JP6325906B2 - 液中ウェーハ単離方法及び液中ウェーハ単離装置 - Google Patents

液中ウェーハ単離方法及び液中ウェーハ単離装置 Download PDF

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Description

本発明は、多数枚又は複数枚のウェーハ、特に薄いウェーハ、例えば、シリコンウェーハ等の半導体ウェーハ、特には太陽電池用の半導体ウェーハが積層されたウェーハ積層体の最上層のウェーハを隣接する下側のウェーハから安全で簡単かつ確実に引き離すことができる液中ウェーハ単離方法及び液中ウェーハ単離装置に関する。
従来、シリコンインゴットなどからスライスされて切り出された薄層状のシリコンウェーハ等の半導体ウェーハ(以下、単にウェーハという)は、その後各種の処理を受けて最終製品化される。このウェーハの各種の処理にあたって、多数枚又は複数枚のウェーハを積層してウェーハ積層体(コインスタックと通称される)となし、このウェーハ積層体から1枚ずつウェーハを引き離して各ウェーハ毎に処理されるのが通常である。
しかしながら、例えば、インゴットからスライスされたウェーハの表面には油を含有した砥粒剤(スラリー)が残存付着しているように、各種処理後のウェーハ表面には油等の液体が付着していることが多い。多数枚又は複数枚のウェーハを積層した場合には、ウェーハ面に存在するこれらの液体の表面張力によって、ウェーハを側方に移動することはできるにしても隣接する下側のウェーハから上方に引き離すことは困難である。
そこで、本出願人は、液体中に浸漬された状態の多数枚又は複数枚のウェーハが積層されたウェーハ積層体から最上層のウェーハを単離するウェーハ単離方法であって、多数枚又は複数枚のウェーハが積層されたウェーハ積層体を液体中に浸漬させて準備するステップと、前記最上層のウェーハの一端部を吸着し、前記最上層のウェーハの他端部は吸着せずにおさえ、前記最上層のウェーハを水平方向で傾斜させる吸着ステップと、前記最上層のウェーハの下面と隣接する下側のウェーハの上面との間に流体を吹き込む流体吹き込みステップと、前記傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめるウェーハ変位ステップと、を含み、ウェーハを単離するようにした液中ウェーハ単離方法を提案した(特許文献1)。
しかしながら、近年、ウェーハは益々極薄化してきており、太陽電池用の半導体ウェーハでは、厚さが150μm〜100μm程度にまで極薄化したウェーハが主流となってきている。
このような厚さ150μm〜100μm程度の極薄化したウェーハでは、上記した特許文献1に記載の液中ウェーハ単離装置では、ウェーハの単離時に割れが発生するおそれがあるという問題があった。
特開2011−124481
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、厚さ150μm以下にまで極薄化したウェーハであっても割れることなく、安全、簡単、確実かつ迅速に単離させることができるウェーハ単離方法及びウェーハ単離装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の液中ウェーハ単離方法は、液中に浸漬された状態の多数枚又は複数枚のウェーハが積層されたウェーハ積層体の最上層のウェーハを複数の吸着パッドにより吸着し、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間隙を空けて流体を吹き込み、前記最上層のウェーハを水平方向で傾斜させ、前記傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめるウェーハ単離方法であり、前記複数の吸着パッドの各々の吸着面を同一方向に傾斜せしめて固定し、前記傾斜を維持した状態で前記最上層のウェーハを前記複数の吸着パッドにより吸着せしめて前記最上層のウェーハを波打ち形状とすることにより、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間に間隙が形成されるようにし、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイスにより前記間隙に流体が吹き込まれるようにしてなることを特徴とする。
上記した多数枚又は複数枚のウェーハが浸漬される液体には水を使用できる。また、水温は、35℃程度の温水の方が好適である。温水の方が粘度が下がるため、間隙に流体を吹き込み易いからである。
本発明では、複数の吸着パッドにより吸着せしめて前記最上層のウェーハを波打ち形状とすることにより、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間に間隙が形成されるようにしている。厚さ150μm以下、特に厚さ150μm〜100μm程度の極薄ウェーハの場合、前記最上層のウェーハを好適に波打ち形状とすることが可能である。前記吸着パッドは真空吸着パッドが好ましい。また、前記複数の吸着パッドの各々の吸着面を同一方向に傾斜せしめる傾斜角度としては、10°以下が好ましい。
そして、流体噴射デバイスにより前記間隙に流体を吹き込んだ後、傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめることで、ウェーハ単離時の割れの発生を極力抑えることができる。に成功した。傾斜させた最上層のウェーハの傾斜の延長線上に沿って変位させられたウェーハ、すなわち、前記ウェーハ積層体から離れるようにその傾斜の延長線上に沿って変位させられたウェーハは、例えばベルトコンベアベルト上に置くことで所望の場所へと運ぶ構成とすることができる。
また、流体噴射デバイスにより吹き込む流体としては、水及び/又は空気が使用でき、水と空気の混合が特に好適である。
さらに、前記流体は水及び空気であり、水及び空気を所定時間で切り替えて吹き込むようにしてもよい。
前記複数の吸着パッドが、前記最上層のウェーハ上面のうち、少なくとも前記流体噴射デバイスによる流体吹き込み側のウェーハ端部近傍と前記流体噴射デバイスによる流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着せしめてなり、且つ前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度が、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度よりも大とされてなるのが好適である。
また、前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度をxとすると、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度がx/2以下とされてなるのが好ましい。
さらに、前記傾斜した複数の吸着パッドの各々の一端部がウェーハ表面に接触した状態で吸着を開始することが好適である。前記複数の吸着パッドの各々の吸着面を同一方向に傾斜せしめて吸着するため、前記傾斜した複数の吸着パッドの各々の一端部がウェーハ表面に接触したら吸着を開始するようにすることで、前記最上層のウェーハを波打ち形状とし易くなるからである。
また、前記複数の吸着パッドがウェーハ表面に近づくと減速し、吸着を開始するようにすることが好ましい。傾斜した前記吸着パッドの最上層のウェーハに近い方の端部が、最上層のウェーハ表面上の少し手前から減速し、吸着を開始するようにすることが好ましい。例えば、最上層のウェーハ表面上の5mm程度上空から減速するようにすればよい。減速の仕方としては、設定したロボットアームのスピードの例えば10%以下となるように減速することができる。
本発明の液中ウェーハ単離装置は、ロボットアームと、前記ロボットアームにより支持され、液中に浸漬された状態の多数枚又は複数枚のウェーハが積層されたウェーハ積層体の最上層のウェーハを吸着する複数の吸着パッドと、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間隙を空けて流体を吹き込むための流体噴射デバイスと、を含み、前記最上層のウェーハを水平方向で傾斜させ、前記傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめる液中ウェーハ単離装置であり、前記複数の吸着パッドの吸着面が、各々独立して同一方向に傾斜可能とされてなり、前記複数の吸着パッドの各々の吸着面を同一方向に傾斜せしめて固定し、前記傾斜を維持した状態で前記最上層のウェーハを前記複数の吸着パッドにより吸着せしめて前記最上層のウェーハを波打ち形状とすることにより、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間に間隙が形成されるようにし、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイスにより前記間隙に流体が吹き込まれるようにしてなることを特徴とする。
本発明の液中ウェーハ単離装置を用いれば、本発明の液中ウェーハ単離方法を好適に実施できる。
前記複数の吸着パッドの吸着面が、各々独立して昇降可能とされてなるのが好適である。前記吸着パッドは真空吸着パッドが好ましい。
前記複数の吸着パッドが、前記最上層のウェーハ上面のうち、少なくとも前記流体噴射デバイスによる流体吹き込み側のウェーハ端部近傍と前記流体噴射デバイスによる流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着せしめてなり、且つ前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度が、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度よりも大とされてなるのが好ましい。
また、前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度をxとすると、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度がx/2以下とされてなるのがさらに好適である。
前記ロボットアームが、前記傾斜した複数の吸着パッドの各々の一端部がウェーハ表面に接触した状態を検知するセンサーをさらに支持してなるのが好ましい。このようにロボットアーム側にセンサーを設けてセンシングすることで、前記傾斜した複数の吸着パッドの各々の一端部がウェーハ表面に接触した状態で吸着を開始することが確実となるからである。
前記ロボットアームが、複数のソケット部を有する支持板を支持してなり、前記支持板に前記複数の吸着パッドが設けられてなり、前記複数の吸着パッドが、吸着パッド本体と、前記吸着パッ本体に設けられたボールスタッド部とをそれぞれ有し、前記ボールスタッド部が前記ソケット部に球面接触せしめられ、前記各々の吸着面が傾斜した状態で前記ボールスタッド部を固定可能とされてなり、前記各々の吸着面の傾斜を維持できるようにしてなるのが好ましい。
前記流体噴射デバイスの噴射口の傾きが、前記流体噴射デバイスによる流体吹き込み側のウェーハ端部を吸着する前記吸着パッドの吸着面の傾きと同期せしめられてなるのが好ましい。このようにすることで、前記吸着パッドによって形成される前記間隙に流体が吹き込み易くなる利点がある。
本発明に用いられる前記ウェーハとしては、半導体ウェーハ、特にシリコン単結晶半導体ウェーハなどの単結晶半導体ウェーハ又はシリコン多結晶半導体ウェーハなどの多結晶半導体ウェーハが適用できる。
また、本発明では、前記最上層のウェーハを水平方向で傾斜させ、前記傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめるが、前記傾斜角度は、1°〜30°であるのが好ましく、3°〜30°がより好ましく、5°〜30°が最も好ましい。
前記流体としては、水及び/又は空気であるのが好ましい。すなわち、前記流体としては、水又は空気のいずれかを用いてもよいし、水及び空気の混合でもよい。特に、水及び空気の混合流体が好適に用いられる。
また、前記流体は水及び空気であり、水及び空気を所定時間で切り替えて吹き込むようにしてもよい。
また、前記複数の吸着パッドがウェーハ表面上で減速し、吸着を開始するようにすることが好ましい。最上層のウェーハ表面に接触する少し手前(例えば5mm程度手前)で減速し、傾斜した前記吸着パッドの最上層のウェーハW1に近い方の端部16a,16bが接触したら、吸着を開始するようにすることが好ましい。
以上述べた如く、本発明によれば、厚さ150μm以下にまで極薄化したウェーハであっても割れることなく、安全、簡単、確実かつ迅速に単離させることができるウェーハ単離方法及びウェーハ単離装置を提供することができるという大きな効果を奏する。
本発明のウェーハ単離装置において、ウェーハ単離時にウェーハを波打ち形状とした状態を示す側面概念説明図である。 本発明のウェーハ単離装置における要部概略側面図である。 本発明のウェーハ単離装置において、吸着パッドが傾斜した状態を示す模式図である。 本発明のウェーハ単離装置における要部概略平面図である。 図4のA−A線断面図である。 本発明のウェーハ単離装置の概略側面図である。 本発明のウェーハ単離装置の概略平面図である。 本発明のウェーハ単離装置における動作原理を示す要部概略側面説明図である。 実施例5において、吸着したウェーハの波打ち形状を撮影した写真である。 実施例5において、吸着したウェーハの波打ち形状を撮影した写真である。
以下に本発明の実施の形態をあげるが、以下の説明は例示的に示されるもので限定的に解釈すべきものでないことはいうまでもない。
図において、符号2は本発明に係る液中ウェーハ単離装置である。液中ウェーハ単離装置2は、ロボットアーム4と、前記ロボットアーム4により支持され、液6(図示例では水)の中に浸漬された状態の多数枚又は複数枚のウェーハWが積層されたウェーハ積層体WSの最上層のウェーハW1を吸着する複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dと、前記最上層のウェーハW1の一端部の下面と隣接する下側のウェーハW2の上面との間隙D1を空けて流体を吹き込むための流体噴射デバイス30と、を含み、前記最上層のウェーハW1を水平方向で傾斜させ、前記傾斜させた最上層のウェーハW1を、その傾斜の延長線EL上に沿って変位させて液6中から前記最上層のウェーハW1を取出せしめる液中ウェーハ単離装置であり、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの吸着面10a,10b,10c,10dが、各々独立して同一方向に傾斜可能とされてなる。なお、図2において、符号40はウェーハ載せ台、42は側壁である。
そして、液中ウェーハ単離装置2では、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの各々の吸着面10a,10b,10c,10dを同一方向に傾斜せしめて固定し、前記傾斜を維持した状態で前記最上層のウェーハW1を前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dにより吸着せしめて前記最上層のウェーハW1を波打ち形状Fとすることにより、前記最上層のウェーハW1の一端部の下面と隣接する下側のウェーハW2の上面との間に間隙D1が形成されるようにし、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイス30により前記間隙D1に流体が吹き込まれるように構成されている。
また、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの吸着面10a,10b,10c,10dは、各々独立して昇降可能とされている。即ち、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの吸着面10a,10b,10c,10dは、各々独立して上下動可能とされている。これにより、吸着する際のさらに細かな調整が可能となる。即ち、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dを支持する支持シャフト9a,9b,9c,9dが独立して上下動可能とされており、複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの吸着面10a,10b,10c,10dが独立して上下動可能とされている。
図示例では、支持シャフト9a,9b,9c,9dが支持板11に対して出没可能に構成することで、上下動可能とされている。支持シャフト9a,9b,9c,9dが支持板11に対して出没可能に構成するには、例えば、螺着や嵌着といった公知の手法により出没可能とすることができる。
また、図1によく示される如く、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dが、前記最上層のウェーハW1上面のうち、少なくとも前記流体噴射デバイス30による流体吹き込み側のウェーハ端部近傍12と前記流体噴射デバイス30による流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍14を吸着せしめてなり、且つ前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍12を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ1が、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍14を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ2よりも大とされてなる。
図示例では、図3によく示される如く、前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッド8a,8cの傾斜角度θ1が5°であり、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッド8b,8dの傾斜角度θ2が2.5°となっている。即ち、前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度をxとすると、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度がx/2以下とされている。
このように、前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍12を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ1が、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍14を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ2よりも大とすることで、前記最上層のウェーハW1を好適に波打ち形状Fとすることができる。
また、図4及び5によく示される如く、前記ロボットアーム4は、前記傾斜した複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの各々の一端部16a,16b,16c,16dがウェーハWの表面に接触した状態を検知するセンサー18a,18bをさらに支持してなる。センサーとしては公知の種々のセンサーを適用することができる。このように、一対のセンサー18a,18bが、複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの各々の一端部16a,16b,16c,16dが最上層のウェーハW1の表面に接触したことを検知すると、前記傾斜した複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dが吸着を開始することができる。
さらに、前記ロボットアーム4は、複数のソケット部20a,20b,20c,20dを有する支持板11を支持してなり、前記支持板11に前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dが設けられてなり、前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dが、吸着パッド本体22a,22b,22c,22dと、前記吸着パッ本体22a,22b,22c,22dに設けられたボールスタッド部24a,24b,24c,24dとをそれぞれ有し、前記ボールスタッド部24a,24b,24c,24dが前記ソケット部20a,20b,20c,20dに球面接触せしめられ、前記各々の吸着面10a,10b,10c,10dが傾斜した状態で前記ボールスタッド部24a,24b,24c,24dを固定可能とされてなり、前記各々の吸着面10a,10b,10c,10dの傾斜を維持できるようにされている。
また、前記流体噴射デバイス30は、前記支持シャフト9a,9cと物理的に連結されており、前記流体噴射デバイス30の噴射口26の傾きが、前記流体噴射デバイス30による流体吹き込み側のウェーハ端部近傍12を吸着する前記吸着パッド8a,8cの吸着面10a,10cの傾きと同期せしめられるように構成されている。
ロボットアーム4により単離された前記最上層のウェーハW1は、ウェーハ移送部150へと運ばれる。ウェーハ移送部150は、ベルトコンベア152a,152bを有しており、前記ベルトコンベア152a,152bによって運ばれた該最上層のウェーハW1は、ウェーハ収容部154へと順次運ばれ、ウェーハ収容部154内に積層して収容される。
このように構成されたウェーハ単離装置2を用いて、例として厚さ120μmのシリコンウェーハを単離する場合の作用を特に図8に基づいて説明する。
ロボットアーム4によって支持板11を介して支持された複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの各々の吸着面10a,10b,10c,10dが同一方向となるように予め傾斜せしめて固定する(図8(a))。図示例では、複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの傾斜角度は図1と同様の傾斜角度とした。
そして、複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dをウェーハ積層体WSの上空まで変位させる(図8(a)から図8(b))。このとき、傾斜した前記吸着パッド8a,8b,8c,8dの最上層のウェーハに近い方の端部(図1の16a,16b)が、最上層のウェーハW1の表面上から例えば5mmの位置となると前記複数の吸着パッド8a,8b,8c,8dの接近を減速せしめ、前記吸着パッドの最上層のウェーハW1に近い方の端部16a,16bが接触したら、吸着を開始する(図8(b))。
前記最上層のウェーハW1が吸着されると、波打ち形状Fとなり、前記最上層のウェーハW1の一端部の下面と隣接する下側のウェーハW2の上面との間に間隙D1が形成される(図8(c))。
そして、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイス30の噴射口26から前記間隙D1に流体28が吹き込まれる(図8(c))。
その後、剥離をより確実とするため、液6中で前記最上層のウェーハW1を吸着したまま少しだけ上昇させた状態で、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイス30の噴射口26から前記間隙D1に流体28を再度吹き込む(図8(d))。
そして、前記最上層のウェーハW1を吸着したまま、前記最上層のウェーハW1を水平方向で傾斜させる(図8(e))。図示例では、傾斜角度としては例えば30°の例を示した。
さらに、前記傾斜させた最上層のウェーハW1を、その傾斜の延長線EL上に沿って変位させて液6中から前記最上層のウェーハW1を取出せしめる(図8(f))。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(実施例1〜10)
上述した液中ウェーハ単離装置2を用い、図8の手順に従って、太陽電池製造用のシリコン多結晶ウェーハを単離した。ウェーハとしては、156mm角、厚さ120μmの略四角形のウェーハを使用した。図8(c)及び図8(d)の工程では、水と空気を混合した剥離流体ジェットを流体噴射デバイスから噴射した。流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ1と、流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ2については、表1の通りとした。ウェーハの吸着ミスや割れなどの不具合が生じたものの枚数をカウントし、不具合発生率を求め、評価した。
また、実施例5において、図8(d)の状態から任意設定量上昇させた位置での様子を撮影した写真を参考までに図9及び図10に示す。図9及び図10に示されるように、前記最上層のウェーハが波打ち形状となっていることがわかる。
実施例1〜10において、ウェーハを単離した結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
上述した液中ウェーハ単離装置2を用い、流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ1と、流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度θ2を表1の通りに変えた以外は、実施例1と同様にして、太陽電池製造用のシリコン多結晶ウェーハを単離した。ウェーハとしては、156mm角、厚さ120μmの略四角形のウェーハを使用した。ウェーハの吸着ミスや割れなどの不具合が生じたものの枚数をカウントし、不具合発生率を求め、評価した。比較例1〜3において、ウェーハを単離した結果を表1に示す。
表1からわかるように、比較例1〜3の従来の傾斜角度では、120μmの極薄化したウェーハでは、吸着ミスやウェーハの割れなどの不具合が多く発生してしまった。実施例1〜10では、不具合発生率が低く、極薄のウェーハでも単離が可能であった。
2:本発明の液中ウェーハ単離装置、4:ロボットアーム、6:液、8a,8b,8c,8d:吸着パッド、9a,9b,9c,9d:支持シャフト、10a,10b,10c,10d:吸着面、11:支持板、12:流体吹き込み側のウェーハ端部近傍、14:流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍、16a,16b,16c,16d:一端部、18a,18b:センサー、20a,20b,20c,20d:ソケット部、22a,22b,22c,22d:吸着パッド本体、24a,24b,24c,24d:ボールスタッド部、26:噴射口、28:流体、30:流体噴射デバイス、40:ウェーハ載せ台、42:側壁、150:ウェーハ移送部、152a,152b:ベルトコンベア、154:ウェーハ収容部、D1:間隙、EL:延長線、F:ウェーハの波打ち形状、W:ウェーハ、W1:最上層ウェーハ、W2:下側のウェーハ、WS:ウェーハ積層体、θ1,θ2:吸着パッドの傾斜角度。

Claims (11)

  1. 液中に浸漬された状態の多数枚又は複数枚のウェーハが積層されたウェーハ積層体の最上層のウェーハを複数の吸着パッドにより吸着し、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間隙を空けて流体を吹き込み、前記最上層のウェーハを水平方向で傾斜させ、前記傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめるウェーハ単離方法であり、前記複数の吸着パッドの各々の吸着面を同一方向に傾斜せしめて固定し、前記傾斜を維持した状態で前記最上層のウェーハを前記複数の吸着パッドにより吸着せしめて前記最上層のウェーハを波打ち形状とすることにより、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間に間隙が形成されるようにし、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイスにより前記間隙に流体が吹き込まれるようにしてなることを特徴とする液中ウェーハ単離方法。
  2. 前記複数の吸着パッドが、前記最上層のウェーハ上面のうち、少なくとも前記流体噴射デバイスによる流体吹き込み側のウェーハ端部近傍と前記流体噴射デバイスによる流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着せしめてなり、且つ前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度が、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度よりも大とされてなることを特徴とする請求項1記載の液中ウェーハ単離方法。
  3. 前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度をxとすると、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度がx/2以下とされてなることを特徴とする請求項2記載の液中ウェーハ単離方法。
  4. 前記傾斜した複数の吸着パッドの各々の一端部がウェーハ表面に接触した状態で吸着を開始することを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の液中ウェーハ単離方法。
  5. ロボットアームと、
    前記ロボットアームにより支持され、液中に浸漬された状態の多数枚又は複数枚のウェーハが積層されたウェーハ積層体の最上層のウェーハを吸着する複数の吸着パッドと、
    前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間隙を空けて流体を吹き込むための流体噴射デバイスと、を含み、
    前記最上層のウェーハを水平方向で傾斜させ、前記傾斜させた最上層のウェーハを、その傾斜の延長線上に沿って変位させて液中から前記最上層のウェーハを取出せしめる液中ウェーハ単離装置であり、
    前記複数の吸着パッドの吸着面が、各々独立して同一方向に傾斜可能とされてなり、
    前記複数の吸着パッドの各々の吸着面を同一方向に傾斜せしめて固定し、前記傾斜を維持した状態で前記最上層のウェーハを前記複数の吸着パッドにより吸着せしめて前記最上層のウェーハを波打ち形状とすることにより、前記最上層のウェーハの一端部の下面と隣接する下側のウェーハの上面との間に間隙が形成されるようにし、ウェーハ周縁部近傍に設けた流体噴射デバイスにより前記間隙に流体が吹き込まれるようにしてなることを特徴とする液中ウェーハ単離装置。
  6. 前記複数の吸着パッドの吸着面が、各々独立して昇降可能とされてなることを特徴とする請求項5記載の液中ウェーハ単離装置。
  7. 前記複数の吸着パッドが、前記最上層のウェーハ上面のうち、少なくとも前記流体噴射デバイスによる流体吹き込み側のウェーハ端部近傍と前記流体噴射デバイスによる流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着せしめてなり、且つ前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度が、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度よりも大とされてなることを特徴とする請求項5又は6記載の液中ウェーハ単離装置。
  8. 前記流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度をxとすると、前記流体吹き込みの反対側のウェーハ端部近傍を吸着する吸着パッドの傾斜角度がx/2以下とされてなることを特徴とする請求項記載の液中ウェーハ単離装置。
  9. 前記ロボットアームが、前記傾斜した複数の吸着パッドの各々の一端部がウェーハ表面に接触した状態を検知するセンサーをさらに支持してなることを特徴とする請求項5〜8いずれか1項記載の液中ウェーハ単離装置。
  10. 前記ロボットアームが、複数のソケット部を有する支持板を支持してなり、前記支持板に前記複数の吸着パッドが設けられてなり、
    前記複数の吸着パッドが、吸着パッド本体と、前記吸着パッ本体に設けられたボールスタッド部とをそれぞれ有し、前記ボールスタッド部が前記ソケット部に球面接触せしめられ、前記各々の吸着面が傾斜した状態で前記ボールスタッド部を固定可能とされてなり、前記各々の吸着面の傾斜を維持できるようにしたことを特徴とする請求項5〜9いずれか1項記載の液中ウェーハ単離装置。
  11. 前記流体噴射デバイスの噴射口の傾きが、前記流体噴射デバイスによる流体吹き込み側のウェーハ端部近傍を吸着する前記吸着パッドの吸着面の傾きと同期せしめられてなることを特徴とする請求項5〜10いずれか1項記載の液中ウェーハ単離装置。
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