JP2000219682A - アルキルエ−テル化メラミンの貯蔵方法 - Google Patents

アルキルエ−テル化メラミンの貯蔵方法

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JP2000219682A
JP2000219682A JP11019410A JP1941099A JP2000219682A JP 2000219682 A JP2000219682 A JP 2000219682A JP 11019410 A JP11019410 A JP 11019410A JP 1941099 A JP1941099 A JP 1941099A JP 2000219682 A JP2000219682 A JP 2000219682A
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melamine
alkyl etherified
etherified melamine
alkyletherified
amine compound
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Hiroaki Ishii
宏明 石井
Satoshi Kashiwamori
聡 栢森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵中のアルキルエーテル化メラミンの分子
量増加を長期間に亘って抑制し、これを電着塗料の硬化
剤として用いる場合は、長期間に亘り常に良好な電着塗
膜を形成することのできる、アルキルエーテル化メラミ
ンの貯蔵方法を提供する。 【解決手段】 アルキルエ−テル化メラミンを貯蔵する
に際し、前記アルキルエーテル化メラミンの100重量
部当たり、アミン化合物を0.01〜5重量部共存させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵中のアルキル
エーテル化メラミンの多量体化を防止し、長期間に亘り
アルキルエーテル化メラミンを安定に貯蔵することので
きる、アルキルエーテル化メラミンの貯蔵方法に関す
る。本発明の貯蔵方法は、アルキルエーテル化メラミン
を電着塗料用硬化剤として用いる場合の貯蔵方法とし
て、特に優れたものである。
【0002】
【従来の技術】水性アニオン樹脂等を電気泳動によって
基材表面に塗装する電着塗装方法に於いて、アルキル基
でエ−テル化されたメチロ−ルメラミン(以下、アルキ
ルエ−テル化メラミンと記載する)が塗膜の硬化剤とし
て一般に使用されている。
【0003】アルキルエ−テル化メラミンは、分子量
や、アルキル基の種類等に応じてそれぞれの物性が微妙
に相違する。このため、アルキルエーテル化メラミンを
電着塗料用硬化剤として用いる場合、併用される水性ア
ニオン樹脂への適性を実験的に確認の上、最適の物性の
ものが選択される。このようにして各水性アニオン樹脂
に応じて最適なアルキルエ−テル化メラミンの組合せが
一旦定まった後は、その組合せを継続することにより、
電着塗料の性能を一定に維持しようとしている。
【0004】しかしながら、室温で数ケ月ほど保管され
たアルキルエ−テル化メラミン、または冬期に固化防止
のために30〜40℃の温度に加温されて2ケ月ほど貯
蔵されたアルキルエ−テル化メラミンは、製造直後のア
ルキルエ−テル化メラミンとの組合せであれば良好な塗
膜を形成する水性アニオン樹脂と共に使用した場合、得
られる電着塗膜にハジキまたは塗りムラ等の欠陥が発生
するという問題がある。
【0005】本発明者らの知る限りでは、かかる問題の
確実な解決手段は、特に知られておらず、わずかに、電
着塗料の製造業者、または塗装業者において、アルキル
エ−テル化メラミンを製造後から比較的短期間の内に使
用することにより、上記問題の回避を図ることが行われ
てきているに過ぎない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決するために鋭意検討した結果、製造後長期間経
過したアルキルエ−テル化メラミンは、製造直後のもの
と比較して分子量が増加しており、その分子量の増加が
電着塗膜におけるハジキまたは塗りムラ等の塗膜欠陥の
発生原因であることを見出した。更に、その後の検討に
より、アルキルエ−テル化メラミンの高分子量化の抑制
のためには、アミン化合物を共存させることが有効であ
ることを見出した。本発明は上記知見に基づき完成する
に至ったものである。
【0007】従って本発明の目的は、貯蔵中のアルキル
エーテル化メラミンの分子量増加を長期間に亘って抑制
し、これを硬化剤として電着塗料に用いる場合は、長期
間に亘り常に良好な電着塗膜を形成することのできる、
アルキルエーテル化メラミンの貯蔵方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、以下に示すものである。 〔1〕 アルキルエ−テル化メラミンを貯蔵するに際
し、前記アルキルエーテル化メラミンの100重量部当
たり、アミン化合物を0.01〜5重量部共存させるこ
とを特徴とするアルキルエ−テル化メラミンの貯蔵方
法。 〔2〕 貯蔵するアルキルエーテル化メラミンが有機溶
剤に溶解されている前記〔1〕に記載のアルキルエーテ
ル化メラミンの貯蔵方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に於いては、前記のように
アルキルエ−テル化メラミンを貯蔵するに際し、前記ア
ルキルエーテル化メラミンの100重量部当たり、アミ
ン化合物を0.01〜5重量部共存させるものである。
【0010】本発明に於いて、アルキルエーテル化メラ
ミンは、メラミンとホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド等のアルデヒド化合物との縮合体、および該縮合体を
更にメタノ−ル、エタノ−ル、イソプロパノ−ル、ノル
マルブタノ−ル等のアルコ−ルによってエ−テル化させ
た縮合体を含む。また、上記アルキルエーテル化メラミ
ンは、イソプロパノ−ル、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ、ノルマルブチルセロソルブ、エチレングリコ
−ル、プロピレングリコ−ル等の水混和性有機溶剤の溶
液であっても良い。
【0011】メラミンをホルムアルデヒドでメチロール
化し、次いでアルコールを作用させてアルキルエーテル
化する方法で製造したものを前記アルキルエーテル化メ
ラミンの一例として下記式(1)に示す。
【0012】
【化1】
【0013】(但し、式(1)において、R1〜R6は独
立して水素原子、または炭素数1〜4の直鎖状若しくは
分岐状アルキル基を示す。) このアルキルエーテル化メラミンは、例えば電着塗料用
硬化剤等として市販されている公知の化合物である。
【0014】前記アルキルエーテル化メラミンと共存さ
せるアミン化合物は、モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、ジメチルエ
タノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ル
アミン等のアルカノ−ルアミン類、ピリジン、ピペリジ
ン等の環状アミン類や、その他のアミン化合物が例示で
きる。
【0015】前記アルキルエーテル化メラミンを電着塗
料の硬化剤として用いる場合、アルキルエーテル化メラ
ミンと共存させるアミン化合物としては、電着塗料の中
和剤に用いるアミン化合物と同一のアミン化合物を用い
る事が望ましい。
【0016】なお、アミン化合物の代りに無機塩基をア
ルキルエーテル化メラミンと共存させたものを硬化剤と
して電着塗料に混入すると、この電着塗料を用いて形成
した電着塗膜は硬化不良等を生じやすい。このため、無
機塩基はアミン化合物の代替物として使用できない。
【0017】アミン化合物の共存量は、アルキルエーテ
ル化メラミン100重量部当り0.01〜5重量部であ
り、0.1〜2重量部が好ましい。アミン化合物の共存
量が0.01重量部未満の場合は、アルキルエーテル化
メラミンの分子量増加を十分に抑制することができな
い。また、5重量部を超える場合は、アルキルエーテル
化メラミンの貯蔵中に着色する場合があり、好ましくな
い。
【0018】本発明に於いては、アルキルエーテル化メ
ラミン100重量部当り、0.01〜5重量部のアミン
化合物を共存させることにより、効果的にアルキルエー
テル化メラミンの分子量の増加を抑制し、その物性の変
化を起すことのない状態で長期間貯蔵することができ
る。
【0019】アルキルエーテル化メラミンをアミン化合
物の共存下で貯蔵する際は、有機溶剤は共存しても、共
存していなくても良い。
【0020】アルキルエーテル化メラミンとアミン化合
物とを有機溶剤に溶解した状態で貯蔵する場合、好まし
い有機溶剤としては、イソプロパノール、メチルセロソ
ルブ、エチルセロソルブ、ノルマルブチロセロソルブ、
エチレングリコール、プロピレングリコール等の水混和
性有機溶剤を例示できる。
【0021】本発明の貯蔵方法により貯蔵したアルキル
エーテル化メラミンは、保存期間中その物性の変化が最
小限に制御されている。このため、この貯蔵したアルキ
ルエーテル化メラミンをアニオン電着塗料用の硬化剤と
して使用して電着塗料を製造する場合、得られる電着塗
料は長期間に亘り常に一定の物性の電着塗膜を与える。
従って、本発明の貯蔵方法により貯蔵したアルキルエー
テル化メラミンは水性アニオン系電着塗料用の硬化剤と
して好適である。
【0022】本発明の貯蔵方法で貯蔵したアルキルエー
テル化メラミンを硬化剤として配合すべき水性アニオン
系電着塗料としては、従来用いられている何れのもので
も良い。アニオン系電着塗料の主成分として用いられる
アニオン系樹脂は、カルボキシル基が塩基で部分的に、
または全て中和されたカルボキシレ−ト単位を有する重
合体である。該重合体としては、耐候性に優れる塗膜を
形成できる点で、アニオン系アクリル樹脂が好ましい。
上記アニオン系アクリル樹脂は、カルボキシル基含有単
量体と、他のアクリル系単量体との共重合により得られ
るカルボキシル基含有アクリル樹脂を、塩基で中和する
ことにより得ることができる。
【0023】また、アニオン系樹脂は、上記カルボキシ
レ−ト単位以外に、さらに水酸基を有する重合体である
ことを要する。アニオン系樹脂が水酸基を有する場合
は、この水酸基と前記アルキルエーテル化メラミンとが
反応することによりアニオン系樹脂の分子間架橋が起
り、その結果硬度の高い塗膜を得ることができる。
【0024】アニオン系アクリル樹脂は、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、およびイタコン酸等のα、
β−エチレン性不飽和カルボン酸と、β−ハイドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−ト、β−ハイドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレ−ト、アリルアルコ−ル等の水酸基
含有ビニル単量体と、必要により他のアクリル系単量体
等とを共重合することにより得られる。
【0025】α、β−エチレン性不飽和カルボン酸や、
水酸基含有ビニル単量体と共重合させる前記以外のアク
リル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレ−ト、
エチル(メタ)アクリレ−ト、イソプロピル(メタ)ア
クリレ−ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、ノルマ
ルブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レ−ト、及びグリシジル(メタ)アクリレ−ト等の(メ
タ)アクリレ−ト、N−ブトキシ(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロ−ル(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミド等を挙げることができる。
【0026】さらに、必要により、上記アクリル系単量
体以外に、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)ア
クリロニトリル等を共重合してもよい。
【0027】アニオン系アクリル樹脂は、水分散性を示
すのに充分な量のカルボキシル基を含有していることを
要する。これは酸価として20〜120mg−KOH/
g−resin程度のカルボキシル基を含有しているこ
とに相当する。
【0028】また、アルキルエーテル化メラミンとの反
応による塗膜の架橋硬化の観点からは、アニオン系アク
リル樹脂は水酸基を有していることを要する。具体的に
は水酸基価が40〜200mg−KOH/g−resi
nのものが好ましい。
【0029】上記アニオン系アクリル樹脂は、溶液重
合、エマルジョン重合、懸濁重合等のいずれによっても
製造できるが、イソプロパノ−ル、エチレングレコ−
ル、プロピレングリコ−ル等のアルコ−ル系溶剤、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ及びノルマルブチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系溶剤等の水混和性有機溶剤を
用いる溶液重合で製造することが工業生産上、特に好ま
しい。
【0030】重合触媒は、アゾ系化合物、パ−オキサイ
ド系化合物、ジアゾ系化合物等が好ましい。これらの使
用量、及び用法は常法に従う。
【0031】アニオン系アクリル樹脂の平均分子量は、
7,000〜150,000が好ましく、10,000
〜130,000が更に好ましい。
【0032】上記アニオン系樹脂を用いて電着塗料を製
造する方法は、公知の方法に準じる。即ち、アニオン系
樹脂、及びアルキルエーテル化メラミンの有機溶剤溶液
に、水及び中和用の塩基を加え、これにより水性分散液
に転換する方法等を例示することができる。
【0033】アニオン系樹脂と、アルキルエーテル化メ
ラミンとの混合割合は、重量基準で、9:1〜4:6が
好ましい。
【0034】中和用塩基としてはモノメチルアミン、ヂ
エチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミン類、
ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
アルカノールアミン類、ピリジン、ピペリジン等の環状
アミン類、その他の有機塩基類が使用できる。
【0035】しかし、前述のようにアルキルエーテル化
メラミンと共存させるアミン化合物と、電着塗料の中和
剤に用いるアミン化合物とは同一種類のアミン化合物を
用いる事が望ましい。
【0036】中和用の塩基の使用量は、アニオン系樹脂
中のカルボキシル基に対し、0.2〜1当量が好まし
い。
【0037】上記のようにして製造した電着塗料は、そ
れ自体当業者に公知の塗装条件で電着塗装に供される。
例えば、電着塗装浴を用いてアルミニウム系基材を塗装
する場合の一般的電着塗装条件を以下に示す。
【0038】塗装浴温度:15〜35℃ 塗装電圧:50〜250V 塗装時間:1〜5分間 電着塗装後、塗膜表面に付着した電着塗料液を水洗除去
し、次いで塗膜を140〜200℃に加熱することによ
り、塗膜を硬化させる。
【0039】なお、電着塗装浴には酸化チタン等の各種
顔料、染料等を添加しても良い。更に、低光沢艶消し塗
膜を得る目的で、アニオン系樹脂の有するカルボキシル
基と結合してアニオン系樹脂の分子間架橋を生じるアル
ミニウムキレート化合物等を添加することもできる。
【0040】アルミニウム基材の電着塗装の利用分野と
しては、アルミサッシ等の建具、各種電子部品、その他
のアルミニウム製品がある。
【0041】アルミニウム以外の基材の電着塗装の利用
分野としては、自動車その他の各種鉄製品を含む金属製
品がある。
【0042】以下、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。
【0043】
【実施例】実施例1〜3 アルキルエーテル化メラミン100重量部当り、各種ア
ミン化合物を以下の表中に記載の量添加して貯蔵した。
アルキルエーテル化メラミンとしてMX−50(メチル
/ブチル混合エーテル化メチロールメラミン (株)三
和ケミカル製)を使用した。経時的に、貯蔵しているア
ルキルエーテル化メラミンをGPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)により分析し、未縮合のアル
キルエーテル化メラミン単量体の定量を行った。得られ
た結果を表1に示した。
【0044】
【表1】 また、貯蔵したアルキルエーテル化メラミン40重量
部、及びアルミキレートOL−1000(アルミニウム
のアセト酢酸エチルキレート化合物 川研ファインケミ
カル(株)製)3重量部を混合した溶液を、表2に示す
アニオン系アクリル樹脂のイソプロピルアルコール溶液
60重量部に加えた。得られた混合液中のアニオン樹脂
のカルボキシル基の65モル%をトリエチルアミンで中
和した。次いで、これに徐々に水を加え、固形分濃度が
8重量%のアニオン系電着塗料を得た。
【0045】上記方法で製造したアニオン系電着塗料液
をガラス試験管に高さ150mmになるように入れ、次
いで試験管立てに試験管を静置した。静置してから72
時間経過後、試験管の底部の沈降物の高さを測定した。
その結果を表1の最下段に示した。
【0046】なお、表1におけるアミン化合物の配合量
は、アルキルエーテル化メラミン100重量部当りの重
量部数を示し、また「沈降高さ(mm)」は50℃で1
2週間貯蔵した後のアルキルエーテル化メラミンを用い
て製造した電着塗料液による試験結果を示す。
【0047】
【表2】 比較例1 アミン化合物を添加すること無く、実施例1〜3と同一
条件でアルキルエーテル化メラミン(MX−50)を貯
蔵した。実施例1〜3と同様に経時的に測定したアルキ
ルエーテル化メラミン単量体の含有量を表1に示した。
【0048】更に、実施例1〜3と同様にしてアニオン
系電着塗料を製造した。実施例1〜3と同様にして、製
造したアニオン系電着塗料の静置72時間後の沈降物の
高さを測定した。その測定結果を表1に示した。
【0049】実施例4〜6 アルキルエーテル化メラミンとしてサイメル235(三
井サイテック(株)製、メチル/ブチル混合エーテル化
メチロールメラミン)を用いた場合の、アルキルエーテ
ル化メラミンの単量体の含有量の経時変化、およびその
貯蔵後のアルキルエーテル化メラミンを用いて実施例1
〜3と同様にして製造したアニオン電着塗料の静置72
時間後に測定した沈降高さを表3に示した。用いたアミ
ン化合物の種類、配合量、および貯蔵条件を表3に示し
た。
【0050】比較例2 アルキルエーテル化メラミンとしてサイメル235を用
いて、これにアミン化合物を添加すること無く、貯蔵し
た。経時的に測定したアルキルエーテル化メラミン単量
体の含有量を表3に示した。
【0051】更に、実施例1〜3と同様にしてアニオン
系電着塗料を製造した。実施例1〜3と同様にして、製
造したアニオン系電着塗料の静置72時間後の沈降物の
高さを測定した。その測定結果を表3に示した。
【0052】
【表3】 なお、表3におけるアミン化合物の配合量は、アルキル
エーテル化メラミン100重量部当りの重量部数を示
し、また「沈降高さ(mm)」は105℃にて16時間
貯蔵した後のアルキルエーテル化メラミンを用いて製造
した電着塗料液による試験結果を示す。
【0053】表1、3の結果から、以下に述べることが
分る。
【0054】アミン化合物を共存させて貯蔵したアルキ
ルエーテル化メラミンを用いた実施例1〜6に於いて
は、貯蔵時間が経過してもアルキルエーテル化メラミン
単量体量の含有率(%)の減少が殆ど認められず、従っ
て貯蔵中のアルキルエーテル化メラミンの物性の変化は
最小限に抑制されていることが分る。これに対し、アミ
ン化合物を共存させていないアルキルエーテル化メラミ
ンを用いた比較例1、2に於いては、貯蔵時間の経過と
共に、アルキルエーテル化メラミン単量体量の含有率
(%)の減少が著しく、従って貯蔵中のアルキルエーテ
ル化メラミンの物性の変化が著しいことが分る。事実、
貯蔵後のアルキルエーテル化メラミンを硬化剤として用
いて電着塗料を製造すると、その静置沈降高さは表1、
3に示すように実施例に於いては2mm以内であるのに
対し、比較例1に於いては12mm、比較例2に於いて
は7mmであった。これらの結果から、本発明の貯蔵法
によるアルキルエーテル化メラミンを電着塗料の硬化剤
に用いることにより、電着塗料中に塗膜欠陥の原因とな
る沈降性異物の発生が抑制されることが分る。
【0055】
【発明の効果】本発明の貯蔵方法に於いては、アルキル
エーテル化メラミンにアミン化合物を共存させているの
で、貯蔵中のアルキルエーテル化メラミンの重合を確実
に抑制し、常にほぼ同一物性のアルキルエーテル化メラ
ミンを各種用途に供することができる。このため、アル
キルエーテル化メラミンを電着塗料用硬化剤として用い
る場合は、長期間に亘り安定したほぼ同一物性の電着塗
料を供給でき、電着塗料の塗膜欠陥の発生を長期間に亘
り有効に防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CG041 GA03 GA06 JB03 JB04 JB09 JB29 JB36 KA03 KA06 MA07 MA09 NA26 PA04 PC02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキルエ−テル化メラミンを貯蔵する
    に際し、前記アルキルエーテル化メラミンの100重量
    部当たり、アミン化合物を0.01〜5重量部共存させ
    ることを特徴とするアルキルエ−テル化メラミンの貯蔵
    方法。
  2. 【請求項2】 貯蔵するアルキルエーテル化メラミンが
    有機溶剤に溶解されている請求項1に記載のアルキルエ
    ーテル化メラミンの貯蔵方法。
JP11019410A 1999-01-28 1999-01-28 アルキルエ−テル化メラミンの貯蔵方法 Pending JP2000219682A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008069242A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Nippon Avionics Co Ltd 熱硬化性樹脂の保管方法

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