JP2000227015A - オイルパン - Google Patents

オイルパン

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JP2000227015A
JP2000227015A JP11026522A JP2652299A JP2000227015A JP 2000227015 A JP2000227015 A JP 2000227015A JP 11026522 A JP11026522 A JP 11026522A JP 2652299 A JP2652299 A JP 2652299A JP 2000227015 A JP2000227015 A JP 2000227015A
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oil
lubricating oil
cover
heat retaining
oil pan
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Hideki Matsuoka
英樹 松岡
Eiichi Kamiyama
栄一 神山
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Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、貯留された内燃機関の潤滑油に対し
て十分な保温性能を発揮するオイルパンを提供すること
を目的とする。 【解決手段】境界面A上に露出する油温センサ60の端
部60aが潤滑油と接触すると、油温センサ60は矢印
X方向に湾曲する。この時、油温センサ60とワイヤ6
4で接続された保温用カバー50は軸支部62を回転軸
にして矢印Y1方向に回転して開状態となり、アッパー
室44内に滞留した潤滑油をロアー室46内に流下させ
る。ロアー側本体42、バッフルプレート48及び保温
用カバー50は、内部が真空の2重壁構造を有してお
り、その熱伝導率は非常に低くなっている。また、ロア
ー側本体42内は、通常、バッフルプレート48及び保
温用カバー50で密閉されている。従って、オイルパン
10は、内部の潤滑油に対して高い保温性能を発揮す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイルパンに関
し、特に、潤滑油を保温するうえで最適なオイルパンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関用の潤滑油を貯留さ
せておく装置としてオイルパンが広く用いられている。
一般に、オイルパンに貯留された潤滑油は、内燃機関の
運転時に、異物を除去するストレーナを介してオイルポ
ンプに汲み上げられ、更にオイルフィルタで浄化された
後にカムシャフトの軸受けやバルブのガイド等、内燃機
関内の各種接触部に潤滑、冷却等のために供給される。
そして、各種接触部の潤滑、冷却等に使用された後の潤
滑油は、オイルパンに流入して、再びオイルポンプに汲
み上げられるまでオイルパン内に貯留される。
【0003】ここで、貯留する潤滑油に対するオイルパ
ンの保温性能が低いと、内燃機関の運転停止後に潤滑油
が急速に冷えて低温度になる。低温になるにつれて潤滑
油は、粘度が増してその流動性が低下する。従って、保
温性能の低いオイルパンを有する内燃機関では、その始
動時に流動性の低い潤滑油を循環させることになるた
め、スターターモータに大きな負荷がかかり、バッテリ
ーの消耗が大きくなる。また、内燃機関の始動時の潤滑
油の流動性が低いと、潤滑油の温度が適温に上昇するま
で、内燃機関内部の各種接触部に十分な潤滑油が供給さ
れずに潤滑油不足が発生する。内燃機関内の各種接触部
が潤滑油不足になると、内燃機関の運転に伴うフリクシ
ョンの増大、ピストンの焼きつき、スラッジの堆積等の
多くの不具合が生じ、内燃機関の耐久性及び燃費効率の
低下や排気ガスの浄化効率の低下等につながってしま
う。
【0004】そこで、例えば、特開昭53−67036
号公報に開示されるオイルパンでは、壁体を内側壁体と
外側壁体とからなる2重構造とし、かつ、内側壁体と外
側壁体の間に空気又はグラスウール等からなる断熱層を
設けることで、壁体が1重構造のオイルパンよりも潤滑
油に対する保温性能を向上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
オイルパンは、シリンダブロック側に対して断熱のため
の手段が講じられておらず開放された構造となっている
ため、シリンダブロック側に放熱し易くなっている。従
って、上記従来例のオイルパンの構成では、潤滑油に対
する十分な保温性能が得られなかった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、貯留された内燃機関の潤滑油に対して十分な保
温性能を発揮するオイルパンを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1に
記載する如く、オイルを収容する本体と、前記本体を覆
い、開状態となってオイルを流入させるカバーと、前記
カバー上に蓄積されたオイルの量に応じて前記カバーを
開閉させる開閉機構とを有することを特徴とするオイル
パンによって達成される。
【0008】このようなオイルパンでは、カバー上に蓄
積されたオイルが所定量以下の時、開閉機構によりカバ
ーが閉状態とされる。カバーが閉状態となることで本体
内の気密性が確保されるので、オイルは効果的に保温さ
れる。従って、請求項1記載のオイルパンは、オイルに
対して十分な保温性能を発揮する。また、上記目的は、
請求項2に記載する如く、請求項1記載のオイルパンに
おいて、前記開閉機構は、オイルの温度に反応して前記
カバーを開閉させる感温機構であることを特徴とするオ
イルパンによって達成される。
【0009】このようなオイルパンでは、感温機構が潤
滑油に対して非接触の時、カバーを閉状態とする。カバ
ーが閉状態となることで本体内の気密性が確保されるの
で、オイルは効果的に保温される。従って、請求項2記
載のオイルパンは、潤滑油に対して十分な保温性能を発
揮する。また、上記目的は、請求項3に記載する如く、
請求項1記載のオイルパンにおいて、前記開閉機構は、
潤滑油の油面に浮き、該油面の高さに応じて前記カバー
を開閉させる浮き袋であることを特徴とするオイルパン
によって達成される。
【0010】このようなオイルパンでは、カバー上の潤
滑油量が所定量以下であって浮き袋が潤滑油面に浮いて
いない時、カバーが閉状態とされる。カバーが閉状態と
なることで本体内の気密性が確保されるので、オイルは
効果的に保温される。従って、請求項3記載のオイルパ
ンは、潤滑油に対して十分な保温性能を発揮する。更
に、上記目的は、請求項4に記載する如く、請求項1記
載のオイルパンにおいて、前記開閉機構は、オイルの重
みに応じてオン状態又はオフ状態となるスイッチと前記
スイッチのオン状態又はオフ状態に応じて前記カバーを
開閉させる機構とを有することを特徴とするオイルパン
によって達成される。
【0011】このようなオイルパンでは、潤滑油量が所
定量以下であってスイッチがオフ状態の時、カバーを開
閉させる機構によりカバーが閉状態とされる。カバーが
閉状態となることで本体内の気密性が確保されるので、
オイルは効果的に保温される。従って、請求項4記載の
オイルパンは、潤滑油に対して十分な保温性能を発揮す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を用いて、本発
明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第
1実施例であるオイルパン10を備えた内燃機関12の
主な構成装置を示す図である。図1に示すように、内燃
機関12は、オイルパン10の他、オイルストレーナ1
4、オイルポンプ16、オイルフィルタ18、クランク
シャフト20、コネクティングロッド22、ピストン2
4、バルブ26、カムシャフト28、30、バルブタイ
ミング制御装置32、カムシャフトタイミングプーリ3
4、クランクシャフトタイミングプーリ36及びタイミ
ングベルト38等を有する。
【0013】オイルパン10は、内燃機関12内の各種
接触部を潤滑するための潤滑油(オイル)を貯留する。
オイルストレーナ14は、オイルパン10からオイルポ
ンプ16への潤滑油の吸い込み口であり、その先端部が
金網で覆われている。オイルストレーナ14が備える金
網は、潤滑油がオイルパン10からオイルポンプ16に
吸入される際に大きな異物を除去し、オイルポンプ16
内に異物が吸収されないようにする。オイルポンプ16
は、内燃機関12の回転により駆動され、潤滑油をオイ
ルパン10から汲み上げてオイルフィルタ18に供給す
る。オイルフィルタ18は、潤滑油内に含まれている微
小な空気中のゴミや燃焼によって生じたスラッジ等を取
り除く。そして、オイルフィルタ18により浄化された
潤滑油は、クランクシャフト20、コネクティングロッ
ド22、ピストン24、バルブ26、カムシャフト2
8、30、バルブタイミング制御装置32、カムシャフ
トタイミングプーリ34、クランクシャフトタイミング
プーリ36及びタイミングベルト38等に供給され、各
部の潤滑、冷却及び清浄等に使用される。そして、潤
滑、冷却及び清浄等に使用された潤滑油は内燃機関12
内を流れ落ち、再びオイルパン10内に貯留される。な
お、図1に示す矢印は、潤滑油の供給方向を示す。
【0014】図2は、本発明の第1実施例であるオイル
パン10の構成図である。図2に示すように、オイルパ
ン10は、アッパー側本体40とロアー側本体42とか
らなる2分割構造になっている。アッパー側本体40
は、図示しないシリンダブロックに取り付けられてい
る。また、ロアー側本体42は、内部が真空の2重壁構
造とされている。
【0015】アッパー側本体40内には、アッパー室4
4が形成され、ロアー側本体42内には、ロアー室46
が形成されている。そして、アッパー室44とロアー室
46は、バッフルプレート48及び保温用カバー50で
区切られている。また、ロアー室46内には、オイルス
トレーナ14が設けられている。オイルストレーナ14
は、下部オイルストレーナ14aと上部オイルストレー
ナ14bからなる。下部オイルストレーナ14aは、可
撓性を有し、金網が設けられた先端部は常に潤滑油に浸
漬されるように設けられている。また、上部オイルスト
レーナ14bは、一端がロアー室46内で下部オイルス
トレーナ14aに接続され、他端が図1に示すオイルポ
ンプ16に接続されている。図1に示す内燃機関12の
運転時には、ロアー室46内に貯留された潤滑油が下部
オイルストレーナ14a内に吸い込まれてオイルポンプ
16に供給される。
【0016】バッフルプレート48は、ロア−側本体4
2と同様に内部が真空の2重壁構造を有し、オイルパン
10の形状保持、ロアー室46内における潤滑油の偏り
防止、及び、スプラッシュシールドとして機能する。ま
た、バッフルプレート48は、アッパー室44の最下部
に位置する開口部54を備えている。アッパー室44内
に流れ落ちてきた潤滑油は、この開口部54を介してロ
アー室46内に流入することができる。バッフルプレー
ト48と上部オイルストレーナ52bとの間は、シール
56によりシーリングされている。
【0017】開口部54を間にしてバッフルプレート4
8と対向する位置には、保持体58が配設されている。
また、保持体58内には、油温センサ60が格納されて
いる。油温センサ60は、2枚の膨張率の異なる金属を
貼り合わせることで形成されたバイメタルである。油温
センサ60の一端である端部60aは、アッパー室44
内において境界面Aより上側に露出しており、油温セン
サ60の他端である端部60bは、ロアー室46内に露
出している。油温センサ60は、内燃機関12の運転時
に高温となった潤滑油に触れると、図2中、矢印X方向
に湾曲する。従って、内燃機関12の運転中にアッパー
室44内に潤滑油が滞留して、その油面が境界面Aより
上になると端部60aと潤滑油が接触して油温センサ6
0が矢印X方向に湾曲する。
【0018】保温用カバー50は、ロアー側本体42と
同様に内部が真空とされた2重壁構造を有する。また、
保温用カバー50は、平板状の蓋体であり、その平面積
が開口部54よりも僅かに大きくなるように形成されて
いる。また、保温用カバー50は、軸支部62において
保持体58に軸支されている。そして、保温用カバー5
0は、軸支部62を回転軸にして図2中、矢印Y1方向
に回転可能となっている。
【0019】軸支部62内には、図示しないバネが設け
られている。この軸支部62内のバネは、保温用カバー
50に対して常に上向きの付勢力を与える。また、保温
用カバー50の端部50aと油温センサ60の端部60
bとは、ワイヤ64によって所定の張力で接続されてい
る。図2に示すように、アッパー室44内に滞留した潤
滑油の油面が境界面Aより下にある時は、保温用カバー
50は、軸支部62内のバネの付勢力によって、開口部
54を覆うようにバッフルプレート48に係止されて閉
状態となる。ここで、アッパー室44からロアー室46
への潤滑油の流入口は、開口部54のみである。従っ
て、保温用カバー50の閉状態時には、ロアー室46内
の気密性が確保される。
【0020】図3は、保温用カバー50が開状態の時の
オイルパン10内の様子を示す図である。図3に示すよ
うに、アッパー室44内に潤滑油が滞留して、その油面
が境界面Aより上になると、潤滑油と油温センサ60の
端部60aが接触する。潤滑油と端部60aが接触する
ことによって、油温センサ60は、図3中、矢印X方向
に湾曲する。上述の如く、油温センサ60の端部60b
と保温用カバー50の端部50aはワイヤ64で接続さ
れているので、油温センサ60aが矢印X方向に湾曲す
ると、保温用カバー50は、軸支部62内のバネの付勢
力に抗して図3中、矢印Y1方向に回転し、開状態とな
る。この時、アッパー室44内に滞留していた潤滑油
は、開口部54を介してロアー室46内に流下する。
【0021】アッパー室44内に滞留していた潤滑油が
ロアー室46内に流下すると、アッパー室44内の潤滑
油の量が減少し、潤滑油の油面が境界面Aよりも下にな
る。このため、潤滑油と油温センサ60の端部60aが
非接触となり、油温センサ60は元の形状に戻る。この
時、保温用カバー50は、軸支部62内のバネの付勢力
によって矢印Y1方向に回転してバッフルプレート48
に係止され、再び閉状態となる。
【0022】上記のように、保温用カバー50は、アッ
パー室44内の潤滑油の量が所定量以下の時は閉状態と
なってロアー室46内の気密性を確保する。また、上述
の如く、ロアー側本体42、バッフルプレート48及び
保温用カバー50は、内部が真空の2重壁構造を有する
ため、熱伝導率が非常に低い。従って、本実施例のオイ
ルパン10は、潤滑油に対して非常に高い保温性能を発
揮する。
【0023】なお、境界面Aの高さは、オイルパン10
の容量や使用される潤滑油の量等を考慮して、潤滑油に
対する保温効果が最も高くなるタイミングで保温用カバ
ー50が開閉されるように設定される。また、アッパー
側本体40、ロアー側本体42、バッフルプレート48
及び保温用カバー50は、例えば、アルミ合金や防錆鋼
板等で構成される。また、アッパー側本体40をロアー
側本体42と同様の2重壁構造としてもよい。更に、オ
イルパン10を2分割構造とせずに単体構造としてもよ
い。
【0024】図4は、本発明の第2実施例であるオイル
パン70における保温用カバー50付近の拡大図であ
る。図4に示すように、オイルパン70が備える保温用
カバー50の端部50a上には、浮き袋72が配設され
ている。この浮き袋72は、潤滑油内に浸漬される体積
に応じた浮力を得る。また、保温用カバー50は、軸支
部62により矢印Y2方向に回転可能に軸支されてい
る。軸支部62の近傍には、軸74が配設されており、
浮き袋72と軸74は、シャフト76で接続されてい
る。なお、オイルパン70において、図示しない部分の
構成は第1実施例のオイルパン10と同一である。ま
た、オイルパン10と同一の構成部には同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0025】オイルパン70において、アッパー室44
内に滞留する潤滑油の量が所定量以下の場合、保温用カ
バー50は、自重と浮き袋72の重みによって図4中、
下向きの力を受ける。この時、保温用カバー50の端部
50aがバッフルプレート48に係止されることにより
保温用カバー50は、閉状態となる。アッパー室44か
らロアー室46への潤滑油の流入口は、開口部54のみ
なので、保温用カバー50の閉状態時には、ロアー室4
6内の気密性が確保される。
【0026】図5は、本発明の第2実施例であるオイル
パン70が備える保温用カバー50が開状態となった様
子を示す。図5に示すように、アッパー室44内に滞留
する潤滑油の量が所定量以上になると、浮き袋72に発
生する浮力によって浮き袋72は、軸74を回転軸に図
5中、矢印Y2方向に回転しながら潤滑油の油面に浮
く。この時、浮き袋72と一体化された保温用カバー5
0も図5中、矢印Y2方向に回転して開状態となる。保
温用カバー50が開状態となることによって、アッパー
室44内に滞留していた潤滑油は、開口部54を介して
ロアー室46内に流下する。
【0027】アッパー室44内に滞留していた潤滑油が
ロアー室46内に流下すると、アッパー室44内の潤滑
油量が減少し、潤滑油面が降下する。そして、潤滑油面
の降下に伴って、浮き袋72の位置も徐々に下がり、保
温用カバー50は再び閉状態となる。上記のように、保
温用カバー70は、アッパー室44内の潤滑油の量が所
定量以下の時は閉状態となってロアー室46内の気密性
を確保する。また、オイルパン70が有するロアー側本
体42、バッフルプレート48及び保温用カバー50
は、内部が真空の2重壁構造を有するため、熱伝導率が
非常に低い。このため、本実施例のオイルパン70は、
オイルパン10と同様に潤滑油に対して非常に高い保温
性能を発揮する。
【0028】なお、オイルパン70において、保温用カ
バー50の開閉のタイミングは、浮き袋72のサイズや
取付位置及び浮き袋72と保温用カバー50の重量によ
って決定される。従って、浮き袋72のサイズや取付位
置等は、潤滑油に対する保温効果が最も高くなるタイミ
ングで保温用カバー50が開閉されるように設定され
る。
【0029】図6は、本発明の第3実施例であるオイル
パン80における保温用カバー50付近の拡大図であ
る。図6に示すように、保温用カバー50は、軸支部6
2により図6中、矢印Y3方向に回転可能に軸支されて
いる。保温用カバー50の端部50aは、バッフルプレ
ート48に当接している。また、軸支部62の近傍に
は、アッパー室44内の潤滑油量に応じて保温用カバー
50を開閉させるスイッチ82が設けられている。な
お、オイルパン80において、図示しない部分の構成は
第1実施例のオイルパン10と同一である。また、オイ
ルパン10と同一の構成部には同一の符号を付し、その
説明を省略する。
【0030】スイッチ82内には、接点84a、84b
が設けられている。接点84aは、電源86と電気的に
接続されており、接点84bは、軸支部62内に設けら
れた図示しないモータに電気的に接続されている。ま
た、接点84aは、バネ88によってアッパー側本体4
0上に支持されている。そして、接点84aは、接点8
4bから離れる方向(図6中、上向き)の付勢力をバネ
88から受けている。接点84aは、上部からバネ88
による付勢力以上の力を受けると、スイッチ82の壁面
82aに沿って下降し、接点84bと接触する。
【0031】スイッチ82の壁面82aと接点84aと
の間は、図示しないシール材でシーリングされている。
このシール材により、接点84aの上部から壁面82a
と接点84aとの間を通って、スイッチ82内へ潤滑油
が流入することが防止されている。軸支部62内には、
図示しないバネも設けられている。このバネは、保温用
カバー50に対して常に上向きの付勢力を与える。オイ
ルパン80において、アッパー室44内に滞留する潤滑
油の量が所定量以下の場合、保温用カバー50は、軸支
部62内に設けられたバネの付勢力によって、開口部5
4を覆うようにバッフルプレート48に当接して閉状態
となる。ここで、アッパー室44からロアー室46への
潤滑油の流入口は、開口部54のみであり、保温用カバ
ー50の閉状態時には、ロアー室46内の気密性が確保
される。
【0032】図7は、本発明の第3実施例であるオイル
パン80が備える保温用カバー50が開状態となった様
子を示す。図7に示すように、アッパー室44内に滞留
した潤滑油の量が所定量以上となり、その油面が接点8
4aより上になると、接点84aの上部にも潤滑油が流
れ込む。一方、上述の如く、接点84aの下部に潤滑油
が流入することは防止されている。このため、接点84
aは、上部に流れ込んだ潤滑油の重みにより、壁面82
aに沿って接点84bに接触するまで下降する。
【0033】接点84aと接点84bが接触することに
よって、スイッチ82がオン状態となり、電源86から
供給される電圧によって軸支部62内の図示しないモー
タが作動する。モータの作動によって、保温用カバー5
0は図6中、矢印Y3方向に回転させられて開状態とな
る。この時、アッパー室44内に滞留していた潤滑油が
ロアー室46内に流下する。
【0034】アッパー室44内に滞留していた潤滑油が
ロアー室46内に流下すると、アッパー室44内の潤滑
油量が減少し、その油面が下がる。油面が下がることに
よって接点84a上の潤滑油量も減少する。このため、
接点84aはバネ88から上向きの力を受け、接点84
bから離れる。接点84aが接点84bから離れると、
スイッチ82はオフ状態となってモータは停止する。そ
して、保温用カバー50は、軸支部62内に設けられた
図示しないバネの付勢力によって再び、閉状態とされ
る。
【0035】上記のように、保温用カバー80は、アッ
パー室44内の潤滑油の量が所定量以下の時は閉状態と
なってロアー室46内の気密性を確保する。また、オイ
ルパン80が有するロアー側本体42、バッフルプレー
ト48及び保温用カバー50は、内部が真空の2重壁構
造を有するため、熱伝導率が非常に低い。このため、本
実施例のオイルパン80は、オイルパン10、70と同
様に潤滑油に対して非常に高い保温性能を発揮する。
【0036】なお、オイルパン80において、保温用カ
バー50の開閉のタイミングは、バネ88の弾性力やス
イッチ82がオフ状態の時の接点84aの高さ等によっ
て決定される。従って、バネ88の弾性力やスイッチ8
2がオフ状態の時の接点84aの高さ等は、潤滑油に対
する保温効果が最も高くなるタイミングで保温用カバー
50が開閉されるように設定される。
【0037】上述の如く、潤滑油に対するオイルパン1
0、7 0、8 0の保温性能が高いと、図1に示す内燃機
関12の運転時に流動性の高い潤滑油が循環することに
なるため、内燃機関12の運転に係るフリクションが低
減し、内燃機関12の出力性能及び燃費の向上が実現す
る。また、潤滑油に対するオイルパン10、70、80
の保温性能が高いと、内燃機関12の暖機時間が短縮化
される。そして、内燃機関12内を循環する冷却水の水
温も短時間で上昇する。このため、車両内のヒータ性能
が向上する。また、冷却水の水温が短時間で上昇するこ
とによって、内燃機関12の燃焼が促進されて内燃機関
12の運転に伴う振動及び騒音が低減する。更に、潤滑
油に対するオイルパン10、70、80の保温性能が高
いと、内燃機関12のファーストアイドル時間を短縮で
きる。ファーストアイドル時間が短縮化されると、エミ
ッション、潤滑油の消費量及びブローバイガス量が低減
する。エミッションやブローバイガス量が低減すると内
燃機関12内の構造や排気管を酸化させる水分の量も減
るので、内燃機関12や排気管の耐久性が向上する。
【0038】なお、上記実施例において、2重壁構造を
有するロアー側本体42、バッフルプレート48及び保
温用カバー50が特許請求の範囲に記載の本体に相当
し、保温用びカバー50が特許請求の範囲に記載のカバ
ーに相当する。また、油温センサ60及び軸支部62が
それぞれ特許請求の範囲に記載の感温機構及びカバーを
開閉させる機構に相当する。
【0039】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、カバー上に蓄積されたオイルが所定量以下の時、開
閉機構によりカバーが閉状態とされる。カバーが閉状態
となることで本体内の気密性が確保されるので、オイル
は効果的に保温される。従って、本発明のオイルパン
は、オイルに対して十分な保温性能を発揮することがで
きる。
【0040】また、請求項2記載の発明によれば、感温
機構が潤滑油に対して非接触の時、カバーが閉状態とさ
れる。カバーが閉状態となることで本体内の気密性が確
保されるので、オイルは効果的に保温される。従って、
本発明のオイルパンは、潤滑油に対して十分な保温性能
を発揮することができる。また、請求項3記載の発明に
よれば、カバー上の潤滑油量が所定量以下であって浮き
袋が潤滑油面に浮いていない時、カバーが閉状態とされ
る。カバーが閉状態となることで本体内の気密性が確保
されるので、オイルは効果的に保温される。従って、本
発明のオイルパンは、潤滑油に対して十分な保温性能を
発揮することができる。
【0041】更に、請求項4記載の発明によれば、潤滑
油量が所定量以下であってスイッチがオフ状態の時、カ
バーを開閉させる機構によりカバーが閉状態とされる。
カバーが閉状態となることで本体内の気密性が確保され
るので、オイルは効果的に保温される。従って、本発明
のオイルパンは、潤滑油に対して十分な保温性能を発揮
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のオイルパンを備えた内燃
機関の主な構成装置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例であるオイルパンの構成図
である。
【図3】保温用カバーが開状態の時のオイルパンの様子
を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例であるオイルパンが備える
保温用カバー付近の拡大図である。
【図5】保温用カバーが開状態となった様子を示す図で
ある。
【図6】本発明の第3実施例であるオイルパンが備える
保温用カバー付近の拡大図である。
【図7】保温用カバーが開状態となった様子を示す図で
ある。
【符号の説明】
10、70、80 オイルパン 12 内燃機関 40 アッパー側本体 42 ロアー側本体 44 アッパー室 46 ロアー室 48 バッフルプレート 50 保温用カバー 54 開口部 58 保持体 60 油温センサ 64 ワイヤ 72 浮き袋 74 軸 76 シャフト 82 スイッチ 84a、84b 接点 86 電源

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オイルを収容する本体と、 前記本体を覆い、開状態となってオイルを流入させるカ
    バーと、 前記カバー上に蓄積されたオイルの量に応じて前記カバ
    ーを開閉させる開閉機構とを有することを特徴とするオ
    イルパン。
  2. 【請求項2】請求項1記載のオイルパンにおいて、 前記開閉機構は、オイルの温度に反応して前記カバーを
    開閉させる感温機構であることを特徴とするオイルパ
    ン。
  3. 【請求項3】請求項1記載のオイルパンにおいて、 前記開閉機構は、潤滑油の油面に浮き、該油面の高さに
    応じて前記カバーを開閉させる浮き袋であることを特徴
    とするオイルパン。
  4. 【請求項4】請求項1記載のオイルパンにおいて、 前記開閉機構は、オイルの重みに応じてオン状態又はオ
    フ状態となるスイッチと前記スイッチのオン状態又はオ
    フ状態に応じて前記カバーを開閉させる機構とを有する
    ことを特徴とするオイルパン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7631629B2 (en) 2007-07-17 2009-12-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Heat transfer member for balancer housing
JP2010084563A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Toyoda Gosei Co Ltd 断熱オイルパン構造

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