JP2000219742A - ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂 - Google Patents

ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂

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JP2000219742A
JP2000219742A JP11022748A JP2274899A JP2000219742A JP 2000219742 A JP2000219742 A JP 2000219742A JP 11022748 A JP11022748 A JP 11022748A JP 2274899 A JP2274899 A JP 2274899A JP 2000219742 A JP2000219742 A JP 2000219742A
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dicarboxylic acid
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resin
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Takuya Hatao
卓也 畑尾
Takashi Yamaji
貴志 山地
Toshimasa Eguchi
敏正 江口
Mitsumoto Murayama
三素 村山
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体用途に優れた熱特性、電気特性、低吸
水性に優れた耐熱性樹脂を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
有するポリベンゾオキサゾール前駆体及びこのポリベン
ゾオキサゾール前駆体を脱水閉環した構造を有するポリ
ベンゾオキサゾール樹脂。 【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数を示す。R1
2、R3及びR4はCm2m+1で表されるフルオロアルキ
ル基であり互いに同じであっても異なってもよい。mは
1〜10までの整数を示す。R11およびR12はHまたは
トリフルオロメチル基またはペンタフルオロエチル基で
あり、それぞれ同じであっても異なっても良い。Xは一
般式(2)で表される2価の有機基であり、Yは単結合
または2価以上の有機基を表す。) 【化2】 (式中、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はFまたは
フルオロアルキル基であり、それぞれ同じであっても異
なっても良い。ZはOまたは単結合であり、iは1〜6
の整数を、jは0〜6の整数を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気特性、熱特性、
機械特性及び物理特性に優れたポリベンゾオキサゾール
前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂に関するもので
あり、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間
絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダー
レジスト膜、液晶配向膜などとして適用できる。
【0002】
【従来の技術】半導体用絶縁材料に求められている特性
のなかで電気特性、特に誘電率と耐熱性は最も重要な特
性である。この2つの特性を両立させるために耐熱性の
高い有機系の絶縁膜が期待されている。例えば従来から
用いられている二酸化シリコン等の無機の絶縁膜は高耐
熱性を示すが誘電率が高く、前述の特性について両立が
困難になりつつある。ポリイミド樹脂に代表される有機
系の絶縁膜は電気特性、耐熱性に優れ2つの特性の両立
が可能であり、実際にソルダーレジスト、カバーレイ、
液晶配向膜などに用いられている。しかしながら近年の
半導体の高機能化、高性能化にともない、電気特性、耐
熱性について著しい向上が必要とされているため更に高
性能な樹脂が必要とされるようになっている。特に誘電
率について2.5を下回るような低誘電率材料が期待さ
れており、ポリイミド樹脂においてもフッ素並びにトリ
フルオロメチル基を高分子内に導入することにより電気
特性と耐熱性を両立することが試みられているが、現時
点では必要とされる水準まで達していない。
【0003】ポリイミド樹脂以外の樹脂ではポリベンゾ
オキサゾール樹脂が期待されている。ポリイミド樹脂は
イミド環にカルボキシル基を2個有していることで電気
特性に悪影響を及ぼしている。従って、一般にポリベン
ゾオキサゾール樹脂はポリイミド樹脂よりも電気特性に
優れ、かつ耐熱性も同等であるため、極めて有用な樹脂
である。しかし、要求されている電気特性の水準が非常
に高く、これまでのポリベンゾオキサゾール樹脂では要
求されている水準まで達していない。さらに低吸水性も
重要な特性の一つであり、樹脂が吸水すると、電気特性
と耐熱性の片方または両方が悪化するからである。この
点に於いてもポリベンゾオキサゾール樹脂はポリイミド
樹脂よりも一般に低吸水性を示すためより優れた樹脂で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電気特性、耐
熱性及び低吸水性に優れた樹脂を提供する事を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)
で表される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾー
ル前駆体、及びこのポリベンゾオキサゾール前駆体を脱
水閉環した構造を有するポリベンゾオキサゾール樹脂を
見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数を示す。R1
2、R3及びR4はCm2m+1で表されるフルオロアルキ
ル基であり互いに同じであっても異なってもよい。mは
1〜10までの整数を示す。R11およびR12はHまたは
トリフルオロメチル基またはペンタフルオロエチル基で
あり、それぞれ同じであっても異なっても良い。Xは一
般式(2)で表わされる2価の有機基であり、Yは単結
合または2価以上の有機基を表す。)
【0007】
【化2】 (式中、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はFまたは
フルオロアルキル基であり、それぞれ同じであっても異
なっても良い。ZはOまたは単結合であり、iは1〜6
の整数を、jは0〜6の整数を表す。)
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリベンゾオキサゾール
前駆体の製造方法は、一般式(3)で表されるジカルボ
ン酸と一般式(4)で表されるビスアミノフェノール化
合物とを酸クロリド法又はポリリン酸もしくはジシクロ
ヘキシルジカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での
縮合反応等の方法により得ることができる。
【0009】
【化3】 (式中、R1、R2、R3及びR4はCm2m+1で表される
フルオロアルキル基であり互いに同じであっても異なっ
てもよい。mは1〜10までの整数を示す。Xは前記一
般式(2)で表される2価の有機基を表す。)
【0010】
【化4】 (式中、Yは単結合または2価以上の有機基を表す。R
11およびR12はHまたはトリフルオロメチル基またはペ
ンタフルオロエチル基であり、それぞれ同じであっても
異なっても良い。)
【0011】本発明に用いる前記一般式(3)で表され
るジカルボン酸の例としては、化学式(5)〜(23)
の化合物を挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。これらのジカルボン酸は単独、または2
種類以上を組み合わせて使用することができる。また、
イソフタル酸、テレフタル酸、3−フルオロイソフタル
酸、2−フルオロイソフタル酸、3−フルオロフタル
酸、2−フルオロフタル酸、2−フルオロテレフタル
酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸、
3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸、2,2−ビ
ス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、パーフルオロスベリン酸、2,2’−ビス(トリフ
ルオロメチル)−4,4’−ビフェニレンジカルボン
酸、4,4’−オキシビス安息香酸等の前記一般式
(3)で表されるジカルボン酸以外のジカルボン酸を併
用することも性能を損なわない範囲で可能である。
【0012】
【化5】
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】
【0018】本発明に用いる一般式(4)で表されるビ
スアミノフェノール化合物の例を挙げると4,4’−ジ
アミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’
−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、2,2’−ビス(3−アミノ−4−
ヒドロキシ−5−トリフルオロフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン等であるが、必ずしもこれらに限られるもの
ではない。また2種類以上のビスアミノフェノール化合
物を組み合わせて使用することも可能である。
【0019】酸クロリド法によるポリベンゾオキサゾー
ル前駆体の合成の例を挙げると、まず前記ジカルボン酸
を、N,N−ジメチルホルムアミド等の極性溶媒に溶解
し、過剰の塩化チオニル存在下で室温から75℃で反応
させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去す
る。その後析出物をヘキサン等の溶媒で再結晶すること
により、酸クロリドであるジカルボン酸クロリドを得
る。次いで前記ビスアミノフェノール化合物を、通常N
−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド等の
極性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、ジ
カルボン酸クロリドと−30℃から室温で反応すること
によりポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができ
る。
【0020】本発明のポリベンゾオキサゾール樹脂は、
このようにして得られたポリベンゾオキサゾール前駆体
を従来法の通り、加熱または脱水剤で処理することによ
り脱水・閉環反応し、得ることができる。これに、必要
により各種添加剤として、界面活性剤やカップリング剤
等を添加し、半導体用層間絶縁膜、保護膜、多層回路の
層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソル
ダーレジスト膜、液晶配向膜等として用いることができ
る。
【0021】また、本発明のポリベンゾオキサゾール樹
脂は、その前駆体と感光剤としてナフトキノンジアジド
化合物を用いることで、感光性樹脂組成物として用いる
ことが可能である。
【0022】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
は、通常、これを溶剤に溶解し、ワニス状にして使用す
る。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−
ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、
メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,
3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピ
ルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メト
キシプロピオネート等を1種、または2種以上混合して
用いることが出来る。
【0023】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の
使用方法は、まず該前駆体を上記溶剤に溶解し、適当な
支持体、例えばガラス、金属、シリコーンウエハーやセ
ラミック基盤等に塗布する。塗布方法は、スピンナーを
用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、
浸漬、印刷、ロールコーティング等が選ばれる。このよ
うにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、ポリベ
ンゾオキサゾール樹脂に変換し用いることが好ましい。
また、ジカルボン酸成分を選択することにより溶剤に可
溶なポリベンゾオキサゾール樹脂として用いることもで
きる。
【0024】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、実施例の内容になんら限定されるものではない。
【0025】酸クロリドの合成例 (合成例1)化学式(7)で表されるジカルボン酸3
9.13g(0.06mol)、塩化チオニル45ml
及び乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)0.5mlを
反応容器に入れ、60℃で2時間反応させた。反応終了
後、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去し
た。析出物をヘキサンを用いて再結晶を行い、ジカルボ
ン酸クロリドを得た。
【0026】(合成例2)合成例1の化学式(7)で表
されるジカルボン酸39.13g(0.06mol)の
代わりに化学式(9)で表されるジカルボン酸42.1
3g(0.06mol)を用いた以外は、合成例1と同
様にしてジカルボン酸クロリドを得た。
【0027】(合成例3)合成例1の化学式(7)で表
されるジカルボン酸39.13g(0.06mol)の
代わりに化学式(10)で表されるジカルボン酸45.
13g(0.06mol)を用いた以外は、合成例1と
同様にしてジカルボン酸クロリドを得た。
【0028】(合成例4)合成例1の化学式(7)で表
されるジカルボン酸39.13g(0.06mol)の
代わりに化学式(22)で表されるジカルボン酸47.
05g(0.06mol)を用いた以外は、合成例1と
同様にしてジカルボン酸クロリドを得た。
【0029】(合成例5)合成例1の化学式(7)で表
されるジカルボン酸39.13g(0.06mol)の
代わりに化学式(20)で表されるジカルボン酸27.
37g(0.04mol)と2,2’−ビス(トリフル
オロメチル)−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸1
0.57g(0.02mol)を用いた以外は、合成例
1と同様にしてジカルボン酸クロリドを得た。
【0030】(合成例6)合成例1の化学式(7)で表
されるジカルボン酸39.13g(0.06mol)の
代わりに化学式(23)で表されるジカルボン酸53.
05g(0.06mol)を用いた以外は、合成例1と
同様にしてジカルボン酸クロリドを得た。
【0031】(合成例7)合成例1の化学式(7)で表
されるジカルボン酸39.13g(0.06mol)の
代わりに4,4’−オキシビス安息香酸15.49g
(0.06mol)を用いた以外は、合成例1と同様に
してジカルボン酸クロリドを得た。
【0032】(実施例1)攪拌装置、窒素導入管、滴下
漏斗を付けたセパラブルフラスコ中、2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン7.33g(0.02mol)を乾燥したジ
メチルアセトアミド100gに溶解し、ピリジン3.9
6g(0.05mol)を添加後、乾燥窒素導入下、−
15℃でジメチルアセトアミド50gに合成例1で得た
ジカルボン酸クロリド13.78g(0.02mol)
を溶解したものを30分掛けて滴下した。滴下終了後、
室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応液
を蒸留水1000mlに滴下し、沈殿物を集め、乾燥す
ることによりポリベンゾオキサゾール前駆体を得た。
【0033】このポリベンゾオキサゾール前駆体をN−
メチル−2−ピロリドンに溶解し、ワニスを得た。この
ワニスをガラス板上にギャップ300μmのドクターナ
イフを用いて塗布した。その後、オーブン中で70℃1
時間乾燥し、はく離して膜厚20μmのポリベンゾオキ
サゾール前駆体フィルムを得た。そのフィルムを金枠で
固定し、150℃/30分、250℃/30分、350
℃/30分の順で窒素雰囲気下で加熱し、ポリベンゾオ
キサゾール樹脂を得た。この試験フィルムを用いて、各
種特性を評価し、その結果を表1にまとめた。
【0034】(実施例2)実施例1で用いた2,2’−
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン7.33g(0.02mol)の代わり
に2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−
トリフルオロフェニル)ヘキサフルオロプロパン10.
05g(0.02mol)を、実施例1で用いたジカル
ボン酸クロリド13.78g(0.02mol)の代わ
りに合成例2で得たジカルボン酸クロリド14.78g
(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0035】(実施例3)実施例1で用いたジカルボン
酸クロリド13.78g(0.02mol)の代わりに
合成例3で得たジカルボン酸クロリド15.80g
(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0036】(実施例4)実施例1で用いたジカルボン
酸クロリド13.78g(0.02mol)の代わりに
合成例4で得たジカルボン酸クロリド16.42g
(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0037】(実施例5)実施例1で用いたジカルボン
酸クロリド13.78g(0.02mol)の代わりに
合成例5で得たジカルボン酸クロリド12.38g
(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0038】(実施例6)実施例1で用いたジカルボン
酸クロリド13.78g(0.02mol)の代わりに
合成例6で得たジカルボン酸クロリド18.42g
(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0039】(比較例1)実施例1で用いたジカルボン
酸クロリド13.78g(0.02mol)の代わりに
合成例7で得たジカルボン酸クロリド5.90g(0.
02mol)を用いた以外は実施例1と同様にしてポリ
ベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0040】(比較例2)攪拌装置、窒素導入管、原料
投入口を備えたセパラブルフラスコ中、2,2−ビス
[4,4’−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン10.36g(0.02mol)を乾燥したN−メ
チル−2−ピロリドン150gに溶解する。乾燥窒素
下、10℃に溶液を冷却してピロメリット酸二無水物
4.36を投入した。投入から5時間後に室温まで戻
し、室温で2時間攪拌し、ポリイミド前駆体溶液を得
た。このポリイミド前駆体を孔径0.2μmのテフロン
フィルターで濾過しワニスを得た。このワニスをガラス
板上にギャップ300μmのドクターナイフを用いて塗
布した。その後、オーブン中で70℃1時間乾燥し、は
く離して膜厚20μmのポリイミド前駆体フィルムを得
た。そのフィルムを金枠で固定し、150℃/30分、
250℃/30分、350℃/30分の順で窒素雰囲気
下で加熱し、ポリイミド樹脂を得た。このポリイミド樹
脂について、実施例1と同様に評価を行った。
【0041】実施例と比較例での評価結果を表1に示
す。
【表1】
【0042】表1の結果から、実施例1〜6の本発明の
ポリベンゾオキサゾール前駆体を用いて作製したポリベ
ンゾオキサゾール樹脂はいずれも誘電率が低く2.0〜
2.2であり、さらに耐熱性が高く、吸水率が低いとい
う良好な特性を示した。
【0043】比較例1では、ポリベンゾオキサゾール樹
脂ではあるものの本発明の一般式(1)で表される繰り
返し単位を有していないので、実施例1〜6に比べて誘
電率が高く、2.5を下回る値は得られなかった。
【0044】比較例2ではポリイミド前駆体を用いて作
製したポリイミド樹脂を用いたために、誘電率と吸水率
が実施例1〜6に比べて高い値しか得られなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
及びポリベンゾオキサゾール樹脂は、電気特性、耐熱性
及び物理特性に優れた樹脂であり、これらの特性が要求
される様々な分野、例えば半導体用の層間絶縁膜、保護
膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバ
ーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜などとして
有用な高分子材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村山 三素 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AB84 BJ20 BJ50 BM10 BM71 BN30 BP10 BV25 4J043 PA02 QB15 QB33 QB34 RA52 SA06 SB01 TA12 TA48 TA49 TB01 UA041 UA042 UB062 UB072 VA051 XA04 XA13 XA16 YB34 YB50 ZB22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数を示す。R1
    2、R3及びR4はCm2m+1で表されるフルオロアルキ
    ル基であり互いに同じであっても異なってもよい。mは
    1〜10までの整数を示す。R11およびR12はHまたは
    トリフルオロメチル基またはペンタフルオロエチル基で
    あり、それぞれ同じであっても異なっても良い。Xは一
    般式(2)で表される2価の有機基であり、Yは単結合
    または2価以上の有機基を表す。) 【化2】 (式中、R5、R6、R7、R8、R9及びR10はFまたは
    フルオロアルキル基であり、それぞれ同じであっても異
    なっても良い。ZはOまたは単結合であり、iは1〜6
    の整数を、jは0〜6の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリベンゾオキサゾー
    ル前駆体を脱水閉環した構造を有するポリベンゾオキサ
    ゾール樹脂。
JP11022748A 1999-01-29 1999-01-29 ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂 Pending JP2000219742A (ja)

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JP2005002330A (ja) * 2003-05-19 2005-01-06 Sumitomo Electric Ind Ltd 光学樹脂材料、光学素子、光モジュール、フッ素化ポリマー前駆体及びフッ素化ポリマー
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WO2023022123A1 (ja) 2021-08-17 2023-02-23 ダイキン工業株式会社 含フッ素ポリアミド化合物および含フッ素ポリベンゾオキサゾール

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