JP2000222636A - 容器入り飲料の自動販売機におけるダミー容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一陳列部において種類の異なるダミー容器
の取付けを可能にする。 【解決手段】 ハーフ形のダミー容器本体２と、このダ
ミー容器本体底部に取外し可能に取付けてあるアダプタ
３とを備え、アダプタ３は、陳列部における取付け板４
上にダミー容器本体２を取付けるための取付け挿入部３
ｅ及び支持突片３ｆを設けてあり、ダミー容器本体の底
部側に設けてある差込み部５ｇと、アダプタに設けてあ
り差込み部５ｇを係止するための係止溝とにより、ダミ
ー容器本体とアダプタとを簡易に取付け取外し可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、容器入り飲料の
自動販売機におけるダミー容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、清涼飲料やアルコール飲料等の
自動販売機には、その上部又は中間部の位置に商品見本
の陳列部が設けられている。この陳列部には、商品見本
となるプラスチック製ダミー容器が取付け板上に間隔を
置いて並べられている。これらのダミー容器の構成及び
その取付け方法について説明すると、ダミー容器には丸
缶状のものや横断形状がほぼ半円形（いわゆるハーフ
形）のものが知られている。丸缶状のダミー容器は、内
部が中空で下端に光導入穴となる開口部が開けられてお
り、底部に筒状の取付け挿入部が形成され、この取付け
挿入部の外周面に支持突部が形成されている。またダミ
ー容器を取付けるための取付け板にはダミー容器の数に
応じた数の取付け穴が開けられており、各取付け穴の内
周縁に切欠きが対向して開けられている。ダミー容器の
取付け方法は、ダミー容器の取付け挿入部を取付け板の
取付け穴内に挿入してダミー容器を所定角度回すと、支
持突部が取付け板の下方を取付け穴の内周に沿って移動
してダミー容器の底面と支持突部上面との間に取付け穴
の内周縁部を挟持して、ダミー容器が位置決めされ、支
持されることにより、ダミー容器が取付け板上に起立状
態で固定される。使用時には、ダミー容器の下方からダ
ミー容器本体内に光導入穴を通じて光線が照射され、表
面に巻き付けられている商品情報などの表示板が外部か
ら明確に表示される。また横断面がほぼ半円形のダミー
容器は、ハーフ形のダミー容器と呼ばれており、本体外
周に当て板が形成されている。この当て板の背面の上下
の二個所に掛け止めフックが形成されている。また陳列
部における取付け板は、上方に向けて背面側に傾斜され
ており、ダミー容器を設置する位置には対のスリットが
開けられている。各スリットには上記掛け止めフックが
差し込み可能である。この種のダミー容器は、傾斜した
取付け板に掛け止めフックとスリットを通じて傾斜状態
で陳列されるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来例によると、ダミ
ー容器の陳列方法として、丸缶状のダミー容器は取付け
板上に起立させ、支持突部などの支持手段により固定さ
れ、またハーフ形のダミー容器は取付け板に傾斜させた
状態で支持させるという方法に限られており、ハーフ形
のダミー容器も上記取付け板の取付け穴を利用して起立
状態に陳列させることができれば、同一の陳列部で丸缶
状のものとハーフ形のものとの双方のダミー容器を陳列
できて便利である。この発明の目的は、同一陳列部にお
いて種類の異なるダミー容器の取付けを可能にすること
にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、ハーフ形の
ダミー容器本体と、このダミー容器本体底部に取外し可
能に取付けてあるアダプタとを備えているものである。
上記アダプタは、陳列部における取付け板上に上記ダミ
ー容器本体を取付けるための支持手段を設けてある。ダ
ミー容器本体の底部側に設けてある係合部と、アダプタ
に設けてあり上記係合部を係止するための係止部とによ
り、ダミー容器本体とアダプタとを簡易に取付け取外し
可能にする。

【０００５】

【発明の実施の形態】この発明の第一の実施の形態に係
るダミー容器を図１乃至図１４を参照して説明する。図
１及び図２において、ハーフ形のダミー容器１は、ダミ
ー容器本体２と、アダプタ３とを備えており、このアダ
プタを通じて、既存の丸缶状のダミー容器を取付け可能
である陳列部における取付け板４上に起立状態に取付け
られる。図３乃至図９に示すダミー容器本体２は、容器
フレーム５と、商品名等の情報を印刷している薄いプラ
スチック製表示板６とからなる。容器フレーム５は、窓
５ａを有する「口」形に成型されたプラスチック製フレ
ームである（図３，図４）。容器フレーム５の前面であ
って、窓５ａの縁の上下には上保持部５ｂと下保持部５
ｃとが前方に張り出した状態で設けられている。上下の
保持部５ｂ，５ｃは、表示板６の上下端縁辺を保持して
いる。上保持部５ｂは図９に示すように平面が半円形に
形成されている。上保持部５ｂの下面の縁には、図８に
示すように、その縁に沿って突条の位置保持部５ｂ１が
下方に突出されている。下保持部５ｃの構成は上保持部
５ｂのそれと実質的に同一であり、５ｃ１は上面に縁に
沿って立上って形成されている突条からなる位置保持部
である。また図３、図４及び図９に示すように、窓５ａ
の両側縁には、額縁のように側保持部５ｄを設けてあ
る。両側保持部は上保持部５ｂ及び下保持部５ｃと連結
するように突条となっており、窓５ａの内方に向けて円
弧を形成するように屈曲されている。側保持部５ｄの高
さは、図４上下両側が低く、中央に向けて次第に高くな
るように形成されている。そして容器フレーム５には、
その背面すなわち側保持部５ｄの背面側に側保持部に沿
って長いリブ状の受け部５ｅが窓５ａ内方に向けて対向
的に突出されている（図９参照）。図７及び図９に示す
ように、両受け部５ｅの背面には板状のマグネット７を
貼り付けてある。表示板６は、Ｕ字状等に屈曲できる透
光性を備えている薄板であって、図９に示すようにＵ字
状に折り曲げられて使用されている状態で、その保形性
を備える程の可撓性を備えている。表示板６は使用前で
は縦長四角形となっており、表面に商品名などの情報が
印刷などの方法で表示されている。上下の保持部５ｂ，
５ｃ、側保持部５ｄ及び受け部５ｅと、表示板６との関
係を説明する。表示板６は窓５ａに湾曲状態に納まって
おり、この湾曲形状はほぼ半円形状の上保持部５ｂ及び
下保持部５ｃによって制御されており、表示板の上下の
両辺が位置保持部５ｂ１及び５ｃ１により位置保持され
ている（図８）。表示板６の両側は、その端面が図９に
示すように受け部５ｅの前面で支えられ、側辺が円弧状
に形成されている側保持部５ｄにより位置保持されてい
る。このように容器フレーム５に支持された表示板６
は、容器フレームと共に横断面がほぼ半円形すなわち全
体としてほぼ半円柱状（蒲鉾状）のダミー容器本体２が
形成されることになる。容器フレーム５の組立てについ
て説明する。図９に鎖線に示すように容器フレーム５の
背面側から窓５ａに対応位置させた表示板６を矢印方向
に移動させて、窓の縁背面に当ってもなお前方へ押込む
と、表示板は前方へ突出したＵ字状に屈曲し、両側辺は
受け部５ｅ上を滑って側保持部５ｄ側へ移行し、上下の
各辺は上下の各保持部５ｂ，５ｃの下面及び上面上を移
動し、やがて、上保持部５ｂ及び下保持部５ｃの位置保
持部５ｂ１，５ｃ１、また側保持部５ｄにそれぞれ当っ
て位置保持されるから、押込みを停止する。その後、表
示板６の位置及び取付け状態を整えると、図７及び図８
に示すような容器フレーム５が組み立てられる。容器フ
レーム５は、図６乃至図８に示すように、その底部であ
る下保持部５ｃに光導入穴５ｆが開けられており、しか
もこの光導入穴を囲むように円弧状の差込み部５ｇが突
出状態に設けられている。アダプタ３は、図１０乃至図
１２に示すように、円板状に形成されており、中央部分
より前側（図１０下側）には半円形の光導入穴３ａが開
けられていると共に、この光導入穴を囲むように２条の
係止片３ｂ，３ｃが起立されている。係止片３ｂ，３ｃ
間で円弧状の係止溝３ｄが形成されている。係止片３
ｂ，３ｃ及び係止溝３ｄは、係合部である差込み部５ｇ
を保持するための係止部を形成している。アダプタ３の
底面には、一対の円弧状のマグネット８が光導入穴３ａ
を挟んで対向して取付けられている（図１２）。マグネ
ット８の形状や個数は、図示のものに限定されない。ま
たアダプタ３の底面には、筒状の取付け挿入部３ｅが光
導入穴３ａを囲むように形成されている。取付け挿入部
３ｅの外周面には、図１１乃至図１４に示すように支持
部である支持突片３ｆが水平方向に突設されている。支
持突片３ｆは、取付け挿入部３ｅの外周面の下部に光導
入穴３ａを挟んで対向して設けられている。容器フレー
ム５とアダプタ３との関係を図１及び図５を参照して説
明する。容器フレーム５の差込み部５ｇは、係止片３
ｂ，３ｃで形成されている係止溝３ｄ内に挿入または離
脱可能である。挿入状態では、光導入穴５ｆと光導入穴
３ａとは連なり、下方からの光線を容器フレーム５内へ
照射可能である。

【０００６】取付け板４は、図１３乃至図１６に示すよ
うに、その長さ方向（図左右方向）に等間隔をおいて取
付け穴４ａを開けてある。取付け穴４ａの内周には互い
に対向して切欠き４ｂを形成してある。切欠き４ｂには
図１５鎖線に示すように取付け挿入部３ｅの支持突片３
ｆが嵌合可能である。ここで、取付け挿入部３ｅと取付
け穴４ａとの関係を図１３乃至図１５を参照して説明す
る。取付け挿入部３ｅは取付け穴４ａ内に挿入可能であ
る。差し入れ時には、支持突片３ｆを切欠き４ｂ内に対
向させてから、差し入れる必要がある。また取付け挿入
部３ｅは、差し込んでから、図１５時計方向に回転させ
ると、支持突片３ｆが鎖線の位置から取付け穴４ａの内
周縁下方を移動して、アダプタ３の底面と支持突片３ｆ
の上面との間で取付け穴４ａの縁が挟持されるため、取
付け挿入部の位置が固定される（図１４）。図１４で
は、アダプタ３の底面にマグネット８が位置しているた
めに、このマグネットと支持突片３ｆとが取付け板４を
挟持し、位置を固定することになる。マグネット８が取
付けられていない場合、このマグネットの底面が直接支
持突片３ｆと共に取付け板を挟持する。

【０００７】この発明に係るダミー容器の使用方法につ
いて説明する。使用方法には、つぎの三通りある。第１
は、図１に示すように既存の丸缶状のダミー容器を取付
けるための取付け板４の取付け穴４ａに固定する方法で
ある。この方法においては、予め図３及び図４に示すよ
うに容器フレーム５の底部にアダプタ３を取付けておい
てから、アダプタの取付け挿入部３ｅを取付け板４の取
付け穴４ａに挿入する。挿入の時点で、支持突片３ｆが
図１５鎖線に示すように切欠き４ｂに位置しているか
ら、この状態からダミー容器本体を時計方向に所定角度
回すと、取付け穴４ａの周縁部が支持突片３ｆとアダプ
タ３の底面との間に差し込まれ、挟持され、取付け挿入
部が位置決めされ、ダミー容器本体が図１及び図２に示
すように、取付け板４上に起立状態に陳列されることに
なる。

【０００８】第２は、上記第１の方法を利用できない場
合に適用する方法である。すなわち、この考案のダミー
容器１が、図１に示す既存の丸缶状のダミー容器を取付
けるための取付け板４の取付け穴４ａに固定できない場
合には、アダプタ３の底面のマグネット８を利用する。
この方法においては、予め図３及び図４に示すように容
器フレーム５の底部にアダプタ３を取付けておいてか
ら、アダプタの取付け挿入部３ｅを取付け板４の取付け
穴４ａに挿入する。挿入の時点で、マグネット８は取付
け板４の取付け穴４ａの上面周辺に接することになるか
ら、マグネットの磁気力によって取付け板上面に固定さ
れる。このように、ダミー容器１は、マグネット８の磁
気力によって取付け板４上に取付け可能となる。このた
め、ダミー容器１はその取付けや取外しが容易となる。
第３は、容器フレーム５のみを陳列部に取付ける方法で
ある。この方法は、図１７に示すように陳列部の取付け
板４ｃが傾斜されており、この傾斜した取付け板へ取付
ける場合に適用される。使用に際しては、アダプタ３を
容器フレーム５から外して、図８の状態にしてから、背
面のマグネット７を利用して傾斜する取付け板４ｃに取
付ける。このようにダミー容器１では、陳列部の構成に
応じて起立状態にまたは傾斜状態にすることができ、換
言すれば取付け方法を陳列部に応じて選択でき、また既
存の丸缶状のダミー容器用の取付け板にもアダプタ３の
取付け挿入部３ｅを利用してまたは底面のマグネット８
を利用して広範囲に渡って適用できる。

【０００９】ダミー容器本体の他の実施の形態を図１８
乃至図２２に示す。図示するハーフ形のダミー容器本体
２Ａは、横断面がほぼ半分円形であって、内部が中空で
あり、全体の形状が蒲鉾状に形成されている。ダミー容
器本体２Ａは、その背面の左右両側には、浅い縦長の四
角形の取付け溝を形成して、両取付け溝内には板状のマ
グネット７Ａを収納し固定してある。ダミー容器本体２
Ａは透光性を有しており、前面のほぼ前面に表示板６Ａ
を貼付けている。ダミー容器本体２Ａの底部にはアダプ
タ３の係止溝３ｄに係合可能の差込み部５Ａｇが形成さ
れている。差込み部５Ａｇは、前記した差込み部５ｇと
同一構成である。ダミー容器本体２Ａの使用方法は、ダ
ミー容器本体２のそれと同様である。

【００１０】図１および図１８において、容器フレーム
５及びダミー容器本体２Ａとアダプタ３とを簡単に連結
するための手段となる係合部５ｇ，５Ａｇ及び係止部３
ｂ，３ｃ，３ｄの各構成は、図示するものに限られな
い。

【００１１】

【発明の効果】この発明によれば、丸缶状のダミー容器
の取付け用の陳列部における取付け板の取付け穴にいわ
ゆるハーフ形のダミー容器を簡単に取付けることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１のＩ−Ｉ線断面図である。

【図２】この発明に係るダミー容器の取付け状態を示す
一部切欠正面図である。

【図３】この発明に係るダミー容器の一部切欠正面図で
ある。

【図４】図３に示すダミー容器の右側面図である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線断面図である。

【図６】この発明に係るダミー容器におけるダミー容器
本体の底面図である。

【図７】この発明に係るダミー容器におけるダミー容器
本体の一部切欠背面図である。

【図８】図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図である。

【図９】図３のＩＸ−ＩＸ線断面図である。

【図１０】この発明に係るダミー容器におけるアダプタ
の平面図である。

【図１１】図１０のＸＩ−ＸＩ断面図である。

【図１２】この発明に係るダミー容器におけるアダプタ
の底面図である。

【図１３】図２のＸＩＩＩ−ＸＩＩＩ線断面図である。

【図１４】図１３のＸＩＶ−ＸＩＶ線断面図である。

【図１５】陳列部における取付け板の平面図である。

【図１６】図１５のＸＶＩ−ＸＶＩ線断面図である。

【図１７】ダミー容器の他の使用方法による取付け状態
を示す断面図である。

【図１８】この発明に係るダミー容器におけるダミー容
器本体の他の実施の形態を示すダミー容器本体の背面図
である。

【図１９】図１８のＸＩＸ−ＸＩＸ線断面図である。

【図２０】図１８のＸＸ−ＸＸ線断面図である。

【図２１】図１８のＸＸＩＩ−ＸＸＩＩ線拡大断面図で
ある。

【図２２】図１８に示すダミー容器本体の一部切欠正面
図である。

【符号の説明】

１ ダミー容器 ２ ダミー容器本体 ２Ａ ダミー容器本体 ３ アダプタ ３ｂ 係止片（係止部） ３ｃ 係止片（係止部） ３ｄ 係止溝（係止部） ３ｅ 取付け挿入部（支持手段） ３ｆ 支持突片（支持手段） ４ 取付け板 ４ａ 取付け穴 ５ 容器フレーム ５ｇ 差込み部（係合部） ５Ａｇ 差込み部（係合部） ６ 表示板 ６Ａ 表示板 ７ マグネット ８ マグネット

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハーフ形のダミー容器本体と、このダミ
   ー容器本体底部に取外し可能に取付けてあるアダプタと
   を備えており、 上記アダプタは、陳列部における取付け板上に上記ダミ
   ー容器本体を取付けるための支持手段を設けてあること
   を特徴とする容器入り飲料の自動販売機におけるダミー
   容器。
2. 【請求項２】 ダミー容器本体の底部側に係合部を設け
   てあり、アダプタには上記係合部を係止するための係止
   部を設けてあることを特徴とする請求項１記載の容器入
   り飲料の自動販売機におけるダミー容器。
3. 【請求項３】 ダミー容器本体の背部に固定用のマグネ
   ットを取付けてあることを特徴とする請求項１または請
   求項２記載の容器入り飲料の自動販売機におけるダミー
   容器。
4. 【請求項４】 アダプタの底部に陳列部の取付け板に固
   定可能である固定用マグネットを取付けてあることを特
   徴とする請求項１、請求項２または請求項３記載の容器
   入り飲料の自動販売機におけるダミー容器。