JP2000218543A - ワイヤソーの加工液供給装置 - Google Patents
ワイヤソーの加工液供給装置Info
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- JP2000218543A JP2000218543A JP1987999A JP1987999A JP2000218543A JP 2000218543 A JP2000218543 A JP 2000218543A JP 1987999 A JP1987999 A JP 1987999A JP 1987999 A JP1987999 A JP 1987999A JP 2000218543 A JP2000218543 A JP 2000218543A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】加工液の逆流を防止して加工液の温度制御を精
度良く行うことのできるワイヤソーの加工液供給装置を
提供する。 【解決手段】本発明は、ワイヤソー10の加工液タンク
46と緩衝タンク40とを連結する配管84に逆流防止
弁102を設け、該逆流防止弁102によって加工液が
緩衝タンク40へ逆流するのを防止する。これにより、
加工液タンク46内の加工液の量は安定し、熱交換器5
0によって加工液の温度を精度良く制御することができ
る。また、前記逆流防止弁102は、加工液の流路が水
平方向となる位置に配設されている。これにより、加工
液中の固形物による配管84の詰まりを防止できる。
度良く行うことのできるワイヤソーの加工液供給装置を
提供する。 【解決手段】本発明は、ワイヤソー10の加工液タンク
46と緩衝タンク40とを連結する配管84に逆流防止
弁102を設け、該逆流防止弁102によって加工液が
緩衝タンク40へ逆流するのを防止する。これにより、
加工液タンク46内の加工液の量は安定し、熱交換器5
0によって加工液の温度を精度良く制御することができ
る。また、前記逆流防止弁102は、加工液の流路が水
平方向となる位置に配設されている。これにより、加工
液中の固形物による配管84の詰まりを防止できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワイヤソーの加工液
供給装置に係り、特にシリコン、ガラス、セラミック等
の脆性材料を切断するワイヤソーの加工液供給装置に関
する。
供給装置に係り、特にシリコン、ガラス、セラミック等
の脆性材料を切断するワイヤソーの加工液供給装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーは、複数のグルーブローラに
ワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成し、このワイヤ列に
加工液を供給しながら被加工物を押し付けて、被加工物
を多数枚のウェーハに切断する装置である。このワイヤ
ソーにおいて、前記加工液は、加工液タンクに貯留さ
れ、この加工液タンクからワイヤ列の上方のノズルに供
給される。そして、ノズルに供給された加工液は、この
ノズルからワイヤ列の切断部に向けて噴射され、被加工
物の切断に供された後、ワイヤ列の下方で集められて、
前記加工液タンクに回収される。また、加工液タンク内
に貯留された加工液は、熱交換装置に循環供給され、一
定温度に制御される。
ワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成し、このワイヤ列に
加工液を供給しながら被加工物を押し付けて、被加工物
を多数枚のウェーハに切断する装置である。このワイヤ
ソーにおいて、前記加工液は、加工液タンクに貯留さ
れ、この加工液タンクからワイヤ列の上方のノズルに供
給される。そして、ノズルに供給された加工液は、この
ノズルからワイヤ列の切断部に向けて噴射され、被加工
物の切断に供された後、ワイヤ列の下方で集められて、
前記加工液タンクに回収される。また、加工液タンク内
に貯留された加工液は、熱交換装置に循環供給され、一
定温度に制御される。
【0003】ところで、従来のワイヤソーは、前記加工
液タンクに貯留された加工液の量が変動することがあ
り、加工液を一定温度に制御するのは困難であった。こ
の対策として、前記切断部に供給された加工液が加工液
タンクに回収される回収経路に緩衝タンクを配設し、こ
の緩衝タンクを介して前記切断部に供給された加工液を
加工液タンクに回収する方法がある。
液タンクに貯留された加工液の量が変動することがあ
り、加工液を一定温度に制御するのは困難であった。こ
の対策として、前記切断部に供給された加工液が加工液
タンクに回収される回収経路に緩衝タンクを配設し、こ
の緩衝タンクを介して前記切断部に供給された加工液を
加工液タンクに回収する方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如く緩衝タンクを設けた場合、加工液タンク内の液位が
緩衝タンク内の液位を上回った際に、加工液が加工液タ
ンクから緩衝タンクへ逆流するという欠点があった。加
工液が逆流すると、加工液タンク内の加工液の量が減少
し、加工液タンク内の加工液の温度が変動するという問
題があった。
如く緩衝タンクを設けた場合、加工液タンク内の液位が
緩衝タンク内の液位を上回った際に、加工液が加工液タ
ンクから緩衝タンクへ逆流するという欠点があった。加
工液が逆流すると、加工液タンク内の加工液の量が減少
し、加工液タンク内の加工液の温度が変動するという問
題があった。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、加工液の逆流を防止して加工液の温度制御を精
度良く行うことのできるワイヤソーの加工液供給装置を
提供することを目的とする。
もので、加工液の逆流を防止して加工液の温度制御を精
度良く行うことのできるワイヤソーの加工液供給装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、ワイヤ列に加工液供給装置を用いて加工液
を供給しながら前記ワイヤ列に被加工物を押し付けて、
前記被加工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソー
において、前記加工液供給装置は、前記ワイヤ列に供給
される加工液が貯留される加工液タンクと、前記加工液
タンクから前記ワイヤ列に供給された加工液が回収され
る緩衝タンクと、前記緩衝タンクと前記加工液タンクと
を連結する加工液の配管と、前記配管を介して前記緩衝
タンクから前記加工液タンクに加工液を送液する送液手
段と、前記配管に配設され、前記加工液タンクから前記
緩衝タンクへの逆流を防止するバルブ手段と、から構成
されることを特徴とする。
するために、ワイヤ列に加工液供給装置を用いて加工液
を供給しながら前記ワイヤ列に被加工物を押し付けて、
前記被加工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソー
において、前記加工液供給装置は、前記ワイヤ列に供給
される加工液が貯留される加工液タンクと、前記加工液
タンクから前記ワイヤ列に供給された加工液が回収され
る緩衝タンクと、前記緩衝タンクと前記加工液タンクと
を連結する加工液の配管と、前記配管を介して前記緩衝
タンクから前記加工液タンクに加工液を送液する送液手
段と、前記配管に配設され、前記加工液タンクから前記
緩衝タンクへの逆流を防止するバルブ手段と、から構成
されることを特徴とする。
【0007】請求項1記載の発明によれば、前記加工液
タンクと前記緩衝タンクとを連結する配管には、加工液
タンクから緩衝タンクへの逆流を防止するバルブ手段が
配設される。これにより、加工液の逆流が防止されるの
で、加工液タンク内の加工液の量は安定し、加工液は、
精度良く温度制御される。請求項2記載の発明によれ
ば、前記バルブ手段は、前記加工液タンク内の液面及び
前記緩衝タンク内の液面よりも高く、前記配管の経路の
最も高い位置に配設されるので、前記バルブ手段を閉じ
た際に前記配管内の加工液に含まれる固形物が前記バル
ブ手段の近辺に多量に沈降することがない。また、前記
バルブ手段は、前記配管の経路の水平姿勢位置に配設さ
れるので、バルブ手段を閉じて加工液中の固形物が固着
しても、前記固形物が加工液の流路全体を塞ぐことがな
い。即ち、配管の経路が鉛直方向となる位置にバルブを
配設したときのように、前記固形物がバルブ手段の上部
に堆積して固着し、加工液の流路全体を塞ぐことがな
い。したがって、請求項2記載の発明によれば、バルブ
手段を閉じても、前記配管が加工液中の固形物によって
詰まることがなく、ワイヤソーのメンテナンス性を向上
させることができる。このように、請求項2記載の発明
は、ワイヤソーの加工液の配管にバルブ手段を配設した
際の短所を取り除くことができる。
タンクと前記緩衝タンクとを連結する配管には、加工液
タンクから緩衝タンクへの逆流を防止するバルブ手段が
配設される。これにより、加工液の逆流が防止されるの
で、加工液タンク内の加工液の量は安定し、加工液は、
精度良く温度制御される。請求項2記載の発明によれ
ば、前記バルブ手段は、前記加工液タンク内の液面及び
前記緩衝タンク内の液面よりも高く、前記配管の経路の
最も高い位置に配設されるので、前記バルブ手段を閉じ
た際に前記配管内の加工液に含まれる固形物が前記バル
ブ手段の近辺に多量に沈降することがない。また、前記
バルブ手段は、前記配管の経路の水平姿勢位置に配設さ
れるので、バルブ手段を閉じて加工液中の固形物が固着
しても、前記固形物が加工液の流路全体を塞ぐことがな
い。即ち、配管の経路が鉛直方向となる位置にバルブを
配設したときのように、前記固形物がバルブ手段の上部
に堆積して固着し、加工液の流路全体を塞ぐことがな
い。したがって、請求項2記載の発明によれば、バルブ
手段を閉じても、前記配管が加工液中の固形物によって
詰まることがなく、ワイヤソーのメンテナンス性を向上
させることができる。このように、請求項2記載の発明
は、ワイヤソーの加工液の配管にバルブ手段を配設した
際の短所を取り除くことができる。
【0008】請求項3記載の発明によれば、前記送液手
段を停止した際に、前記バルブが配管を大気に連通させ
るので、配管内の加工液は、配管から前記加工液タンク
又は前記緩衝タンクに流出する。これにより、加工液タ
ンクの加工液が配管を介して緩衝タンクに逆流するのを
防止することができ、また、スラリが配管内に滞留する
ことがないため、加工液に含まれる砥粒の沈降、堆積に
よる配管の詰まりを防止することができる。
段を停止した際に、前記バルブが配管を大気に連通させ
るので、配管内の加工液は、配管から前記加工液タンク
又は前記緩衝タンクに流出する。これにより、加工液タ
ンクの加工液が配管を介して緩衝タンクに逆流するのを
防止することができ、また、スラリが配管内に滞留する
ことがないため、加工液に含まれる砥粒の沈降、堆積に
よる配管の詰まりを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るワイヤソーの加工液供給装置の実施の形態について詳
説する。図1は、本発明の加工液供給装置を採用したワ
イヤソー10の斜視図であり、図2はワイヤソー本体1
1の主要部を露出させた斜視図である。
るワイヤソーの加工液供給装置の実施の形態について詳
説する。図1は、本発明の加工液供給装置を採用したワ
イヤソー10の斜視図であり、図2はワイヤソー本体1
1の主要部を露出させた斜視図である。
【0010】これらの図に示すように、前記ワイヤソー
10は、ワイヤソー本体11に加工液供給ユニット4
4、緩衝タンク40、洗浄液タンク76及びオーバーフ
ロータンク56が設けられて構成される。ワイヤソー本
体11には、ワイヤリール12が内蔵され、このワイヤ
リール12に巻かれたワイヤ14は、多数のガイドロー
ラ16、16…で形成される一方側のワイヤ走行路を経
由して4本のグルーブローラ18A、18B、18C、
18Dに複数回巻き掛けられる。これにより、グルーブ
ローラ18Aとグルーブローラ18Bとの間に、ワイヤ
14同士が平行なワイヤ列20が形成される。ワイヤ列
20を形成したワイヤ14は、ワイヤ列20を挟んで左
右対称に形成されるとともに前記一方側のワイヤ走行路
と同一構造の他方側のワイヤ走行路を経由して、図示し
ないワイヤリールに巻き取られる。
10は、ワイヤソー本体11に加工液供給ユニット4
4、緩衝タンク40、洗浄液タンク76及びオーバーフ
ロータンク56が設けられて構成される。ワイヤソー本
体11には、ワイヤリール12が内蔵され、このワイヤ
リール12に巻かれたワイヤ14は、多数のガイドロー
ラ16、16…で形成される一方側のワイヤ走行路を経
由して4本のグルーブローラ18A、18B、18C、
18Dに複数回巻き掛けられる。これにより、グルーブ
ローラ18Aとグルーブローラ18Bとの間に、ワイヤ
14同士が平行なワイヤ列20が形成される。ワイヤ列
20を形成したワイヤ14は、ワイヤ列20を挟んで左
右対称に形成されるとともに前記一方側のワイヤ走行路
と同一構造の他方側のワイヤ走行路を経由して、図示し
ないワイヤリールに巻き取られる。
【0011】前記ワイヤ列20の両側に形成されるワイ
ヤ走行路には、それぞれワイヤ案内装置22及びダンサ
ローラ24が配設され(図2では一方側のワイヤ走行路
のみ図示)、ワイヤ案内装置22によって、ワイヤ14
がワイヤリール12から一定ピッチで巻き取られ、また
は送りだされる。また、ダンサローラ24には、所定重
量のウェイト(図示せず)が架設され、このウェイトに
よって走行するワイヤ14に一定の張力が付与される。
更に、ワイヤ走行路には、図示しないワイヤ洗浄装置が
設けられ、このワイヤ洗浄装置から噴射される洗浄液に
よってワイヤ14に付着した加工液(スラリ)等がワイ
ヤ14から除去される。
ヤ走行路には、それぞれワイヤ案内装置22及びダンサ
ローラ24が配設され(図2では一方側のワイヤ走行路
のみ図示)、ワイヤ案内装置22によって、ワイヤ14
がワイヤリール12から一定ピッチで巻き取られ、また
は送りだされる。また、ダンサローラ24には、所定重
量のウェイト(図示せず)が架設され、このウェイトに
よって走行するワイヤ14に一定の張力が付与される。
更に、ワイヤ走行路には、図示しないワイヤ洗浄装置が
設けられ、このワイヤ洗浄装置から噴射される洗浄液に
よってワイヤ14に付着した加工液(スラリ)等がワイ
ヤ14から除去される。
【0012】前記4本のグルーブローラ18A〜18D
は、その両端が対向する一対のスピンドルブラケット4
2、42に回転自在に支持され、各々の回転中心を結ん
だ時にその形状が矩形状となる位置に配設されている。
前記一対のスピンドルブラケット42、42は、オイル
パン36の上部に設置されている。また、前記グルーブ
ローラ18C及び前記一対のワイヤリール12は、それ
ぞれ正逆回転可能なモータ26、28に連結されてい
る。これらのモータ26、28が駆動されると、前記ワ
イヤ14は、一対のワイヤリール12間を高速で往復走
行される。
は、その両端が対向する一対のスピンドルブラケット4
2、42に回転自在に支持され、各々の回転中心を結ん
だ時にその形状が矩形状となる位置に配設されている。
前記一対のスピンドルブラケット42、42は、オイル
パン36の上部に設置されている。また、前記グルーブ
ローラ18C及び前記一対のワイヤリール12は、それ
ぞれ正逆回転可能なモータ26、28に連結されてい
る。これらのモータ26、28が駆動されると、前記ワ
イヤ14は、一対のワイヤリール12間を高速で往復走
行される。
【0013】前記ワイヤ列20の上方には、ワークフィ
ードテーブル30がフィードベース32に昇降自在に取
り付けられている。このワークフィードテーブル30
は、フィードベース32に設けられたモータ33によっ
て、前記ワイヤ列20に対し垂直方向に昇降移動され
る。また、ワークフィードテーブル30の下部には、図
示しないインゴットが、結晶方位合わせされた状態で保
持される。
ードテーブル30がフィードベース32に昇降自在に取
り付けられている。このワークフィードテーブル30
は、フィードベース32に設けられたモータ33によっ
て、前記ワイヤ列20に対し垂直方向に昇降移動され
る。また、ワークフィードテーブル30の下部には、図
示しないインゴットが、結晶方位合わせされた状態で保
持される。
【0014】前記ワイヤ列20の下方には、オイルパン
36が設置され、このオイルパン36によって前記ワイ
ヤ列20に供給された加工液が回収される。オイルパン
36の内側には傾斜面が形成されており、この傾斜面の
下部には、図5に示す回収パイプ38が接続されてい
る。回収パイプ38は、先端が緩衝タンク40に連結さ
れ、これにより、オイルパン36に回収された加工液
は、回収パイプ38を介して緩衝タンク40に貯留され
る。
36が設置され、このオイルパン36によって前記ワイ
ヤ列20に供給された加工液が回収される。オイルパン
36の内側には傾斜面が形成されており、この傾斜面の
下部には、図5に示す回収パイプ38が接続されてい
る。回収パイプ38は、先端が緩衝タンク40に連結さ
れ、これにより、オイルパン36に回収された加工液
は、回収パイプ38を介して緩衝タンク40に貯留され
る。
【0015】図3は、図1に示した緩衝タンク40のA
矢視図であり、図4及び図5は、図3で示した緩衝タン
ク40の平面図及び左側面図である。緩衝タンク40
は、加工液を一時的に貯留するタンクであり、前記回収
パイプ38によって送液された加工液が、供給口40A
を介して内部に貯留される。この供給口40Aの上部に
は、カバー60が取り付けられている。カバー60は、
供給口40Aを中心としてコの字状に組み付けられた3
枚の側板60A、60A、60Aと、該側板60Aの上
部に組み付けられた上板60Bとから構成される。中央
の側板60Aの下端は図5の如く、ヒンジ62によって
緩衝タンク40の蓋41に取り付けられ、これにより、
カバー60は矢印B方向に揺動自在に構成される。この
カバー60をワイヤソー本体11側に揺動させると、カ
バー60によって回収パイプ38の先端が包囲されるの
で、回収パイプ38と供給口40Aとの隙間から加工液
が外部に飛散することが防止される。
矢視図であり、図4及び図5は、図3で示した緩衝タン
ク40の平面図及び左側面図である。緩衝タンク40
は、加工液を一時的に貯留するタンクであり、前記回収
パイプ38によって送液された加工液が、供給口40A
を介して内部に貯留される。この供給口40Aの上部に
は、カバー60が取り付けられている。カバー60は、
供給口40Aを中心としてコの字状に組み付けられた3
枚の側板60A、60A、60Aと、該側板60Aの上
部に組み付けられた上板60Bとから構成される。中央
の側板60Aの下端は図5の如く、ヒンジ62によって
緩衝タンク40の蓋41に取り付けられ、これにより、
カバー60は矢印B方向に揺動自在に構成される。この
カバー60をワイヤソー本体11側に揺動させると、カ
バー60によって回収パイプ38の先端が包囲されるの
で、回収パイプ38と供給口40Aとの隙間から加工液
が外部に飛散することが防止される。
【0016】また、前記供給口40Aの下方には、目の
細かい金網58が設けられ、回収パイプ38から送液さ
れた加工液は、全てこの金網58を通過するように構成
される。これにより、前記加工液は、金網58によって
インゴットの破片等のゴミが除去されて緩衝タンク40
内に貯留される。また、緩衝タンク40には、回収され
た加工液を図6の加工液タンク46に送液する回収ポン
プ(送液手段)66が図5の如く設けられる。回収ポン
プ66の図3に示すインペラ67は、樹脂材料、たとえ
ばポリアセタール系のエンジニアリングプラスチックで
作られる。これにより、金属製のインペラを用いたとき
のように、インペラが加工液によって磨耗して金属粉が
発生することがない。したがって、金属粉がインゴット
の切断部に付着してインゴットの切断精度を悪化させる
ことがない。また、前記インペラ67の回転軸95に
は、攪拌翼97が取り付けられている。この攪拌翼97
が、インペラ67とともに回転されることにより、緩衝
タンク40に貯留された加工液が効率よく攪拌される。
これにより、緩衝タンク40に貯留された加工液中の砥
粒が緩衝タンク40の内壁に固着することはなく、ま
た、砥粒の沈殿も防止することができ、更に、スラリの
凝固も防止することができる。前記攪拌翼97は、樹脂
(例えばポリアセタール系のエンジニアリングプラスチ
ック)で形成され、加工液との摩擦によって金属粉が発
生しないように構成される。
細かい金網58が設けられ、回収パイプ38から送液さ
れた加工液は、全てこの金網58を通過するように構成
される。これにより、前記加工液は、金網58によって
インゴットの破片等のゴミが除去されて緩衝タンク40
内に貯留される。また、緩衝タンク40には、回収され
た加工液を図6の加工液タンク46に送液する回収ポン
プ(送液手段)66が図5の如く設けられる。回収ポン
プ66の図3に示すインペラ67は、樹脂材料、たとえ
ばポリアセタール系のエンジニアリングプラスチックで
作られる。これにより、金属製のインペラを用いたとき
のように、インペラが加工液によって磨耗して金属粉が
発生することがない。したがって、金属粉がインゴット
の切断部に付着してインゴットの切断精度を悪化させる
ことがない。また、前記インペラ67の回転軸95に
は、攪拌翼97が取り付けられている。この攪拌翼97
が、インペラ67とともに回転されることにより、緩衝
タンク40に貯留された加工液が効率よく攪拌される。
これにより、緩衝タンク40に貯留された加工液中の砥
粒が緩衝タンク40の内壁に固着することはなく、ま
た、砥粒の沈殿も防止することができ、更に、スラリの
凝固も防止することができる。前記攪拌翼97は、樹脂
(例えばポリアセタール系のエンジニアリングプラスチ
ック)で形成され、加工液との摩擦によって金属粉が発
生しないように構成される。
【0017】緩衝タンク40には、回収した加工液の液
面高さを測定する液面計68が設置される。液面計68
は主として、昇降棒70、フロート72、ケーシング7
4及びセンサ75で構成される。昇降棒70は、緩衝タ
ンク40に垂直方向にスライド自在に支持され、この昇
降棒70の下端にフロート72が取り付けられる。フロ
ート72は、ドーナツ状に形成され、中央の円孔に前記
昇降棒70が挿入される。昇降棒70には、フロート7
2の上下にナット78、78が取り付けられ、このナッ
ト78、78を上下方向から締結することにより、前記
フロート72が昇降棒70に固定される。
面高さを測定する液面計68が設置される。液面計68
は主として、昇降棒70、フロート72、ケーシング7
4及びセンサ75で構成される。昇降棒70は、緩衝タ
ンク40に垂直方向にスライド自在に支持され、この昇
降棒70の下端にフロート72が取り付けられる。フロ
ート72は、ドーナツ状に形成され、中央の円孔に前記
昇降棒70が挿入される。昇降棒70には、フロート7
2の上下にナット78、78が取り付けられ、このナッ
ト78、78を上下方向から締結することにより、前記
フロート72が昇降棒70に固定される。
【0018】前記昇降棒70は、アルミによって中空状
に形成されている。また、前記フロート72は、薄厚の
ステンレスで中空状に形成されている。これにより、昇
降棒70及びフロート72は軽量化が図られ、比重の小
さい液体、例えばワイヤソー用のクーラントオイル(比
重1.05)にも浮上される。また、前記フロート72
は、ステンレスで製作されているので、クーラントオイ
ルによって腐食することはない。なお、前記クーラント
オイルは、インゴットの切断部を洗浄する場合等に使用
され、このクーラントオイルを前記加工液と同じ経路で
ワイヤ列20に供給した場合には、クーラントオイルは
加工液と同様に、緩衝タンク40に回収される。
に形成されている。また、前記フロート72は、薄厚の
ステンレスで中空状に形成されている。これにより、昇
降棒70及びフロート72は軽量化が図られ、比重の小
さい液体、例えばワイヤソー用のクーラントオイル(比
重1.05)にも浮上される。また、前記フロート72
は、ステンレスで製作されているので、クーラントオイ
ルによって腐食することはない。なお、前記クーラント
オイルは、インゴットの切断部を洗浄する場合等に使用
され、このクーラントオイルを前記加工液と同じ経路で
ワイヤ列20に供給した場合には、クーラントオイルは
加工液と同様に、緩衝タンク40に回収される。
【0019】前記フロート72の周囲には、円筒状のフ
ロートカバー80が緩衝タンク40の蓋41に取り付け
られている。これにより、フロート72は、緩衝タンク
40内の加工液の液面乱れに影響されることがないの
で、液面計68は加工液の液面高さを精度良く測定する
ことができる。前記昇降棒70の上部には、近接体82
が取り付けられる。また、昇降棒70のケーシング74
には、複数のセンサ75、75…が上下方向に所定の間
隔で取り付けられる。センサ75は、例えば近接センサ
が用いられ、前記近接体82が近づくと感知するように
構成される。各センサ75はそれぞれ、ワイヤソー本体
11内の制御部88(図13参照)に接続され、近接体
82の接近を感知するとその旨の信号が制御部88に出
力される。制御部88は、どのセンサ75が近接体82
を感知したかによって、緩衝タンク40内の加工液の液
面高さを認識する。そして、制御部88は、認識した液
面高さに応じて前記回収ポンプ66の回転数を制御し、
緩衝タンク40からの加工液の吐出量を制御する。たと
えば、液面高さが高い場合には、回収ポンプ66の回転
数を増加させて加工液の吐出量を増やし、加工液が緩衝
タンク40から溢れるのを防止する。逆に、加工液の液
面高さが低い場合には、前記制御部88は、回収ポンプ
66の回転数を低下させて加工液の吐出量を減少させ、
場合によっては、加工液の吐出量が零になるような回転
数(例えば60rpm)に回収ポンプ66を制御する。
これにより、緩衝タンク40内の加工液の液面高さの変
動を抑えることができるとともに、回収ポンプ66のイ
ンペラによって常に加工液を攪拌し、加工液中の固形物
の固着を防止することができる。なお、制御部88が上
記の如く回収ポンプ66を制御したにもかかわらず、加
工液の液面高さが許容範囲を超えた場合には、回収ポン
プ66の故障や配管詰まり等の異常状態が発生したと判
断し、図1の表示画面89にエラーメッセージを表示す
る。
ロートカバー80が緩衝タンク40の蓋41に取り付け
られている。これにより、フロート72は、緩衝タンク
40内の加工液の液面乱れに影響されることがないの
で、液面計68は加工液の液面高さを精度良く測定する
ことができる。前記昇降棒70の上部には、近接体82
が取り付けられる。また、昇降棒70のケーシング74
には、複数のセンサ75、75…が上下方向に所定の間
隔で取り付けられる。センサ75は、例えば近接センサ
が用いられ、前記近接体82が近づくと感知するように
構成される。各センサ75はそれぞれ、ワイヤソー本体
11内の制御部88(図13参照)に接続され、近接体
82の接近を感知するとその旨の信号が制御部88に出
力される。制御部88は、どのセンサ75が近接体82
を感知したかによって、緩衝タンク40内の加工液の液
面高さを認識する。そして、制御部88は、認識した液
面高さに応じて前記回収ポンプ66の回転数を制御し、
緩衝タンク40からの加工液の吐出量を制御する。たと
えば、液面高さが高い場合には、回収ポンプ66の回転
数を増加させて加工液の吐出量を増やし、加工液が緩衝
タンク40から溢れるのを防止する。逆に、加工液の液
面高さが低い場合には、前記制御部88は、回収ポンプ
66の回転数を低下させて加工液の吐出量を減少させ、
場合によっては、加工液の吐出量が零になるような回転
数(例えば60rpm)に回収ポンプ66を制御する。
これにより、緩衝タンク40内の加工液の液面高さの変
動を抑えることができるとともに、回収ポンプ66のイ
ンペラによって常に加工液を攪拌し、加工液中の固形物
の固着を防止することができる。なお、制御部88が上
記の如く回収ポンプ66を制御したにもかかわらず、加
工液の液面高さが許容範囲を超えた場合には、回収ポン
プ66の故障や配管詰まり等の異常状態が発生したと判
断し、図1の表示画面89にエラーメッセージを表示す
る。
【0020】前記緩衝タンク40には図5に示すよう
に、ワイヤソー本体11と反対側の側面の上部に排出口
86が形成されている。その排出口86の下方には、オ
ーバーフロータンク56が設置される。これにより、緩
衝タンク40に回収された加工液の量が多い場合には、
加工液が排出口86を介してオーバーフロータンク56
に回収されるので、加工液が床に溢れることがない。
に、ワイヤソー本体11と反対側の側面の上部に排出口
86が形成されている。その排出口86の下方には、オ
ーバーフロータンク56が設置される。これにより、緩
衝タンク40に回収された加工液の量が多い場合には、
加工液が排出口86を介してオーバーフロータンク56
に回収されるので、加工液が床に溢れることがない。
【0021】また、前記緩衝タンク40は、複数の車輪
90、90…を有する台車91に搭載されるとともに、
ワイヤソー本体11側の側面には鉛直方向の回転軸を有
するガイドローラ92、92が設けられている。一方、
ワイヤソー本体11には、側面の下部にガイドレール9
9が水平方向に形成され、前記ガイドローラ92と係合
するように構成されている。このガイドレール99に前
記ガイドローラ92、92を係合させると、緩衝タンク
40はワイヤソー本体11の側面に沿って移動するの
で、緩衝タンク40の供給口40Aを回収パイプ38の
先端の真下に簡単に配置することができる。
90、90…を有する台車91に搭載されるとともに、
ワイヤソー本体11側の側面には鉛直方向の回転軸を有
するガイドローラ92、92が設けられている。一方、
ワイヤソー本体11には、側面の下部にガイドレール9
9が水平方向に形成され、前記ガイドローラ92と係合
するように構成されている。このガイドレール99に前
記ガイドローラ92、92を係合させると、緩衝タンク
40はワイヤソー本体11の側面に沿って移動するの
で、緩衝タンク40の供給口40Aを回収パイプ38の
先端の真下に簡単に配置することができる。
【0022】図6は、加工液供給ユニット44の斜視図
であり、図7は、図6に示した加工液供給ユニット44
のC矢視図である。また、図8及び図9は、図7の側面
図及び平面図である。これらの図に示すように、加工液
供給ユニット44は、加工液タンク46、熱交換器5
0、供給ポンプ52、循環ポンプ106及び流量計54
等を移動可能な台車48に搭載して構成され、それぞれ
が隣接した状態で配設される。
であり、図7は、図6に示した加工液供給ユニット44
のC矢視図である。また、図8及び図9は、図7の側面
図及び平面図である。これらの図に示すように、加工液
供給ユニット44は、加工液タンク46、熱交換器5
0、供給ポンプ52、循環ポンプ106及び流量計54
等を移動可能な台車48に搭載して構成され、それぞれ
が隣接した状態で配設される。
【0023】加工液タンク46は、図13に示した前記
回収ポンプ66の排出口に配管84を介して連結され、
前記回収ポンプ66により、前記緩衝タンク40で回収
された加工液が、配管84を介して加工液タンク46に
送液される。前記配管84の先端は、加工液タンク46
に貯留された加工液の液中に挿入される。これにより、
緩衝タンク40から送液された加工液は、加工液タンク
46に貯留された加工液中に供給され、液面に泡を発生
させることなく、加工液タンク46に貯留される。
回収ポンプ66の排出口に配管84を介して連結され、
前記回収ポンプ66により、前記緩衝タンク40で回収
された加工液が、配管84を介して加工液タンク46に
送液される。前記配管84の先端は、加工液タンク46
に貯留された加工液の液中に挿入される。これにより、
緩衝タンク40から送液された加工液は、加工液タンク
46に貯留された加工液中に供給され、液面に泡を発生
させることなく、加工液タンク46に貯留される。
【0024】また、前記配管84には、前記加工液タン
ク46内の液面及び前記緩衝タンク40内の液面よりも
高く、加工液の流路が最も高い位置で、且つ、前記流路
の水平姿勢位置に逆流防止弁(バルブ手段に相当)10
2が配設される。逆流防止弁102は、前記配管84を
遮断できるのであればどのような構造でも良く、例えば
図14に示すようなボール弁が用いられる。逆流防止弁
102は、図13の前記制御部88によって制御され、
前記緩衝タンク40から加工液タンク46への加工液の
送液を停止した際に、逆流防止弁102を閉じるように
構成される。これにより、加工液の送液を停止した際に
は配管84が逆流防止弁102によって遮断されるの
で、加工液タンク46内の液位が緩衝タンク40の液位
よりも低い場合であっても、加工液が緩衝タンク40へ
逆流することがない。
ク46内の液面及び前記緩衝タンク40内の液面よりも
高く、加工液の流路が最も高い位置で、且つ、前記流路
の水平姿勢位置に逆流防止弁(バルブ手段に相当)10
2が配設される。逆流防止弁102は、前記配管84を
遮断できるのであればどのような構造でも良く、例えば
図14に示すようなボール弁が用いられる。逆流防止弁
102は、図13の前記制御部88によって制御され、
前記緩衝タンク40から加工液タンク46への加工液の
送液を停止した際に、逆流防止弁102を閉じるように
構成される。これにより、加工液の送液を停止した際に
は配管84が逆流防止弁102によって遮断されるの
で、加工液タンク46内の液位が緩衝タンク40の液位
よりも低い場合であっても、加工液が緩衝タンク40へ
逆流することがない。
【0025】また、前記配管84は、逆流防止弁102
の配設位置を最高点として、加工液タンク46又は緩衝
タンク40まで傾斜して配設されている。これにより、
前記逆流防止弁102で配管84を遮断した場合、前記
配管84内の加工液に含まれる固形物は、配管84内に
沈降せず、加工液タンク46又は緩衝タンク40内に沈
降する。したがって、加工液中の固形物による配管84
の詰まりを防止することができる。
の配設位置を最高点として、加工液タンク46又は緩衝
タンク40まで傾斜して配設されている。これにより、
前記逆流防止弁102で配管84を遮断した場合、前記
配管84内の加工液に含まれる固形物は、配管84内に
沈降せず、加工液タンク46又は緩衝タンク40内に沈
降する。したがって、加工液中の固形物による配管84
の詰まりを防止することができる。
【0026】加工液タンク46には図8に示すように、
攪拌機94が設けられ、攪拌翼96をモータ98で回転
させることにより前記加工液タンク46内に貯留された
加工液を攪拌するように構成される。これにより、加工
液タンク46に貯留した加工液中の砥粒が加工液タンク
46の内壁に固着することがない。図8に示した攪拌機
94の攪拌翼96は、樹脂(例えばポリアセタール系の
エンジニアリングプラスチック)で形成され、加工液と
の摩擦によって金属粉が発生しないように構成される。
攪拌機94が設けられ、攪拌翼96をモータ98で回転
させることにより前記加工液タンク46内に貯留された
加工液を攪拌するように構成される。これにより、加工
液タンク46に貯留した加工液中の砥粒が加工液タンク
46の内壁に固着することがない。図8に示した攪拌機
94の攪拌翼96は、樹脂(例えばポリアセタール系の
エンジニアリングプラスチック)で形成され、加工液と
の摩擦によって金属粉が発生しないように構成される。
【0027】また、前記加工液タンク46には、供給ポ
ンプ52が設けられ、供給ポンプ52が駆動されること
により、加工液タンク46に貯留された加工液がワイヤ
列20上方に設置された図13のノズル100に供給さ
れ、このノズル100からワイヤ列20に向けて噴射さ
れる。前記供給ポンプ52とノズル100とを連結する
配管には、流量計54が配設され、この流量計54で供
給ポンプ52から吐出される加工液の流量が測定され
る。前記流量計54及び供給ポンプ52は、ワイヤソー
本体11の制御部88によって制御される。即ち、制御
部88は、流量計54の測定値に基づいて供給ポンプ5
2の吐出量が所定の値になるように供給ポンプ52を制
御する。
ンプ52が設けられ、供給ポンプ52が駆動されること
により、加工液タンク46に貯留された加工液がワイヤ
列20上方に設置された図13のノズル100に供給さ
れ、このノズル100からワイヤ列20に向けて噴射さ
れる。前記供給ポンプ52とノズル100とを連結する
配管には、流量計54が配設され、この流量計54で供
給ポンプ52から吐出される加工液の流量が測定され
る。前記流量計54及び供給ポンプ52は、ワイヤソー
本体11の制御部88によって制御される。即ち、制御
部88は、流量計54の測定値に基づいて供給ポンプ5
2の吐出量が所定の値になるように供給ポンプ52を制
御する。
【0028】加工液タンク46には、液面計104が設
けられる。この液面計104によって加工液タンク46
内に貯留された加工液の液面高さが測定され、液面計1
04で測定された液面高さの信号は制御部88に出力さ
れる。制御部88は、液面計104で測定された液面高
さが許容範囲を超えた場合に、加工液の漏れや配管の詰
まり等の異常状態が発生したと判断し、図1の表示画面
89にエラーメッセージを表示した後、モータ26、2
8をはじめとして、供給ポンプ52等のインゴットの切
断に関係する機器を停止させる。
けられる。この液面計104によって加工液タンク46
内に貯留された加工液の液面高さが測定され、液面計1
04で測定された液面高さの信号は制御部88に出力さ
れる。制御部88は、液面計104で測定された液面高
さが許容範囲を超えた場合に、加工液の漏れや配管の詰
まり等の異常状態が発生したと判断し、図1の表示画面
89にエラーメッセージを表示した後、モータ26、2
8をはじめとして、供給ポンプ52等のインゴットの切
断に関係する機器を停止させる。
【0029】前記加工液タンク46には、循環ポンプ1
06が設置される。循環ポンプ106は、熱交換器50
に配管を介して接続され、熱交換器50に加工液を循環
供給するように構成される。熱交換器50は、温調ユニ
ット118に接続され、この温調ユニット118から熱
交換器50に所定温度の冷却水が供給される。これによ
り、加工液タンク46内の加工液は、循環ポンプ106
によって熱交換器50に送液され、熱交換器50で冷却
水により冷却される。
06が設置される。循環ポンプ106は、熱交換器50
に配管を介して接続され、熱交換器50に加工液を循環
供給するように構成される。熱交換器50は、温調ユニ
ット118に接続され、この温調ユニット118から熱
交換器50に所定温度の冷却水が供給される。これによ
り、加工液タンク46内の加工液は、循環ポンプ106
によって熱交換器50に送液され、熱交換器50で冷却
水により冷却される。
【0030】循環ポンプ106と熱交換器50との間に
は、温調バルブ110が配設されている。また、前記加
工液タンク46には、加工液の温度を測定する温度セン
サ108が設けられる。前記循環ポンプ106と温調バ
ルブ110は、この温度センサ108で測定された温度
に基づいて前記制御部88により制御される。即ち、制
御部88は、温度センサ108の測定値に基づいて温調
バルブ110を開閉する。例えば、温度センサ108で
測定した加工液の温度が基準値よりも高い場合、制御部
88は、温調バルブ108を開いて熱交換器50で加工
液を冷却する。逆に、加工液の温度が基準値よりも低い
場合、制御部88は、温調バルブ110を閉じて熱交換
器50への加工液の送液を停止する。このとき、循環ポ
ンプ106の駆動を継続することにより、加工液は、循
環ポンプ106のモータの発熱により加熱される。な
お、符号112は、冷却水用フィルタであり、熱交換器
50に供給する冷却水が濾過されることによって、その
冷却水に含まれるゴミ等が除去される。
は、温調バルブ110が配設されている。また、前記加
工液タンク46には、加工液の温度を測定する温度セン
サ108が設けられる。前記循環ポンプ106と温調バ
ルブ110は、この温度センサ108で測定された温度
に基づいて前記制御部88により制御される。即ち、制
御部88は、温度センサ108の測定値に基づいて温調
バルブ110を開閉する。例えば、温度センサ108で
測定した加工液の温度が基準値よりも高い場合、制御部
88は、温調バルブ108を開いて熱交換器50で加工
液を冷却する。逆に、加工液の温度が基準値よりも低い
場合、制御部88は、温調バルブ110を閉じて熱交換
器50への加工液の送液を停止する。このとき、循環ポ
ンプ106の駆動を継続することにより、加工液は、循
環ポンプ106のモータの発熱により加熱される。な
お、符号112は、冷却水用フィルタであり、熱交換器
50に供給する冷却水が濾過されることによって、その
冷却水に含まれるゴミ等が除去される。
【0031】また、前記加工液タンク46には図9に示
すように、粘度計114が設けられる。粘度計114
は、加工液タンク46内の加工液の粘度を測定するもの
で、その測定された粘度情報が前記制御部88へ入力さ
れる。制御部88は、粘度計114で測定された粘度が
基準値よりも高い場合は、粘度調整バルブ(図示せず)
を開いてクーラントまたは加工液新液を加工液に補充す
る。
すように、粘度計114が設けられる。粘度計114
は、加工液タンク46内の加工液の粘度を測定するもの
で、その測定された粘度情報が前記制御部88へ入力さ
れる。制御部88は、粘度計114で測定された粘度が
基準値よりも高い場合は、粘度調整バルブ(図示せず)
を開いてクーラントまたは加工液新液を加工液に補充す
る。
【0032】図10は、図1に示した洗浄液タンク76
のA矢視図であり、図11及び図12は、図10で示し
た洗浄液タンク76の側面図及び平面図である。洗浄液
タンク76は、インゴットの切断部を洗浄する洗浄液
(通常、加工液で使用されるクーラントオイル)を貯留
するタンクである。洗浄液タンク76には、ポンプ12
0が設けられ、ポンプ120の吐出先には、ハンドシャ
ワー122が取り付けられている。これにより、ポンプ
120が駆動されると、洗浄液タンク76に貯留された
洗浄液がハンドシャワー122から噴出され、インゴッ
トの切断部が洗浄される。
のA矢視図であり、図11及び図12は、図10で示し
た洗浄液タンク76の側面図及び平面図である。洗浄液
タンク76は、インゴットの切断部を洗浄する洗浄液
(通常、加工液で使用されるクーラントオイル)を貯留
するタンクである。洗浄液タンク76には、ポンプ12
0が設けられ、ポンプ120の吐出先には、ハンドシャ
ワー122が取り付けられている。これにより、ポンプ
120が駆動されると、洗浄液タンク76に貯留された
洗浄液がハンドシャワー122から噴出され、インゴッ
トの切断部が洗浄される。
【0033】洗浄液タンク76は、複数の車輪124、
124…を有する台車125に搭載されるとともに、洗
浄液タンク76の側面には、前記ワイヤソー本体11に
形成されたガイドレール99に係合するガイドローラ1
26、126が回転自在に支持されている。これによ
り、洗浄液タンク76をワイヤソー本体11の側面に沿
って移動させることができ、洗浄液タンク76の供給口
76Aを容易に回収パイプ38の先端の真下に配置する
ことができる。前述したように、図5の緩衝タンク40
もワイヤソー本体11の側面に沿って移動させることが
できる。したがって、洗浄液タンク76及び緩衝タンク
40をワイヤソー本体11に沿って移動させると、簡単
に回収パイプ38の排出先を洗浄液タンク76と緩衝タ
ンク40とに切り換えることができる。回収パイプ38
の排出先を図11の如く洗浄液タンク76に切り換える
と、前記ハンドシャワー122からインゴットの切断部
に供給された洗浄液が、オイルパン36及び回収パイプ
38を介して洗浄液タンク76に回収される。
124…を有する台車125に搭載されるとともに、洗
浄液タンク76の側面には、前記ワイヤソー本体11に
形成されたガイドレール99に係合するガイドローラ1
26、126が回転自在に支持されている。これによ
り、洗浄液タンク76をワイヤソー本体11の側面に沿
って移動させることができ、洗浄液タンク76の供給口
76Aを容易に回収パイプ38の先端の真下に配置する
ことができる。前述したように、図5の緩衝タンク40
もワイヤソー本体11の側面に沿って移動させることが
できる。したがって、洗浄液タンク76及び緩衝タンク
40をワイヤソー本体11に沿って移動させると、簡単
に回収パイプ38の排出先を洗浄液タンク76と緩衝タ
ンク40とに切り換えることができる。回収パイプ38
の排出先を図11の如く洗浄液タンク76に切り換える
と、前記ハンドシャワー122からインゴットの切断部
に供給された洗浄液が、オイルパン36及び回収パイプ
38を介して洗浄液タンク76に回収される。
【0034】前記洗浄液タンク76の供給口76Aの上
部には、カバー128が取り付けられている。カバー1
28は、供給口76Aを中心としてコの字状に組み付け
られた3枚の側板128A、128A、128Aと、該
側板128Aの上部に組み付けられた上板128Bとか
ら構成される。中央の側板128Aの下端は、ヒンジ1
30によって洗浄液タンク76に取り付けられ、カバー
128は矢印D方向に揺動自在に構成されている。この
カバー128をワイヤソー本体11側に揺動させると、
カバー128によって回収パイプ38の先端が包囲され
るので、回収パイプ38と供給口76Aとの隙間から洗
浄液が飛散することが防止される。
部には、カバー128が取り付けられている。カバー1
28は、供給口76Aを中心としてコの字状に組み付け
られた3枚の側板128A、128A、128Aと、該
側板128Aの上部に組み付けられた上板128Bとか
ら構成される。中央の側板128Aの下端は、ヒンジ1
30によって洗浄液タンク76に取り付けられ、カバー
128は矢印D方向に揺動自在に構成されている。この
カバー128をワイヤソー本体11側に揺動させると、
カバー128によって回収パイプ38の先端が包囲され
るので、回収パイプ38と供給口76Aとの隙間から洗
浄液が飛散することが防止される。
【0035】また、前記供給口76Aの下方には、目の
細かい金網134が設けられ、回収パイプ38から送液
された洗浄液が全てこの金網134を通過するように構
成される。これにより、前記洗浄液は、金網134によ
ってインゴットの破片等のゴミが除去されて洗浄液タン
ク76内に回収される。次に、上記の如く構成されたワ
イヤソーの加工液供給装置の作用について説明する。
細かい金網134が設けられ、回収パイプ38から送液
された洗浄液が全てこの金網134を通過するように構
成される。これにより、前記洗浄液は、金網134によ
ってインゴットの破片等のゴミが除去されて洗浄液タン
ク76内に回収される。次に、上記の如く構成されたワ
イヤソーの加工液供給装置の作用について説明する。
【0036】図13に示すように、加工液タンク46に
貯留された加工液は、供給ポンプ52によってワイヤ列
20上方のノズル100に供給される。このとき、制御
部88が流量計54で測定した供給ポンプ52の吐出量
に基づいて供給ポンプ52を制御し、ノズル100には
一定量の加工液が供給される。ノズル100に供給され
た加工液は、ノズル100からワイヤ列20の切断部に
噴射され、インゴットの加工に供される。インゴットの
加工に供された加工液は、オイルパン36及び回収パイ
プ38を介して緩衝タンク40に回収された後、回収ポ
ンプ66によって加工液タンク46に送液される。この
とき、回収ポンプ66は、制御部88によって制御さ
れ、たとえば、液面計68で測定した緩衝タンク40内
の液位が低い場合には、回収ポンプ66は回転軸の回転
速度が低速度となるように制御され、緩衝タンク40か
ら加工液タンク46への送液が停止される。加工液タン
ク46への送液が停止されると、制御部88は逆流防止
弁102を閉じ、配管84の流路は遮断される。
貯留された加工液は、供給ポンプ52によってワイヤ列
20上方のノズル100に供給される。このとき、制御
部88が流量計54で測定した供給ポンプ52の吐出量
に基づいて供給ポンプ52を制御し、ノズル100には
一定量の加工液が供給される。ノズル100に供給され
た加工液は、ノズル100からワイヤ列20の切断部に
噴射され、インゴットの加工に供される。インゴットの
加工に供された加工液は、オイルパン36及び回収パイ
プ38を介して緩衝タンク40に回収された後、回収ポ
ンプ66によって加工液タンク46に送液される。この
とき、回収ポンプ66は、制御部88によって制御さ
れ、たとえば、液面計68で測定した緩衝タンク40内
の液位が低い場合には、回収ポンプ66は回転軸の回転
速度が低速度となるように制御され、緩衝タンク40か
ら加工液タンク46への送液が停止される。加工液タン
ク46への送液が停止されると、制御部88は逆流防止
弁102を閉じ、配管84の流路は遮断される。
【0037】このように、本実施の形態のワイヤソーの
加工液供給装置によれば、加工液タンク46への送液が
停止されると同時に、逆流防止弁102によって配管8
4の流路が遮断されるので、加工液が緩衝タンク40に
逆流しない。したがって、たとえば、加工液タンク46
内の加工液の液位が緩衝タンク40内の加工液の液位よ
り高い場合であっても、加工液は緩衝タンク40へ逆流
せず、加工液タンク46内の加工液の量は変動しない。
したがって、加工液タンク46内の加工液を精度良く温
度制御することができる。
加工液供給装置によれば、加工液タンク46への送液が
停止されると同時に、逆流防止弁102によって配管8
4の流路が遮断されるので、加工液が緩衝タンク40に
逆流しない。したがって、たとえば、加工液タンク46
内の加工液の液位が緩衝タンク40内の加工液の液位よ
り高い場合であっても、加工液は緩衝タンク40へ逆流
せず、加工液タンク46内の加工液の量は変動しない。
したがって、加工液タンク46内の加工液を精度良く温
度制御することができる。
【0038】ところで、加工液の配管にバルブを配設し
て流路を遮断すると、バルブを閉めて加工液の流路を塞
いだときに、加工液中の砥粒等の固形物が堆積して壁面
に固着することがある。この固形物が加工液の流路全体
を塞いだ場合、たとえば、加工液の流路が鉛直方向とな
る位置にバルブを配設して、前記固形物がバルブの上部
に堆積して固着した場合、配管が詰まって加工液が流れ
なくなる。この場合には、バルブや配管を解体して洗浄
することが必要となる。これに対し、本実施の形態のワ
イヤソーの加工液供給装置は、図14に示したように、
逆流防止弁102が加工液の流路が水平となる位置に配
設されているので、固形物が配管の下部に沈殿して固着
しても上部に流路が確保されるので、配管が詰まりにく
い。したがって、ワイヤソーのメンテナンス性を向上さ
せることができる。また、逆流防止弁102が配設され
る配管の水平部は、可能な限り短いことが配管の詰まり
を生じにくくする上で好ましい。
て流路を遮断すると、バルブを閉めて加工液の流路を塞
いだときに、加工液中の砥粒等の固形物が堆積して壁面
に固着することがある。この固形物が加工液の流路全体
を塞いだ場合、たとえば、加工液の流路が鉛直方向とな
る位置にバルブを配設して、前記固形物がバルブの上部
に堆積して固着した場合、配管が詰まって加工液が流れ
なくなる。この場合には、バルブや配管を解体して洗浄
することが必要となる。これに対し、本実施の形態のワ
イヤソーの加工液供給装置は、図14に示したように、
逆流防止弁102が加工液の流路が水平となる位置に配
設されているので、固形物が配管の下部に沈殿して固着
しても上部に流路が確保されるので、配管が詰まりにく
い。したがって、ワイヤソーのメンテナンス性を向上さ
せることができる。また、逆流防止弁102が配設され
る配管の水平部は、可能な限り短いことが配管の詰まり
を生じにくくする上で好ましい。
【0039】なお、本実施の形態では、緩衝タンク40
から加工液タンク46への加工液の送液が停止された際
に前記逆流防止弁102を閉じるように制御したが、配
管84に流量計を設けて、該流量計の値に基づいて逆流
防止弁102を閉じるように制御してもよい。また、本
実施の形態では、バルブ手段としてボール弁を用いた
が、これに限定するものではなく、例えばチェック弁を
用いてもよい。さらに、本実施の形態では、バルブ手段
で配管84を遮断することにより、加工液タンク46か
ら緩衝タンク40への逆流を防止したが、これに限定す
るものではなく、バルブ手段に配管84と外部とを連通
させる機構を設けることにより加工液の逆流を防止して
もよい。図15にその一例を示す。
から加工液タンク46への加工液の送液が停止された際
に前記逆流防止弁102を閉じるように制御したが、配
管84に流量計を設けて、該流量計の値に基づいて逆流
防止弁102を閉じるように制御してもよい。また、本
実施の形態では、バルブ手段としてボール弁を用いた
が、これに限定するものではなく、例えばチェック弁を
用いてもよい。さらに、本実施の形態では、バルブ手段
で配管84を遮断することにより、加工液タンク46か
ら緩衝タンク40への逆流を防止したが、これに限定す
るものではなく、バルブ手段に配管84と外部とを連通
させる機構を設けることにより加工液の逆流を防止して
もよい。図15にその一例を示す。
【0040】同図に示すバルブ手段は、上述した実施の
形態と同じ位置に配設され、主として、分岐管136、
チェック弁138、送気管140及び電磁弁147で構
成される。分岐管136は、配管84に連結され、前記
配管84と外部とを連通する。チェック弁138は、こ
の分岐管136に配設され、電磁弁147が閉の状態
(圧縮空気が入らない状態)で分岐管136を遮断する
ように構成される。即ち、チェック弁138のボール1
44はスプリング146によって支持され、送気間14
0側の圧力がかからない状態で、ボール144は図中2
点鎖線で示すように上昇して分岐管136に当接し、分
岐管136を遮断する。送気管140は、一端が分岐管
136に連結されるとともに、他端が電磁弁147を介
して図示しない圧縮空気の供給源に連結され、分岐管1
36に圧縮空気を送気する。なお、送気される圧縮空気
の圧力は、ボール144を押し下げるために必要な、ス
プリング146の付勢力以上の力が作用すればよい。
形態と同じ位置に配設され、主として、分岐管136、
チェック弁138、送気管140及び電磁弁147で構
成される。分岐管136は、配管84に連結され、前記
配管84と外部とを連通する。チェック弁138は、こ
の分岐管136に配設され、電磁弁147が閉の状態
(圧縮空気が入らない状態)で分岐管136を遮断する
ように構成される。即ち、チェック弁138のボール1
44はスプリング146によって支持され、送気間14
0側の圧力がかからない状態で、ボール144は図中2
点鎖線で示すように上昇して分岐管136に当接し、分
岐管136を遮断する。送気管140は、一端が分岐管
136に連結されるとともに、他端が電磁弁147を介
して図示しない圧縮空気の供給源に連結され、分岐管1
36に圧縮空気を送気する。なお、送気される圧縮空気
の圧力は、ボール144を押し下げるために必要な、ス
プリング146の付勢力以上の力が作用すればよい。
【0041】バルブ手段を上記の如く構成したワイヤソ
ーでは、緩衝タンク40から加工液タンク46に加工液
を送液した際、電磁弁147を閉じておくことにより、
前記チェック弁138が分岐管136を遮断する。これ
により、緩衝タンク40内の加工液は、外部に漏れるこ
となく加工液タンク46に回収される。このとき、分岐
管136にチェック弁138が設けられているので、電
磁弁147に加工液が付着することはない。
ーでは、緩衝タンク40から加工液タンク46に加工液
を送液した際、電磁弁147を閉じておくことにより、
前記チェック弁138が分岐管136を遮断する。これ
により、緩衝タンク40内の加工液は、外部に漏れるこ
となく加工液タンク46に回収される。このとき、分岐
管136にチェック弁138が設けられているので、電
磁弁147に加工液が付着することはない。
【0042】また、前記加工液タンク46への加工液の
送液を停止した際、電磁弁147を開いて圧縮空気を流
入することにより、チェック弁138のボール144
を、図中実線で示す位置に下降させ、配管84と外部と
を分岐管136を介して連通させる。これにより、配管
84内の加工液は、その自重により加工液タンク46又
は緩衝タンク40に流出する。したがって、配管84内
には、空気が満たされるので、加工液タンク46内の液
面高さが緩衝タンク40内の液面高さより低い場合であ
っても、加工液タンク46内の加工液が緩衝タンク40
に逆流することはない。
送液を停止した際、電磁弁147を開いて圧縮空気を流
入することにより、チェック弁138のボール144
を、図中実線で示す位置に下降させ、配管84と外部と
を分岐管136を介して連通させる。これにより、配管
84内の加工液は、その自重により加工液タンク46又
は緩衝タンク40に流出する。したがって、配管84内
には、空気が満たされるので、加工液タンク46内の液
面高さが緩衝タンク40内の液面高さより低い場合であ
っても、加工液タンク46内の加工液が緩衝タンク40
に逆流することはない。
【0043】このように、図15に示したバルブ手段を
用いれば、緩衝タンク40から下降液タンク46への送
液を停止した際の、加工液の逆流を防止することができ
る。なお、上述した例では、分岐管136を図示しない
圧縮空気の供給源に連結したが、大気に開放しても良
い。
用いれば、緩衝タンク40から下降液タンク46への送
液を停止した際の、加工液の逆流を防止することができ
る。なお、上述した例では、分岐管136を図示しない
圧縮空気の供給源に連結したが、大気に開放しても良
い。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤソ
ーの加工液供給装置によれば、緩衝タンクと加工液タン
クとを連結する配管にバルブ手段が設けられ、このバル
ブ手段によって加工液から緩衝タンクへの逆流が防止さ
れる。これにより、加工液タンク内の加工液の量を安定
させることができ、加工液の温度を精度良く制御するこ
とができる。また、本発明のワイヤソーの加工液供給装
置では、加工液タンクの液面及び緩衝タンクの液面より
も高く、前記配管の流路が最も高い位置で、且つ、前記
流路の水平姿勢位置にバルブ手段を配設したので、バル
ブ手段を閉じても配管が詰まることがなく、ワイヤソー
のメンテナンス性を向上させることができる。
ーの加工液供給装置によれば、緩衝タンクと加工液タン
クとを連結する配管にバルブ手段が設けられ、このバル
ブ手段によって加工液から緩衝タンクへの逆流が防止さ
れる。これにより、加工液タンク内の加工液の量を安定
させることができ、加工液の温度を精度良く制御するこ
とができる。また、本発明のワイヤソーの加工液供給装
置では、加工液タンクの液面及び緩衝タンクの液面より
も高く、前記配管の流路が最も高い位置で、且つ、前記
流路の水平姿勢位置にバルブ手段を配設したので、バル
ブ手段を閉じても配管が詰まることがなく、ワイヤソー
のメンテナンス性を向上させることができる。
【図1】本発明の実施の形態に係る加工液供給装置を採
用したワイヤソーの全体構成図
用したワイヤソーの全体構成図
【図2】図1に示したワイヤソー本体の構成機器を露出
させたワイヤソーの斜視図
させたワイヤソーの斜視図
【図3】図1に示した緩衝タンクの正面図
【図4】図1に示した緩衝タンクの平面図
【図5】図4に示した緩衝タンクの側面図
【図6】図1に示した加工液供給ユニットの斜視図
【図7】図6に示した加工液供給ユニットの正面図
【図8】図6に示した加工液供給ユニットの側面図
【図9】図6に示した加工液供給ユニットの平面図
【図10】図1に示した洗浄液タンクの正面図
【図11】図10に示した洗浄液タンクの側面図
【図12】図10に示した洗浄液タンクの平面図
【図13】本発明の実施の形態に係るワイヤソーの作用
を説明する説明図
を説明する説明図
【図14】図13に示した逆流防止弁の側面断面図
【図15】逆流防止弁の変形例を説明する説明図
10…ワイヤソー 14…ワイヤ 20…ワイヤ列 40…緩衝タンク 46…加工液タンク 66…回収ポンプ 84…(緩衝タンクと加工液タンクとを連結する)配管 88…制御部 102…逆流防止弁
Claims (3)
- 【請求項1】 加工液供給装置からワイヤ列に加工液を
供給しながら前記ワイヤ列に被加工物を押し付けて、前
記被加工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソーに
おいて、 前記加工液供給装置は、 前記ワイヤ列に供給される加工液が貯留された加工液タ
ンクと、 前記加工液タンクから前記ワイヤ列に供給された加工液
が回収される緩衝タンクと、 前記緩衝タンクと前記加工液タンクとを連結する加工液
の配管と、 前記配管を介して前記緩衝タンクから前記加工液タンク
に加工液を送液する送液手段と、 前記配管に配設され、前記加工液タンクから前記緩衝タ
ンクへの逆流を防止するバルブ手段と、 から構成されることを特徴とするワイヤソーの加工液供
給装置。 - 【請求項2】 前記バルブ手段は、前記加工液タンク内
の液面及び前記緩衝タンク内の液面よりも高く、前記配
管の経路の最も高い位置で、且つ、前記経路の水平姿勢
位置に配設されたことを特徴とする請求項1記載のワイ
ヤソーの加工液供給装置。 - 【請求項3】 前記バルブ手段は、前記送液手段を停止
した際に前記配管を大気に連通させる機構を備えている
ことを特徴とする請求項2記載のワイヤソーの加工液供
給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987999A JP2000218543A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | ワイヤソーの加工液供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987999A JP2000218543A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | ワイヤソーの加工液供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000218543A true JP2000218543A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=12011507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987999A Pending JP2000218543A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | ワイヤソーの加工液供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000218543A (ja) |
-
1999
- 1999-01-28 JP JP1987999A patent/JP2000218543A/ja active Pending
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