JP2005281586A - 二液性注入材とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧送を一時的に停止した場合であっても、ミキサーや圧送用ホース等の注入前段階において注入材が不用意に硬化するのを防止でき、しかも注入材の硬化発現を阻害することなく、充分な可塑性能を発揮し得るような注入材を提供することを課題とする。
【解決手段】A液とB液とを混合して注入する二液性注入材であって、前記A液には、起泡剤を発泡させて形成された気泡と、硬化材としての潜在水硬性材料とが含まれ、前記B液には、該潜在水硬性材料を硬化させ得る刺激剤が含まれてなることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、土木構造物の空洞充填、裏込め、軽量盛土、または埋め立て等に利用できる二液性注入材とその製造方法に関する。
従来、土木構造物の空洞充填等に使用される注入材は、セメントと、砂等の細骨材とをモルタルミキサー等で水と混合してスラリー状のセメントミルク又はモルタルにした後、これをポンプで圧送する方法で使用されている。また、限定注入すべく可塑化材を使用する場合には、該可塑化材と前記セメントミルク等を別々に圧送し、打設箇所の直前でスタティックミキサーにて混合した後、注入する方法もある。
特開2000−281422号公報 特開2000−54794号公報
しかしながら、斯かる従来の注入材の製造方法では、圧送前の工程、例えばセメント等を供給するプラント等のトラブルなどにより長時間圧送を停止せざるを得ない場合、セメントの水和反応により前記セメントミルクがミキサー内で硬化したり、圧送用ホースが閉塞するという問題がある。また、そのような硬化や閉塞を解消するためには時間と費用がかかるだけでなく、洗浄による排水が多量に発生するという問題がある。
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み、圧送を一時的に停止した場合であっても、ミキサーや圧送用ホース等の注入前段階において注入材が不用意に硬化するのを防止でき、しかも注入材の硬化発現を阻害することなく、充分な可塑性能を発揮し得るような注入材を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明は、A液とB液とを混合して注入する二液性注入材であって、前記A液には、起泡剤を発泡させて形成された気泡と、硬化材としての潜在水硬性材料とが含まれ、前記B液には、該潜在水硬性材料を硬化させ得る刺激剤が含まれてなることを特徴とする。
本発明に係る二液性注入材によれば、A液に含まれる硬化材として潜在水硬性材料を使用しているために刺激材と混合されるまでは水和硬化することがなく、プラントのトラブル等により圧送を一時的に停止させた場合や、一昼夜プラントミキサーや圧送ホース内に注入材を残したままにした場合でも固化せず、簡単な撹拌程度で注入を再開することができる。
そして、刺激剤と混合して充填された後は潜在水硬性材料の硬化作用が発現するため、従来の注入材と同様の用途に使用することができる。
さらに、前記A液には、起泡剤が発泡されてなる気泡が含まれているため、刺激剤との混合によって注入された注入材を可塑性状へと変質させることができ、しかも従来のエアモルタルと同様、軽量化を図ることができる。
また、本発明の二液性注入材は、好ましくは前記潜在水硬性材料に、ベントナイト、メタカオリン又はアタパルジャイトの少なくとも何れか1種が添加されてなる。斯かる構成の二液性注入材によれば、注入された際に流水等の影響をより一層受けにくくなり、より確実に限定注入することが可能となる。
以上のように、本発明に係る二液性注入材およびその製造方法によれば、供給を一時的に停止した場合であっても、ミキサーや圧送用ホース等の注入前段階における不用意な固化を防止でき、注入材の施工がより一層簡便なものとなる。
以下、本発明に係る二液性注入材およびその製造方法について、より詳細に説明する。
本発明に係る二液性注入材は、硬化材としての潜在水硬性材料を含むA液と、該潜在水硬性材料を硬化させる刺激剤を含むB液とを混合してなるものである。
潜在水硬性材料とは、水和反応により水和物を形成し硬化し得る鉱物成分を含有しているが、通常の条件下で水と接触しても水和反応を開始することがなく、この反応系に刺激剤を存在させると、水和反応を開始して硬化する材料を意味する。
また、潜在水硬性材料を硬化させるための刺激剤とは、前記潜在水硬化性材料と水の存在下に接触することにより、該潜在水硬性材料の水和反応を開始させ、これを硬化させる材料を意味する。
該潜在水硬性材料としては、高炉スラグ粉末及びポゾラン粉末から選ばれた1種以上からなるものを使用することができる。
ポゾラン粉末は、天然ポゾランとして、火山灰、ケイ酸白土、珪藻土、ベントナイト、カオリンなどの粘土類、並びに人工ポゾランとして、か焼カオリンなどのか焼粘土類、フライアッシュ(石炭灰)、シリカフュームなどから選ばれることが好ましい。ポゾラン粉末とはそれ自体は水硬性を実質上示さないが水の存在下において、水酸化カルシウムと常温で徐々に反応して水不溶性の化合物を形成して硬化する微粉末状シリカ質材料である。
また、刺激剤としては、セメント水和物、石灰、苦土石灰、二水石膏、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルカリ性塩、リン酸、リン酸塩から選ばれた1種以上からなるものを使用することができる。
より具体的には、前記潜在水硬性材料が高炉スラグ粉末からなる場合には、アルカリ性を発現する材料であればよく、例えば、セメント水和物、石灰、苦土石灰、二水石膏、アルカリ金属の水酸化物等から選ばれた1種以上からなるものが好ましく、前記潜在水硬性材料がポゾラン粉末からなるものである場合、アルカリ金属のアルカリ性塩、リン酸、リン酸塩から選ばれた1種以上からなるものが好ましい。
さらに、本発明の二液性注入材は、前記A液に起泡剤を発泡させて形成される気泡が含有されたものである。
ここで使用される起泡材は、界面活性剤と可塑剤とを含むものである。
起泡剤中の可塑剤の濃度は、使用時に於いて、0.001〜20重量%、好ましくは0.005〜10重量%、より好ましくは0.01〜1重量%であり、界面活性剤の濃度は0.01〜40重量%、好ましくは0.1〜20重量%。より好ましくは0.5〜5重量%である。斯かる濃度とすることにより、本発明の二液性注入材の可塑性が良好なものとなる。
ここで、使用時とは、起泡剤を調製し、得られた起泡剤を、例えば1〜200倍に希釈して、発泡させる直前の濃度を示すものとする。
起泡剤に使用される前記界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤および非イオン界面活性剤を使用することができ、炭化水素系界面活性剤のみならず、蛋白質系界面活性剤も使用することができる。また、これらを1種又は2種以上組み合わせて使用することもできる。
中でも、特に好ましい界面活性剤は、アニオン界面活性剤である。
アニオン界面活性剤は、水中で解離してアニオンを生じ、該アニオンが水溶液の表面に吸着されることによってその表面張力を低下させる作用を有するため、起泡剤として有効に作用させることができる。
該アニオン界面活性剤としては、例えばアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のエステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、アルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩、アルファオレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩等のカルボン酸塩等がある。
該界面活性剤として、特に好ましくは、下記一般式(1)
Figure 2005281586
で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩、下記一般式(2)
Figure 2005281586
で表されるアルファオレフィンスルホン酸塩、又は下記一般式(3)
Figure 2005281586
で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を単独で、あるいはこれらから選ばれる2種以上を混合して使用することができる。
前記一般式(1)におけるRは、炭素数8〜50の脂肪族炭化水素基であり、飽和又は不飽和の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。該アルキル基としては、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基等が挙げられる。これらのうち、起泡力の観点からは、炭素数8〜20のアルキル基が好ましく、ドデシル基が特に好ましい。
また、Mは、水素、亜鉛、又はアルカリ金属、アルカリ土類金属で、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム等が挙げられる。これらのうち、水素、亜鉛、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましく、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムが特に好ましい。
前記一般式(1)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩の製造方法は、アルキル基が分岐型のものは、例えば、プロピレンをリン酸触媒を用いて重合させプロピレンテトラマー(4量体)とした後、このテトラマーをフッ化水素、硫酸、塩化アルミニウムを触媒としてベンゼンと反応(アルキレーション)させてドデシルベンゼンとし、これに接触法SO3ガスを吹き込みスルホン化する方法が採用できる。一方、アルキル基が直鎖型のものは、例えば、直鎖パラフィン塩素化物を熱分解してn−オレフィンと塩化水素ガスとし、n−オレフィンでベンゼンをアルキル化して直鎖アルキルベンゼンとし、これに接触法SO3ガスを吹き込みスルホン化する方法が採用できる。
前記一般式(2)におけるR1で表される炭素数8〜30の脂肪族炭化水素基は、飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の炭化水素である。該R1としては、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基等が挙げられる。これらのうち、起泡力の観点からは、炭素数8〜20の炭化水素基が好ましく、テトラデシル基が特に好ましい。
前記一般式(2)において、nはメチレン基の平均モル数を示し、0〜5の範囲である。付加モル数が5を超えると、気泡モルタルの非吸水性や非透水性が悪くなる。
また、Zはアルカリ金属、アルカリ土類金属で、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムおよびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。これらのうち、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウムが好ましく、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムが特に好ましい。
一般式(2)で表されるアルファオレフィンスルホン酸塩は、アルファオレフィンのスルホン化により製造できるが、通常はアルケニルスルホン酸塩とヒドロキシアルカンスルホン酸塩の混合物として得られるため、市販品としてもこれらの混合物として入手できる。
前記一般式(3)におけるR2で表される炭素数8〜20の脂肪族炭化水素基は、飽和または不飽和の直鎖または分岐のアルキル基である。該R2としては、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基等が挙げられる。これらのうち、炭素数10〜16のアルキル基が好ましく、ドデシル基が特に好ましい。炭素数が8未満又は20を超えると、起泡力が低下して所望の比重の硬化体を得ることができない。尚、Aは、水素又はメチル基である。
また、mはエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの平均モル数を示し、0〜1の間の数、好ましくは0と1を含まない0〜1の間の数である。該平均モル数mが1以上であると気泡モルタルの非吸水性や非透水性が悪くなる。
Xはアルキル硫酸エステルの対イオンを表し、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム等)アンモニウム、アミンカチオン(アルキルアミン、アルカノールアミン等)およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。
一般式(3)で表される化合物は、炭素数8〜20の脂肪族アルコールに必要によりアルキレンオキシドを付加し、常法により硫酸化し、アルカリ、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミンで中和することにより得られる。
また、前記起泡剤中に含まれる可塑剤としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコール、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸、メチルセルロース等のセルロース系誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、アルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子、ゼラチン、カゼイン等の蛋白質系増粘剤、ポリアクリル酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム等の合成系増粘剤、グアーガム、アラビアガム、カラギナン、アルギン酸、カードラン、ペクチン等の天然系増粘剤、ペクチン、キチン、キトサン等の植物、甲殻類抽出物、アルケニルコハク酸、アミノ酸と脂肪族からなるアミノ酸系界面活性剤等のカルボン酸系界面活性剤等のうち、1種又は2種類以上の混合物が挙げられる。
また、公知の可塑剤である水ガラス系薬剤や、アルミニウム塩類等を混合してもよい。
これらの可塑剤のうち、特に、脂肪族アルコールと水溶性高分子が好ましい。
脂肪族アルコールは、炭素数8〜20の直鎖又は分岐の天然又は合成の飽和または不飽和の一級および二級の一価アルコールが好ましく、例えば、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール(ドデシルアルコール)、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコールならびに合成アルコールおよびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。中でも、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコールおよびセチルアルコールが好ましい。
水溶性高分子としては、例えば、セルロース系誘導体(メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドンなどでこれらの1種類あるいは2種類以上の混合物が挙げられ、中でも、セルロース系誘導体が好ましい。
さらに、前記起泡剤には、必要に応じて、水溶性無機金属塩、水溶性有機溶媒、減水剤、分散剤などを併用しても良い。特に、水溶性有機溶媒は気泡を滑らかにし、エアモルタル中の粗泡の発生を抑制する作用がある。
水溶性無機金属塩としては、例えばナトリウム塩(硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等)、カリウム塩(硫酸カリウム、塩化カリウム等)、マグネシウム塩(硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム等)、カルシウム塩(硫酸カルシウム、塩化カルシウム等)等で、これらの1種又は2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち、好ましいものは硫酸マグネシウムや硫酸ナトリウムである。水溶性無機金属塩の添加量は、前記界面活性剤成分と可塑剤との合計量100重量部に対して、通常0〜50重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
前記水溶性有機溶媒としては、気泡性を阻害しないもの、例えばセロソルブ系溶剤(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等)、カルビトール類(エチルカルビトール、ブチルカルビトール等)、エチレンオキシド等の付加モル数が3〜10のポリオキシエチレン低級アルキルエーテル、ジオール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール等)およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。これらのうち、好ましくはセルソロブ系溶剤およびジオール類であり、ブチルセロソルブ、イソブチルセロソルブ、およびエチレングリコール、ジエチレングリコールである。水溶性有機溶媒の添加量は、前記界面活性剤成分と可塑化剤との合計量100重量部に対して通常0〜100重量部、好ましくは5〜70重量部である。
減水剤としては、起泡性を阻害しないものとして、例えば、ポリカルボン酸系、リグニン系、スルファミン系、ナフタレンスルホン酸系、アルキル硫酸エステル塩等が挙げられる。好ましくは、ポリカルボン酸系である。減水剤の添加量は、潜在水硬性材料100重量部に対して、通常0〜10重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
分散剤としては、起泡性を阻害しないものとして、例えば、ナフタレンスルホン酸系、アルキルナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、ポリスチレンスルホン酸系、アルキルアミン型、アルキルフェノール型等が挙げられる。好ましくはポリカルボン酸系である。該分散剤の添加量は、潜在水硬性材料100重量部に対して通常0〜10重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
本発明の二液性注入材の製造方法は、硬化材としての潜在水硬性材料とを含むA液と、該潜在水硬性材料を硬化させ得る刺激剤を含むB液とを別々の圧送ホースにより注入場所まで圧送した後、該A液およびB液を混合するものである。
起泡剤を発泡させた気泡を前記A液に混合するのは、A液とB液とを混合する前の何れの段階であってもよいが、好ましくは前記A液とB液とを圧送ホースにより注入場所まで圧送した後、混合する直前とする。これにより、混合された二液性注入材において気泡が安定し、消泡し難くなるという効果があり、二液性注入材の可塑性が良好なものとなる。
また、発泡させる手段としては、公知の発泡手段を使用することができる。
また、発泡させる際の発泡倍率は、1〜200倍、好ましくは15〜100倍とする。これにより、本発明の二液性注入材は、より一層限定注入しやすいものとなる。
尚、発泡倍率とは、発泡前の起泡剤の液量に対する発泡後の気泡中の空気量の比率として規定されるものである。
発泡された液(気泡)をA液中に混合する際には、気泡の含有量が、該A液およびB液を混合した後の二液性注入材の容積に対して30〜85%、好ましくは40〜60%となるように混合するとよい。
気泡の含有量が上記範囲よりも多くなると、得られる二液性注入材中の潜在水硬性材料の量が少なくなり、硬化性が悪くなる。一方、上記範囲より少なくなると、混入した気泡が材料から分離しやすくなるため、好ましくない。
一方、A液側には、ベントナイト、メタカオリン、アタパルジャイトから選ばれる1種又は2種以上の混合物を添加することが好ましい。
これらの成分が添加されていれば、A液とB液の混合時に該成分のゲル化作用が起こり、該二液性注入材をより一層限定注入しやすいものとなる。
さらに、前記A液側には、前記起泡剤の含有成分である高級アルコール、脂肪酸、セルロース系誘導体、水溶性高分子、蛋白質系増粘剤、合成系増粘剤、天然系増粘剤、ペクチン、キチン、キトサン等の植物、甲殻類抽出物、カルボン酸系界面活性剤等を添加しても良い。
圧送されたA液およびB液を混合する手段としては、公知の二液混合手段を使用することができ、例えば、スタティックミキサ−を挙げることができる。
下記表1の配合に基づいて2種類のA液を調製した。
A液No.1
起泡剤(住友大阪セメント株式会社製、スミシールドA)1.24kgと、水23.56kgとを混合して得た希釈水を発泡させ、気泡を発生させた。さらに、高炉水砕スラグ(住金鉱化株式会社製、スミットメント:ブレーン比表面積4000cm2/g)353kgおよび混練水264kgを混合したものに、前記気泡を添加し、密度0.642g/cm3のA液No.1を調製した。
A液No.2
起泡剤(同上)1.06kgと、水20.22kgとを混合して得た希釈水を発泡させ、気泡を発生させた。さらに、高炉水砕スラグ(同上)226kg、砂(豊浦標準砂)452kg、および混練水223kgを混合したものに、前記気泡を添加し、密度0.922g/cm3のA液No.2を調製した。
Figure 2005281586
一方、下記表2に示すように、No.1〜No.5の5種類のB液を調製した。
Figure 2005281586
上記の2種類のA液および5種類のB液を組み合わせて合計10種類の二液性注入材を調製し、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」に基づいて材齢28日における強度試験を行った。強度試験の結果を下記表3に示す。
Figure 2005281586

Claims (4)

  1. A液とB液とを混合して注入する二液性注入材であって、
    前記A液には、起泡剤を発泡させて形成された気泡と、硬化材としての潜在水硬性材料とが含まれ、前記B液には、該潜在水硬性材料を硬化させ得る刺激剤が含まれてなることを特徴とする二液性注入材。
  2. 前記A液に、ベントナイト、メタカオリン、又はアタパルジャイトの少なくとも何れか1種が添加されてなることを特徴とする請求項1記載の二液性注入材。
  3. 起泡剤を発泡させてなる気泡と、硬化材としての潜在水硬性材料とを含むA液と、該潜在水硬性材料を硬化させ得る刺激剤を含むB液とを混合することを特徴とする二液性注入材の製造方法。
  4. 前記A液に、ベントナイト、メタカオリン、又はアタパルジャイトの少なくとも何れか1種を添加することを特徴とする請求項3記載の二液性注入材の製造方法。
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