JP2000143803A - ポリベンゾオキサゾール前駆体及び樹脂 - Google Patents

ポリベンゾオキサゾール前駆体及び樹脂

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JP2000143803A
JP2000143803A JP10320152A JP32015298A JP2000143803A JP 2000143803 A JP2000143803 A JP 2000143803A JP 10320152 A JP10320152 A JP 10320152A JP 32015298 A JP32015298 A JP 32015298A JP 2000143803 A JP2000143803 A JP 2000143803A
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JP10320152A
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Masahiro Tada
昌弘 多田
Mitsumoto Murayama
三素 村山
Toshimasa Eguchi
敏正 江口
Takashi Yamaji
貴志 山地
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は電気特性、熱特性、低吸水性に優れた
耐熱性樹脂を提供する事を目的とする。 【解決手段】一般式(1)で表される繰り返し単位を有
するポリベンゾオキサゾール前駆体及び一般式(2)で
表される繰り返し単位を有するポリベンゾオキサゾール
樹脂。 【化1】 【化3】 ただし、一般式(1)および一般式(2)中のnは2〜
1000までの整数を示す。Rf1、Rf2は一般式
(A)で表される。lは3〜8までの整数を示す。ま
た、Rf1、Rf2は互いに同じであっても異なってもよ
い。Rf3はH、FまたはCmF2m+1であり、mは
1〜10までの整数を示す。Xは2価以上の有機基を表
す。 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気特性、熱特性、
機械特性、物理特性に優れたポリベンゾオキサゾール樹
脂に関するものであり、半導体用の層間絶縁膜、保護
膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバ
ーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜などとして
適用できる。
【0002】
【従来の技術】半導体材料には、必要とされる特性に応
じて無機系材料、有機系材料など様々な材料が様々な部
分で用いられている。例えば半導体用の層間絶縁膜とし
ては、化学気相法等で作製した二酸化シリコーン等の無
機の絶縁膜が使用されている。しかしながら、近年の半
導体の高機能化、高性能化に伴い、二酸化シリコーン等
の無機絶縁膜では誘電率が高い、脆い、吸水率が高いな
どの問題から適用が難しくなっている。これらの改良手
段の一つとして有機系材料の適用が検討されつつある。
【0003】半導体用途の有機材料としては耐熱性、機
械特性などの優れたポリイミド樹脂が挙げられ、ソルダ
ーレジスト、カバーレイ、液晶配向膜などに用いられて
いる。しかしながら一般にポリイミド樹脂はイミド環に
カルボニル基を2個有していることから、電気特性、吸
水性に問題がある。これらの問題に対してフッ素ならび
にトリフルオロメチル基を高分子内に導入することによ
り電気特性と吸水性、耐熱性を改良することも試みられ
ているが、現時点では必要とされる水準までは達してい
ない。
【0004】ポリイミド樹脂に比べて、電気特性、吸水
性に関して優れた性能を示すポリベンゾオキサゾール樹
脂を半導体用途の絶縁材料に適用することが試みられて
いる。ポリベンゾオキサゾール樹脂は、電気特性、熱特
性、物理特性のいずれかの特性のみを満足することは、
容易であり、例えば、4,4’ージアミノー3,3’ー
ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸からなるポリベ
ンゾオキサゾール樹脂は、非常に優れた耐熱分解性、高
Tg等の耐熱性を有するが、誘電率、誘電正接等の電気
特性はあまり良くない。また、2,2’ービス(3ーア
ミノー4ーヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ンとテレフタル酸からなるポリベンゾオキサゾール樹脂
は、低誘電率等の良好な電気特性を示すが、耐熱性等は
あまり好ましくない。このように、電気特性、熱特性、
及び物理特性が優れた樹脂は得られていないのが現状で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電気特性、熱
特性、低吸水性に優れた耐熱性樹脂を提供する事を目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式
(1)、(3)、(5)で表されるポリベンゾオキサゾ
ール前駆体、
【0007】
【化1】
【0008】
【化4】
【0009】
【化6】
【0010】及び一般式(2)、(4)、(6)で表さ
れるポリベンゾオキサゾール樹脂を見いだし、本発明を
完成するに至った。一般式(2)で表されるポリベンゾ
オキサゾール樹脂は一般式(1)で表されるポリベンゾ
オキサゾール前駆体より、一般式(4)の樹脂は一般式
(3)の前駆体より、また、一般式(6)の樹脂は一般
式(5)の前駆体より得る。
【0011】
【化3】
【0012】
【化5】
【0013】
【化7】 ただし、一般式(1)、(3)、(5)中、および一般
式(2)、(4)、(6)中のnは2〜1000までの
整数を示す。Rf1、Rf2は一般式(A)で表される。
lは3〜8までの整数を示す。また、Rf1、Rf2は互
いに同じであっても異なってもよい。Rf3はH、Fま
たはCmF2m+1であり、mは1〜10までの整数を
示す。Xは2価以上の有機基を表す。
【化2】
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のポリベンゾオキサゾール
前駆体および樹脂の合成の際に使用するビスアミノフェ
ノール化合物は一般式(7)で表される通りであるが、
例えば一般式(8)〜(13)で表される化合物を挙げ
ることができる。
【0015】
【化8】
【0016】(式(7)中、Rf1、Rf2は一般式
(A)で表される。lは3〜8までの整数を示す。ま
た、Rf1、Rf2は互いに同じであっても異なってもよ
い。Rf3はH、FまたはCmF2m+1であり、mは
1〜10までの整数を示す。またアミノ基とヒドロキシ
基は互いにオルト位の関係である。)
【化2】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】
【化12】
【0021】
【化13】
【0022】
【化14】
【0023】これらのビスアミノフェノール化合物を単
独、または2種以上組み合わせて使用することができ
る。また例えば4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒド
ロキシビフェニルや2,2’-ビス(3-アミノ-4-ヒド
ロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどの一般式
(7)に該当しないビスアミノフェノール化合物も性能
を損なわない範囲で併用することが可能である。
【0024】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体お
よび樹脂の合成の際に使用するジカルボン酸については
一般式(14)で表される通りであり、例えば3−フル
オロイソフタル酸、2−フルオロイソフタル酸、3−フ
ルオロフタル酸、2−フルオロフタル酸、2−フルオロ
テレフタル酸、2,4,5,6−テトラフルオロイソフ
タル酸、3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸、
4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル
−1,1’ジカルボン酸、パーフルオロスベリン酸、
2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ビ
フェニレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸、4,4’−オキシジフェニル−1,1’ジカルボン
酸などが挙げられるが、必ずしもこれらに限られるもの
ではない。またこれらのジカルボン酸を単独または2種
以上組み合わせて使用することも可能である。
【0025】
【化15】 (式(14)中、Xは2価以上の有機基を表す。)
【0026】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の
製造方法は、前記一般式(7)で表されるビスアミノフ
ェノール化合物と、前記一般式(14)で表されるジカ
ルボン酸とのポリリン酸やジシクロヘキシルジカルボジ
イミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応方法、また
前記一般式(7)で表されるビスアミノフェノール化合
物と、前記一般式(14)で表されるジカルボン酸の酸
クロリドと脱塩酸縮合反応である酸クロリド法などがあ
る。
【0027】酸クロリド法によるポリベンゾオキサゾー
ル前駆体の合成の例を挙げると、まずジカルボン酸であ
る4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニ
ル−1,1’ジカルボン酸を、N,N−ジメチルホルム
アミド等の極性溶媒に溶解し、過剰の塩化チオニル存在
下で室温から75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを
加熱及び減圧により留去する。その後析出物をヘキサン
等の溶媒で再結晶することにより、酸クロリドである
4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル
−1,1’ジカルボン酸クロリドを得る。次に、得た
4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル
−1,1’ジカルボン酸クロリドとビスアミノフェノー
ル化合物である2,2’-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキ
シ−5−トリフルオロメチルフェニル)ヘキサフルオロ
プロパンとを通常N−メチル−2−ピロリドン等の極性
溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、−30
℃から室温で反応させることによりポリベンゾオキサゾ
ール前駆体を得ることができる。
【0028】前記一般式(2)、(4)、(6)で表さ
れる本発明のポリベンゾオキサゾール樹脂は、このよう
にして得られた前記一般式(1)、(3)、(5)で表
されるポリベンゾオキサゾール前駆体を従来法の通り、
加熱または、脱水剤で処理することにより縮合反応し、
得ることができる。これに、必要により各種添加剤とし
て、界面活性剤やカップリング剤等を添加し、半導体用
層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシ
ブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶
配向膜等として用いることができる。
【0029】また、本発明におけるポリベンゾオキサゾ
ール樹脂は、その前駆体と感光剤としてナフトキノンジ
アジド化合物を用いることで、感光性樹脂組成物として
用いることが可能である。
【0030】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
は、通常、これを溶剤に溶解し、ワニス状にして使用す
るのが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロ
リドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N、N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチレエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノメチレエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテ
ート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエ
ーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル
−3−メトキシプロピオネート等を1種、または2種以
上混合して用いることが出来る。
【0031】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体の
使用方法は、上記該前駆体を上記溶剤に溶解し、適当な
支持体、例えばガラス、金属、シリコーンウエハーやセ
ラミック基盤等に塗布する。塗布方法は、スピンナーを
用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、
浸漬、印刷、ロールコーティング等が選ばれる。このよ
うにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、ポリベ
ンゾオキサゾール樹脂に変換し用いることが好ましい。
【0032】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、実施例の内容になんら限定されるものではない。
以下、部は重量部を示す。
【0033】「実施例1」4,4’−ヘキサフルオロイ
ソプロピリデンジフェニル−1,1’ジカルボン酸(ク
ラリアント・ジャパン(株)製)25部、塩化チオニル
(岸田化学(株)製)45ml及び乾燥DMF0.5m
lを反応容器に入れ、60℃で2時間反応させた。反応
終了後、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去
した。析出物をヘキサン(関東化学(株)製)を用いて
再結晶を行い、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリ
デンジフェニル−1,1’ジカルボン酸クロリド23部
を得た。
【0034】2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5−パーフルオロシクロヘキシルフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン17.77部(0.02mol)、
一般式(8)で表されるアミノフェノール化合物を乾燥
したジメチルアセトアミド2部に溶解し、ピリジン(岸
田化学(株)製)3.96部(0.05mol)を添加
後、乾燥窒素下、−15℃でジメチルアセトアミド1部
に4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニ
ル−1,1’ジカルボン酸クロリド8.46部(0.0
2mol)を溶解したものを30分掛けて滴下した。滴
下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その
後、反応液を蒸留水70mlに滴下し、沈殿物を集め、
乾燥することによりポリベンゾオキサゾール前駆体を得
た。このポリベンゾオキサゾール前駆体をN−メチル−
2−ピロリドンに溶解し、孔径0.2μmのテフロン
(登録商標)フィルターで濾過しワニスを得た。
【0035】このワニスをガラス板上にギャップ300
μmのドクターナイフを用いて塗布した。その後、オー
ブン中で70℃1時間乾燥し、はく離して膜厚20μm
のポリベンゾオキサゾール前駆体フィルムを得た。その
フィルムを金枠で固定し、150℃/30分、250℃
/30分、350℃/30分の順で窒素雰囲気下で加熱
し、ポリベンゾオキサゾール樹脂を得た。この試験フィ
ルムを用いて、各種特性を評価し、その結果を表1にま
とめた。
【0036】「実施例2」1,2,3,5−テトラフル
オロ−2,6−ジシアノベンゼン(SDSバイオテック
社製)25部を65%硫酸水125部に加えた。加熱し
て溶解させたあと還流条件下3時間加熱した。析出した
結晶を吸引濾過し、集めた結晶を濃塩酸(和光純薬工業
(株))で洗浄後風乾し、2,4,5,6−テトラフル
オロイソフタル酸18部を得た。実施例1の4,4’−
ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’
ジカルボン酸クロリド8.46部(0.02mol)の
代わりに、2,4,5,6−テトラフルオロイソフタル
酸から実施例1と同様の酸クロリド化により得た2,
4,5,6−テトラフルオロイソフタル酸クロリド5.
42部(0.02mol)を用いて、実施例1と同様に
ポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0037】「実施例3」実施例1の4,4’−ヘキサ
フルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’ジカル
ボン酸クロリド8.46部(0.02mol)の代わり
に、4,4’−オキシジフェニル−1,1’ジカルボン
酸から実施例1と同様の酸クロリド化により得られた
4,4’−オキシジフェニル−1,1’ジカルボン酸ク
ロリド5.90部(0.02mol)を用いて、実施例
1と同様にポリベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価
を行った。
【0038】「実施例4」実施例1の4,4’−ヘキサ
フルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’ジカル
ボン酸クロリド8.46部(0.02mol)の代わり
に、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェ
ニル−1,1’ジカルボン酸クロリド4.23部(0.
01mol)と4,4’−オキシジフェニル−1,1’
ジカルボン酸クロリド2.95部(0.01mol)を
用いて、実施例1と同様にポリベンゾオキサゾール樹脂
を作製し、評価を行った。
【0039】「実施例5」実施例1の4,4’−ヘキサ
フルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’ジカル
ボン酸クロリド8.46部(0.02mol)の代わり
に4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニ
ル−1,1’ジカルボン酸クロリド4.23部(0.0
1mol)と2,4,5,6−テトラフルオロイソフタ
ル酸クロリド2.71部(0.01mol)を用いて、
実施例1と同様にポリベンゾオキサゾール樹脂を作製
し、評価を行った。
【0040】「実施例6」実施例1の2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−パーフルオロシク
ロヘキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.7
7部(0.02mol)の代わりに一般式(12)で表
される化合物19.77(0.02mol)を用いて、
実施例1と同様にポリベンゾオキサゾール樹脂を作製
し、評価を行った。
【0041】「実施例7」実施例1の2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−パーフルオロシク
ロヘキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.7
7部(0.02mol)の代わりに一般式(13)で表
されるアミノフェノール化合物20.41部(0.02
mol)を用いて、実施例1と同様にポリベンゾオキサ
ゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0042】「実施例8」実施例1の2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−パーフルオロシク
ロヘキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.7
7部(0.02mol)の代わりに一般式(9)で表さ
れるアミノフェノール化合物16.25部(0.02m
ol)を用いて、実施例1と同様にポリベンゾオキサゾ
ール樹脂を作製し、評価を行った。
【0043】「比較例1」実施例1の2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−パーフルオロシク
ロヘキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.7
7部(0.02mol)の代わりに4,4’−ジアミノ
−3,3’−ジヒドロキシビフェニル4.32部(0.
02mol)を、また4,4’−ヘキサフルオロイソプ
ロピリデンジフェニル−1,1’ジカルボン酸クロリド
8.46部(0.02mol)の代わりに4,4’−オ
キシジフェニル−1,1’ジカルボン酸クロリド5.9
0部(0.02mol)を用いて、実施例1と同様にポ
リベンゾオキサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0044】「比較例2」実施例1の2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−パーフルオロシク
ロヘキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.7
7部(0.02mol)の代わりに4,4’−ジアミノ
−3,3’−ジヒドロキシビフェニル4.32部(0.
02mol)を用いて、実施例1と同様にポリベンゾオ
キサゾール樹脂を作製し、評価を行った。
【0045】「比較例3」実施例1の2,2’−ビス
(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−パーフルオロシク
ロヘキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン17.7
7部(0.02mol)の代わりに2,2−ビス(3−
アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン4.33部(0.02mol)を、また4,4’−
ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェニル−1,1’
ジカルボン酸クロリド8.46部(0.02mol)の
代わりに4,4’−オキシジフェニル−1,1’ジカル
ボン酸クロリド5.90部(0.02mol)を用い
て、実施例1と同様にポリベンゾオキサゾール樹脂を作
製し、評価を行った。
【0046】「比較例4」2,2’−ビス(4−アミノ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子
(株)製)6.69部(0.02mol)を乾燥したN
−メチル−2−ピロリドン2部に溶解し、乾燥窒素下、
10℃で、N−メチル−2−ピロリドン1部にヘキサフ
ルオロイソプロピリデン−2,2’−ビスフタル酸無水
物(ダイキン工業(株)製)8.88部を溶解したもの
を30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、
室温で2時間攪拌した。その後、反応液を蒸留水100
mlに滴下し、沈殿物を集め、乾燥することによりポリ
イミド前駆体を得た。このポリイミド前駆体をN−メチ
ル−2−ピロリドンに溶解し、実施例1と同様にしてポ
リイミド樹脂を作製し、評価を行った。実施例と比較例
での評価結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】表1の結果から、耐熱性および吸水率に関
しては全てのポリベンゾオキサゾール樹脂の実施例およ
び比較例は良好な結果を示した。しかし誘電率に関して
は比較例のポリベンゾオキサゾール樹脂は実施例よりも
高い誘電率となり、本発明の構造を有さないポリベンゾ
オキサゾール樹脂では誘電率、耐熱性、吸水率の全てを
満足させ得ないことがわかる。以上の実施例から本発明
により、電気特性、熱特性、低吸水性に優れたポリベン
ゾオキサゾール樹脂を得られることが示される。
【0049】
【発明の効果】本発明のポリベンゾオキサゾール前駆体
及び樹脂は、電気特性、熱特性、機械特性、物理特性に
優れた樹脂に関するものである。従って、電気特性、熱
特性、機械特性、物理特性が要求される様々な分野、例
えば半導体用の層間絶縁膜、保護膜、多層回路の層間絶
縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレ
ジスト膜、液晶配向膜などとして適用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山地 貴志 東京都品川区東品川2丁目5番8号 住友 ベークライト株式会社内 Fターム(参考) 4J043 PA02 PB08 PB13 PB24 PC145 PC146 PC155 PC156 QB15 QB23 QB45 QB61 RA05 RA52 SA06 SA46 SA55 SA71 SB01 TA03 TA12 TA26 TA47 TB01 UA122 UA131 UA132 UB061 UB062 UB072 UB122 VA052 VA101 WA06 XA03 XB27 XB33 YA06 ZA04 ZA12 ZA43 ZA60 ZB02 ZB23 ZB50

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表される繰り返し単位を有
    するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化1】 (式(1)中、nは2〜1000までの整数を示す。R
    1、Rf2は一般式(A)で表される。lは3〜8まで
    の整数を示す。また、Rf1、Rf2は互いに同じであっ
    ても異なってもよい。Rf3はH、FまたはCmF2m
    +1であり、mは1〜10までの整数を示す。Xは2価
    以上の有機基を表す。) 【化2】
  2. 【請求項2】一般式(2)で表される繰り返し単位を有
    するポリベンゾオキサゾール樹脂。 【化3】 (式(2)中、nは2〜1000までの整数を示す。R
    1、Rf2は一般式(A)で表される。lは3〜8まで
    の整数を示す。また、Rf1、Rf2は互いに同じであっ
    ても異なってもよい。Rf3はH、FまたはCmF2m
    +1であり、mは1〜10までの整数を示す。Xは2価
    以上の有機基を表す。)
  3. 【請求項3】一般式(3)で表される繰り返し単位を有
    するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化4】 (式(3)中、nは2〜1000までの整数を示す。R
    1、Rf2は一般式(A)で表される。lは3〜8まで
    の整数を示す。また、Rf1、Rf2は互いに同じであっ
    ても異なってもよい。Rf3はH、FまたはCmF2m
    +1であり、mは1〜10までの整数を示す。Xは2価
    以上の有機基を表す。)
  4. 【請求項4】一般式(4)で表される繰り返し単位を有
    するポリベンゾオキサゾール樹脂。 【化5】 (式(4)中、nは2〜1000までの整数を示す。R
    1、Rf2は一般式(A)で表される。lは3〜8まで
    の整数を示す。また、Rf1、Rf2は互いに同じであっ
    ても異なってもよい。Rf3はH、FまたはCmF2m
    +1であり、mは1〜10までの整数を示す。Xは2価
    以上の有機基を表す。)
  5. 【請求項5】一般式(5)で表される繰り返し単位を有
    するポリベンゾオキサゾール前駆体。 【化6】 (式(5)中、nは2〜1000までの整数を示す。R
    1、Rf2は一般式(A)で表される。lは3〜8まで
    の整数を示す。また、Rf1、Rf2は互いに同じであっ
    ても異なってもよい。Rf3はH、FまたはCmF2m
    +1であり、mは1〜10までの整数を示す。Xは2価
    以上の有機基を表す。)
  6. 【請求項6】一般式(6)で表される繰り返し単位を有
    するポリベンゾオキサゾール樹脂。 【化7】 (式(6)中、nは2〜1000までの整数を示す。R
    1、Rf2は一般式(A)で表される。lは3〜8まで
    の整数を示す。また、Rf1、Rf2は互いに同じであっ
    ても異なってもよい。Rf3はH、FまたはCmF2m
    +1であり、mは1〜10までの整数を示す。Xは2価
    以上の有機基を表す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002105202A (ja) * 2000-10-03 2002-04-10 Daikin Ind Ltd ビス(3−アミノ−5−アリール−4−ヒドロキシアリール)フルオロアルカン誘導体
JP2008156614A (ja) * 2006-11-30 2008-07-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd ポジ型感光性樹脂組成物、硬化膜、保護膜、絶縁膜およびそれを用いた半導体装置、表示体装置。

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JP2002105202A (ja) * 2000-10-03 2002-04-10 Daikin Ind Ltd ビス(3−アミノ−5−アリール−4−ヒドロキシアリール)フルオロアルカン誘導体
JP2008156614A (ja) * 2006-11-30 2008-07-10 Sumitomo Bakelite Co Ltd ポジ型感光性樹脂組成物、硬化膜、保護膜、絶縁膜およびそれを用いた半導体装置、表示体装置。

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