JP2000199416A - オイルパン - Google Patents

オイルパン

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JP2000199416A
JP2000199416A JP11063895A JP6389599A JP2000199416A JP 2000199416 A JP2000199416 A JP 2000199416A JP 11063895 A JP11063895 A JP 11063895A JP 6389599 A JP6389599 A JP 6389599A JP 2000199416 A JP2000199416 A JP 2000199416A
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lubricating oil
oil
oil pan
heat
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JP11063895A
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Eiichi Kamiyama
栄一 神山
Hideki Matsuoka
英樹 松岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、貯留された潤滑油に対して十分な保
温性能を発揮するオイルパンを提供することを目的とす
る。 【解決手段】オイルパン2は、アッパー側本体31とロ
アー側本体32とからなる。内燃機関内の潤滑に使用さ
れた潤滑油は、アッパー側本体31内に流入する。そし
て、アッパー側本体31の最下部に設けられた保温用カ
バー7上に所定量以上の潤滑油が滞留すると、保温用カ
バー7がバネ9を回転軸にして下方に傾斜し、滞留した
潤滑油をロアー側本体32内に流下させる。ロアー側本
体32、バッフルプレート3及び保温用カバー7は、内
部が真空の2重壁構造を有しており、その熱伝導率は非
常に低くなっている。また、ロアー側本体32内は、通
常、バッフルプレート3及び保温用カバー7で密閉され
ている。従って、オイルパン2は、内部の潤滑油に対し
て高い保温性能を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイルパンに関
し、特に、潤滑油を保温するうえで最適なオイルパンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の潤滑油を貯留させ
ておく装置としてオイルパンが広く用いられている。一
般に、オイルパンに貯留された潤滑油は、内燃機関の運
転時に、異物を除去するストレーナを介してオイルポン
プに汲み上げられ、オイルフィルタで浄化された後にカ
ムシャフトの軸受けやバルブのガイド等、内燃機関内の
各種接触部に潤滑、冷却等のために供給される。そし
て、各種接触部の潤滑、冷却等に使用された後の潤滑油
は、オイルパンに流入して、再びオイルポンプに汲み上
げられるまでオイルパン内に貯留される。
【0003】ここで、貯留する潤滑油に対するオイルパ
ンの保温性能が低いと、内燃機関の運転停止後に潤滑油
が急速に冷えて低温度になる。低温になるにつれて潤滑
油は、粘度が増してその流動性が低下する。従って、保
温性能の低いオイルパンを有する内燃機関では、その始
動時に流動性の低い潤滑油を循環させることになるた
め、スターターモータに大きな負荷がかかり、バッテリ
ーの消耗が大きくなる。また、内燃機関の始動時の潤滑
油の流動性が低いと、潤滑油の温度が適温に上昇するま
で、内燃機関内部の各種接触部に十分な潤滑油が供給さ
れずに潤滑油不足が発生する可能性がある。内燃機関内
の各種接触部が潤滑油不足になると、内燃機関の運転に
伴うフリクションの増大、ピストンの焼きつき、スラッ
ジの堆積等の多くの不具合が生じ、内燃機関の耐久性及
び燃費効率の低下や排気ガスの浄化効率の低下等につな
がってしまう。
【0004】そこで、例えば、特開昭53−67036
号公報には、壁体を内側壁体と外側壁体とからなる2重
構造としたオイルパンが開示されている。このオイルパ
ンの内側壁体と外側壁体との間には、空気又はグラスウ
ール等からなる断熱層が設けられている。このように上
記従来例のオイルパンは、壁体が2重構造とされ、か
つ、壁体の間に断熱層が設けられているので、壁体が1
重構造のオイルパンに比して潤滑油に対する保温性能が
向上している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
オイルパンは、シリンダブロック側に対して断熱のため
の手段が講じられておらず開放された構造となっている
ため、シリンダブロック側に放熱し易くなっている。従
って、上記従来例のオイルパンの構成では、潤滑油に対
する十分な保温性能が得られなかった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、貯留された潤滑油に対して十分な保温性能を発
揮するオイルパンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1に
記載する如く、潤滑油を収容するオイルパンであって、
断熱層を有する壁体からなる本体と、閉状態時には前記
本体を覆い、潤滑油の重量で開状態となって潤滑油を前
記本体内に流入させるカバーとを備えるオイルパンによ
り達成される。
【0008】このようなオイルパンでは、本体とカバー
によって内部の気密性が高くなっており、かつ、断熱層
を有する壁体からなる本体は、熱伝導率が非常に低くな
っている。従って、本発明のオイルパンによれば、潤滑
油に対して十分に高い保温性能が発揮される。また、上
記目的を達成するために、請求項2に記載する如く、潤
滑油を収容する本体と、該本体の内部に設けられた蓄熱
部材とを備える構成としてもよい。
【0009】このようなオイルパンが備える本体の内部
に設けられた蓄熱部材は、内部の潤滑油が高温である場
合に潤滑油から熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑油
が低温である場合に潤滑油に熱を供給する。このように
潤滑油の熱が蓄熱部材により蓄熱されるので、本発明の
オイルパンによれば、潤滑油に対する高い保温性能が発
揮される。
【0010】また、上記目的を達成するために、請求項
3に記載する如く、請求項2記載のオイルパンであっ
て、前記蓄熱部材は、前記本体の内面に設けられ、表面
に複数の凹凸を有する金属層であり、該金属層と前記本
体との間には断熱層が形成されている構成としてもよ
い。
【0011】このようなオイルパンでは、複数の凹凸に
よって金属層である蓄熱部材と潤滑油との接触面積が拡
大されているため、潤滑油の熱は蓄熱部材により効果的
に蓄熱される。また、金属層と本体との間には断熱層が
設けられているので、オイルパンから外部への放熱が抑
制される。従って、本発明のオイルパンによれば、潤滑
油に対してより高い保温性能が発揮される。
【0012】また、上記目的を達成するために、請求項
4に記載する如く、請求項2記載のオイルパンであっ
て、前記蓄熱部材は、前記本体が収容する潤滑油内にワ
イヤによって吊り下げられた蓄熱金属体である構成とし
てもよい。このようなオイルパンが有する蓄熱金属体
は、自重によって常に鉛直方向に吊り下げられた状態と
なる。このため、本発明によれば、オイルパンが傾斜し
ても蓄熱金属体は常に潤滑油内に浸漬される。
【0013】また、上記目的を達成するため、請求項5
に記載する如く、請求項2〜4の何れか1項記載のオイ
ルパンであって、更に、閉状態時には前記本体を覆い、
潤滑油の重量で開状態となって潤滑油を前記本体内に流
入させるカバーを備える構成としてもよい。このような
オイルパンでは、本体とカバーによって内部の気密性が
高くなっており、かつ、断熱層を有する壁体からなる本
体は、熱伝導率が非常に低くなっている。更に、蓄熱部
材によって潤滑油の熱は蓄熱される。従って、本発明の
オイルパンによれば、潤滑油に対して非常に高い保温性
能が発揮される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図15を用いて、本
発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の
一実施例であるオイルパン2を備えた内燃機関4の主な
構成装置を示す図である。図1に示すように、内燃機関
4は、オイルパン2の他、オイルストレーナ6、オイル
ポンプ8、オイルフィルタ10、クランクシャフト1
2、コネクティングロッド14、ピストン16、バルブ
18、カムシャフト20、22、バルブタイミング制御
装置24、カムシャフトタイミングプーリ26、クラン
クシャフトタイミングプーリ28及びタイミングベルト
30等を有する。
【0015】オイルパン2は、内燃機関4内の各種接触
部を潤滑するための潤滑油を貯留する。オイルストレー
ナ6は、オイルパン2からオイルポンプ8への潤滑油の
吸い込み口であり、その先端部が金網で覆われている。
オイルスリレーナ6が備える金網は、潤滑油がオイルパ
ン2からオイルポンプ8に吸入される際に大きな異物を
除去し、オイルポンプ8内に異物が吸収されないように
する。オイルポンプ8は、内燃機関4の回転により駆動
され、潤滑油をオイルパン2から汲み上げてオイルフィ
ルタ10に供給する。オイルフィルタ10は、潤滑油内
に含まれている微小な空気中のゴミや燃料の燃焼によっ
て生じたスラッジ等を取り除く。そして、オイルフィル
タ10により浄化された潤滑油は、クランクシャフト1
2、コネクティングロッド14、ピストン16、バルブ
18、カムシャフト20、22、バルブタイミング制御
装置24、カムシャフトタイミングプーリ26、クラン
クシャフトタイミングプーリ28及びタイミングベルト
30等に供給され、各部の潤滑、冷却及び清浄等に使用
される。そして、潤滑、冷却及び清浄等に使用された潤
滑油は内燃機関4内を流れ落ち、再びオイルパン2内に
貯留される。なお、図1に示す矢印は、潤滑油の供給方
向を示す。
【0016】図2は、本発明の第1実施例であるオイル
パン2の構成を示す図である。図2に示すように、オイ
ルパン2は、アッパー側本体31とロアー側本体32と
からなる2分割構造になっており、オイルストレーナ6
の他、バッフルプレート3、及び、保温用カバー7等を
備える。アッパー側本体31は、図示しないシリンダブ
ロックに取り付けられることで、内燃機関の運転時の振
動低減が図られている。また、ロアー側本体32は、後
述するように内部が真空の2重壁構造とされている。
【0017】オイルストレーナ6は、下部オイルストレ
ーナ6aと上部オイルストレーナ6bとからなる。下部
オイルストレーナ6aは、可撓性を有し、金網が設けら
れた先端部は常に潤滑油内に浸漬されるように設けられ
ている。また、上部オイルストレーナ6bは、一端がロ
アー側本体32内で下部オイルストレーナ6aに接続さ
れ、他端が図1に示すオイルポンプ8に接続されてい
る。図1に示す内燃機関4の運転時には、ロアー側本体
32内に貯留された潤滑油が下部オイルストレーナ6a
内に吸い込まれてオイルポンプ8に供給される。
【0018】バッフルプレート3は、ロアー側本体32
と同様に内部が真空の2重壁構造を有し、アッパー側本
体31とロアー側本体32との間に設けられている。こ
のバッフルプレート3は、オイルパン2の形状保持、ロ
アー側本体32内における潤滑油の偏り防止、及び、ス
プラッシュシールドとして機能する。また、バッフルプ
レート3は、アッパー側本体31の最下部に位置する開
口部11を備えている。アッパー側本体31内に流れ落
ちてきた潤滑油は、この開口部11を介してロアー側本
体32に流入することができる。バッフルプレート3と
上部オイルストレーナ6bとの間は、シール5によりシ
ーリングされている。
【0019】保温用カバー7は、ロアー側本体32と同
様に内部が真空とされた2重壁構造を有する。また、保
温用カバー7は、平板状の蓋体であり、その面積が開口
部11よりも僅かに大きくなるように形成されている。
そして、保温用カバー7は、開口部11を下側から覆う
ように、バネ9を介してバッフルプレート3に取り付け
られている。
【0020】バネ9は、保温用カバー7に対して常に上
向きに付勢する。従って、保温用カバー7上に滞留する
潤滑油の重量が所定量以下の時は、バネ9の付勢力によ
って保温用カバー7の一端がバッフルプレート3に係止
されて、保温用カバー7は閉状態となる。一方、保温用
カバー7上に滞留する潤滑油の重量が所定量を超えた場
合、その重量によって、保温用カバー7は、バネ9の付
勢力に抗してバネ9を回転軸としながら図2中、矢印X
方向に回転して開状態となる。この時、保温用カバー7
上に滞留していた潤滑油は、開口部11を介してロアー
側本体32内に流下する。
【0021】アッパー側本体31内に滞留していた潤滑
油がロアー側本体32内に流下すると、保温用カバー7
上に滞留する潤滑油の重量が所定量以下になる。この
時、保温用カバー7は、バッフルプレート3に係止され
るまでバネ9の付勢力によってバネ9を回転軸としなが
ら回転して、再び閉状態となる。ここで、アッパー側本
体31からロアー側本体32への潤滑油の流入口は、開
口部11のみである。従って、保温用カバー7の閉状態
時には、ロアー側本体32の気密性が十分に確保され
る。
【0022】このように保護カバー7は、必要に応じて
アッパー側本体31からロアー側本体32へ潤滑油を流
下させると同時に、ロアー側本体32の気密性を確保し
て、ロアー側本体32内の潤滑油の温度低下を抑制する
機能を有する。なお、アッパー側本体31、ロアー側本
体32、バッフルプレート3及び保温用カバー7は、例
えば、アルミ合金や防錆鋼板等で構成される。また、ア
ッパー側本体31をロアー側本体32と同様の2重壁構
造としてもよい。更に、オイルパン2を2分割構造とせ
ずに単体構造としてもよい。
【0023】図3は、オイルパン2が備えるロアー側本
体32の断面図である。図3に示すように、ロアー側本
体32は、それぞれ所定の厚さの内側壁32a、及び、
外側壁32bからなる2重壁構造を有する。内側壁32
aと外側壁32bの間には空間34が形成されており、
この空間34は真空引きにより真空とされている。
【0024】このように、ロアー側本体32では、オイ
ルパン2の内部と外部の温度差と熱を伝える空気等の媒
体が内側板32aと外側板32bの間に存在しないた
め、内側板30aと外側板30bの間に熱伝導及び対流
伝熱が生じない。また、上述の如く、図2に示したバッ
フルプレート3及び保温用カバー7もロアー側本体32
と同様の構成である。このため、本実施例のオイルパン
2が備えるロアー側本体32の熱伝導率は非常に低くな
っている。更に、ロアー側本体32は、保温用カバー7
が閉状態となることにより、気密性が高い構造とされて
いる。従って、ロアー側本体32を備えるオイルパン2
の潤滑油に対する保温性能は非常に高くなっている。
【0025】オイルパン2の潤滑油に対する保温性能が
高いと、図1に示す内燃機関4の始動時に流動性の高い
潤滑油が循環することになるため、内燃機関4の始動に
係るフリクションが低減し、内燃機関4の出力性能及び
燃費の向上が実現される。また、潤滑油に対するオイル
パン2の保温性能が高いと、内燃機関4の暖機時間が短
縮化される。そして、内燃機関4内を循環する冷却水の
水温も短時間で上昇する。このため、車両内のヒータ性
能が向上する。また、冷却水の水温が短時間で上昇する
ことによって、内燃機関4の燃焼が促進されて内燃機関
4の運転に伴う振動及び騒音が低減する。更に、潤滑油
に対するオイルパン2の保温性能が高いと、内燃機関4
のフォーストアイドル時間が短縮される。ファーストア
イドル時間が短縮化されると、排気ガス中のエミッショ
ン、潤滑油の消費量、及び、ブローバイガス量が低減す
る。エミッションやブローバイガス量が低減すると、内
燃機関4内の構造や排気管を酸化させる水分の量も減る
ので、内燃機関4や排気管の耐久性が向上する。
【0026】図4は、本実施例のオイルパン2を用いた
場合の潤滑油の温度推移と、従来例のオイルパンを用い
た場合の潤滑油の温度推移を示すグラフである。図4に
おいて、実線が本実施例のオイルパン2内の潤滑油の温
度推移を示し、点線が従来例のオイルパン内の潤滑油の
温度推移を示す。図4に示すように、内燃機関の運転停
止後は、保温性能のより高い本実施例のオイルパン2内
の潤滑油の方が、従来例のオイルパン内の潤滑油よりも
緩やかに温度が低下する。従って、内燃機関の運転再開
時、及び、内燃機関の運転再開から時間tが経過した時
の温度は、本実施例のオイルパン2内の潤滑油の方が、
従来例のオイルパン内の潤滑油よりも高く維持される。
そして、本実施例のオイルパン2を使用した場合は、内
燃機関内の潤滑に十分な流動性を有する潤滑油が供給さ
れる。内燃機関に十分な流動性を有する潤滑油が供給さ
れると、始動時にスターターモータに過度な負担がかか
らず、バッテリーの消耗も少ない。また、内燃機関内の
各種接触部に十分な潤滑油が供給されるので、内燃機関
の運転に伴うフリクションの増大やピストンの焼きつ
き、スラッジの堆積等の不具合が防止される。
【0027】図5は、本発明の第2実施例であるロアー
側本体36の断面図である。図5に示すように、ロアー
側本体36は、第1実施例のロアー側本体32と同様
に、内側壁32aと外側壁32bとからなる2重壁構造
を有する。そして、内側壁32aと外側壁32bの間に
は断熱材として熱伝導率が非常に低い発泡ウレタン38
が充填されている。ロアー側本体36の他の構成は、第
1実施例のロアー側本体32と同様であり、その説明を
省略する。
【0028】上記のように、熱伝導率が非常に低い発泡
ウレタン38が内側壁32aと外側壁32bの間に充填
されているので、本実施例のロアー側本体36を用いた
オイルパン2の熱伝導率は非常に低くなっている。更
に、第1実施例のロアー側本体32と同様に、ロアー側
本体36は気密性が高い構成とされているので、ロアー
側本体36を有するオイルパン2の潤滑油に対する保温
性能は非常に高くなっている。オイルパン2の潤滑油に
対する保温性能が高いと、内燃機関4の始動時に流動性
の高い潤滑油が循環することになるため、内燃機関4の
始動に係るフリクションが低減し、内燃機関4の出力性
能及び燃費の向上等が実現される。
【0029】図6は、本発明の第3実施例であるロアー
側本体40の断面図である。図6に示すように、ロアー
側本体40は、第1実施例のロアー側本体32や第2実
施例のロアー側本体36と同様に、内側壁32aと外側
壁32bとからなる2重壁構造を有する。そして、内側
壁32aと外側壁32bの間には非常に薄い空気層42
が形成されている。ロアー側本体40の他の構成は、第
1、第2実施例のロアー側本体32、36と同様であ
り、その説明を省略する。
【0030】上記のように、ロアー側本体40内に形成
された空気層42は非常に薄いため、内側壁32aと外
側壁32b間で対流が発生せず、対流伝熱が防止され
る。このため、本実施例のロアー側本体40を用いたオ
イルパン2の熱伝導率は非常に低くなっている。更に、
第1、第2実施例のロアー側本体32、36と同様に、
ロアー側本体40は気密性が高い構成とされているの
で、ロアー側本体40を有するオイルパン2の潤滑油に
対する保温性能は非常に高くなっている。オイルパン2
の潤滑油に対する保温性能が高いと、内燃機関4の始動
時に流動性の高い潤滑油が循環することになるため、内
燃機関4の始動に係るフリクションが低減し、内燃機関
4の出力性能及び燃費の向上等が実現される。
【0031】図7は、本発明の第4実施例であるロアー
側本体44の断面図である。図7に示すように、ロアー
側本体44は、第1〜第3実施例のロアー側本体32、
36、40と同様に、内側壁32aと外側壁32bとか
らなる2重壁構造を有する。そして、内側壁32aと外
側壁32bの間には熱伝導率の非常に低い発泡ウレタン
からなる複数のスペーサ46が配設されている。また、
複数のスペーサ46間には、非常に薄い空気層48が形
成されている。ロアー側本体44の他の構成は、ロアー
側本体32、36、40と同様であり、その説明を省略
する。
【0032】上記のように、複数のスペーサ46間に形
成された空気層48は薄いため、内部の空気は安定的に
存在して対流伝熱を生じさせない。また、熱伝導率の非
常に低い発泡ウレタンからなるスペーサ46が内側壁3
2aと外側壁32bの間に配設されているので、本実施
例のロアー側本体44を用いたオイルパン2の熱伝導率
は非常に低くなっている。更に、第1〜第3実施例のロ
アー側本体32、36、40と同様に、ロアー側本体4
4は気密性が高い構成とされているので、ロアー側本体
44を有するオイルパン2の潤滑油に対する保温効果は
非常に高くなっている。オイルパン2の潤滑油に対する
保温性能が高いと、内燃機関4の始動時に流動性の高い
潤滑油が循環することになるため、内燃機関4の始動に
係るフリクションが低減し、内燃機関4の出力性能及び
燃費の向上等が実現される。
【0033】なお、スペーサ46は、発泡ウレタンに限
らず、熱伝導率の非常に低いものであれば他のものでも
よい。例えば、スペーサ46をグラスウールで構成して
もよい。また、空気層48の代わりに真空層としてもよ
い。また、内側壁32a、外側壁32bの厚さ、内側壁
32aと外側壁32bの距離、スペーサ46のサイズ等
は、オイルパン2の素材やサイズ等を考慮して、最も効
果的に潤滑油を保温できるように設定されるものとす
る。更に、図2に示したアッパー側本体31をロアー側
本体32、36、40、44の何れかと同様の2重壁構
造としてもよい。
【0034】図8は、本発明の第5実施例であるオイル
パン50の構成図である。図8に示すように、オイルパ
ン50は、バッフルプレート3、オイルストレーナ5
2、本体54等を有する。バッフルプレート3は、第1
実施例のオイルパン2に配設されたものと同様であり、
その説明を省略する。オイルストレーナ52は、下部オ
イルストレーナ52a及び上部オイルストレーナ52b
から構成される。下部オイルストレーナ52aは、可撓
性を有し、金網が設けられた先端部は常に潤滑油内に浸
漬されるように設けられている。また、上部オイルスト
レーナ52bは、一端がオイルパン50内で下部オイル
ストレーナ52aに接続され、他端が図1に示すオイル
ポンプ8に接続されている。図1に示す内燃機関4の運
転時には、オイルパン50内に貯留された潤滑油が下部
オイルストレーナ52a内に吸い込まれてオイルポンプ
8に供給される。
【0035】本体54の内面上、及び、下部ストレーナ
52aの表面上には、潤滑油に対するオイルパン50の
保温性能を高めるために後述するような蓄熱体56が層
状にコーティングされている。ここで、本体54は、例
えば、アルミ合金や防錆鋼板等で構成される。図9は、
本体54の断面図である。
【0036】図9に示すように、本体54の内面上に
は、熱伝導率が非常に低い断熱材である発泡ウレタン5
8を介して蓄熱体56が層状にコーティングされてい
る。また、蓄熱体56の表面には、複数の凹凸が設けら
れている。蓄熱体56は、熱伝導率が高く、成形性が良
い金属(例えば、FeやAl等)を素材に形成されてお
り、オイルパン50内の潤滑油の熱を蓄熱する。すなわ
ち、蓄熱体56は、潤滑油が高温である場合に潤滑油か
ら熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑油が低温である
場合に潤滑油に熱を供給する。このように蓄熱体56は
潤滑油の熱の蓄熱を行うことで潤滑油の温度を安定させ
る。特に、比熱の大きいLiやBe等で蓄熱体56を構
成すると、その高い蓄熱効果によって潤滑油の温度がよ
り安定する。ここで、蓄熱体56の表面上の凹凸によっ
て蓄熱体56と潤滑油との接触面積が拡大されているの
で、潤滑油の熱は、蓄熱体56により効果的に蓄熱され
る。なお、蓄熱体56の表面上の凹凸の代りに多数のフ
ィンを形成して蓄熱体56と潤滑油との接触面積を大き
くする構成にしてもよい。また、発泡ウレタン58が蓄
熱体56と本体54との間に設けられているので、オイ
ルパン50から外部への放熱が抑制される。従って、オ
イルパン50の潤滑油に対する保温性能は非常に高くな
っている。
【0037】図10は、本実施例のオイルパン50を用
いた場合の潤滑油の温度推移と、従来例のオイルパンを
用いた場合の潤滑油の温度推移を示すグラフである。図
10において、実線が本実施例のオイルパン50内の潤
滑油の温度推移を示し、点線が従来例のオイルパン内の
潤滑油の温度推移を示す。図10に示すように、内燃機
関4の運転停止後は、保温性能の高い本実施例のオイル
パン50内の潤滑油の方が、従来例のオイルパン内の潤
滑油よりも緩やかに温度が低下する。従って、次の内燃
機関4の始動時には、オイルパン50内の潤滑油の方が
従来例のオイルパン内の潤滑油に比して高い温度に維持
されている。このため、内燃機関4内では、流動性のよ
り高い潤滑油が内部を循環することになり、内燃機関4
の始動に係るフリクションが低減し、出力性能及び燃費
の向上等が実現される。
【0038】図11は、本発明の第6実施例であるオイ
ルパン60が備える本体62の断面図である。図11に
示すように、本体62の内面上には、第5実施例の本体
54と同様に、複数の凹凸を有する蓄熱体56が層状に
コーティングされている。また、本体62と蓄熱体56
の間には空間68が形成されており、この空間68は真
空引きにより真空とされている。オイルパン60の他の
構成は、第5実施例のオイルパン50と同様であり、そ
の説明を省略する。
【0039】上記のように、オイルパン60の外部と内
部の温度差と熱を伝える空気等の媒体が本体62と蓄熱
体56の間に存在しないため、本体62と蓄熱体56の
間には熱伝導及び対流伝熱が生じない。また、本体62
の内面上に複数の凹凸を有する蓄熱体56がコーティン
グされているため、潤滑油の熱は効果的にオイルパン6
0内で蓄熱される。従って、オイルパン60の潤滑油に
対する保温効果は非常に高くなっている。オイルパン6
0の潤滑油に対する保温性能が高いと、内燃機関4の始
動時に流動性の高い潤滑油が循環することになるため、
内燃機関4の始動に係るフリクションが低減し、内燃機
関4の出力性能及び燃費の向上等が実現される。なお、
空間68を薄い空気層で満たしてもよい。
【0040】図12は、本発明の第7実施例であるオイ
ルパン70が備える本体72の断面図である。図12に
示すように、本体72の内面上には、第5、第6実施例
の本体54、62と同様に、複数の凹凸を有する蓄熱体
56が層状にコーティングされている。また、本体72
と蓄熱体56の間には熱伝導率の非常に低い発泡ウレタ
ンからなる複数のスペーサ74が配設されている。ま
た、複数のスペーサ74間には、微小な空気層76が形
成されている。オイルパン70の他の構成は、第5、第
6実施例のオイルパン50、60と同様であり、その説
明を省略する。
【0041】複数のスペーサ74間に形成された空気層
76は非常に薄いため、内部の空気は安定的に存在して
対流伝熱を生じさせない。また、熱伝導率の非常に低い
発泡ウレタンからなるスペーサ74が本体72と蓄熱体
56の間に配設されているので、オイルパン70の熱伝
導率は非常に低くなっている。更に、本体72の内面上
に複数の凹凸を有する蓄熱体56が層状にコーティング
されているため、潤滑油の熱は効果的にオイルパン70
内で蓄熱される。従って、オイルパン70の潤滑油に対
する保温効果は非常に高くなっている。オイルパン70
の潤滑油に対する保温性能が高いと、内燃機関4の始動
時に流動性の高い潤滑油が循環することになるため、内
燃機関4の始動に係るフリクションが低減し、内燃機関
4の出力性能及び燃費の向上等が実現される。
【0042】図13は、本発明の第8実施例であるオイ
ルパン80の構成を示す図である。図13に示すよう
に、オイルパン80は、バッフルプレート3、オイルス
トレーナ52、本体82、蓄熱体84等を有する。ここ
で、バッフルプレート3、オイルストレーナ52は、第
1実施例のオイルパン2に配設されているものと同様で
あり、その説明を省略する。本体82は、例えば、アル
ミ合金や防錆鋼板等で構成される。
【0043】本体82内には、箱型の蓄熱体84が2個
配設されている。この蓄熱体84は、本体82内におい
て、常に潤滑油に浸漬される位置に配設されている。蓄
熱体84は、第5実施例のオイルパン50が有する蓄熱
体56と同様に、熱伝導率が高く成形性が良い金属を素
材に形成されている。蓄熱体84は、潤滑油が高温であ
る場合に潤滑油から熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤
滑油が低温である場合に潤滑油に熱を供給することで潤
滑油の温度を安定させる。
【0044】上記のようなオイルパン80内では、蓄熱
体84によって潤滑油の熱が蓄熱されるので、オイルパ
ン80の潤滑油に対する保温効果は非常に高くなってい
る。オイルパン80の潤滑油に対する保温性能が高い
と、内燃機関4の始動時に流動性の高い潤滑油が循環す
ることになるため、内燃機関4の始動に係るフリクショ
ンが低減し、内燃機関4の出力性能及び燃費の向上等が
実現される。
【0045】なお、蓄熱体84のサイズや形状及び数
は、図13に示すものに限らず、潤滑油の熱を効果的に
蓄熱できるようにオイルパン80のサイズや潤滑油の温
度等を考慮して決定されるものとする。また、蓄熱体8
4の表面に複数の凹凸やフィンを形成して、蓄熱体84
と潤滑油との接触面積を大きくしてもよい。更に、本体
82は、第1〜第4実施例のロアー側本体32、36、
40、44のような2重壁構造としてもよい。
【0046】図14は、本発明の第9実施例であるオイ
ルパン90の構成を示す図である。図14に示すよう
に、オイルパン90は、バッフルプレート3、オイルス
トレーナ52、本体82、球形の蓄熱体92等を有す
る。ここで、バッフルプレート3、オイルストレーナ5
2、本体82は、第8実施例のオイルパン80に配設さ
れているものと同様であり、その説明を省略する。
【0047】本体82内では、バッフルプレート3の端
部からワイヤ94を介して蓄熱体92が吊り下げられて
いる。蓄熱体92は、自重によって常に鉛直方向(図1
4中、矢印G方向)に吊り下げられた状態となる。バッ
フルプレート3から吊り下げられた蓄熱体84は潤滑油
内に浸漬される。なお、蓄熱体92は、第5実施例のオ
イルパン50が有する蓄熱体56と同様に、熱伝導率が
高く成形性が良い金属を素材に形成されている。
【0048】図15は、オイルパン90が傾いた時の蓄
熱体92の様子を示す図である。図15に示すように、
蓄熱体92は、常に鉛直方向(矢印G方向)に吊り下げ
られるため、内燃機関4の傾斜に伴ってオイルパン90
が傾いても常に潤滑油内に浸漬される。潤滑油内に浸漬
された蓄熱体92は、潤滑油が高温である場合に潤滑油
から熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑油が低温であ
る場合に潤滑油に熱を供給することで潤滑油の温度を安
定させる。
【0049】上記の如く、オイルパン90内では、常に
蓄熱体84によって潤滑油の熱が蓄熱されるので、オイ
ルパン90の潤滑油に対する保温効果は非常に高くなっ
ている。オイルパン90の潤滑油に対する保温性能が高
いと、内燃機関4の始動時に流動性の高い潤滑油が循環
することになるため、内燃機関4の始動に係るフリクシ
ョンが低減し、内燃機関4の出力性能及び燃費の向上等
が実現される。
【0050】なお、蓄熱体94のサイズや形状は、図1
4に示すものに限らず、潤滑油の熱を効果的に蓄熱でき
るようにオイルパン90のサイズや潤滑油の温度等を考
慮して決定されるものとする。上記第5〜第9実施例の
オイルパン50、60、70、80、90は、第1実施
例のオイルパン2と同様に、内部の気密性を高めるため
の保温用カバー7を備えた構成とされてもよい。
【0051】上記実施例において、アッパー側本体3
1、ロアー側本体32、36、40、44、バッフルプ
レート3により特許請求の範囲に記載の「壁体」が、ま
た、保温用カバー7により特許請求の範囲に記載の「カ
バー」が、それぞれ実現されている。また、真空空間3
4、発泡ウレタン38、58、空気層42、48、76
及びスペーサ46、74により特許請求の範囲に記載の
「断熱層」が、また、蓄熱体56、84、92により特
許請求の範囲に記載の「蓄熱部材」が、それぞれ実現さ
れている。
【0052】
【発明の効果】上記の如く、請求項1記載の発明では、
本体とカバーによって内部の気密性が高くなっており、
かつ、断熱層を有する壁体からなる本体は、熱伝導率が
非常に低くなっている。従って、請求項1記載の発明に
よれば、潤滑油に対して十分に高い保温性能を発揮する
ことができる。
【0053】また、請求項2記載の発明では、本体の内
部に設けられた蓄熱部材が、内部の潤滑油が高温である
場合に潤滑油から熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑
油が低温である場合に潤滑油に熱を供給する。このよう
に潤滑油の熱が蓄熱部材により蓄熱されるので、請求項
2記載の発明によれば、潤滑油に対する高い保温性能を
発揮することができる。
【0054】また、請求項3記載の発明では、複数の凹
凸によって蓄熱部材と潤滑油との接触面積が拡大されて
いるため、潤滑油の熱は蓄熱部材により効果的に蓄熱さ
れる。また、蓄熱部材の金属層と本体との間には断熱層
が設けられているので、オイルパンから外部への放熱が
抑制される。従って、請求項3記載の発明によれば、潤
滑油に対してより高い保温性能を発揮することができ
る。
【0055】また、請求項4記載の発明では、蓄熱金属
体は、自重によって常に鉛直方向に吊り下げられた状態
となる。このため、請求項4記載の発明によれば、オイ
ルパンが傾斜しても蓄熱部材を常に潤滑油内に浸漬させ
ることができる。更に、請求項5記載の発明では、本体
とカバーによって内部の気密性が高くなっており、か
つ、断熱層を有する壁体からなる本体は、熱伝導率が非
常に低くなっている。更に、蓄熱部材によって潤滑油の
熱は蓄熱される。従って、請求項5記載の発明によれ
ば、潤滑油に対して非常に高い保温性能を発揮すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるオイルパンを備えた内
燃機関の主な構成装置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例であるオイルパンの構成を
示す図である。
【図3】オイルパンが備えるロアー側本体の断面図であ
る。
【図4】第1実施例と従来例のそれぞれのオイルパン内
の潤滑油の温度推移を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例であるロアー側本体の断面
図である。
【図6】本発明の第3実施例であるロアー側本体の断面
図である。
【図7】本発明の第4実施例であるロアー側本体の断面
図である。
【図8】本発明の第5実施例であるオイルパンの構成図
である。
【図9】第5実施例のオイルパンが有する本体の断面図
である。
【図10】第5実施例と従来例のそれぞれのオイルパン
内の潤滑油の温度推移を示すグラフである。
【図11】本発明の第6実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図12】本発明の第7実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図13】本発明の第8実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図14】本発明の第9実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図15】第9実施例のオイルパンが傾いた時の蓄熱体
の様子を示す図である。
【符号の説明】
2、50、60、70、80、90 オイルパン 3 バッフルプレート 4 内燃機関 6 オイルストレーナ 7 保温用カバー 11 開口部 31 アッパー側本体 32、36、40、44 ロアー側本体 32a 内側壁 32b 外側壁 38、58 発泡ウレタン 42、48、76 空気層 46、74 スペーサ 54、62、72、82 本体 56、84、92 蓄熱体
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月22日(1999.7.2
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 オイルパン
【特許請求の範囲】
【請求項】 潤滑油を収容するオイルパンであって、 該オイルパンの内部に蓄熱部材を設けた ことを特徴とす
るオイルパン。
【請求項記蓄熱部材は、該オイルパンの内面に
断熱層を介して設けられた金属層であることを特徴とす
請求項4記載のオイルパン。
【請求項記蓄熱部材は、該オイルパンが収容す
る潤滑油内にワイヤによって吊り下げられた蓄熱金属体
であることを特徴とする請求項4記載のオイルパン
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイルパンに関
し、特に、潤滑油を保温するうえで適なオイルパンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の潤滑油を貯留させ
ておく装置としてオイルパンが広く用いられている。一
般に、オイルパンに貯留された潤滑油は、内燃機関の運
転時に、異物を除去するストレーナを介してオイルポン
プに汲み上げられ、オイルフィルタで浄化された後にカ
ムシャフトの軸受けやバルブのガイド等、内燃機関内の
各種接触部に潤滑、冷却等のために供給される。そし
て、各種接触部の潤滑、冷却等に使用された後の潤滑油
は、オイルパンに流入して、再びオイルポンプに汲み上
げられるまでオイルパン内に貯留される。
【0003】ここで、貯留する潤滑油に対するオイルパ
ンの保温性能が低いと、内燃機関の運転停止後に潤滑油
が急速に冷えて低温度になる。低温になるにつれて潤滑
油は、粘度が増してその流動性が低下する。従って、保
温性能の低いオイルパンを有する内燃機関では、その始
動時に粘度の高い即ち流動性の低い潤滑油を循環させる
ことになるため、フリクションが増大する。その結果、
スターターモータに大きな負荷がかかり、バッテリーの
消耗が大きくなる。また、内燃機関の始動時の潤滑油の
流動性が低いと、潤滑油の温度が適温に上昇するまで、
内燃機関内部の各種接触部に十分な潤滑油が供給されず
に潤滑油不足が発生する可能性がある。内燃機関内の各
種接触部が潤滑油不足になると、ピストンの焼きつき、
スラッジの堆積等の多くの不具合が生じ、内燃機関の耐
久性及び燃費効率の低下や排気ガスの浄化効率の低下等
につながってしまう。
【0004】そこで、例えば、特開昭53−67036
号公報には、壁体を内側壁体と外側壁体とからなる2重
構造としたオイルパンが開示されている。このオイルパ
ンの内側壁体と外側壁体との間には、空気又はグラスウ
ール等からなる断熱層が設けられている。このように上
記従来例のオイルパンは、壁体が2重構造とされ、か
つ、壁体の間に断熱層が設けられているので、壁体が1
重構造のオイルパンに比して潤滑油に対する保温性能が
向上している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
オイルパンは、上部即ちシリンダブロック側に対して断
熱のための手段が講じられておらず開放された構造とな
っているため、シリンダブロック側に放熱し易くなって
いる。従って、上記従来例のオイルパンの構成では、潤
滑油に対する十分な保温性能が得られず、内燃機関のフ
リクションを十分に低減することはできなかった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、貯留された潤滑油に対して十分な保温性能を発
し、内燃機関のフリクションを低減することが可能な
オイルパンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1に
記載する如く、潤滑油を収容するオイルパンであって、
該オイルパンの上部を覆うように断熱性カバーを設けた
オイルパンにより達成される。
【0008】このようなオイルパンでは、その上部を覆
うように断熱性カバーが設けられるので、オイルパン上
部からの放熱が抑制される。従って、本発明のオイルパ
ンによれば、潤滑油に対して十分に高い保温性能が発揮
される。この場合、請求項2に記載する如く、請求項1
記載のオイルパンにおいて、前記断熱性カバーは、開閉
可能な開閉部を有することとしてもよい。
【0009】更に、請求項3に記載する如く、前記開閉
部はオイルパンに流入されるべき潤滑油の重量で開状態
となることとしてもよい。このようなオイルパンでは、
開閉部の上に潤滑油が滞留すると、潤滑油の重量で開閉
部が開状態となることで、潤滑油が開閉部を通ってオイ
ルパン内へ流入する。また、開閉部が閉状態である場合
には、開閉部からの放熱が抑制され、潤滑油の保温性が
維持される。
【0010】また、上記の目的は、請求項に記載する
如く、潤滑油を収容するオイルパンであって、該オイル
パンの内部に蓄熱部材を設けたオイルパンにより達成さ
れる。このようなオイルパンでは、その内部に設けられ
た蓄熱部材、内部の潤滑油が高温である場合に潤滑油
から熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑油が低温であ
る場合に潤滑油に熱を供給する。このように潤滑油の熱
が蓄熱部材により蓄熱されるので、本発明のオイルパン
によれば、潤滑油に対する高い保温性能が発揮される。
【0011】また、上記目的を達成するために、請求項
に記載する如く、請求項記載のオイルパンにおい
、前記蓄熱部材は、該オイルパンの内面に断熱層を介
して設けられ、表面に複数の凹凸を有する金属層である
構成としてもよい。このようなオイルパンでは、複数の
凹凸によって金属層である蓄熱部材と潤滑油との接触面
積が拡大されているため、潤滑油の熱は蓄熱部材によ
効果的に蓄熱される。また、金属層と本体との間には
断熱層が設けられているので、オイルパンから外部への
放熱が抑制される。従って、本発明のオイルパンによれ
ば、潤滑油に対してより高い保温性能が発揮される。
【0012】また、上記目的を達成するために、請求項
に記載する如く、請求項記載のオイルパンであっ
て、前記蓄熱部材は、該オイルパンが収容する潤滑油内
にワイヤによって吊り下げられた蓄熱金属体である構成
としてもよい。このようなオイルパンが有する蓄熱金属
体は、自重によって常に鉛直方向に吊り下げられた状態
となる。このため、本発明によれば、オイルパンが傾斜
しても蓄熱金属体は常に潤滑油内に浸漬される
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図15を用いて、本
発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の
一実施例であるオイルパン2を備えた内燃機関4の主な
構成装置を示す図である。図1に示すように、内燃機関
4は、オイルパン2の他、オイルストレーナ6、オイル
ポンプ8、オイルフィルタ10、クランクシャフト1
2、コネクティングロッド14、ピストン16、バルブ
18、カムシャフト20、22、バルブタイミング制御
装置24、カムシャフトタイミングプーリ26、クラン
クシャフトタイミングプーリ28及びタイミングベルト
30等を有する。
【0014】オイルパン2は、内燃機関4内の各種接触
部を潤滑するための潤滑油を貯留する。オイルストレー
ナ6は、オイルパン2からオイルポンプ8への潤滑油の
吸い込み口であり、その先端部が金網で覆われている。
オイルスリレーナ6が備える金網は、潤滑油がオイルパ
ン2からオイルポンプ8に吸入される際に大きな異物を
除去し、オイルポンプ8内に異物が吸収されないように
する。オイルポンプ8は、内燃機関4の回転により駆動
され、潤滑油をオイルパン2から汲み上げてオイルフィ
ルタ10に供給する。オイルフィルタ10は、潤滑油内
に含まれている微小な空気中のゴミや燃料の燃焼によっ
て生じたスラッジ等を取り除く。そして、オイルフィル
タ10により浄化された潤滑油は、クランクシャフト1
2、コネクティングロッド14、ピストン16、バルブ
18、カムシャフト20、22、バルブタイミング制御
装置24、カムシャフトタイミングプーリ26、及び
ランクシャフトタイミングプーリ28等に供給され、各
部の潤滑、冷却及び清浄等に使用される。そして、潤
滑、冷却及び清浄等に使用された潤滑油は内燃機関4内
を流れ落ち、再びオイルパン2内に貯留される。なお、
図1に示す矢印は、潤滑油の供給方向を示す。
【0015】図2は、本発明の第1実施例であるオイル
パン2の構成を示す図である。図2に示すように、オイ
ルパン2は、アッパー側本体31とロアー側本体32と
からなる2分割構造になっており、オイルストレーナ6
の他、バッフルプレート3、及び、保温用カバー7等を
備える。アッパー側本体31は、図示しないシリンダブ
ロックに取り付けられることで、内燃機関の運転時の振
動低減が図られている。また、ロアー側本体32は、後
述するように内部が真空の2重壁構造とされている。
【0016】オイルストレーナ6は、下部オイルストレ
ーナ6aと上部オイルストレーナ6bとからなる。下部
オイルストレーナ6aは、可撓性を有し、金網が設けら
れた先端部は常に潤滑油内に浸漬されるように設けられ
ている。また、上部オイルストレーナ6bは、一端がロ
アー側本体32内で下部オイルストレーナ6aに接続さ
れ、他端が図1に示すオイルポンプ8に接続されてい
る。図1に示す内燃機関4の運転時には、ロアー側本体
32内に貯留された潤滑油が下部オイルストレーナ6a
内に吸い込まれてオイルポンプ8に供給される。
【0017】バッフルプレート3は、ロアー側本体32
と同様に内部が真空の2重壁構造を有し、アッパー側本
体31とロアー側本体32との間に設けられている。こ
のバッフルプレート3は、オイルパン2の形状保持、ロ
アー側本体32内における潤滑油の偏り防止、及び、ス
プラッシュシールドとして機能する。また、バッフルプ
レート3は、アッパー側本体31の最下部に位置する開
口部11を備えている。アッパー側本体31内に流れ落
ちてきた潤滑油は、この開口部11を介してロアー側本
体32に流入することができる。バッフルプレート3と
上部オイルストレーナ6bとの間は、シール5によりシ
ーリングされている。
【0018】保温用カバー7は、ロアー側本体32と同
様に内部が真空とされた2重壁構造を有する。また、保
温用カバー7は、平板状の蓋体であり、その面積が開口
部11よりも僅かに大きくなるように形成されている。
そして、保温用カバー7は、開口部11を下側から覆う
ように、バネ9を介してバッフルプレート3に取り付け
られている。
【0019】バネ9は、保温用カバー7に対して常に上
向きに付勢する。従って、保温用カバー7上に滞留する
潤滑油の重量が所定量以下の時は、バネ9の付勢力によ
って保温用カバー7の一端がバッフルプレート3に係止
されて、保温用カバー7は閉状態となる。一方、保温用
カバー7上に滞留する潤滑油の重量が所定量を超えた場
合、その重量によって、保温用カバー7は、バネ9の付
勢力に抗してバネ9を回転軸としながら図2中、矢印X
方向に回転して開状態となる。この時、保温用カバー7
上に滞留していた潤滑油は、開口部11を介してロアー
側本体32内に流下する。
【0020】アッパー側本体31内に滞留していた潤滑
油がロアー側本体32内に流下すると、保温用カバー7
上に滞留する潤滑油の重量が所定量以下になる。この
時、保温用カバー7は、バッフルプレート3に係止され
るまでバネ9の付勢力によってバネ9を回転軸としなが
ら回転して、再び閉状態となる。ここで、アッパー側本
体31からロアー側本体32への潤滑油の流入口は、開
口部11のみである。従って、保温用カバー7の閉状態
時には、ロアー側本体32の気密性が十分に確保され
る。
【0021】このように保温用カバー7は、必要に応じ
てアッパー側本体31からロアー側本体32へ潤滑油を
流下させると同時に、ロアー側本体32の気密性を確保
して、ロアー側本体32内の潤滑油の温度低下を抑制す
る機能を有する。なお、アッパー側本体31、ロアー側
本体32、バッフルプレート3及び保温用カバー7は、
例えば、アルミ合金や防錆鋼板等で構成される。また、
アッパー側本体31をロアー側本体32と同様の2重壁
構造としてもよい。更に、オイルパン2を2分割構造と
せずに単体構造としてもよい。
【0022】図3は、オイルパン2が備えるロアー側本
体32の断面図である。図3に示すように、ロアー側本
体32は、それぞれ所定の厚さの内側壁32a、及び、
外側壁32bからなる2重壁構造を有する。内側壁32
aと外側壁32bの間には空間34が形成されており、
この空間34は真空引きにより真空とされている。
【0023】このように、ロアー側本体32では、オイ
ルパン2の内部と外部温度差があっても、熱を伝える
空気等の媒体が内側板32aと外側板32bの間に存在
しないため、内側板3aと外側板3bの間に熱伝導
及び対流伝熱が生じない。このため、ロアー側本体32
の熱伝導率は非常に低くなっている。また、上述の如
く、図2に示したバッフルプレート3及び保温用カバー
7もロアー側本体32と同様に二重壁構造を有してい
る。このため、オイルパン2からの放熱は小さく抑制さ
れている。更に、オイルパン2は、保温用カバー7が閉
状態となることにより、気密性が高い構造とされてい
る。従って、オイルパン2の潤滑油に対する保温性能は
非常に高くなっている。
【0024】オイルパン2の潤滑油に対する保温性能が
高いと、図1に示す内燃機関4の始動時に流動性の高い
潤滑油が循環することになるため、内燃機関4の始動に
係るフリクションが低減し、内燃機関4の出力性能及び
燃費の向上が実現される。また、潤滑油に対するオイル
パン2の保温性能が高いと、内燃機関4の暖機時間が短
縮化される。そして、内燃機関4内を循環する冷却水の
水温も短時間で上昇する。このため、車両内のヒータ性
能が向上する。また、冷却水の水温が短時間で上昇する
ことによって、内燃機関4の燃焼が促進されて内燃機関
4の運転に伴う振動及び騒音が低減する。更に、潤滑油
に対するオイルパン2の保温性能が高いと、内燃機関4
のフォーストアイドル時間が短縮される。ファーストア
イドル時間が短縮化されると、排気ガス中のエミッショ
ン、潤滑油の消費量、及び、ブローバイガス量が低減す
る。エミッションやブローバイガス量が低減すると、内
燃機関4内の構造や排気管を酸化させる水分の量も減る
ので、内燃機関4や排気管の耐久性が向上する。
【0025】図4は、本実施例のオイルパン2を用いた
場合の潤滑油の温度推移と、従来例のオイルパンを用い
た場合の潤滑油の温度推移を示すグラフである。図4に
おいて、実線が本実施例のオイルパン2内の潤滑油の温
度推移を示し、点線が従来例のオイルパン内の潤滑油の
温度推移を示す。図4に示すように、内燃機関の運転停
止後は、保温性能のより高い本実施例のオイルパン2内
の潤滑油の方が、従来例のオイルパン内の潤滑油よりも
緩やかに温度が低下する。従って、内燃機関の運転再開
時、及び、内燃機関の運転再開から時間tが経過した時
の温度は、本実施例のオイルパン2内の潤滑油の方が、
従来例のオイルパン内の潤滑油よりも高く維持される。
そして、本実施例のオイルパン2を使用した場合は、内
燃機関内の潤滑に十分な流動性を有する潤滑油が供給さ
れる。内燃機関に十分な流動性を有する潤滑油が供給さ
れると、フリクションが低減されるため、始動時にスタ
ーターモータに過度な負担がかからず、バッテリーの消
耗も少ない。また、内燃機関内の各種接触部に十分な潤
滑油が供給されるので、ピストンの焼きつき、スラッジ
の堆積等の不具合が防止される。
【0026】図5は、本発明の第2実施例であるオイル
パン35が備えるロアー側本体36の断面図である。図
5に示すように、ロアー側本体36は、第1実施例のロ
アー側本体32と同様に、内側壁32aと外側壁32b
とからなる2重壁構造を有する。そして、内側壁32a
と外側壁32bの間には断熱材として熱伝導率が非常に
低い発泡ウレタン38が充填されている。オイルパン3
の他の構成は、第1実施例のオイルパン2と同様であ
り、その説明を省略する。
【0027】上記のように、熱伝導率が非常に低い発泡
ウレタン38が内側壁32aと外側壁32bの間に充填
されているので、本実施例のロアー側本体36の熱伝導
率は非常に低くなっている。更に、第1実施例のオイル
パン2と同様に、オイルパン35は保温用カバー7が閉
状態となることで気密性が高い構成とされているので
イルパン35の潤滑油に対する保温性能は非常に高く
なっている。オイルパン35の潤滑油に対する保温性能
が高いと、内燃機関4の始動時に流動性の高い潤滑油が
循環することになるため、内燃機関4の始動に係るフリ
クションが低減し、内燃機関4の出力性能及び燃費の向
上等が実現される。
【0028】図6は、本発明の第3実施例であるオイル
パン39が備えるロアー側本体40の断面図である。図
6に示すように、ロアー側本体40は、第1実施例のロ
アー側本体32や第2実施例のロアー側本体36と同様
に、内側壁32aと外側壁32bとからなる2重壁構造
を有する。そして、内側壁32aと外側壁32bの間に
は非常に薄い空気層42が形成されている。オイルパン
39の他の構成は、第1実施例のオイルパン2と同様で
あり、その説明を省略する。
【0029】上記のように、ロアー側本体40内に形成
された空気層42は非常に薄いため、内側壁32aと外
側壁32b間で対流が発生せず、対流伝熱が防止され
る。このため、本実施例のロアー側本体40の熱伝導率
は非常に低くなっている。更に、第1、第2実施例の
イルパン2、35と同様に、オイルパン39は気密性が
高い構成とされているので、オイルパン39の潤滑油に
対する保温性能は非常に高くなっている。オイルパン
の潤滑油に対する保温性能が高いと、内燃機関4の始
動時に流動性の高い潤滑油が循環することになるため、
内燃機関4の始動に係るフリクションが低減し、内燃機
関4の出力性能及び燃費の向上等が実現される。
【0030】図7は、本発明の第4実施例であるオイル
パン43が備えるロアー側本体44の断面図である。図
7に示すように、ロアー側本体44は、第1〜第3実施
例のロアー側本体32、36、40と同様に、内側壁3
2aと外側壁32bとからなる2重壁構造を有する。そ
して、内側壁32aと外側壁32bの間には熱伝導率の
非常に低い発泡ウレタンからなる複数のスペーサ46が
配設されている。また、複数のスペーサ46間には、非
常に薄い空気層48が形成されている。オイルパン43
の他の構成は、上記第1実施例のオイルパン2と同様で
あり、その説明を省略する。
【0031】上記のように、複数のスペーサ46間に形
成された空気層48は薄いため、内部の空気は安定的に
存在して対流伝熱を生じさせない。また、熱伝導率の非
常に低い発泡ウレタンからなるスペーサ46が内側壁3
2aと外側壁32bの間に配設されているので、本実施
例のロアー側本体44の熱伝導率は非常に低くなってい
る。更に、第1〜第3実施例のオイルパン2、35、3
と同様に、オイルパン43は気密性が高い構成とされ
ているので、オイルパン43の潤滑油に対する保温効果
は非常に高くなっている。オイルパン43の潤滑油に対
する保温性能が高いと、内燃機関4の始動時に流動性の
高い潤滑油が循環することになるため、内燃機関4の始
動に係るフリクションが低減し、内燃機関4の出力性能
及び燃費の向上等が実現される。
【0032】なお、スペーサ46は、発泡ウレタンに限
らず、熱伝導率の非常に低いものであれば他のものでも
よい。例えば、スペーサ46をグラスウールで構成して
もよい。また、空気層48の代わりに真空層としてもよ
また、上記第1〜第4実施例において、内側壁32
a、外側壁32bの厚さ、内側壁32aと外側壁32b
の距離、スペーサ46のサイズ等は、オイルパン2、3
5、39、43の素材やサイズ等を考慮して、最も効果
的に潤滑油を保温できるように設定されるものとする。
更に、図2に示したアッパー側本体31をロアー側本体
32、36、40、44の何れかと同様の2重壁構造と
してもよい。
【0033】図8は、本発明の第5実施例であるオイル
パン50の構成図である。図8に示すように、オイルパ
ン50は、バッフルプレート3、オイルストレーナ5
2、本体54等を有する。バッフルプレート3は、第1
実施例のオイルパン2に配設されたものと同様であり、
その説明を省略する。オイルストレーナ52は、下部オ
イルストレーナ52a及び上部オイルストレーナ52b
から構成される。下部オイルストレーナ52aは、可撓
性を有し、金網が設けられた先端部は常に潤滑油内に浸
漬されるように設けられている。また、上部オイルスト
レーナ52bは、一端がオイルパン50内で下部オイル
ストレーナ52aに接続され、他端が図1に示すオイル
ポンプ8に接続されている。図1に示す内燃機関4の運
転時には、オイルパン50内に貯留された潤滑油が下部
オイルストレーナ52a内に吸い込まれてオイルポンプ
8に供給される。
【0034】本体54の内面上、及び、下部ストレーナ
52aの表面上には、潤滑油に対するオイルパン50の
保温性能を高めるために後述するような蓄熱体56が層
状にコーティングされている。ここで、本体54は、例
えば、アルミ合金や防錆鋼板等で構成される。図9は、
本体54の断面図である。
【0035】図9に示すように、本体54の内面上に
は、熱伝導率が非常に低い断熱材である発泡ウレタン5
8を介して蓄熱体56が層状にコーティングされてい
る。また、蓄熱体56の表面には、複数の凹凸が設けら
れている。蓄熱体56は、熱伝導率が高く、成形性が良
い金属(例えば、FeやAl等)を素材に形成されてお
り、オイルパン50内の潤滑油の熱を蓄熱する。すなわ
ち、蓄熱体56は、潤滑油が高温である場合に潤滑油か
ら熱を受け取ってその熱を蓄、潤滑油が低温である場
合に潤滑油に熱を供給する。このように蓄熱体56は潤
滑油の熱の蓄熱を行うことで潤滑油の温度を安定させ
る。特に、比熱の大きいLiやBe等で蓄熱体56を構
成すると、その高い蓄熱効果によって潤滑油の温度がよ
り安定する。ここで、蓄熱体56の表面上の凹凸によっ
て蓄熱体56と潤滑油との接触面積が拡大されているの
で、潤滑油の熱は、蓄熱体56により効果的に蓄えら
。また、発泡ウレタン58が蓄熱体56と本体54と
の間に設けられているので、オイルパン50から外部へ
の放熱が抑制される。従って、オイルパン50の潤滑油
に対する保温性能は非常に高くなっている。なお、蓄熱
体56の表面上の凹凸の代りに多数のフィンを形成して
蓄熱体56と潤滑油との接触面積を大きくする構成にし
てもよい。
【0036】図10は、本実施例のオイルパン50を用
いた場合の潤滑油の温度推移と、従来例のオイルパンを
用いた場合の潤滑油の温度推移を示すグラフである。図
10において、実線が本実施例のオイルパン50内の潤
滑油の温度推移を示し、点線が従来例のオイルパン内の
潤滑油の温度推移を示す。図10に示すように、内燃機
関4の運転停止後は、保温性能の高い本実施例のオイル
パン50内の潤滑油の方が、従来例のオイルパン内の潤
滑油よりも緩やかに温度が低下する。従って、次の内燃
機関4の始動時には、オイルパン50内の潤滑油の方が
従来例のオイルパン内の潤滑油に比して高い温度に維持
されている。このため、内燃機関4内では、流動性のよ
り高い潤滑油が内部を循環することになり、内燃機関4
の始動に係るフリクションが低減し、出力性能及び燃費
の向上等が実現される。
【0037】図11は、本発明の第6実施例であるオイ
ルパン60が備える本体62の断面図である。図11に
示すように、本体62の内面上には、第5実施例の本体
54と同様に、複数の凹凸を有する蓄熱体56が層状に
コーティングされている。また、本体62と蓄熱体56
の間には空間68が形成されており、この空間68は真
空引きにより真空とされている。オイルパン60の他の
構成は、第5実施例のオイルパン50と同様であり、そ
の説明を省略する。
【0038】上記のように、オイルパン60の外部と内
部の温度差と熱を伝える空気等の媒体が本体62と蓄熱
体56の間に存在しないため、本体62と蓄熱体56の
間には熱伝導及び対流伝熱が生じない。また、本体62
の内面上に複数の凹凸を有する蓄熱体56がコーティン
グされているため、潤滑油の熱は効果的にオイルパン6
0内えられる。従って、オイルパン60の潤滑油に
対する保温効果は非常に高くなっている。オイルパン6
0の潤滑油に対する保温性能が高いと、内燃機関4の始
動時に流動性の高い潤滑油が循環することになるため、
内燃機関4の始動に係るフリクションが低減し、内燃機
関4の出力性能及び燃費の向上等が実現される。なお、
空間68を薄い空気層で満たしてもよい。
【0039】図12は、本発明の第7実施例であるオイ
ルパン70が備える本体72の断面図である。図12に
示すように、本体72の内面上には、第5、第6実施例
の本体54、62と同様に、複数の凹凸を有する蓄熱体
56が層状にコーティングされている。また、本体72
と蓄熱体56の間には熱伝導率の非常に低い発泡ウレタ
ンからなる複数のスペーサ74が配設されている。ま
た、複数のスペーサ74間には、微小な空気層76が形
成されている。オイルパン70の他の構成は、第5、第
6実施例のオイルパン50、60と同様であり、その説
明を省略する。
【0040】複数のスペーサ74間に形成された空気層
76は非常に薄いため、内部の空気は安定的に存在して
対流伝熱を生じさせない。また、熱伝導率の非常に低い
発泡ウレタンからなるスペーサ74が本体72と蓄熱体
56の間に配設されているので、オイルパン70の熱伝
導率は非常に低くなっている。更に、本体72の内面上
に複数の凹凸を有する蓄熱体56が層状にコーティング
されているため、潤滑油の熱は効果的にオイルパン70
えられる。従って、オイルパン70の潤滑油に対
する保温効果は非常に高くなっている。オイルパン70
の潤滑油に対する保温性能が高いと、内燃機関4の始動
時に流動性の高い潤滑油が循環することになるため、内
燃機関4の始動に係るフリクションが低減し、内燃機関
4の出力性能及び燃費の向上等が実現される。
【0041】図13は、本発明の第8実施例であるオイ
ルパン80の構成を示す図である。図13に示すよう
に、オイルパン80は、バッフルプレート3、オイルス
トレーナ52、本体82、蓄熱体84等を有する。ここ
で、バッフルプレート3、オイルストレーナ52は、第
1実施例のオイルパン2に配設されているものと同様で
あり、その説明を省略する。本体82は、例えば、アル
ミ合金や防錆鋼板等で構成される。
【0042】本体82内には、箱型の蓄熱体84が2個
配設されている。この蓄熱体84は、本体82内におい
て、常に潤滑油に浸漬される位置に配設されている。蓄
熱体84は、第5実施例のオイルパン50が有する蓄熱
体56と同様に、熱伝導率が高く成形性が良い例えばF
eやAl等の金属を素材に形成されている。蓄熱体84
は、潤滑油が高温である場合に潤滑油から熱を受け取っ
てその熱を蓄、潤滑油が低温である場合に潤滑油に熱
を供給することで潤滑油の温度を安定させる。
【0043】上記のようなオイルパン80内では、蓄熱
体84によって潤滑油の熱が蓄えられるので、オイルパ
ン80の潤滑油に対する保温効果は非常に高くなってい
る。オイルパン80の潤滑油に対する保温性能が高い
と、内燃機関4の始動時に流動性の高い潤滑油が循環す
ることになるため、内燃機関4の始動に係るフリクショ
ンが低減し、内燃機関4の出力性能及び燃費の向上等が
実現される。
【0044】なお、蓄熱体84のサイズや形状及び数
は、図13に示すものに限らず、潤滑油の熱を効果的に
蓄熱できるようにオイルパン80のサイズや潤滑油の温
度等を考慮して決定されるものとする。また、蓄熱体8
4の表面に複数の凹凸やフィンを形成して、蓄熱体84
と潤滑油との接触面積を大きくしてもよい。更に、本体
82は、第1〜第4実施例のロアー側本体32、36、
40、44のような2重壁構造としてもよい。
【0045】図14は、本発明の第9実施例であるオイ
ルパン90の構成を示す図である。図14に示すよう
に、オイルパン90は、バッフルプレート3、オイルス
トレーナ52、本体82、球形の蓄熱体92等を有す
る。ここで、バッフルプレート3、オイルストレーナ5
2、本体82は、第8実施例のオイルパン80に配設さ
れているものと同様であり、その説明を省略する。
【0046】本体82内では、バッフルプレート3の端
部からワイヤ94を介して蓄熱体92が吊り下げられて
いる。蓄熱体92は、自重によって常に鉛直方向(図1
4中、矢印G方向)に吊り下げられた状態となる。バッ
フルプレート3から吊り下げられた蓄熱体92は潤滑油
内に浸漬される。なお、蓄熱体92は、第5実施例のオ
イルパン50が有する蓄熱体56と同様に、熱伝導率が
高く成形性が良い例えばFeやAl等の金属を素材に形
成されている。
【0047】図15は、オイルパン90が傾いた時の蓄
熱体92の様子を示す図である。図15に示すように、
蓄熱体92は、常に鉛直方向(矢印G方向)に吊り下げ
られるため、内燃機関4の傾斜に伴ってオイルパン90
が傾いても常に潤滑油内に浸漬される。潤滑油内に浸漬
された蓄熱体92は、潤滑油が高温である場合に潤滑油
から熱を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑油が低温であ
る場合に潤滑油に熱を供給することで潤滑油の温度を安
定させる。
【0048】上記の如く、オイルパン90内では、常に
蓄熱体92によって潤滑油の熱が蓄熱されるので、オイ
ルパン90の潤滑油に対する保温効果は非常に高くなっ
ている。オイルパン90の潤滑油に対する保温性能が高
いと、内燃機関4の始動時に流動性の高い潤滑油が循環
することになるため、内燃機関4の始動に係るフリクシ
ョンが低減し、内燃機関4の出力性能及び燃費の向上等
が実現される。
【0049】なお、蓄熱体9のサイズや形状は、図1
4に示すものに限らず、潤滑油の熱を効果的に蓄熱でき
るようにオイルパン90のサイズや潤滑油の温度等を考
慮して決定されるものとする。上記第5〜第9実施例の
オイルパン50、60、70、80、90は、第1実施
例のオイルパン2と同様に、保温性を高めるための保温
用カバー7を備えた構成とされてもよい。
【0050】上記実施例において、バッフルプレート3
及び保温用カバー7が特許請求の範囲に記載した「断熱
性カバー」に、保温用カバー7が特許請求の範囲に記載
した「開閉部」に、蓄熱体56、84、92が特許請求
の範囲に記載の「蓄熱部材」に、それぞれ相当してい
【0051】
【発明の効果】上記の如く、請求項1記載の発明では、
オイルパンの上部を覆うように断熱性カバーが設けら
れ、放熱が抑制される。従って、請求項1記載の発明に
よれば、潤滑油に対して十分に高い保温性能を発揮
て、潤滑油の流動性を高く保つことができ、内燃機関の
フリクションを低減することができる。
【0052】また、請求項2及び3載の発明では、断熱
性カバーは開閉可能な開閉部を有する。従って、潤滑油
に対する十分な保温性を確保しつつ、潤滑油を開閉部か
らオイルパンへ流入させることができる。また、請求項
記載の発明では、オイルパンの内部に設けられた蓄熱
部材が、内部の潤滑油が高温である場合に潤滑油から熱
を受け取ってその熱を蓄熱し、潤滑油が低温である場合
に潤滑油に熱を供給する。このように潤滑油の熱が蓄熱
部材により蓄熱されるので、請求項記載の発明によれ
ば、潤滑油に対する高い保温性能を発揮して、潤滑油の
流動性を高く保つことができ、内燃機関のフリクション
を低減することができる。
【0053】また、請求項記載の発明では、複数の凹
凸によって蓄熱部材と潤滑油との接触面積が拡大されて
いるため、潤滑油の熱は蓄熱部材によって効果的に蓄熱
される。また、熱部材の金属層と本体との間には断熱
層が設けられているので、オイルパンから外部への放熱
が抑制される。従って、請求項記載の発明によれば、
潤滑油に対してより高い保温性能を発揮することができ
る。
【0054】また、請求項記載の発明では、蓄熱部材
は、自重によって常に鉛直方向に吊り下げられた状態と
なる。このため、請求項記載の発明によれば、オイル
パンが傾斜しても蓄熱部材を常に潤滑油内に浸漬させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるオイルパンを備えた内
燃機関の主な構成装置を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例であるオイルパンの構成を
示す図である。
【図3】オイルパンが備えるロアー側本体の断面図であ
る。
【図4】第1実施例と従来例のそれぞれのオイルパン内
の潤滑油の温度推移を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例であるオイルパンのロアー
側本体の断面図である。
【図6】本発明の第3実施例であるオイルパンのロアー
側本体の断面図である。
【図7】本発明の第4実施例であるオイルパンのロアー
側本体の断面図である。
【図8】本発明の第5実施例であるオイルパンの構成図
である。
【図9】第5実施例のオイルパンが有する本体の断面図
である。
【図10】第5実施例と従来例のそれぞれのオイルパン
内の潤滑油の温度推移を示すグラフである。
【図11】本発明の第6実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図12】本発明の第7実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図13】本発明の第8実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図14】本発明の第9実施例であるオイルパンの本体
の断面図である。
【図15】第9実施例のオイルパンが傾いた時の蓄熱体
の様子を示す図である。
【符号の説明】 2、35、39、43、50、60、70、80、90
オイルパン 3 バッフルプレート 4 内燃機関 6 オイルストレーナ 7 保温用カバー 11 開口部 31 アッパー側本体 32、36、40、44 ロアー側本体 32a 内側壁 32b 外側壁 38、58 発泡ウレタン 42、48、76 空気層 46、74 スペーサ 54、62、72、82 本体 56、84、92 蓄熱体
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
フロントページの続き Fターム(参考) 3G013 BD46 BD47 CA00 3G015 BB00 BB06 BB11 CA07 DA05 EA00 3G024 AA61 AA62 AA65 BA12 BA23 FA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油を収容するオイルパンであって、 断熱層を有する壁体からなる本体と、 閉状態時には前記本体を覆い、潤滑油の重量で開状態と
    なって潤滑油を前記本体内に流入させるカバーとを備え
    ることを特徴とするオイルパン。
  2. 【請求項2】 潤滑油を収容する本体と、該本体の内部
    に設けられた蓄熱部材とを備えることを特徴とするオイ
    ルパン。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のオイルパンであって、 前記蓄熱部材は、前記本体の内面に設けられ、表面に複
    数の凹凸を有する金属層であり、該金属層と前記本体と
    の間には断熱層が形成されていることを特徴とするオイ
    ルパン。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のオイルパンであって、 前記蓄熱部材は、前記本体が収容する潤滑油内にワイヤ
    によって吊り下げられた蓄熱金属体であることを特徴と
    するオイルパン。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4の何れか1項記載のオイル
    パンであって、 更に、閉状態時には前記本体を覆い、潤滑油の重量で開
    状態となって潤滑油を前記本体内に流入させるカバーを
    備えることを特徴とするオイルパン。
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