JP2010084561A - オイルパン構造 - Google Patents

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博史 大中
Yasunori Uchida
安則 内田
Kenichi Mitsui
研一 三井
Kosuke Kusaba
幸助 草場
Noriyuki Noda
範幸 野田
Takao Suzuki
孝男 鈴木
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Abstract

【課題】潤滑油中の気泡を効率よく除去できる構造とする。
【解決手段】クランクケースロアー1に、上底外面にオイル導入孔31へ潤滑油を案内するオイル溝34をもつ樹脂製のアッパー部材3を収容配置し、オイルパン2とアッパー部材3との間に潤滑油を貯留する閉空間100を形成した。アッパー部材3は熱伝導率が低い樹脂からなるので潤滑油の粘度上昇が抑制されるとともに、潤滑油はオイル溝34で整流されてオイル導入孔31から閉空間100に流入する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の潤滑油中の気泡を低減できるオイルパン構造に関する。
内燃機関の潤滑油を貯留する装置として、オイルパンが広く用いられている。オイルパンに貯留された潤滑油(以下、オイルという)は、内燃機関の運転時にストレーナを介して汲み上げられ、オイルフィルタで異物が除去された後に、内燃機関の各種接触部の潤滑あるいは冷却に使用される。使用後のオイルはオイルパンに戻り、再び汲み上げられるまでオイルパン内に貯留される。
しかし汲み上げられて潤滑あるいは冷却に使用されたオイルは、使用中に気泡を巻き込む。また油滴としてクランクケースロアーからオイルパンに落下するため、落下中に気泡を含みやすい。そして落下中に回転しているクランクシャフトに衝突するものもあり、気泡をさらに巻き込んでしまう。このように気泡を多く含むオイルを潤滑油として用いた場合には、ラッシュアジャスターの作動不良や、潤滑性能が悪化するという問題が生じる。
そこで従来より、オイルパンの上部にバッフルプレートを配置することが行われている。例えば特開2000−199416号公報には、クランクケースロアーに取り付けられたアッパー側本体とロアー側本体との間にバッフルプレートを配置した二分割のオイルパン構造が提案されている。バッフルプレートにはオイル導入孔とオイル導出孔とが形成され、オイル導入孔には開閉可能なカバーが設けられ、オイル導出孔はストレーナの筒部で塞がれている。したがってこの構造によれば、クランクケースロアーへ落下した油滴はバッフルプレート表面に膜状に付着し、気泡が除去される。そして膜状に付着したオイルは、オイル導入孔からオイルパンへ流入して貯留される。
また実開平03−010013号公報には、バッフルプレートの油落し孔の下部に、フロート弁をもつ孔付弁受け部材を形成することが記載されている。
しかしながら、従来のオイルパン構造においては、オイル中に含まれる気泡を積極的に除去する構造としたものはない。
また従来のオイルパンは保温性を重視していないため、内燃機関の停止後には急激に油温が低下する。油温が低下すると、粘度上昇によってオイルの流動性が低下するために、内燃機関を次に始動した際の流動抵抗が高くフリクションロスが増大し、スターターモータへの負荷が大きくなったり、燃費が悪化するという問題があった。
特開2000−199416号公報 実開平03−010013号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、オイル中の気泡を効率よく除去できるようにすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明のオイルパン構造の特徴は、クランクケースロアーと、クランクケースロアーの下部に固定されたオイルパンと、下部に開口する逆容器形状をなしクランクケースロアーに収容された樹脂製のアッパー部材と、からなり、アッパー部材がクランクケースロアーとオイルパンとで挟持されてなりアッパー部材とオイルパンとの間にオイルが貯留される閉空間が形成されたオイルパン構造であって、
アッパー部材は閉空間へオイルを導入するオイル導入孔と閉空間からオイルを導出するオイル導出孔とを有し、オイル導入孔はアッパー部材の側壁に形成され、
アッパー部材には、上底外面に付着したオイルをオイル導入孔へ導くオイル流路が形成されていることにある。
本発明のオイルパン構造によれば、アッパー部材の上底外面には、付着したオイルをオイル導入孔へ導くオイル流路が形成されている。したがってアッパー部材に気泡を含むオイルが付着しても、オイル流路を流れる間に整流されて気液分離され、速やかにオイルがオイル導入孔へ導かれ、閉空間には気泡を含まないオイルが流入する。
アッパー部材は樹脂製であるので、熱伝導率が金属より小さい。そのため、金属製のバッフルプレートなどに付着する場合に比べてオイルの保温性が向上し、フリクションロスが抑制される。
またアッパー部材はクランクケースロアーに収容されているので、嵩高くなることがない。
そして樹脂製のロアー部材とアッパー部材との間に閉空間を形成すれば、閉空間は全体が樹脂で囲まれるため、貯留されたオイルの保温性がさらに向上する。
さらにロアー部材とアッパー部材との少なくとも一方の周壁に空気層を形成すれば、貯留されたオイルの粘度上昇がさらに抑制される。
また、アッパー部材の上底面が、クランクシャフトに設けられたカウンターウエイトの回転方向の下流側が下方となるように傾斜していれば、下方へのオイルの流動が促進される。したがってオイル流路をアッパー部材の上底面の下方位置に形成しておくことで、オイル流路へオイルを誘導でき、気液分離効果が向上する。
本発明の断熱オイルパン構造では、樹脂製のアッパー部材がクランクケースロアーとオイルパンとで挟持され、アッパー部材がクランクケースロアーの下部に形成された空間に入るとともに、アッパー部材によってクランクケースロアーとオイルパンとの間が仕切られている。このアッパー部材は、ポリアミド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイドなどから射出成形によって形成することができる。
アッパー部材がクランクケースロアーとオイルパンとで挟持されることで、アッパー部材とオイルパンとの間にオイルが貯留される閉空間が形成されている。このアッパー部材は、閉空間へオイルを導入するオイル導入孔と閉空間からオイルを導出するオイル導出孔とを有している。すなわち潤滑あるいは冷却に使用されたオイルは、クランクケースロアー内へ落下し、アッパー部材に付着した後に流動してオイル導入孔から閉空間内へ流入する。また閉空間内に貯留されたオイルは、オイルポンプによってオイル導出孔から汲み上げられる。
そして本発明のオイルパン構造では、アッパー部材の上底外面には、付着したオイルをオイル導入孔へ導くオイル流路が形成されている。このオイル流路は、断面U字状、断面V字状などの形状とすることができ、オイル導入孔に連通していることが望ましい。例えばオイル導入孔をアッパー部材の最下端に近い部位に形成し、オイル流路をアッパー部材の上底外面から下方に向かい、最後にオイル導入孔に到達するように形成することが望ましい。
またオイル流路をアッパー部材の上底外面に形成するとともに、その開口をアッパー部材の側面に表出させ、オイル流路から出たオイルがアッパー部材の側面に沿って流下した後にオイル導入孔から閉空間に流入するように構成することもできる。
また、アッパー部材とクランクケースロアーとの間に、オイル流路から出たオイルが集まって流れる集合流路を形成し、その集合流路の最下部にオイル導入孔を形成してもよい。
アッパー部材には、オイル導入孔を開閉可能な弁部材を配置することが望ましい。弁部材でオイル導入孔を塞ぐことで、閉空間に貯留されたオイルの放熱をさらに抑制することができ、保温性がさらに向上する。
この弁部材は、閉空間に貯留されたオイルが所定量になるまではオイル導入孔を開き、内燃機関の停止時に所定量になった時点でオイル導入孔を閉じるように構成することが望ましい。このような弁部材としては、例えばフロートを利用した弁部材を用いることができる。
オイルパンにはストレーナを配置し、オイル導出孔をストレーナで塞ぐことが望ましい。このように構成することで、閉空間とクランクケース内との連通をさらに遮蔽できるので、閉空間の気密性が高まり貯留されたオイルの保温性がさらに向上する。
上部に開口し潤滑油が貯留可能な容器形状をなす樹脂製のロアー部材と、ロアー部材を下方から覆う金属製のカバーとからオイルパンを構成し、ロアー部材をアッパー部材と固定することでロアー部材とアッパー部材との間に閉空間を形成することが望ましい。閉空間全体を樹脂で覆うことで、貯留されたオイルの放熱をさらに抑制することができる。
ロアー部材とアッパー部材とは、開口どうしが互いに対向するように固定されて閉空間が形成される。例えばロアー部材とアッパー部材の開口を互いに同一形状とし、開口端面どうしを突き合わせて溶着などで接合することもできるが、閉空間にはストレーナなどが配置されるので交換時のことも考慮し、ロアー部材とアッパー部材とは分離可能に固定することが望ましい。このようにするには、ロアー部材及びアッパー部材の開口周縁にフランジ部を形成し、両フランジ部を合わせてボルトなどで結合することができる。この場合、両フランジ部どうしの間に液状ガスケット(FIPG)などのシール材を介在させることが望ましい。
アッパー部材とロアー部材の少なくとも一方は、周壁内に空気層を有することが望ましい。空気層によって断熱性がさらに向上する。周壁を発泡樹脂から形成することで空気層を形成することも可能であるが、オイルが気泡に含浸したり、強度が低下する場合がある。したがって周壁を少なくとも二枚の樹脂板から形成し、各樹脂板の間に空気層を形成することが望ましい。
このようにするには、アッパー部材とロアー部材の少なくとも一方を容器形状の内側部材と内側部材より一回り大きな容器形状の外側部材とから構成し、内側部材と外側部材とを接合するとともに、内側部材と外側部材との間に空気層を形成することが望ましい。
フランジ部が形成されたアッパー部材とロアー部材の少なくとも一方の周壁内に空気層を形成する場合、以下のようにして容易に空気層を形成することができる。すなわちアッパー部材とロアー部材の少なくとも一方を、容器形状の内側部材と内側部材より一回り大きな容器形状の外側部材とから構成し、フランジ部を内側部材に形成し、外側部材の開口端面をフランジ部に溶着などで接合するだけで、空気層を容易に形成することができる。このようにすれば、フランジ部の数が少なくなるので、シール材を介在させる工数が低減される。そしてこのフランジ部をクランクケースロアーとオイルパンとの間に挟持することで、アッパー部材とロアー部材の少なくとも一方をクランクケースロアーとオイルパンとの間に固定することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に本実施例に係るオイルパン構造を、図2にその部品構成図を示す。このオイルパン構造は自動車に用いられ、アルミ合金製のクランクケースロアー1と、クランクケースロアー1の下面に固定されたステンレス鋼製のオイルパン2と、ガラス繊維で強化されたポリアミド樹脂製のアッパー部材3と、弁部材4と、ストレーナ5と、から構成されている。アッパー部材3は、クランクケースロアー1とオイルパン2との間に挟持されている。
クランクケースロアー1は、従来から用いられているものであり、その内部にはオイルパン2に対向する部位に比較的大きな空間10が形成されている。また下部には、オイルパン2をボルト固定するための複数のボス部11が形成されている。
オイルパン2は従来のオイルパンに相当する容器状に形成され、開口周縁部にはパンフランジ20が形成されている。また底部には、ドレインボルト21が螺合するボス22(図9参照)が突出している。
アッパー部材3は、逆容器形状をなしクランクケースロアー1の空間10に下方から収容される形状に形成されている。またアッパー部材3の外周表面の一部は、クランクケースロアー1の内周表面の一部に対応する形状をなし、クランクケースロアー1の内周表面の一部に密着して配置されるように構成されている。アッパー部材3の開口周縁部にはアッパーフランジ30が形成され、側方向に開口するオイル導入孔31(図3参照)と、上方向に開口するオイル導出孔32と、空気抜き孔33と、が形成されている。
アッパー部材3の上底外面には、断面略V字形状のオイル溝34が形成されている。このオイル溝34は、オイル導入孔31が形成されている側面35(図3参照)と反対側の側面36の上端部から上底外面を横断し、オイル導入孔31が形成されている側面35の上端部に開口している。またオイル溝34は、側面35へ向かって徐々に下降している。
図3に示すように、側面35はクランクケースロアー1の一平面部に対向し、その間に溝部12が形成されている。そして溝部12の下部にオイル導入孔31が開口している。アッパー部材3とオイルパン2との間には、弁部材4とストレーナ5が配置されている。
弁部材4は、弁本体40と、弁本体40から延びるロッド41と、ロッド41の他端が固定されたフロート42とからなる。弁本体40からは、脚部43が突出している。図3に示すように、ブラケット44がアッパー部材3に固定され、弁本体40がブラケット44に揺動自在に軸支されている。すなわち弁本体40は、揺動によってアッパー部材3のオイル導入孔31を開閉する。またフロート42は、弁本体40がオイル導入孔31を閉じたときに空気抜き孔33を閉じる。
ストレーナ5は、いずれも樹脂製の台部50と、メッシュ51と、蓋部52と、蓋部52から延びる円筒部53と、円筒部53の先端54から僅かに離れた位置に形成されたフランジ部55とからなり、台部50と蓋部52とはメッシュ51を介して連通している。
本実施例のオイルパン構造を組み立てるには、先ず弁部材4をアッパー部材3に取り付け、ストレーナ5のフランジ部55をアッパー部材3のオイル導出孔32の周囲に溶着固定する。そして全体をオイルパン2に配置する。その状態で、クランクケースロアー1の空間10にアッパー部材3を挿入する。このとき、オイル導出孔32から突出したストレーナ5の先端54は、クランクケースロアー1に形成されたオイルポンプ吸引通路13の開口に嵌合する。
そして図示しないボルトで、クランクケースロアー1、パンフランジ20、アッパーフランジ30を一体に固定する。これにより、アッパー部材3とオイルパン2との間に閉空間100が形成される。そしてクランクケースロアー1とアッパー部材3との間には、図3に示すように、流下したオイルを一時貯留する溝部12が形成され、溝部12の下部に対向するようにオイル導入孔31が開口している。またオイル導出孔32は、ストレーナ6の先端64とオイルポンプ吸引通路13とで塞がれている。
したがって本実施例のオイルパン構造によれば、クランクケースロアー1内へ落下した油滴はアッパー部材3の上底外面に付着し、膜状に濡れ広がることで気液分離される。そして濡れ広がったオイルはオイル溝34内に入り、オイル溝34を流下してアッパー部材3の側面35に到達し、さらに側面35を流下して溝部12に流入する。オイルはさらに溝部12を流下し、オイル導入孔31から閉空間100に流入して貯留される。このように比較的長い流路を流れる間にオイルは整流され、気液分離が進む。
またアッパー部材3は樹脂製であり熱伝導率が金属より低いため、流路を流れるオイルの放熱が抑制される。したがってオイルの粘度上昇が抑制され、フリクションロスが抑制される。
弁部材4の作動を以下に説明する。フロート42は閉空間100に貯留されたオイルに浮き、オイル液面と共に移動する。そしてオイル液面が所定高さ未満の場合には、図4に示すように、フロート42は自重によって下方へ移動し弁本体40はオイル導入孔31を開いている。また、脚部43がオイルパン2の内周表面に当接することで弁本体40の過度の揺動が規制されている。
オイル液面が上昇するにつれてフロート42が上方へ移動し、それに伴って弁本体40がオイル導入孔31を閉じる方向へ揺動する。オイル液面がオイル導入孔31より上部となった場合でも、空気抜き孔33が開口しているため閉空間100へのオイルの流入は続行される。そしてオイル液面が所定高さとなると、図5に示すようにフロート42が空気抜き孔33を閉じるとともに、弁本体40がオイル導入孔31を閉じる。これにより閉空間100は密閉状態となる。したがって貯留されたオイルからの放熱をさらに抑制することができ、保温性がさらに向上する。
したがって本実施例のオイルパン構造によれば、エンジン停止時には流下したオイルの大部分がオイル導入孔31から流入して閉空間100に貯留される。閉空間100は上面が断熱性の高い樹脂製のアッパー部材3で覆われ、オイル導入孔31の開口及び空気抜き孔33は弁部材4で閉じられ、オイル導出孔32はストレーナ6の先端64とオイルポンプ吸引通路13とで塞がれている。したがって貯留されたオイルからの放熱が抑制され、保温性に優れているので、次の始動時におけるフリクションロスを大きく低減することができる。
(実施例2)
本実施例のオイルパン構造を図6に示す。このオイルパン構造は、クランクケースロアー1とオイルパン2との間に、アッパー部材6とロアー部材7とからなるオイルパン本体8が配置されてなる。オイルパン本体8の内部には、実施例1と同様の弁部材4とストレーナ5が配置されている。なお実施例1と同様の形状をなし同様の機能をもつ部位には、実施例1と同じ符合を付けて説明する。
オイルパン本体8の構造を図7に示す。アッパー部材6は、逆容器形状の外側部材60と、同じく逆容器形状の内側部材61とからなる。外側部材60は、アッパーフランジ30をもたないこと以外は実施例1のアッパー部材3と同様の形状であり、実施例1と同様のオイル導入孔31と、上方向に開口するオイル導出孔32と、空気抜き孔33と、オイル溝34とが形成されている。
内側部材61は、外側部材60より一回り小さな形状に形成され、その開口周縁部にはアッパーフランジ62が形成されている。また側方向に開口する貫通筒部63(図8参照)と、上方向に開口する貫通筒部64及び貫通筒部65が形成されている。
そして内側部材61は外側部材60と重ねられ、外側部材60の内周表面に形成されたリブ66が内側部材61の外周表面と当接することで両者の位置決めがなされる。そして外側部材60の開口端面がアッパーフランジ62の上面に溶着され、外側部材60と内側部材61とが一体化してアッパー部材6が形成されている。外側部材60と内側部材61との間には、リブ66の高さに相当する厚さの空気層200が形成されている。そして貫通筒部63の先端がオイル導入孔31の周縁部に接合され、貫通筒部64及び貫通筒部65の先端がオイル導出孔32及び空気抜き孔33の周縁部に接合されることで、空気層200がシールされている。
ロアー部材7は、容器形状の外側部材70と、同じく容器形状の内側部材71とからなる。外側部材70の外周表面は、オイルパン2の内周表面に対応する形状をなし、オイルパン2の内周表面に密着して配置されるように構成されている。外側部材70の底部には、貫通孔72(図9参照)が形成されている。
内側部材71は、外側部材70より一回り小さな形状に形成され、その開口周縁部にはロアーフランジ73が形成されている。また外周表面には複数のリブ74が形成されている。底部には、オイルパン2のボス22が係合する貫通筒部75(図9参照)が形成されている。
そして内側部材71は外側部材70と重ねられ、リブ74が外側部材70の内周表面と当接するとともに、貫通筒部75が貫通孔72に係合しボス22が貫通筒部75に係合することで両者の位置決めがなされる。そして外側部材70の開口端面76がロアーフランジ73の下面に溶着され、外側部材70と内側部材71とが一体化してロアー部材7が形成されている。外側部材70と内側部材71との間には、図8に示すように、リブ74の高さに相当する厚さの空気層300が形成されている。
本実施例のオイルパン構造を組み立てるには、先ず弁部材4とストレーナ5が取り付けられたアッパー部材6とロアー部材7とを仮組付けする。このとき、ロアーフランジ73とアッパーフランジ62を重ねる。ロアーフランジ73とアッパーフランジ62との間には、FIPGを予め介在させておく。
次いで、全体をオイルパン2に配置する。このとき、図9に示すように、ボス22をオーリング23を介して貫通筒部75に挿通することで、配置の位置決めとシールを容易に行うことができる。その状態で、クランクケースロアー1の空間10にアッパー部材6を挿入する。
そして図示しないボルトで、クランクケースロアー1、パンフランジ20、ロアーフランジ73、アッパーフランジ62を一体に固定する。これにより、ロアー部材7とアッパー部材6との間に閉空間100をもつタンク形状のオイルパン本体8が形成される。またオイル導出孔32は、ストレーナ6の先端64とオイルポンプ吸引通路13とで塞がれている。
アッパー部材6の上底外面にはオイル溝34が形成され、クランクケースロアー1と側壁35との間には、流下したオイルを一時貯留する溝部12が形成され、溝部12の最低部に対向するようにオイル導入孔31が開口している。したがってオイル導入孔31に流入する前にオイルから気泡が十分に抜け、流下したオイルは確実にオイルパン本体8の閉空間100に貯留される。
したがって本実施例のオイルパン構造によれば、エンジン停止時には流下したオイルの大部分がオイル導入孔31から流入してオイルパン本体8の閉空間100に貯留される。閉空間100は全面が空気層200、300を有する断熱性の高い樹脂で囲われ、オイル導入孔31は閉空間100側から弁本体40で塞がれ、オイル導出孔32はストレーナ6の先端64とオイルポンプ吸引通路13とで塞がれ、空気抜き孔33は閉空間100側からフロート42で塞がれている。したがって閉空間100は密封状態となるため、貯留されたオイルからの放熱がさらに抑制され、保温性に優れているので、次の始動時におけるフリクションロスを大きく低減することができる。
(実施例3)
本実施例のオイルパン構造を図10に示す。クランクケースロアー1には、クランク軸14が回転可能に配置される。クランク軸14にはカウンターウエイト15が固着され、クランク軸14と共に回転する。本実施例では、カウンターウエイト15に対向するアッパー部材8の上底面80が、カウンターウエイト15の回転方向の下流側が下方となるように傾斜し、その最下端位置にオイル溝81が形成されている。他の構成は、実施例1と同様である。
したがって本実施例のオイルパン構造によれば、カウンターウエイト15の回転によってオイル溝81へのオイルの流動が促進されるので、気液分離効果がさらに向上する。
本発明の一実施例に係るオイルパン構造を示す斜視図である。 本発明の一実施例に係るオイルパン構造の分解斜視図である。 本発明の一実施例に係るオイルパン構造の断面図である。 本発明の一実施例に係るオイルパン構造をオイルパン本体内部側から見た斜視図である。 本発明の一実施例に係るオイルパン構造をオイルパン本体内部側から見た斜視図である。 本発明の第2の実施例に係るオイルパン構造の分解斜視図である。 本発明の第2の実施例に係るオイルパン構造に用いたオイルパン本体の分解斜視図である。 本発明の第2の実施例に係るオイルパン構造の断面図である。 本発明の第2の実施例に係るオイルパン構造の要部断面図である。 本発明の第3の実施例に係るオイルパン構造の要部断面図である。
符号の説明
1:クランクケースロアー 2:オイルパン
3:アッパー部材 4:弁部材
5:ストレーナ 6:アッパー部材
7:ロアー部材 8:オイルパン本体
31:オイル導入孔 33:空気抜き孔
34:オイル溝(オイル流路) 40:弁本体

Claims (4)

  1. クランクケースロアーと、該クランクケースロアーの下部に固定されたオイルパンと、下部に開口する逆容器形状をなし該クランクケースロアーに収容された樹脂製のアッパー部材と、からなり、該アッパー部材が該クランクケースロアーと該オイルパンとで挟持されてなり該アッパー部材と該オイルパンとの間に潤滑油が貯留される閉空間が形成されたオイルパン構造であって、
    該アッパー部材は該閉空間へ潤滑油を導入するオイル導入孔と該閉空間から潤滑油を導出するオイル導出孔とを有し、該オイル導入孔は該アッパー部材の側壁に形成され、
    該アッパー部材には、上底外面に付着した潤滑油を該オイル導入孔へ導くオイル流路が形成されていることを特徴とするオイルパン構造。
  2. 前記オイルパンは、上部に開口し潤滑油が貯留可能な容器形状をなす樹脂製のロアー部材と、該ロアー部材を下方から覆う金属製のカバーとからなり、該ロアー部材が前記アッパー部材と固定されることで該ロアー部材と該アッパー部材との間に前記閉空間が形成されている請求項1に記載のオイルパン構造。
  3. 前記アッパー部材と前記ロアー部材の少なくとも一方は、周壁内に空気層を有する請求項1又は請求項2に記載のオイルパン構造。
  4. 前記アッパー部材の上底面は、クランクシャフトに設けられたカウンターウエイトの回転方向の下流側が下方となるように傾斜している請求項1〜3のいずれかに記載のオイルパン構造。
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