JP2000219988A - 高純度ニッケル材の製造法及び薄膜形成用高純度ニッケル材 - Google Patents

高純度ニッケル材の製造法及び薄膜形成用高純度ニッケル材

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JP2000219988A
JP2000219988A JP2443499A JP2443499A JP2000219988A JP 2000219988 A JP2000219988 A JP 2000219988A JP 2443499 A JP2443499 A JP 2443499A JP 2443499 A JP2443499 A JP 2443499A JP 2000219988 A JP2000219988 A JP 2000219988A
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Kazufumi Sakami
和文 酒見
Tsuneo Suzuki
恒男 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ金属元素,放射性元素,遷移金属元
素,炭素及びガス成分等の不純物含有量が低くて薄膜形
成用材料として好適な高純度ニッケル材を安定かつ低コ
ストで提供する。 【解決手段】 図5に工程例を示すように、原料ニッケ
ルを溶解して塩化ニッケル水溶液とした後、これを陰イ
オン交換樹脂で処理し、更にイオン交換処理後の溶液を
拡散透析に処して脱塩酸するかあるいはイオン交換処理
後の溶液を蒸発乾固又は濃縮して脱塩酸を行ってから水
を加えて活性炭処理するかし、この水溶液を電解液とし
て電解処理を行い、必要により真空溶解することによ
り、アルカリ金属元素:1ppm 以下、 Fe,Co及びCr:10
ppm 以下、 U,Th:1ppb 以下、 C:50ppm 以下、 O:
100ppm以下である高純度ニッケル材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高純度ニッケル材の
製造方法及びその方法を用いて製造された薄膜形成用高
純度ニッケル材に関するものであり、VLSIの電極や
配線あるいは磁性膜等として適用される薄膜の性能改善
や形成作業性改善等に大きく寄与する技術思想である。
【0002】従来、半導体デバイスにおける電極材料と
してはポリシリコンが主に用いられてきたが、LSIの
高集積化に伴ってMo,W等のシリサイドが使用されよう
になり、更にはTi,CoあるいはNiのシリサイドの活用に
関心が集まるようになってきた。なお、Ti,Co,Niを構
成成分とする上述のような電極は、代表的にはTi,Coあ
るいはNi製のタ−ゲットをAr中でスパッタリングするこ
とにより形成される。
【0003】ところで、スパッタリング技術を用いて形
成される半導体部材の信頼性ある動作性能を保証するた
めには、スパッタリングにより形成される薄膜(半導体
デバイスの構成要素)が有害な金属不純物を極力含んで
いないことが重要である。即ち、有害な金属不純物であ
る a) Na,K等のアルカリ金属, b) U,Th等の放射性元素, c) Fe,Co,Cr等の遷移金属 を極力低減する必要がある。ここで、Na,K等のアルカ
リ金属はゲ−ト絶縁膜中を容易に移動し、MOS−LS
I界面特性の劣化原因となる。また、U,Th等の放射性
元素は放出するα線によって素子のソフトエラ−の原因
となる。そして、Fe,Co,Cr等の遷移金属不純物もまた
界面接合部トラブルの原因となる。更に、“炭素”や
“酸素等のガス成分”もスパッタリングの際のパ−ティ
クルの原因となるため好ましくないとされている。
【0004】そのため半導体デバイス形成用のニッケル
材には極力高い純度が望まれるが、一方、Fe−Ni合金等
の磁性薄膜材料用としても不純物含有量の少ないニッケ
ル材が求められるようになっている。
【0005】
【従来技術とその課題】ところが、一般に入手可能なニ
ッケル材(即ち電気ニッケル塊)は数十ppm のFeや数百
ppm のCoを不純物として含有している。このようなニッ
ケル材を高純度化する方法として電解処理法(電解採取
法あるいは電解精製法)が考えられるが、Niと不純物で
あるFe及びCoとの標準電極電位が非常に近いために電解
処理法による高純度化には限界があり、この方法のみに
よって薄膜形成用材料に要求されるような高純度ニッケ
ルを製造することは困難であった。
【0006】そこで、電解処理法(電解採取法,電解精
製法)によってニッケルの高純度化を行うに際し、電解
液中の不純物を溶媒抽出法により除去することで高い純
度のニッケルを得る方法が提案された。しかし、溶媒抽
出法は、抽出工程が多くて複雑な操作が必要であり、ま
た特殊な溶媒を必要とすることから抽出剤の安全管理に
多大な考慮を払わなければならないなど、工業的に不利
な多くの問題を有していた。
【0007】このようなことから、本発明の目的は、ア
ルカリ金属元素,放射性元素,遷移金属元素といった金
属不純分元素はもとより炭素やガス成分等の不純物も極
力低減された高純度ニッケル材の安定かつ容易な製造手
段を開発し、スパッタリングタ−ゲット等の薄膜形成用
材料として好適な高純度ニッケル材を安定提供すること
に置かれた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく鋭意研究を行った結果、「まず高純度化前
の原料ニッケルを塩酸等で溶解して塩化ニッケル水溶液
とした後、 これを陰イオン交換樹脂で処理し、 更にイオ
ン交換処理後の溶液を拡散透析に処して脱塩酸するか、
あるいはイオン交換処理後の溶液を蒸発乾固又は濃縮し
て脱塩酸を行ってから水を加えて活性炭処理するかし、
続いてこれらの処理を施した水溶液を電解液として電解
処理を行うことにより、 スパッタリングタ−ゲット等の
薄膜形成用材料としても満足できるところの、 アルカリ
金属元素含有量が各1ppm 以下、Fe,Co及びCrの含有量
が各10ppm 以下、 U及びThの含有量が各1ppb 以下、 炭
素含有量が50ppm 以下、 酸素含有量が100ppm以下である
高純度ニッケル材を安定製造することが可能である」と
いう新規知見を得ることができた。
【0009】そして、更なる研究により、次に示す知見
をも得るに至った。 (a) 前述のように原料ニッケルを溶解した塩化ニッケ
ル水溶液を陰イオン交換樹脂で処理する際、塩化ニッケ
ル水溶液の流速を空間速度〔SV〕で0.01〜1に調整する
ことにより高純度化効果は更に安定化する(ここで、 空
間速度〔SV〕とは1時間当りの通液量を充填樹脂の体積
で除した値を指す)。 (b) 前述のような「イオン交換処理後の溶液を拡散透
析に処する手法」による場合でも、これに「活性炭と接
触させる工程」を付加すればより純度の高いニッケル材
を得ることができる。 (c) 活性炭処理を行う場合、予め酸で洗浄した活性炭
を使用することにより高純度化効果は一層改善される。 (d) 前述した高純度ニッケル材製造のための電解装置
の材質を選ぶと共に、電解処理に供する塩化ニッケル水
溶液のニッケル濃度を特定範囲に調整することにより、
高純度化効果の更なる安定化を図ることができる。 (e) 電解装置の工夫により、前記高純度ニッケル材の
製造処理を連続化することも可能である。 (f) 前述した方法によって高純度電析ニッケル材を得
た後、これを更に真空溶解に処すことで一層の高純度化
が可能になる。 (g) 上記方法によれば、アルカリ金属元素含有量が各
0.1ppm以下、 Fe,Co及びCrの含有量が各1ppm 以下、 U
及びThの含有量が各0.1ppb以下、 炭素含有量が10ppm 以
下、 酸素含有量が20ppm 以下である高純度ニッケル材の
製造も可能である。
【0010】本発明は上記知見事項等に基づいてなされ
たのであり、次の1)項〜 11)項に示す「高純度ニッケル
材の製造方法」並びに「薄膜形成用高純度ニッケル材」
を提供するものである。 1) 原料ニッケルを溶解して得た塩酸濃度5〜12Nの塩
化ニッケル水溶液を、まず陰イオン交換樹脂と接触させ
て不純物金属イオンを吸着させた後、この吸着処理後の
溶液から拡散透析により塩酸を除去してpHが0〜3の
高純度化塩化ニッケル水溶液を得、その後に該水溶液を
電解液として電解処理し電析ニッケルを得ることを特徴
とする、高純度ニッケル材の製造方法。 2) 陰イオン交換樹脂による不純物金属イオン吸着除去
工程と電析ニッケルを得るための電解処理工程との間
に、活性炭と接触させて水溶液中の有機物を除去する工
程を更に付加することを特徴とする、前記1)項記載の高
純度ニッケル材の製造方法。 3) 原料ニッケルを溶解して得た塩酸濃度5〜12Nの塩
化ニッケル水溶液を、まず陰イオン交換樹脂と接触させ
て不純物金属イオンを吸着させた後、この吸着処理後の
溶液を蒸発乾固又は濃縮してからこれに水分を加えpH
が0〜3の高純度化塩化ニッケル水溶液とする工程と、
活性炭と接触させて水溶液中の有機物を除去する工程と
を経させ、その後に該水溶液を電解液として電解処理し
電析ニッケルを得ることを特徴とする、高純度ニッケル
材の製造方法。 4) 予め酸で処理した活性炭を使用することを特徴とす
る、前記2)項又は3)項に記載の高純度ニッケル材の製造
方法。 5) 陰イオン交換樹脂と接触させて不純物金属イオンを
吸着させる際の塩化ニッケル水溶液の流速を空間速度
〔SV〕で0.01〜1とすることを特徴とする、前記1)項乃
至4)項の何れかに記載の高純度ニッケル材の製造方法。 6) 電析ニッケルを得るための電解処理において、電解
装置として少なくとも電解処理に供する高純度化塩化ニ
ッケル水溶液との接触面が可塑剤を含まない合成樹脂あ
るいはガラスで構成されたものを用い、かつ電解処理に
供する高純度化塩化ニッケル水溶液のニッケル濃度を1
0〜80g/L(リットル) とすることを特徴とする、前記
1)項乃至5)項の何れかに記載の高純度ニッケル材の製造
方法。 7) 電析ニッケルを得るための電解処理において、電解
槽を隔膜あるいは陰イオン交換膜で仕切ってアノ−ド側
区画とカソ−ド側区画とに分けると共に、アノ−ドとし
てニッケル原料を使用し、かつ高純度化塩化ニッケル水
溶液を間歇的乃至は連続的にカソ−ド側区画へ供給する
と共に、アノ−ド側区画内のアノライトを間歇的乃至は
連続的に抜き出して原料溶液である塩化ニッケル水溶液
として利用することを特徴とする、前記1)項乃至6)項の
何れかに記載の高純度ニッケル材の製造方法。 8) 電析ニッケルを得るための電解処理において、電解
槽を隔膜あるいは陰イオン交換膜で仕切ってアノ−ド側
区画とカソ−ド側区画とその間の中間区画とに分けると
共に、アノ−ドとしてニッケル原料を使用し、かつ高純
度化塩化ニッケル水溶液を間歇的乃至は連続的にカソ−
ド側区画へ供給すると共に、アノ−ド側区画内のアノラ
イトを間歇的乃至は連続的に抜き出して原料溶液である
塩化ニッケル水溶液として利用し、また電解後のカソ−
ド側区画内カソライトをアノ−ド電解浴として利用する
ことを特徴とする、前記1)項乃至6)項の何れかに記載の
高純度ニッケル材の製造方法。 9) 前記1)項乃至8)項の何れかに記載の方法で得た電析
ニッケルを更に真空溶解することを特徴とする、高純度
ニッケル材の製造方法。 10) アルカリ金属元素の含有量が何れも1ppm 以下、F
e,Co及びCrの含有量が何れも10ppm 以下、U及びThの
含有量が何れも1ppb 以下、炭素含有量が50ppm以下、
酸素含有量が100ppm以下であることを特徴とする、薄膜
形成用高純度ニッケル材。 11) アルカリ金属元素の含有量が何れも0.1ppm以下、F
e,Co及びCrの含有量が何れも1ppm 以下、U及びThの
含有量が何れも0.1ppb以下、炭素含有量が10ppm以下、
酸素含有量が20ppm 以下であることを特徴とする、薄膜
形成用高純度ニッケル材。
【0011】上述のように、本発明によれば、アルカリ
金属不純物元素,放射性金属元素不純物及び遷移金属不
純物元素のみならず、炭素やガス成分等の不純物の含有
量も極めて少なくて、VLSIの電極及び配線形成用タ
−ゲット材あるいは磁性膜形成用タ−ゲット材の原料等
として好適な高純度ニッケル材を安定かつ容易に提供す
ることが可能となるが、以下、本発明をより具体的に詳
述する。
【0012】
【課題解決手段の詳細説明】本発明方法において用いる
原料ニッケルは特に限定されるものではないが、通常は
市販の数十ppm のFe,数百ppm のCoを不純物として含有
するいわゆる電気ニッケル(粗ニッケル)を使用するの
が一般的である。そして、原料ニッケルを溶解する方法
も格別に限定されるものではなく、例えば「原料である
電気ニッケルを容器に充填すると共に12Nの塩酸を加え
て加熱溶解する方法」や「電解装置内のアノ−ド室に原
料である電気ニッケルを装入して“塩酸”もしくは“電
解処理後の塩化ニッケル溶液(電解後のカソライト)”
を電解液とし電解溶解する方法」等を採用することがで
きる。なお、溶解槽(溶解容器等)の材質としては、フ
ッ素樹脂,石英,グラファイト,ポリプロピレン又はポ
リエチレンが望ましいが、これらを内張りした溶解槽で
あっても満足することができる。また、原料ニッケルを
溶解する装置には、作業環境を良くするために塩化水素
ガスの回収装置を設けることが望ましい。
【0013】原料ニッケルの溶解温度は、塩酸による加
熱溶解の場合には50〜100℃が望ましく、より好ま
しくは80〜95℃に調整するのが良い。なぜなら、溶
解温度が50℃未満では溶解度が小さく、一方、100
℃を超えると蒸発が激しくなって水補給が頻繁になるか
らである。また、電解溶解の場合は、原料ニッケルの溶
解温度は30〜70℃、より好ましくは40〜60℃と
するのが良い。
【0014】原料ニッケルの溶解後は、溶解によって生
成する塩化ニッケル水溶液を取り出し、必要によりこれ
に塩酸を添加して塩酸濃度が5〜12Nとなるよう調整す
る。塩化ニッケル水溶液の塩酸濃度が5N未満であった
り12Nを超えたりすると、次工程の陰イオン交換樹脂に
よるイオン交換精製の際に不純物であるFe,Co分が陰イ
オン交換樹脂に吸着・除去されないので好ましくない。
なお、以上の工程で用いる塩酸は試薬級の高純度のもの
でなくても良く、工業用として用いられる純度のもので
あって構わない。この理由は、塩酸中に含まれる不純物
も本発明法を実施することによって除去することができ
るからである。
【0015】塩酸濃度が5〜12Nとなるよう調整された
上記塩化ニッケル水溶液は、次いで例えばカラムの中に
充填した陰イオン交換樹脂と接触せしめられ、水溶液中
の不純物の吸着・除去が図られる。即ち、不純物元素で
あるCo,Fe,Uは高濃度の塩酸中では塩化物錯体を形成
し陰イオンとして存在するため、陰イオン交換樹脂に吸
着する。一方、Niや不純物であるNa,K等のアルカリ金
属及びThは塩化物錯体を形成しないため、陰イオン交換
樹脂に吸着せずにカラムより流出する。従って、塩化ニ
ッケル水溶液を陰イオン交換樹脂と接触させることによ
り、Co,Fe,Uの不純物元素を分離・除去することがで
きる。ここで、使用するイオン交換樹脂は陰イオン交換
樹脂であれば特に限定されるものではない。
【0016】この際、NiとFe,Coとの分離性を良くする
ためには、水溶液の流速をSV=0.01〜1とするのが良
い。ここで、SVとは空間速度のことであり、1時間当り
の通液量を充填樹脂の体積で除した値であることは既に
説明した通りである。即ち、陰イオン交換樹脂と接触さ
せる際の塩化ニッケル水溶液の流速が空間速度〔SV〕で
0.01未満では生産性が悪く、一方、1を超えるとFe,Co
の吸着が不十分であるため高純度のニッケルを得る上で
不利となる。以上の操作により、不純物であるCo,Fe及
びUとニッケルとを分離することができる。
【0017】なお、陰イオン交換樹脂に吸着しているC
o,Fe,Uは純水あるいは1N未満の塩酸を用いること
により容易に溶離することができる。従って、陰イオン
交換樹脂の吸着容量等を考慮に入れ、適当な時期にCo,
Fe,Uの溶離を行うことによって陰イオン交換樹脂を再
生することができる。
【0018】陰イオン交換樹脂と接触させてFe,Co及び
U等の不純物を除去した塩化ニッケル水溶液は、塩酸濃
度が高いため、そのままでは電析ニッケルを得るための
電解処理に供することはできない。そこで、前記塩化ニ
ッケル水溶液は“拡散透析処理”あるいは“蒸発乾固又
は濃縮してから純水を加える処理”を施すことによりp
H=0〜3の水溶液となされ、該水溶液を電解処理に供
する。
【0019】拡散透析は、例えば透析室型枠と拡散室枠
で強塩基性透析膜(例えば旭ガラス株式会社製の商品
名:AMV等)をサンドイッチ状に組み込んだ拡散透析
槽を用いて行う。なお、図1は拡散透析装置の1例を示
す概要図であるが、この拡散透析装置において、処理に
付す塩化ニッケル水溶液(原液)は拡散透析槽の片側の
下部から流入せしめられて上昇流とされ、一方、拡散透
析槽の他側の上部から純水を流入させて下降流で流し、
前記透析膜を介して対向流で透析が行われる。この透析
操作によって原液中の塩酸は透析膜を通過して水側へ移
動するので、原液は拡散透析槽の上部へ行くほど塩酸濃
度が低下する。そこで、これを透析液として取り出す。
一方、水は、拡散してきた塩酸によって次第に塩酸濃度
が高くなり、拡散透析槽の下部に至るので、この拡散液
を回収塩酸として回収する。
【0020】この場合、原液の処理速度は 0.3〜 1.5L/
m2 hrの範囲が適当である。また、透析する温度は10
〜50℃が良く、液温度が低いと透析膜の性能が悪くな
り、逆に温度が高いと透析室枠と拡散室枠から可塑剤が
溶出しやすくなって後の電解により得られるニッケル電
析物中の酸素や炭素の含有量が高くなるおそれが出てく
る。このような懸念を払拭するためにも、透析室枠や拡
散室枠の材質は、出来れば可塑剤を使用していないかも
しくは使用していても使用量の少ないものであって、か
つ耐酸性に優れているところの、ポリプロピレン,フッ
素樹脂(四フッ化エチレン)もしくはガラス等が好まし
いと言える。
【0021】一方、イオン交換処理後の塩化ニッケル水
溶液の塩酸濃度を下げるために“蒸発乾固又は濃縮して
から純水を加える処理”を採用する場合、蒸発乾固又は
濃縮には例えばロ−タリ−エバポレ−タ−装置等を使用
するのが良い。そして、蒸発乾固又は濃縮のための加熱
温度は80℃以上(好ましくは100℃以上)とするの
が良い。なぜなら、80℃未満であると蒸発乾固又は濃
縮するのに時間がかかるため好ましくない。なお、アス
ピレ−タ−で弱減圧下にしながら蒸発乾固又は濃縮を行
えば処理時間を短縮することができる。蒸発乾固又は濃
縮する際の装置材質も、石英,グラファイト,フッ素樹
脂等が好ましい。また、蒸発乾固又は濃縮の際に発生す
る塩酸ガスは、冷却・凝縮させて原料ニッケル溶解時に
用いる塩酸として再利用することができる。
【0022】ところで、前述したイオン交換処理時に、
陰イオン交換樹脂中の有機物(スチレン,ジビニルベン
ゼン,アミン類等)が少しずつ流れ出して塩化ニッケル
水溶液中に混入することが考えられる。そのような塩化
ニッケル水溶液中の有機物を除去するのに“活性炭と接
触させる処理”が有効である。ただ、活性炭にはFe等の
不純物が含まれるため、予め塩酸等の酸で不純物を洗浄
除去する酸処理を行ってから使用することが好ましい。
【0023】もっとも、拡散透析処理工程を採用した場
合には、面倒で手間のかかる「蒸発乾固又は濃縮」とい
う工程が避けられる上、拡散透析によって塩化ニッケル
水溶液中の有機物も殆どが除去されるので「活性炭処
理」の工程を必ずしも必要としない。勿論、この場合で
も活性炭処理を施すことによって塩化ニッケル水溶液中
の有機不純物の除去がより十分となることは言うまでも
ない。
【0024】なお、活性炭処理は、通常はイオン交換処
理した塩化ニッケル水溶液を拡散浸透処理するかあるい
は蒸発乾固又は濃縮し水を加える処理を行ってpHを0
〜3に調整した後に行うのが処理操作上好ましいが、必
ずしもこの順番でなくても良く、イオン交換処理以降電
析ニッケルを得るための電解処理までの間であればどの
時点で行っても構わない。
【0025】さて、“拡散透析処理”あるいは“蒸発乾
固又は濃縮してから純水を加える処理”を施して得られ
た高純度化塩化ニッケル水溶液は、pHを0〜3(好ま
しくは 0.5〜2)に調整される。なぜなら、pHが0未
満であると次工程の電解処理時に水素の発生が多くなっ
て電流効率が低下し、一方、pHが3を超えるとNiが水
酸化ニッケルとなり沈殿するので好ましくないためであ
る。
【0026】電解処理に供する高純度化塩化ニッケル水
溶液中のニッケル濃度は10〜80g/L (好ましくは2
0〜50g/L )とするのが良い。なぜなら、上記ニッケ
ル濃度が10g/L 未満であると電解処理時に水素の発生
量が多くなって電流効率が低下し、一方、80g/L を超
えると電析物中の酸素濃度が上がって好ましくないから
である。
【0027】なお、図2は塩化ニッケル水溶液のpHと
これを電解処理して得られる電析ニッケル中のC,O含
有量との関係を示したグラフであり、図3は塩化ニッケ
ル水溶液のニッケル濃度とこれを電解処理して得られる
電析ニッケル中のC,O含有量との関係を示したグラ
フ、そして図4は塩化ニッケル水溶液を電解処理する際
の電流密度と電析ニッケル中のC,O含有量との関係を
示したグラフである。これら図2,図3及び図4から明
らかなように、電解処理して得られる電析高純度ニッケ
ル中の酸素及び炭素を共に低く抑えるためには、電流密
度や電解液(塩化ニッケル水溶液)のpHの影響は若干
あるもののニッケル濃度の影響が大きく、少なくともニ
ッケル濃度を10〜80g/L に、好ましくは20〜50
g/L とするのが良いことが分かる。
【0028】ところで、高純度化塩化ニッケル水溶液を
電解処理する際の電流密度は100〜300A/m2 とす
るのが望ましい。なぜなら、電流密度が100A/m2
満では生産性が低下して効率的ではなく、電析ニッケル
中の不純物濃度も若干高くなり、一方、300A/m2
超えると電析ニッケル中の不純物濃度が若干減少するも
のの電流効率が悪くなるからである。そして、電解温度
は30〜70℃(好ましくは40〜60℃)に調整する
のが望ましい。これは、電解温度が10℃未満では電流
効率が低下し、一方、90℃を超えると電解液の蒸発が
多くなって好ましくないからである。
【0029】更に、高純度化塩化ニッケル水溶液から高
純度ニッケルを電析させるための電解装置に関し、電解
槽,ポンプ,配管等に合成樹脂を用いたものを使用した
場合には、温度が高くなるとその中に含まれる可塑剤と
しての有機物が溶出し、電析ニッケルの炭素含有量が高
くなるおそれがある。これを防止するためには、電解装
置の少なくとも高純度化塩化ニッケル水溶液(電解液)
と接する部材に、可塑剤を使用していない合成樹脂もし
くは可塑剤の使用量が極力少ない合成樹脂か、あるいは
可塑剤を使用していない他の材質からなるものを使用す
るのが良い。勿論、耐塩酸性の良好な材質であることも
重要である。このような材料としては、ポリプロピレ
ン,フッ素樹脂もしくはアクリル樹脂あるいはガラス等
が挙げられる。なお、電解槽の内側等といった高純度化
塩化ニッケル水溶液(電解液)と直に接する部位に上記
材質の内張りを施すのも効果的である。
【0030】高純度化塩化ニッケル水溶液から高純度ニ
ッケルを電析させるための電解装置におけるアノ−ドと
しては、チタン板や白金板等を用いても良いが、原料ニ
ッケルである粗ニッケル(市販の電気ニッケル)を適用
すれば原料ニッケルの溶解をも行うことができるので効
率的である。一方、電解装置のカソ−ドとしては、ニッ
ケル板,チタン板,白金板等を用いれば良い。
【0031】高純度ニッケルを電析させるための電解処
理においては、電解槽のカソ−ド側とアノ−ド側を隔膜
(濾布あるいは陰イオン交換樹脂膜)で仕切ってアノ−
ドから溶出した不純物がカソ−ド側に浸入しないよう
に、かつカソ−ド側に前述した陰イオン交換樹脂による
イオン交換等の処理により精製した高純度化塩化ニッケ
ル水溶液を間欠的乃至は連続的に供給してカソライトと
すると共に、アノ−ド側から不純物濃度の高いアノライ
ト(例えばアノ−ドとして用いた原料ニッケルの溶解
液)を間欠的乃至は連続的に抜き出すという手法を採用
するのが好ましい。このようにすれば、抜き出したアノ
ライトを塩酸濃度5〜12Nに調整し、前述の陰イオン交
換樹脂によるイオン交換にまわすことができるので、ア
ノライトの循環再利用が可能となり、電解処理の連続化
を行える。この時添加するカソライト(高純度化塩化ニ
ッケル水溶液)量は、少なくとも抜き出すアノライト量
と同等以上とするのが良い。
【0032】なお、電析ニッケルの純度を更に安定化さ
せるためには、電解槽のカソ−ド側とアノ−ド側を電解
質から成る中間層によって仕切るのが良い。図5は、上
記中間層を設けた電解槽を用いて高純度ニッケルを電析
させる電解処理の1例に関する説明図である。図5にお
いて、電解槽は隔膜(濾布あるいは陰イオン交換樹脂
膜)によってカソ−ド側室,中間層及びアノ−ド側室の
3区画に仕切られている。そして、中間層及びアノ−ド
側室には電解質である塩酸もしくは電解後のカソライト
が収容され、カソ−ド側室にはイオン交換等の処理によ
り精製した高純度化塩化ニッケル水溶液(カソライト)
が供給される。これらの電解質は各区画内で静置状態に
置いても循環させても良いが、ポンプ等で循環させる方
が液濃度,液温度を一定に保つ上で好ましい。
【0033】電解が始まると、アノ−ドである原料ニッ
ケルが電解溶解し始めてアノライト中に原料ニッケルか
らの不純物が溶出するが、前記中間層によって溶出した
不純物のカソ−ド側室への浸入が確実に防止される。従
って、カソ−ド側室では、アノ−ドからの不純物汚染に
さらされることなく、高純度化塩化ニッケル水溶液中に
残っていた微量のアルカリ金属(Na,K等)やThを分離
除去した高純度ニッケルの電析物を得ることができる。
【0034】ここで、電解後のカソライトは、例えばア
ノ−ド側室や中間層で用いる電解液として再利用され
る。一方、アノライトは、抜き出して塩酸あるいは水を
添加し塩酸濃度5〜12Nの塩化ニッケル水溶液とした
後、陰イオン交換樹脂と接触させて金属不純物元素を吸
着させ、更に“拡散透析”や“蒸発乾固又は濃縮と活性
炭処理”等を経させてからpH調整して高純度化塩化ニ
ッケル水溶液となし、カソ−ド側室へ供給するカソライ
トとしてリサイクルすることができる。
【0035】上述のように、電解処理によって“イオン
交換処理”並びに“拡散透析”又は“蒸発乾固又は濃縮
と活性炭処理”を経た後も高純度化塩化ニッケル水溶液
中に残っていた微量のアルカリ金属(Na,K等)やThが
分離除去されるので、極めて純度の高いニッケル材を得
ることができる。
【0036】このように、本発明方法に係る一連の操作
によって製造した高純度ニッケル材は、含有される不純
物が極めて少なく、スパッタリングタ−ゲット等といっ
た半導体デバイス用薄膜を形成するための材料として特
に好ましいものである。
【0037】なお、ニッケル材中の不純物元素であるア
ルカリ金属元素はMOS−LSI界面特性の劣化原因と
なるため、その含有量は各1ppm 以下、好ましくは各0.
1ppm以下、更に好ましくは0.05ppm 以下とすべきであ
る。遷移金属であるFe,Co,Crといった不純物元素も界
面接合部のトラブルの原因となり、また薄膜の比抵抗を
増大させる要因ともなるので、各10ppm 以下、好ましく
は1ppm 以下とすべきである。また、U,Thといった放
射性不純物元素は、放出するα線によって素子のソフト
エラ−の原因となるため、各1ppb 以下、好ましくは0.
1ppb以下とすべきである。更に、炭素及び酸素はスパッ
タリングの際のパ−ティクル発生の原因となるため、炭
素は50ppm 以下、酸素は100ppm以下(好ましくは20ppm
以下)とすべきである。しかるに、前述した本発明方法
によってこれらの条件を満たす高純度ニッケル材を得る
ことができる。
【0038】ただ、より好ましくは、本発明方法に従い
電解処理して得た電析ニッケルを更に電子ビ−ム溶解等
の真空溶解法で溶解処理し、揮発性不純物の更なる除去
を図るのが良い。例えば電子ビ−ム溶解は、電析ニッケ
ルで作成した電極を真空室内で電子ビ−ムにより再溶解
して高純度のインゴットを得る方法であるが、電極の高
温・高真空下での溶解中に揮発成分が蒸発し除去され
る。なお、電子ビ−ム溶解では、例えば溶解量が5kgの
場合には次の条件を採用するのが良い。 電流 : 0.7A, 電圧 :20kV, 真空度 :10-5mmHg, 処理時間:2hr。
【0039】
【実施例】次に、実施例によって本発明を更に具体的に
説明する。 〔実施例1〕まず、原料ニッケルとして市販の電気ニッ
ケル塊10kgをフッ素樹脂製の容器に充填してから約1
2.5L の塩酸(塩酸濃度11.6N)を注入し、温度95℃
で溶解した後、塩酸並びに純水によって濃度調整を行
い、塩酸濃度が6N,ニッケル濃度が80g/L の塩化ニ
ッケル水溶液を得た。
【0040】次いで、この塩化ニッケル水溶液の12L
を、12L の陰イオン交換樹脂(室町化学株式会社製の
商品名:DOWEX2×8)を充填したポリプロピレン
製カラム(内径130mm,長さ900mm)に空間速度
〔SV〕=0.1 で通液してイオン交換し、Fe,Co,Uを陰
イオン交換樹脂に吸着させ除去した。このように処理さ
れた精製塩化ニッケル水溶液のニッケル濃度は43.9g/L
,遊離塩酸濃度は5.72Nであった。
【0041】続いて、この塩化ニッケル水溶液を原液と
し、前記図1に示した様式の拡散透析装置を用いて温度
10℃で脱塩酸処理を行った。その結果を表1の「1回
目の結果」の欄に示したが、第1回目の透析では原液処
理速度 0.4L/m2・hrで透析した塩化ニッケル水溶液(透
析液)のニッケル濃度は39.0g/L 、pHは0.3 という結
果となった。
【0042】
【表1】
【0043】そこで、塩化ニッケル水溶液のニッケル濃
度が30g/L 、pHが 0.5となるように、再度の拡散透
析を行ってから(第2回目の透析結果も表1に併記し
た)純水並びに塩酸で調整した後、更に活性炭による有
機物の除去を行って高純度化塩化ニッケル水溶液を得
た。なお、活性炭は、予め6Nの塩酸で洗浄し、Fe等の
不純物を十分に除去したものを用いた。
【0044】次に、得られた高純度化塩化ニッケル水溶
液を電解処理に付した。電解処理は、電解槽内面をフッ
素樹脂コ−ティングした図6で示す様式の電解装置を使
用し、カソ−ドしてニッケル板を、そしてアノ−ドとし
て白金板で市販の電気ニッケル塊(原料ニッケル)を支
持したものを適用して行った。なお、電解装置は、電解
処理の際にアノ−ドから溶出した不純物がカソ−ド側に
進入するのを防止するため、アノ−ド及びカソ−ドはそ
れぞれ陰イオン交換樹脂膜の壁を有するアノ−ドボック
スとカソ−ドボックスで隔離し、アノ−ド電解浴と中間
電解浴とカソ−ド電解浴が陰イオン交換樹脂膜を介して
のみ接触できるような構成とした。
【0045】そして、拡散透析とpH調整がなされた前
記ニッケル濃度約30g/L の高純度化塩化ニッケル水溶
液をカソライトとしてカソ−ドボックス内に10L/hrで
循環供給すると共に、アノ−ドボックス内には電解後の
カソライトをやはり10L/hrで循環供給し、また電解槽
にはカソ−ドボックスとアノ−ドボックスの間に介在す
る中間電解浴としてpH=5の塩酸を収容して、電流密
度200A/m2 ,温度50℃として電解処理を行った。
なお、中間電解浴は液循環は行わず、電解槽内の温度を
50℃に保つためにフッ素樹脂製の攪拌器で攪拌しなが
らヒ−タで加熱した。
【0046】電解処理では24時間の電解操作を2回続
けて行ったが、この結果、カソ−ド上に得られた高純度
ニッケル電析物は何れも214〜222gであり、電流
効率は54〜58%であった。そして、電析状態は良
く、表面は凹凸のない平滑なものであった。2回の電解
操作により得られた高純度ニッケル電析物の含有成分分
析結果を、原料ニッケル(市販電気ニッケル)の含有成
分分析結果,カソ−ドボックス内に供給した高純度化塩
化ニッケル水溶液のニッケル濃度及び電流効率と共にそ
れぞれ表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】なお、この電解処理後のアノライトは抜き
出して塩酸濃度5〜12Nの塩化ニッケル水溶液とした
後、陰イオン交換樹脂と接触させて不純物金属イオンを
吸着させ、更に拡散透析,pH調整を行って高純度化塩
化ニッケル水溶液となし、これをカソライトとしてリサ
イクルしたが、このような処理によっても同様に純度の
高いニッケル材を電析させることができた。
【0049】〔実施例2〕塩化ニッケル水溶液に対し拡
散透析に続いて純水並びに塩酸でpH等の調整を行った
後の“活性炭処理”を行わなかった以外は、実施例1と
同様な方法及びほぼ同様な条件で高純度ニッケル電析物
を製造した。このようにして得られたニッケル電析物の
含有成分分析結果を、カソ−ドボックス内に供給した高
純度化塩化ニッケル水溶液のニッケル濃度及び電流効率
と共にそれぞれ表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3に示される結果からも明らかなよう
に、この実施例の方法では透析液を活性炭処理しなかっ
た場合に比べ炭素,酸素の割合が高いが、それでも薄膜
形成用高純度ニッケル材料として問題ない高純度ニッケ
ル材が得られることを確認することができる。拡散透析
した塩化ニッケル溶液(透析液)は、活性炭処理なしで
も電解液としての使用が可能である。
【0052】〔実施例3〕原料ニッケルとして市販の電
気ニッケル塊600gをフッ素樹脂製の容器に充填して
から約12.5L の塩酸(塩酸濃度11.6N)を注入し、温度
95℃で溶解した後、塩酸並びに純水によって濃度調整
を行い、塩酸濃度が6N,ニッケル濃度が50g/L の塩
化ニッケル水溶液を得た。
【0053】次いで、この塩化ニッケル水溶液の12L
を、12L の陰イオン交換樹脂(室町化学株式会社製の
商品名:DOWEX2×8)を充填したポリプロピレン
製カラム(内径130mm,長さ900mm)に空間速度
〔SV〕=0.1 で通液してイオン交換し、Fe,Co,Uを陰
イオン交換樹脂に吸着させ除去した。
【0054】続いて、得られた精製塩化ニッケル水溶液
をロ−タリ−エバポレ−ション装置を用いて温度130
℃で蒸発乾固させた。得られた蒸発乾固物はNiCl2 ・6H
2 Oであった。次に、この蒸発乾固物を純水に溶解して
15L とした。この時のニッケル濃度は約40g/L であ
った。そして、pHを2に調整した後、活性炭により有
機物を除去した。なお、活性炭は、予め6Nの塩酸で洗
浄しFe等の不純物を十分に除去したものを用いた。
【0055】このようにして得られた高純度化塩化ニッ
ケル水溶液を電解処理に付した。電解処理は、電解槽内
面をフッ素樹脂コ−ティングした図5で示す様式の電解
装置を使用し、カソ−ドしてニッケル板を、そしてアノ
−ドとして白金板で市販の電気ニッケル塊(原料ニッケ
ル)を支持したものを適用して行った。なお、電解装置
は、電解処理の際にアノ−ドから溶出した不純物がカソ
−ド側に進入するのを防止するため、アノ−ド側とカソ
−ド側との間に隔膜(安積濾紙株式会社製の商品名:P
P2020)で区切った中間電解浴層を介在させた。
【0056】そして、蒸発乾固とpH調整がなされた前
記ニッケル濃度約40g/L の高純度化塩化ニッケル水溶
液をカソライトとしてカソ−ド側区画内に供給した。ま
た、アノ−ド側区画と中間層には電解後のカソライトを
供給した。ここで、カソ−ド側区画へのカソライトの供
給は供給速度1L/hrで連続的に行い、アノ−ド側区画か
らアノライトを同じ速度で抜き出すようにした。そし
て、電流密度200A/m2 ,温度50℃として電解処理
を行い、高純度ニッケル電析物を得た。電析状態は表面
の凹凸のない平滑なもので、電析ニッケルの剥離は生じ
なかった。なお、得られたニッケル電析物の含有成分分
析結果を、原料ニッケル(市販電気ニッケル)の含有成
分分析結果と共に表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】更に、得られた電析ニッケルについて電子
ビ−ム溶解を行い、スパッタリングタ−ゲットに加工し
た。この電子ビ−ム溶解後のニッケル材の含有成分分析
結果も表4に併せて示す。表4に示す結果からも明らか
なように、原料ニッケルの溶解液である塩化ニッケル水
溶液を蒸発乾固によって脱塩酸し、かつ活性炭処理を行
った場合でも、薄膜形成用として満足できる純度の高純
度ニッケル材を得ることができる。
【0059】〔実施例4〕「蒸発乾固した塩化ニッケル
水溶液を純水に溶解して“電解処理に供する高純度化塩
化ニッケル水溶液”を得る工程」において「酸による洗
浄処理(酸処理)を施していない活性炭を用いて“活性
炭処理”を行ったこと」以外は、実施例3と同様な方法
及びほぼ同様な条件で高純度ニッケル材を製造した。こ
の場合の電子ビ−ム溶解後のニッケル材の含有成分分析
結果を表5に示す。
【0060】
【表5】
【0061】表5に示される結果は、“酸による洗浄処
理を施していない活性炭”を用いた場合には得られるニ
ッケル材は“酸処理を施した活性炭”を用いた場合に比
べて不純物Feの含有量が高くなることを示している。し
かし、Fe含有量の少ない活性炭を使用すればこの問題が
生じないことは言うまでもない。
【0062】〔比較例1〕市販の電気ニッケル(表4に
示した原料ニッケルと同じもの)を高周波溶解してか
ら、これをスパッタリングタ−ゲットに加工した。この
高周波溶解後のニッケル材の含有成分分析結果を表5に
併せて示す。表5に示される結果からも明らかなよう
に、市販の電気ニッケルを高周波溶解しただけでは不純
物成分の十分な低減は達成されない。
【0063】〔比較例2〕「蒸発乾固した塩化ニッケル
水溶液を純水に溶解して“電解処理に供する高純度化塩
化ニッケル水溶液”を得る工程」において「純水に溶解
して得た塩化ニッケル水溶液に対し“活性炭処理”を行
わなかったこと」以外は、実施例3と同様な方法及びほ
ぼ同様な条件でニッケル電析物を得た。そして、この処
理により得られたニッケル電析物をそのままスパッタリ
ングタ−ゲットに加工したが、このニッケル材の含有成
分分析結果を表5に併せて示した。表5に示される結果
からも明らかなように、原料ニッケルの溶解液である塩
化ニッケル水溶液を蒸発乾固によって脱塩酸する場合、
“活性炭処理”を併用しないと炭素及び酸素量が高いニ
ッケル材(ニッケル電析物)しか得られないことが分か
る。更に、この場合におけるニッケルの電析状態は満足
できるものではなく、凹凸のある電析表面状態となっ
て、一部はカソ−ド板から剥離しており、非常に脆いも
のであった。
【0064】〔参考例1〕“実施例3",“実施例4",
“比較例1”並びに“比較例2”で製造された各スパッ
タリングタ−ゲットを用いてそれぞれスパッタリング試
験を行い、「スパッタリング直後(as deposition) の形
成薄膜(膜厚30nm)」及び「これを700℃でアニ−
ルした後の薄膜」の電気抵抗を測定した。なお、このと
きのスパッタ条件は下記の通りであった。 基板 :直径6インチ(152mm) のシリコンウエハ−, 基板とタ−ゲット材間の距離:60mm, スパッタ雰囲気 : 3.5×10-3torrのArガス, スパッタ出力 : 1.5kW, スパッタ時間 : 1.5分。
【0065】また、上記各スパッタリングタ−ゲットを
用いてスパッタリング試験を行った際の、6インチウエ
ハ−上に認められた直径 0.3μm以上のパ−ティクル数
も測定した。これらの測定結果を表6に示す。
【0066】
【表6】
【0067】表6に示される結果からも、アルカリ金属
不純物,遷移金属不純物並びに放射性金属不純物のみな
らず、炭素及び酸素の含有量も特定値以下に低減された
本発明に係る高純度ニッケル材(スパッタリングタ−ゲ
ット)は、電気抵抗値の低い高性能薄膜の形成が可能で
あり、またスパッタリングの際に発生するパ−ティクル
も少なくて良好な薄膜形成作業を行えることが分かる。
【0068】なお、実施例1及び実施例2で得られた高
純度ニッケルを電子ビ−ム溶解し、タ−ゲットとした場
合も、ほぼ同様の結果が得られた。
【0069】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、アルカリ金属不純物,遷移金属不純物並びに放射性
金属不純物はもとより、炭素及び酸素等のガス不純物成
分の含有量も極めて低い安定した品質の高純度ニッケル
材を、操作性良く安定かつ低コストで提供することが可
能となって、半導体デバイスや磁性材料に適用される薄
膜形成用スパッタリングタ−ゲットの性能改善に大きく
寄与できるなど、産業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】拡散透析装置の1例を示す概要図である。
【図2】塩化ニッケル水溶液の“pH”と“これを電解
処理して得られる電析ニッケル中のC,O含有量”との
関係を示したグラフである。
【図3】塩化ニッケル水溶液の“ニッケル濃度”と“こ
れを電解処理して得られる電析ニッケル中のC,O含有
量”との関係を示したグラフである。
【図4】塩化ニッケル水溶液を電解処理する際の電流密
度と電析ニッケル中のC,O含有量との関係を示したグ
ラフである。
【図5】中間層を設けた電解槽を用いて高純度ニッケル
を電析させる電解処理の1例に関する説明図である。
【図6】実施例1及び2で適用された電解処理の説明図
である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4K029 BA12 BC03 BD01 BD11 DC03 DC07 4K058 AA11 BA17 BB03 CA05 CA10 CA11 CA12 CB03 FA03 4M104 BB05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ニッケルを溶解して得た塩酸濃度5
    〜12Nの塩化ニッケル水溶液を、まず陰イオン交換樹脂
    と接触させて不純物金属イオンを吸着させた後、この吸
    着処理後の溶液から拡散透析により塩酸を除去してpH
    が0〜3の高純度化塩化ニッケル水溶液を得、その後に
    該水溶液を電解液として電解処理し電析ニッケルを得る
    ことを特徴とする、高純度ニッケル材の製造方法。
  2. 【請求項2】 陰イオン交換樹脂による不純物金属イオ
    ン吸着除去工程と電析ニッケルを得るための電解処理工
    程との間に、活性炭と接触させて水溶液中の有機物を除
    去する工程を更に付加することを特徴とする、請求項1
    記載の高純度ニッケル材の製造方法。
  3. 【請求項3】 原料ニッケルを溶解して得た塩酸濃度5
    〜12Nの塩化ニッケル水溶液を、まず陰イオン交換樹脂
    と接触させて不純物金属イオンを吸着させた後、この吸
    着処理後の溶液を蒸発乾固又は濃縮してからこれに水分
    を加えpHが0〜3の高純度化塩化ニッケル水溶液とす
    る工程と、活性炭と接触させて水溶液中の有機物を除去
    する工程とを経させ、その後に該水溶液を電解液として
    電解処理し電析ニッケルを得ることを特徴とする、高純
    度ニッケル材の製造方法。
  4. 【請求項4】 予め酸で処理した活性炭を使用すること
    を特徴とする、請求項2又は3に記載の高純度ニッケル
    材の製造方法。
  5. 【請求項5】 陰イオン交換樹脂と接触させて不純物金
    属イオンを吸着させる際の塩化ニッケル水溶液の流速を
    空間速度〔SV〕で0.01〜1とすることを特徴とする、請
    求項1乃至4の何れかに記載の高純度ニッケル材の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 電析ニッケルを得るための電解処理にお
    いて、電解装置として少なくとも電解処理に供する高純
    度化塩化ニッケル水溶液との接触面が可塑剤を含まない
    合成樹脂あるいはガラスで構成されたものを用い、かつ
    電解処理に供する高純度化塩化ニッケル水溶液のニッケ
    ル濃度を10〜80g/L とすることを特徴とする、請求
    項1乃至5の何れかに記載の高純度ニッケル材の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 電析ニッケルを得るための電解処理にお
    いて、電解槽を隔膜あるいは陰イオン交換膜で仕切って
    アノ−ド側区画とカソ−ド側区画とに分けると共に、ア
    ノ−ドとしてニッケル原料を使用し、かつ高純度化塩化
    ニッケル水溶液を間歇的乃至は連続的にカソ−ド側区画
    へ供給すると共に、アノ−ド側区画内のアノライトを間
    歇的乃至は連続的に抜き出して原料溶液である塩化ニッ
    ケル水溶液として利用することを特徴とする、請求項1
    乃至6の何れかに記載の高純度ニッケル材の製造方法。
  8. 【請求項8】 電析ニッケルを得るための電解処理にお
    いて、電解槽を隔膜あるいは陰イオン交換膜で仕切って
    アノ−ド側区画とカソ−ド側区画とその間の中間区画と
    に分けると共に、アノ−ドとしてニッケル原料を使用
    し、かつ高純度化塩化ニッケル水溶液を間歇的乃至は連
    続的にカソ−ド側区画へ供給すると共に、アノ−ド側区
    画内のアノライトを間歇的乃至は連続的に抜き出して原
    料溶液である塩化ニッケル水溶液として利用し、また電
    解後のカソ−ド側区画内カソライトをアノ−ド電解浴と
    して利用することを特徴とする、請求項1乃至6の何れ
    かに記載の高純度ニッケル材の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載の方法で
    得た電析ニッケルを更に真空溶解することを特徴とす
    る、高純度ニッケル材の製造方法。
  10. 【請求項10】 アルカリ金属元素の含有量が何れも1
    ppm 以下、Fe,Co及びCrの含有量が何れも10ppm 以下、
    U及びThの含有量が何れも1ppb 以下、炭素含有量が50
    ppm 以下、酸素含有量が100ppm以下であることを特徴と
    する、薄膜形成用高純度ニッケル材。
  11. 【請求項11】 アルカリ金属元素の含有量が何れも0.
    1ppm以下、Fe,Co及びCrの含有量が何れも1ppm 以下、
    U及びThの含有量が何れも0.1ppb以下、炭素含有量が10
    ppm 以下、酸素含有量が20ppm 以下であることを特徴と
    する、薄膜形成用高純度ニッケル材。
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