JP2000208449A - ウェ―ハの剥離方法および剥離装置 - Google Patents

ウェ―ハの剥離方法および剥離装置

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JP2000208449A
JP2000208449A JP582399A JP582399A JP2000208449A JP 2000208449 A JP2000208449 A JP 2000208449A JP 582399 A JP582399 A JP 582399A JP 582399 A JP582399 A JP 582399A JP 2000208449 A JP2000208449 A JP 2000208449A
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wafers
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JP582399A
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Kazuto Terada
和人 寺田
Akira Kawaguchi
章 川口
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大径で重量のあるウェーハあるいは肉厚が薄
く割れ易い太陽電池用ウェーハであっても支障なく的確
に剥離することができるウェーハの剥離方法および剥離
装置の提供。 【解決手段】 カーボンCに接着されたウェーハ列WS
を温水中に浸漬することにより、接着剤を軟化させた状
態で、この温水中でカーボンCおよびワークハンガ1を
ウェーハ列WSから引き離すことにより、ウェーハ列W
Sの各ウェーハの軸線に沿った方向の動きに対して温水
が緩衝材として働き、各ウェーハが傾いたりバラバラに
なることがない上に、各ウェーハどうしが所定の間隔お
よび姿勢を保持するとともに、この水に濡れた状態のウ
ェーハ列WSから、ウェーハを1枚ずつ面方向にずらす
ことにより、両ウェーハ間の密着する力をそいで容易に
ウェーハを剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固定部材に接着さ
れたウェーハ列からウェーハを1枚ずつ剥離するウェー
ハの剥離方法および剥離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体材料、磁性材料、セラミッ
クス等のウェーハを作成するに際しては、これらの材料
をインゴットの状態で固定部材に接着し、その後、ワイ
ヤソーを利用して、長さ方向の垂直方向にインゴットを
下からスライスすることが行われている。
【0003】通常、ワイヤソーによるスライスは、固定
部材の一部に達するまで行われ、インゴットを各部分に
おいて完全に切り離すが、スライスによって形成された
ウェーハどうしはそのまま固定部材に接着されているた
め、固定部材から離れることなくウェーハ列を構成して
一体化されたまま残される。
【0004】上記のウェーハ列からウェーハを剥離する
作業は、従来、インゴットのスライス状態から固定部材
とインゴット(ウェーハ列)の上下を逆にして固定部材
とウェーハ列の接着部分を、接着剤軟化温度、たとえ
ば、90〜95℃に保たれた温水に浸漬し、接着剤を軟
化させた状態で行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】直径が8インチ程度の
これまでのウェーハの場合、上記の方法で支障なく剥離
することができる。しかし、直径が12インチにも及ぶ
大径で重量のある新しいウェーハの場合であると、固定
部材を上にウェーハ列を下にしたスライス状態から、そ
れらの上下を逆にして接着部分を温水槽に入れる際、あ
るいは入れた後に、ウェーハが自重で折れ曲がって厚さ
方向に倒れやすく、これまでの方法および装置ではウェ
ーハを支障なく剥離することが難しい。
【0006】また、太陽電池に用いられるウェーハにあ
っては、肉厚が半導体ウェーハに比べて薄い(通常の半
導体ウェーハが750〜800μmに対して太陽電池用
ウェーハは200〜350μm)ため、割れ易く、取扱
いが難しいという問題がある。したがって、従来は機械
化が難しく、ウェーハ列と固定部材とを円滑に分離し、
このウェーハ列から1枚ずつウェーハを確実に剥離する
一連のウェーハ取り出し作業を機械化、自動化する装置
の開発が望まれていた。そこで、上記問題を解決しよう
として、本発明者等が鋭意検討した結果、新規のウェー
ハの剥離装置を開発した。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、大径で重量のあるウェー
ハあるいは肉厚が薄く割れ易い太陽電池用ウェーハであ
っても支障なく的確に剥離することができるウェーハの
剥離方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、固
定部材に接着されたウェーハ列からウェーハを1枚ずつ
剥離するウェーハの剥離方法であって、上記固定部材に
接着されたウェーハ列を温水中に浸漬し、このウェーハ
列を支持した状態で、上記固定部材を把持して上記ウェ
ーハ列から分離する工程と、この固定部材を分離したウ
ェーハ列の最端部から1枚ずつウェーハを面方向にずら
すことによりウェーハ列からウェーハを剥離する工程と
を具備したものである。この請求項1にあっては、固定
部材に接着されたウェーハ列を温水中に浸漬することに
より、接着剤を軟化させた状態で、この温水中で固定部
材をウェーハ列から引き離すことにより、ウェーハ列の
各ウェーハの軸線に沿った方向の動きに対して温水が緩
衝材として働き、各ウェーハが傾いたりバラバラになる
ことがないとともに、各ウェーハどうしが所定の間隔お
よび姿勢を保持する一方、この水に濡れた状態のウェー
ハ列から、ウェーハを1枚ずつ面方向にずらすことによ
り、両ウェーハ間の密着する力をそいで容易にウェーハ
を剥離する。
【0009】本発明の請求項2は、ウェーハ列を、固定
部材を上にした状態で温水中に浸漬するものである。こ
の請求項2にあっては、固定部材を上にした状態で温水
中に浸漬することにより、温水中に浸漬するウェーハ列
と固定部材との接着部分を、湯温が高い湯面付近に位置
させて、効率的に接着部分を加熱し軟化させる。
【0010】本発明の請求項3は、固定部材を分離した
ウェーハ列を温水中から取り出し、濡れた状態でウェー
ハが水平に積み重なって密着した状態のウェーハ列の最
上端部のウェーハを吸着する工程と、この吸着されたウ
ェーハの後方からエアを吹き付けながらウェーハ列から
最上端部のウェーハを剥離する工程とを具備したもので
ある。この請求項3にあっては、濡れた状態でウェーハ
列を、各ウェーハが水平に積み重なって密着した状態に
姿勢変更することにより、各ウェーハ間に介在している
水分によって、各ウェーハの姿勢が水平状態に保持され
るとともに、各ウェーハ間が水分と自重でしっかりと密
着することで、多数のウェーハが集合体(塊)として振
る舞い、きわめて安定した状態を維持する。また、ウェ
ーハ列の最上端部のウェーハを剥離する際には、その密
着状態から剥離するために、吸着やエアを使用している
から、取り扱うウェーハに必要以上の負担をかけること
なく、健全な状態を保持しながら円滑にウェーハ間を剥
離することができる。
【0011】本発明の請求項4は、固定部材に接着され
たウェーハ列からウェーハを1枚ずつ剥離するウェーハ
の剥離装置であって、上記固定部材に接着されたウェー
ハ列を温水中に浸漬する温水槽と、この温水槽中に設け
られ、かつ上記固定部材を上にした状態のウェーハ列を
載置するウェーハ列載置部と、上記温水槽中のウェーハ
列に接近、離間自在に設けられ、かつ上記固定部材を把
持してウェーハ列から分離する固定部材分離手段と、上
記ウェーハ列載置部に設けられ、かつこのウェーハ列載
置部を移動させてウェーハ列載置部に載置されたウェー
ハ列のウェーハ面を水平に変更する載置部移動手段と、
この載置部移動手段によって移動させられたウェーハ列
載置部に対向して設けられ、かつこのウェーハ列載置部
からウェーハ面が水平状態のウェーハ列を受け取るウェ
ーハ列受け取り手段と、このウェーハ列受け取り手段に
設けられ、かつウェーハ列受け取り手段に載置されたウ
ェーハ列の上端部からウェーハを1枚ずつ吸着して面方
向に移動させるウェーハ移動手段とを具備したものであ
る。この請求項4にあっては、ウェーハ列載置部によっ
て、温水槽の温水中にウェーハ列を、固定部材を上にし
た状態で浸漬、載置し、この固定部材を固定部材分離手
段によって把持してウェーハ列から分離した後、載置部
移動手段によって、ウェーハ列載置部に載置されたウェ
ーハ列のウェーハ面を垂直状態から水平状態に変更し、
次いで、ウェーハ列受け取り手段によって上記ウェーハ
列載置部からウェーハ列を受け取って、このウェーハ列
受け取り手段が受け取ったウェーハ列の上端部からウェ
ーハ移動手段によってウェーハを1枚ずつ吸着して面方
向に移動させることにより、ウェーハを剥離する。
【0012】本発明の請求項5は、固定部材分離手段
が、固定部材を着脱自在に把持する固定部材把持機構
と、この固定部材把持機構に設けられ、かつ固定部材把
持機構を上下方向に回動させる固定部材回動機構とを具
備したものである。この請求項5にあっては、固定部材
把持機構によって固定部材を把持した状態で、固定部材
回動機構によって固定部材を上下方向に回動させること
により、固定部材をウェーハ列から円滑に分離するとと
もに、ウェーハ列に対して無理な力が加わらずに、ウェ
ーハ列を健全な状態に保持する。
【0013】本発明の請求項6は、ウェーハ列載置部
が、ウェーハ列の両端部を支持するウェーハ列支持部を
有するとともに、載置部移動手段が、ウェーハ列載置部
に設けられ、かつこのウェーハ列載置部を上下方向に回
動させる載置部回動機構を有するものである。この請求
項6にあっては、載置部移動手段の載置部回動機構によ
ってウェーハ列載置部を上下方向に回動させると、ウェ
ーハ列載置部に載置されているウェーハ列は、そのウェ
ーハ面を垂直状態から水平状態に変更し、かつウェーハ
列の下端部がウェーハ列載置部のウェーハ列支持部によ
って確実に支持される。
【0014】本発明の請求項7は、ウェーハ列受け取り
手段が、昇降自在に設けられ、かつウェーハ列載置部に
ウェーハ面を水平状態にして載置されたウェーハ列を受
け取るウェーハ列受け取り部と、このウェーハ列受け取
り部に設けられ、かつウェーハ列受け取り部を昇降させ
る受け取り部昇降機構とを具備したものである。この請
求項7にあっては、ウェーハ列受け取り手段の受け取り
部昇降機構によってウェーハ列受け取り部を上昇させる
ことにより、ウェーハ列載置部に載置されているウェー
ハ列をウェーハ列受け取り部上に円滑に受け渡す。
【0015】本発明の請求項8は、ウェーハ移動手段に
よるウェーハの吸着位置に配設され、このウェーハ移動
手段に吸着された1枚のウェーハのみを通過させるスリ
ットを有するゲート部材を具備したものである。この請
求項8にあっては、ゲート部材のスリットによって、ウ
ェーハ列の上端部のウェーハと次位のウェーハとを剥離
して、1枚のウェーハだけを通過させ、次位のウェーハ
の通過を阻止する。
【0016】本発明の請求項9は、ゲート部材のスリッ
トに、通過するウェーハのウェーハ面に対向して、この
ウェーハの通過方向に沿う溝が設けられたものである。
この請求項9にあっては、ゲート部材のスリットに設け
られた溝によって、このスリットを通過するウェーハと
の摩擦を極力低減して、ウェーハを容易に通過させる。
【0017】本発明の請求項10は、ウェーハ移動手段
に吸着される上端部の1枚のウェーハと次位のウェーハ
との間にエアを噴出して上記次位のウェーハから上端部
のウェーハを剥離するノズルを具備したものである。こ
の請求項10にあっては、ウェーハ列の上端部のウェー
ハを吸着移動させる際に、このウェーハと次位のウェー
ハとの間に、ノズルによってエアを噴出して、両ウェー
ハ間を引き離し易くし、一層円滑にウェーハ列から1枚
ずつウェーハを剥離させる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態を
示す正面図、図2は図1の側面図、図3は図1の平面
図、図4は温水槽部の正面図、図5は図4の側面図、図
6はウェーハ移動手段の正面図、図7は図6の平面図、
図8は図7の側面図、図9はウェーハ列受け取り手段の
正面図、図10は図9の側面図、図11は図9の平面
図、図12は載置部移動手段の正面図、図13は図12
の側面図、図14は図12の平面図、図15は載置部移
動手段の要部を示す正面図、図16は図15の側面図、
図17はウェーハ列受け取り手段の要部を示す正面図、
図18は図17の側面図、図19はウェーハ移動手段の
断面図、図20は図19の要部の側面図である。
【0019】これらの図において符号10は温水槽であ
り、この温水槽10内には60〜95℃の温水が満たさ
れている。そして、温水槽10内には、ウェーハ列WS
を載置するウェーハ列載置部12が出没自在に設けられ
ている。このウェーハ列WSは、たとえば、太陽電池用
として、四角柱状のインゴットを薄くスライスして多数
の正方形板状のウェーハWを製造するものである。そし
て、ウェーハ列WSの上側部には、図1、図2、図4、
図5に示すように、接着剤(たとえばエポキシ系の接着
剤)を介してカーボン(固定部材)Cが設けられてお
り、このカーボンCには、金属製のワークハンガ(固定
部材)1が設けられている。
【0020】上記ウェーハ列載置部12は、主として、
図1、図2、図4、図5、図12、図13に示すよう
に、ウェーハ列WSの左右両側部を支持する一対の支持
棒120と、ウェーハ列WSの下側部を支持する支持棒
121と、これらの支持棒120、121の両端を連結
するU字状の連結部材122と、各支持棒120、12
1に摺動自在にはめ込まれ、かつウェーハ列WSの両端
部を支持するU字状の支持板(ウェーハ列支持部)12
3とから概略構成されている。そして、これらの支持板
123間の間隔を調整することにより、両支持板123
間に載置される各種長さのウェーハ列WSに対応するこ
とができるようになっている。
【0021】また、上記ウェーハ列載置部12に載置さ
れたウェーハ列WSは、その左右両側部および下側部
を、温水槽10内に設置した受け台100上に設けられ
た左右一対のL字状の受け部材101に支持されるよう
になっている。この受け部材101の、ウェーハ列WS
との接触部102には、フッ素樹脂(テフロン)が用い
られている。
【0022】さらに、上記ウェーハ列載置部12に載置
されたウェーハ列WSには、このウェーハ列WSの上方
に位置するワークハンガ1を把持してウェーハ列WSか
らカーボンCとともに分離する固定部材分離手段14
が、接近、離間自在に設けられている。
【0023】この固定部材分離手段14は、ワークハン
ガ1を着脱自在に把持する固定部材把持機構140と、
固定部材把持機構140に設けられ、かつこの固定部材
把持機構140を上下方向に回動させる固定部材回動機
構150とを具備しているものである。
【0024】上記固定部材把持機構140は、主とし
て、図4、図5に示すように、上記ワークハンガ1の両
側部にそれぞれ形成した係合凹部1Aに、一対の係止ア
ーム141の係止突起142が嵌脱自在に設けられ、か
つこれらの係止アーム141が、一対のガイドレール1
43に支持案内された状態で、互いに接近、離間自在に
設けられるとともに、各係止アーム141に、これらの
係止アーム141を互いに接近、離間させる把持シリン
ダ144がそれぞれ連結されて概略構成されている。
【0025】また、固定部材回動機構150は、主とし
て、図2、図3、図5、図14に示すように、上記固定
部材把持機構140を設置した回動板151に、連結ア
ーム152を介して、回動軸153が連結され、かつこ
の回動軸153が温水槽10の側面に回転自在に取り付
けられるとともに、回動軸153に回動レバー154が
連結され、さらに、この回動レバー154に、下を向い
た状態で設置されている回動シリンダ155のピストン
ロッドの下端部が回動自在に連結されて概略構成されて
いる。そして、上記回動シリンダ155は、その中間部
を、架台2上に立設された支持柱3に上下方向に揺動自
在に設けられている。
【0026】上記ウェーハ列載置部12の一方の連結部
材122には、このウェーハ列載置部12を上下方向に
回動させる載置部回動機構(載置部移動手段)16が連
結されている。この載置部回動機構16は、上記連結部
材122に連結されたコ字状の起倒アーム160と、こ
の起倒アーム160に連結され、かつ架台2上の取付部
材4に回転自在に設けられた起倒軸161と、この起倒
軸161に連結された起倒モータ162とを主体として
構成されている。
【0027】上記起倒軸161には、図15と図16に
示すように、検出バー163が取り付けられており、こ
の検出バー163の回動範囲内において5個の位置検出
センサS1、S2、S3、S4、S5がそれぞれ設置さ
れている。これらの位置検出センサS1〜S5は、それ
らの検出間隙に上記検出バー163の先端があるか否か
を検出するようになっており、これらの位置検出センサ
S1〜S5が検出した検出信号に基づいて起倒モータ1
62の制御が行われるようになっている。
【0028】上記位置検出センサS1は、ウェーハ列載
置部12が横に倒れた状態(ウェーハ列WSの各ウェー
ハWのウェーハ面が垂直になっている状態)を検出する
ものである。また、位置検出センサS5は、ウェーハ列
載置部12が縦に立った状態(ウェーハ列WSの各ウェ
ーハWのウェーハ面が水平になっている状態)を検出す
るものである。
【0029】さらに、位置検出センサS3は、ウェーハ
列載置部12の水切りをするために、このウェーハ列載
置部12を中間位置で停止させるためのものである。さ
らにまた、位置検出センサS2は、上記ウェーハ列載置
部12を横に倒れた状態の位置で停止させる場合に、停
止前に減速を指示するためのものであり、位置検出セン
サS4は、ウェーハ列載置部12を縦に立った状態で停
止させる場合に、停止前に減速を指示するためのもので
ある。
【0030】上記載置部回動機構16によって縦に立っ
た状態にされたウェーハ列載置部12に対向して、この
ウェーハ列載置部12からウェーハ面が水平状態のウェ
ーハ列WSを受け取るウェーハ列受け取り手段18が設
けられている。このウェーハ列受け取り手段18は、ウ
ェーハ列載置部12から上記ウェーハ列WSを受け取る
昇降自在なウェーハ列受け取り部180と、このウェー
ハ列受け取り部180に設けられ、かつウェーハ列受け
取り部180を昇降させる受け取り部昇降機構190と
を具備したものである。
【0031】上記ウェーハ列受け取り部180は、図
1、図9、図10、図17、図18に示すように、昇降
自在な昇降台181を有しており、この昇降台181
が、上記ウェーハ列載置部12の3本の支持棒120、
121やU字状の連結部材122および支持板123の
内部に進入して上昇することで、上記起倒アーム160
側の支持板123上に載置された状態のウェーハ列WS
を受け取るようになっている。
【0032】また、受け取り部昇降機構190は、図
1、図9、図10、図17、図18に示すように、上記
架台2上に立設された支持フレーム5に回転自在に設け
られたボールねじ軸191と、このボールねじ軸191
に連結された昇降モータ192とを有し、この昇降モー
タ192によってボールねじ軸191を回転させること
により、ボールねじ軸191にねじ込まれた上記昇降台
181が昇降するようになっている。
【0033】さらに、上記昇降台181の下面には、図
17と図18に示すように、検出バー193が垂設され
ており、この検出バー193の昇降範囲内であって、上
記支持フレーム5には、下から上へ3個の位置検出セン
サS6、S7、S8が設置されている。そして、これら
の位置検出センサS6〜S8は、それぞれ、上記昇降台
181の下限位置、原点位置、上限位置を検出して、上
記昇降モータ192を制御するためのものである。
【0034】さらにまた、上記支持フレーム5には、ボ
ールねじ軸191を挟んで、ウェーハ列WSの側方への
飛び出しを阻止する一対のストッパ部材194が設けら
れ、かつこれらのストッパ部材194によって移動を規
制されたウェーハ列WSの側面に直交する2つの側面に
対向して、一対のガイド機構195が設置されている。
これらのガイド機構195は、上記架台1に立設された
支柱6に設置されており、それぞれ、左右一対ずつのガ
イドローラ196と、これらのガイドローラを上記ウェ
ーハ列WSの側面に接近、離間させるガイドシリンダ1
97とを有しているものである。
【0035】上記昇降台181の上方には、この昇降台
181上に載置されたウェーハ列WSから1枚ずつウェ
ーハWを吸着してウェーハ面方向に(ウェーハ面に沿っ
て)移動させるウェーハ移動手段20が設けられてい
る。このウェーハ移動手段20は、図1〜図3、図6〜
図11に示すように、架台2上の支持部材7に設置され
たロータリーアクチュエータ200と、このロータリー
アクチュエータ200に連結された旋回軸201と、こ
の旋回軸201に連結された旋回板202と、この旋回
板202の案内部に支持軸204が摺動自在に支持され
た状態で取り付けられたゲート部材203と、この旋回
板202とゲート部材203との間であって、ゲート部
材203の支持軸204のまわりに装着され、かつ旋回
板202とゲート部材203との間を離す方向に付勢す
るコイルばね205と、上記旋回板202およびゲート
部材203に形成した切欠部に沿って移動可能に設けら
れ、かつウェーハ列WSから1枚ずつウェーハWを真空
吸引して移送する吸着部206と、この吸着部206を
昇降自在に支持する上下シリンダ207と、架台2上の
支持フレーム5に設置され、かつ上下シリンダ207を
支持して水平方向に移動するロッドレスシリンダ208
とを主体として構成されている。
【0036】上記ゲート部材203は、四角形蓋状に形
成されており、このゲート部材203の天板部203A
には、図19と図20に示すように、その中心部から縁
部に至るまで、上記吸着部206を通過させる切欠部2
03Bが形成されている。また、上記ゲート部材203
の一側縁部203Cには、ウェーハ列WSの上端部のウ
ェーハWだけを通過させるスリット203Dおよび間隙
203Eが形成されている。
【0037】さらに、天板部203Aの下面には、通過
するウェーハWのウェーハ面に対向して、このウェーハ
Wの通過方向に沿う溝203Fが形成されている。さら
にまた、上記一側縁部203Cに対向する他側縁部20
3G側には、ウェーハ列WSの上端部の1枚のウェーハ
Wと次位のウェーハWとの間にエアを噴出して上記次位
のウェーハWから上端部のウェーハWを剥離するノズル
203Hが設置されている。
【0038】なお、上記ゲート部材203には検出バー
209が設置されており、この検出バー209に対向し
て、上記旋回板202には検出バー209の有無を検出
する位置検出センサS9が設置されている。そして、上
記昇降台181が上昇して、この昇降台181に載置さ
れたウェーハ列WSの上端部のウェーハWの上面(ウェ
ーハ面)が、ゲート部材203の天板部203Aの下面
を押し上げると、上記検出バー209が位置検出センサ
S9によって検出されて、昇降モータ192による昇降
台181の上昇が停止されるようになっている。
【0039】次に、上記のように構成された剥離装置を
用いてウェーハ列WSから固定部材であるカーボンCお
よびワークハンガ1を分離し、かつウェーハ列WSから
1枚ずつウェーハWを剥離し移送する場合について説明
する。
【0040】まず、上記固定部材であるカーボンCおよ
びワークハンガ1を上にした状態で、このカーボンCに
接着されたインゴットをスライスしてウェーハ列WSを
形成した場合には、この状態のまま温水槽10内に収容
する。この場合、上記ウェーハ列WSは、温水槽10内
において、横に倒れた状態のウェーハ列載置部12の支
持棒120、121および受け台100上の一対の受け
部材101の接触部102によって、左右両側部および
下側部を支持されるとともに、支持板123によって、
両端部のウェーハ面を支持されているから、固定部材を
上にした状態のウェーハ列WSは、温水槽10中にしっ
かりと固定され確実に加温される。
【0041】したがって、対流等の影響で温水の温度が
最も高い水面付近に、カーボンCとウェーハ列WSとの
接着部が位置することにより、この接着部が確実に加熱
されて容易に軟化することとなる。次いで、所定時間
(たとえば5〜10分間)経過して上記接着部が十分に
軟化すると、固定部材把持機構140の把持シリンダ1
44によって、両係止アーム141を互いに接近させ、
各係止アーム141の先端の係止突起142を、固定部
材のワークハンガ1の係合凹部1Aにはめ込んでワーク
ハンガ1と固定部材把持機構140を係合する。
【0042】この状態において、固定部材回動機構15
0の回動シリンダ155のピストンロッドを下方に前進
させることにより、図2と図5に示すように、回動レバ
ー154、回動軸153、連結アーム152、回動板1
51および固定部材把持機構140を、該回動軸153
を中心にして時計まわりに回転させて、係止アーム14
1に係合されているワークハンガ1をカーボンCととも
に、上方に回動させてカーボンCを温水中から引き上げ
る。
【0043】この際、温水中のウェーハ列WSは、上述
したように、ウェーハ列載置部12の支持棒120、1
21、支持板123および受け台100上の一対の受け
部材101の接触部102によって、確実に支持されて
いるとともに、ウェーハ列WSとカーボンCとの接着部
が十分に加熱されて軟化しているから、ウェーハ列WS
とカーボンCとが容易に引き離されて、カーボンCおよ
びワークハンガ1が円滑に固定部材把持機構140に把
持されて上昇していく。
【0044】一方、温水中に残されたウェーハ列WSに
おいては、その周囲を上記支持棒120、121、支持
板123および受け部材101の接触部102によって
支持されているとともに、各ウェーハW間に温水が介在
して、緩衝材の役目を果たすから、ウェーハWが大きく
動くことはもちろんのこと、隣接するウェーハWに向か
って倒れ込むようなことがない。したがって、各ウェー
ハWは所定間隔を保持した整列状態を維持し、かつ割れ
等の損傷が未然に防止される。
【0045】続いて、載置部回動機構16を作動して、
ウェーハ列載置部12を上方に90度回動するが、これ
に先立って、ウェーハ列載置部12の回動動作の邪魔に
なるウェーハ移動手段20の旋回板202、ゲート部材
203などを、ロータリーアクチュエータ200によっ
て、図2、図8、図10、図18に示すように、旋回軸
201を中心として時計まわりに回動させ退避させてお
く。
【0046】この状態において、載置部回動機構16の
起倒モータ162を作動させ、起倒アーム160を、ウ
ェーハ列載置部12およびウェーハ列WSとともに、起
倒軸161を中心として、図1、図9、図12、図1
5、図17に示すように、反時計まわりに回動させる。
【0047】この際、まず、水切りのために、ウェーハ
列載置部12およびウェーハ列WSが温水中から外にで
た時点を、起倒軸161に設けられた検出バー163の
先端が位置検出センサS3に検出されることで検知し
て、起倒モータ162を一旦停止させる。
【0048】これにより、ウェーハ列載置部12および
ウェーハ列WSの水切りが行われ、ウェーハ列載置部1
2およびウェーハ列WSに付着していた余分な水が除去
される。続いて、起倒モータ162を再度作動して、ウ
ェーハ列載置部12およびウェーハ列WSを上方に回動
させて縦に立った状態にする。
【0049】この際、停止直前に、位置検出センサS4
が上記検出バー163を検出することにより、起倒モー
タ162に減速指令を出力し、ウェーハ列載置部12お
よびウェーハ列WSの回動速度を落とすから、ウェーハ
列載置部12およびウェーハ列WSは、決められた位置
に円滑に停止し、かつウェーハ列WSに悪影響を与える
ことがない。
【0050】このようにして、ウェーハ列載置部12お
よびウェーハ列WSが縦に立った状態で静止すると、あ
らかじめウェーハ列載置部12の下方に待機していたウ
ェーハ列受け取り部180の昇降台181を、受け取り
部昇降機構190の昇降モータ192を作動することに
より上昇させる。
【0051】これにより、上記昇降台181が、ウェー
ハ列載置部12の下側に位置する連結部材122、支持
板123および支持棒120、121の内部を通って、
ウェーハ列WSを持ち上げることによって、ウェーハ列
載置部12から昇降台181へのウェーハ列WSの受け
渡しが円滑に行われる。この結果、ウェーハ列WSは昇
降台181上においてそのウェーハ面を水平に保持した
状態で載置される。そして、この場合、ウェーハ列WS
の各ウェーハW間に水分が介在しているから、この水分
によって、各ウェーハWが円滑に水平状態を保持すると
ともに、各ウェーハW間が水分と自重とによってしっか
りと密着しているから、多数のウェーハWが集合体
(塊)として振る舞い、きわめて安定した状態を維持す
る。
【0052】次いで、上記起倒モータ162によって、
ウェーハ列載置部12を下方に回動させて横に倒れた状
態に戻すとともに、一対のガイド機構195のガイドシ
リンダ197によって、2本ずつのガイドローラ196
を互いに接近させることにより、ウェーハ列WSの対向
する2つの側面に押し付けて、ウェーハ列WSをその側
方から支持する。
【0053】また、上方に待機していたウェーハ移動手
段20の旋回板202、ゲート部材203を、ロータリ
ーアクチュエータ200によって、旋回軸201を中心
として下方に回動させ、水平状態にする。この状態にお
いて、上記昇降モータ192によって、昇降台181を
ウェーハ列WSとともに上昇させる。
【0054】そして、この上昇にともなって、ウェーハ
列WSの上端部のウェーハWが、ゲート部材203の天
板部203Aに接触し、この天板部203Aを押し上げ
ると、検出バー209の先端が位置検出センサS9によ
って検出されるから、上記昇降モータ192による昇降
台181の上昇が停止される。
【0055】この状態において、ウェーハ移動手段20
の上下シリンダ207によって、吸着部206を下降さ
せ、この吸着部206によって、上記昇降台181上の
ウェーハ列WSの上端部のウェーハWを吸着する。次い
で、上記ウェーハWを吸着した状態の吸着部206を、
上下シリンダ207とともに、ロッドレスシリンダ20
8によって、水平方向に(図2、図10、図19におい
て左方に)移動させる。
【0056】これにより、吸着部206によって吸着さ
れたウェーハWはそのウェーハ面に沿って(面方向に)
水平移動し、このウェーハWの下に位置する次位のウェ
ーハWから引き剥がされる。この際、上記ウェーハWは
水に濡れているから、ウェーハW間が滑り易くなってお
り、円滑に剥離することができる。
【0057】そして、吸着部206に吸着させられたウ
ェーハWが、ゲート部材203のスリット203D位置
に達すると、このスリット203Dの隙間が1枚のウェ
ーハWを通過させるだけの幅しかないので、たとえ、該
ウェーハWの下に次位のウェーハWが付着している場合
であっても、吸着部206に吸着させられているウェー
ハWのみが通過していき、次位のウェーハWは後に残さ
れ、一緒に連れ動くことがない。
【0058】この際、上記吸着部206に吸着させられ
ているウェーハWの後方から、図19に示すように、ノ
ズル203Hによってエアを吹き付けることにより、吸
着部206に吸着させられているウェーハWと次位のウ
ェーハWとの間にエアを吹き込んで、両ウェーハWが剥
がれ易くする。
【0059】また、天板部203Aの下面には、ウェー
ハWの通過方向に沿う溝203Fが形成されているか
ら、ウェーハWと天板部203Aの下面との摩擦が極力
低減されることにより、吸着されたウェーハWが容易に
移送され、該ウェーハWに必要以上の負担をかけること
がない。
【0060】このようにして、ロッドレスシリンダ20
8によって、その搬出端まで移送されたウェーハWは、
上下シリンダ207によって下降させられた後、吸着部
206による真空吸引を解除することにより、所定位置
に載置される。次いで、このウェーハWは、別の搬送手
段によって次の工程に送られる。
【0061】一方、吸着部206をロッドレスシリンダ
208によって元の位置に戻し、かつ昇降台181を昇
降モータ192によって上昇させて、次のウェーハWを
天板部203Aの下面に接するように位置させた後、上
述したのと同様の手順を繰り返すことによって、このウ
ェーハWを搬出する。
【0062】このようにして、昇降台181上に載置さ
れたウェーハWを順次1枚ずつ確実に搬出していくこと
ができる。この場合、1枚ずつ剥離するまでの間は、各
ウェーハWを、ウェーハWの集合であるウェーハ列WS
として取り扱うから、ハンドリングの際のウェーハWの
損傷を極力抑制することができる。
【0063】なお、本実施形態においては、太陽電池用
のウェーハについて説明したが、これに限らず、一般の
半導体ウェーハ等の薄板状のものの剥離作業に適用でき
ることがいうまでもない。また、上記実施形態において
は、ウェーハ列WSからのウェーハWの剥離は、温水中
から取り出して行うように説明したが、これに限らず、
水中において行ってもよい。さらに、水に界面活性剤を
添加することにより、切断時等にウェーハWに付着した
異物の除去を容易にし、かつウェーハWどうしの剥離の
際のウェーハWの滑りをよくして、剥離作業の円滑化を
図るようにしてもよい。
【0064】
【発明の効果】本発明の請求項1は、固定部材に接着さ
れたウェーハ列からウェーハを1枚ずつ剥離するウェー
ハの剥離方法であって、上記固定部材に接着されたウェ
ーハ列を温水中に浸漬し、このウェーハ列を支持した状
態で、上記固定部材を把持して上記ウェーハ列から分離
する工程と、この固定部材を分離したウェーハ列の最端
部から1枚ずつウェーハを面方向にずらすことによりウ
ェーハ列からウェーハを剥離する工程とを具備したもの
であるから、固定部材に接着されたウェーハ列を温水中
に浸漬することにより、接着剤を軟化させた状態で、こ
の温水中で固定部材をウェーハ列から引き離すことによ
り、ウェーハ列の各ウェーハの軸線に沿った方向の動き
に対して温水が緩衝材として働き、各ウェーハが傾いた
りバラバラになることがない上に、各ウェーハどうしが
所定の間隔および姿勢を保持することができるととも
に、この水に濡れた状態のウェーハ列から、ウェーハを
1枚ずつ面方向にずらすことにより、両ウェーハ間の密
着する力をそいで容易にウェーハを剥離することができ
る。したがって、大径で重量のあるウェーハあるいは肉
厚が薄く割れ易いウェーハであってもウェーハ列から支
障なく的確に剥離することができ、固定部材に接着され
たウェーハ列の状態から、ウェーハを1枚ずつ円滑に取
り出して次工程に送ることができる。
【0065】本発明の請求項2は、ウェーハ列を、固定
部材を上にした状態で温水中に浸漬するものであるか
ら、固定部材を上にした状態で温水中に浸漬することに
より、温水中に浸漬するウェーハ列と固定部材との接着
部分を、湯温が高い湯面付近に位置させて、効率的に接
着部分を加熱し軟化させることができるとともに、固定
部材を上にした状態でインゴットを下からスライスした
場合には、そのままの状態で温水中に浸漬することがで
き、ウェーハ列(ウェーハ)に無理な力が加わることが
なく、ウェーハをより健全な状態で取り扱うことができ
る。
【0066】本発明の請求項3は、固定部材を分離した
ウェーハ列を温水中から取り出し、濡れた状態でウェー
ハが水平に積み重なって密着した状態のウェーハ列の最
上端部のウェーハを吸着する工程と、この吸着されたウ
ェーハの後方からエアを吹き付けながらウェーハ列から
最上端部のウェーハを剥離する工程とを具備したもので
あるから、濡れた状態でウェーハ列を、各ウェーハが水
平に積み重なって密着した状態に姿勢変更することによ
り、各ウェーハ間に介在している水分によって、各ウェ
ーハの姿勢が水平状態に保持されるとともに、各ウェー
ハ間が水分と自重でしっかりと密着することで、多数の
ウェーハが集合体(塊)として振る舞い、きわめて安定
した状態を維持することができる。したがって、ウェー
ハ列が、1枚ずつのウェーハに剥離されるまでの間は、
集合体として取り扱うことができるので、各ウェーハの
損傷のおそれをきわめて抑制することができる。また、
ウェーハ列の最上端部のウェーハを剥離する際には、そ
の密着状態から剥離するために、吸着やエアを使用して
いるから、取り扱うウェーハに必要以上の負担をかける
ことなく、健全な状態を保持しながら円滑にウェーハ間
を剥離することができる。
【0067】本発明の請求項4は、固定部材に接着され
たウェーハ列からウェーハを1枚ずつ剥離するウェーハ
の剥離装置であって、上記固定部材に接着されたウェー
ハ列を温水中に浸漬する温水槽と、この温水槽中に設け
られ、かつ上記固定部材を上にした状態のウェーハ列を
載置するウェーハ列載置部と、上記温水槽中のウェーハ
列に接近、離間自在に設けられ、かつ上記固定部材を把
持してウェーハ列から分離する固定部材分離手段と、上
記ウェーハ列載置部に設けられ、かつこのウェーハ列載
置部を移動させてウェーハ列載置部に載置されたウェー
ハ列のウェーハ面を水平に変更する載置部移動手段と、
この載置部移動手段によって移動させられたウェーハ列
載置部に対向して設けられ、かつこのウェーハ列載置部
からウェーハ面が水平状態のウェーハ列を受け取るウェ
ーハ列受け取り手段と、このウェーハ列受け取り手段に
設けられ、かつウェーハ列受け取り手段に載置されたウ
ェーハ列の上端部からウェーハを1枚ずつ吸着して面方
向に移動させるウェーハ移動手段とを具備したものであ
るから、ウェーハ列載置部によって、温水槽の温水中に
ウェーハ列を、固定部材を上にした状態で浸漬、載置
し、この固定部材を固定部材分離手段によって把持して
ウェーハ列から分離した後、載置部移動手段によって、
ウェーハ列載置部に載置されたウェーハ列のウェーハ面
を垂直状態から水平状態に変更し、次いで、ウェーハ列
受け取り手段によって上記ウェーハ列載置部からウェー
ハ列を受け取って、このウェーハ列受け取り手段が受け
取ったウェーハ列の上端部からウェーハ移動手段によっ
てウェーハを1枚ずつ吸着して面方向に移動させること
により、ウェーハを円滑にかつ確実に剥離することがで
きる。したがって、ウェーハ列を固定部材から分離し、
このウェーハ列から1枚ずつウェーハを剥離する一連の
ウェーハ取り出し作業を機械化、自動化することができ
て、省力化に寄与することができる。
【0068】本発明の請求項5は、固定部材分離手段
が、固定部材を着脱自在に把持する固定部材把持機構
と、この固定部材把持機構に設けられ、かつ固定部材把
持機構を上下方向に回動させる固定部材回動機構とを具
備したものであるから、固定部材把持機構によって固定
部材を把持した状態で、固定部材回動機構によって固定
部材を上下方向に回動させることにより、固定部材をウ
ェーハ列から円滑に分離することができるとともに、ウ
ェーハ列に対して無理な力が加わらずに、ウェーハ列を
健全な状態に保持することができる。
【0069】本発明の請求項6は、ウェーハ列載置部
が、ウェーハ列の両端部を支持するウェーハ列支持部を
有するとともに、載置部移動手段が、ウェーハ列載置部
に設けられ、かつこのウェーハ列載置部を上下方向に回
動させる載置部回動機構を有するものであるから、載置
部移動手段の載置部回動機構によってウェーハ列載置部
を上下方向に回動させることにより、ウェーハ列載置部
に載置されているウェーハ列のウェーハ面を垂直状態か
ら水平状態に容易に変更でき、かつウェーハ列の下端部
をウェーハ列載置部のウェーハ列支持部によって確実に
支持することができる。
【0070】本発明の請求項7は、ウェーハ列受け取り
手段が、昇降自在に設けられ、かつウェーハ列載置部に
ウェーハ面を水平状態にして載置されたウェーハ列を受
け取るウェーハ列受け取り部と、このウェーハ列受け取
り部に設けられ、かつウェーハ列受け取り部を昇降させ
る受け取り部昇降機構とを具備したものであるから、ウ
ェーハ列受け取り手段の受け取り部昇降機構によってウ
ェーハ列受け取り部を上昇させることにより、ウェーハ
列載置部に載置されているウェーハ列をウェーハ列受け
取り部上に円滑に受け渡すことができる。
【0071】本発明の請求項8は、ウェーハ移動手段に
よるウェーハの吸着位置に配設され、このウェーハ移動
手段に吸着された1枚のウェーハのみを通過させるスリ
ットを有するゲート部材を具備したものであるから、ゲ
ート部材のスリットによって、ウェーハ列の上端部のウ
ェーハと次位のウェーハとを剥離して、1枚のウェーハ
だけを通過させ、次位のウェーハの通過を阻止すること
により、ウェーハ列からウェーハを1枚ずつ確実に引き
離して取り出すことができる。
【0072】本発明の請求項9は、ゲート部材のスリッ
トに、通過するウェーハのウェーハ面に対向して、この
ウェーハの通過方向に沿う溝が設けられたものであるか
ら、ゲート部材のスリットに設けられた溝によって、こ
のスリットを通過するウェーハとの摩擦を極力低減する
ことにより、ウェーハを容易に通過させることができ
る。
【0073】本発明の請求項10は、ウェーハ移動手段
に吸着される上端部の1枚のウェーハと次位のウェーハ
との間にエアを噴出して上記次位のウェーハから上端部
のウェーハを剥離するノズルを具備したものであるか
ら、ウェーハ列の上端部のウェーハを吸着移動させる際
に、このウェーハと次位のウェーハとの間に、ノズルに
よってエアを噴出して、両ウェーハ間を引き離し易くす
ることにより、一層円滑にウェーハ列から1枚ずつウェ
ーハを剥離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す正面図である。
【図2】 図1の側面図である。
【図3】 図1の平面図である。
【図4】 温水槽部の正面図である。
【図5】 図4の側面図である。
【図6】 ウェーハ移動手段の正面図である。
【図7】 図6の平面図である。
【図8】 図7の側面図である。
【図9】 ウェーハ列受け取り手段の正面図である。
【図10】 図9の側面図である。
【図11】 図9の平面図である。
【図12】 載置部移動手段の正面図である。
【図13】 図12の側面図である。
【図14】 図12の平面図である。
【図15】 載置部移動手段の要部を示す正面図であ
る。
【図16】 図15の側面図である。
【図17】 ウェーハ列受け取り手段の要部を示す正面
図である。
【図18】 図17の側面図である。
【図19】 ウェーハ移動手段の断面図である。
【図20】 図19の要部の側面図である。
【符号の説明】
WS ウェーハ列 C カーボン(固定部材) 1 ワークハンガ(固定部材) 10 温水槽 12 ウェーハ列載置部 123 支持板(ウェーハ列支持部) 14 固定部材分離手段 140 固定部材把持機構 150 固定部材回動機構 16 載置部回動機構(載置部移動手段) 18 ウェーハ列受け取り手段 180 ウェーハ列受け取り部 190 受け取り部昇降機構 20 ウェーハ移動手段 203 ゲート部材 203D スリット 203F 溝 203H ノズル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材に接着されたウェーハ列からウ
    ェーハを1枚ずつ剥離するウェーハの剥離方法であっ
    て、 上記固定部材に接着されたウェーハ列を温水中に浸漬
    し、このウェーハ列を支持した状態で、上記固定部材を
    把持して上記ウェーハ列から分離する工程と、 この固定部材を分離したウェーハ列の最端部から1枚ず
    つウェーハを面方向にずらすことによりウェーハ列から
    ウェーハを剥離する工程とを具備したことを特徴とする
    ウェーハの剥離方法。
  2. 【請求項2】 ウェーハ列を、固定部材を上にした状態
    で温水中に浸漬することを特徴とする請求項1記載のウ
    ェーハの剥離方法。
  3. 【請求項3】 固定部材を分離したウェーハ列を温水中
    から取り出し、濡れた状態でウェーハが水平に積み重な
    って密着した状態のウェーハ列の最上端部のウェーハを
    吸着する工程と、この吸着されたウェーハの後方からエ
    アを吹き付けながらウェーハ列から最上端部のウェーハ
    を剥離する工程とを具備したことを特徴とする請求項1
    または2記載のウェーハの剥離方法。
  4. 【請求項4】 固定部材に接着されたウェーハ列からウ
    ェーハを1枚ずつ剥離するウェーハの剥離装置であっ
    て、 上記固定部材に接着されたウェーハ列を温水中に浸漬す
    る温水槽と、 この温水槽中に設けられ、かつ上記固定部材を上にした
    状態のウェーハ列を載置するウェーハ列載置部と、 上記温水槽中のウェーハ列に接近、離間自在に設けら
    れ、かつ上記固定部材を把持してウェーハ列から分離す
    る固定部材分離手段と、 上記ウェーハ列載置部に設けられ、かつこのウェーハ列
    載置部を移動させてウェーハ列載置部に載置されたウェ
    ーハ列のウェーハ面を水平に変更する載置部移動手段
    と、 この載置部移動手段によって移動させられたウェーハ列
    載置部に対向して設けられ、かつこのウェーハ列載置部
    からウェーハ面が水平状態のウェーハ列を受け取るウェ
    ーハ列受け取り手段と、 このウェーハ列受け取り手段に設けられ、かつウェーハ
    列受け取り手段に載置されたウェーハ列の上端部からウ
    ェーハを1枚ずつ吸着して面方向に移動させるウェーハ
    移動手段とを具備したことを特徴とするウェーハの剥離
    装置。
  5. 【請求項5】 固定部材分離手段が、固定部材を着脱自
    在に把持する固定部材把持機構と、この固定部材把持機
    構に設けられ、かつ固定部材把持機構を上下方向に回動
    させる固定部材回動機構とを具備したことを特徴とする
    請求項4記載のウェーハの剥離装置。
  6. 【請求項6】 ウェーハ列載置部が、ウェーハ列の両端
    部を支持するウェーハ列支持部を有するとともに、載置
    部移動手段が、ウェーハ列載置部に設けられ、かつこの
    ウェーハ列載置部を上下方向に回動させる載置部回動機
    構を有することを特徴とする請求項4または5記載のウ
    ェーハの剥離装置。
  7. 【請求項7】 ウェーハ列受け取り手段が、昇降自在に
    設けられ、かつウェーハ列載置部にウェーハ面を水平状
    態にして載置されたウェーハ列を受け取るウェーハ列受
    け取り部と、このウェーハ列受け取り部に設けられ、か
    つウェーハ列受け取り部を昇降させる受け取り部昇降機
    構とを具備したことを特徴とする請求項4、5または6
    記載のウェーハの剥離装置。
  8. 【請求項8】 ウェーハ移動手段によるウェーハの吸着
    位置に配設され、このウェーハ移動手段に吸着された1
    枚のウェーハのみを通過させるスリットを有するゲート
    部材を具備したことを特徴とする請求項4、5、6また
    は7記載のウェーハの剥離装置。
  9. 【請求項9】 ゲート部材のスリットに、通過するウェ
    ーハのウェーハ面に対向して、このウェーハの通過方向
    に沿う溝が設けられたことを特徴とする請求項8記載の
    ウェーハの剥離装置。
  10. 【請求項10】 ウェーハ移動手段に吸着される上端部
    の1枚のウェーハと次位のウェーハとの間にエアを噴出
    して上記次位のウェーハから上端部のウェーハを剥離す
    るノズルを具備したことを特徴とする請求項4、5、
    6、7、8または9記載のウェーハの剥離装置。
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