JP2000218540A - ワイヤソーの加工液供給装置 - Google Patents

ワイヤソーの加工液供給装置

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JP2000218540A
JP2000218540A JP1985099A JP1985099A JP2000218540A JP 2000218540 A JP2000218540 A JP 2000218540A JP 1985099 A JP1985099 A JP 1985099A JP 1985099 A JP1985099 A JP 1985099A JP 2000218540 A JP2000218540 A JP 2000218540A
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working fluid
tank
pump
wire saw
processing liquid
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JP1985099A
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Masashi Nagatsuka
真史 永塚
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インゴットをウェーハに切断するワイヤソーに
おいて、ワイヤソーの切断部に加工液を供給する加工液
供給装置を軽量コンパクト化する。 【解決手段】本発明は、ワイヤソー10の加工液回収タ
ンク40に設けられた回収ポンプ66を、回転数の高い
加工液供給モードと、回転数の低い加工液攪拌モードと
に切り換えて運転させることにより、回収ポンプ66を
攪拌装置として兼用する。回収ポンプ66の運転が加工
液供給モードに切り換えられると、回収ポンプ66の回
転数が高くなり、加工液回収タンク40の加工液が加工
液タンク46へ送液される。そして、回収ポンプ66の
運転が加工液攪拌モードに切り換えられると、回転数が
低くなり、加工液の供給が停止して加工液がそのインペ
ラ67、及び攪拌翼97で攪拌される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワイヤソーの加工液
供給装置に係り、特にシリコン、ガラス、セラミック等
の脆性材料を切断するワイヤソーの加工液供給装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーは、複数個のグルーブローラ
にワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成し、このワイヤ列
にスラリ等の加工液を供給しながら被加工物をワイヤ列
に押し付けることにより、被加工物を多数枚のウェーハ
に切断する装置である。このようなワイヤソーにおい
て、前記加工液をワイヤ列に供給する従来の加工液供給
装置は、加工液を貯留する加工液タンク、この加工液タ
ンクに貯留された加工液をワイヤ列に供給するポンプ、
加工液タンクに貯留された加工液を攪拌し加工液の性質
を均一に維持する攪拌装置から構成され、また、この攪
拌装置は、攪拌翼、及び攪拌翼を回転させるモータから
構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ワイヤソーの加工液供給装置には、モータと攪拌翼とか
らなる専用の攪拌装置が設けられているので、部品点数
が多くなり装置が大型で重量物になるという欠点があっ
た。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、
部品点数の少ない軽量コンパクトなワイヤソーの加工液
供給装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、ワイヤ列に被加工物を押し付け、該被加
工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソーに設けら
れ、被加工物の切断部に供給する加工液が貯留されるタ
ンクと、該タンクに貯留された加工液を前記ワイヤソー
の切断部に供給するためのポンプとから構成されたワイ
ヤソーの加工液供給装置において、前記加工液供給装置
の前記ポンプは、回転数の高い加工液供給モードと、回
転数の低い加工液攪拌モードとに切り換えて運転される
ことを特徴とする。
【0005】請求項1記載の発明によれば、加工液を切
断部に供給する加工液供給モードにポンプの運転が切り
換えられると、ポンプの回転数が高くなり、タンクの加
工液を切断部に供給するようにポンプが駆動される。そ
して、加工液を攪拌する加工液攪拌モードにポンプの運
転が切り換えられると、回転数が低くなり、加工液の供
給が停止して加工液がそのインペラ、又はピストンで攪
拌される。したがって、本発明によれば、ポンプを攪拌
装置として兼用したので、部品点数の少ない軽量コンパ
クトなワイヤソーの加工液供給装置を提供することがで
きる。
【0006】請求項2記載の発明は、回収タンクと加工
液タンクとからタンクを構成し、回収タンクに回収され
た加工液を循環経路を介して加工液タンクに供給するこ
とにより、加工液を循環使用するようにした加工液供給
装置を対象とした発明であり、回収タンク内の加工液を
加工液タンクに供給するポンプを、前記加工液供給モー
ドと前記加工液攪拌モードとに切り換えて運転するよう
にした。加工液タンク内の加工液を切断部に供給するポ
ンプは、常に定量の加工液を切断部に供給しなければな
らないので、一定の回転数で駆動する必要がある。よっ
て、このポンプを前記モードに切り換えて運転すること
は難しい。したがって、この場合には、本発明の如く、
回収タンクのポンプを前記モードで運転する。
【0007】請求項3記載の発明によれば、前記ポンプ
のインペラに攪拌部材を設け、この攪拌部材とインペラ
とで加工液を攪拌するようにしたので、加工液の攪拌力
を向上させることができる。請求項4記載の発明によれ
ば、前記ポンプのインペラ及び攪拌部材を、樹脂等の非
金属材料で製作したので、インペラ及び攪拌部材が加工
液で磨耗しても、インペラ及び攪拌部材から金属粉は発
生しない。これにより、加工液には金属粉は含有され
ず、よって、この金属粉に起因する被加工物の切断不良
を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るワイヤソーの加工液供給装置の実施の形態について詳
説する。図1は、本発明の加工液供給装置が適用された
ワイヤソー10の斜視図であり、図2はワイヤソー本体
11の主要部を露出させた斜視図である。
【0009】これらの図に示すように、前記ワイヤソー
10は、ワイヤソー本体11に加工液供給ユニット4
4、加工液回収タンク(タンクに相当)40、洗浄液タ
ンク76及びオーバーフロータンク56が設けられて構
成される。ワイヤソー本体11には、ワイヤリール12
が内蔵され、このワイヤリール12に巻かれたワイヤ1
4は、多数のガイドローラ16、16…で形成される一
方側のワイヤ走行路を経由して4本のグルーブローラ1
8A、18B、18C、18Dに複数回巻き掛けられ
る。これにより、グルーブローラ18Aとグルーブロー
ラ18Bとの間に、ワイヤ14同士が平行なワイヤ列2
0が形成される。ワイヤ列20を形成したワイヤ14
は、ワイヤ列20を挟んで左右対称に形成されるととも
に前記一方側のワイヤ走行路と同一構造の他方側のワイ
ヤ走行路を経由して、図示しないワイヤリールに巻き取
られる。
【0010】前記ワイヤ列20の両側に形成されるワイ
ヤ走行路には、それぞれワイヤ案内装置22及びダンサ
ローラ24が配設され(図2では一方側のワイヤ走行路
のみ図示)、ワイヤ案内装置22によって、ワイヤ14
がワイヤリール12から一定ピッチで巻き取られ、また
は送りだされる。また、ダンサローラ24には、所定重
量のウェイト(図示せず)が架設され、このウェイトに
よって走行するワイヤ14に一定の張力が付与される。
更に、ワイヤ走行路には、図示しないワイヤ洗浄装置が
設けられ、このワイヤ洗浄装置から噴射される洗浄液に
よってワイヤ14に付着した加工液(スラリ)等がワイ
ヤ14から除去される。
【0011】前記4本のグルーブローラ18A〜18D
は、その両端が対向する一対のスピンドルブラケット4
2、42に回転自在に支持され、各々の回転中心を結ん
だ時にその形状が矩形状となる位置に配設されている。
前記一対のスピンドルブラケット42、42は、オイル
パン36の上部に設置されている。また、前記グルーブ
ローラ18C及び前記一対のワイヤリール12は、それ
ぞれ正逆回転可能なモータ26、28に連結されてい
る。これらのモータ26、28が駆動されると、前記ワ
イヤ14は、一対のワイヤリール12間を高速で往復走
行される。
【0012】前記ワイヤ列20の上方には、ワークフィ
ードテーブル30がフィードベース32に昇降自在に取
り付けられている。このワークフィードテーブル30
は、フィードベース32に設けられたモータ33によっ
て、前記ワイヤ列20に対し垂直方向に昇降移動され
る。また、ワークフィードテーブル30の下部には、図
示しないインゴットが、結晶方位合わせされた状態で保
持される。
【0013】前記ワイヤ列20の下方には、オイルパン
36が設置され、このオイルパン36によって前記ワイ
ヤ列20に供給された加工液が回収される。オイルパン
36の内側には傾斜面が形成されており、この傾斜面の
下部には、図5に示す回収パイプ38が接続されてい
る。回収パイプ38は、先端が加工液回収タンク40に
連結され、これにより、オイルパン36に回収された加
工液は、回収パイプ38を介して加工液回収タンク40
に貯留される。
【0014】図3は、図1に示した加工液回収タンク4
0のA矢視図であり、図4及び図5は、図3で示した加
工液回収タンク40の平面図及び左側面図である。加工
液回収タンク40は、加工液を一時的に貯留するタンク
であり、前記回収パイプ38によって送液された加工液
が、供給口40Aを介して内部に貯留される。この供給
口40Aの上部には、カバー60が取り付けられてい
る。カバー60は、供給口40Aを中心としてコの字状
に組み付けられた3枚の側板60A、60A、60A
と、該側板60Aの上部に組み付けられた上板60Bと
から構成される。中央の側板60Aの下端は図5の如
く、ヒンジ62によって加工液回収タンク40の蓋41
に取り付けられ、これにより、カバー60は矢印B方向
に揺動自在に構成される。このカバー60をワイヤソー
本体11側に揺動させると、カバー60によって回収パ
イプ38の先端が包囲されるので、回収パイプ38と供
給口40Aとの隙間から加工液が外部に飛散することが
防止される。
【0015】また、前記供給口40Aの下方には、目の
細かい金網58が設けられ、回収パイプ38から送液さ
れた加工液は、全てこの金網58を通過するように構成
される。これにより、前記加工液は、金網58によって
インゴットの破片等のゴミが除去されて加工液回収タン
ク40内に貯留される。また、加工液回収タンク40に
は、回収された加工液を図6の加工液タンク46に送液
する回収ポンプ(ポンプに相当)66が図5の如く設け
られる。回収ポンプ66の図3に示すインペラ67は、
樹脂材料、たとえばポリアセタール系のエンジニアリン
グプラスチックで作られる。これにより、金属製のイン
ペラを用いたときのように、インペラが加工液によって
磨耗して金属粉が発生することがない。したがって、金
属粉がインゴットの切断部に付着してインゴットの切断
精度を悪化させることがない。また、前記インペラ67
の回転軸95には、攪拌翼(攪拌部材に相当)97が取
り付けられている。この攪拌翼97が、インペラ67と
ともに回転されることにより、加工液回収タンク40に
貯留された加工液が効率よく攪拌される。これにより、
加工液回収タンク40に貯留された加工液中の砥粒が加
工液回収タンク40の内壁に固着することはなく、ま
た、砥粒の沈殿も防止することができ、更に、スラリの
凝固も防止することができる。前記攪拌翼97は、樹脂
(例えばポリアセタール系のエンジニアリングプラスチ
ック)で形成され、加工液との摩擦によって金属粉が発
生しないように構成される。なお、本実施の形態では、
ポンプとしてインペラ67を備えたポンプ66を例示し
たが、ピストン式のポンプを採用してもよい。この場
合、前記ピストンに攪拌翼97を設ければよい。また、
本実施の形態では、インペラ67及び攪拌翼97を樹脂
で製作したが、これに限られるものではなく、非金属材
料であればよい。
【0016】加工液回収タンク40には、回収した加工
液の液面高さを測定する液面計68が設置される。液面
計68は主として、昇降棒70、フロート72、ケーシ
ング74及びセンサ75で構成される。昇降棒70は、
加工液回収タンク40に垂直方向にスライド自在に支持
され、この昇降棒70の下端にフロート72が取り付け
られる。フロート72は、ドーナツ状に形成され、中央
の円孔に前記昇降棒70が挿入される。昇降棒70に
は、フロート72の上下にナット78、78が取り付け
られ、このナット78、78を上下方向から締結するこ
とにより、前記フロート72が昇降棒70に固定され
る。
【0017】前記昇降棒70は、アルミによって中空状
に形成されている。また、前記フロート72は、薄厚の
ステンレスで中空状に形成されている。これにより、昇
降棒70及びフロート72は軽量化が図られ、比重の小
さい液体、例えばワイヤソー用のクーラントオイル(比
重1.05)にも浮上される。また、前記フロート72
は、ステンレスで製作されているので、クーラントオイ
ルによって腐食することはない。なお、前記クーラント
オイルは、インゴットの切断部を洗浄する場合等に使用
され、このクーラントオイルを前記加工液と同じ経路で
ワイヤ列20に供給した場合には、クーラントオイルは
加工液と同様に、加工液回収タンク40に回収される。
【0018】前記フロート72の周囲には、円筒状のフ
ロートカバー80が加工液回収タンク40の蓋41に取
り付けられている。これにより、フロート72は、加工
液回収タンク40内の加工液の液面乱れに影響されるこ
とがないので、液面計68は加工液の液面高さを精度良
く測定することができる。前記昇降棒70の上部には、
近接体82が取り付けられる。また、昇降棒70のケー
シング74には、複数のセンサ75、75…が上下方向
に所定の間隔で取り付けられる。センサ75は、例えば
近接センサが用いられ、前記近接体82が近づくと感知
するように構成される。各センサ75はそれぞれ、ワイ
ヤソー本体11内の制御部88(図13参照)に接続さ
れ、近接体82の接近を感知するとその旨の信号が制御
部88に出力される。制御部88は、どのセンサ75が
近接体82を感知したかによって、加工液回収タンク4
0内の加工液の液面高さを認識する。そして、制御部8
8は、認識した液面高さに応じて前記回収ポンプ66の
回転数を制御し、加工液回収タンク40からの加工液吐
出量を制御する。たとえば、液面高さが高い場合には、
回収ポンプ66の回転数を増加させて加工液の吐出量を
増やし、加工液が加工液回収タンク40から溢れるのを
防止する。逆に、加工液の液面高さが低い場合には、前
記制御部88は、回収ポンプ66の回転数を低下させて
加工液の吐出量を減少させ、加工液回収タンク40内の
加工液の液面高さの変動を抑える。また、加工液の液面
高さが所定値よりも低い場合には、制御部88は、回収
ポンプ66の運転を加工液供給モードから加工液攪拌モ
ードに切り換えるように制御する。ここで、加工液攪拌
モードとは、加工液の吐出量が零になるような回転数
(例えば60rpm)に回収ポンプ66を制御すること
であり、回収ポンプ66に取り付けられた攪拌翼97に
よって加工液を攪拌し、加工液中の固形物の固着を防止
することができる。なお、制御部88が上記の如く回収
ポンプ66を制御したにもかかわらず、加工液の液面高
さが許容範囲を超えた場合には、制御部88は、回収ポ
ンプ66の故障や配管詰まり等の異常状態が発生したと
判断し、図1の表示画面89にエラーメッセージを表示
する。
【0019】前記加工液回収タンク40には図5に示す
ように、ワイヤソー本体11と反対側の側面の上部に排
出口86が形成されている。その排出口86の下方に
は、オーバーフロータンク56が設置される。これによ
り、加工液回収タンク40に回収された加工液の量が多
い場合には、加工液が排出口86を介してオーバーフロ
ータンク56に回収されるので、加工液が床に溢れるこ
とがない。
【0020】また、前記加工液回収タンク40は、複数
の車輪90、90…を有する台車91に搭載されるとと
もに、ワイヤソー本体11側の側面には鉛直方向の回転
軸を有するガイドローラ92、92が設けられている。
一方、ワイヤソー本体11には、側面の下部にガイドレ
ール99が水平方向に形成され、前記ガイドローラ92
と係合するように構成されている。このガイドレール9
9に前記ガイドローラ92、92を係合させると、加工
液回収タンク40はワイヤソー本体11の側面に沿って
移動するので、加工液回収タンク40の供給口40Aを
回収パイプ38の先端の真下に簡単に配置することがで
きる。
【0021】図6は、加工液供給ユニット44の斜視図
であり、図7は、図6に示した加工液供給ユニット44
のC矢視図である。また、図8及び図9は、図7の側面
図及び平面図である。これらの図に示すように、加工液
供給ユニット44は、加工液タンク46、熱交換器5
0、供給ポンプ52、循環ポンプ106及び流量計54
等を移動可能な台車48に搭載して構成され、それぞれ
が隣接した状態で配設される。
【0022】加工液タンク46は、図13に示した前記
回収ポンプ66の排出口に配管を介して連結されてい
る。したがって、前記加工液回収タンク40で回収され
た加工液は、回収ポンプ66を介して加工液タンク46
に貯留される。加工液タンク46には図8に示すよう
に、攪拌機94が設けられ、攪拌翼96をモータ98で
回転させることにより前記加工液タンク46内に貯留さ
れた加工液を攪拌するように構成される。これにより、
加工液タンク46に貯留した加工液中の砥粒が加工液タ
ンク46の内壁に固着することがない。図8に示した攪
拌機94の攪拌翼96は、樹脂(例えばポリアセタール
系のエンジニアリングプラスチック)で形成され、加工
液との摩擦によって金属粉が発生しないように構成され
る。
【0023】また、前記加工液タンク46には、供給ポ
ンプ52が設けられ、供給ポンプ52が駆動されること
により、加工液タンク46に貯留された加工液がワイヤ
列20上方に設置された図13のノズル100に供給さ
れ、このノズル100からワイヤ列20に向けて噴射さ
れる。前記供給ポンプ52とノズル100とを連結する
配管には、流量計54が配設され、この流量計54で供
給ポンプ52から吐出される加工液の流量が測定され
る。前記流量計54及び供給ポンプ52は、ワイヤソー
本体11の制御部88によって制御される。即ち、制御
部88は、流量計54の測定値に基づいて供給ポンプ5
2の吐出量が所定の値になるように供給ポンプ52を制
御する。
【0024】加工液タンク46には、液面計104が設
けられる。この液面計104によって加工液タンク46
内に貯留された加工液の液面高さが測定され、液面計1
04で測定された液面高さの信号は制御部88に出力さ
れる。制御部88は、液面計104で測定された液面高
さが許容範囲を超えた場合に、加工液の漏れや配管の詰
まり等の異常状態が発生したと判断し、図1の表示画面
89にエラーメッセージを表示した後、モータ26、2
8をはじめとし、供給ポンプ52等のインゴットの切断
に関係する機器を停止させる。
【0025】前記加工液タンク46には、循環ポンプ1
06が設置される。循環ポンプ106は、熱交換器50
に配管を介して接続され、熱交換器50に加工液を循環
供給するように構成される。熱交換器50は、温調ユニ
ット118に接続され、この温調ユニット118から熱
交換器50に所定温度の冷却水が供給される。これによ
り、加工液タンク46内の加工液は、循環ポンプ106
によって熱交換器50に送液され、熱交換器50で冷却
水により冷却される。
【0026】循環ポンプ106と熱交換器50との間に
は、温調バルブ110が配設されている。また、前記加
工液タンク46には、加工液の温度を測定する温度セン
サ108が設けられる。前記循環ポンプ106と温調バ
ルブ110は、この温度センサ108で測定された温度
に基づいて前記制御部88により制御される。即ち、制
御部88は、温度センサ108の測定値に基づいて温調
バルブ110を開閉する。例えば、温度センサ108で
測定した加工液の温度が基準値よりも高い場合、制御部
88は、温調バルブ108を開いて熱交換器50で加工
液を冷却する。逆に、加工液の温度が基準値よりも低い
場合、制御部88は、温調バルブ110を閉じて熱交換
器50への加工液の送液を停止する。このとき、循環ポ
ンプ106の駆動を継続することにより、加工液は、循
環ポンプ106のモータの発熱により加熱される。な
お、符号112は、冷却水用フィルタであり、熱交換器
50に供給する冷却水が濾過されることによって、その
冷却水に含まれるゴミ等が除去される。
【0027】また、前記加工液タンク46には図9に示
すように、粘度計114が設けられる。粘度計114
は、加工液タンク46内の加工液の粘度を測定するもの
で、その測定された粘度情報が前記制御部88へ入力さ
れる。制御部88は、粘度計114で測定された粘度が
基準値よりも高い場合は、粘度調整バルブ(図示せず)
を開いてクーラントまたは加工液新液を加工液に補充す
る。
【0028】図10は、図1に示した洗浄液タンク76
のA矢視図であり、図11及び図12は、図10で示し
た洗浄液タンク76の側面図及び平面図である。洗浄液
タンク76は、インゴットの切断部を洗浄する洗浄液
(通常、加工液に使用されるクーラントオイル)を貯留
するタンクである。洗浄液タンク76には、ポンプ12
0が設けられ、ポンプ120の吐出先には、ハンドシャ
ワー122が取り付けられている。これにより、ポンプ
120が駆動されると、洗浄液タンク76に貯留された
洗浄液がハンドシャワー122から噴出され、インゴッ
トの切断部が洗浄される。
【0029】洗浄液タンク76は、複数の車輪124、
124…を有する台車125に搭載されるとともに、洗
浄液タンク76の側面には、前記ワイヤソー本体11に
形成されたガイドレール99に係合するガイドローラ1
26、126が回転自在に支持されている。これによ
り、洗浄液タンク76をワイヤソー本体11の側面に沿
って移動させることができ、洗浄液タンク76の供給口
76Aを容易に回収パイプ38の先端の真下に配置する
ことができる。前述したように、図5の加工液回収タン
ク40もワイヤソー本体11の側面に沿って移動させる
ことができる。したがって、洗浄液タンク76及び加工
液回収タンク40をワイヤソー本体11に沿って移動さ
せると、簡単に回収パイプ38の排出先を洗浄液タンク
76と加工液回収タンク40とに切り換えることができ
る。回収パイプ38の排出先を図11の如く洗浄液タン
ク76に切り換えると、前記ハンドシャワー122から
インゴットの切断部に供給された洗浄液が、オイルパン
36及び回収パイプ38を介して洗浄液タンク76に回
収される。
【0030】前記洗浄液タンク76の供給口76Aの上
部には、カバー128が取り付けられている。カバー1
28は、供給口76Aを中心としてコの字状に組み付け
られた3枚の側板128A、128A、128Aと、該
側板128Aの上部に組み付けられた上板128Bとか
ら構成される。中央の側板128Aの下端は、ヒンジ1
30によって洗浄液タンク76に取り付けられ、カバー
128は矢印D方向に揺動自在に構成されている。この
カバー128をワイヤソー本体11側に揺動させると、
カバー128によって回収パイプ38の先端が包囲され
るので、回収パイプ38と供給口76Aとの隙間から洗
浄液が飛散することが防止される。
【0031】また、前記供給口76Aの下方には、目の
細かい金網134が設けられ、回収パイプ38から送液
された洗浄液が全てこの金網134を通過するように構
成される。これにより、前記洗浄液は、金網134によ
ってインゴットの破片等のゴミが除去されて洗浄液タン
ク76内に回収される。以上説明したように、本実施の
形態では、加工液回収タンク40に設けられたポンプ6
6を攪拌装置として兼用したので、部品点数の少ない軽
量コンパクトなワイヤソーの加工液供給装置を提供する
ことができる。
【0032】また、本実施の形態では、前記ポンプ66
のインペラ67に攪拌翼97を設け、この攪拌翼97と
インペラ67とで加工液を攪拌するようにしたので、加
工液の攪拌力を向上させることができる。更に、本実施
の形態では、前記ポンプ66のインペラ67及び攪拌翼
97を、樹脂等の非金属材料で製作したので、インペラ
67及び攪拌翼97が加工液で磨耗しても、インペラ6
7及び攪拌翼97から金属粉は発生しない。これによ
り、加工液には金属粉は含有されず、よって、この金属
粉に起因するインゴットの切断不良を防止することがで
きる。
【0033】なお、本実施の形態では、加工液回収タン
ク40に設けられるポンプ66について説明したが、加
工液タンク46に設けられるポンプ52についても、ポ
ンプ66と同様に構成し、そして、同様に加工液供給モ
ードと加工液攪拌モードとに切り換えて運転することも
可能である。なお、ワイヤソーの切断運転時には、定量
の加工液を切断部に供給しなければならないので、前記
ポンプ52は一定の回転数で駆動される。したがって、
ポンプ52を前記モードに切り換える場合には、ワイヤ
ソーの暖気運転等の切断運転以外の運転時に行うことが
好ましい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明のワイヤソー
の加工液供給装置によれば、切断部に加工液を供給する
ためのポンプを、回転数の高い加工液供給モードと回転
数の低い加工液攪拌モードに切り換えて運転させること
により、ポンプを攪拌装置として兼用させたので、部品
点数の少ない軽量コンパクトなワイヤソーの加工液供給
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る加工液供給装置を用
いたワイヤソーの全体構成図
【図2】図1に示したワイヤソー本体の要部を露出させ
たワイヤソーの斜視図
【図3】図1に示した加工液回収タンクの正面図
【図4】図2に示した加工液回収タンクの平面図
【図5】図2に示した加工液回収タンクの側面図
【図6】図1に示した加工液供給ユニットの斜視図
【図7】図6に示した加工液供給ユニットの正面図
【図8】図6に示した加工液供給ユニットの側面図
【図9】図6に示した加工液供給ユニットの平面図
【図10】図1に示した洗浄液タンクの正面図
【図11】図10に示した洗浄液タンクの側面図
【図12】図10に示した洗浄液タンクの平面図
【図13】実施の形態の加工液供給装置を含むワイヤソ
ーの構造を示すブロック図
【符号の説明】
10…ワイヤソー 14…ワイヤ 20…ワイヤ列 40…加工液回収タンク 44…加工液供給ユニット 46…加工液タンク 52…供給ポンプ 66…回収ポンプ 67…インペラ 97…攪拌翼

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ列に被加工物を押し付け、該被加
    工物を多数枚のウェーハに切断するワイヤソーに設けら
    れ、被加工物の切断部に供給する加工液が貯留されるタ
    ンクと、該タンクに貯留された加工液を前記ワイヤソー
    の切断部に供給するためのポンプとから構成されたワイ
    ヤソーの加工液供給装置において、 前記加工液供給装置の前記ポンプは、回転数の高い加工
    液供給モードと、回転数の低い加工液攪拌モードとに切
    り換えて運転されることを特徴とするワイヤソーの加工
    液供給装置。
  2. 【請求項2】 前記加工液供給装置の前記タンクは、 前記ワイヤソーの切断部に供給された加工液を回収し一
    時貯留する回収タンクと、 前記回収タンクに循環経路を介して連結され、該循環経
    路を介して回収タンクから循環されてきた加工液を前記
    切断部に供給するために貯留する加工液タンクと、 から構成され、前記回収タンク内の加工液を前記加工液
    タンクに供給するポンプが、前記加工液供給モードと前
    記加工液攪拌モードとに切り換えて運転されることを特
    徴とする請求項1記載のワイヤソーの加工液供給装置。
  3. 【請求項3】 前記ポンプのインペラには攪拌部材が設
    けられ、該攪拌部材はインペラとともに回転されて前記
    加工液を攪拌することを特徴とする請求項1、又は2記
    載のワイヤソーの加工液供給装置。
  4. 【請求項4】 前記ポンプのインペラ及び前記攪拌部材
    は、樹脂等の非金属材料で作られていることを特徴とす
    る請求項3記載のワイヤソーの加工液供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008213111A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Sharp Corp マルチワイヤーソーおよびスラリー供給方法

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JP2008213111A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Sharp Corp マルチワイヤーソーおよびスラリー供給方法

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