JP2015117540A - 地盤改良方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削水の噴射速度を速めることなく施工時間の短縮が可能であり、より大径の改良体を構築できる地盤改良方法および装置を提供する。
【解決手段】上下位置を異ならせて複数の噴射孔5、6が周面に形成された注入ロッド4を地盤Bに挿入し、注入ロッド4を上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転軸方向にして回転させながら、上側噴射孔5から微小気泡Mを混入させた切削水Wを噴射して地盤Bを掘削するとともに、下側噴射孔6から硬化材Gとともに圧縮空気Aを噴射して、微小気泡Mを混入させた切削水Wにより掘削した範囲に硬化材Gによる改良体Rを構築する。
【選択図】図7

Description

本発明は、地盤改良方法および装置に関し、さらに詳しくは、切削水の噴射速度を速めることなく施工時間の短縮が可能であり、より大径の改良体を構築できる地盤改良方法および装置に関するものである。
従来、軟弱地盤を強化するために硬化材を地盤に注入して、この硬化材によって強固な改良体を地盤中に構築する方法が知られている。例えば、下端部に上下二段の噴射孔を備えた注入ロッドを地盤に挿入し、その後、この注入ロッドを上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転中心にして回転させながら、上段の噴射孔から切削水を噴射し、下段の噴射孔から圧縮空気とともに硬化材を噴射する。これにより、切削水によって地盤を掘削し、この掘削した範囲に硬化材による改良体を構築する(特許文献11参照)。
この地盤改良方法では、より大径の改良体を構築するには、注入ロッドの上方移動速度を遅くして、切削水による掘削径を大きくする必要がある。しかし、上方移動速度を遅くすると施工時間が長くなるという問題がある。注入ロッドの上方移動速度を遅くすることなく、より大径の改良体を構築するには、切削水の噴射速度を速くして、単位時間あたりの切削量を増大させる必要がある。しかしながら、切削水の噴射速度を速くするには限界があり、大幅に噴射速度を速めることは期待できない。また、切削水の噴射速度を速めるには相応の設備も必要になる。
特開平7−18658号公報 特開平9−143975号公報
本発明の目的は、切削水の噴射速度を速めることなく施工時間の短縮が可能であり、より大径の改良体を構築できる地盤改良方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明の地盤改良方法は、上下位置を異ならせて複数の噴射孔が周面に形成された注入ロッドを地盤に挿入し、この注入ロッドを上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転中心にして回転させながら、前記噴射孔のうち、上側に位置する噴射孔から切削水を噴射して地盤を掘削するとともに、下側に位置する噴射孔から硬化材とともに圧縮空気を噴射して、前記切削水により掘削した範囲に前記硬化材による改良体を構築する地盤改良方法において、前記切削水に微小気泡を混入させて噴射することを特徴とする。
本発明の地盤改良装置は、上下位置を異ならせて複数の噴射孔が周面に形成された注入ロッドと、上下移動されるこの注入ロッドをロッド軸芯を回転中心にして回転させる回転駆動部と、前記噴射孔のうち、上側に位置する噴射孔を通じて地盤に切削水を噴射する切削水噴射手段と、下側に位置する噴射孔を通じて地盤に硬化材を噴射する硬化材噴射手段と、前記硬化材とともに地盤に圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射手段とを備えた地盤改良装置において、前記切削水に微小気泡を混入させる微小気泡供給手段が設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、注入ロッドを上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転中心にして回転させながら、微小気泡を混入させた切削水を噴射することにより、微小気泡が作用して従来よりも迅速に地盤を掘削できる。これにより、切削水の噴射速度を速くしなくても、同一径の改良体を構築する場合には、微小気泡が混入されていない切削水を使用する場合に比して施工時間を短縮できる。注入ロッドの上方移動速度を同一にする場合には、微小気泡が混入されていない切削水を使用する場合に比してより大径の改良体を構築することが可能になる。
本発明の地盤改良装置を用いて挿入孔を削孔している状態を例示する説明図である。 注入ロッドの内部構造を例示する説明図である。 図2の注入ロッドを、ロッド軸芯を回転中心にして90°回転させた状態の正面図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 微小気泡を混入させた切削水を地盤に噴射するとともに、硬化材とともに圧縮空気を噴射する工程を開始した状態を例示する説明図である。 微小気泡を混入させた切削水により掘削した地盤の範囲に硬化材による改良体を構築している状態を例示する説明図である。 地盤に構築された改良体を例示する説明図である。 別の注入ロッドの内部構造を例示する説明図である。 図9の注入ロッドを、ロッド軸芯を回転中心にして90°回転させた状態の正面図である。
以下、本発明の地盤改良方法および装置を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1に例示する本発明の地盤改良装置1は、注入ロッド4と、上下移動される注入ロッド4を、ロッド軸芯を回転中心にして回転させる回転駆動部2を備えている。注入ロッド4はボーリングマシン等の上下移動手段3によって上下移動される。回転駆動部2は注入ロッド4を正回転および逆回転させることができ、注入ロッド4を所定の回転角度Aで正回転させた後、所定の回転角度Aで逆回転させる反転動作を繰り返し行なうことができる。この所定の回転角度Aは任意に設定できる構成になっている。
注入ロッド4の周壁には、上下位置を異ならせて複数の噴射孔5、6が形成されている。これら噴射孔5、6のうち、相対的に上側に位置する噴射孔が上側噴射孔5であり、相対的に下側に位置する噴射孔が下側噴射孔6である。さらに、注入ロッド4の下端面には、削孔ビットが取り付けられるとともに、下端噴射孔4aが形成されている。
また、地盤改良装置1は、上側噴射孔5を通じて地盤Bに切削水Wを噴射する切削水噴射手段7と、下側噴射孔6を通じて地盤Bに硬化材Gを噴射する硬化材噴射手段9と、下側噴射孔6を通じて地盤Bに硬化材Gとともに圧縮空気aを噴射する圧縮空気噴射手段10a、10bとを備えている。切削水Wとしては通常の水や海水等を用いることができる。硬化材Gとしては、セメントミルク等、公知の種々の硬化材を用いることができる。
切削水噴射手段7は、切削水Wが収容されるタンク7aと、この切削水Wを圧送する高圧のポンプ7bと、タンク7aと上側噴射孔5とを接続する微小気泡水供給ライン7cとにより構成されている。さらに、本発明の地盤改良装置1には、切削水Wに微小気泡Mを混入させる微小気泡供給手段8が設けられている。微小気泡供給手段8は、切削水Wが収容されるタンク7aに設置され、微小気泡Mを発生させる。発生させた微小気泡Mは、タンク7aの中で切削水Wに混入される。微小気泡Mとは、いわゆるマイクロバブルとナノバブルを含む概念である。マイクロバブルは直径約50μm以下の気泡であり、ナノバブルは直径約1μm以下の気泡である。マイクロバブルを混入させる場合の気泡数は1000個/mL以上であり、マイクロバブルを混入させた切削水Wは白濁して牛乳のようになる。ナノバブルの場合も、切削水Wが同様に白濁して牛乳のようになる割合(気泡数)で混入させる。
硬化材噴射手段9は、硬化材Gが収容されるタンク9aと、この硬化材Gを圧送する高圧のポンプ9bと、タンク9aと下側噴射孔6とを接続する硬化材供給ライン9cとにより構成されている。圧縮空気噴射手段は、エアコンプレッサ10aと、圧縮空気供給ライン10bとにより構成されている。圧縮空気供給ライン10bは、エアコンプレッサ10aと注入ロッド4とに接続されている。微小気泡水供給ライン7c、硬化材供給ライン9cはそれぞれ注入ロッド4に内挿されている。
図2〜図5に例示するように、注入ロッド4の周壁には上側噴射孔5が周方向に間隔をあけて2つ形成されている。この実施形態では、2つの上側噴射孔5の噴射方向が反対方向に設定されている。下側噴射孔6も周方向に間隔をあけて2つ形成され、互いの噴射方向が反対方向に設定されている。また、上側噴射孔5の噴射方向と下側噴射孔6の噴射方向とは直交する設定になっている。上側噴射孔5および下側噴射孔6はそれぞれ、単数にすることもできるが複数にすることが好ましい。複数にする場合は、それぞれの噴射位置が周方向で等間隔になるように配置するとよい。
この実施形態では、微小気泡水供給ライン7cの下端部は円弧状に屈曲して上側噴射孔5に接続されている。同様に、硬化材供給ライン9cの下端部は円弧状に屈曲して下側噴射孔6(6a)に接続されている。下側噴射孔6は、硬化材供給ライン9aの末端開口となる下側噴射孔6aと、この下側噴射孔6aの外周側に環状に配列された下側噴射孔6bとにより構成されている。
注入ロッド4の内部構造は、この実施形態で例示した構造に限定されるものではなく、他の構造を採用することもできる。注入ロッド4に内挿される微小気泡水供給ライン7c、硬化材供給ライン9cはそれぞれ2系統で延設されて上側噴射孔5、下側噴射孔6に接続されている。微小気泡水供給ライン7c、硬化材供給ライン9cはそれぞれ1系統で延設して上側噴射孔5、下側噴射孔6の近傍で分岐させて上側噴射孔5、下側噴射孔6に接続することもできる。
この地盤改良装置1を用いて地盤B中に改良体Rを構築して地盤改良する手順は以下のとおりである。
まず、図1に例示するように、注入ロッド4を回転駆動部2および上下移動手段3により保持してセッティングする。エアコンプレッサ10aから延びる圧縮空気供給ライン10bは、ジョイント12を介して注入ロッド4に接続される。このジョイント12としては例えばスイベルジョイントを用いる。
次いで、セッティングした注入ロッド4を、ロッド軸芯を回転中心にして一方向に回転させる。この際に、エアコンプレッサ10aを稼働して、圧縮空気aを注入ロッド4に供給する。供給された圧縮空気aは、注入ロッド4の中で、微小気泡水供給ライン7cおよび硬化材供給ライン9cのすき間を縫うように下方に流れる。これにより、下端噴射孔4aから圧縮空気aが噴射されて地盤Bを削孔する。
このようにして地盤Bを削孔しながら注入ロッド4を下方移動させることにより、必要な深さの挿入孔Sを形成する。挿入孔Sを形成した後は、注入ロッド4を上下移動手段3により地盤B上に引き上げる。尚、挿入孔Sは地盤改良装置1を使用せずに、他の削孔装置を使用して形成してもよい。
次いで、図6に例示するように、タンク7aから延びる微小気泡水供給ライン7c、タンク9aから延びる硬化材供給ライン9cを、ジョイント12を介して、それぞれを注入ロッド4に内挿されている微小気泡水供給ライン7c、硬化材供給ライン9cと接続する。エアコンプレッサ10aから延びる圧縮空気供給ライン10bもジョイント12を介して注入ロッド4に接続する。そして、この注入ロッド4を挿入孔Sに挿入し、挿入孔Sの中に設置した注入ロッド4は回転駆動部2および上下移動手段3により保持する。
次いで、注入ロッド4を上下移動手段3により上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転中心にして回転させながら、ポンプ7b、9bおよびエアコンプレッサ10aを稼働させる。これにより、それぞれの上側噴射孔5から微小気泡Mを混入させた切削水Wが噴射されて地盤Bを掘削する。同時に、それぞれの下側噴射孔6aから硬化材Gが噴射される。また、圧縮空気供給ライン10bを通じて供給された圧縮空気aは、注入ロッド4の中で、微小気泡水供給ライン7cおよび硬化材供給ライン9cのすき間を縫うように下方に流れて、それぞれの下側噴射孔6bから噴射される。
微小気泡水供給ライン7aを通じて供給される切削水Wの噴射圧力は例えば20〜40MPa、さらに好ましくは35〜40MPa(標準噴射圧力40MPa)程度、噴射量は例えば35〜100L/min、さらに好ましくは50〜100L/min(標準噴射量70L/min)程度である。硬化材供給ライン8cを通じて供給される硬化材Gの噴射圧力は例えば35〜40MPa(標準噴射圧力40MPa)程度、噴射量は例えば100L/min(標準噴射量150L/min)程度である。圧縮空気供給ライン10bを通じて供給される圧縮空気aの噴射圧力は例えば0.7〜1.0MPa(標準噴射圧力1.0MPa)程度、噴射量は例えば2〜10m3/min(標準噴射量10m3/min)程度である。
この工程では注入ロッド4は、一方向に回転させるのではなく、略360°以下の所定の回転角度Aで、回転方向を交互に変えて回転させるとよい。所定の回転角度Aは、例えば、上側噴射孔5または下側噴射孔6、或いは、上側噴射孔5および下側噴射孔6の数と配置に基づいて設定する。
上側噴射孔5、下側噴射孔6のいずれか一方の数が1つであれば、所定の回転角度Aを360°(360°近傍)に設定する。この実施形態のように、上側噴射孔5(下側噴射孔6)が2つ形成されていて噴射方向が反対方向であれば、所定の回転角度Aを180°(180°近傍)に設定する。上側噴射孔5(下側噴射孔6)が3つ形成されていて噴射位置が周方向で等間隔になっている場合は、所定の回転角度Aを110°(110°近傍)に設定する。即ち、注入ロッド4が所定の回転角度Aだけ回転した際に、形成されているそれぞれの上側噴射孔5(下側噴射孔6)の移動範囲が、注入ロッド4を中心にした360°の範囲を網羅するように所定の回転角度Aを設定する。
注入ロッド4の上方移動速度は、例えば4〜10min/m程度である。注入ロッド4の回転速度は、例えば5〜10rpm程度である。
次いで、図7に例示するように注入ロッド4を上方移動させて、微小気泡Mを混入させた切削水Wによって掘削した範囲に、圧縮空気aとともに噴射した硬化材Gを充填する。この工程を所定の高さ位置まで行なうことにより、図8に例示するように、硬化材Gにより形成された円柱状の改良体Rを地盤B中に構築する。改良体Rを構築した後は、注入ロッド4を地盤Bから引き上げる。
本発明では、切削水Wに混入させた微小気泡Mが地盤Bの土砂を微細に崩すように作用すると考えられ、切削水Wに微小気泡Mを混入させていない場合に比して、同条件下においては単位時間あたりの切削量を増大させることができる。したがって、切削水Wの噴射速度を速くしなくても、同一径の改良体Rを構築するのであれば、微小気泡Mが混入されていない切削水Wを使用する場合に比して施工時間を短縮することができる。注入ロッド4の上方移動速度を同一にして施工する場合には、微小気泡Mが混入されていない切削水Wを使用する場合に比してより大径の改良体Rを構築することができる。例えば、外径2m〜3m程度の改良体Rを構築することもできる。
ロッド軸芯を回転中心として注入ロッド4を単純に回転させるのではなく、360°以下の所定の回転角度Aで交互に回転方向を変えることにより、微小気泡水供給ライン7cおよび硬化材供給ライン9cは過剰に捩じれることがない。それ故、この場合にはジョイント12としてスイベルジョイントを使用しなくても済む。また、上側噴射孔5、下側噴射孔6を周方向に間隔をあけて複数設けることにより、注入ロッド4の回転角度Aを小さくすることができるので、これに伴なって施工時間を短縮するには益々有利になる。
この実施形態では、微小気泡水供給ライン7cの下端部を円弧状に屈曲させて上側噴射孔5に接続している。そのため、微小気泡水供給ライン7cを流れる切削水Wの管内摩擦損失が低減し、噴射圧力(噴射速度)の低下防止には有利になっている。同様に、硬化材供給ライン9cの下端部を円弧状に屈曲させて下側噴射孔6aに接続しているので、硬化材Gの噴射圧力(噴射速度)の低下防止には有利になっている。これらの噴射圧力(噴射速度)の低下防止によって、施工時間の短縮、より大径の改良体Rの構築には有利になる。それぞれの下端部の円弧状の半径は例えば35〜40mm以上にすることが好ましい。
注入ロッド4の内部構造は、例えば、図9、10に例示する構造を採用することもできる。この注入ロッド4は、先の実施形態で例示した注入ロッド4と比較して、追加ライン11が内挿されている。即ち、微小気泡水供給ライン7c、硬化材供給ライン9cおよび追加ライン11が注入ロッド4に内挿されている。追加ライン11は、注入ロッド4の上端部から下端部まで延設されていて、その下端部は、注入ロッド4の下端噴射孔4aに接続されている。追加ライン11の上端部にはジョイント12を介して切削水Wを供給する切削水供給ラインとエアコンプレッサ10aに接続された圧縮空気供給ライン10bとが選択的に接続される。
追加ライン11には、上下方向に離間した位置に分岐ライン11a、11bが接続されている。それぞれの分岐ライン11a、11bにはその流路を開閉する開閉弁が設けられている。下側にある分岐ライン11aの下端部は大径の下側噴射孔6bに接続されている。小径の下側噴射孔6aには硬化材供給ライン9cの下端部が接続されている。即ち、下側噴射孔6は、大径の下側噴射孔6bと小径の下側噴射孔6aとの二重管構造になっている。
上側にある分岐ライン11aの下端部は大径の上側噴射孔5bに接続されている。この小径の上側噴射孔5aには微小気泡水供給ライン7cの下端部が接続されている。即ち、上側噴射孔5は、大径の上側噴射孔5bと小径の上側噴射孔5aとの二重管構造になっている。
この注入ロッド4を用いて地盤B中に改良体Rを構築する手順は基本的に先の実施形態と同じである。図1のように地盤Bを掘削する際には、注入ロッド4を、ロッド軸芯を回転中心にして一方向に回転させつつ、エアコンプレッサ10aを稼働して、圧縮空気aを注入ロッド4に供給する。供給された圧縮空気aは、追加ライン11を通じて下端噴射孔4aから噴射されて地盤Bを削孔する。或いは、水供給ラインから供給された切削水Wを追加ライン11を通じて下端噴射孔4aから噴射して地盤Bを削孔する。この時、分岐ライン11a、11bに設けた開閉弁は閉めておく。
次いで、注入ロッド4を上下移動手段3により上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転中心にして回転させながら、ポンプ7b、9bおよびエアコンプレッサ10aを稼働させる。これにより微小気泡水供給ライン7cを通じて供給された微小気泡Mを混入させた切削水Wが小径の上側噴射孔5aから噴射され、分岐ライン11aを通じて供給された圧縮空気aが大径の上側噴射孔5bから噴射されて地盤Bを掘削する。同時に、硬化材供給ライン9cを通じて供給された硬化材Mが小径の下側噴射孔6aから噴射され、分岐ライン11aを通じて供給された圧縮空気aが大径の下側噴射孔6bから噴射される。この際には、それぞれの分岐ライン11a、11bに設けられた開閉弁を開いておく。この工程では注入ロッド4は、一方向に回転させるのではなく、略360°以下の所定の回転角度Aで、回転方向を交互に変えて回転させるとよい。
次いで、注入ロッド4を上方移動させて、微小気泡Mを混入させた切削水Wによって掘削した範囲に、圧縮空気aとともに噴射した硬化材Gを充填する。この工程を所定の高さ位置まで行なうことにより、硬化材Gにより形成された円柱状の改良体Rを地盤B中に構築する。
図1〜図5に例示した同仕様の地盤改良装置を用いて同様の工程を行なった。ただし、下側噴射孔からは何も噴射せず、上側噴射孔から噴射する切削水を異ならせた実施例および比較例の2種類について同じ条件下で地盤を円柱状に掘削した。主な条件は表1に示すとおりであり、それぞれの掘削直径を表1に示す。実施例において切削水に混入させた微小気泡Mはマイクロバブルであり、その気泡数は1000〜2000個/mL程度である。
Figure 2015117540
表1の結果から、実施例は、比較例に比して、掘削直径が約12%増大していることが分かる。
1 地盤改良装置
2 回転駆動部
3 上下移動手段
4 注入ロッド
4a 下端噴射孔
5、5a、5b 上側噴射孔
6、6a、6b 下側噴射孔
7 切削水噴射手段
7a タンク
7b ポンプ
7c 微小気泡水供給ライン
8 微小気泡供給手段
9 硬化材噴射手段
9a タンク
9b ポンプ
9c 硬化材供給ライン
10a エアコンプレッサ
10b 圧縮空気供給ライン
11 追加ライン
11a、11b 分岐ライン
12 ジョイント
a 圧縮空気
B 地盤
G 硬化材
M 微小気泡
R 改良体
S 挿入孔
W 切削水

Claims (8)

  1. 上下位置を異ならせて複数の噴射孔が周面に形成された注入ロッドを地盤に挿入し、この注入ロッドを上方移動させつつ、ロッド軸芯を回転中心にして回転させながら、前記噴射孔のうち、上側に位置する噴射孔から切削水を噴射して地盤を掘削するとともに、下側に位置する噴射孔から硬化材とともに圧縮空気を噴射して、前記切削水により掘削した範囲に前記硬化材による改良体を構築する地盤改良方法において、前記切削水に微小気泡を混入させて噴射することを特徴とする地盤改良方法。
  2. 前記上側に位置する噴射孔を周方向に間隔をあけて複数形成し、これら複数のそれぞれの噴射孔から前記微小気泡を混入させた切削水を噴射し、前記下側に位置する噴射孔を周方向に間隔をあけて複数形成し、これら複数のそれぞれの噴射孔から前記硬化材とともに圧縮空気を噴射する請求項1に記載の地盤改良方法。
  3. 前記注入ロッドを、360°以下の所定の回転角度で、回転方向を交互に変えて回転させる請求項1または2に記載の地盤改良方法。
  4. 前記微小気泡を混入させた切削水を供給する微小気泡水供給ラインの下端部を円弧状に屈曲させて前記上側に位置する噴射孔に接続し、前記硬化材を供給する硬化材供給ラインの下端部を円弧状に屈曲させて前記下側に位置する噴射孔に接続した請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良方法。
  5. 上下位置を異ならせて複数の噴射孔が周面に形成された注入ロッドと、上下移動されるこの注入ロッドをロッド軸芯を回転中心にして回転させる回転駆動部と、前記噴射孔のうち、上側に位置する噴射孔を通じて地盤に切削水を噴射する切削水噴射手段と、下側に位置する噴射孔を通じて地盤に硬化材を噴射する硬化材噴射手段と、前記硬化材とともに地盤に圧縮空気を噴射する圧縮空気噴射手段とを備えた地盤改良装置において、前記切削水に微小気泡を混入させる微小気泡供給手段が設けられたことを特徴とする地盤改良装置。
  6. 前記上側に位置する噴射孔が周方向に間隔をあけて複数形成され、これら複数のそれぞれの噴射孔から前記微小気泡を混入させた切削水が噴射され、前記下側に位置する噴射孔を周方向に間隔をあけて複数形成し、これら複数のそれぞれの噴射孔から前記硬化材とともに圧縮空気が噴射される構成にした請求項5に記載の地盤改良装置。
  7. 前記注入ロッドを、360°以下の所定の回転角度で、回転方向を交互に変えて回転させる構成にした請求項6または7に記載の地盤改良装置。
  8. 前記微小気泡を混入させた切削水が供給される微小気泡水供給ラインの下端部が円弧状に屈曲して前記上側に位置する噴射孔に接続され、前記硬化材が供給される硬化材供給ラインの下端部が円弧状に屈曲して前記下側に位置する噴射孔に接続された請求項5〜7のいずれかに記載の地盤改良装置。
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