JP2000219753A - 遮光フィルム - Google Patents

遮光フィルム

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JP2000219753A
JP2000219753A JP2562599A JP2562599A JP2000219753A JP 2000219753 A JP2000219753 A JP 2000219753A JP 2562599 A JP2562599 A JP 2562599A JP 2562599 A JP2562599 A JP 2562599A JP 2000219753 A JP2000219753 A JP 2000219753A
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JP
Japan
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light
block copolymer
shielding film
weight
film
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JP2562599A
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English (en)
Inventor
Shiro Kishii
史郎 岸井
Michihiro Ishiguro
通裕 石黒
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Kuraray Plastics Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐傷性と柔軟性に優れた遮光フイルムを提供
すること。 【解決手段】 (イ)ポリプロピレン樹脂95〜30重
量%、および(ロ)分子中にビニル芳香族化合物からな
る重合体ブロック(A)を2個以上有し、かつ、共役ジ
エン化合物からなる重合体ブロック(B)を1個以上有
するブロック共重合体を水素添加して得られる水添物の
うちtanδのピーク温度が−20℃以上であり、かつ
tanδのピーク値が0.3以上である水添ブロック共
重合体5〜70重量%からなり、かつ(ハ)カーボンブ
ラックを前記(イ)および(ロ)の合計量に対し5〜1
0重量%含有する遮光フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐傷性および柔軟
性に優れた遮光フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】遮光材として、紙の滑り性、耐傷性とポ
リエチレンの柔軟性の両者を利用した、紙とポリエチレ
ンの複合体が広く用いられているが、近年、地球環境へ
の関心が高まる中、様々なリサイクルが行なわれるよう
になり、リサイクル化のために紙の使用を止めたいとい
う要求がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ポリエチレ
ンのみのフィルムでは耐傷性が悪く、発生した傷から破
れが生じるという問題がある。この問題を解決するた
め、例えばフィルム厚みを大幅に厚くするような手法が
試みられているが、柔軟性および経済性を欠き、改良を
求められている。本発明は、上記の従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであって、耐傷性および柔軟性に優
れた遮光フィルムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、(イ)ポリプロピレン樹脂95〜30重量%、
および(ロ)分子中にビニル芳香族化合物からなる重合
体ブロック(A)を2個以上有し、かつ、共役ジエン化
合物からなる重合体ブロック(B)を1個以上有するブ
ロック共重合体を水素添加して得られる水添物のうちt
anδのピーク温度が−20℃以上であり、かつtan
δのピーク値が0.3以上である水添ブロック共重合体
5〜70重量%からなり、かつ(ハ)カーボンブラック
を前記(イ)および(ロ)の合計量に対し5〜10重量
%含有する遮光フィルムを提供することによって達成さ
れる。
【0005】本発明の遮光フィルムを構成するポリプロ
ピレン樹脂(イ)は、プロピレンの単独重合体の他、プ
ロピレンとエチレン等のα−オレフィンとの共重合体、
さらにはカルボキシル基等を付加した変性ポリプロピレ
ンも可能である。この場合共重合の形態は、ブロック、
ランダムのいずれも用いる。ポリプロピレン樹脂(イ)
は上記構造を有するものであればいかなる製造方法で得
られるものであってもよい。
【0006】次に、本発明の遮光フィルムを構成する水
添ブロック共重合体(ロ)は、分子中にビニル芳香族化
合物からなる重合体ブロック(A)を2個以上有し、か
つ、共役ジエン化合物からなる重合体ブロック(B)を
1個以上有するブロック共重合体を水素添加して得られ
る水添ブロック共重合体であり、例えば(A−B)n−
A(nは1〜10の整数を表す)、(A−B)m−X
(Xはカップリング剤残基を表し、mは2〜15の整数
を表す)等の構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体を水素添加して得られる水
添ブロック共重合体などが挙げられる。水添ブロック共
重合体(ロ)においては、ビニル芳香族化合物の含有率
が5〜50重量%の範囲のものが好ましい。この割合が
5%より小さいとブロック共重合体の機械的性質が不十
分となり逆に50%を超えると粘度が著しく高くなるた
めフィルム加工性が低下する。
【0007】水添ブロック共重合体(ロ)を構成するビ
ニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、o,m−またはp−メチルスチレン、
1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニル
アントラセン等が挙げられる。これらの中でも、スチレ
ンおよびα−メチルスチレンが好ましい。ビニル芳香族
化合物は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用
してもよい。また、水添ブロック共重合体(ロ)を構成
する共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、
イソプレン、もしくはイソプレン−ブタジエンからなる
ことが好ましく、イソプレン−ブタジエンを用いる場合
の形態としてはランダム、ブロック、テーパードのいず
れでも良い。
【0008】この水添ブロック共重合体(ロ)は、粘弾
性測定により得られるtanδ(損失正接)の主分散ピ
ーク温度が−20℃以上であり、この際のtanδの値
が0.3以上であることが好ましく、−20℃よりも低
い温度にピークがある場合、または、tanδの値が
0.3よりも小さい場合には十分な柔軟性と耐傷性が得
られないことがある。
【0009】ブロック共重合体(ロ)の製造方法として
は、例えば、次のような公知のアニオン重合法を採用す
ることができる。すなわち、アルキルリチウム化合物等
を開始剤として不活性有機溶媒中で、ビニル芳香族化合
物、共役ジエン化合物を逐次重合させてブロック共重合
体を形成する。次いで、得られたブロック共重合体を、
公知の方法にしたがって不活性有機溶媒中で水素添加触
媒の存在下に水素添加して、水添ブロック共重合体
(ロ)を合成することが出来る。この際、耐熱性、耐候
性の観点から、水添前のブロック共重合体における共役
ジエン化合物に由来する不飽和二重結合の70%以上を
水素添加することが好ましい。水添ブロック共重合体
(ロ)における重合体ブロック(B)中の不飽和二重結
合量は、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴装
置等により求められる。
【0010】さらに、水添ブロック共重合体(ロ)は、
本発明の趣旨を損なわない限り、分子鎖中に、または分
子末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物、アミノ
基、エポキシ基などの官能基を含有してもよい。官能基
を含有させる方法としては例えば無水マレイン酸を押出
機中でラジカル付加反応させる方法や重合後、活性末端
のリチウムにエチレンオキサイドを付加させる方法が代
表的である。
【0011】前記(イ)と(ロ)の配合割合は、(イ)
95〜30重量%および(ロ)5〜70重量%であるこ
とが重要であり、この範囲を逸脱すると、本発明の目的
とする遮光フイルムが得られない。好適な範囲は(イ)
85〜35重量%、(ロ)15〜65重量%である。
【0012】次に本発明の遮光フィルムを構成するカー
ボンブラック(ハ)は、遮光性能において必須成分であ
り、通常使用されるカーボンブラックのうち、特に制限
なく使用することができる。また、通常市販されている
ポリオレフィンベースマスターバッチの使用も可能であ
り、その際にはカーボンブラックの濃度を計算して用い
る。
【0013】カーボンブラックの含有量は(イ)および
(ロ)の合計量に対し5〜10重量%であることが重要
である。5重量%よりも低い場合には遮光性能が十分で
なくなり、また、10重量%を超えると耐傷性および柔
軟性に影響がでるし、またフィルム成形性が十分でな
く、比重も大きくなるために、軽量性の面で不利とな
る。
【0014】また、本発明の遮光フィルムには、本発明
の主旨を損なわない範囲内であれば、必要に応じて充填
剤を添加することができる。かかる充填剤としては、例
えば、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン、シリカ、
クレー、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、ガラス繊
維、カーボン繊維等が挙げられる。
【0015】さらに、本発明の遮光フィルムには、本発
明の趣旨を損なわない範囲内で、必要に応じ、各種ポリ
エチレン、各種ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
ランダム共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチ
レン、ポリアルファメチルスチレン、ハイインパクトポ
リスチレン、ABS等のスチレン系樹脂、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイ
ロン−12等のポリアミド系樹脂などの熱可塑性樹脂、
熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、粘着付与
剤、帯電防止剤、発泡剤等の添加も可能である。
【0016】本発明の遮光フィルムを製造する方法とし
ては、従来公知の方法が特に制限なく用いられるが、均
質なフィルムを得るためには、事前にポリプロピレン樹
脂(イ)、水添ブロック共重合体(ロ)およびカーボン
ブラック(ハ)を一軸押出機、二軸押出機、バンバリー
ミキサー、ブラベンダー、オープンロール、ニーダー等
の混練機を用いて各構成成分を加熱溶融状態で混練して
おくことが好ましい。得られた混合物を従来公知の方
法、例えば、インフレーション製膜装置、Tダイ製膜装
置、Iダイ製膜装置を用いて通常の樹脂と同様にしてフ
ィルムに加工することができる。
【0017】本発明の遮光フイルムの厚みは、30〜1
000μが好ましく、30〜500μ、さらには30〜
200μの薄厚みが好適である。本発明の遮光フィルム
は、例えば、通常のポリエチレン、ポリプロピレン等の
樹脂との複層成形を行なう事もできる。また、延伸加工
を施しても良い。
【0018】本発明の遮光フィルムは、成形加工性に優
れ、優れた耐傷性と柔軟性を有するという特長を有して
おり、遮光性の要求される用途、例えば、スポーツ用
品、レジャー用品、玩具などの日用雑貨包装、精密機器
の梱包、感光材料の包装などの工業資材包装、食品包装
等のシート、フィルム用途など幅広い用途に用いられ
る。
【0019】以下本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、これらの実施例および比較例にあっては、
以下に示す方法によって、遮光フィルムの性能の評価を
行った。
【0020】
【実施例】
【0021】a)耐傷性 実施例、比較例で得られたフィルムを用いてJISに準
拠し、テーパー摩耗試験を行なって、傷の程度、毛羽立
ち状態、穴の発生に注目して目視評価した。 b)柔軟性 実施例、比較例で得られたフィルムを用いてA4版紙を
被包装材として用いて包装したときの作業性、被包装材
への傷を目視評価した。 c)遮光性 実施例、比較例で得られたフィルムを用いて、40ワッ
ト蛍光灯の光を遮断できるかどうかで判定した。また、
以下の実施例および比較例では、各構成成分として表1
のものを使用した。
【0022】
【表1】
【0023】実施例1〜2 二軸押出機(東芝機械(株)製TEM−35B)を使用
して、表2に示す配合に従って、各構成成分を230℃
で溶融混練し、ペレット化した。得られたペレットを2
00℃でインフレーション成形(モダンマシナリー
(株)製50mmφ押出機、ダイス100mmφ、フィ
ルム面長45cm、空冷式)して、それぞれ100μの
厚みの試験片を得た。
【0024】比較例1〜3 二軸押出を除いて、実施例1〜2と同様にして試験片を
得た。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】表2からも明らかなように、実施例1〜2
は、耐傷性に優れ、柔軟であることがわかる。
【0027】それに比べ、比較例1〜3は耐傷性、柔軟
性が十分ではない。
【0028】
【発明の効果】本発明により、ポリプロピレン樹脂、特
定の水添ブロック共重合体およびカーボンブラックを用
いることにより遮光フィルムが提供され、この遮光フィ
ルムは優れた耐傷性と柔軟性を有するという特長を有し
ており、遮光性の要求される用途、例えば、スポーツ用
品、レジャー用品、玩具などの日用雑貨包装、精密機器
の梱包、感光材料の包装などの工業資材包装、食品包装
等のシート、フィルム用途など幅広い用途に用いられ
る。耐傷性を要求される包装材において、紙との複層を
用いなくても使用に耐えることができ、リサイクル化が
可能となった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)ポリプロピレン樹脂95〜30重量
    %、および(ロ)分子中にビニル芳香族化合物からなる
    重合体ブロック(A)を2個以上有し、かつ、共役ジエ
    ン化合物からなる重合体ブロック(B)を1個以上有す
    るブロック共重合体を水素添加して得られる水添物のう
    ちtanδのピーク温度が−20℃以上であり、かつt
    anδのピーク値が0.3以上である水添ブロック共重
    合体5〜70重量%からなり、かつ(ハ)カーボンブラ
    ックを前記(イ)および(ロ)の合計量に対し5〜10
    重量%含有する遮光フィルム。
JP2562599A 1999-02-03 1999-02-03 遮光フィルム Pending JP2000219753A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110951169A (zh) * 2019-12-13 2020-04-03 上海日之升科技有限公司 一种遮光低线性膨胀系数聚丙烯复合材料及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110951169A (zh) * 2019-12-13 2020-04-03 上海日之升科技有限公司 一种遮光低线性膨胀系数聚丙烯复合材料及其制备方法
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