JP2000186145A - ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂 - Google Patents

ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂

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JP2000186145A
JP2000186145A JP10365685A JP36568598A JP2000186145A JP 2000186145 A JP2000186145 A JP 2000186145A JP 10365685 A JP10365685 A JP 10365685A JP 36568598 A JP36568598 A JP 36568598A JP 2000186145 A JP2000186145 A JP 2000186145A
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polybenzoxazole
precursor
resin
formula
different
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JP10365685A
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Toshimasa Eguchi
敏正 江口
Nobuhiro Higashida
進弘 東田
Takashi Yamaji
貴志 山地
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体用途に優れた熱特性、電気特性、低吸水
性に優れた耐熱性樹脂を提供する。 【解決手段】一般式(1)で表される繰り返し単位を有
するポリベンゾオキサゾール前駆体及びこのポリベンゾ
オキサゾール前駆体を脱水閉環した構造を有するポリベ
ンゾオキサゾール樹脂。 【化1】 (式(1)中、nは1〜1000までの整数を示す。R
1はHまたはFまたはフルオロアルキル基でありR2、R
3及びR4はFまたはフルオロアルキル基であり互いに同
じであっても異なってもよい。R5及びR6はHまたは1
価の有機基であり互いに同じであっても異なってもよ
い。Xは2価以上の有機基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気特性、熱特性、
機械特性に優れたポリベンゾオキサゾール樹脂に関する
ものであり、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路
の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソ
ルダーレジスト膜、液晶配向膜などとして適用できる。
【0002】
【従来の技術】半導体用絶縁材料に求められている特性
のなかで電気特性、特に誘電率と耐熱性は最も重要な特
性である。この2つの特性を両立させるために耐熱性の
高い有機系の絶縁膜が期待されている。例えば従来から
用いられている二酸化シリコーン等の無機の絶縁膜は高
耐熱性を示すが誘電率が高く、前述の特性について両立
が困難になりつつある。ポリイミド樹脂に代表される有
機系の絶縁膜は電気特性、耐熱性に優れ2つの特性の両
立が可能であり、実際にソルダーレジスト、カバーレ
イ、液晶配向膜などに用いられている。しかしながら近
年の半導体の高機能化、高性能化にともない、電気特
性、耐熱性について著しい向上が必要とされているため
更に高性能な樹脂が必要とされるようになっている。特
に、誘電率が3.0以下の低誘電率であるとともにガラ
ス転移点(Tg)が400℃以上である材料が期待され
ており、ポリイミド樹脂においてもフッ素並びにトリフ
ルオロメチル基を高分子内に導入すること等によりこれ
を達成することが試みられているが、現時点では必要と
される水準まで達していない。
【0003】ポリイミド樹脂以外の樹脂ではポリベンゾ
オキサゾール樹脂が期待されている。ポリイミド樹脂は
イミド環にカルボキシル基を2個有していることで電気
特性に悪影響を及ぼしている。従って、一般にポリベン
ゾオキサゾール樹脂は本質的にポリイミド樹脂よりも電
気特性に優れる樹脂であるため、耐熱性と誘電率を両立
しやすい。しかし、要求されている電気特性の水準が非
常に高く、これまでのポリベンゾオキサゾール樹脂では
要求されている水準まで達していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、電気特性および耐熱性に優れた樹脂を提供す
る事を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)
〜(5)で表される繰り返し単位を有するポリベンゾオ
キサゾール前駆体、及びこのポリベンゾオキサゾール前
駆体を閉環した構造を有するポリベンゾオキサゾール樹
脂を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
【化1】
【0007】
【化2】
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】
【化5】
【0011】一般式(1)〜(5)中において、nは1
〜1000までの整数を示す。R1はFまたはフルオロ
アルキル基であり、R2、R3及びR4はHまたはFまた
はフルオロアルキル基であり互いに同じであっても異な
ってもよい。R5及びR6はHまたは1価の有機基であり
互いに同じであっても異なってもよい。Xは2価以上の
有機基を表す。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のポリベンゾオキサゾール
前駆体の製造方法は、一般式(6)〜(10)で表され
るジアミノジヒドロキシ化合物またはそのエステル化物
やエーテル化物などの誘導体と一般式(11)で表され
るジカルボン酸を酸クロリド法またはポリリン酸もしく
はジシクロヘキシルジカルボジイミド等の脱水縮合剤の
存在下での縮合反応等の方法により得ることができる。
【0013】
【化6】
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】
【化10】 (一般式(1)〜(5)中において、nは1〜1000
までの整数を示す。R1はFまたはフルオロアルキル基
であり、R2、R3、及びR4はH、Fまたはフルオロア
ルキル基であり互いに同じであっても異なってもよい。
5及びR6はHまたは1価の有機基であり互いに同じで
あっても異なってもよい。)
【0018】
【化11】 (式中、Yは2価以上の有機基を表す。)
【0019】本発明に用いる前記一般式(6)〜(1
0)で表されるジアミノジヒドロキシ化合物の例として
は、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフ
ルオロナフタレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジヒド
ロキシテトラフルオロナフタレン、1,6−ジアミノ−
2,5−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレン、2,
7−ジアミノ−1,8−ジヒドロキシテトラフルオロナ
フタレン、1−トリフルオロメチル−3,6−ジアミノ
−2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ビス(ト
リフルオロメチル)−3,7−ジアミノ−2,6−ジヒ
ドロキシナフタレン、1−ペンタフルオロエチル−3,
6−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシナフタレンン、1
−パーフルオロシクロヘキシル−3,6−ジアミノ−
2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ビス(トリ
フルオロメチル)−3,7−ジアミノ−2,6−ジヒド
ロキシジフルオロナフタレン、1,5−ビス(トリフル
オロメチル)−3,7−ジアミノ−2,6−ジヒドロキ
シナフタレン、2,6−ジアミノ−3,7−ジエトキシ
テトラフルオロナフタレン、1,4,5,8−テトラ
(トリフルオロメチル)−2,5−ジアミノ−3,6−
ジヒドロキシナフタレン等を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。これらのジアミノジヒ
ドロキシル化合物は単独、または組み合わせて使用する
ことができる。また、4,4’−ジアミノ−3,3’−
ジヒドロキシビフェニル、2,2’-ビス(3−アミノ
−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−ト
リフルオロフェニル)ヘキサフルオロプロパン等の前記
一般式(6)〜(10)で表されるジアミノジヒドロキ
シル化合物以外のジアミノジヒドロキシ化合物を併用す
ることも性能を損なわない範囲で可能である。
【0019】本発明に用いるジカルボン酸の例を挙げる
とイソフタル酸、テレフタル酸、3−フルオロイソフタ
ル酸、2−フルオロイソフタル酸、3−フルオロフタル
酸、2−フルオロフタル酸、2−フルオロテレフタル
酸、2、4、5、6−テトラフルオロイソフタル酸、
3、4、5、6−テトラフルオロフタル酸、4,4’−
ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’
ジカルボン酸、パーフルオロスベリン酸、2,2’−ビ
ス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビフェニレンジ
カルボン酸、4,4’−オキシビス安息香酸等である
が、必ずしもこれらに限られるものではない。また2種
類以上のカルボン酸を組み合わせて使用することも可能
である。
【0020】酸クロリド法によるポリベンゾオキサゾー
ル前駆体の合成の例を挙げると、まず前記ジカルボン酸
を、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等の極性溶媒に溶解し、過剰の塩化チオニル存在下
で室温から75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加
熱及び減圧により留去する。その後析出物をヘキサン等
の溶媒で再結晶することにより、酸クロリドであるジカ
ルボン酸クロリドを得る。次いで前記ジアミノジヒドロ
キシ化合物を、通常N−メチル−2−ピロリドン等の極
性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、ジカ
ルボン酸クロリドと−30℃から室温で反応することに
よりポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることができ
る。
【0021】本発明のポリベンゾオキサゾール樹脂は、
このようにして得られたポリベンゾオキサゾール前駆体
を従来法の通り加熱または脱水剤により閉環反応して得
ることができる。このようにして得られるポリベンゾオ
キサゾール樹脂は、半導体用層間絶縁膜、保護膜、多層
回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコー
ト、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等として用いるこ
とができる。
【0022】また、本発明におけるポリベンゾオキサゾ
ール樹脂は、該前駆体の前記一般式に示されるR5また
はR6の少なくとも一方がHである場合は感光剤として
ナフトキノンジアジド化合物を用いることでポジ型の感
光性樹脂組成物として、R5またはR6の少なくとも一方
がメタクリロイル基のような光架橋性基を有する基であ
る場合は光開始剤を用いることでネガ型感光性樹脂組成
物として用いることが可能である。
【0023】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
は、通常、これを溶剤に溶解し、ワニス状にして使用す
る。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−
ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエー
テル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチレエーテル、ジプロピレングリコールモノメ
チレエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、
メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,
3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピ
ルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メト
キシプロピオネート等を1種、または2種以上混合して
用いることが出来る。これに、必要により各種添加剤と
して、界面活性剤やカップリング剤等を添加してもかま
わない。
【0024】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の
使用方法は、まず該前駆体を上記溶剤に溶解し、適当な
支持体、例えばガラス、金属、シリコーンウエハーやセ
ラミック基盤等に塗布する。塗布方法は、スピンナーを
用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、
浸漬、印刷、ロールコーティング等が選ばれる。このよ
うにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、ポリベ
ンゾオキサゾール樹脂に変換し用いることが好ましい。
また、ジカルボン酸成分を選択することにより溶剤に可
溶なポリベンゾオキサゾール樹脂として用いることもで
きる。
【0025】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、実施例の内容になんら限定されるものではない。
【0026】酸クロリドの合成例 (合成例1)4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデ
ンジフェニル−1,1’ジカルボン酸25g、塩化チオ
ニル45ml及び乾燥ジメチルホルムアミド0.5ml
を反応容器に入れ、60℃で2時間反応させた。反応終
了後、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去し
た。析出物をヘキサンを用いて再結晶を行い、4,4’
−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,
1’ジカルボン酸クロリドを得た。
【0027】(合成例2)1,2,3,5−テトラフル
オロ−4,6−ジシアノベンゼン50gを65%硫酸水
250gに加えた。加熱して溶解させたあと還流条件下
3時間加熱した。析出した結晶を吸引濾過し、集めた結
晶を濃塩酸で洗浄後風乾した。このようにしてテトラフ
ルオロイソフタル酸を得た。テトラフルオロイソフタル
酸を15g、塩化チオニル45ml及び乾燥DMF0.
5mlを反応容器に入れ、60℃で2時間反応させた。
反応終了後、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により
留去した。残査について減圧蒸留を行い、テトラフルオ
ロイソフタル酸クロリドを得た。
【0028】ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベ
ンゾオキサゾール樹脂の実施例
【0029】(実施例1)攪拌装置、窒素導入管、滴下
漏斗を付けたセパラブルフラスコ中、2,7−ジアミノ
−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレン5.
24g(0.02mol)を乾燥したジメチルアセトア
ミド100gに溶解し、ピリジン3.96g(0.05
mol)を添加後、乾燥窒素導入下、−15℃でジメチ
ルアセトアミド50gに合成例1で得た4,4’−ヘキ
サフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’ジカ
ルボン酸クロリド8.58g(0.02mol)を溶解
したものを30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温ま
で戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応液を蒸留
水1000mlに滴下し、沈殿物を集め、乾燥すること
によりポリベンゾオキサゾール前駆体を得た。
【0030】このポリベンゾオキサゾール前駆体をN−
メチル−2−ピロリドンに溶解し、ワニスを得た。この
ワニスをガラス板上にギャップ300μmのドクターナ
イフを用いて塗布した。その後、オーブン中で70℃1
時間乾燥し、はく離して膜厚20μmのポリベンゾオキ
サゾール前駆体フィルムを得た。そのフィルムを金枠で
固定し、150℃/30分、250℃/30分、350
℃/30分の順で窒素雰囲気下で加熱し、ポリベンゾオ
キサゾール樹脂を得た。この試験フィルムを用いて、誘
電率およびガラス転移点を評価した。
【0031】(実施例2)実施例1で用いた2,7−ジ
アミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレ
ン5.24g(0.02mol)の代わりに1,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)−3,7−ジアミノ−2,6
−ジヒドロキシナフタレン6.52g(0.02mo
l)を、実施例1で用いた4,4’−ヘキサフルオロイ
ソプロピリデンジフェニル−1,1’ジカルボン酸クロ
リド8.58g(0.02mol)の代わりに合成例2
で得たテトラフルオロイソフタル酸クロリド5.42g
(0.02mol)を用いた以外は実施例1と同様にし
てポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行っ
た。
【0032】(実施例3)実施例1で用いた2,7−ジ
アミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレ
ン5.24g(0.02mol)の代わりに1,5−ビ
ス(トリフルオロメチル)−3,7−ジアミノ−2,6
−ジヒドロキシジフルオロナフタレン7.24g(0.
02mol)を用いた以外は実施例1と同様にしてポリ
ベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0033】(実施例4)実施例1で用いた2,7−ジ
アミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレ
ン5.24g(0.02mol)の代わりに1,4,
5,8−テトラ(トリフルオロメチル)−2,5−ジア
ミノ−3,6−ジヒドロキシナフタレン8.32g
(0.018mol)と3,3’−アミノ−4,4’−
ヒドロキシビフェニル0.432g(0.002mo
l)を用いた以外は実施例1と同様にしてポリベンゾオ
キサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0034】(比較例1)実施例1で用いた2,7−ジ
アミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロナフタレ
ン5.24g(0.02mol)の代わりに2,2−ビ
ス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン7.32g(0.02mol)を用いた以
外は実施例1と同様にしてポリベンゾオキサゾール樹脂
を作製し、評価を行った。
【0035】(比較例2)攪拌装置、窒素導入管、原料
投入口を備えたセパラブルフラスコ中、4、4’−ジア
ミノジフェニルエーテル4.00g(0.02mol)
を乾燥したN−メチル−2−ピロリドン150gに溶解
する。乾燥窒素下、10℃に溶液を冷却してピロメリッ
ト酸二無水物4.36gを投入した。投入から5時間後
に室温まで戻し、室温で2時間攪拌し、ポリイミド前駆
体溶液を得た。このポリイミド前駆体を孔径0.2μm
のテフロン(登録商標)フィルターで濾過しワニスを得
た。このワニスをガラス板上にギャップ300μmのド
クターナイフを用いて塗布した。その後、オーブン中で
70℃1時間乾燥し、はく離して膜厚20μmのポリイ
ミド前駆体フィルムを得た。そのフィルムを金枠で固定
し、150℃/30分、250℃/30分、350℃/
30分の順で窒素雰囲気下で加熱し、ポリイミド樹脂を
得た。このポリイミド樹脂について、実施例1と同様に
評価を行った。
【0036】実施例と比較例での評価結果を表1に示
す。
【表1】 誘電率:測定周波数1MHz Tg(ガラス転移点):走査示差熱量計により測定
【0037】表1の結果から、実施例1〜4の本発明の
ポリベンゾオキサゾール前駆体を用いて作製したポリベ
ンゾオキサゾール樹脂はいずれも誘電率が2.4〜2.
6と低いとともにガラス転移点が416〜422℃と高
いという良好な特性を示した。
【0038】比較例1では、ポリベンゾオキサゾール樹
脂ではあるものの本発明の繰り返し単位を有していない
ものなので、実施例1〜4に比べてガラス転移点が低
く、400℃を上回る値は得られなかった。
【0039】比較例2ではポリイミド前駆体を用いて作
製したポリイミド樹脂を用いたために、ガラス転移点は
高く良好であったが、誘電率が3.5と高い値しか得ら
れなかった。
【0040】
【発明の効果】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
及びポリベンゾオキサゾール樹脂は、電気特性および耐
熱性に優れたものであり、これらの特性が要求される様
々な分野、例えば半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層
回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコー
ト、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜などとして有用な
高分子材料である。
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Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化1】 (式(1)中、nは1〜1000までの整数を示す。R
    1はFまたはフルオロアルキル基であり、R2、R3及び
    4はH、Fまたはフルオロアルキル基であり互いに同
    じであっても異なってもよい。R5及びR6はHまたは1
    価の有機基であり互いに同じであっても異なってもよ
    い。Xは2価以上の有機基を表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(2)で表される繰り返し単位を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化2】 (式(2)中、nは1〜1000までの整数を示す。R
    1はFまたはフルオロアルキル基であり、R2、R3及び
    4はH、Fまたはフルオロアルキル基であり互いに同
    じであっても異なってもよい。R5及びR6はHまたは1
    価の有機基であり互いに同じであっても異なってもよ
    い。Xは2価以上の有機基を表す。)
  3. 【請求項3】 一般式(3)で表される繰り返し単位を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化3】 (式(3)中、nは1〜1000までの整数を示す。R
    1はFまたはフルオロアルキル基であり、R2、R3及び
    4はH、Fまたはフルオロアルキル基であり互いに同
    じであっても異なってもよい。R5及びR6はHまたは1
    価の有機基であり互いに同じであっても異なってもよ
    い。Xは2価以上の有機基を表す。)
  4. 【請求項4】 一般式(4)で表される繰り返し単位を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化4】 (式(4)中、nは1〜1000までの整数を示す。R
    1はFまたはフルオロアルキル基であり、R2、R3及び
    4はH、Fまたはフルオロアルキル基であり互いに同
    じであっても異なってもよい。R5及びR6はHまたは1
    価の有機基であり互いに同じであっても異なってもよ
    い。Xは2価以上の有機基を表す。)
  5. 【請求項5】 一般式(5)で表される繰り返し単位を
    有するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化5】 (式(5)中、nは1〜1000までの整数を示す。R
    1はFまたはフルオロアルキル基であり、R2、R3及び
    4はH、Fまたはフルオロアルキル基であり互いに同
    じであっても異なってもよい。R5及びR6はHまたは1
    価の有機基であり互いに同じであっても異なってもよ
    い。Xは2価以上の有機基を表す。)
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポ
    リベンゾオキサゾール前駆体を閉環した構造を有するポ
    リベンゾオキサゾール樹脂。
JP10365685A 1998-12-17 1998-12-22 ポリベンゾオキサゾール前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂 Pending JP2000186145A (ja)

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