JP2002054132A - 地盤改良工法および地盤改良装置 - Google Patents

地盤改良工法および地盤改良装置

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JP2002054132A
JP2002054132A JP2000242323A JP2000242323A JP2002054132A JP 2002054132 A JP2002054132 A JP 2002054132A JP 2000242323 A JP2000242323 A JP 2000242323A JP 2000242323 A JP2000242323 A JP 2000242323A JP 2002054132 A JP2002054132 A JP 2002054132A
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JP
Japan
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injection
air
pressure
fluid
ground
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JP2000242323A
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English (en)
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Kazutoshi Suzuki
和俊 鈴木
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Publication date
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大気中に高圧で噴射するような噴射流体の到達
距離は到底望めず、改良径の拡大には限界がある 【解決手段】地盤を切削する高圧噴射流体の噴射ノズル
の少なくとも1つの噴射ノズルはその噴射方向を斜め上
向き方向に設定し、この斜め上向きの噴射ノズルから噴
射した高圧噴射流体によって地盤を上り勾配の斜面状に
切削することにより、この切削部分に泥水が侵入しない
エアー溜まりをつくり、高圧噴射流体がこのエアー溜ま
りのエアーの中を突進するようにして高圧噴射流体の到
達距離を伸ばすようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、高圧噴射流体で
地盤の切削と混合、攪拌を行って地盤固結による改良体
を造成する地盤改良工法及び地盤改良装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、グラウトの高圧噴射を利用する地
盤改良工法として、いわゆるジェットグラウト工法が知
られており、使用するロッドの構造により、単管、二重
管、三重管工法に分類され、いずれもロッドを連続回転
または円弧状に揺動回転しながらロッドに設けた1また
は複数のノズルから水、水とエアー、固化材あるいは固
化材とエアーを水平方向に噴射して、地盤を切削攪拌す
ることにより、地盤固結による改良体を造成する工法で
ある。
【0003】初期の工法が単管工法であり、流路は単一
であることから、固化材のみを高圧噴射し、地盤を切
削、混合、攪拌して改良体を造成するもので、排泥を積
極的に行わないことから、徐々に地内圧力が上昇して噴
射力が減衰し、ごく軟弱な地盤に限られ、改良径はおお
むね1.2m以内と小さい工法である。
【0004】二重管工法は二つの流路があり、固化材の
噴射ノズルとその外周にエアー噴射ノズルを設けてこれ
に連結させ、固化材とエアーの組み合わせにより、すな
わち固化材の噴射部の周囲をエアーが包囲するように圧
縮空気を噴射して高圧噴射力の維持につとめ、噴射後の
エアーを排泥のエアリフトに供して、積極的に排泥を行
う工法である。
【0005】三重管工法は、図11に示すように3つの
流路に水、固化材、エアーをそれぞれ圧送し、水とエア
ーの組み合わせで地盤を切削し、固化材は別個のノズル
から低圧で吐出させたり、高圧で噴射攪拌する工法であ
る。
【0006】二重管、三重管はともに、地盤を切削する
高圧噴射流体にエアーを組み合わせて噴射力を維持さ
せ、エアリフトを利用した積極的な排泥により、改良径
は改善され、特に近年、高効率、経済性の追求から、高
圧ポンプの性能向上もあって、更に高圧で大容量の吐出
が可能になったため、当初の改良径2.0mを最大としてい
たものから、3倍程度の改良面積まで拡大できるように
なってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のジェットグラウ
ト工法において、確かに改良径は大きくなってきたもの
の、噴射時間が長く、産廃となる排泥量が大量に発生し
たり、また改良径を大きくするために過大な噴射力を要
したことから、作業の安全性に問題があった。
【0008】改良径が大きくなったといっても、よく締
った砂質土(N値>100)や粘着力の高い粘性土(粘着力>
5Tf/m2)では改良面積は50〜60%程度に縮小され、特に
粘着力>7Tf/m2の場合は極端に小さくなる。
【0009】これは砂質土と粘性土の構造的な違い、す
なわち粗粒土である砂質土では土粒子間相互に作用する
力は極めて小さいが、細粒土である粘性土はコロイド的
特性が生じ、土粒子間に物理的、化学的な力が作用す
る。
【0010】砂質土の単粒構造に対して粘性土は綿毛構
造(複雑な蜂の巣状)を示し、圧密が進むと弾性的な特
性を示すようになる。
【0011】従って、粘着力の高い粘性土では噴射時間
を長くしても改良径は広がらず、噴射流体が強力に突き
進まないと破壊力に到らないものである。
【0012】ジェットグラウト工法も信頼性が向上し、
施工深度も深くなり、強度の高い粘性土を対象とする場
面も多くなってきている。
【0013】しかしながら、地盤中で高圧噴射した場合
に、既に地下水面下で圧力水の条件下にあるため、噴射
部では切削された泥水が充満し、この粘性も高くなり、
地内圧力も上昇する結果、この状態で噴射を続けても噴
射力はそれに対する抵抗の大きい泥水によって減衰して
しまうので、空気中に高圧で噴射した場合に比較して著
しく噴射力が弱められることになる。
【0014】そのため、高圧噴射流体の噴射ノズルの外
周にエアー噴射ノズルを設けて高圧噴射流体をエアーで
包囲するように噴射して噴射力の維持に努め、このエア
ーを泥水排出のエアリフトとして積極的に排泥し、エア
リフト効果を上げるために、高圧噴射ノズルの外周部以
外の部分にもエアー噴射ノズルを設ける等をしている
が、噴射力に対する抵抗の小さい大気中に高圧で噴射す
るような噴射流体の到達距離は到底望めず、改良径の拡
大には限界があるのが現状である。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は前記従来の課
題を解決するために、高圧噴射流体の噴射ノズルを備え
たロッドを改良対象地盤中に挿入し、この噴射ノズルか
ら高圧噴射流体を噴射してロッドを連続回転または円弧
状に揺動回転しながら引き上げ、地盤を切削し、泥水を
地上に排出しつつ固化材を充填又は噴射攪拌して固結体
を造成する高圧噴射攪拌工法において、地盤を切削する
高圧噴射流体の噴射ノズルの少なくとも1つの噴射ノズ
ルはその噴射方向を斜め上向き方向に設定し、この斜め
上向きの噴射ノズルから噴射した高圧噴射流体によって
地盤を上り勾配の斜面状に切削することにより、この斜
面状切削部分下に高圧噴射流体と共に噴射するエアーが
溜められた泥水が侵入しないエアー溜まりをつくり、高
圧噴射流体がこのエアー溜まりのエアーの中を突進しな
がら地盤を切削するようにして高圧噴射流体の到達距離
を伸ばすようにした地盤改良工法を提供するものであ
る。
【0016】またこの発明は、高圧噴射流体の噴射ノズ
ルを備えた注入ロッドを改良対象地盤中に挿入し、前記
噴射ノズルから高圧噴射流体を噴射してロッドを連続回
転または円弧状に揺動回転しながら引き上げることによ
り地盤を切削し、泥水を地上に排出しつつ固化材を充填
又は噴射攪拌して固結体を造成する地盤改良工法におい
て、地盤を切削する高圧噴射流体の噴射ノズルはその噴
射方向を斜め上向き方向に設定し、この斜め上向きの噴
射ノズルから噴射した高圧噴射流体によって地盤を上り
勾配の斜面状に切削することにより、この斜面状切削部
分下に前記高圧噴射流体と共に噴射するエアーおよび起
泡剤による気泡のエアー溜まりを造成し、高圧噴射流体
がこのエアー溜まりの気泡中を突進するようにして高圧
噴射流体の到達距離を伸ばすようにした地盤改良工法を
提供するものである。
【0017】さらにこの発明は、注入ロッドに設けた地
盤を切削する高圧噴射流体の噴射ノズルの噴射方向を、
斜め上向き方向に設定してなる地盤改良装置を提供する
ものである。
【0018】
【発明の実施の形態】高圧噴射流体の噴射方向を斜め上
向きとして、この高圧噴射流体による切削部分に泥水が
侵入しないエアー溜まりを作ることにより、地中におけ
る高圧噴射流体の到達距離を飛躍的に伸ばし、大径の地
盤改良を可能にする高効率で環境保全を考慮した地盤改
良工法である。
【0019】
【実施例】この発明は、地中において大気中に高圧噴射
することに近い条件を作り出すことを目指して完成する
に到ったものである。
【0020】すなわち図1および図2に示すように、三
重管または二重管からなる注入ロッド1に設けた少なく
とも一つの高圧噴射流体の噴射ノズル2の噴射方向を、
水平方向(垂直に挿入した注入ロッド軸芯に対して垂直
方向)より斜め上向きに傾斜した方向とし、この噴射ノ
ズル2から高圧噴射流体を高圧で噴射して注入ロッド1
を連続回転しながら引き上げることにより地盤を切削
し、高圧噴射流体による地盤の切削形状が上り勾配の斜
面状(斜め上向きの傾斜面状)になるようにして、この
斜面状切削部分下に泥水が侵入しないエアー溜まり3を
造成し、これに溜められたエアーの中を高圧噴射流体が
突進しながら地盤を切削するようにしたことで、噴射力
に対する抵抗の小さい大気中での高圧噴射に近い条件で
高圧噴射流体の到達距離を伸ばすものである。
【0021】エアー溜まり3に溜められるエアーは図1
0に示すように、高圧噴射流体の噴射ノズル2の外周に
エアー噴射ノズル2’を設けて高圧噴射流体の噴射流に
沿ってこれを包囲するように噴射するか、あるいはこの
エアー噴射ノズル2’に代えてこれとは別個にエアー噴
射ノズルを噴射ノズル2の近辺に任意の数だけ設けてエ
アーを高圧噴射流体の噴射流に沿って噴射するようにし
てもよく、また高圧噴射流体の噴射ノズル2の外周のエ
アー噴射ノズル2’によるエアーと、これとは別個に設
けたエアー噴射ノズルによるエアーの両方を高圧噴射流
体の噴射流に沿って噴射してもよい。
【0022】本発明にいう高圧噴射流体とは、地盤の切
削にのみ用いるものと、地盤の切削と共に切削攪拌した
土を固結するために用いる固化材の2種類がある。
【0023】前者(切削用)は水が一般的に使用される
が、これにベントナイトや増粘剤等を加えて粘性液と
し、切削された孔壁の崩落防止やエアーが周辺地盤に逃
げるのを防ぐようにしたものでもよい。
【0024】また後者(固化材)は、普通ポルトランド
セメントや高炉セメントあるいは特殊セメントを主材と
するいわゆるセメントミルクなどのセメント系固化材が
強度特性(一軸圧縮強度が概ね10〜100Kgf/cm2)や経済
性の面で好ましいが、これ以外に各種ゲルタイムに調整
した水ガラス−セメントおよび/またはスラグ系や、非
水ガラス−セメントおよび/またはスラグ系薬液など、
強度の比較的高い(用途にもよるが、少なくとも一軸圧
縮強度が2〜5Kgf/cm2以上、望ましくは10Kgf/cm2以上)
公知の材料を用いる。
【0025】本発明でいう高圧とは、一般的には50Kgf/
cm2以上をいい、上限はポンプの性能にもよるが、概ね5
00Kgf/cm2前後である。
【0026】従来のジェットグラウトで使用する高圧噴
射ジェットの高圧の範囲は、100〜400Kgf/cm2で200〜40
0Kgf/cm2が多用されているが、本発明において安全性を
求めれば、300Kgf/cm2以下が好ましい。
【0027】図1および図2に示すように、注入ロッド
1には斜め上向きの噴射方向を有する噴射ノズル2の他
に、水平方向に高圧噴射流体を噴射する噴射ノズル4を
上下に異なる位置(噴射ノズル2を噴射ノズル4よりも
上方に位置させる)または同一高さ位置に設け、改良体
の造成の最終段階で斜め上向きの噴射ノズル2の噴射を
止め、水平の噴射ノズル4から高圧噴射流体を噴射しな
がら注入ロッド1を連続回転しながら引き上げることに
より、図3に示すように改良体頭部のエアー溜まり3の
部分を平らに切削する。
【0028】また、図4に示すように斜め上向きの噴射
ノズル2の上方に水平の噴射ノズル4を設け、注入ロッ
ド1を連続回転しながら引き上げる間に、水平の噴射ノ
ズル4から高圧噴射流体(例えば、注入ロッド1が二重
管の場合には固化材、三重管の場合には水)をその周囲
のエアー噴射ノズル4’(図10)からエアーを噴射し
ながら水平に噴射すると共に、斜め上向きの噴射ノズル
2から高圧噴射流体(固化材)をその周囲のエアー噴射
ノズル2’からエアーを噴射しながら噴射することによ
り、水平の噴射ノズル4からの高圧噴射流体とその周囲
のエアー噴射ノズル4’からのエアーで切削した部分
を、さらに斜め上向きの噴射ノズル2からの高圧噴射流
体とエアー噴射ノズル2’からのエアーで切削して容易
に改良範囲を拡大して切削することができる。
【0029】なお、図1(注入ロッド1が三つの流路を
もった三重管)に示すように噴射ノズル2から水を、そ
の周囲のエアー噴射ノズル2’から噴射するエアーと共
に噴射しながら切削する場合には、固化材を水平の噴射
ノズル4から高圧または低圧で噴射する(高圧で噴射す
る場合には同時に噴射ノズル4の周囲に設けたエアー噴
射ノズル4’からエアーを噴射してもよい)。
【0030】また図2(注入ロッド1が二つの流路をも
った二重管)に示すように、噴射ノズル2から固化材
を、エアー噴射ノズル2’からエアーを噴射して切削す
る場合には、固化材を水平の噴射ノズル4から噴射する
が(改良体頭部のエアー溜まり3の部分を平らに切削す
る必要がないときは噴射ノズル4も噴射ノズル2と同様
に斜め上向きとしてもよい)、同時に噴射ノズル4の周
囲に設けたエアー噴射ノズル4’からエアーを噴射して
もよい。
【0031】このようにして地中で造成されるエアー溜
まり3は、施工する地層が粘性土である場合には透気性
が小さいので、エアーが周辺地盤に逃げることなく充分
なエアー溜まりを構成することができる。
【0032】一方、砂質土に対しては透気性は様々であ
るが、透気性が良すぎて周辺地盤中にエアーが逃げてし
まう場合には、噴射するエアーと混合されて必然的に出
来る気泡の他に、高圧噴射流体である水や固化材等に起
泡剤(界面活性剤系、特殊蛋白質系等)を水や固化材等
の1m3当たり0.5〜5.0Kg程度の割合で加え、強制的に気
泡を発生させてエアーを逃げ難くし、気泡によるエアー
溜まり3を作る。
【0033】また、エアー噴射ノズルから噴射するエア
ーに水と起泡剤を加えて、気液混合液として噴射しても
よい。
【0034】また、図1に示すように噴射ノズル2から
固化材を噴射するとき、その周囲のエアー噴射ノズル
2’からこの固化材噴射流の周囲を包囲するようにエア
ーを噴射させながら、注入ロッド1の他の部位に設けた
噴射ノズル4より起泡剤混合液または起泡剤混合液にエ
アーを混入した気液混合液を噴射するようにしてもよ
い。
【0035】このときの噴射ノズル4から噴射する起泡
剤混合液または気液混合液の圧力は、高圧または50Kgf/
cm2 以下の低圧のいずれでもよい。
【0036】また、噴射ノズル4より起泡剤混合液を噴
射させる場合には、その周囲のエアー噴射ノズル4’か
らエアーを噴射するようにしてもよい。
【0037】そのために注入ロッド1内に必要に応じて
エアー流路とは別の起泡剤混合液又は気液混合液の流路
を設ける。
【0038】エアー噴射ノズル2’,4’から噴射する
エアー圧は、通常7〜10Kgf/cm2程度でよいが、施工深
度が大深度である場合には10Kgf/cm2以上、特に50Kgf/c
m2を超える高圧もあり得る。
【0039】さらに、高圧噴射流体中にこれがノズルか
ら噴射される以前にエアーを混入してもよい。
【0040】このときのエアーの圧力は、高圧噴射流体
の圧力を上回る圧力が必要であり、例えば、100Kgf/cm2
の高圧噴射流体中にエアーを混入させる場合はエアー
圧力を圧力調整器で120Kgf/cm2に設定しておき、必要な
エアー混入量になるように風量計を監視しながら流量調
整器にて調整し、高圧噴射流体の配管途中に設けたエア
ー混入用の、例えば細いノズルや多孔管を通じてエアー
を混入する。
【0041】ここで用いるエアーの圧力は、エアー噴射
ノズル2’から噴射するエアーの圧力(7〜10Kgf/cm2
後が一般的)とは異なり、高圧を必要とする。
【0042】これに用いる高圧コンプレッサーとして
は、例えばインガソルランド社製のHP-1000B型(吐出圧
最大420Kgf/cm2)がある。
【0043】エアーを混入した気液混合の高圧噴射流体
は、ビル外壁やタンク内の高圧洗浄(エアー併用のジェ
ット水噴射)に見られるように大気中に強い噴射力で突
進するので、これをエアー溜まり3のエアー中に行えば
切削能力も高い。この高圧噴射ジェットの圧力の範囲
は、400Kgf/cm2 も可能であるが、高圧のエアーを使う
ことの安全性を考えれば200Kgf/cm2以下であり、好まし
くは100〜150Kgf/cm2程度である。
【0044】高圧噴射力が強ければ施工時間が短縮さ
れ、効率が良くなるばかりか、最大のネックとなってい
る排泥量を減量できるので、産廃を激減させて地球環境
保全に寄与できる。
【0045】噴射ノズル2およびその周囲のエアー噴射
ノズル2’は、注入ロッド1に直接備える場合の他に、
注入ロッド1に横向きに突設した羽根板状又は棒状の突
起部5の先端部あるいは中間部に備えることにより、よ
り改良範囲を拡大することができる。
【0046】例えば、図5に示すように突起部5として
撹拌翼を備えた注入攪拌ロッドを用い、この撹拌翼の中
間部または先端部に斜め上向きの噴射ノズル2およびそ
の周囲のエアー噴射ノズル2’を備えてロッド周囲より
も外側に離れた位置から高圧噴射流体をエアーとの組み
合わせで高圧噴射することにより、高圧噴射流体の到達
距離をより遠方に伸ばすことができる。
【0047】図6および図7は、注入ロッド1を引き上
げながら円弧状に揺動回転して上記注入ロッド1の連続
回転の場合と同様に高圧噴射流体をエアーあるいはエア
ーと起泡剤と共に噴射することにより、図8に示すよう
な円弧状断面の改良体を造成する場合の施工例を示した
もので、例えば図9に示すように改良体を環状に造成す
ることにより、立坑孔壁を固化材等の材料を無駄にする
ことなく(円形断面の改良体に比較して)構築するよう
にしたものである(図6は注入ロッド1に二重管を用い
た例を、図7は注入ロッド1に三重管を用いた例を示
す)。
【0048】この発明による噴射パターンを整理して表
1に示す。
【0049】
【表1】
【発明の効果】以上の通りこの発明によれば、地中に泥
水が侵入しないエアー溜まりを造成し、高圧噴射流体が
このエアー溜まりのエアーや気泡中を突進しながら地盤
を切削するようにしたことにより、大気中での高圧噴射
に近い条件で高圧噴射流体の到達距離を伸ばし、地盤改
良範囲を大幅に拡大することが可能となる。
【0050】高圧噴射流体と共にエアーおよび起泡剤を
噴射することにより、エアー溜まりの周辺地盤の透気性
が良く、エアーが逃げてしまうおそれがある場合に、エ
アー溜まり内に気泡を発生させて気泡による十分なエア
ー溜まりを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の連続回転切削による一実施例を示す
縦断正面図である。
【図2】この発明の連続回転切削による他の実施例を示
す縦断正面図である。
【図3】この発明の連続回転切削によるさらに他の実施
例を示す縦断正面図である。
【図4】この発明の連続回転切削によるさらに他の実施
例を示す縦断正面図である。
【図5】この発明の連続回転切削によるさらに他の実施
例を示す縦断正面図である。
【図6】この発明の円弧状回転切削による実施例を示す
縦断側面図である。
【図7】この発明の円弧状回転切削による他の実施例を
示す縦断側面図である。
【図8】この発明の円弧状回転切削による切削状態を示
す平面図である。
【図9】この発明の円弧状回転切削による立坑の施工例
を示す横断平面図である。
【図10】この発明に係る噴射ノズルの一例を示す斜視
図である。
【図11】従来の施工例を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 注入ロッド 2 噴射ノズル 2’ エアー噴射ノズル 3 エアー溜まり 4 噴射ノズル 4’ エアー噴射ノズル 5 突起部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧噴射流体の噴射ノズルを備えた注入
    ロッドを改良対象地盤中に挿入し、前記噴射ノズルから
    高圧噴射流体を噴射してロッドを連続回転または円弧状
    に揺動回転しながら引き上げることにより地盤を切削
    し、泥水を地上に排出しつつ固化材を充填又は噴射攪拌
    して固結体を造成する地盤改良工法において、地盤を切
    削する高圧噴射流体の噴射ノズルはその噴射方向を斜め
    上向き方向に設定し、この斜め上向きの噴射ノズルから
    噴射した高圧噴射流体によって地盤を上り勾配の斜面状
    に切削することにより、この斜面状切削部分下に前記高
    圧噴射流体と共に噴射するエアーによるエアー溜まりを
    造成し、高圧噴射流体がこのエアー溜まりのエアー中を
    突進するようにして高圧噴射流体の到達距離を伸ばすよ
    うにしたことを特徴とする地盤改良工法。
  2. 【請求項2】 高圧噴射流体の噴射ノズルを備えた注入
    ロッドを改良対象地盤中に挿入し、前記噴射ノズルから
    高圧噴射流体を噴射してロッドを連続回転または円弧状
    に揺動回転しながら引き上げることにより地盤を切削
    し、泥水を地上に排出しつつ固化材を充填又は噴射攪拌
    して固結体を造成する地盤改良工法において、地盤を切
    削する高圧噴射流体の噴射ノズルはその噴射方向を斜め
    上向き方向に設定し、この斜め上向きの噴射ノズルから
    噴射した高圧噴射流体によって地盤を上り勾配の斜面状
    に切削することにより、この斜面状切削部分下に前記高
    圧噴射流体と共に噴射するエアーおよび起泡剤による気
    泡のエアー溜まりを造成し、高圧噴射流体がこのエアー
    溜まりの気泡中を突進するようにして高圧噴射流体の到
    達距離を伸ばすようにしたことを特徴とする地盤改良工
    法。
  3. 【請求項3】 高圧噴射流体の噴射ノズルとは別個に設
    けたエアー噴射ノズルから高圧噴射流体の噴射流に沿っ
    てエアーを噴射することを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の地盤改良工法。
  4. 【請求項4】 高圧噴射流体中にエアーを混入すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の地盤改良工
    法。
  5. 【請求項5】 起泡剤は、高圧噴射流体に混入すること
    を特徴とする請求項2記載の地盤改良工法。
  6. 【請求項6】 起泡剤は、高圧噴射流体の噴射ノズルと
    は別個に設けた噴射ノズルから起泡剤混合液として噴射
    することを特徴とする請求項2記載の地盤改良工法。
  7. 【請求項7】 起泡剤は、その混合液としてエアー中に
    混入することを特徴とする請求項2記載の地盤改良工
    法。
  8. 【請求項8】 注入ロッドに設けた地盤を切削する高圧
    噴射流体の噴射ノズルの噴射方向を、斜め上向き方向に
    設定してなることを特徴とする地盤改良装置。
  9. 【請求項9】 注入ロッドに横向きに突設した羽根板状
    または棒状の突起部に、噴射方向を斜め上向き方向に設
    定した高圧噴射流体の噴射ノズルを備えたことを特徴と
    する地盤改良装置。
  10. 【請求項10】 高圧噴射流体の噴射ノズルの外周部に
    その噴射方向と同方向にエアーを噴射するエアー噴射ノ
    ズルを設けたことを特徴とする請求項8または請求項9
    記載の地盤改良装置。
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