JP2000226846A - 地盤改良注入工法及びその装置 - Google Patents

地盤改良注入工法及びその装置

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JP2000226846A
JP2000226846A JP11338243A JP33824399A JP2000226846A JP 2000226846 A JP2000226846 A JP 2000226846A JP 11338243 A JP11338243 A JP 11338243A JP 33824399 A JP33824399 A JP 33824399A JP 2000226846 A JP2000226846 A JP 2000226846A
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Hisao Enami
久雄 江波
Kazutoshi Suzuki
和俊 鈴木
Seiji Kawakita
省二 川北
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SHIN NIPPON TECHNO KK
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤中における気泡と注入材との帯同性に着
目して注入材に気泡を混合させ、その気泡混合注入材を
地盤中に注入することにより、気泡と該気泡が破れて放
出される気体とによる注入材の浸透誘導性を高めて、従
来工法より広範囲に均質な改良地盤を製造すること。 【解決手段】 地盤中に挿入された注入管より地盤注入
材を注入して土粒子間隙に侵入させる地盤改良注入工法
において、前記注入材に気泡を混合させ、該気泡混合注
入材を前記注入管より地盤中に注入させること、及びそ
の注入工法を実施する注入装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地盤改良注入工法、
詳しくは、地盤中に挿入された注入管より、セメントミ
ルク等の地盤注入材、又は、水ガラス水溶液等の固結主
剤及び反応剤(硬化剤)等からなる地盤注入材を注入し
て土粒子間隙に侵入させる地盤注入材の注入工法の改良
及び該工法を実施する地盤改良注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地盤注入材の注入工法として、圧
縮空気と地盤注入材とを夫々独立した流路により注入管
に圧送し、注入管内で注入直前に気液混合させた注入材
を土粒子間隙に侵入させ、その気液混合注入材の噴射圧
力で間隙水を押出し排除すると同時に、押出された間隙
に注入材を侵入させる方法が知られている(例えば、特
開平10−306435号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来工
法の如く、注入材に単に気体(圧縮空気)を混合させた
だけでは、注入管から吐出直後では確かに気液混合する
ものの、その後の地盤中における動向では、注入材と気
体とが分離しやすく気体による注入材の誘導性が低下
し、注入材をより広範囲に確実に浸透させることが困難
である。すなわち、地盤中における気体の透気性は液体
(注入材)の透水性の数十倍であるために、注入材と気
体とが分離しやすく、気液が分離すれば、僅かな間隙で
あっても気体は通り易いため一か所の狭い範囲からでも
容易に抜けていってしまうので、注入材が気体に追従し
得ず、注入対象地盤をより均質に改良することが求めら
れる地盤、例えば滞水砂質土層にあっては注入材が偏っ
て浸透する不具合がある。
【0004】本発明は、上記従来事情に鑑み、地盤中に
おける気泡と注入材との帯同性に着目して注入材に気泡
を混合させ、その気泡混合注入材を地盤中に注入するこ
とにより、気泡と該気泡が破れて放出される気体とによ
る注入材の浸透誘導性を高めて、従来工法より広範囲に
均質な改良地盤を製造可能な注入工法及び該工法を実施
する装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯る本発明は、地盤中に
挿入された注入管より地盤注入材を注入して土粒子間隙
に侵入させる地盤改良注入工法において、前記注入材に
気泡を混合させ、該気泡混合注入材を前記注入管より地
盤中に注入させることを特徴とする(請求項1)。注入
材に気泡を混合させるには、気泡を発生又は生成する気
泡発生段階と該気泡を注入材に混入させる気泡混入段階
を経るが、その両段階を同時に進行させる態様、又は別
時に進行させる態様の何れであってもよい。すなわち、
前者の態様は、例えば、燒結多孔質体を通して圧縮空気
を注入材に噴入し、あるいは注入材どうしを交差するよ
う噴射して衝突させる等により、注入材内で気泡を発生
させることにより同時に混入した状態とする(請求項2
及び3)。後者の態様は、先ず水を媒体とした気泡混合
水を生成し、その気泡混合水を注入材に供給することに
よって気泡を注入材に混入させるものである(請求項
4)。
【0006】また、本発明は上記工法を実施するための
装置であり、地盤中に挿入される注入管と、該注入管へ
地盤注入材を供給する注入材供給系統とにより構成され
る地盤改良装置において、気泡混合手段により前記注入
材に気泡を混合させ、それを前記注入管より地盤中に注
入するように構成されたことを特徴とするものである
(請求項5)。上記本発明の注入工法及び装置におい
て、注入材に気泡を混合させるタイミングは、製造され
た注入材が注入管から吐出されるまでの区間であれば何
れの位置であってもよい。すなわち、気泡混合手段が、
所定の注入材を注入管へ供給する注入材供給系統に配設
されて該系統内で注入材に気泡を混合させるようにし
(請求項6)、あるいは注入管内に気泡混合手段が配設
されて該注入管内で気泡を混合させるようにする(請求
項7)。しかし、混合された気泡の均質な分布を考慮し
た場合には、注入管内、それも吐出口に近い箇所で気泡
を混入させることが好ましい。
【0007】上記気泡混合手段は、前記請求項2に対応
する具体的態様であり、容易かつ安価に入手し得る手段
として、コンプレッサーを用いる場合で、パイプ状又は
シート状等の焼結多孔質体を介して圧縮空気を注入材へ
噴入することにより該注入材内に気泡を生成する構成と
する(請求項8)。その場合、コンプレッサーからの圧
縮空気の送気量は、気泡の発生量等が適正になるよう調
整設定する。すなわち、送気量が過多のときは、不必要
にエアーを地盤内に送り込むばかりでなく、ロッド注入
工法により後述する2ショット方式で一方の片薬液にの
み気泡を混合させる場合に、該薬液のボリュームが増加
して他方の片薬液との比率が変化して混合状態が不完全
になり、また、送気量が過小なときは所期の効果が得ら
れなくなる。また気泡の大きさは、前記焼結多孔質体の
密度と相関関係にあり最小2ミクロン程度の気孔径もの
が生成可能である。気泡が大き過ぎるときは、吐出後に
注入材から分離し易くなって誘導機能が低下し、小さ過
ぎるときは注入材に気泡が残留して固結強度が低下する
ので、注入材及び対象地盤を勘案して適正な焼結多孔質
体を選定する。
【0008】また、気泡混合手段は、前記請求項3に対
応する具体的態様として、少なくとも二つの縮径流路
を、該流路よりも下流側で軸線を交差させるように設
け、その縮径流路を通し注入材を噴射して衝突させるこ
とにより該注入材内に気泡が発生し混入される構成とす
る(請求項9)。さらに、気泡混合手段は、前記請求項
4に対応する具体的態様として、少なくとも二つの縮径
流路を、該流路よりも下流側で軸線を交差させるように
設け、その縮径流路を通し水を噴射して衝突させること
により気泡混合水を生成するとともに、該気泡混合水を
注入材に供給するようにした構成とする(請求項10)。
なお、これらの場合も気泡の発生量および大きさが適正
になるように、縮径流路の径、注入材又は水の噴射速度
等を適宜に設定する。
【0009】斯る本発明の注入工法及び装置において
は、注入管を用いる注入工法であれば、ロッド工法(単
管工法、二重管工法、多重管工法)、ストレーナー工法
やダブルパッカー工法等の何れであっても適用可能であ
り、前記二重管工法や多重管工法としては、特に瞬結工
法や複合工法の適用にも有用である。さらに、注入材と
して、本発明は各種の使用が可能であり特に制限される
ものではないが、大別すれば薬液系と非薬液系がある。
その薬液系として水ガラス系が現在もっとも一般的に使
用されており、該水ガラス系も、主剤別に各種モル比の
水ガラス系と非アルカリ性水ガラス系が用いられる。こ
こで、主剤をA液、反応剤(硬化剤)をB液と別けた場
合に、B液が水溶性であれば溶液型注入材であり、難水
溶性であれば懸濁型注入材である。難水溶性の反応剤
は、セメント、スラグ、消石灰、石膏等であるが、微粒
子材を使用して浸透性を高める仕様でもよい。非薬液系
としては、各種セメントや、各種セメントを微粒子にし
たものに分散剤を加えて浸透させ易くしたもの、それに
微粒子のスラグを加えたもの、あるいはスラグ等があ
る。上記スラグを主として使用する場合は、それ自体で
は硬化しないので、水砕スラグに石灰、炭酸ナトリウム
などのアルカリ刺激剤を加えて自硬性を誘発させる。
【0010】
【作用】上記本発明によれば、注入材供給系統内又は注
入管内を流動する注入材に気泡が混合され、その気泡混
合注入材が注入管より吐出されて地盤の土粒子間隙に侵
入するが、気泡の帯同性により注入材が気泡から分離す
ることなく、広範囲に分散して土粒子間隙に侵入する気
泡と、その気泡が破れて放出される気体とに追従して、
注入材が広範囲に浸透誘導される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態をロッド工法
の場合について図面により説明すれば、図1は注入装置
の概要を示す。同図において、1及び2は注入材として
の一方の片薬液(A液)、他方の片薬液(B液)をそれ
ぞれ製造するミキサー、3は注入管、4及び5は前記ミ
キサー1,2のA液,B液をそれぞれポンプ6,7によ
り前記注入管3へ供給する注入材供給系統である。注入
材の使用例として、溶液型注入材を使用するときには、
A液に水ガラス水溶液、B液に重炭酸ナトリウム水溶液
を用いる場合を例示し、懸濁型注入材を使用するときに
は、A液に水ガラス水溶液、B液にセメント(微粒子セ
メントも含む)分散液を用いる場合を例示する。なお、
上記微粒子セメントとは、平均粒径が10ミクロン以下
を含めた全ての粒径のものをいう。上記注入材(A液、
B液)は、ポンプ6,7の駆動により所定の配合量が前
記供給系統4,5を通り注入管3上端のスイベル部3a
を介して注入管3内へ供給され、注入管3は地盤中の所
定の深度に挿入されており、該注入管3先端の吐出口3
bよりA液B液混合の注入材が地盤の土粒子間隙に注入
されるものである。
【0012】上記注入材供給系統4,5の一方又は両方
に気泡混合装置10を配設する(図では一方のみに設けた
場合を示す)。気泡混合装置10は、図1及び図2に一例
を示すように、前記供給系統4を構成する供給ホース
8,9を抱着するように設置された本体部11と、該本体
部11へ圧縮空気を供給するコンプレッサー12とにより構
成される。本体部11は、前記ホース8,9を離間させた
状態で連結するチャンバー13内に焼結多孔質な散気筒14
を着脱可能に取り付けるとともに、該チャンバー13に前
記コンプレッサー12からの送気ホース15を接続して構成
される。散気筒14は、その材質が制限されるものではな
いが、例えば、ポリエチレン(低密度、高密度、超高分
子量)、ポリプロピレンやポリ4弗化エチレン等の材質
からなる多孔質体、好ましくは焼結多孔質体からなり、
その平均気孔径は最小2ミクロンから数ミリメートル程
度まで複数段階のものを用意し、対象地盤や注入材の種
類により適宜に選択使用する。この散気筒14は、前記供
給ホース8,9の各端外周に跨り嵌挿着されて、両ホー
ス8,9間の流路16に対面するよう取り付けられる(図
2参照)。
【0013】上記気泡混合装置10は、注入材(A液)が
供給系統4を介して注入管3へ供給される注入作業時
に、コンプレッサー12から圧縮空気を本体部11のチャン
バー13内に送気することにより、該チャンバー13から前
記散気筒14を通して圧縮空気が前記流路16内を流動する
注入材中に吹き込まれ、それにより注入材内には気泡が
発生しそのまま混入される。気泡が混入された注入材
は、前述のように、注入管3先端の吐出口3bより気泡
混合注入材となって地盤の土粒子間隙に注入される。
【0014】上記散気筒14には、内側から流路16を流動
する注入材の圧力(注入圧力として表示されるもので、
一般的には2〜10kgf/cm2程度、注入深度や対象地盤の
相対密度等によっては、それ以上の場合もある)を受
け、また外側からは前記流動圧を越える圧縮空気の送気
圧を受ける。そのために散気筒14には耐圧用補強部材と
して、例えば、外側に補強枠17を取り付け(図2及び3
参照)、また内側に補強網18を取り付けることもよい
(図4参照)。
【0015】なお、図1において、符号Pは圧力計、F
は流量計である。また、図1においては、気泡混合装置
10を注入材供給系統4のみに配設したが、A液とB液と
の配合比の大きな変動を防止するためには、他方の供給
系統5にも気泡混合装置を設けることもよく、また、気
泡混合装置10をポンプ6の下流に配置したが、これはポ
ンプ6の効率低下や流量の測定誤差を防止する上で好ま
しい。
【0016】次に、図5に例示した気泡混合装置100に
ついて説明する。気泡混合装置100は、上記気泡混合装
置10に代えて、注入材供給系統4及び/又は5に配設さ
れ(以下、供給系統4に配設される場合で説明する)、
入液管路104から分岐された複数の噴出管101と、これら
噴出管101の先端に接続された混合管路103とを具備す
る。噴出管101は、塩化ビニル等のプラスチック製で、
先端側に縮径された細管部101aが形成されている。そ
して、この細管部101aは、その先端が混合管路103の後
端壁103aに接続される。混合管路103は、その後端壁10
3aに、前記複数の噴出管101の細管部101aが該混合管
路103a内で軸線を交差させるように接続され、先端側
を、前記注入管3のスイベル部3aに接続するようにす
る。
【0017】また、上記入液管路104aの周壁には、一
個又は複数個の外気導入孔102を開口してあり、この外
気導入孔102にエアーコンプレッサ105で圧縮された気体
が導入されるようにしてある。なお、外気導入孔102か
ら導入される気体の圧力は、少なくとも注入材(A液)
の液流W1の圧力よりも高く設定される。また、外気導
入孔102は、噴出管101に設けてもよく、その場合、複数
の噴出管101の各々について外気導入孔102を設けること
が好ましい。
【0018】而して、上記気泡混合装置100によれば、
入液管路104の外気導入孔102から導入された気体が注入
材供給系統4から供給された注入材(A液)の液流W1
内に混入され、その液流W1が複数の噴出管101で分岐
流W1’,W1’となる。これら分岐流W1’,W1’
は、先端側の細管部101a,101a内で加速されて噴射流
W2,W2となり混合管路103内で衝突粉砕する。この
噴射流W2,W2の衝突により、混合管103内では噴射
流W2,W2に含まれた気体が微細化されて気泡を発生
し該気泡が混入された気泡混合注入材W3が生成されて
注入管3のスイベル部3aへ供給される。なお、上記注
入材(A液)に既に気体(空気等)が含まれている場合
には、前記外気導入孔102は省略することもできる。
【0019】次に、図6に例示した気泡混合装置100’
について説明する。図5で説明した気泡混合装置100で
は、複数の噴出管101が入液管路104から分岐されるよう
に構成したが、気泡混合装置100’は、分岐された噴出
管101に代えて、各々別系統の噴出管101’,101”がそ
れぞれの細管部101a’,101a”を介して混合管路103
内で合流するように構成したものである。上記噴出管10
1’には、注入材供給系統4に接続して注入材(A液)
が供給されるようにし、噴出管101”には注入材供給系
統5に接続して注入材(B液)が供給されるようにす
る。なお、図中の符号102’は必要に応じて配設される
外気導入孔である。
【0020】斯る気泡混合装置100’によれば、注入材
供給系統4,5から供給された注入材(A液,B液)が
各別の噴出管101’,101”に流入し、それぞれの液流W
1,X1は、先端側の細管部101a’,101a”内で加速
されて噴射流W2,X2となり混合管路103内で衝突粉
砕する。この噴射流W2,X2の衝突により、混合管10
3内では噴射流W2,X2に含まれた気体が微細化され
て気泡を発生し該気泡が混入された気泡混合注入材(A
液,B液の混合液)WXが生成されて注入管3のスイベ
ル部3aへ供給される。
【0021】次に、予め気泡混合水を生成する場合につ
いて説明する。すなわち、先ず気泡混合水を生成し、そ
の気泡混合水を注入材に供給することにより該注入材に
気泡を混入させる態様である。第1の態様は、図7に示
すように、注入材供給系統4及び/又は5に水を供給す
る給水ポンプ200を連結するとともに、その給水路202に
前述した構成の気泡混合装置10を配設したものである。
あるいは、気泡混合装置に代えて、ポンプ200自体にに
前記散気筒14又は多孔質板を通して外気が吸入されるよ
うにし、それにより、ポンプ内で水に気泡を混入させ該
気泡混合水を前記供給系統4及び/又は5に供給するよ
うにする。また、前記ポンプを注入材供給系統4及び/
又は5に新たに設けることに代えて、前示のポンプ6及
び/又は7自体に前記気泡混合水を生成する手段を付加
し該気泡混合水を注入材(A液、B液)に混入させるよ
うにしてもよい。
【0022】第2の態様は、図7の気泡混合装置10に代
えて、前述した気泡混合装置100又は100’を配設する。
すなわち、気泡混合装置100を配設する場合には(図5
参照)、管路104に注入材(A液又はB液)を供給する
ことに代えて、給水ポンプ200により水を供給し、その
水流W1を分岐させて混合管路103内で衝突させること
により、気泡を混入した気泡混合水を生成するものであ
る。また、気泡混合装置100’を配設する場合には(図
6参照)、噴出管101’,101”にそれぞれ水流W1,X
1を供給して混合管路103内で衝突させることにより、
気泡を混入した気泡混合水を生成するものである。な
お、気泡混合装置100’を使用する場合には、水流を供
給することに代え、混合によって気泡を発生する二種類
の液体を前記噴出管101’,101”の各々に別々に供給す
ることもよい。例えば、一方の噴出管101’に重炭酸ソ
ーダ溶液を流入させ、他方の噴出管101”にリン酸又は
硫酸等の酸性溶液を供給すれば、これら液体は、混合管
103内で衝突混合することにより気泡が発生し、それと
略同時に、この発生した気泡が粉砕微細化される。
【0023】上記のように、予め気泡混合水を生成しそ
れを注入材に供給する態様においては、注入材内で気泡
を発生させ同時に混入させる態様に比べて、注入材に気
泡が混入分散し易くなる。なお、この態様においては、
ミキサー1,2で作製される注入材(A液、B液)は前
記ポンプで供給される水量を減算した水量とすることが
好ましい。
【0024】次に、注入工法のパターン及び気泡混合装
置の配置パターンについて、気泡混合装置10を使用する
場合で図8〜図13により例示する。図8は、単管による
注入工法であって、予めA液とB液とを混合して一液の
注入材を作製し、その注入材を供給ホース21を通して注
入管20へ供給し該注入管20下端の吐出口20bより地盤中
へ注入する実施例である。この実施例においては、上記
気泡混合装置10の本体部11を供給ホース21の途上に配置
し、注入管20へ注入材が供給される直前に該注入材に気
泡を混合させる。図9は、二重管工法であって、注入材
としてのA液とB液とを独立した供給ホース32,33を介
して内管30,外管31へ供給し、そのB液を内管30の下端
部でA液に合流させた後に吐出口30bから地盤へ注入す
る実施例である(なお、供給ホースはA液、B液を逆に
して供給してもよい。以下同様)。この実施例において
は、上記気泡混合装置10の本体部11を供給ホース32の途
上に配置し、内管30へA液が供給される直前に該A液中
に気泡を混合させた後にB液と混合する。
【0025】図10は、前記図8の実施例と同様に実質的
には単管工法であり、予めA液とB液とを混合して一液
の注入材を作製し、その注入材を供給ホース41により注
入管40へ供給し該注入管40下端の吐出口40bから注入す
る実施例である。この実施例においては、注入管40の下
端部に前記気泡混合装置10の本体部11を配設し、この注
入管40の外周に送気管42を被嵌せしめて装着し、該装置
10を注入管40の下部に位置させたものである。斯る実施
例においては、注入材には注入管40内の吐出口40b近傍
で気泡が混合されるので、気泡の分散均一化が図れる。
【0026】図11は、前記図10の実施例と同様に、予め
A液とB液とを混合した一液の注入材を、供給ホース51
により注入管50へ供給し該注入管50下端の吐出口50bか
ら注入する単管工法である。この実施例においては、上
記注入管50内に送気管52を挿着するとともに、その下端
に気泡混合装置10’を装着し、該装置10’を注入管40の
下部に位置させたものである。気泡混合装置10’は、焼
結多孔質体の散気筒及びコンプレッサー等から構成され
ることについては先に説明した気泡混合装置10と同様で
あるが、それとは異なり、圧縮空気を散気筒14の内側か
ら外側へ向けて吹き出させるものである。斯る実施例に
おいても図10と同様に、注入材には注入管50内の吐出口
50b近傍で気泡が混合されるので、気泡の分散均一化が
図れる。
【0027】図12及び図13は、いずれも図11と同様に、
送気管62,72を用いて注入管60,70の下部に気泡混合装
置10’を配置させた実施例を示し、その図12は、注入材
としてのA液とB液とを注入管60の入口部分で合流させ
る場合であり、図13の実施例はA液とB液とを気泡混合
装置10’の直前で合流させる場合である。
【0028】而して、上記いずれの実施例においても、
注入管を所定の対象地盤層に達するまで挿入した状態
で、該注入管の下端部に位置する吐出口から、注入材に
気泡が混入された気泡混合注入材Gbが注入され土粒子
間隙に浸透する注入工法が実施される。また、上記気泡
混合装置10,10’は、その散気筒14を定期的に洗浄ある
いは取替え作業をして、該筒14の目詰まりを防止するよ
うにする。
【0029】なお、上記図9,12,13の実施例において
は複合注入工法にも適用可能であることは明らかであ
る。その場合に、複合注入に使用する注入材が溶液型、
懸濁型のいずれか一方、又はその組合わせであってもよ
く、注入管周りの空隙の充填や、対象地盤の粗詰めを目
的として行なう一次注入の注入材と、一次注入により事
前処理された地盤へ一次注入に次いで注入される二次注
入の注入材のいずれかに気泡混合注入材を用いたり、両
方に気泡混合注入材を用いるものである。また、上記実
施例は気泡混合装置10又は10’を使用する場合について
説明したが、発明の趣旨を損なわない限り、気泡混合装
置10又は10’に代えて、気泡混合装置100又は100’を使
用し得るものである。
【0030】なお、上記いずれの実施例においても、発
生する気泡の安定独立性を高めるためにタンパク質系、
アニオン系等の気泡形成安定剤を含ませておくこともよ
い。
【0031】
【発明の効果】本発明の注入方法によれば、注入管より
気泡混合注入材が吐出されて地盤の土粒子間隙に侵入
し、注入材に混合した気泡の帯同性により、注入材が気
泡から分離することなく追従して、対象地盤中の広範囲
に分散し土粒子間隙に侵入する。したがって、従来工法
に比べて、より広範囲に均質な改良地盤を製造すること
ができるとともに、気泡による注入材の浸透誘導性の向
上により、特に滞水層(砂層、シルト層、粘土層)の改
良に好適な工法が提供される。
【0032】また、本発明の注入装置によれば、前記効
果を具有する装置が得られるとともに、請求項6によれ
ば、地上に配管された注入材供給系統に気泡混入手段を
設けるので該手段の設置および保守点検作業容易にな
り、請求項7によれば、注入材に気泡を極力均一に分散
させて、より高い注入効果を確保することができる。さ
らに、請求項8によれば、気泡混合手段を容易かつ安価
に入手して注入装置を安価に提供することができる。
【0033】そして、請求項9,10によれば、気泡の微
細化を確実にする気泡の発生手段が得られて品質のよい
気泡混合注入材を生成することができるとともに、装置
を構造簡素にして安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の地盤改良注入装置を説明する概要図
である。
【図2】 気泡混合装置の本体部を示す断面図である。
【図3】 気泡混合装置の散気筒の外側補強部材を示す
斜視図である。
【図4】 散気筒の他の補強構造を示す一部切欠せる斜
視図である。
【図5】 気泡混合装置の他の例を示す断面図である。
【図6】 気泡混合装置のさらに他の例を示す断面図で
ある。
【図7】 本発明の他の地盤改良注入装置を説明する概
要図である。
【図8】 本発明装置の実施例を示す断面図である。
【図9】 本発明装置の他の実施例を示す断面図であ
る。
【図10】 本発明装置のさらに他の実施例を示す断面図
である。
【図11】 本発明装置のさらに他の実施例を示す断面図
である。
【図12】 本発明装置のさらに他の実施例を示す断面図
である。
【図13】 本発明装置のさらに他の実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1,2:ミキサー 3:
注入管 4,5:注入材供給系統 6,7:
ポンプ 10:気泡混合装置 11:本体
部 12:コンプレッサー 14:散気
筒 Gb:気泡混合注入材 100,100’:気泡混合装置 101,101’,101”:噴出管 101a,101a’,101a”:細管部(縮径流路)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に挿入された注入管より地盤注入
    材を注入して土粒子間隙に侵入させる地盤改良注入工法
    において、 前記注入材に気泡を混合させ、該気泡混合注入材を前記
    注入管より地盤中に注入させることを特徴とする地盤改
    良注入工法。
  2. 【請求項2】 上記気泡混合注入材は、注入材内で気泡
    を発生させることにより、同時に注入材に気泡が混入し
    て生成されることを特徴とする請求項1記載の地盤改良
    注入工法。
  3. 【請求項3】 上記気泡混合注入材は、注入材どうしを
    交差するよう噴射して衝突させることにより気泡を発生
    させることを特徴とする請求項2記載の地盤改良注入工
    法。
  4. 【請求項4】 上記気泡混合注入材は、水を媒体とした
    気泡混合水を生成した後、該気泡混合水を注入材に供給
    することにより、注入材に気泡が混入して生成されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の地盤改良注入工法。
  5. 【請求項5】 地盤中に挿入される注入管と、該注入管
    へ地盤注入材を供給する注入材供給系統とにより構成さ
    れる地盤改良注入装置において、 気泡混合手段により前記注入材に気泡を混合させ、それ
    を前記注入管より地盤中に注入するように構成されたこ
    とを特徴とする地盤改良注入装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載において、上記気泡混合手
    段が前記注入材供給系統に配設され、該気泡混合手段に
    より、注入材供給系統を流動する地盤注入材に気泡が混
    合されることを特徴とする地盤改良注入装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載において、上記気泡混合手
    段が前記注入管内に配設され、該気泡混合手段により、
    注入管内を流動する地盤注入材に気泡が混合されること
    を特徴とする地盤改良注入装置。
  8. 【請求項8】 上記気泡混合手段が、焼結多孔質体を介
    して圧縮空気を注入材へ噴入することにより該注入材内
    に気泡が発生し混入される構成である請求項5〜7の何
    れか1項記載の地盤改良注入装置。
  9. 【請求項9】 上記気泡混合手段が、少なくとも二つの
    縮径流路を、該流路よりも下流側で軸線を交差させるよ
    うに設け、その縮径流路を通し注入材を噴射して衝突さ
    せることにより該注入材内に気泡が発生し混入される構
    成である請求項5〜7の何れか1項記載の地盤改良注入
    装置。
  10. 【請求項10】 上記気泡混合手段が、少なくとも二つの
    縮径流路を、該流路よりも下流側で軸線を交差させるよ
    うに設け、その縮径流路を通し水を噴射して衝突させる
    ことにより気泡混合水を生成するとともに、該気泡混合
    水を注入材に供給するようにした構成である請求項5〜
    7の何れか1項記載の地盤改良注入装置。
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