JP2000264966A - ポリベンゾオキサゾール前駆体及び樹脂 - Google Patents

ポリベンゾオキサゾール前駆体及び樹脂

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JP2000264966A
JP2000264966A JP11073807A JP7380799A JP2000264966A JP 2000264966 A JP2000264966 A JP 2000264966A JP 11073807 A JP11073807 A JP 11073807A JP 7380799 A JP7380799 A JP 7380799A JP 2000264966 A JP2000264966 A JP 2000264966A
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polybenzoxazole
resin
polybenzoxazole precursor
precursor
acid
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Nobuhiro Higashida
進弘 東田
Mitsumoto Murayama
三素 村山
Takashi Yamaji
貴志 山地
Takuya Hatao
卓也 畑尾
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体用途に優れた熱特性、電気特性、低吸
水性に優れた樹脂を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
有するポリベンゾオキサゾール前駆体及びこのポリベン
ゾオキサゾール前駆体を脱水閉環した構造を有するポリ
ベンゾオキサゾール樹脂。 【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数を示す。R1
2、R3、R4、R5及びR6はFまたはフルオロアルキ
ル基であり互いに同じであっても異なってもよい。R7
及びR8はHまたは1価の有機基である。iは1〜8ま
での整数、jは0〜7までの整数で、かつi+j≦8を
みたすものとする。Yは2価以上の有機基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気特性、熱特性、
機械特性、物理特性に優れたポリベンゾオキサゾール前
駆体及び樹脂に関するものであり、半導体用の層間絶縁
膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張
版のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜な
どとして適用できる。
【0002】
【従来の技術】半導体用絶縁材料に求められている特性
のなかで電気特性、特に誘電率と耐熱性は最も重要な特
性である。この2つの特性を両立させるために耐熱性の
高い有機系の絶縁膜が期待されている。例えば従来から
用いられている二酸化シリコン等の無機の絶縁膜は高耐
熱性を示すが誘電率が高く、前述の特性について両立が
困難になりつつある。ポリイミド樹脂に代表される有機
系の絶縁膜は電気特性、耐熱性に優れ2つの特性の両立
が可能であり、実際にソルダーレジスト、カバーレイ、
液晶配向膜などに用いられている。
【0003】しかしながら近年の半導体の高機能化、高
性能化にともない、電気特性、耐熱性について著しい向
上が必要とされているため更に高性能な樹脂が必要とさ
れるようになっている。ポリイミド樹脂においてもフッ
素並びにトリフルオロメチル基を高分子内に導入するこ
とにより電気特性と耐熱性を両立することが試みられて
いるが、現時点では必要とされる水準まで達していな
い。
【0004】ポリイミド樹脂以外の樹脂ではポリベンゾ
オキサゾール樹脂が期待されている。一般にポリベンゾ
オキサゾール樹脂はポリイミド樹脂よりも電気特性に優
れ、かつ耐熱性も同等であるため、極めて有用な樹脂で
ある。しかし、要求されている電気特性の水準が非常に
高く、これまでのポリベンゾオキサゾール樹脂では要求
されている水準まで達していない。
【0005】さらに低吸水性も重要な特性の一つで樹脂
が吸水すると、電気特性と耐熱性の片方または両方が悪
化するからである。この点に於いてもポリベンゾオキサ
ゾール樹脂はポリイミド樹脂よりも一般に低吸水性を示
すためより優れた樹脂であり、二酸化シリコン等の無機
材料よりも著しく優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電気特性、熱
特性及び低吸水性に優れた樹脂を提供する事を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)
で表されるポリベンゾオキサゾール前駆体、及びこのポ
リベンゾオキサゾール前駆体を脱水閉環した構造を有す
るポリベンゾオキサゾール樹脂を見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0008】
【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数を示す。R1
2、R3、R4、R5及びR6はFまたはフルオロアルキ
ル基であり互いに同じであっても異なってもよい。R7
及びR8はHまたは1価の有機基である。iは1〜8ま
での整数、jは0〜7までの整数で、かつi+j≦8を
みたすものとする。Yは2価以上の有機基を表す。)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリベンゾオキサゾール
前駆体の製造方法は、一般式(2)で表されるビスアミ
ノフェノール化合物またはそのエステル化合物もしくは
エーテル化合物などの誘導体と一般式(3)で表される
ジカルボン酸とを酸クロリド法またはポリリン酸もしく
はジシクロヘキシルジカルボジイミド等の脱水縮合剤の
存在下での縮合反応等の方法により得ることができる。
【0010】
【化2】 (式中、 R1、R2、R3、R4、R5及びR6はFまたは
フルオロアルキル基であり互いに同じであっても異なっ
てもよい。R7及びR8はHまたは1価の有機基である。
iは1〜8までの整数、jは0〜7までの整数で、かつ
i+j≦8をみたすものとする。)
【0011】
【化3】 (式中、Yは2価以上の有機基を表す。)
【0012】本発明に用いる前記一般式(2)で表され
るビスアミノフェノール化合物の例としては、化学式
(4)〜(20)の化合物を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。耐熱性と誘電率特性を
両立させるには、i+j≦8の範囲が好ましい。この範
囲において、この値が大きい方が誘電率特性が良いが、
この値が大きくなるに従い、耐熱性が劣る傾向があり、
値が8を越えると好ましくない。これらのビスアミノフ
ェノール化合物は単独、または組み合わせて使用するこ
とができる。また、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジ
ヒドロキシビフェニル、2,2’−ビス(3−アミノ−
4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ト
リフルオロフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の前記
一般式(2)で表されるビスアミノフェノール化合物以
外のビスアミノフェノール化合物を併用することも性能
を損なわない範囲で可能である。
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】本発明に用いるジカルボン酸は一般式
(3)で表されるものである。具体例を挙げると3−フ
ルオロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、3−
フルオロフタル酸、2−フルオロフタル酸、2−フルオ
ロテレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソ
フタル酸、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸、
4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル
−1,1’−ジカルボン酸、2,2−ビス(4−カルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、パーフルオロ
スベリン酸、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4’−ビフェニレンジカルボン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、4,4’−オキシビス安息香酸等である
が、必ずしもこれらに限られるものではない。また2種
類以上のカルボン酸を組み合わせて使用することも可能
である。
【0017】酸クロリド法によるポリベンゾオキサゾー
ル前駆体の合成の例を挙げると、まず、前記ジカルボン
酸をN,N−ジメチルホルムアミド等の極性溶媒に溶解
し、過剰の塩化チオニル存在下で室温から75℃で反応
させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去す
る。その後、析出物をヘキサン等の溶媒で再結晶するこ
とにより、酸クロリドであるジカルボン酸クロリドを得
る。次いで前記ビスアミノフェノール化合物を、通常N
−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド等の
極性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、ジ
カルボン酸クロリドと−30℃から室温で反応すること
によりポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができ
る。
【0018】本発明のポリベンゾオキサゾール樹脂は、
このようにして得られたポリベンゾオキサゾール前駆体
を従来法の通り、加熱または、脱水剤で処理することに
より縮合反応し、得ることができる。これに、必要によ
り各種添加剤として、界面活性剤やカップリング剤等を
添加し、半導体用層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間
絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダー
レジスト膜、液晶配向膜等として用いることができる。
【0019】また、本発明におけるポリベンゾオキサゾ
ール樹脂は、該前駆体の前記一般式(1)に示されるR
7及びR8の少なくとも一方がHである場合は感光剤とし
てナフトキノンジアジド化合物を用いることでポジ型の
感光性樹脂組成物として、該前駆体の前記一般式(1)
に示されるR7及びR8の少なくとも一方がメタクリロイ
ル基のような光架橋性基を有する基である場合は光開始
剤を用いることでネガ型感光性樹脂組成物として用いる
ことが可能である。
【0020】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
は、通常、これを溶剤に溶解し、ワニス状にして使用す
るのが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロ
リドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、
乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセ
テート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチル
エーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチ
ル−3−メトキシプロピオネート等を1種、または2種
以上混合して用いることが出来る。
【0021】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の
使用方法は、まず該前駆体を上記溶剤に溶解し、適当な
支持体、例えばガラス、金属、シリコーンウエハーやセ
ラミック基盤等に塗布する。塗布方法は、スピンナーを
用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、
浸漬、印刷、ロールコーティング等が選ばれる。このよ
うにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、ポリベ
ンゾオキサゾール樹脂に変換し用いることが好ましい。
また、ジカルボン酸成分を選択することにより溶剤に可
溶なポリベンゾオキサゾール樹脂として用いることもで
きる。
【0022】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、実施例の内容になんら限定されるものではない。
【0023】酸クロリドの合成例 「合成例1」4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデ
ンジフェニル−1,1’−ジカルボン酸(クラリアント
・ジャパン(株)製)25g、塩化チオニル(岸田化学
(株)製)45ml及び乾燥ジメチルホルムアミド(D
MF)0.5mlを反応容器に入れ、60℃で2時間反
応させた。反応終了後、過剰の塩化チオニルを加熱及び
減圧により留去した。析出物をヘキサン(関東化学
(株)製)を用いて再結晶を行い、4,4’−ヘキサフ
ルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカル
ボン酸クロリド27.8gを得た。
【0024】「合成例2」1,2,3,5−テトラフル
オロ−2,6−ジシアノベンゼン(SDSバイオテック
社製)50gを65%硫酸水250gに加えた。加熱し
て溶解させたあと還流条件下3時間加熱した。析出した
結晶を吸引濾過し、集めた結晶を濃塩酸(和光純薬工業
(株))で洗浄後風乾した。このようにしてテトラフル
オロイソフタル酸53.3g部を得た。合成例1で用い
た4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニ
ル−1,1’−ジカルボン酸25gに代え、ここで得た
テトラフルオロイソフタル酸15gを用いた以外は、合
成例1と同様にしてテトラフルオロイソフタル酸クロリ
ド10.8gを得た。
【0025】「実施例1」攪拌装置、窒素導入管及び滴
下漏斗を付けたセパラブルフラスコ中、化学式(6)で
表される1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−
フェニノキシ)ヘキサフルオロシクロブタン8.20g
(0.02mol)を乾燥したジメチルアセトアミド2
gに溶解し、ピリジン(岸田化学(株)製)3.96g
(0.05mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃で
ジメチルアセトアミド1部に合成例1で得た4,4’−
ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’
−ジカルボン酸クロリド8.46g(0.02mol)
を溶解したものを30分掛けて滴下した。滴下終了後、
室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応液
を蒸留水70mlに滴下し、沈殿物を集め、乾燥するこ
とによりポリベンゾオキサゾール前駆体を得た。
【0026】このポリベンゾオキサゾール前駆体をN−
メチル−2−ピロリドンに溶解し、孔径0.2μmのテ
フロンフィルターで濾過しワニスを得た。このワニスを
ガラス板上にギャップ300μmのドクターナイフを用
いて塗布した。その後、オーブン中で70℃1時間乾燥
し、はく離して膜厚20μmのポリベンゾオキサゾール
前駆体フィルムを得た。そのフィルムを金枠で固定し、
150℃/30分、250℃/30分、350℃/30
分の順で窒素雰囲気下で加熱し、ポリベンゾオキサゾー
ル樹脂を得た。この試験フィルムを用いて、各種特性を
評価し、その結果を表1にまとめた。
【0027】「実施例2」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた4,4’−ヘキサフルオロ
イソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカルボン酸
クロリド8.46g(0.02mol)の代わりに合成
例2で得たテトラフルオロイソフタル酸クロリド5.4
2g(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様
ににポリベンゾオキサゾール前駆体を合成した後、ポリ
ベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0028】「実施例3」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン8.2g(0.02mol)の代わりに化学式
(10)で表される1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒ
ドロキシ−フェニノキシ)−2,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)−デカフルオロシクロヘキサン12.21g
(0.02mol)を用いた以外は、実施例1と同様に
ポリベンゾオキサゾール前駆体を合成した後、ポリベン
ゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0029】「実施例4」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン8.2g(0.02mol)の代わりに1,4
−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)
−2,5−ビス(トリフルオロメチル)−デカフルオロ
シクロヘキサン12.21g(0.02mol)を、ま
た4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニ
ル−1,1’−ジカルボン酸クロリド8.46g(0.
02mol)の代わりに合成例2で得たテトラフルオロ
イソフタル酸クロリド5.42g(0.02mol)を
用いた以外は、実施例1と同様ににポリベンゾオキサゾ
ール前駆体を合成した後、ポリベンゾオキサゾール樹脂
を作製し、評価を行った。
【0030】「実施例5」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン8.2g(0.02mol)の代わりに化学式
(17)で表されるビスアミノフェノール化合物11.
6g(0.02mol)を用いた以外は、実施例1と同
様にポリベンゾオキサゾール前駆体を合成した後、ポリ
ベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0031】「実施例6」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン8.2g(0.02mol)の代わりに化学式
(17)で表されるビスアミノフェノール化合物11.
6g(0.02mol)を、また4,4’−ヘキサフル
オロイソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカルボ
ン酸クロリド8.46g(0.02mol)の代わりに
合成例2で得たテトラフルオロイソフタル酸クロリド
5.42g(0.02mol)を用いた以外は、実施例
1と同様にポリベンゾオキサゾール前駆体を合成した
後、ポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0032】「比較例1」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン部8.2g(0.02mol)の代わりに2,
2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ヘキサフルオ
ロプロパン17.8g(0.2mol)を、また4,
4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−
1,1’−ジカルボン酸クロリド8.46g(0.2m
ol)の代わりにイソフタル酸クロリド4.7g(0.
02mol)用いた以外は、実施例1と同様にポリベン
ゾオキサゾール前駆体を合成した後、ポリベンゾオキサ
ゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0033】「比較例2」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン部8.2g(0.02mol)の代わりに2,
2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ヘキサフルオ
ロプロパン17.8g(0.2mol)を、また4,
4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−
1,1’−ジカルボン酸クロリド8.46g(0.2m
ol)の代わりに4,4’−ビフェニルジカルボン酸ク
ロリド6.2g(0.02mol)用いた以外は、実施
例1と同様にポリベンゾオキサゾール前駆体を合成した
後、ポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0034】「比較例3」実施例1のポリベンゾオキサ
ゾール前駆体の合成で用いた1,3−ビス(4−アミノ
−3−ヒドロキシ−フェニノキシ)ヘキサフルオロシク
ロブタン部8.2g(0.02mol)の代わりに化学
式(21)で表されるビスアミノフェノール化合物1
7.6g(0.2mol)を、また4,4’−ヘキサフ
ルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカル
ボン酸クロリド8.46g(0.2mol)の代わりに
イソフタル酸クロリド4.7g(0.02mol)用い
た以外は、実施例1と同様にポリベンゾオキサゾール前
駆体を合成した後、ポリベンゾオキサゾール樹脂を作製
し、評価を行った。
【0035】
【化7】
【0036】実施例と比較例での評価結果を表1に示
す。
【表1】 誘電率:測定周波数1MHz 耐熱性:熱重量減少5%温度 吸水率:温度23±2℃、24時間浸せき後の吸水率
【0037】表1の結果から、実施例1〜6の本発明の
ポリベンゾオキサゾール前駆体を用いて作製したポリベ
ンゾオキサゾール樹脂はいずれも誘電率が低く2.1〜
2.4であり、さらに耐熱性が高く、吸水率が低いとい
う良好な特性を示した。
【0038】比較例1、および比較例2では、ポリベン
ゾオキサゾール樹脂ではあるものの本発明の一般式
(1)で表される繰り返し単位を有していないので、実
施例1〜6に比べて誘電率が高く、2.5を下回る値は
得られなかった。
【0039】比較例3では一般式(1)におけるi+j
の値が8を越える骨格を有する樹脂を用いたために、実
施例と同レベルの誘電率が得られたが、耐熱性が実施例
1〜6に比べて低い値しか得られなかった。
【0040】
【発明の効果】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
及び樹脂は、電気特性、熱特性、機械特性及び物理特性
に優れたものである。従って、電気特性、熱特性、機械
特性及び物理特性が要求される様々な分野、例えば半導
体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フ
レキシブル銅張版のカバーコート、ソルダーレジスト
膜、液晶配向膜などとして適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑尾 卓也 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内 Fターム(参考) 4J043 PA02 PC145 PC146 PC155 PC156 QB23 RA05 RA06 RA52 SA06 SA54 SB01 TA12 TA25 TA47 TA71 TB01 UA011 UA021 UA031 UA041 UA122 UA131 UA132 UB051 UB062 UB131 VA011 VA012 VA041 VA052 VA092 XA04 XA16 XA19 YA06 ZA12 ZA31 ZA41 ZA42 ZA46 ZB03 ZB11 ZB21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(1)で表される繰り返し単
    位を有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数を示す。R1
    2、R3、R4、R5及びR6はFまたはフルオロアルキ
    ル基であり互いに同じであっても異なってもよい。R7
    及びR8はHまたは1価の有機基である。iは1〜8ま
    での整数、jは0〜7までの整数で、かつi+j≦8を
    みたすものとする。Yは2価以上の有機基を表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリベンゾオキサゾー
    ル前駆体を脱水閉環した構造を有するポリベンゾオキサ
    ゾール樹脂。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107986989A (zh) * 2017-11-28 2018-05-04 湖北鼎龙控股股份有限公司 一种异氰酸酯
US11919834B2 (en) 2019-05-10 2024-03-05 Solvay Specialty Polymers Italy S.P.A. Method of making perfluorocyclobutane-containing monomer

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