JP2005325737A - バッフルプレート - Google Patents

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竜啓 寺田
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Abstract

【課題】内燃機関の駆動損失を抑制することができるバッフルプレートを提供すること。
【解決手段】クランクシャフト6を収納するクランク室4と、内燃機関1に供給されるオイルを貯留するオイルパン5との間に取り付けられ、クランク室4とオイルパン5とを連通する開口部10cを有するバッフルプレート10であって、この開口部10cを開閉する開閉部材である仕切り板11と、この仕切り板11を開口部10cに対して揺動可能に支持する弾性手段である弾性部材12とを備え、クランク室4内の圧力P1が圧力P1に対抗する弾性部材12の付勢力以上となると、仕切り板11がオイルパン5側に移動し、開口部10cが開く。
【選択図】 図3

Description

本発明は、バッフルプレートに関し、さらに詳しくは、クランク室内のオイルをオイルパン内に戻すバッフルプレートに関するものである。
一般に、乗用車、トラックなどに搭載されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関には、シリンダブロックおよびクランクケースによりクランク室が形成されている。このクランク室には、クランクシャフトが回転自在に支持されている。また、このクランクケースには、内燃機関の各部に供給されるオイルを貯留するオイルパンが固定されている。クランク室とオイルパンとの間には、このクランク室とこのオイルパンとを仕切るバッフルプレートが取り付けられている。
このバッフルプレートは、クランクシャフトにより油面のたたき、すなわちオイルパン内のオイル油面が回転するクランクシャフトによってたたかれること防止し、このオイルパン内のオイルが攪拌され気泡が混入することを防止するものである。また、バッフルプレートは、クランクシャフトがオイルパン内のオイルに浸かり、クランクシャフトが回転する際に発生するこのオイルによる抵抗を防止して、内燃機関の駆動損失の増加を抑制するものである。さらに、バッフルプレートは、内燃機関が傾斜した際に、オイルパン内のオイルに浸かることで、このオイルパン内のオイル油面の傾斜を抑制し、オイルポンプにオイルパン内のオイルを供給するストレーナのエア吸いを抑制するものである。
ここで、オイルパンからピストンとシリンダブロックとの間に散布されたオイルや、クランクシャフトを回転自在に支持するシャフトジャーナルに供給されたオイルなどは、バッフルプレート上に溜まることとなる。このオイルがバッフルプレート上に溜まりすぎると、クランクシャフトがこの溜まったオイルに浸かり、クランクシャフトが回転する際にこのオイルによる抵抗が発生し、内燃機関の駆動損失が増加する虞がある。そこで、特許文献1に示すように、バッフルプレート上に溜まったオイルをオイルパン内に戻す技術が提案されている。
特許文献1に示す従来のバッフルプレートは、バッフルプレートの皿状部におけるクランクシャフトの回転方向の進み側の側面にバッフルプレート上に溜まるオイルをオイルパンに戻すオイル落とし穴が設けられているものである。この従来のバッフルプレートによれば、効率よくバッフルプレート上に溜まったオイルをオイルパンに戻すことができる。
実公平6―22096号公報
上記従来のバッフルプレートに設けられたオイル落とし穴は、その径が小さいとバッフルプレート上に溜まったオイルを確実にオイルパンに戻すことができず、クランクシャフトがこのオイルパンに戻らず溜まったオイルに浸かり、クランクシャフトが回転する際にこのオイルによる抵抗が発生し、内燃機関の駆動損失が増加する虞がある。
ところで、クランク室の体積は、ピストンの往復運動により変化する。具体的には、ピストン位置が上死点となるとクランク室の体積が最も大きくなり、下死点となるとクランク室の体積が最も小さくなる。つまり、ピストンが上死点から下死点に移動する際には、クランク室の体積が減少し、下死点から上死点に移動する際には、クランク室の体積が増加する。従って、上記従来のバッフルプレートに設けられたオイル落とし穴の径が小さいと、ピストンが上死点から下死点に移動し、クランク室の体積が減少しても、クランク室内の気体が十分にオイルパン側に流入することができず、クランク室内の圧力が上昇する虞がある。このクランク室内の圧力上昇は、ピストンの往復運動の際の抵抗となり、内燃機関の駆動損失となる虞がある。
そこで、クランク室内の気体を十分にオイルパン側に流入させ、クランク室内の圧力上昇を抑制するために、上記従来のバッフルプレートに設けられたオイル落とし穴の径を大きくすることが考えられる。ここで、オイルパン内のオイル油面は、内燃機関の運転状態により変化するものであり、バッフルプレートがオイルパン内のオイルに浸かることがある。従って、上記従来のバッフルプレートに設けられたオイル落とし穴の径が大きいと、バッフルプレートのオイル落とし穴を通り、バッフルプレート上にオイルパン内のオイルが溜まる虞がある。つまり、オイルパン内のオイルがクランク室内に逆流し、バッフルプレート上に再びオイルが溜まる虞がある。このバッフルプレート上に溜まったオイルにクランクシャフトが浸かり、クランクシャフトが回転する際にこのオイルによる抵抗が発生し、内燃機関の駆動損失が増加する虞がある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、内燃機関の駆動損失を抑制することができるバッフルプレートを提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、クランクシャフトを収納するクランク室と、内燃機関に供給されるオイルを貯留するオイルパンとの間に取り付けられ、前記クランク室と前記オイルパンとを連通する開口部を有するバッフルプレートであって、前記開口部を開閉する開閉部材と、前記開閉部材を支持する弾性手段と、を備え、前記クランク室内の圧力が当該圧力に対抗する前記弾性手段の付勢力以上となると、前記開閉部材がオイルパン側に移動し前記開口部が開くことを特徴とする。
また、この発明では、上記バッフルプレートにおいて、前記開閉部材は、前記弾性手段により、前記開口部に対して揺動可能に支持されていることを特徴とする。
これらの発明によれば、クランク室内の圧力が対抗する弾性手段の付勢力以上となると、開閉部材がオイルパン側に移動し、開口部が開かれ、クランク室内の圧力が対抗する弾性手段の付勢力よりも低いと、オイルパン側に移動していた開閉部材がクランク室側に移動し、開口部が閉じられる。つまり、ピストンが上死点から下死点に移動することで、クランク室内の圧力が上昇すると、開閉部材が開口部を開き、この開閉部材により開口部が開いている際には、クランク室内の圧力よりもオイルパン内の圧力が低いため、クランク室内の気体は、オイルパン内に流入することができる。このとき、開口部には、クランク室からオイルパンに流入する気体の流れが発生するため、この流れによりバッフルプレート上に溜まったオイル、すなわちクランク室内のオイルをオイルパンに戻すことができる。また、内燃機関の運転状態により、オイルパン内のオイル油面が上昇し、バッフルプレートがオイルパン内のオイルに浸かっても、クランク室内からオイルパン内に流入する気体の流れによりオイルパン内のオイルの進入を抑制され、オイルパンからクランク室へオイルの逆流を抑制することができる。
また、この発明では、上記バッフルプレートにおいて、バッフルプレートは、オイルパン側に凹む凹部が形成され、開口部は、凹部に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、クランク室内のオイルは、バッフルプレート上に落ちると、このバッフルプレートの凹部に移動し溜まることとなる。従って、この凹部に形成された開口部が開閉手段により開くと、クランク室からオイルパンに流入する気体の流れにより、凹部に溜まったクランク室内のオイルを効率良く、確実にオイルパンに戻すことができる。
また、この発明では、上記バッフルプレートにおいて、開閉部材が開口部よりクランク室側に移動することを規制する規制手段をさらに備えることを特徴とする。
この発明よれば、規制手段は、クランク室内の圧力が弾性手段の付勢力よりも低くなった際に、この弾性手段の付勢力により開閉部材が開口部よりクランク室側に移動することを規制する。従って、内燃機関の運転状態により、オイルパン内のオイル油面が上昇し、バッフルプレートがオイルパン内のオイルに浸かった際に、クランク室内の圧力がオイルパン内の圧力よりも低くても、規制手段が弾性部材の付勢力により開閉部材がクランク室側に移動し、開口部が開かれることを防止するので、オイルパン内のオイルの進入を抑制され、オイルパンからクランク室へオイルの逆流を抑制することができる。
この発明にかかるバッフルプレートは、クランク室内のオイルをオイルパン内に戻すとともにクランク室内の気体をオイルパン内に流入させ、かつオイルパンからクランク室へのオイルの逆流を抑制するので、内燃機関の駆動損失を抑制することができるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。ここで、以下に説明するバッフルプレートは、乗用車、トラックなどの車両に搭載されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関に備えられるものである。
図1は、実施例1にかかるバッフルプレートを備える内燃機関の構成例を示す図である。図2−1は、開口部が閉じられた状態のバッフルプレートの斜視図である。図2−2は、開口部が開かれた状態のバッフルプレートの斜視図である。図3は、実施例1にかかるバッフルプレートの動作説明図である。図1に示すように、内燃機関1には、シリンダブロック2と、このシリンダブロック2に図示しない固定手段により固定されるクランクケース3とによりクランク室4が形成される。このクランク室4と、クランクケース3に図示しない固定手段により固定されるオイルパン5との間にバッフルプレート10が取り付けられている。このクランク室4内には、クランクシャフト6と、コンロッド7と、ピストン8とが収納されている。クランクシャフト6は、シリンダブロック2とクランクケース3との間に介在する図示しないシャフトジャーナルにより、クランク室4内において回転自在に支持されている。コンロッド7は、クランクシャフト6およびピストン8のそれぞれに回転自在に支持されており、ピストン8の往復運動を回転運動に変換してクランクシャフト6に回転力を与えるものである。ピストン8は、クランクシャフト6およびコンロッド7により、シリンダブロック2内を上下動可能に支持されている。また、オイルパン5には、オイルが貯留されており、このオイルはオイルパン5内に配置された図示しないストレーナおよびオイルポンプを介して、内燃機関1の各部に潤滑油あるいは作動油として供給される。なお、6aは、カウンターウェイト部である。
バッフルプレート10は、図1に示すように、開閉部材である仕切り板11と、弾性手段である弾性部材12とにより構成されている。このバッフルプレート10は、図2−1に示すように、フランジ部10aと、凹部10bと、開口部10cと、段差部10dとを有するものである。フランジ部10aは、このバッフルプレート10の両端部に形成されており、クランクケース3とオイルパン5との間に挟み込まれ固定されている。凹部10bは、オイルパン5側に凹むようにフランジ部10a,10aとの間に形成されている。また、この凹部10bは、クランクシャフト6のカウンターウェイト部6aが、このクランクシャフト6が矢印A方向に回転した際に接触しないように形成されている。つまり、カウンターウェイト部6aが最もバッフルプレート10に近づいた際に、このカウンターウェイト部6aと、バッフルプレート10の凹部10bのクランク室4側の面との間に所定の隙間(例えば、10mm程度)が形成される。
開口部10cは、クランク室4とオイルパン5とを連通するものであり、バッフルプレート10の中央部、すなわち凹部10bの中央部に形成されている。この開口部10cは、その一方の端部、すなわち後述する仕切り板11を支持する弾性部材12が取り付けられている側と反対側の端部に規制手段を構成する段差部10dが形成されている。この段差部10dには、後述する仕切り板11に形成された段差部11aをオイルパン5側から嵌め込むことができる。ここで、バッフルプレート10は、金属材や合成樹脂材などにより成形されており、少なくともバッフルプレート10上に溜まるオイル(例えば、80〜90℃)の熱に耐え得るものである。
仕切り板11は、開口部10cを開閉する開閉部材であり、バッフルプレート10の開口部10cとほぼ同様の形状に形成されており、バッフルプレート10と同様に金属材や合成樹脂材などにより成形されている。また、仕切り板11は、その一方の端部、すなわちこの仕切り板11を支持する弾性部材12が取り付けられている側と反対側の端部に規制手段を構成する段差部11aが形成されている。この段差部11aは、上記開口部10cの段差部10dにオイルパン5側から嵌り込むことができる。つまり、この開閉部材である仕切り板11の段差部11aと開口部10cの段差部10dとが嵌り込むことにより、この仕切り板11はこの開口部10cよりクランク室4側に移動することが規制される。
弾性部材12は、開閉部材である仕切り板11をクランク室4側に付勢する弾性手段であり、バッフルプレート10の凹部10cと仕切り板11との間を跨るように取り付けられている。つまり、弾性部材12は、開口部10cの端部と仕切り板11の端部との間に取り付けられ、仕切り板11を開口部10cに対して揺動可能に支持する。この弾性部材12は、仕切り板11が開口部10c内に位置している状態、すなわち開口部10cが仕切り板11により閉じられている状態から、仕切り板11がオイルパン5側に移動、すなわちこの仕切り板11が開口部10cを開くと(図3参照)、クランク室4側への付勢力が発生する。なお、図1では、弾性部材12は、クランクシャフト6のカウンターウェイト部6aがバッフルプレート10に近づく側の開口部10cの端部と仕切り板11の端部と間に取り付けられているが、この弾性部材12の取付位置は、仕切り板11の四辺と開口部10cとの間を跨るように取り付けられていれば、いずれであっても良い。
ここで、弾性部材12は、凹部10cと仕切り板11との間を跨るように取り付けられていれば、バッフルプレート10のクランク室4側あるいはオイルパン5側のいずれに設けられていても良いが、クランク室4側に設けられた場合は、開口部10cに向かうバッフルプレート上のオイルOの流れが阻害される虞があるため、オイルパン5側に設けられることが好ましい。ここで、弾性手段である弾性部材12は、ゴム、バネ、合成樹脂材、これらに準ずるものにより成形されている。また、バッフルプレート10の凹部10bと仕切り板11とをゴム、合成樹脂材などの弾性部材で一体に成形しても良い。この場合は、仕切り板11が凹部10bに接続される部分が弾性手段として機能し、この部分により仕切り板11が開口部10cに対して揺動可能に支持される。
次に、実施例1にかかるバッフルプレート10の動作について説明する。まず、図1および図2−1に示すように、ピストン8が上死点(図示略)に位置する際には、クランク室4内の体積は最大となり、このときのクランク室4内の圧力P1は対抗する弾性部材12の付勢力よりも小さくなる。すなわち、このクランク室4内の圧力P1により、仕切り板11をオイルパン5側に押す力が、仕切り板11をクランク室4側に付勢する力である弾性部材12の付勢力よりも小さくなる。従って、開口部10c内に位置する仕切り板11は、矢印B方向に揺動せず、この開口部10cは仕切り板11により閉じられている。ここで、オイルパン5から図示しないストレーナおよびオイルポンプを介して各部、例えば、オイルパンからピストンとシリンダブロックとの間に散布、クランクシャフトを回転自在に支持するシャフトジャーナルに供給されたオイルO、すなわちクランク室4内に供給されたオイルOは、自重によりバッフルプレート10上に落ちる。このバッフルプレート10上に落ちたオイルOは、このバッフルプレート10の凹部10bに沿って、この凹部10bの中央部に形成された開口部10cを閉じる仕切り板11上に溜まることとなる。
次に、内燃機関1の吸気工程あるいは膨張工程において、ピストン8が上死点から下死点側(図示略)に移動すると、このピストン8にコンロッド7を介して連結されたクランクシャフト6が矢印A方向に回転する。このとき、上死点から下死点側に移動するピストン8により、クランク室4内の体積が減少し、クランク室4内の圧力P1は上昇する。クランク室4内の圧力P1が上昇し、対抗する弾性部材12の付勢力以上となると、すなわち、仕切り板11をオイルパン5側に押す力が、弾性部材12の付勢力よりも大きくなると、弾性部材12が変形し、この弾性部材12に支持されている仕切り板11が矢印B方向に揺動する。つまり、仕切り板11がオイルパン5側に移動し、図2−2に示すように、開口部10cが開く。ここで、上死点から下死点側に移動するピストン8により、上昇したクランク室4内の圧力P1は、大気に解放されているオイルパン5内の圧力P2よりも高いため、このクランク室4内の気体である空気は、開口部10cと矢印B方向に揺動した仕切り板11との図示しない隙間より、オイルパン5内に流入する。従って、クランク室4からオイルパン5に気体が流入することで、クランク室4内の圧力P1の上昇は抑制され、ピストン8の往復運動の際の抵抗が抑制され、内燃機関1の駆動損失を抑制することができる。
また、このクランク室4からオイルパン5に流入する気体である空気の流れにより、バッフルプレート10、特に仕切り板11上に溜まったオイルOは、開口部10cと矢印B方向に揺動した仕切り板11との図示しない隙間より、オイルパン5に戻される。つまり、開口部10cが開くことにより、クランク室4内のオイルをオイルパン5に戻すことができ、クランクシャフト6のカウンターウェイト部6aが、バッフルプレート10上、すなわち仕切り板11上に溜まったままのオイルOに浸ることが低減され、クランクシャフト6が回転する際にこの仕切り板11上のオイルOによる抵抗の発生が抑制され、内燃機関1の駆動損失を抑制することができる。また、クランク室4内のオイルは、バッフルプレート11上に落ちると、このバッフルプレート11の凹部10bに移動し溜まるので、開口部10cが開くと、クランク室4からオイルパン5に流入する気体である空気の流れにより、凹部10b、すなわち仕切り板11上に溜まったクランク室4内のオイルOを効率良く、確実にオイルパン5に戻すことができる。
ここで、内燃機関1の運転状態によってオイルパン5内のオイル油面Wが上昇し、バッフルプレート10がオイルパン5内のオイルに浸かる場合がある。この場合に、上記開口部10cが開いても、上記クランク室4内からオイルパン5内に流入する気体である空気の流れにより、オイルパン5内のオイルの進入を抑制される。従って、オイルパン5からクランク室4へオイルの逆流を抑制することができ、バッフルプレート10上、すなわち仕切り板11上にオイルパン5から逆流したオイルOが再び溜まることを抑制し、クランクシャフト6のカウンターウェイト部6aが、仕切り板11上に溜まるオイルOに浸ることが低減され、クランクシャフト6が回転する際にこの仕切り板11上のオイルOによる抵抗の発生が抑制され、内燃機関1の駆動損失を抑制することができる。
次に、図3に示すように、ピストン8が下死点に位置し、クランク室4内の体積が最も小さくなってから、内燃機関1の排気工程あるいは圧縮工程において、ピストン8が下死点から上死点側に移動すると、クランクシャフト6がさらに矢印A方向に回転する。このとき、下死点から上死点側に移動するピストン8により、クランク室4内の体積が増加し、クランク室4内の圧力P1は低下する。クランク室4内の圧力P1が低下し、対抗する弾性部材12の付勢力よりも小さくなると、すなわち、仕切り板11をオイルパン5側に押す力が、弾性部材12の付勢力よりも小さくなると、弾性部材12が変形した状態から元に戻り、この弾性部材12に支持されている仕切り板11が矢印C方向に揺動する。つまり、仕切り板11がクランク室4側に移動し、図2−1に示すように、開口部10cが再び閉じる。ここで、仕切り板11の段差部11aが、開口部10cの段差部10dに嵌り込むことで、弾性部材12の付勢力により仕切り板11が開口部10cよりクランク室4側に移動することを規制する。従って、内燃機関1の運転状態によってオイルパン5内のオイル油面Wが上昇し、バッフルプレート11がオイルパン5内のオイルに浸かる場合に、クランク室4内の圧力P1がオイルパン5内の圧力P2よりも低くても、オイルパン5内のオイルの進入を抑制され、オイルパンからクランク室へオイルの逆流を抑制することができる。
ここで、上記バッフルプレート10の開口部10cは、クランクシャフト6が1回転する間に開閉部材である仕切り板11が1往復揺動し、1回開閉される。従って、この開口部10cは、内燃機関1の高速回転時に短時間で開閉を繰り返すため、内燃機関1の高速回転時におけるこの内燃機関1の駆動損失を抑制することができ、高出力化を図ることができる。
図4は、実施例2にかかるバッフルプレートを備える内燃機関の構成例を示す図である。図5は、実施例2にかかるバッフルプレートの動作説明図である。図4に示す実施例2にかかるバッフルプレート20が、図1および図2−1に示す実施例1にかかるバッフルプレート10異なる点は、弾性手段である弾性部材22が開口部10cに対して仕切り板21を支持するのではなく、オイルパン5に対して支持する点である。なお、図4に示す実施例2にかかるバッフルプレート20を備える内燃機関1の基本的構成は、図1に示す実施例1にかかるバッフルプレート10を備える内燃機関1の基本的構成と同様であるため、その説明は省略する。
バッフルプレート20の仕切り板20は、このバッフルプレート20の開口部20cとほぼ同様の形状に形成されており、その四辺のすべての端部に規制手段を構成する段差部21aが形成されている。この段差部21aは、上記開口部10cの四辺すべてに形成される段差部20dにオイルパン5側から嵌り込むことができる。つまり、この開閉部材である仕切り板21の段差部21aと開口部20cの段差部20dとが嵌り込むことにより、この仕切り板21はこの開口部20cよりクランク室4側に移動することが規制される。
弾性部材22は、その一方の端部が仕切り板21のオイルパン5側に取り付けられ、他方の端部がオイルパン5の図示しない底面に取り付けられている。つまり、弾性部材12は、仕切り板21とオイルパン5との間に取り付けられ、仕切り板21を開口部20cに対して上下動可能に支持する。この弾性部材22は、開口部20cが仕切り板21により閉じられている状態から、仕切り板21がオイルパン5側に移動し、この仕切り板21が開口部20cを開くと(図3参照)、クランク室4側への付勢力が発生する。
次に、実施例2にかかるバッフルプレート20の動作について説明する。なお、図4に示す実施例2にかかるバッフルプレート20の基本的動作は、図1に示す実施例1にかかるバッフルプレート10基本的動作と同様であるため、簡略して説明する。
まず、図3に示すように、ピストン8が上死点(図示略)に位置する際には、クランク室4内の体積は最大となり、このときのクランク室4内の圧力P1は対抗する弾性部材22の付勢力よりも小さくなる。これにより、開口部20c内に位置する仕切り板21は、矢印D方向に移動せず、この開口部20cは仕切り板21により閉じられている。ここで、自重によりバッフルプレート20上に落ちたクランク室4内に供給されたオイルOは、このバッフルプレート20の凹部20bに沿って、この凹部20bの中央部に形成された開口部20cを閉じる仕切り板20上に溜まることとなる。
次に、内燃機関1の吸気工程あるいは膨張工程において、ピストン8が上死点から下死点側(図示略)に移動すると、クランクシャフト6が矢印A方向に回転し、クランク室4内の体積が減少し、クランク室4内の圧力P1は上昇する。クランク室4内の圧力P1が上昇し、対抗する弾性部材22の付勢力以上となると、弾性部材22がオイルパン5側に変形し、この弾性部材22に支持されている仕切り板21が矢印D方向に移動し、開口部20cが開く。ここで、上死点から下死点側に移動するピストン8により、上昇したクランク室4内の圧力P1は、大気に解放されているオイルパン5内の圧力P2よりも高いため、このクランク室4内の気体である空気は、開口部20cと矢印D方向に移動した仕切り板21との図示しない隙間より、オイルパン5内に流入する。これにより、クランク室4内の圧力P1の上昇は抑制され、ピストン8の往復運動の際の抵抗が抑制され、内燃機関1の駆動損失を抑制することができる。
また、このクランク室4からオイルパン5に流入する気体である空気の流れにより、クランク室4内のオイルである仕切り板21上に溜まったオイルOが、開口部10cが開くことで形成される隙間により、オイルパン5に戻り、クランクシャフト6のカウンターウェイト部6aが、バッフルプレート20上、すなわち仕切り板21上に溜まったままのオイルOに浸ることが低減され、クランクシャフト6が回転する際にこの仕切り板21上のオイルOによる抵抗の発生が抑制され、内燃機関1の駆動損失を抑制することができる。
また、内燃機関1の運転状態によるオイルパン5内のオイル油面Wの上昇により、バッフルプレート20がオイルパン5内のオイルに浸かっている場合に上記開口部20cが開いても、上記クランク室4内からオイルパン5内に流入する気体である空気の流れにより、オイルパン5内のオイルの進入を抑制され、オイルパン5からクランク室4へオイルの逆流を抑制することができる。これにより、クランクシャフト6のカウンターウェイト部6aが、オイルパン5から逆流し、仕切り板21上に溜まるオイルOに浸ることが低減され、クランクシャフト6が回転する際にこの仕切り板21上のオイルOによる抵抗の発生が抑制され、内燃機関1の駆動損失を抑制することができる。
次に、図5に示すように、ピストン8が下死点に位置し、クランク室4内の体積が最も小さくなってから、内燃機関1の排気工程あるいは圧縮工程において、ピストン8が下死点から上死点側に移動することで、クランク室4内の圧力P1は低下する。クランク室4内の圧力P1が低下し、対抗する弾性部材12の付勢力よりも小さくなると、オイルパン5側に変形した弾性部材22が元に戻り、この弾性部材22に支持されている仕切り板21が矢印D方向に移動し、開口部20cが再び閉じる。ここで、仕切り板21の段差部21aが、開口部20cの段差部20dに嵌り込むことで、弾性部材22の付勢力により、仕切り板21が開口部20cよりクランク室4側に移動することを規制する。従って、内燃機関1の運転状態によるオイルパン5内のオイル油面Wの上昇により、バッフルプレート20がオイルパン5内のオイルに浸かっている場合に、クランク室4内の圧力P1がオイルパン5内の圧力P2よりも低くても、オイルパン5内のオイルの進入を抑制され、オイルパンからクランク室へオイルの逆流を抑制することができる。
なお、上記実施例において規制手段である段差部10d,20dと段差部11a,21aとの間に、緩衝手段を介在させても良い。この緩衝手段は、ゴムなどの弾性部材であり、段差部10d,20dあるいは段差部11a,21aの少なくともいずれか一方に設ける。これにより、開閉部材である仕切り板11,21が開口部10c,20cを開閉する、特に内燃機関1の高回転時に短時間で開閉を繰り返す際に発生する騒音や振動を抑制することができる。
また、上記実施例において、開口部10c,20cを開閉する際の開閉部材である仕切り板11,21のオイルパン5側への移動量(揺動量)は、小さくすることが好ましい。これは、内燃機関1の高速回転時に短時間で仕切り板11,21による開口部10c,20cの開閉が繰り返されるため、この仕切り板11,21のオイルパン5側への移動量が多い場合は、仕切り板11,21により開口部10c,20cを確実に閉じる前に再びこの開口部10c,20cを開いてしまう虞があり、開閉部材であるこの仕切り板11,21による開閉動作がピストン8の往復運動に追従できない虞があるからである。なお、仕切り板11は弾性部材12により開口部10cに対して揺動可能に支持され、仕切り板21は弾性部材22により開口部20cに対して上下動可能に支持されているので、11,21のオイルパン5側への移動量(揺動量)を小さくしても、開口部10c,20cと仕切り板11,21との間に形成される隙間の面積(開口面積)を大きくすることができる。これらにより、このクランク室4内の気体である空気がクランク室4からオイルパン5内に流入する際の流れが低下することはなく、バッフルプレート10,20上に溜まったオイルOがクランク室4からオイルパン5内に戻る量が低下することはない。
以上のように、この発明にかかるバッフルプレートは、クランク室内のオイルをオイルパン内に戻すバッフルプレートに有用であり、特に、内燃機関の駆動損失を抑制するのに適している。
実施例1にかかるバッフルプレートを備える内燃機関の構成例を示す図である。 開口部が閉じられた状態のバッフルプレートの斜視図である。 開口部が開かれた状態のバッフルプレートの斜視図である。 実施例1にかかるバッフルプレートの動作説明図である。 実施例2にかかるバッフルプレートを備える内燃機関の構成例を示す図である。 実施例2にかかるバッフルプレートの動作説明図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 クランク室
5 オイルパン
6 クランクシャフト
7 コンロッド
8 ピストン
10 バッフルプレート
10b 凹部
10c 開口部
10d 段差部(規制手段)
11 仕切り板(開閉部材)
11a 段差部(規制手段)
12 弾性部材(弾性手段)
20 バッフルプレート
20b 凹部
20c 開口部
20d 段差部(規制手段)
21 仕切り板(開閉部材)
21a 段差部(規制手段)
22 弾性部材(弾性手段)

Claims (4)

  1. クランクシャフトを収納するクランク室と、内燃機関に供給されるオイルを貯留するオイルパンとの間に取り付けられ、前記クランク室と前記オイルパンとを連通する開口部を有するバッフルプレートであって、
    前記開口部を開閉する開閉部材と、
    前記開閉部材を支持する弾性手段と、
    を備え、前記クランク室内の圧力が当該圧力に対抗する前記弾性手段の付勢力以上となると、前記開閉部材がオイルパン側に移動し前記開口部が開くことを特徴とするバッフルプレート。
  2. 前記バッフルプレートは、前記オイルパン側に凹む凹部が形成され、
    前記開口部は、前記凹部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のバッフルプレート。
  3. 前記開閉部材が前記開口部より前記クランク室側に移動することを規制する規制手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のバッフルプレート。
  4. 前記開閉部材は、前記弾性手段により前記開口部に対して揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバッフルプレート。
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