JP2003027078A - グリース供給装置 - Google Patents

グリース供給装置

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JP2003027078A
JP2003027078A JP2001213787A JP2001213787A JP2003027078A JP 2003027078 A JP2003027078 A JP 2003027078A JP 2001213787 A JP2001213787 A JP 2001213787A JP 2001213787 A JP2001213787 A JP 2001213787A JP 2003027078 A JP2003027078 A JP 2003027078A
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liquid propellant
mass
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oil
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Takahiro Sakotani
隆弘 迫谷
Kaoru Ishida
馨 石田
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MOLYBDENUM B P KK
SURIIAROOZU KK
Original Assignee
MOLYBDENUM B P KK
SURIIAROOZU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】細部であっても作業性よくグリースを供給する
ことができながらも、迅速にグリースの性能を発揮させ
ることができるようにする。 【解決手段】エアゾール容器内に、質量%で、グリース
を10〜70%、液状噴射剤を90〜30%充填して、
被供給箇所に対して前記グリースをエアゾール状態にて
噴霧自在に構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリース供給装置
に関し、更に詳しくは、被供給箇所に対してグリースを
エアゾール状態にて噴霧自在に構成してあるグリース供
給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】グリースとは、半固体状の潤滑剤であ
り、一般産業用機械・自動車等のベアリング・金属摺動
部分等に広く使用されている。グリースには多種多様な
ものがあり、使用目的に合わせて性質や特性も様々のも
のが適宜使用されている。
【0003】このようなグリースを被供給箇所に供給す
るための供給装置としては、一般に、被供給箇所に対し
て半固体状のグリースそのものを押し出し供給する押し
出し式の供給装置が用いられている。ところが、このよ
うな押し出し式の供給装置の場合には、半固体状のグリ
ースそのものを押し出し供給することから、細部には供
給し難く、別途細部注入用の装置を用いる必要や、組み
込まれた部品を取り外す必要などがあり、作業性が悪い
という不具合がある。
【0004】そこで、細部の被供給箇所であっても作業
性よくグリースを供給することができる供給装置とし
て、エアゾール式のグリース供給装置が提案されてい
る。従来、この種のグリース供給装置では、例えば鉱油
系や合成油系の潤滑油からなる基油に増ちょう剤を分散
させてあるグリースを、有機溶剤でエアゾール化可能な
粘性まで希釈分散させたスプレー原液をエアゾール容器
内に充填して、被供給箇所に対してそのスプレー原液を
噴霧自在に構成してある(例えば、特開2001−30
73号公報等)。
【0005】尚、この種の供給装置は、グリースを有機
溶剤により適切な粘性になるように混合タンク内にて希
釈分散させておき、そして、かかる分散させたグリース
の粒子の大きい物及びキョウ雑物をフィルターにより取
り除いたグリース原液を、エアゾール缶に充填し、バル
ブを取り付けてから、エアゾール缶内に噴射剤を注入し
てなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のスプレー原液を噴霧するグリース供給装置によ
れば、確かに細部の被供給箇所であっても作業性よくグ
リースを供給することができるものの、以下の問題があ
る。
【0007】つまり、従来の技術では、グリースを有機
溶剤により希釈分散させてあるスプレー原液が被供給箇
所に対して供給されるため、その有機溶剤が気化するま
ではグリースの本来の性能が発揮されないという不具合
がある。しかしながら、被供給箇所に対して噴霧供給さ
れたスプレー原液は、外気に接する表面側から先に有機
溶剤が気化しグリースの塗膜が形成され、有機溶剤が内
部に閉じこめられてしまい易いため、有機溶剤が完全に
気化するまでに相当な時間が必要となり、目的とするグ
リース本来の性能が得られるまでに、かなりの時間を要
することとなるのである。すると、有機溶剤が完全に気
化するまでは、スプレー原液は粘性が低いため、被供給
箇所が、回転、振動、衝撃、雨や水がかかる等の影響を
受ける部分であると、グリースの飛散、膜切れ、流失等
の問題が発生してしまうのである。
【0008】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、細部であっても作業性よくグリ
ースを供給することができ、しかも、グリースの性能を
迅速に発揮させることができるグリース供給装置を提供
するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述の目的
を達成するべく、鋭意検討した結果、グリースそのもの
を液状噴射剤と共にエアゾール容器内に充填すること
で、被供給箇所に対してグリースそのものをエアゾール
状態にて、そのグリースの性質を変えることなく噴霧で
きることを見いだし、以下の独特の構成を備える本発明
を完成するに至った。
【0010】本発明の特徴構成は、請求項1記載のとお
り、図1に例示するごとく、エアゾール容器内に、質量
%で、グリースを10〜70%、液状噴射剤を90〜3
0%充填して、被供給箇所に対して前記グリースをエア
ゾール状態にて噴霧自在に構成してあるところにある。
【0011】尚、ここで液状噴射剤とは、常用の温度に
おいて圧力が0.2MPa以上となる液化ガスであっ
て、現にその圧力が0.2MPa以上であるもの、また
は、圧力が0.2MPaとなる場合の温度が35℃以下
である液化ガスを意味する。
【0012】つまり、わざわざグリースを有機溶剤によ
り希釈分散させたスプレー原液ではなく、グリースその
ものを液状噴射剤とともに上記質量%にてエアゾール容
器内に充填してあるため、グリースが液状噴射剤により
充分に膨潤した状態となり、被供給箇所に対してグリー
スそのものをエアゾール状態にて噴霧することができる
のである。従って、本構成によれば、細部であっても作
業性よくグリースを供給することができ、しかも、グリ
ースの性能を迅速に発揮させることができる。
【0013】尚、質量%で、グリースの割合が70%を
越え、液状噴射剤の割合が30%未満になると、グリー
スが充分に液状噴射剤により膨潤し難いため、エアゾー
ル容器内のグリースの粘性が高く、グリースそのものを
エアゾール状態にて噴霧し難くなる。また、グリースは
粘性が高いために容器内面に付着し易く、全量を噴霧す
ることが困難となり容器内の残量が多くなるため、不経
済でもある。一方、グリースの割合が10%未満、液状
噴射剤の割合が90%を越えると、噴霧性は良好である
ものの、グリースの量が少なく、用途に見合った量を供
給できなくなり、また、フラッシングによる噴射剤の冷
却効果により、安定してグリースを噴霧供給し難くな
る。このため、エアゾール容器内に、質量%で、グリー
スを10〜70%、液状噴射剤を90〜30%充填する
のがよい。
【0014】さらに、従来の技術では、グリースを有機
溶剤により希釈分散させてあるスプレー原液が被供給箇
所に供給されるため、ゴムやプラスチックなど有機溶剤
の影響を受ける被供給箇所には供給し難いことや、ま
た、グリースを有機溶剤で希釈分散させる際の混合攪拌
によりグリースに対しせん断作用が働いて、グリースの
粘性が低下してしまうおそれや、また、溶剤で希釈分散
することにより粘性が低下するため増ちょう剤や添加剤
(具体的には固体潤滑剤であるグラファイト、二硫化モ
リブデン、PTFE等)の分離や凝集などのおそれがあ
ることや、さらに、有機溶剤として、イソヘキサン、n
―ヘキサン、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン
等が使用されているため、人体に対しても悪影響を与え
るおそれがあったが、本構成によればこれらの問題をも
一挙に解決することができる。しかも、従来の技術で
は、外気温により有機溶剤の気化速度が変化し易いた
め、品質を保持するためには、グリース供給装置のおか
れる雰囲気を一定の外気温に保つ必要があったが、本構
成によれば、グリースを液状噴射剤により膨潤させてあ
るため、あまり外気温に左右されることなく、品質的に
も安定したエアゾール状態のグリースを噴霧供給するこ
とができる。
【0015】さて、上述の請求項1記載の特徴構成に加
えて、請求項2記載のとおり、前記グリースは、基油と
なる鉱油系又は合成油系の潤滑油に、金属石けん系又は
非石けん系の増ちょう剤を分散させてなるものであれ
ば、より好ましい。
【0016】つまり、グリースが、基油となる鉱油系又
は合成油系の潤滑油に、例えばリチウム石けん基・ナト
リウム石けん基・カルシウム石けん基・アルミニウム石
けん基・複合石けん基等の金属石けん基系、又は、例え
ばウレア・シリカ・ベントナイト等の非石けん基系の増
ちょう剤を分散させてなるものであれば、温度により粘
性が変化し難いので、各種の用途に用いることができ利
便であるとともに、上述のとおりの質量%にて液状噴射
剤と共に容器内に充填することで、充分にグリースが液
状噴射剤により膨潤し易いため、安定してエアゾール状
態にてグリースを噴霧供給することができ、好適であ
る。しかも、このような組成からなるグリースの場合に
は、液状噴射剤と混合してから膨潤するまでの時間が短
時間であるため、製造効率を向上させることもできるの
である。尚、このような組成のグリースに、適宜必要に
応じて、各種添加剤(例えば、固体潤滑剤、防錆剤、極
圧剤、酸化防止剤、油性剤、粘度指数向上剤等)を添加
してあってもよいのはいうまでもない。
【0017】さて、上述の請求項1又は2記載の特徴構
成に加えて、請求項3記載のとおり、前記液状噴射剤
は、液化石油ガス(LPG)又はジメチルエーテル(D
ME)又はトリクロルフルオロエタン又はフロンの群の
中から選ばれた少なくとも一種であれば、比較的入手し
やすいものを利用することで、簡易にかつ経済的に所望
の供給装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に、本発明に係るグリース供
給装置の一実施形態の概略図を示す。
【0019】図に示すように、前記グリース供給装置
は、エアゾール缶(エアゾール容器の一例)1内にグリ
ースと液状噴射剤とを充填し、バルブ(図示せず)によ
り封止してあり、容器内では、これらグリースと液状噴
射剤とは、グリース及び液状噴射剤からなる液相と、液
状噴射剤の蒸気からなる気相とに分離している。そし
て、ボタン2を押してバルブを開くことで、液状噴射剤
の蒸気の圧力によって、グリースと液状噴射剤との混合
物がディップチューブ3〜バルブ〜ボタン2を介して容
器1の外に放出され、放出された液状噴射剤は急激に気
化膨張し、グリースがエアゾール状態にて噴射自在とな
るように構成してある。
【0020】まず、本発明に係るグリース供給装置の各
構成について、以下、説明する。
【0021】このように容器1内に充填されるグリース
と液状噴射剤は、質量%にて、グリースが10〜70
%、液状噴射剤が90〜30%となるように充填してあ
り、しかも、グリースは液状噴射剤により充分に膨潤し
た状態となっている。
【0022】前記グリースとしては、半固体状の潤滑剤
であれば如何なるものでも採用可能であるが、基油とな
る鉱油系又は合成油系の潤滑油に、金属石けん系又は非
石けん系の増ちょう剤を分散させてなるものであれば、
より好ましい。
【0023】前記鉱油系の潤滑油としては、例えば、パ
ラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香族系炭
化水素を用いればよい。前記合成油系の潤滑油として
は、例えば、エステル系合成油、合成炭化水素油、ポリ
グリコール系合成油、フェニルエーテル系合成油、シリ
コン系合成油、フッ素系合成油を用いればよい。
【0024】前記金属石けん基系の増ちょう剤として
は、例えば、カルシウム(Ca)石けん基、ナトリウム
(Na)石けん基、アルミニウム(Al)石けん基、リ
チウム(Li)石けん基、複合石けん基等を用いればよ
い。前記非石けん基系の増ちょう剤としては、ベントン
(ベントナイト)、シリカ(シリコン)、ウレア等を用
いればよい。
【0025】さらに、上記潤滑油と増ちょう剤に加え
て、例えば、固体潤滑剤(グラファイト、二硫化モリブ
デン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、窒化ホウ素等の粉
末)、防錆剤、極圧剤、酸化防止剤、油性剤、粘度指数
向上剤等の添加剤を、各種目的とするグリースの用途に
応じて添加してあっても勿論よい。
【0026】そして、このように構成されるグリース
は、混和ちょう度が85〜475(NLGI NO.0
00,00,0,1,2,3,4,5,6)の範囲のも
のをすべて好適に用いることができ、主に市販されてい
る混和ちょう度が220〜475(NLGI NO.0
00〜3)のものを採用することができ、比較的入手し
やすいものを利用することで、簡易にかつ経済的に本発
明の作用効果を享受することができる。しかも、このよ
うにグリースの硬さに関わらず、きわめて硬いものから
半流動状のものまで、上述のようにエアゾール状態にて
被供給箇所に対して噴射供給することができるため、グ
リース供給の作業性を向上させることもできる。
【0027】前記液状噴射剤は、常用の温度において圧
力が0.2MPa以上となる液化ガスであって、現にそ
の圧力が0.2MPa以上であるもの、または、圧力が
0.2MPaとなる場合の温度が35℃以下である液化
ガスを用いればよく、具体的には、液化石油ガス(LP
G)、ジメチルエーテル(DME)、トリクロルフルオ
ロエタン、フロンの夫々単一、及び、その混合ガスを用
いれば好適であり、特に、グリースを膨潤させる効果に
富むことからDMEを単一で或いはその他の液化ガスと
混合して用いるればより好適である。
【0028】因みに、液状噴射剤としては、このような
液化ガスに圧縮ガスを混合して用いても勿論よく、その
場合、グリースの噴射圧力を向上させることができる。
その混合割合としては、液化ガス 100質量部に対
し、圧縮ガス 10質量%以下とするのが好ましい。こ
れは、圧縮ガスが10質量%を越えると、噴射圧力が高
くなり過ぎて、被供給箇所に対して噴射して付着させた
グリースを飛散させてしまうおそれがあるためである。
尚、前記圧縮ガスとしては、グリースに対し酸化作用の
ないものであれば如何なるものでも用いればよく、例え
ば、炭酸ガス、窒素ガス等を用いればよい。
【0029】また、前記エアゾール容器1としては、エ
アゾール缶に限らず、その他の耐圧容器であれば如何な
るものでも勿論よく、そして、前記バルブ、ボタン2、
ディップチューブ3等についても公知の各種技術を採用
して、上述のように液状噴射剤と共に容器内に充填され
るグリースを、エアゾール状態にて噴射自在に構成すれ
ばよい。
【0030】次に、本発明に係るグリース供給装置の製
造方法について、簡単に説明する。
【0031】1)まず、エアゾール容器内に、グリース
を充填する。グリースの充填に際しては、公知の各種充
填方法を採用することができ、例えば、手充填や高粘度
品充填機により充填すればよい。尚、必ずしも必要では
ないが、攪拌球を、グリースを充填する前に予めエアゾ
ール容器内に入れておいてもよい。これにより、グリー
スの液状噴射剤による膨潤を促進させたり、また、その
膨潤状態の長期安定化を図ることができる。前記攪拌球
としては、ガラス・鉄・ステンレス等の素材からなるも
のを用いることができ、そして、3個以上入れても効果
があまり変わらないため、1〜2個入れればよい。
【0032】2)次に、エアゾール容器にバルブを取り
付け、液状噴射剤を充填し、グリースが噴射剤により充
分に膨潤するまで放置した後、十分エアゾール容器を振
ることで、本発明に係るグリース供給装置を得ることが
できる。前記バルブとしては、圧力充填法に適したもの
を選べばよく、液状噴射剤は、スルーステム・スルーバ
ルブ方式やアンダーカップ充填方式等による圧力充填方
法により充填すればよい。
【0033】このように、本発明に係るグリース供給装
置は、その製造にあたり、従来のようにグリースを有機
溶剤で適切な粘性になるように混合タンク内で希釈分散
させる必要や、フィルターで、その希釈分散させたグリ
ースの粒子の大きいもの及びキョウ雑物を取り除く必要
や、その希釈分散させた液の管理を行う必要がないた
め、製造時における安全性および作業性をも向上させる
ことができる。しかも、従来の技術では、上述のように
有機溶剤により希釈分散させたグリースをフィルターに
通過させる必要があるため、グリースの希釈分散液の粘
性が問題となり、エアゾール化に制約があったが、本発
明によればそのような制約も解消され、各種グリースを
簡易にエアゾール化することが可能となる。また、従来
の技術では、グリースを有機溶剤で希釈分散させる際
に、攪拌混合するため、グリースに対しせん断作用が働
き粘性低下の問題が起こるおそれや、溶剤で希釈分散す
ることにより、粘性が低下するため増ちょう剤やその他
の成分、具体的には固体潤滑剤であるグラファイト、二
硫化モリブデン、PTFE等の分離や凝集等の問題が発
生するおそれがあったが、本発明によれば、そのような
問題も解消することができる。
【0034】以上のように構成される本発明に係るグリ
ース供給装置によれば、被供給箇所に対して、グリース
そのものを本来の性状性能が変化することなく、噴霧供
給することが可能となるため、一般産業用機械、自動車
等の各種ベアリング、金属摺動部分、オープンギヤー、
ジョイント等に使用することができる。尚、押し出し供
給によりグリースが使用されているあらゆる部位にも、
勿論使用することができる。そして、供給されるグリー
スは、潤滑用としては勿論のこと、その他の用途、例え
ば、防錆用、絶縁用シール用、防水用、緩衝用に用いて
もよい。
【0035】
【実施例】以下に本発明の効果を確認するための具体的
な実施例、比較例を示すが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0036】実施例1 下記のグリースを高粘度品充填機で、攪拌球(スチール
ボール 3/8(in) 約9.5mm、2個)を入れ
たエアゾール缶(容量300ml)内に充填し、下記の
液状噴射剤をアンダーカップ充填方式で充填して、その
グリースおよび液状噴射剤が下記の質量%となるように
充填し、常温にて12時間放置後、十分によく振って、
NET 300mlのグリース供給装置を作製した。こ
のようにして得たグリース供給装置を用いて、下記の噴
霧性試験及び性状変化試験を行った。 グリース:Li石けん基グリース(組成:基油 鉱物
油、増ちょう剤 Li石けん基、添加剤 極圧剤,防錆
剤,酸化防止剤,油性剤) 30質量% 液状噴射剤:LPG 70質量%
【0037】噴霧性試験 次の条件、、にてグリースの噴霧性を確認した。
その結果を、図2(イ)に示す。尚、噴霧性について
は、◎…良好(問題なし)、○…やや脈動がある噴霧、
△…噴霧性が悪い、×…噴霧しない、で表す。 1リットルのビーカー内に常温にて噴霧 0℃で24時間放置後、1リットルのビーカー内に
常温にて噴霧 6ヶ月間静置保管後、1リットルのビーカー内に常
温にて噴霧
【0038】性状変化試験 エアゾール容器に充填する前のグリースと、上述の噴霧
性試験にて噴霧した直後(5分後)のグリースとにつ
いて、ちょう度と滴点の変化を確認した。その結果を、
図2(イ)に示す。ちょう度については、混和ちょう度
(at 25℃)を、JIS K 2220 5.3の
試験方法で測定した。滴点については、JIS K 2
220 5.4の試験方法で測定した。
【0039】実施例2 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(イ)に示す。 グリース:ウレアグリース(組成:基油 鉱物油、増ち
ょう剤 ウレア、添加剤 極圧剤,防錆剤,酸化防止
剤,油性剤) 50質量% 液状噴射剤:LPG 50質量%
【0040】実施例3 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(イ)に示す。 グリース:Li石けん基グリース(組成:基油 鉱物
油、増ちょう剤 Li石けん基、添加剤 極圧剤,防錆
剤,酸化防止剤,油性剤,固体潤滑剤・二硫化モリブデ
ン25%) 60質量% 液状噴射剤:LPG 40質量%
【0041】実施例4 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(イ)に示す。 グリース:Li石けん基グリース(組成:基油 エステ
ル系合成油、増ちょう剤 Li石けん基、添加剤 極圧
剤,防錆剤,酸化防止剤,油性剤) 60質量% 液状噴射剤:LPG 40質量%
【0042】実施例5 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(イ)に示す。 グリース:シリコングリース(組成:基油 シリコンオ
イル、増ちょう剤 シリカ、添加剤 防錆剤,酸化防止
剤,油性剤) 50質量% 液状噴射剤:LPG 50質量%
【0043】実施例6 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(ロ)に示す。 グリース:Ca石けん基グリース(組成:基油 鉱物
油、増ちょう剤 Ca石けん基、添加剤 極圧剤,防錆
剤,酸化防止剤,油性剤) 60質量% 液状噴射剤:LPG 40質量%
【0044】実施例7 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(ロ)に示す。 グリース:ベントングリース(組成:基油 鉱物油、増
ちょう剤 ベントン、添加剤 極圧剤,防錆剤,酸化防
止剤,油性剤) 60質量% 液状噴射剤:LPG 40質量%
【0045】実施例8 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(ロ)に示す。 グリース:Na石けん基グリース(組成:基油 グリコ
ール系合成油、増ちょう剤 Na石けん基、添加剤 防
錆剤,酸化防止剤,油性剤) 60質量% 液状噴射剤:LPG 40質量%
【0046】実施例9 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(ロ)に示す。 グリース:ウレアグリース(組成:基油 鉱物油、増ち
ょう剤 ウレア、添加剤 極圧剤,防錆剤,酸化防止
剤,油性剤,固体潤滑剤・二硫化モリブデン25%)
60質量% 液状噴射剤:LPG/DME=70/30(質量比)
40質量%
【0047】実施例10 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様に作製
し、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図2(ロ)に示す。 グリース:ウレアグリース(組成:基油 鉱物油、増ち
ょう剤 ウレア、添加剤 極圧剤,防錆剤,酸化防止
剤,油性剤,固体潤滑剤(PTFE)1%) 50質量
% 液状噴射剤:DME 50質量%
【0048】比較例1 まず、下記のグリース60質量%を、イソヘキサン40
質量%で希釈分散させてスプレー原液を調整した。そし
て、そのスプレー原液を、攪拌球(スチールボール 3
/8(in) 約9.5mm、2個)を入れたエアゾー
ル缶(容量300ml)内に充填し、下記の噴射剤をア
ンダーカップ充填方式で充填して、そのスプレー原液お
よび噴射剤が質量%で、70:30となるように充填
し、常温にて12時間放置後、よく振って、NET 3
00mlのグリース供給装置を作製した。このようにし
て得られたグリース供給装置について、上記の噴霧性試
験及び性状変化試験を行った。その結果を、図3に示
す。尚、有機溶剤がグリース内に残っているため、滴点
は測定することができなかった。 グリース:ウレアグリース(組成:基油 鉱物油、増ち
ょう剤 ウレア、添加剤 極圧剤,防錆剤,酸化防止
剤,油性剤,固体潤滑剤・二硫化モリブデン 25%) 液状噴射剤:LPG
【0049】比較例2 下記のグリース60質量%を、トルエン40質量%で希
釈分散させてスプレー原液を調整したこと以外は、比較
例1と同様にして、噴霧性試験及び性状変化試験を行っ
た。その結果を、図3に示す。尚、有機溶剤がグリース
内に残っているため、滴点は測定することができなかっ
た。 グリース:Na石けん基グリース(組成:基油 グリコ
ール系合成油、増ちょう剤 Na石けん基、添加剤 防
錆剤,酸化防止剤,油性剤)
【0050】比較例3 下記の組成のグリースおよび液状噴射剤を用い、下記の
質量%にて充填したこと以外は、実施例1と同様にし
て、噴霧性試験及び性状変化試験を行った。その結果
を、図3に示す。尚、噴霧性が悪いため、ちょう度、滴
点の測定は行わなかった。 グリース:ウレアグリース(組成:基油 鉱物油、増ち
ょう剤 ウレア、添加剤 極圧剤,防錆剤,酸化防止
剤,油性剤,固体潤滑剤・二硫化モリブデン25%)
75質量% 液状噴射剤:LPG/DME=70/30(質量比)
25質量%
【0051】図3に示す比較例1,2の結果からわかる
ように、従来のグリースを有機溶媒にて希釈分散させた
ものは、噴霧性には問題なないものの、やはり、噴霧後
の特性が、グリースそのものの特性とは大きく異なって
おり、先述したように問題があることが確認された。ま
た、一例として比較例3に示したように、エアゾール容
器内にグリースと液状噴射剤とを充填しても、それらの
混合比率が、質量%で、グリース 10〜70%、液状
噴射剤 90〜30%の範囲にない場合には、本発明の
作用効果が享受できないことも確認された。
【0052】これに対して、図2からわかるように、本
発明に係るグリース供給装置の場合には、脈動もなく非
常に良好にグリースそのものをエアゾール状態にて噴霧
できることが確認され、しかも、噴霧後のグリースの特
性は、グリースそのものの特性とほとんど同じであり、
噴霧後迅速にグリースの性能が発揮されることも確認さ
れた。しかも、エアゾール容器内において液相状態にあ
るグリースと液状噴射剤との混合状態を確認したとこ
ろ、グリースと液状噴射剤とは全体的に均一な混合状態
にあり、グリースの添加剤(特に粉末状の固定潤滑剤
等)も局所的にかたよることなく均一に分散しており、
本発明のグリース供給装置では、グリースそのものの配
合状態が変質することもなく、安定して、グリースの性
能を発揮されることも確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るグリース供給装置の一実施形態を
示す概略説明図
【図2】実施例についての試験結果を示す説明図
【図3】比較例についての試験結果を示す説明図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 117/02 C10M 117/02 F16N 3/00 F16N 3/00 // C10N 10:02 C10N 10:02 10:04 10:04 10:06 10:06 50:04 50:04 50:10 50:10 (72)発明者 石田 馨 東京都練馬区田柄5―5―10―401 株式 会社スリーアローズ内 Fターム(参考) 4F033 RA02 4H104 AA22B AA24B BB17B BE13B DA02A EB02 FA01 FA02 FA03 QA09 QA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアゾール容器内に、質量%で、グリー
    スを10〜70%、液状噴射剤を90〜30%充填し
    て、 被供給箇所に対して前記グリースをエアゾール状態にて
    噴霧自在に構成してあるグリース供給装置。
  2. 【請求項2】 前記グリースは、基油となる鉱油系又は
    合成油系の潤滑油に、金属石けん基系又は非石けん基系
    の増ちょう剤を分散させてなる請求項1記載のグリース
    供給装置。
  3. 【請求項3】 前記液状噴射剤は、液化石油ガス又はジ
    メチルエーテル又はトリクロルフルオロエタン又はフロ
    ンの群の中から選ばれた少なくとも一種である請求項1
    又は2記載のグリース供給装置。
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