JP2000218537A - ワイヤソーの加工液供給装置 - Google Patents

ワイヤソーの加工液供給装置

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JP2000218537A
JP2000218537A JP1977699A JP1977699A JP2000218537A JP 2000218537 A JP2000218537 A JP 2000218537A JP 1977699 A JP1977699 A JP 1977699A JP 1977699 A JP1977699 A JP 1977699A JP 2000218537 A JP2000218537 A JP 2000218537A
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JP
Japan
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tank
working fluid
wire
wire saw
heat exchanger
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JP1977699A
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English (en)
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Masashi Nagatsuka
真史 永塚
Shinji Shibaoka
伸治 芝岡
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加工液の配管を短くするとともに、加工液の温
度制御の即答性を向上することのできるワイヤソーの加
工液供給装置を提供すること。 【解決手段】本発明は、加工液を貯留する加工液タンク
46、該加工液タンク46内の加工液の温度制御を行う
熱交換器50、該熱交換器50に加工液を循環供給する
循環ポンプ106、ワイヤ列20に加工液を供給する供
給ポンプ52、及び供給ポンプ52の供給量を測定する
流量計54をワイヤソー本体11から分離して、ワイヤ
ソー本体11と別体の台車48に搭載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワイヤソーの加工液
供給装置に係り、特にシリコン、ガラス、セラミック等
の脆性材料を切断するワイヤソーの加工液供給装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーは、複数個のグルーブローラ
にワイヤを巻きかけて形成したワイヤ列に加工液(スラ
リ)を供給しながら被加工物を押し付けることにより、
前記被加工物を薄板状のウェーハに切断する装置であ
る。ワイヤソーの加工液供給装置は、前記加工液を前記
ワイヤ列に供給するとともに、供給した加工液を加工液
タンクに回収し、回収した加工液をワイヤ列に循環供給
している。前記加工液タンク内の加工液は、一部が熱交
換器に送液され、熱交換器で温度調節された後、加工液
タンクに戻される。これにより、前記ワイヤ列に循環供
給される加工液は一定温度に調節される。
【0003】ところで、従来の加工液供給装置では、前
記加工液タンクは、供給した加工液を回収し易いように
被加工物の切断部の下方に設置され、また、加工液を温
度制御する熱交換器は、被加工物の切断部への熱影響を
考慮して、前記切断部から離して配設されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
加工液供給装置は、加工液タンクと熱交換器とが離れて
設置され、熱交換器で温度制御された加工液が加工液タ
ンクに戻るまでに長時間かかるので、温度制御の即答性
が悪いという問題があった。また、従来の加工液供給装
置では、加工液タンクや熱交換器の他にも、加工液の流
量を測定する流量計等がワイヤソー内に散在しており、
それらを結ぶ配管が長くなるという欠点があった。この
ため、加工液に含まれる砥粒や切削粉等が配管の内部に
固着し易くなり、配管のメンテナンスを頻繁に行う必要
があった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、加工液の配管を短くするとともに、加工液の温
度制御の即答性を向上させることができるワイヤソーの
加工液供給装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、被加工物を走行するワイヤ列に押し付けて
被加工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソーに設
けられ、被加工物の切断部に加工液を供給するととも
に、前記供給した加工液を回収して所定の温度に制御す
るワイヤソーの加工液供給装置において、前記加工液を
貯留する加工液タンクと、前記加工液タンクに貯留され
た加工液を所定の温度に制御する熱交換器とを、ワイヤ
ソー本体と別体の台車に搭載したことを特徴とする。
【0007】請求項1の発明によれば、熱交換器と加工
液タンクとを、ワイヤソー本体と別体の台車に搭載す
る。したがって、熱交換器と加工液タンクはそれぞれが
隣接した状態で配設されるので、熱交換器と加工液タン
クとを連結する配管が短くなり、熱交換器で温度制御さ
れた加工液が加工液タンクに戻るまでの時間が短縮され
る。これにより、温度制御の応答性を向上させることが
できる。また、請求項1の発明によれば、加工液タンク
を台車に搭載したので、加工液タンクを簡単に搬送する
ことができ、加工液タンクに貯留した加工液の交換作業
を効率よく行うことができる。
【0008】また、請求項2の発明によれば、請求項1
記載の台車に、循環手段、供給手段及び流量計測手段を
搭載する。これにより、熱交換器、加工液タンク、循環
手段、供給手段及び流量計測手段はそれぞれが隣接した
状態で配設されるので、それぞれ連結する配管を短くす
ることができる。したがって、請求項2の発明によれ
ば、加工液の配管のメンテナンスを容易に行うことがで
きる。また、請求項2の発明によれば、熱交換器、加工
液タンク、循環手段、供給手段及び流量計測手段をワイ
ヤソー本体から分離して、前記ワイヤソー本体と別体の
台車に搭載したので、ワイヤソー本体の内部を通過する
加工液の流路を短くすることができる。これにより、加
工液の熱によるワイヤソー本体への悪影響を防止するこ
とができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るワイヤソーの加工液供給装置の実施の形態について詳
説する。図1は、本発明の加工液供給装置が採用された
ワイヤソー10の斜視図であり、図2は、図1に示した
ワイヤソーにおいてワイヤソー本体11の主要部を露出
させた斜視図である。
【0010】これらの図に示すように、ワイヤソー10
は、ワイヤソー本体11、加工液供給ユニット44、加
工液回収タンク40、洗浄液タンク76及びオーバーフ
ロータンク56から構成される。ワイヤソー本体11に
は、ワイヤリール12が設けられ、このワイヤリール1
2に巻かれたワイヤ14は、多数のガイドローラ16、
16…で形成される一方側のワイヤ走行路を経て4本の
グルーブローラ18A、18B、18C、18Dに複数
回巻き掛けられ、これにより、ワイヤ14同士が平行な
ワイヤ列20が形成される。ワイヤ列20を形成したワ
イヤ14は、ワイヤ列20を挟んで左右対称に形成され
るとともに前記一方側のワイヤ走行路と同一構造の他方
側のワイヤ走行路を経て、図示しないワイヤリールに巻
き取られる。
【0011】前記ワイヤ列20の両側に形成されるワイ
ヤ走行路には、それぞれワイヤ案内装置22及びダンサ
ローラ24が配設され(一方側のみ図示)、ワイヤ案内
装置22によって、ワイヤ14がワイヤリール12から
一定ピッチで巻き取られまたは送りだされる。また、ダ
ンサローラ24には、所定重量のウェイト(図示せず)
が架設され、このウェイトによって走行するワイヤ14
に一定の張力が付与される。また、ワイヤ走行路には、
ワイヤ洗浄装置(図示せず)が設けられ、このワイヤ洗
浄装置において走行するワイヤ14に洗浄液を噴射する
ことによりワイヤ14に付着した加工液(スラリ)がワ
イヤ14から除去される。
【0012】前記ワイヤ14が巻きかけられた4本のグ
ルーブローラ18A〜18Dは、その両端が対向する一
対のスピンドルブラケット42、42に回転自在に支持
され、各々の回転中心を結んだ時にその形状が矩形状と
なる位置に配設されている。前記一対のスピンドルブラ
ケット42、42は、後述するオイルパン36の上部に
設置されている。
【0013】また、前記グルーブローラ18C及び前記
一対のワイヤリール12は、それぞれ正逆回転可能なモ
ータ26、28に連結されている。前記ワイヤ14は、
これらのモータ26、28を駆動することにより、一対
のワイヤリール12間を高速で往復走行する。前記ワイ
ヤ列20の上方には、ワークフィードテーブル30がフ
ィードベース32に上下にスライド自在に取り付けら
れ、フィードベース32に設けたモータ33によりワー
クフィードテーブル30は前記ワイヤ列20に対して垂
直に昇降移動される。また、ワークフィードテーブル3
0の下部には、図示しないインゴットが結晶方位合わせ
された状態で保持される。
【0014】前記ワイヤ列20の下方には、オイルパン
36が設置され、このオイルパン36によって前記ワイ
ヤ列20に供給された加工液が回収される。オイルパン
36の内側には、傾斜面が形成されており、傾斜面の下
端に回収パイプ38(図5参照)が接続されている。回
収パイプ38は、先端が加工液回収タンク40に連結さ
れ、これにより、オイルパン36に回収された加工液
は、回収パイプ38を介して加工液回収タンク40に貯
留される。
【0015】図3は、図1に示した加工液回収タンク4
0のA矢視図であり、図4及び図5は、図3で示した加
工液回収タンク40の平面図及び左側面図である。加工
液回収タンク40は、加工液を一時的に貯留するタンク
であり、前記回収パイプ38によって送液された加工液
が、供給口40Aを介して内部に貯留される。この供給
口40Aの上部には、カバー60が取り付けられてい
る。カバー60は、供給口40Aを中心としてコの字状
に組み付けられた3枚の側板60A、60A、60A
と、該側板60Aの上部に組み付けられた上板60Bと
から構成される。中央の側板60Aの下端は、蝶番62
によって加工液回収タンク40の蓋に取り付けられ、こ
れにより、カバー60は矢印B方向に揺動自在に構成さ
れる。このカバー60をワイヤソー本体11側に回転さ
せると、カバー60が回収パイプ38の先端を囲むた
め、回収パイプ38と供給口40Aとの隙間から加工液
が飛散することを防止することができる。
【0016】また、前記供給口40Aの下方には、目の
細かい金網58が設けられ、回収パイプ38から送液さ
れた加工液が全てこの金網58を通過するように構成さ
れる。これにより、前記加工液は、金網58によってイ
ンゴットの破片等のゴミが除去された状態で、加工液回
収タンク40内に貯留される。また、加工液回収タンク
40には、回収された加工液を図6の加工液タンク46
に送液する回収ポンプ66が図5の如く設けられる。回
収ポンプ66のインペラは、樹脂材料、たとえばポリア
セタール系のエンジニアプラスチックで作られる。これ
により、金属製のインペラを用いたときのように、イン
ペラが加工液によって磨耗して金属粉が発生することが
ない。したがって、金属粉がインゴットの切断部に付着
してインゴットの切断精度を悪化させることがない。
【0017】また、加工液回収タンク40には、回収し
た加工液の液面高さを測定する液面計68が設置され
る。液面計68は主として、昇降棒70、フロート7
2、ケーシング74及びセンサ75で構成される。昇降
棒70は、加工液回収タンク40に垂直方向にスライド
自在に支持され、この昇降棒70の下端にフロート72
が取り付けられる。フロート72は、ドーナツ状に形成
され、中央の円孔に前記昇降棒70が挿入される。昇降
棒70には、フロート72の上下にナット78、78が
取り付けられ、このナット78、78に挟持されること
により、前記フロート72は、昇降棒70に固定され
る。
【0018】前記昇降棒70はアルミによって中空状に
形成され、また、前記フロート72は薄厚のステンレス
で中空状に形成されている。これにより、昇降棒70及
びフロート72は、軽量化が図られ、比重の小さい液
体、例えばワイヤソー用のクーラントオイル(比重1.
05)にも浮上するように構成される。また、前記フロ
ート72はステンレスで作られているので、クーラント
オイルによって腐食するのを防止することができる。な
お、前記クーラントオイルは、インゴットの切断部を洗
浄する場合等に使用され、このクーラントオイルを前記
加工液と同じ経路でワイヤ列20に供給した場合、供給
したクーラントオイルは加工液と同様に、加工液回収タ
ンク40に回収される。
【0019】前記フロート72の周囲には、円筒状のフ
ロートカバー80が加工液回収タンク40の蓋に取り付
けられている。これにより、フロート72は、加工液回
収タンク40内の加工液の液面乱れに影響されることが
ないので、液面計68は加工液の液面高さを精度良く測
定することができる。前記昇降棒70の上部には、近接
体82が取り付けられる。また、昇降棒70のケーシン
グ74には、複数のセンサ75、75、…が上下方向に
所定の間隔で取り付けられる。センサ75は、例えば近
接センサが用いられ、前記近接体82が近づくと感知す
るように構成される。各センサ75はそれぞれ、ワイヤ
ソー本体11内の制御部88(図13参照)に接続さ
れ、近接体82の接近を感知するとその旨の信号が制御
部88に出力される。制御部88は、どのセンサ75が
近接体82を感知したかによって、加工液回収タンク4
0内の加工液の液面高さを認識する。そして、制御部8
8は、認識した液面高さに応じて前記回収ポンプ66の
回転数、即ち加工液回収タンク40からの加工液の吐出
量を制御する。たとえば、液面高さが高い場合には、回
収ポンプ66の回転数を増加させて加工液の吐出量を増
やし、加工液が加工液回収タンク40から溢れるのを防
止する。逆に、加工液の液面高さが低い場合には、前記
制御部88は、回収ポンプ66の回転数を低下させて加
工液の吐出量を減少させ、場合によっては、加工液の吐
出量が零になるような回転数(例えば60rpm)に回
収ポンプ66を制御する。これにより、加工液回収タン
ク40内の加工液の液面高さの変動を抑えることができ
るとともに、回収ポンプ66のインペラによって常に加
工液を攪拌し、加工液中の固形物の固着を防止すること
ができる。なお、制御部88が上記の如く回収ポンプ6
6を制御したにもかかわらず、加工液の液面高さが許容
範囲を超えた場合には、回収ポンプ66の故障や配管詰
まり等の異常状態が発生したと判断し、図1の表示画面
89にエラーメッセージを表示する。
【0020】また、前記加工液回収タンク40には図5
に示したように、ワイヤソー本体11と反対側の側面の
上部に排出口86が形成され、その排出口86の下方に
は、オーバーフロータンク56が設置される。これによ
り、加工液回収タンク40に回収された加工液の量が多
い場合には、加工液が排出口86を介してオーバーフロ
ータンク56に回収されるので、加工液が床に溢れるこ
とがない。
【0021】また、前記加工液回収タンク40は、下面
に複数の車輪90、90、…が取り付けられるととも
に、ワイヤソー本体11側の側面に鉛直方向の回転軸を
有するガイドローラ92、92が設けられている。一
方、ワイヤソー本体11には、側面の下部にガイドレー
ル99が水平方向に形成され、前記ガイドローラ92と
係合するように構成されている。このガイドレール99
に前記ガイドローラ92、92を係合させると、加工液
回収タンク40はワイヤソー本体11の側面に沿って移
動するので、加工液回収タンク40の供給口40Aを回
収パイプ38の先端の真下に簡単に配置することができ
る。
【0022】図6は、加工液供給ユニット44の斜視図
であり、図7は、図6に示した加工液供給ユニット44
のC矢視図である。また、図8及び図9は、図7の側面
図及び平面図である。これらの図に示すように、加工液
供給ユニット44は、加工液タンク46、熱交換器5
0、供給ポンプ(供給手段)52、循環ポンプ(循環手
段)106及び流量計(流量計測手段)54等を移動可
能な台車48に搭載して構成され、それぞれが隣接した
状態で配設される。
【0023】加工液タンク46は、図13に示すよう
に、前記回収ポンプ66の排出口に配管を介して連結さ
れ、前記加工液回収タンク40で回収した加工液は、回
収ポンプ66により送液されて加工液タンク46に貯留
される。加工液タンク46には図8に示すように、攪拌
機94が設けられ、攪拌翼96をモータ98で回転させ
ることにより前記加工液タンク46内に貯留された加工
液を攪拌するように構成される。これにより、加工液タ
ンク46に貯留した加工液中の砥粒が加工液タンク46
の内壁に固着することがない。図8に示した攪拌機94
の攪拌翼96は、樹脂(例えばポリアセタール系のエン
ジニアプラスチック)で形成され、加工液との摩擦によ
って金属粉が発生しないように構成される。
【0024】また、加工液タンク46には、供給ポンプ
52が設けられ、供給ポンプ52を駆動することによ
り、加工液タンク46に貯留された加工液が図13に示
すワイヤ列20上方に設置されたノズル100から噴射
するように構成される。供給ポンプ52とノズル100
とを結合する配管には、流量計54が配設され、この流
量計54で供給ポンプ52から吐出される加工液の流量
が測定される。前記流量計54及び供給ポンプ52は、
ワイヤソー本体11の制御部88に接続される。制御部
88は、流量計54の測定値に基づいて供給ポンプ52
の吐出量が所定の値になるように供給ポンプ52を制御
する。
【0025】加工液タンク46には、液面計104が設
けられる。この液面計104によって加工液タンク46
内に貯留された加工液の液面高さが測定され、液面計1
04で測定された液面高さの信号は制御部88に出力さ
れる。制御部88は、液面計104で測定された液面高
さが許容範囲を超えた場合に、加工液の漏れや配管の詰
まり等の異常状態が発生したと判断し、図1の表示画面
89にエラーメッセージを表示した後、モータ26、2
8をはじめとし、供給ポンプ52等のインゴットの切断
に関係する機器を停止させる。
【0026】また、前記加工液タンク46には、循環ポ
ンプ106が設置される。循環ポンプ106は、熱交換
器50に配管を介して接続され、熱交換器50に加工液
を循環供給するように構成される。熱交換器50は、温
調ユニット118に接続されており、この温調ユニット
118から熱交換器50に所定温度の冷却水が供給され
る。これにより、加工液タンク46内の加工液は、循環
ポンプ106によって熱交換器50に送液され、熱交換
器50で冷却水により冷却される。
【0027】循環ポンプ106と熱交換器50との間に
は、温調バルブ110が配設されている。また、前記加
工液タンク46には、加工液の温度を測定する温度セン
サ108が設けられる。前記循環ポンプ106と温調バ
ルブ110は、前記温度センサ108で測定された温度
に基づいて前記制御部88により制御される。すなわ
ち、制御部88は、温度センサ108の測定値に基づい
て温調バルブ110を開閉する。たとえば、温度センサ
108で測定した加工液の温度が基準値よりも高い場
合、制御部88は、温調バルブ108を開いて熱交換器
50で加工液を冷却する。逆に、加工液の温度が基準値
よりも低い場合、制御部88は、温調バルブ110を閉
じて熱交換器50への加工液の送液を停止する。このと
き、循環ポンプ106の駆動を継続することにより、加
工液は、循環ポンプ106のモータの発熱により加熱さ
れる。なお、符号112は、冷却水用フィルタであり、
熱交換器50に供給する冷却水を濾過させることによ
り、その冷却水に含まれるゴミ等を除去している。
【0028】また、前記加工液タンク46には、図9に
示すように粘度計114が設けられる。粘度計114
は、加工液タンク46内の加工液の粘度を測定するもの
であり、その粘度情報は、図13の制御部へ入力され
る。制御部88は、粘度計114で測定した加工液の粘
度が基準値よりも高い場合は、粘度調整バルブ(図示せ
ず)を開いてクーラントまたは加工液新液を補充する。
【0029】なお、図6の加工液供給ユニット44に設
けられた制御盤116には、攪拌機94のモータの回転
数、及び供給ポンプ52と循環ポンプ106の回転数等
を制御する制御部が組み込まれている。図10は、図1
に示した洗浄液タンク76のA矢視図であり、図11及
び図12は、図10で示した洗浄液タンク76の側面図
及び平面図である。
【0030】洗浄液タンク76は、インゴットの加工部
を洗浄する洗浄液(通常、加工液に使用されるクーラン
トオイル)を貯留するタンクである。洗浄液タンク76
には、ポンプ120が設けられ、ポンプ120の吐出先
には、ハンドシャワー122が取り付けられている。こ
れにより、ポンプ120を駆動すると、洗浄液タンク7
6に貯留された洗浄液がハンドシャワー122から噴出
し、インゴットの加工部を洗浄することができる。
【0031】洗浄液タンク76の下面には、複数の車輪
124、124、…が取り付けられている。また、洗浄
液タンク76の側面には、前記ワイヤソー本体11に形
成されたガイドレール99に係合するガイドローラ12
6、126が回転自在に支持されている。これにより、
洗浄液タンク76をワイヤソー本体11の側面に沿って
移動させることができ、洗浄液タンク76の供給口76
Aを容易に回収パイプ38の先端の真下に配置すること
ができる。前述したように、加工液回収タンク40もワ
イヤソー本体11の側面に沿って移動させることができ
る。したがって、洗浄液タンク76及び加工液回収タン
ク40をワイヤソー本体11に沿って移動させると、簡
単に回収パイプ38の排出先を洗浄液タンク76と加工
液回収タンク40とに切り換えることができる。回収パ
イプ38の排出先を洗浄液タンク76に切り換えると、
前記ハンドシャワー122からインゴットの加工部に供
給した洗浄液を、オイルパン36及び回収パイプ38を
介して洗浄液タンク76に回収することができる。
【0032】前記洗浄液タンク76の供給口76Aの上
部には、カバー128が取り付けられている。カバー1
28は、供給口76Aを中心としてコの字状に組み付け
られた3枚の側板128A、128A、128Aと、該
側板128Aの上部に組み付けられた上板128Bとか
ら構成される。中央の側板128Aの下端は、蝶番13
0によって洗浄液タンク76に取り付けられ、カバー1
28は矢印D方向に揺動自在に構成されている。このカ
バー128をワイヤソー本体11側に回転させると、カ
バー128が回収パイプ38の先端を囲むので、回収パ
イプ38と供給口76Aとの隙間から洗浄液が飛散する
ことを防止することができる。
【0033】また、前記供給口76Aの下方には、目の
細かい金網134が設けられ、回収パイプ38から送液
された洗浄液が全てこの金網134を通過するように構
成される。これにより、前記洗浄液は、金網134によ
ってインゴットの破片等のゴミが除去されて、洗浄液タ
ンク76内に回収される。上記の如く構成されたワイヤ
ソーの加工液供給装置の作用は次の通りである。
【0034】上記のワイヤソー10では、まず、インゴ
ットをワークフィードテーブル30の下部に装着する。
次に、モータ26を駆動してグルーブローラ18Cを高
速回転させるとともにモータ28を駆動してワイヤリー
ル12を高速回転させ、ワイヤ14を高速で往復走行さ
せる。そして、ワークフィードテーブル30を下降さ
せ、走行するワイヤ列20にインゴットを押し当てる。
この際、ワイヤ列20とインゴットとの接触部には、ノ
ズル100から加工液が供給され、インゴットは、この
加工液中に含有される砥粒のラッピング作用で多数枚の
ウェーハに切断される。
【0035】このときの加工液の流れを図13に示す。
同図に示すように、加工液タンク46に貯留された加工
液は、供給ポンプ52によってワイヤ列20上方のノズ
ル100に供給される。このとき、流量計54で供給ポ
ンプ52の吐出量を測定し、この吐出量に基づいて前記
制御部88が供給ポンプ52を制御し、ノズル100に
は一定量の加工液が供給される。ノズル100に供給さ
れた加工液は、ノズル100からワイヤ列20に噴射さ
れ、インゴットの加工に供される。インゴットの加工に
供された加工液は、オイルパン36で回収され、回収パ
イプ38を介して直ぐに加工液回収タンク46に回収さ
れる。
【0036】このように本実施の形態では、インゴット
の加工に供された加工液が、直ぐにワイヤソー本体11
の外部に排出される。したがって、インゴットの切断に
供された加工液が、インゴットの切断部から熱を吸収し
て温度上昇しても、直ぐにワイヤソー本体11外に排出
されるので、ワイヤソー本体11の各構成機器が熱変形
することがない。
【0037】前記加工液回収タンク40に回収された加
工液は、回収ポンプ66によって加工液タンク46に排
水される。このとき、制御部88が、加工液の液面高さ
に応じて回収ポンプ66の回転数を決定するので、加工
液タンク46に貯留した加工液の量を略一定に保つこと
ができる。これにより、加工液タンク46に貯留された
加工液の温度制御をより正確に行うことができる。
【0038】また、加工液タンク46に貯留された加工
液は、循環ポンプ106によって熱交換器50に循環供
給され、この熱交換器50で所定の温度に制御される。
このとき、加工液タンク46と熱交換器50とが互いに
隣接されているので、加工液タンク46と熱交換器50
とを含む循環経路を形成する配管が短くなり、熱交換器
50で温度調節された加工液が加工液タンク46に戻る
までの時間が短縮される。これにより、加工液の温度制
御の即答性を向上させることができる。したがって、ワ
イヤ列20には一定温度に制御された加工液が供給され
るので、インゴットの切断精度は向上する。
【0039】また、本実施の形態のワイヤソー10の加
工液供給装置では、加工液タンク46を台車48に搭載
したので、加工液タンク46の搬送が容易になり、加工
液タンク46内の加工液の交換作業を効率良く行うこと
ができる。また、本実施の形態の加工液供給装置では、
加工液供給ユニット44をワイヤソー本体11から分離
したので、ワイヤソー本体11を小型化することがで
き、さらに加工液供給ユニット44を台車48に搭載し
て任意の場所に設置できるようにしたので、ワイヤソー
10の設置スペースの確保の際に有利である。
【0040】また、本実施の形態の加工液供給装置で
は、加工液タンク46、供給ポンプ52、循環ポンプ1
06及び流量計54を台車48に搭載したので、それぞ
れが隣接した状態で配設され、それぞれを連結する配管
を短くすることができる。これにより、加工液に含まれ
た砥粒の固着が生じにくくなり、配管のメンテナンスを
容易に行うことができる。また、本実施の形態では、加
工液タンク46、供給ポンプ52、循環ポンプ106及
び流量計54が台車48に搭載されて一か所にまとめら
れているので、メンテナンスを容易に行うことができ
る。
【0041】なお、本実施の形態では、加工液タンク4
6、供給ポンプ52、循環ポンプ106及び流量計54
を台車48に搭載したが、ワイヤソー本体11と別体の
架台に搭載してもよい。この場合にも加工熱の温度制御
の即答性を向上させることができ、加工液の配管を短く
することができる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤソ
ーの加工液供給装置によれば、加工液タンク及び熱交換
器を、ワイヤソー本体と別体の台車に隣接した状態で搭
載したので、加工液の温度制御の即答性を向上すること
ができる。また、本発明によれば、加工液タンク、供給
手段、循環手段、制御手段及び流量計測手段をそれぞれ
が隣接した状態で前記台車に搭載したので、それぞれを
接続する加工液の配管を短くすることができ、前記配管
のメンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る加工液供給装置を用
いたワイヤソーの全体構成図
【図2】図1に示したワイヤソー本体の構成機器を露出
させたワイヤソーの斜視図
【図3】図1に示した加工液回収タンクの正面図
【図4】図2に示した加工液回収タンクの平面図
【図5】図2に示した加工液回収タンクの側面図
【図6】図1に示した加工液供給ユニットの斜視図
【図7】図6に示した加工液供給ユニットの正面図
【図8】図6に示した加工液供給ユニットの側面図
【図9】図6に示した加工液供給ユニットの平面図
【図10】図1に示した洗浄液タンクの正面図
【図11】図10に示した洗浄液タンクの側面図
【図12】図10に示した洗浄液タンクの平面図
【図13】本発明の実施の形態に係る加工液供給装置の
作用を説明する説明図
【符号の説明】
10…ワイヤソー 14…ワイヤ 44…加工液供給ユニット 46…加工液タンク 48…台車 50…熱交換器 52…供給ポンプ 54…流量計 106…循環ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物を走行するワイヤ列に押し付けて
    被加工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソーに設
    けられ、被加工物の切断部に加工液を供給するととも
    に、前記供給した加工液を回収して所定の温度に制御す
    るワイヤソーの加工液供給装置において、 前記加工液を貯留する加工液タンクと、前記加工液タン
    クに貯留された加工液を所定の温度に制御する熱交換器
    とを、ワイヤソー本体とは別体の台車に搭載したことを
    特徴とするワイヤソーの加工液供給装置。
  2. 【請求項2】前記加工液タンクと前記熱交換器とを含む
    循環系路に加工液を循環させる循環手段と、前記加工液
    タンク内に貯留された加工液を前記ワイヤ列に供給する
    供給手段と、前記供給手段により前記ワイヤ列に供給さ
    れる加工液の流量を計測する流量計測手段と、を前記台
    車に搭載したことを特徴とする請求項1記載のワイヤソ
    ーの加工液供給装置。
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