JP2000212566A - コ―クス炉の診断補修装置及び診断補修方法 - Google Patents

コ―クス炉の診断補修装置及び診断補修方法

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JP2000212566A
JP2000212566A JP11018499A JP1849999A JP2000212566A JP 2000212566 A JP2000212566 A JP 2000212566A JP 11018499 A JP11018499 A JP 11018499A JP 1849999 A JP1849999 A JP 1849999A JP 2000212566 A JP2000212566 A JP 2000212566A
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正彦 横溝
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亮平 高田
Atsushi Nakajima
淳 中嶋
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Yoichi Ota
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補修すべき位置を正確に把握して補修を行
い、付着カーボンや劣化耐火物を除去して健全な補修部
位を形成し、溶射補修後のレンガ面を平坦化し、強固で
寿命の長い補修を行うことのできるコークス炉の診断補
修装置及び診断補修方法を提供する。 【解決手段】 室炉式コークス炉1の炉内を前進後退す
る台車3と、距離計16等を有する観察診断装置9と、
付着カーボンを燃焼除去するカーボン燃焼除去装置12
と、前記壁面レンガ表面及び/又は付着カーボンを機械
的ハツリで除去する機械ハツリ除去装置10と、前記壁
面に耐火物を溶射して耐火物補修を行なう溶射装置11
と、前記台車3前部にあって前記観察診断装置9、カー
ボン燃焼除去装置12、機械ハツリ除去装置10、溶射
装置11を空間的に移動するための駆動装置4とを有す
ることを特徴とするコークス炉の診断補修装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉炭化室
内の壁面耐火物の損傷状況を熱間で観察診断し、該観察
診断結果に基づいて壁面耐火物を補修するコークス炉の
診断補修装置及び診断補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉炭化室の壁面は耐火物レンガ
でおおわれている。該壁面の耐火物に目地切れ、亀裂の
発生、レンガの欠損等の損傷が生じると、発生コークス
炉ガスが炭化室から燃焼室へ流入して不完全燃焼を生じ
たり、熱分解カーボンの炉壁への付着の増大あるいは製
造したコークスの損傷部への食い込みによって押し詰ま
りの問題が生じる。
【0003】炭化室壁面の耐火物の損傷を補修する種々
の方法あるいは装置が提案されている。特開平7−12
6637号公報には、補修材の吹付けノズルを有するラ
ンスの先端に撮像装置を設け、該撮像装置により炉壁面
を走査してモニタに表示すると共に、前記ランス先端に
設けた距離センサにより、前記ランス先端と炉壁面との
距離を測定して炉壁面の損耗量データを求め、ランスを
駆動するランス駆動機構における駆動量から前記ランス
先端に対する前記炉壁面の損耗部分の位置座標を求め、
これらの壁面画像情報、損耗量データおよび損耗部分の
位置座標データから、炉壁面の必要な補修範囲と補修パ
ターンを指示、選択し、前記炉壁面の損耗部分を所定の
補修パターンに従って吹き付け補修するようにしたこと
を特徴とするコークス炉炉壁の補修方法が記載されてい
る。ランス駆動装置は炭化室外部に配置され、該ランス
駆動装置でランスを駆動することによってランス先端に
設けた撮像装置、距離センサ、吹き付けノズルの位置を
移動する。
【0004】特開平9−302354号公報において
は、長尺ビームの先端に駆動装置で移動可能に溶射バー
ナとコテが取り付けられ、事前に損耗状況を把握して決
定した補修範囲に該溶射バーナで耐火物を溶射すること
により補修し、溶射肉盛りした部分にコテを押し付ける
ことで溶射施工体の表面を平滑にする補修方法が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】壁面耐火物レンガのう
ち、補修を行うべき損傷が生じている部位においては、
耐火物の表面には劣化した耐火物が残存しており、更に
損傷によって耐火物表面に凹みが生じている場合、凹み
部には付着カーボン層が生成していることが多い。その
ため、このような劣化した耐火物や付着カーボン層の上
に溶射バーナで耐火物を溶射して補修を行っても、溶射
耐火物が容易に脱落して剥離し、補修部の寿命は非常に
短いものとなる。付着カーボンを除去する目的で、製造
したコークスを押し出した後に炭化室内に空気を送り込
み、該空気によって付着カーボンを燃焼除去することが
行われているが、コークス製造の間の限られた時間内に
付着カーボンを十分に除去することはできない。
【0006】劣化した耐火物の除去や付着カーボン層の
除去のため、2個のタングステンカーバイト工具を各々
1本のチェーンでつなぎ、これを回転して機械的にハツ
リ除去する方法が知られているが、該方法においては劣
化耐火物や付着カーボン層のみならず、健全な耐火物ま
で粉砕剥離してしまうという問題があった。また、2本
のチェーン長さに必ず違いが生じて1個の工具しか有効
に作用しないという問題があった。
【0007】また、溶射肉盛りを行った場合、肉盛り部
がレンガ面に対して凸状に盛り上がることがある。この
ような凸部は、乾留コークスを押出し機で押し出す際の
抵抗となり、押し詰まりの原因となる。特開平9−30
2354号公報に開示されたコテを用いて溶射部を平坦
化する方法においては、凸部の位置を確認せずに平坦化
を行おうとするため、処理に長時間を要するとともに、
大きく盛り上がった凸部を十分に平坦化することができ
ないし、かえって形状を悪化させることもある。
【0008】特開平9−302354号公報に開示され
た方法においては、事前に補修すべき位置を決定し、該
決定に基づいて補修装置を炉内に挿入して補修を行う
が、コークス炉の炉底の凹凸や残存する塊や粉の影響で
装置の傾きや進行方向の蛇行が生じ、補修すべき位置の
誤差が生じたり、溶射バーナと壁面の距離及び角度を正
確に把握できないため、良好な補修品質を得ることがで
きないという問題があった。
【0009】本発明は、以上の問題を解決し、補修すべ
き位置を正確に把握して補修を行い、付着カーボンや劣
化耐火物を除去して健全な補修部位を形成し、補修後の
レンガ面を平坦化し、強固で寿命の長い補修を行うこと
のできるコークス炉の診断補修装置及び診断補修方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨とす
るところは、 (1)室炉式コークス炉1の炉内を前進後退する台車3
と、炭化室壁面を撮像する撮像装置18、該壁面との距
離を測定する距離計16、該壁面の温度を測定する温度
計17の1又は2以上を有する観察診断装置9と、前記
壁面に局部的に酸素ガス又は酸素過剰燃料ガスを吹き付
けて付着カーボンを燃焼除去するカーボン燃焼除去装置
12と、前記壁面レンガ表面及び/又は付着カーボンを
機械的ハツリで除去する機械ハツリ除去装置10と、前
記壁面に耐火物を溶射して耐火物補修を行なう溶射装置
11と、前記台車3前部にあって前記観察診断装置9、
カーボン燃焼除去装置12、機械ハツリ除去装置10、
溶射装置11を空間的に移動するための駆動装置4とを
有することを特徴とするコークス炉の診断補修装置。 (2)前記カーボン燃焼除去装置12の酸素ガス又は酸
素過剰燃料ガス吹き付けノズル及び前記溶射装置11の
溶射バーナーは、前記駆動装置先端に常設又は付け替え
可能に配置されていることを特徴とする上記(1)に記
載のコークス炉の診断補修装置。 (3)前記溶射装置11の溶射バーナーは、前記カーボ
ン燃焼除去装置12の酸素ガス又は酸素過剰燃料ガス吹
き付けノズルを兼ねていることを特徴とする上記(2)
に記載のコークス炉の診断補修装置。 (4)前記台車3をコークス炉炉室外部において挟み込
むことによって該台車3のコークス炉炉内走行方向を矯
正する走行補正装置31を有することを特徴とする上記
(1)乃至(3)のいずれかに記載のコークス炉の診断
補修装置。 (5)前記機械ハツリ除去装置10は、板状回転羽根1
3の先端に高硬度の工具14を配置し回転してなること
を特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の
コークス炉の診断補修装置。 (6)壁面に溶射した耐火物を切断して目地を形成する
ため、ウォータージェットノズルもしくは回転式カッタ
ーよりなる溶射補修面切断装置を前記駆動装置先端に常
設又は付け替え可能に配置していることを特徴とする上
記(1)乃至(5)のいずれかに記載のコークス炉の診
断補修装置。 (7)長さ100〜500mmの板状回転羽根13の先
端に高硬度の工具14を配置し1000〜5000rp
mで回転してなることを特徴とするコークス炉補修用機
械ハツリ除去装置。 (8)コークス炉の炭化室内の壁面を熱間で診断し補修
する方法であって、予め前記壁面の補修すべき部位を定
め、次いで上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の診
断補修装置を炉内に挿入し、前記壁面の補修すべき部位
を前記観察診断装置9で観察し、該観察結果に基づいて
前記壁面に局部的に酸素ガス又は酸素過剰燃料ガスを吹
き付けて付着カーボンを燃焼除去し、並びに/若しくは
前記壁面レンガ表面の劣化レンガ及び/又は付着カーボ
ンを機械的にハツリ除去し、前記壁面に耐火物を溶射し
て耐火物補修を行ない、余分に盛られた溶射材料が壁面
に付着している場合は該余分な溶射材料を機械的にハツ
リ除去し、その後前記診断補修装置を炉から抜き出すこ
とを特徴とするコークス炉の診断補修方法。 (9)前記壁面レンガ表面の機械的なハツリ除去は、ハ
ツリ後において壁面損傷部の底部形状が平坦となるよう
に行うことを特徴とする上記(8)に記載のコークス炉
の診断補修方法。 (10)診断補修装置として上記(6)に記載の診断補
修装置を使用し、壁面に耐火物を溶射して補修を行った
後に溶射補修面切断装置によって溶射した耐火物を切断
して目地を形成することを特徴とする上記(8)又は
(9)に記載のコークス炉の診断補修方法。にある。
【0011】本発明のコークス炉の診断補修装置は、図
1に示すように、コークス炉の炉内を前進後退する台車
3を有し、観察診断装置9、カーボン燃焼除去装置1
2、機械ハツリ除去装置10、溶射装置11は台車前部
に設置した駆動装置4に取り付けられている。この駆動
装置4により、台車3を静置した状態において、観察診
断装置9、カーボン燃焼除去装置12、機械ハツリ除去
装置10、溶射装置11をコークス炉内の空間を移動さ
せることができる。コークス炉の診断及び補修に際して
は、まず台車3を炉内に挿入して予め定めた補修すべき
位置の付近にて停止する。次いで、観察診断装置9を駆
動装置4によって走査することによって補修すべき位置
の付近を観察し、補修すべき位置を正確に決定する。台
車3は静置しているので、観察診断装置9によって決定
した補修すべき位置の座標を正確に保ったままでカーボ
ン燃焼除去装置12、機械ハツリ除去装置10、溶射装
置11による補修を行うことが可能になる。
【0012】本発明の診断補修装置はカーボン燃焼除去
装置12を有し、図5に示すように炉内壁面に局部的に
酸素ガス又は酸素過剰燃料ガスを吹き付けて付着カーボ
ン25を燃焼除去することができる。観察診断装置9に
よる観察診断結果として、炉内に局所的に付着カーボン
層25が残存することが確認された場合、カーボン燃焼
除去装置12を用いて該付着カーボン層に酸素ガス又は
酸素過剰燃料ガスを吹き付けて付着カーボンを燃焼除去
する。これにより、炭化室内に空気を送り込むことのみ
では燃焼除去しきれなかった付着カーボン層も除去でき
るようになり、その後に行う溶射による補修耐火物層が
レンガに強固に付着し、補修耐火物の寿命を向上するこ
とができる。
【0013】本発明の診断補修装置は機械ハツリ除去装
置10を有し、図7、8に示すように壁面レンガ表面の
劣化した耐火物を機械的ハツリで除去することができ
る。劣化した耐火物がレンガ表面から除去されるので、
その後に行う溶射による補修耐火物層がレンガに強固に
付着し、補修耐火物の寿命を向上することができる。ま
た、機械ハツリは付着カーボン層の除去に用いることも
できる。
【0014】本発明の診断補修装置は溶射装置11を有
し、図10に示すように炉壁の損傷部を溶射補修するこ
とができる。補修すべき部位に残存していた付着カーボ
ン層25はカーボン燃焼除去装置12あるいは機械ハツ
リ除去装置10によって十分に除去され、また補修すべ
き部位に残存していた劣化耐火物26も機械ハツリ除去
装置10によって十分に除去されているので、溶射耐火
物27はレンガ層に強固に付着することが可能になり、
寿命の長い補修耐火物層を形成することができる。
【0015】溶射補修後に本発明の観察診断装置9によ
って補修状況を観察診断することができる。溶射耐火物
27がレンガ表面から凸状に盛り上がっていることが確
認できた場合は、本発明の機械ハツリ除去装置10を用
いて凸部をはつり除去することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1〜11に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。
【0017】本発明の観察診断装置9や溶射装置11等
を備える台車3は、車輪30又は橇によってコークス炉
炉底21に接地し、炉室内を前進後退することができ
る。台車3の前進後退は、コークス炉炉外に配置された
挿入駆動部29によって行う。台車の前部は炉室の最も
奥まで前進することを要する一方、挿入駆動部29は常
に炉外に位置するため、台車は炉室の長さに相当する長
さを有するものとなる。台車3は、台車前部3aと台車
後部3bとを着脱可能な構造としてもよい。これによ
り、後述する炉内診断専用装置32と本発明の台車前部
3aとを付け替えることにより、台車後部3bを本発明
の診断補修装置と上記炉内診断専用装置32とで共用と
して使用することが可能になる。
【0018】本発明の診断補修装置は、図11に示すよ
うに走行台車33の上に設置することができる。走行台
車33はレール35の上を走行可能であり、これにより
補修を実施すべき炉室まで移動する。挿入駆動部29は
走行台車33の上のレール34の上を走行する。
【0019】台車3の炉内先端部には、観察診断装置9
や溶射装置11等を炉内空間で移動するための駆動装置
4を有する。図1において、駆動装置4は炉内前後方向
の平行移動機構5、炉内上下方向の回転するアームを利
用した回転移動機構6、回転移動機構6のアーム7先端
部に取り付けられる炉内左右方向の左右回転機構8を有
する。観察診断装置9や溶射装置11等は左右回転機構
8の先端に取り付けられる。この駆動装置4により、左
右回転機構8の先端に取り付けられた観察診断装置9や
溶射装置11等は炉内の上下方向全域を移動し、炉内前
後方向は一定の領域を移動可能であり、更に観察診断あ
るいは補修する対象として左右いずれの炉壁をも選択す
ることが可能になる。回転移動機構6の動作による先端
部の軌跡は円弧となるが、回転移動機構6の動作にあわ
せて平行移動機構5を動作させることにより、先端部の
軌跡を直線とすることもできる。
【0020】左右回転機構8の先端に取り付けられる観
察診断装置9としては、炭化室壁面を撮像する撮像装置
18、該壁面との距離を測定する距離計16、該壁面の
温度を測定する温度計17の1又は2以上から選択する
ことができる。撮像装置18としてはCCDカメラ等を
用い、補修を行う壁面の観察を行う。距離計16として
はレーザー距離計等を用い、炉壁レンガの損耗量を測定
する。図5に示すように、補修を予定する位置付近の壁
面を二次元的に走査しながら該距離を測定することによ
り、壁面の損傷深さを三次元情報として取得することが
できる。走査は駆動装置4の動作によって行う。温度計
17としてはサーモビュアー、放射温度計を用いること
ができる。壁面の温度分布を測定することにより、カー
ボン燃焼除去装置12の作動中の壁面温度の監視や、溶
射、機械ハツリ中の温度監視が可能になる。
【0021】左右回転機構8の先端に取り付けられたカ
ーボン燃焼除去装置12は、壁面に酸素ガス又は酸素過
剰燃料ガスを吹き付けるためのノズルを有する。図6に
示すように、ノズル先端を対象とする壁面に近づけた上
でガス吹きつけ方向を対象とする壁面に向け、駆動装置
4の動作によって吹き付ける壁面位置を移動しながらガ
スを吹き付けて付着カーボンを燃焼除去することができ
る。
【0022】左右回転機構8の先端に取り付けられた機
械ハツリ除去装置10は、図7、図8に示すように、壁
面レンガ表面及び付着カーボンの一方又は両方を機械的
ハツリで除去する。機械ハツリ除去装置10として従来
から用いられている方法は、2個のタングステンカーバ
イト工具を各々1本のチェーンでつなぎ、これを回転し
てチェーン先端のタングステンカーバイト工具を対象物
に衝突させ、機械的にハツリ除去する方法である。この
従来方法を採用してもよいが、より好ましくは、図4に
示すように、長さ100〜500mmの板状回転羽根1
3の先端に高硬度の工具を配置し1000〜5000r
pmで回転し、先端の工具14によって対象物を切削す
る。
【0023】チェーンを用いた従来の方法では、回転中
にチェーンが撓むことが可能であるため、チェーン先端
の工具が必ずしも円運動を行わず、対象物に衝突するこ
とがある。そのため、耐火物表面の付着カーボンや劣化
耐火物層のみならず、その下の健全な耐火物まで粉砕剥
離してしまうことがあった。また、2本のチェーン長さ
に必ず違いが生じて1個の工具しか有効に作用しないと
いう問題があった。本発明において上記好ましい方法を
用いれば、先端工具は必ず一定半径の円弧軌跡を描くの
で、2個の工具14が均等に対象物に接触するととも
に、工具14によって耐火物表面を切削することが可能
になり、除去したい付着カーボンや劣化耐火物のみを除
去することができる。
【0024】機械ハツリにおいては、駆動装置4の平行
移動機構5及び上下方向回転機構6でハツリを行うべき
位置を移動し、左右回転機構8によってハツリ深さを調
整する。
【0025】左右回転機構8の先端に取り付けられる溶
射装置11は、図10に示すように、溶射バーナーを有
し、その先端から酸素とプロパンガスを噴射させてプロ
パン酸素炎を形成する。同時に溶射バーナー先端から粉
体耐火物を噴射させると、粉体耐火物がプロパン酸素炎
によって溶融し、溶融した粉体が壁面の耐火物に付着し
て溶射耐火物27が形成され、溶射補修が行われる。駆
動装置4の動作によって溶射する位置を移動しつつ補修
を実行することができる。溶射バーナーは、上述したカ
ーボン燃焼除去装置12の酸素ガス又は酸素過剰燃料ガ
ス吹き付けノズルを兼ねることも可能である。
【0026】本発明の診断補修装置を用いた補修に先立
ち、炭化室内炉壁のカーボン付着状況、レンガ肌荒れ・
劣化状況、亀裂状況を観察し、概略の補修計画を立案す
る必要がある。図11に示すCCDカメラを装着した炉
内診断専用装置32を炉内に挿入し、炉壁をCCDカメ
ラでスキャンしながら該炉内診断専用装置32を移動す
ることにより、炉壁全体のレンガ損傷状況等を把握する
ことができる。炉内診断専用装置32は、その炉内部分
を本発明の診断補修装置の台車後部に装着して炉内に挿
入することもできる。
【0027】炭化室内の炉壁に付着しているカーボンの
多くは予め行う自然通風による燃焼で除去されているの
で、炭化室壁面の凹凸形状がわかりやすくなっている。
【0028】炉壁のうちの補修すべき部位の概略を把握
した後、本発明の診断補修装置を炉内に挿入し、診断補
修装置の駆動装置4の移動範囲に補修すべき部位が含ま
れるような位置に台車を静置する。次いで、図5に示す
ように、駆動装置4の左右回転機構を調整して観察診断
装置9の観察手段を対象とする壁面に向け、駆動装置4
の平行移動機構5と上下回転移動機構6によって観察診
断装置9を移動し、例えば20〜200mm程度のピッチ
で壁面を走査しながら観察を行う。観察診断装置9の距
離計16を用いることによって壁面の侵食深さについて
の情報が位置の座標とともに得られる。カーボンの付着
状況は、観察診断装置9の温度計による測定データある
いは距離計の測定結果に基づいて知ることができる。こ
れら観察結果に基づき、付着カーボンを除去すべき部
位、機械ハツリを行うべき部位、溶射補修を行うべき部
位及びそれらの深さについて、その座標とともに正確に
決定することができる。この結果をコンタ図等に処理加
工して運転室にいる運転者等にわかりやすく表示する。
運転者はパソコンに表示されたコンタ図内に矩形等で補
修範囲と補修深さとを重ね書きして補修方法を定める。
【0029】上記定めた補修計画に基づき、図5に示す
ように、カーボン燃焼除去装置12の吹き付けノズルを
炉壁のカーボンを燃焼除去すべき部位に移動し、付着カ
ーボン25を燃焼する。燃焼除去能力は、酸素ガス流速
40Nm3/hrで付着カーボン燃焼速度は40cc/
min程度となる。吹き付けノズルの噴射口数を増や
し、また酸素流量を増大することにより、燃焼除去能力
を増大することも可能である。この際、本発明の観測診
断装置の温度計(サーモビュアー、放射温度計等)によ
ってガスを吹き付ける壁面の温度を監視し、レンガが過
熱し過ぎないように制御することが重要てある。吹き付
けガスとして酸素ガスを用いる場合、通常は酸素ガス流
量は20〜200Nm3/hrの範囲とする。流量が多
すぎると燃焼完了時にレンガを冷却するからである。酸
素過剰燃料ガスを吹き付ける場合、燃料ガスとしてはプ
ロパンガスを用い、燃料ガスと酸素ガスの流量比は1:
5〜1:8の範囲とする。酸素ガスが多すぎると炎が不
安定になるからである。
【0030】カーボン燃焼除去装置12によるカーボン
除去を終了した後、再度観察診断装置9の距離計16で
補修部位の壁面形状を正確に把握し、次いで図7、8に
示すように機械ハツリ除去装置10によって補修部位の
レンガの劣化層及び残存する付着カーボンの除去を行
う。機械ハツリを行う範囲及び深さは、距離計16の測
定結果に基づくコンタ図の情報や、駆動装置上に配置し
た作業カメラや運転監視カメラによる映像情報から総合
的に判断し、矩形等で補修範囲と補修深さを重ね書きし
て補修方法を指示する。機械ハツリの途中でも、運転者
は作業カメラや運転監視カメラの映像に基づき、ハツリ
の深さや送り速度を変更することができる。
【0031】本発明の板状回転羽根13の先端に高硬度
の工具14を配置したハツリ工具を用いることにより、
劣化耐火物26や付着カーボン25の下部にある健全な
耐火物層に損傷を与えずに劣化耐火物と付着カーボンを
切削除去することができる。回転羽根13の長さは10
0〜500mmとすることが好ましい。長さが500mm
を超えると炉内で随意に動かすことができなくなる。ま
た、回転羽根13の回転速度は1000〜5000rp
mとすることが好ましい。表面粗度の平滑化にはこの回
転範囲が最も適しているからである。板状回転羽根の先
端に取り付ける工具14にはタングステンカーバイドを
用いることが耐磨耗性の観点で好ましい。
【0032】補修部位を機械ハツリした後の凹部の底面
形状28は、急峻な谷状とするよりも図9に示すような
平坦な底部形状を形成するほうが、その後の溶射による
補修耐火物の最終表面形状を平坦にすることができ、か
つ補修耐火物を強固かつ健全にすることができる。その
ため、劣化耐火物を除去した後の凹部の底部形状が平坦
になっていない場合には、若干の健全耐火物のハツリを
行っても平坦に整形することが好ましい。
【0033】機械ハツリが完了した後、再度本発明の観
察診断装置9の距離計16を走査させながら壁面の凹凸
形状の測定を行い、コンタ図を作成して溶射補修すべき
部位及び各部位毎の溶射量を決定する。各部位を溶射耐
火物で埋めることにより補修後の耐火物表面が平坦にな
るように、位置座標毎に溶射量を定める。次いで、図1
0に示すように溶射バーナーを駆動装置4で走査させな
がら溶射バーナーを作動させて溶融耐火物粉末を補修部
位に吹き付け、凹部を溶射耐火物27で補修する。
【0034】溶射耐火物としては、SiO2:96%、
CaO:1.8%、Na2O:1.0%の組成のものが
最も好ましい。粉体の粒度は10〜200μmとし、吹
き付け量は毎時50kg程度とする。溶射バーナーから
はプロパンガスと酸素ガスを燃焼させたプロパン酸素炎
を噴射し、粉体を溶融した上でレンガ表面に付着させ
る。プロパンガスと酸素ガスの流量はそれぞれ15Nm
3/hr、75Nm3/hr程度とする。
【0035】溶射補修が完了した後、再度距離計16を
走査させて補修部の形状を測定し、溶射材料が余分に盛
られて耐火物表面が凸状にふくれている場合には、その
測定情報に基づき、機械ハツリ除去装置10で凸部を機
械的にハツリして表面を平坦にすることができる。従来
のコテによる整形では十分に表面を平坦にすることが困
難であったが、本発明の機械ハツリにより、溶射後の補
修部表面をきわめて正確に平坦化することが可能になっ
た。
【0036】炉壁耐火物の温度分布は均一とは限らず、
場所によって温度が相違することがある。炉壁レンガは
小さなブロックを積み上げ、目地として耐火物が詰めら
れているので、温度不均一による熱膨張の不均一があっ
ても、目地が不均一熱膨張を吸収するのでレンガ中の熱
応力が緩和される。それに対し、溶射範囲が広範囲にわ
たった場合には溶射耐火物は広範囲で一体のままである
ので、温度不均一があれば内部に熱応力が発生し、溶射
層が剥離して落下する原因となる。本発明においては、
溶射後に溶射部の切断を行い、溶射部を小さなブロック
に分割することによって応力を開放し、溶射層の剥離落
下を防止することができる。溶射部の切断のためには、
駆動装置4の先端にウォータージェットノズルあるいは
回転式カッターよりなる溶射補修面切断装置を取り付
け、該溶射補修面切断装置を作動させながら駆動装置4
を作動させることにより、例えば200mmピッチで溶
射部を切断することによって行うことができる。
【0037】コークス炉の炉室は長さが16m程度と長
いのに対して幅は40cm程度である。そのため、本発
明の診断補修装置を炉内に挿入するに際しては、台車3
の直進性を確保しないと診断補修装置を左右の炉壁の中
心に保つことが困難である。一方、炉内は高温なので、
炉底に設置する台車3の車輪に操舵装置を組み込むこと
も難しい。
【0038】この問題を解決するため、本発明において
は、台車3の走行方向を矯正する走行補正装置31を用
いることができる。図11に示すように、走行補正装置
31はコークス炉炉外において台車3を挟み込むように
設置し、台車3に台車3の進行方法に対して右あるいは
左向きのモーメントを付加するように台車を挟み込む力
を加えることができる。台車を炉内に挿入するに際し、
観察診断装置9の距離計16によって常に炉壁との距離
を測定する。その結果に基づき、台車前部3aが進行方
向からそれて左側の炉壁に近づきつつあると認識された
場合は走行補正装置31によって左側から台車3にモー
メントを与え、該モーメントによって台車の進行方向を
矯正する。反対方向にずれた場合は反対側から台車3に
モーメントを与える。これにより、台車3の車輪には操
舵装置を有しないにもかかわらず、炉内の位置を正確に
保ちながら台車を炉内に挿入することが可能になる。
【0039】
【実施例】炉室長さ16m、高さ6m、幅0.4mのコ
ークス炉の診断補修のために、図1〜4、図11に示す
本発明の診断補修装置を用いた。台車3は全長が24
m、駆動装置4の平行移動可能距離は1.5m、上下回
転角度は±55°、アーム7の長さは2.4m、左右回
転角度は±8.8°である。観察診断装置9のうち、撮
像装置18としてCCDカメラを3台装備し、それぞれ
駆動機構観察カメラ18a、作業部位観察カメラ18
b、前方観察カメラ18cとした。さらに距離計16と
してレーザー距離計、温度計17としてサーモビュアー
を有する。付着カーボン燃焼除去装置12のノズルと溶
射バーナー11のノズルとは共用とした。
【0040】本発明の診断補修装置を用いた補修に先立
ち、図11に示すCCDカメラを装着した炉内診断専用
装置32を本発明の診断補修装置の台車後部3bに装着
して炉内に挿入し、炉壁をCCDカメラでスキャンしな
がら該炉内診断専用装置32を移動することにより、炭
化室内炉壁のカーボン付着状況、レンガ肌荒れ・劣化状
況、亀裂状況を観察し、概略の補修計画を立案した。
【0041】炉内の付着カーボンは予め自然通風による
燃焼で予備的に除去を行った。炉壁のうちの補修すべき
部位の概略を把握した後、本発明の診断補修装置を炉内
に挿入し、診断補修装置の駆動装置4の移動範囲に補修
すべき部位が含まれるような位置に台車を静置する。次
いで、図5に示すように、駆動装置4によって観察診断
装置9を移動し、20〜200mm程度のピッチで壁面を
走査しながら観察を行う。観察診断装置9の距離計16
を用いることによって壁面の侵食深さについての情報が
位置の座標とともに得られる。カーボンの付着状況は、
観察診断装置9の温度計による測定データあるいは距離
計の測定結果に基づいて知ることができる。これら観察
結果に基づき、付着カーボン除去、機械ハツリ、溶射補
修計画について、その座標とともに正確に決定する。こ
の結果をコンタ図等に処理加工して運転室にいる運転者
等にわかりやすく表示する。運転者はパソコンに表示さ
れたコンタ図内に矩形等で補修範囲と補修深さとを重ね
書きして補修方法を定める。
【0042】上記定めた補修計画に基づき補修を行う。
付着カーボンを燃焼除去するに際しては、ノズルの先端
から純酸素を流量80Nm3/hrで吹き付ける。機械
ハツリ除去装置には外径250mmの板状回転羽根13
を装備し、3000rpmの回転速度で作動させた。溶
射装置においては、プロパンガス15Nm3/hr、酸
素75Nm3/hrによる火炎を形成しつつ溶射粉体を
50kg/hrの速度で吹き付けた。溶射後に再度距離
計16を走査させて補修部の形状を測定し、機械ハツリ
除去装置10で表面を平坦にした。
【0043】1回の補修において、付着カーボンの除去
量は約10リットル、機械ハツリ除去量は約11リット
ル、溶射量は約10リットル、溶射後の機械ハツリによ
って溶射耐火物表面をレンガ面から−5mm〜0mmの
位置に保つことができた。これだけの補修に要した時間
は、観察診断時間を含めて2時間であった。従来の人手
による補修では、3〜4時間かけてもカーボン除去はわ
ずかしかできず、残存する付着カーボンの上に溶射補修
をせざるを得なかったが、本発明により大幅に時間を短
縮した上で良好な補修を行うことが可能になった。
【0044】補修部の寿命は、従来5m2を人手で補修
して3〜6ヶ月の耐久性しか得られなかったが、本発明
による補修部位は1〜2年の耐久性を有し、大幅な寿命
の増大を実現することができた。
【0045】
【発明の効果】本発明においては、台車を炉内に挿入し
て予め定めた補修すべき位置の付近にて停止し、次いで
観察診断装置を走査することによって補修すべき位置の
付近を観察し、補修すべき位置を正確に決定する。台車
は静置しているので、観察診断装置によって決定した補
修すべき位置の座標を正確に保ったままでカーボン燃焼
除去装置、機械ハツリ除去装置、溶射装置による補修を
行うことが可能になる。
【0046】本発明はまた、カーボン燃焼除去装置によ
り付着カーボンを燃焼除去することができる。これによ
り、炭化室内に空気を送り込むことによっては燃焼除去
しきれなかった付着カーボン層も除去できるようにな
り、その後に行う溶射による補修耐火物層がレンガに強
固に付着し、補修耐火物の寿命を向上することができ
る。
【0047】本発明はまた、レンガ表面の劣化した耐火
物を機械的ハツリで除去することができるので、その後
に行う溶射による補修耐火物層がレンガに強固に付着
し、補修耐火物の寿命を向上することができる。
【0048】本発明はまた、溶射補修が完了した後に補
修部の形状を測定し、その測定情報に基づき、機械ハツ
リ除去装置で凸部を機械的にハツリして表面を平坦にす
ることができる。これにより、溶射後の補修部表面をき
わめて正確に平坦化することが可能になった。
【0049】本発明はまた、機械ハツリ除去装置として
長さ100〜500mmの板状回転羽根13の先端に高
硬度の工具を配置し1000〜5000rpmで回転
し、先端の工具14によって対象物を切削することによ
り、2個の工具が均等に対象物に接触するとともに、工
具によって耐火物表面を切削することが可能になり、除
去したい付着カーボンや劣化耐火物のみを除去すること
ができる。
【0050】本発明はまた、機械ハツリした後の補修部
の凹部底面形状を平坦な底部形状を形成することによ
り、その後の溶射による補修耐火物の最終表面形状を平
坦にすることができ、かつ補修耐火物を強固かつ健全に
することができる。
【0051】本発明はまた、走行補正装置よって台車の
進行方向を矯正することにより、台車の車輪には操舵装
置を有しないにもかかわらず、炉内の位置を正確に保ち
ながら台車を炉内に挿入することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の診断補修装置を示す概略図である。
【図2】本発明の診断補修装置の駆動装置先端部を示す
概略図である。
【図3】本発明の診断補修装置の駆動装置先端部を示す
概略図である。
【図4】本発明の機械ハツリ除去装置を示す概略図であ
る。
【図5】本発明の距離計を用いて炉壁の損傷状況を観察
する状況を示す図である。
【図6】本発明のカーボン燃焼除去装置による付着カー
ボン除去状況を示す図である。
【図7】本発明の機械ハツリ除去装置の使用状況を示す
図である。
【図8】本発明の機械ハツリ除去装置の使用状況を示す
図である。
【図9】本発明により損傷部のハツリ除去を行った炉壁
の状況を示す図である。
【図10】本発明の溶射装置により溶射補修を行ってい
る状況を示す図である。
【図11】本発明の観察診断装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コークス炉 2 炉室 3 台車 3a 台車前部 3b 台車後部 4 駆動装置 5 平行移動機構 6 回転移動機構 7 アーム 8 左右回転機構 9 観察診断装置 10 機械ハツリ除去装置 11 溶射バーナー 12 付着カーボン燃焼除去装置 13 板状回転羽根 14 工具 15 車輪 16 距離計 17 温度計 18 撮像装置 18a 駆動機構観察カメラ 18b 作業部位観察カメラ 18c 前方観察カメラ 19 炉壁 20 炉頂 21 炉底 22 炉入り口 23 観察範囲 24 炉壁損傷部 25 付着カーボン層 26 劣化耐火物 27 溶射耐火物 28 機械ハツリ後の形状 29 挿入駆動部 30 車輪 31 走行補正装置 32 炉内診断専用装置 33 走行台車 34 レール 35 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 亮平 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 中嶋 淳 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 寺島 英俊 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 太田 洋一 大分市大字西ノ州1番地 新日本製鐵株式 会社大分製鐵所内 (72)発明者 野口 敏彦 大分市大字西ノ州1番地 新日本製鐵株式 会社大分製鐵所内 Fターム(参考) 4H012 EA00 FA00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室炉式コークス炉の炉内を前進後退する
    台車と、炭化室壁面を撮像する撮像装置、該壁面との距
    離を測定する距離計、該壁面の温度を測定する温度計の
    1又は2以上を有する観察診断装置と、前記壁面に局部
    的に酸素ガス又は酸素過剰燃料ガスを吹き付けて付着カ
    ーボンを燃焼除去するカーボン燃焼除去装置と、前記壁
    面レンガ表面及び/又は付着カーボンを機械的ハツリで
    除去する機械ハツリ除去装置と、前記壁面に耐火物を溶
    射して耐火物補修を行なう溶射装置と、前記台車前部に
    あって前記観察診断装置、カーボン燃焼除去装置、機械
    ハツリ除去装置、溶射装置を空間的に移動するための駆
    動装置とを有することを特徴とするコークス炉の診断補
    修装置。
  2. 【請求項2】 前記カーボン燃焼除去装置の酸素ガス又
    は酸素過剰燃料ガス吹き付けノズル及び前記溶射装置の
    溶射バーナーは、前記駆動装置先端に常設又は付け替え
    可能に配置されていることを特徴とする請求項1に記載
    のコークス炉の診断補修装置。
  3. 【請求項3】 前記溶射装置の溶射バーナーは、前記カ
    ーボン燃焼除去装置の酸素ガス又は酸素過剰燃料ガス吹
    き付けノズルを兼ねていることを特徴とする請求項2に
    記載のコークス炉の診断補修装置。
  4. 【請求項4】 前記台車をコークス炉炉室外部において
    挟み込むことによって該台車のコークス炉炉内走行方向
    を矯正する走行補正装置を有することを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載のコークス炉の診断補修装
    置。
  5. 【請求項5】 前記機械ハツリ除去装置は、板状回転羽
    根の先端に高硬度の工具を配置し回転してなることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコークス炉
    の診断補修装置。
  6. 【請求項6】 壁面に溶射した耐火物を切断して目地を
    形成するため、ウォータージェットノズルもしくは回転
    式カッターよりなる溶射補修面切断装置を前記駆動装置
    先端に常設又は付け替え可能に配置していることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコークス炉の
    診断補修装置。
  7. 【請求項7】 長さ100〜500mmの板状回転羽根
    の先端に高硬度の工具を配置し1000〜5000rp
    mで回転してなることを特徴とするコークス炉補修用機
    械ハツリ除去装置。
  8. 【請求項8】 コークス炉の炭化室内の壁面を熱間で診
    断し補修する方法であって、予め前記壁面の補修すべき
    部位を定め、次いで請求項1乃至5のいずれかに記載の
    診断補修装置を炉内に挿入し、前記壁面の補修すべき部
    位を前記観察診断装置で観察し、該観察結果に基づいて
    前記壁面に局部的に酸素ガス又は酸素過剰燃料ガスを吹
    き付けて付着カーボンを燃焼除去し、並びに/若しくは
    前記壁面レンガ表面の劣化耐火物及び/又は付着カーボ
    ンを機械的にハツリ除去し、前記壁面に耐火物を溶射し
    て耐火物補修を行ない、余分に盛られた溶射材料が壁面
    に付着している場合は該余分な溶射材料を機械的にハツ
    リ除去し、その後前記診断補修装置を炉から抜き出すこ
    とを特徴とするコークス炉の診断補修方法。
  9. 【請求項9】 前記壁面レンガ表面の機械的なハツリ除
    去は、ハツリ後において壁面損傷部の底部形状が平坦と
    なるように行うことを特徴とする請求項8に記載のコー
    クス炉の診断補修方法。
  10. 【請求項10】 診断補修装置として請求項6に記載の
    診断補修装置を使用し、壁面に耐火物を溶射して補修を
    行った後に溶射した耐火物を溶射補修面切断装置によっ
    て切断して目地を形成することを特徴とする請求項8又
    は9に記載のコークス炉の診断補修方法。
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