直接的に車輌の走行
性に影響を及ぼす部分であるため、荷重下においてボー
ルスタットの変位量が変動ならびに増大することはボー
ルジョイントにとって致命的な問題となる。このことか
らプラスッチックボールジョイントは、ボールスタット
と合成樹脂製ボールシートをソケットに組み込む際に、
ある一定の荷重を加え、この荷重を維持した状態で組み
立て、合成樹脂の粘弾性を利用してボールスタットとボ
ールシート間のクリアランスを可及的に小さくし、また
負荷時におけるボールスタットの変位を極力抑える機構
になっている。そのため、ボールスタットとボールシー
ト間にはある一定の圧力が維持されていることから、一
般的な潤滑グリースでは時間の経過と共にグリースが、
ボールスタットとボールシート間より押し出され、作動
トルクが大きくなり、作動が繰り返される過程において
油膜破断が起き、ボールスタットとボールシートが直接
接触し摩耗が生じ、ボールスタットの変位量が増大す
る。
【0007】したがって、ボールジョイント用グリース
の要求性能としては、荷重下においてグリースがボール
スタットとボールシート間に強く付着し、一定の膜厚を
維持しかつ静止状態から運動状態に移った時に潤滑剤が
摺動部で円滑に流動し、またこれらは繰り返し作動して
も形成された潤滑膜に変化が少なく、安定した潤滑性能
を与えるものでなければならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、自動
車などの懸架装置のリンク部やかじとり装置のリンク部
(例えばバーサイドロッド部等)に多く使用されるボー
ルジョイントの作動トルクが低く、温度変化によるトル
クの変動を少なくすることが可能な潤滑グリース組成物
を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)増ちょ
う剤として一般式(1) R−COOLi ………………(1) (式中、Rは炭素数18のステアリル基または12ヒ
ドロキシステアリル基を示す。)で示されるリチウム石
けん5〜25重量部と(B)ポリブテンと鉱油およ
び/または合成油とを混合して25℃の粘度が3×10
〜6×10センチポアズの範囲とした粘稠剤100
重量部とを含有することを特徴とするボールジョイント
用グリース組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において(A)成分として
用いられている増ちょう剤はいわゆるリチウム石けんで
あり、通常ステアリン酸あるいは12ヒドロキシステア
リン酸と水酸化リチウムのけん化反応により得られるも
のである。その配合量は5〜25重量部の範囲で効果が
あり、更に好ましくは10〜20重量部がより有効であ
る。その配合量が5重量部より少ないとグリースが軟ら
かくなり過ぎて、摺動面からグリースが流動してしま
い、グリース潤滑膜の維持が得られずトルクが上昇す
る。一方、25重量部より多いとグリースは硬くなり過
ぎて取り扱いが悪いばかりでなくその効果は逆に弱くな
り、また充填工程において圧送が出来なくなる可能性が
ある。
【0011】更に、(B)成分として用いられている粘
稠剤は、ボールジョイントの摺動面間の付着性と円滑な
作動性に関係があり、25℃の粘度が3×10〜6×
10 センチポアズの範囲内になければならない。粘度
が3×10〜6×10センチポアズより小さいと付
着性が弱く、また潤滑膜が薄くなるため、境界面で樹脂
と金属が直接接触してしまい発生するトルクが大きくな
る。一方、粘度が10 センチポアズより大きいと、潤
滑剤内部での粘性抵抗が増大し、ボールジョイントにお
けるトルクが上昇する。ポリブテンと、鉱油または合成
油の混合比率は特に限定はしないが、ポリブテンと、油
成分(鉱油および/または合成油)は、お互いに10重
量%以上配合されていることが好ましく、その混合して
得られた粘稠物の粘度が3×10〜6×10センチ
ポアズの範囲にあれば良い。ここで油成分とは通常の潤
滑油あるいはグリースの基油として用いられる公知のも
のであり、例えば、鉱物系のパラフィン系鉱油やナフテ
ン系鉱油、炭化水素系合成油のポリα−オレフィン、α
−オレフィンとエチレンのコオリゴマー、アルキレング
リコール系のポリエチレングリコールやポリプロピレン
グリコール、エーテル系のアルキルジフェニルエーテル
あるいはシリコン系のジメチルシリコーン等があげられ
るが特に限定されない。
【0012】更に、本発明のグリース組成物には、通常
の潤滑グリースに使用されている酸化防止剤や腐食防止
剤、防錆剤、油性向上剤、耐摩耗剤や極圧剤ならびに固
体潤滑剤などを必要に応じて添加することが出来る。
【0013】本発明のボールジョイント用グリース組成
物は、ちょう度230〜290、滴点200〜220
℃、遥動トルク0℃の場合70kg・cm以下、20℃
の場合60kg・cm以下、80℃の場合60kg・c
m以下であることが適切である。
【0014】
【実施例】以下に、実施例および比較例をあげて、本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら
限定されるものではない。
【0015】実施例および比較例に記載した粘稠剤の詳
細は以下に示す通りである。 ・ポリブテンAは、40℃の動粘度が32,000mm
/secで100℃の動粘度が810mm/sec
の市販品である。 ・ポリブテンBは、40℃の動粘度が160,000m
/secで100℃の動粘度が3,710mm
secの市販品である。 ・合成油Aは、ポリ−α−オレフィンで、40℃の動粘
度が31.26mm/secで100℃の動粘度が
5.902mm/secの市販品である。 ・合成油Bは、ポリ−α−オレフィンで、40℃の動粘
度が408.0mm/secで100℃の動粘度が4
0.00mm/secの市販品である。 ・合成油Cは、α−オレフィンとエチレンのコオリゴマ
ーで、40℃の動粘度が380.0mm/secで1
00℃の動粘度が40.00mm/secの市販品で
ある。 ・鉱油Aは、40℃の動粘度が46.93mm/se
cで、100℃の動粘度が8.100mm/secの
鉱物油60重量%と、40℃の動粘度が480.2mm
/secで、100℃の動粘度が31.56mm
secの鉱物油40重量%を混合したものである。
【0016】ボールジョント試験方法は、図1に示すボ
ールジョイントに各種グリースを封入し、下記の条件並
びに方法にてジョイントの揺動トルクを測定するもので
ある。
【0017】1.ジョイントの材質および条件 ボールスタット:クロムモリブテン鋼、球状頭部の直径
24mm、ロッドの長さ20cm ボールシート:ポリアセタール樹脂 試験温度:0℃、20℃、80℃ プレロード:2,000kg 組み付け直後の揺動回数:10回揺動 揺動トルク組:各温度で1時間放置後、常温にて20秒
以内に揺動トルクを測定。
【0018】2.試験方法 ボールシート並びにボールスタットの摺動面に供試グリ
ース約1.0gを均一に塗布した後、ボールシートにボ
ールスタットをはめ込み、ソケットに組み付け、ジョイ
ントの軸方向に2,000kgのプレロードを掛け圧入
させた。圧入後、10回揺動させ、0℃および20℃並
びに80℃の各温度で、60分間放置した後、揺動トル
クを測定した。揺動トルクの測定は常温にて測定した
が、恒温槽の中から取り出した後、20秒以内に測定し
た。
【0019】実施例1 1,000mlのビーカーにあらかじめ合成油A90.
0g、合成油B192.0gおよびポリブテンA100
0.5gを計り取り、約50℃に加熱混合しベースとな
る粘稠剤を調合した。次に、グリース製造釜に調合した
粘稠剤650g(全粘稠剤おおよそ50重量%)、水酸
化リチウム30.0g、ステアリン酸187.5gおよ
び蒸留水60mlを充填し密閉した。密閉後、毎分30
回転で攪拌しながら加熱を開始した。グリースの内容物
の温度が160℃に達した時に、グリース製造釜の内圧
が、3.3kg/cmを示したので、攪拌回転数を毎
分15回転に落し、脱水用のバルブをわずかに開け脱水
を行なった。約25分経過後、バルブより蒸気がほとん
ど出なくなったため、更に加熱し、208℃まで昇温し
た。208℃に達した時点で残りの粘稠剤632.5g
を釜に充填し一気に冷却を開始した。約35分後、温度
が80℃まで冷えたので釜からグリースを取り出し、三
本ロールで均一に仕上げた。この時得られたグリースの
ちょう度は235で滴点は215℃であった。この時グ
リースに使用した粘稠剤(基油+ポリブテン)をあらか
じめB型回転粘度計にて測定したところ粘度は20℃で
46,700センチポアズであった。
【0020】実施例2 グリース製造釜に合成油A194.0g、合成油B43
8.5g、水酸化リチウム39.0g、ステアリン酸2
43.5gおよび蒸留水80mlを充填し密閉した。密
閉後、毎分30回転で攪拌をしながら加熱を開始した。
グリースの内容物の温度が160℃に達した時に、グリ
ース製造釜の内圧が、3.4kg/cm を示したの
で、攪拌回転数を毎分15回転に落し、脱水用のバルブ
をわずかに開け脱水を行なった。約30分経過後、バル
ブより蒸気がほとんど出なくなったため、更に加熱し、
210℃まで昇温した。210℃に達した時点で残りの
ポリブテンA584.4gを釜に充填し一気に冷却を開
始した。約30分後、温度が80℃まで冷えたので釜か
らグリースを取り出し、三本ロールで均一に仕上げた。
この時得られたグリースのちょう度は281で滴点は2
13℃であった。この時グリースに使用した粘稠剤(基
油+ポリブテン)をあらかじめB型回転粘度計にて測定
したところ粘度は20℃で9,100センチポアズであ
った。
【0021】実施例3 グリース製造釜に合成油A237.9g、合成油C35
6.7g、水酸化リチウム42.9g、ステアリン酸2
67.8gおよび蒸留水90mlを充填し密閉した。密
閉後、毎分30回転で攪拌をしながら加熱を開始した。
グリースの内容物の温度が160℃に達した時に、グリ
ース製造釜の内圧が3.4kg/cmを示したので、
攪拌回転数を毎分15回転に落し、脱水用のバルブをわ
ずかに開け脱水を行なった。約35分経過後、バルブよ
り蒸気がほとんど出なくなったため、更に加熱し、20
7℃まで昇温した。207℃に達した時点で残りのポリ
ブテンA594.7gを釜に充填し一気に冷却を開始し
た。約30分後、温度が80℃まで冷えたので釜からグ
リースを取り出し、三本ロールで均一に仕上げた。この
時得られたグリースのちょう度は276で滴点は215
℃であった。この時グリースに使用した粘稠剤(基油+
ポリブテン)をあらかじめB型回転粘度計にて測定した
ところ粘度は20℃で8,900センチポアズであっ
た。
【0022】実施例4 グリース製造釜に合成油A652.0g、水酸化リチウ
ム27.0g、ステアリン酸169.0gおよび蒸留水
60mlを充填し密閉した。密閉後、毎分30回転で攪
拌をしながら加熱を開始した。グリースの内容物の温度
が160℃に達した時に、グリース製造釜の内圧が、
3.3kg/cmを示したので、攪拌回転数を毎分1
5回転に落し、脱水用のバルブをわずかに開け脱水を行
なった。約25分経過後、バルブより蒸気がほとんど出
なくなったため、更に加熱し、210℃まで昇温した。
210℃に達した時点で残りのポリブテンA652.0
gを釜に充填し一気に冷却を開始した。約25分後、温
度が80℃まで冷えたので釜からグリースを取り出し、
三本ロールで均一に仕上げた。この時得られたグリース
のちょう度は269で滴点は210℃であった。この時
グリースに使用した粘稠剤(基油+ポリブテン)をあら
かじめB型回転粘度計にて測定したところ粘度は20℃
で8,950センチポアズであった。
【0023】実施例5 グリース製造釜に合成油B365.25g、ポリブテン
A243.5g、水酸化リチウム39.0g、ステアリ
ン酸243.5gおよび蒸留水80mlを充填し密閉し
た。密閉後、毎分30回転で攪拌をしながら加熱を開始
した。グリースの内容物の温度が160℃に達した時
に、グリース製造釜の内圧が3.5kg/cmを示し
たので、攪拌回転数を毎分15回転に落し、脱水用のバ
ルブをわずかに開け脱水を行なった。約30分経過後、
バルブより蒸気がほとんど出なくなったため、更に加熱
し、210℃まで昇温した。210℃に達した時点で合
成油365.25gとポリブテンB243.5gを混合
し、釜に充填し一気に冷却を開始した。約30分後、温
度が80℃まで冷えたので釜からグリースを取り出し、
三本ロールで均一に仕上げた。この時得られたグリース
のちょう度は275、滴点は211℃であった。この時
グリースに使用した粘稠剤(基油+ポリブテン)をあら
かじめB型回転粘度計にて測定したところ粘度は20℃
で14,500センチポアズであった。
【0024】比較例1 実施例1と同様な製造方法により、表2の比較例に記載
した量と種類の原料を用いて比較例1を得た。得られた
グリースのちょう度は211で滴点は210℃であっ
た。この時グリースに使用した粘稠剤(基油+ポリブテ
ン)をあらかじめB型回転粘度計にて測定したところ粘
度は20℃で71,000センチポアズであった。
【0025】比較例2 実施例1と同様な製造方法により、表2の比較例に記載
した量と種類の原料を用いて比較例2を得た。得られた
グリースのちょう度は292で滴点は215℃であっ
た。この時グリースに使用した粘稠剤(基油+ポリブテ
ン)をあらかじめB型回転粘度計にて測定したところ粘
度は20℃で763センチポアズであった。
【0026】比較例3 他社の市販アマイド系ボールジョイント用グリースを示
す。
【0027】比較例4 基油の動粘度が40℃で174.1mm/secであ
る当社の市販汎用リチウム系グリースを示す。
【0028】比較例5 基油の動粘度が40℃で148.0mm/secであ
るフォード規格M−1C75A適合の当社の固体潤滑剤
入り市販ボールジョイント用リチウム系グリースを示
す。
【0029】表1に実施例1〜5を、表2に比較例1〜
5を示すが、実施例1〜5の全てのグリースは全体的に
トルクが低く、また温度の変化によるトルクの変動が少
なく良好である。比較例1は、粘稠剤の粘度が6×10
センチポアズ以上の高い粘度のものを使用したグリー
スであるが、これは高温や常温においてのトルクが低
く、低温においてのトルクが高い。また比較例2は、粘
稠剤の粘度が3×10以下の低い粘度のものを使用し
たグリースであるが、このグリースは低温および高温で
のトルクが高い。比較例3〜5は市場で広く使われてい
るグリースであるが、比較例3は80℃の状態ではボー
ルスタットとボールシートの間からグリースが流れ出
し、トルクがやや高い。また、比較例4および5は常温
および高温で、何れもトルクが高い。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明のボールジョイント用グリース組
成物によって、自動車などの懸架装置のリンク部やかじ
とり装置のリンク部に多く使用されているボールジョイ
ントの作動トルクを低く出来、また温度変化によるトル
クの変動を少なくすることが可能となり、自動車の走行
安定性と信頼性の向上に大いに効果がある。
【0033】以下に本発明の実施態様項を列記する。 (1)(A)増ちょう剤として一般式(1) R−COOLi ………………(1) (式中、Rは炭素数18のステアリル基または12ヒ
ドロキシステアリル基を示す。)で示されるリチウム石
けん5〜25重量部と(B)ポリブテンと鉱油およ
び/または合成油とを混合して25℃の粘度が3×10
〜6×10センチポアズの範囲とした粘稠剤100
重量部とを含有することを特徴とするボールジョイント
用グリース組成物。 (2)遥動トルクが、0℃のとき70kg・cm以下、
20℃のとき60kg・cm以下、80℃のとき60k
g・cm以下である前項(1)記載のボールジョイント
用グリース組成物。 (3)ちょう度220〜295(グレード3号〜2
号)、滴点180〜220℃である前項(1)または
(2)記載のボールジョイント用グリース組成物。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボールジョイントの断面図を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 20:02 30:00 30:06 40:04 50:10 (72)発明者 益森 隆一 東京都港区台場二丁目3番2号 昭和シェ ル石油株式会社内 Fターム(参考) 4H104 BB17B BB19B CA04A DA02A EA02A EB02 FA01 LA04 LA20 PA50 QA18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)増ちょう剤として一般式(1) R−COOLi ………………(1) (式中、Rは炭素数18のステアリル基または12ヒ
    ドロキシステアリル基を示す。)で示されるリチウム石
    けん5〜25重量部と(B)ポリブテンと鉱油およ
    び/または合成油とを混合して25℃の粘度が3×10
    〜6×10センチポアズの範囲とした粘稠剤100
    重量部とを含有することを特徴とするボールジョイント
    用グリース組成物。
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