JPH09237817A - ウエハの分離搬送装置 - Google Patents

ウエハの分離搬送装置

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JPH09237817A
JPH09237817A JP8042251A JP4225196A JPH09237817A JP H09237817 A JPH09237817 A JP H09237817A JP 8042251 A JP8042251 A JP 8042251A JP 4225196 A JP4225196 A JP 4225196A JP H09237817 A JPH09237817 A JP H09237817A
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昭博 仲山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハを損傷することなく一枚ずつ分離して
搬出方向へ確実に搬送することができるようにする。 【解決手段】 支持台26上に多数枚のウエハ27を積
層状態で支持する。支持台26の上昇により、最上部に
位置する1枚のウエハ27を水面121付近に配置す
る。最上部のウエハ27の上面に対し水を噴射すること
により、最上部のウエハ27を他のウエハ27から分離
して搬出方向へ搬送する。ストッパ77は、最上部のウ
エハ27の搬出方向への搬送のみを許容して、他のウエ
ハ27の搬出方向への移動を阻止する。支持台26を傾
動機構76により傾動させることにより、支持台26上
のウエハ27の傾きを調整して、最上部のウエハ27が
ストッパ77に干渉しないようにかつ、他のウエハ27
の搬出方向への移動がストッパ77によって阻止され得
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数枚積み重ねら
れた半導体ウエハ等のウエハを、一枚ずつ分離して搬送
するウエハの分離搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体ウエハ等は、シリコン等
の脆性材料よりなるインゴットを、例えばワイヤソーに
より所定厚さに切断加工して形成される。この切断方法
の一例について簡単に説明すると、図12(a)に示す
ように、インゴット100は円柱状をなし、その上面に
はカーボン101及び絶縁板102を含む支持板103
が貼着固定されている。インゴット100は、この支持
板103においてワイヤソー(図示せず)の加工部に装
着される。そして、図12(b)に示すように、インゴ
ット100が下降されながら、そのインゴット100が
ワイヤソーのワイヤ104と砥粒を含むスラリとにより
切断加工されて、多数枚のウエハ27が同時に形成され
る。
【0003】図13(a)に示すように、切断加工後に
おいてもウエハ27は支持板103に貼着された状態で
ある。このため、切断加工後にウエハ27は所定の剥離
手段によって支持板103から同時に剥離され、図13
(b)に示すように、多数枚積層された状態となる。し
かし、後工程の作業性を考慮すると、積層された状態の
ウエハ27を一枚ずつ分離する必要があるが、ウエハ2
7は非常に薄くかつ破損し易いものであるため、これを
一枚一枚分離するのは困難な作業である。
【0004】そのため、例えば特開平5−63058号
公報に示すようなウエハの分離搬送装置が従来より知ら
れている。図14に示すように、この分離搬送装置は、
積層された多数枚のウエハ27を支持した状態で上昇さ
せる送り装置106と、それらウエハ群の最上部に位置
するウエハ27を流体の噴射により他のウエハ27から
分離して搬送するノズル系107と、最上部のウエハ2
7の移動のみを許容してそれ以外のウエハ27の移動を
規制するストッパ108とを備えている。ノズル系10
7は、最上部のウエハ27を他のウエハ27から分離す
るための分離用ノズル109と、分離されたウエハ27
を搬送するための搬送用ノズル110とを有している。
【0005】そして、ウエハ27を分離する際には、送
り装置106によりウエハ群が上昇されて、最上部のウ
エハ27がノズル系107と対向配置される。この状態
で、分離用ノズル109から最上部に位置する2枚のウ
エハ27の間に向けて流体が噴射されて、最上部のウエ
ハ27が持ち上げられるとともに、搬送用ノズル110
から噴射された流体によってそのウエハ27がストッパ
108の上縁を通って搬送される。このとき、最上部の
ウエハ27以外のウエハ27は、ストッパ108により
移動を規制されるので、最上部のウエハ27のみを1枚
ずつ分離して確実に搬送することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図12
(b)に示すように、インゴット100の切断加工は、
支持板103とは反対側の部位を切断開始位置として、
支持板103に向かう方向に行われる。しかし、このよ
うに切断加工を行った場合には、例えば図13(a)に
示すように、インゴット100の切断開始側と終了側、
或いはワイヤ走行方向におけるワイヤ入口側と出口側等
では、切断開始側或いはワイヤ入口側ほどワイヤソーの
ワイヤ104によって大きく削り取られる。そして、切
断加工後に得られるウエハ27は、切断開始側或いはワ
イヤ入口側から切断終了側或いはワイヤ出口側に向かっ
てその厚さが徐々に大きくなる傾向にある。このような
ウエハ27の厚さの違いは、ウエハ27単体では問題に
ならない程度のものであるが、図13(b)に示すよう
に、ウエハ27を多数枚積層した場合には、その違いが
積算されて、最上部のウエハ27が水平面に対して傾い
た状態となってしまう。尚、実際には、ウエハ27の厚
さの違いは非常に小さいものであるが、この図13にお
いては、理解を容易にするため誇張して描いてある。
【0007】従って、このようなウエハ27を前述した
従来の分離搬送装置における送り装置106上に載置し
た場合、図15に示すように、最上部のウエハ27がス
トッパ108の上縁に対して傾いた状態となることがあ
る。このような状態で、ウエハ27の分離動作が開始さ
れると、最上部のウエハ27がストッパ108に干渉し
て円滑に搬送されなくなるばかりか、ウエハ27がスト
ッパ108の上縁に対して傾いた状態で衝突して破損す
るおそれも生じる。しかも、分離用ノズル109から噴
射された流体が、最上部に位置する上下2枚のウエハ2
7の間に進入せず、分離用ノズル109による分離動作
を確実に行い得なくなるという問題があった。
【0008】又、図16に示すように、ウエハ27を送
り装置106上に載置したとき、最上部のウエハ27が
搬送方向に向かって次第に高くなるように傾くこともあ
る。このような状態で、ウエハ27の分離動作が開始さ
れると、図16に2点鎖線で示すように、最上部のウエ
ハ27だけでなくその下に位置するウエハ27もストッ
パ108の上縁を通って搬送されてしまうおそれが生
じ、ウエハ27を1枚ずつ分離して確実に搬送すること
が困難になるという問題もあった。
【0009】本発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、ウエハを損傷することなく一枚ずつ分離し
て搬出方向へ確実に搬送することができるウエハの分離
搬送装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、多数枚のウエハを積
層状態で支持するとともに、それらのウエハ群を積層状
態のまま上昇させる支持手段と、所定の分離位置に上昇
配置された最上部のウエハの上面に対し流体を噴射し
て、最上部のウエハを他のウエハから分離させる分離手
段と、その分離されたウエハを液流を利用して搬出方向
へ搬送する搬送手段と、前記最上部のウエハの搬出方向
への搬送のみを許容して、他のウエハの搬出方向への移
動を阻止するストッパとを備えたウエハの分離搬送装置
において、前記最上部のウエハがストッパに干渉しない
ようにかつ、他のウエハの搬出方向への移動がストッパ
によって阻止され得るように、前記ウエハ群の傾きを調
整するための傾き調整手段を設けたものである。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、前記ストッパは、前記最上部のウエハの搬出方向
への搬送を許容するための上縁を有し、前記傾き調整手
段は、最上部のウエハがストッパの上縁に対してほぼ平
行になるように傾きを調整するものである。
【0012】請求項3に記載の発明では、請求項2にお
いて、前記ストッパの上縁は水平面に対してほぼ平行に
設けられ、前記傾き調整手段は、最上部のウエハが水平
面に対してほぼ平行になるように傾きを調整するもので
ある。
【0013】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかにおいて、前記傾き調整手段は、ウエハ群を
積層支持する支持面と、その支持面の水平面に対する傾
斜角度を調整するために、同支持面を傾動させる傾動機
構と、最上部のウエハの上面に対向配置され、そのウエ
ハの上面の傾きを検出する検出手段と、その検出手段に
よる検出結果に基づき前記傾動機構を制御する制御手段
とを含むものである。
【0014】請求項5に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかにおいて、前記傾き調整手段は、積層された
ウエハ群を傾動自在に支持する傾動支持体と、最上部の
ウエハの上面に対向配置され、そのウエハの上面に接触
して同ウエハが水平面に対して所定角度になるように規
制する規制手段とを含むものである。
【0015】請求項6に記載の発明では、請求項1〜5
のいずれかにおいて、前記分離手段は、最上部のウエハ
に直接接触して同ウエハを移動させる分離押出手段と、
前記ウエハの始動後に同ウエハの上面に対し、その中心
から偏倚した位置に斜上方から流体を噴射して、ウエハ
を一方向に回転させて他のウエハから分離させる回転手
段とを含むものである。
【0016】請求項7に記載の発明では、請求項1〜6
のいずれかにおいて、前記支持手段はウエハ群を液中に
おいて積層支持しており、その支持手段によってウエハ
群が上昇されるとき、ウエハの搬送方向の下流側の斜上
方からウエハ上面に対して液体を噴射して、ウエハの浮
き上がりを防止する押さえ手段を設けたものである。
【0017】請求項8に記載の発明では、請求項1〜7
のいずれかにおいて、前記支持手段の搬送方向の下流に
は、搬送手段により搬送されるウエハを案内するための
シュータを配置し、そのシュータの搬送方向の下流に
は、搬送されるウエハを一枚ずつ区分して収納するため
の複数の収納棚を有するカセットを配置したものであ
る。
【0018】従って、請求項1〜8の発明は次のような
作用を奏する。請求項1の発明によれば、支持手段によ
り多数枚のウエハが積層状態で支持される。この状態
で、支持手段によりウエハ群が上昇されて、最上部のウ
エハが所定の分離位置に配置される。このとき、最上部
のウエハがストッパに干渉しないようにかつ、他のウエ
ハの搬出方向への移動がストッパによって阻止され得る
ように、傾き調整手段によってウエハ群の傾きが調整さ
れる。このため、最上部のウエハの上面に分離手段によ
って流体が噴射されたとき、その最上部のウエハは他の
ウエハから分離されるとともに、ストッパに干渉するこ
となく液流により搬出方向へ円滑に搬送され、他のウエ
ハはストッパによって搬出方向への移動を確実に阻止さ
れる。
【0019】請求項2の発明によれば、傾き調整手段に
よって、最上部のウエハがストッパの上縁に対してほぼ
平行になるように傾き調整が行われるので、最上部のウ
エハはストッパの上縁に干渉することなく、その上縁を
通して円滑に搬送される。
【0020】請求項3の発明によれば、傾き調整手段に
よって、最上部のウエハが水平面に対してほぼ平行にな
るように傾き調整が行われるので、最上部のウエハは、
水平面に対してほぼ平行なストッパの上縁に干渉するこ
となく、その上縁を通してより円滑に搬送される。
【0021】請求項4の発明によれば、検出手段により
最上部のウエハの上面の傾きが検出されると、その検出
結果に基づき傾動機構が制御されて、支持面の水平面に
対する傾斜角度が調整される。その結果、支持面上に積
層支持されたウエハ群の傾きが正確に調整される。
【0022】請求項5の発明によれば、ウエハ群は傾動
支持体によって傾動自在に支持されているので、その傾
きを容易に変更可能である。このため、最上部のウエハ
の上面が規制手段に接触するのに伴い、そのウエハは水
平面に対して所定角度になるように傾きを容易に変更さ
れる。
【0023】請求項6の発明によれば、支持手段により
ウエハ群が上昇されて、最上部のウエハが所定の分離位
置に配置されると、そのウエハが分離押出手段により移
動される。その後、ウエハの上面に対し斜上方から流体
が噴射されることにより、そのウエハが一方向に回転さ
れながら他のウエハから分離される。
【0024】請求項7の発明によれば、支持手段によっ
てウエハ群が上昇されるとき、ウエハ上面に対して液体
が噴射されることにより、ウエハが液中で浮き上がるこ
とが防止される。
【0025】請求項8の発明によれば、分離された一枚
のウエハは、シュータに沿って案内搬送された後、カセ
ットの各収納棚に個別に収納される。
【0026】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、この発明の第1実施形態を、図
1〜図7に基づいて詳細に説明する。
【0027】図1及び図2に示すように、水槽11は上
面を開口した箱型に形成され、その内部には清浄水12
が貯留されている。液位調整手段としての仕切板13は
水槽11内の一側寄りに配設され、この仕切板13によ
り水槽11内の一側にオーバフロー室14が区画形成さ
れている。この仕切板13の上端を通って、水槽11内
の水12がオーバフロー室14内にオーバフローし、水
槽11内の水位121が一定に保たれる。
【0028】複数の水供給口16は前記水槽11の底部
に形成され、これらの水供給口16から水槽11内に清
浄水12が供給される。水排出口17はオーバフロー室
14の底部に形成され、この水排出口17を通してオー
バフロー室14内の水12が外部に排出される。なお、
前記水槽11の底部にはドレン口151及びドレンバル
ブ152が設けられている。
【0029】各一対(合計4本)のガイドロッド18,
19は前記水槽11内に所定間隔をおいて立設されてい
る。そして、後述するウエハ27の搬出方向(オーバフ
ロー室14へ向かう方向)側に位置する一対のガイドロ
ッド19は、その上端が水位121よりもわずかに下方
に位置するように、搬出方向と反対側に位置する他の一
対のガイドロッド18よりも短く形成されている。
【0030】第1昇降装置20は前記ガイドロッド1
8,19に対応して水槽11の外側に配設され、昇降板
21、ねじ22及びねじ22を回転させるためのサーボ
モータ(図示せず)を備えている。取付板23は水槽1
1内の水中に配置されるように、一対の吊下ロッド24
を介して昇降板21の下面に吊設され、軸受25を介し
てガイドロッド18に摺動可能に嵌挿されている。第1
〜第4パルスモータ521〜524はそれぞれ取付板2
3の下面に固着され、それらの駆動軸であるねじ53に
は雌ねじ54が螺着されている。モータ521〜524
は、水12の侵入を防ぐために、カバー55で覆われて
いる。昇降体56は雌ねじ54に固定され、それらの上
面には球面軸受561がそれぞれ形成されている。支持
台26はその下面に形成された球体57が球面軸受56
1に嵌合することにより、昇降体56上に4点において
支持されている。そして、各パルスモータ521〜52
4が駆動されることにより、ねじ53の作用により昇降
体56が昇降される。その結果、支持台26が傾動され
て、その上面に形成された支持面261の水平面に対す
る傾斜角度が調整される。この第1実施形態では、パル
スモータ521〜524、ねじ53、雌ねじ54及び昇
降体56により、支持面261の傾動機構76が構成さ
れている。
【0031】シリコン等の脆性材料よりなり、円板状を
なす多数枚のウエハ27は、前記水槽11内の水中にお
いて各ガイドロッド18,19間に位置するように、支
持台26の支持面261上に積層状態で支持される。そ
して、第1昇降装置20のサーボモータが駆動されるこ
とにより、ねじ22の作用により昇降板21、吊下ロッ
ド24及び取付板23を介して支持台26が昇降され
る。そして、支持台26の上昇により多数枚のウエハ2
7がガイドロッド18,19に沿って所定量ずつ上昇さ
れ、最上部に位置する一枚のウエハ27が分離位置であ
る水位121付近に配置される。この第1実施形態で
は、ガイドロッド18,19、第1昇降装置20、吊下
ロッド24、取付板23及び支持台26により支持手段
が構成されている。
【0032】検出手段としての第1〜第4センサ281
〜284は最上部のウエハ27の上面と対向するよう
に、前記水槽11内に配設され、前記第1〜第4パルス
モータ521〜524と1対1で対応している。これら
センサ281〜284は一水平面上に配設されている。
そして、最上部のウエハ27が水位121付近まで上昇
されて、その上面が少なくとも1つのセンサ281〜2
84に接触したとき、接触したセンサ281〜284か
らオン信号が出力されて、制御手段としての制御装置5
8に入力される。制御装置58は、センサ281〜28
4からのオン信号を入力すると、第1昇降装置20のサ
ーボモータを停止させて、支持台26の上昇動作を停止
させる。
【0033】その後、制御装置58は、全てのセンサ2
81〜284をオンさせるべく、オンしていないセンサ
281〜284に対応するパルスモータ521〜524
をそれぞれ駆動して、昇降体56を上昇させる。その結
果、支持台26が傾動されて、最上部のウエハ27が水
平面に対して平行になるように、積層されたウエハ群の
傾きが調整される。つまり、第1〜第4センサ281〜
284は、最上部のウエハ27の最上昇位置を検出する
とともに、同ウエハ27の上面の水平面に対する傾きを
検出するためのものであり、制御装置58は、これらの
センサ281〜284による検出結果に基づき、第1昇
降装置20及び各パルスモータ521〜524を制御す
る。この第1実施形態では、支持台26、傾動機構7
6、センサ281〜284及び制御装置58により、傾
き調整手段が構成されている。
【0034】尚、第1〜第4センサ281〜284は、
ウエハ群の傾き調整の終了後、図示しない昇降機構によ
り、ウエハ27の検出位置から退避位置に上昇されて、
最上部のウエハ27から離間する。
【0035】次に、水位121付近まで上昇された最上
部のウエハ27を搬送する動作の初期において、同ウエ
ハ27を機械的に搬出方向へ一時的に移動させる分離押
出手段29について、図4〜図7に従って説明する。
【0036】図4〜図6に示すように、一方のガイドロ
ッド18にはブラケット30を介して支持ピン32が取
り付けられ、その支持ピン32には一方向クラッチ33
を介して円筒状をなす回転カム34が支持されている。
支持ピン32の上部には支持レバー35の基端部が水平
方向に回動可能に支持されている。支持レバー35はば
ね37により下方へ押圧付勢されている。支持レバー3
5には支持アーム38が固定され、その支持アーム38
の先端部には薄い板ばねよりなる接触子40が取り付け
られている。
【0037】図7に示すように、前記回転カム34の上
端面には水平な第1カム面341と、該カム面341よ
りも低い水平な第2カム面342と、該カム面342に
続く傾斜状の第3カム面343とが全周に6個繰り返し
形成されている。そして、支持レバー35の基端下面に
形成された作動突起351が前記第1カム面341に対
応した状態では、前記接触子40が最上部のウエハ27
よりも上方に保持される。又、支持レバー35が約10
度反時計回り方向へ回動されると、作動突起351が第
2カム面342に落ち込んで、接触子40が前記最上部
のウエハ27より低い位置に保持される。さらに、作動
突起351が第3カム面343により持ち上げられる
と、接触子40が前記最上部のウエハ27より高い位置
に離間される。
【0038】前記支持レバー35は、図4に示すよう
に、常に所定角度(この第1実施形態ではほぼ60度)
の範囲で往復回動される。すなわち、支持レバー35が
ウエハ27を機械的に初期移動させる回転動作時には回
転カム34が一方向クラッチ33により所定位置に停止
された状態で、作動突起351がばね37の押圧力によ
りあるいはそれに抗して第1〜第3カム面341〜34
3を順次移動し、接触子40によるウエハ27の機械的
な始動を行う。始動完了後に支持レバー35を原位置へ
復帰する回転動作時には該レバー35の作動突起351
が第1カム面341と第3カム面343との境界に形成
された係止面344に係止された状態で該レバー35が
退避位置に逆回動される。このため、一方向クラッチ3
3の非接続状態により回転カム34は所定角度(ほぼ6
0度)回動され、次にウエハ27を機械的に始動させる
回転動作に備えられる。
【0039】前記接触子40は薄い板ばねにより構成さ
れているので、機械的にウエハ27を始動させる場合に
は、図6に二点鎖線で示すように円弧状に湾曲される。
図4に示すように、前記ガイドロッド18の他方にはブ
ラケット41を介してシリンダ46の基端部が回動可能
に支持されている。このシリンダ46の往復動ロッド4
8の先端部は支持レバー35に連結されている。従っ
て、図4に示す実線の位置に支持アーム38が配置さ
れ、接触子40がウエハ27から離れた状態で、シリン
ダ46が作動されてロッド48により支持レバー35が
支持ピン32を中心に反時計回り方向へ回動される。す
ると、支持アーム38が同方向へ回動されて接触子40
がウエハ27に向かって移動され、ウエハ27が機械的
に始動される。
【0040】図1及び図2に示すように、ウエハ27の
浮き上がりを防止する押さえ手段としての第1水噴射ノ
ズル59はガイドロッド19間の上方に配設され、この
第1水噴射ノズル59により、最上部のウエハ27の上
面ほぼ中央に対し、搬出方向下流側の斜上方から水が噴
射されて、各ウエハ27の浮き上がりが防止される。
【0041】ウエハ27の回転手段及び搬送手段として
の第2水噴射ノズル60は前記ガイドロッド18間の上
方に配設され、前記第1水噴射ノズル59からの押さえ
用水の噴射を中断した状態で、この第2水噴射ノズル6
0により、水面位置のウエハ27の上面に対し、搬出方
向上流側の斜上方から水が噴射される。このとき、図2
に示すように、第2水噴射ノズル60からの水は、ウエ
ハ27の上面に対し、その中心から横方向に偏倚した位
置に向けて噴射され、その水流により最上部のウエハ2
7に図2の時計方向への回転力と搬出方向への推進力が
付与されて、そのウエハ27が下部2枚目以降のウエハ
27から分離されて搬送される。この実施形態では、前
記分離押出手段29と回転手段としての第2水噴射ノズ
ル60とにより、最上部のウエハを分離する分離手段7
5が構成されている。
【0042】仕切壁74は水槽11をその中央において
区画している。シュータ62は前記水中で水面121の
近傍に位置するように、前記仕切壁74の上端に固定さ
れ、搬出方向下流側に向かって所定角度(第1実施形態
では水平面に対し2度程度)で下降傾斜している。そし
て、搬送位置から搬送される一枚のウエハ27が、この
シュータ62に沿って搬出方向に案内誘導される。従っ
て、このシュータ62も搬送手段を構成している。そし
て、第1昇降装置20側の水供給口16から水槽11内
に供給された水12がシュータ62上を搬出方向に流れ
る。この水流が搬送流となり、ウエハ27の搬送作用が
促進される。
【0043】前記シュータ62の搬出方向上流側の縁部
はウエハ27の形状に沿った円弧状をなしており、その
上縁621は、前記ガイドロッド19の上端と面一でか
つ水平面に対してほぼ平行となっている。本実施形態に
おいて、この上縁621及びガイドロッド19はストッ
パ77を構成している。このストッパ77は、前記最上
部のウエハ27の搬出方向への搬送のみを許容して、他
のウエハ27の搬出方向への移動を阻止するためのもの
であり、最上部のウエハ27のみが、シュータ62の上
縁621を通って搬出方向へ搬送されるようになってい
る。
【0044】第5センサ63は前記シュータ62の搬出
方向下流側の端部の中央に配設され、ウエハ27の始端
部がシュータ62上まで搬送されたとき、この第5セン
サ63から制御装置58へ検出信号が出力される。そし
て、この第5センサ63からの検出信号に基づき、制御
装置58は第1昇降装置20を下降動作させて、支持台
26上のウエハ27を所定量下降させる。
【0045】第2昇降装置64はシュータ62の下流側
に位置するように、水槽11の外側方向に傾斜状態で配
設され、昇降板65,ねじ66及びそのねじ66を回転
させるための図示しないサーボモータを備えている。支
持板67は水中に配置されるように、一対の吊下ロッド
68及び取付板69を介して昇降板65の下面に吊設さ
れている。そして、この支持板67は、その上面が搬出
方向に向かって次第に低くなるように、水平面に対して
所定角度で傾斜されている。
【0046】前面を開口した箱型のカセット70は前記
支持板67上に着脱可能に支持され、その後面には透孔
71が形成されている。複数の収納棚72はカセット7
0内に上下方向へ所定間隔おきに配設され、シュータ6
2上から搬送されるウエハ27を、この収納棚72上へ
一枚ずつ区分して収納するようになっている。そして、
カセット70の収納棚72上にウエハ27が一枚ずつ収
納されるごとに、サーボモータの回転に基づくねじ66
の作用により第2昇降装置64が下降動作され、それに
よりカセット70が所定量ずつ下降されて、空の収納棚
72がシュータ62と対応する高さ位置に配置される。
前記収納棚72は水平でも良いが、入り口側が高く内奥
が低くなるように傾斜させて、収納されたウエハ27が
水の浮力や動圧力等により外部に誤って出るのを阻止す
るようにしても良い。
【0047】一対の第6センサ73は前記水槽11内に
おいて仕切板13上に所定間隔をおいて配設され、ウエ
ハ27を格納する高さ位置の収納棚72に対向配置され
る。そして、シュータ62から搬送されるウエハ27が
収納棚72上の所定位置に収納されたとき、これらの第
6センサ73から制御装置58へ検出信号が出力され
る。この検出信号に基づき、制御装置58は、第2噴射
ノズル60からの水の噴射を停止させるとともに、第2
昇降装置64を下降動作させる。
【0048】次に、前記のように構成されたウエハの分
離搬送装置の動作を説明する。さて、図12(b)に示
すように、シリコン等の脆性材料よりなるインゴット1
00は、ワイヤソーのワイヤ104により、同時に多数
枚のウエハ27に切断される。切断加工後に、ウエハ2
7は支持板103から同時に剥離されて、図13(b)
に示すように、多数枚積層された状態となる。
【0049】そして、この第1実施形態のウエハの分離
搬送装置においては、装置の運転に先立って、ワイヤソ
ー等により切断加工された多数枚のウエハ27が、積層
状態のまま支持台26上に支持されて、水槽11の液体
12中に沈められる。又、空のカセット70が上昇位置
にある支持板67上に支持されて、最下段の収納棚72
がシュータ62と対向する。
【0050】このとき、例えば図3(a)に示すよう
に、支持台26上のウエハ群における最上部のウエハ2
7が、シュータ62の上縁621(言い換えれば水平
面)に対して傾いた状態であったとする。このような状
態で、装置の運転が開始されると、第1昇降装置20の
上昇動作により、支持台26上のウエハ27が上昇され
る。そして、図3(b)に示すように、最上部のウエハ
27が水位121付近まで上昇されて、その上面が少な
くとも1つのセンサ281〜284に接触すると、支持
台26の上昇動作が停止される。続いて、図3(c)に
示すように、オンしていないセンサ281〜284に対
応するパルスモータ521〜524の駆動により、支持
台26が傾動されて、全てのセンサ281〜284がオ
ンするように、言い換えれば最上部のウエハ27が水平
面に対して平行になるように、積層されたウエハ群の傾
きが正確に調整される。その結果、最上部のウエハ27
はシュータ62の上縁621に対して平行となり、水位
121付近においてストッパ77に干渉しない位置に配
置される。又、最上部のウエハ27以外のウエハ27
は、搬出方向への移動がストッパ77によって阻止され
得るように、そのストッパ77と係合する位置に配置さ
れる。尚、上記ウエハ27の上昇時及び傾き調整時に
は、第1噴射ノズル59から最上部のウエハ27の上面
に水が噴射されて、各ウエハ27の浮き上がりが防止さ
れる。
【0051】前記のように、最上部のウエハ27が水平
面に対して平行になるのに伴い、第1〜第4センサ28
1〜284がオンすると、パルスモータ521〜524
の駆動が停止されるとともに、センサ281〜284が
検出位置から退避位置に上昇されて、最上部のウエハ2
7から離間する。又、第1水噴射ノズル59からの水の
噴射が中断されるとともに、図4において分離押出手段
29のシリンダ46が作動されて、支持レバー35及び
支持アーム38が支持ピン32を中心に反時計回り方向
へ回動されて接触子40により最上部のウエハ27が機
械的な始動力を付与されて、搬出方向(図4の右方向)
へ移動される。
【0052】この始動力を付与された最上部のウエハ2
7に対し、第2水噴射ノズル60から水が噴射される。
このとき、噴射ノズル60からの水は、搬出方向と反対
側の斜上方からウエハ27の上面に対し、その中心より
偏倚した位置に向けて噴射される。従って、この噴射水
の水流により、最上部の一枚のウエハ27に回転力と推
進力が付与されて、そのウエハ27が2枚目以下のウエ
ハ27から確実に分離される。更に、水槽11内に配設
された超音波発振器61によって発生される縦波の作用
により、分離が促進される。
【0053】加えて、最上部のウエハ27が分離されて
搬送方向に移動され始めると、分離のための噴射水が最
上部のウエハ27とその下部のウエハ27との間に進入
する。このため、分離動作がいっそう促進される。
【0054】前記最上部のウエハ27は、噴射ノズル6
0からの水の噴射に伴って発生される水流の推進力と、
シュータ62上を流れる水供給口16からの水流とによ
り、図1及び図2に矢印で示す搬出方向へシュータ62
を介して搬送される。そして、ウエハ27の始端部が第
5センサ63にさしかかると、その第5センサ63から
検出信号が出力される。この検出信号に基づき、第1昇
降装置20が下降することにより、支持台26上のウエ
ハ27が所定量下降する。
【0055】さらに、前記ウエハ27は水流の推進力等
により、シュータ62上から搬出方向に搬送され、カセ
ット70内の1つの収納棚72上に収納される。そし
て、ウエハ27の搬送に際しては、シュータ62が搬送
方向下流側に向かって下降傾斜しているため、その搬送
を円滑に行うことができる。この時、カセット70をシ
ュータ62以上に同方向に傾斜させた場合には、搬送さ
れてきたウエハ27はカセット70内に更にスムーズに
収納される。
【0056】このように、ウエハ27が収納棚72上の
所定位置に収納配置されると、第6センサ73から検出
信号が出力される。そして、この検出信号に基づき、第
2水噴射ノズル60からの水の噴射が停止されるととも
に、押さえ用の第1水噴射ノズル59からの水の噴射が
再開される。それとともに、第2昇降装置64が下降
し、カセット70が所定量下降して、次段の空の収納棚
72がシュータ62と対応する高さ位置に配置される。
引き続き、第1〜第4センサ281〜284が退避位置
から検出位置に下降するとともに、第1昇降装置20が
上昇動作に移行して、最上部のウエハ27が第1〜第4
センサ281〜284で検出される水位121付近に配
置される。
【0057】その後、前述したウエハ27の傾き調整、
分離及び搬送の動作が繰り返し行われ、支持台26上の
多数のウエハ27が最上部のものから一枚ずつ順に分離
されて搬出方向に搬送され、シュータ62上を経てカセ
ット70の収納棚72上へ個別に区分して収納される。
そして、カセット70の各収納棚72上にウエハ27が
すべて収納されたとき、第2昇降装置64の上昇動作に
より、カセット70が水槽11内の水中から水位121
上に上昇される。従って、カセット70を支持板67上
から取り外して、複数のウエハ27をカセット70とと
もに次工程等へ容易に移送することができる。
【0058】前述したカセット70へのウエハ27の収
納は、該カセット70を上昇しながら個別に行うように
してもよい。この場合には前述したカセット70を下降
しながらウエハ27を収納する方法に比較して、カセッ
ト70の昇降行程を少なくすることができ、ウエハ27
の搬出動作を迅速に行うことができる。なお、この場合
には水位121上に上昇されたウエハ27に図示しない
噴霧器から水を噴霧してもよい。
【0059】以上のように、この分離搬送装置において
は、多数枚のウエハ27を支持台26上に載置したとき
に、最上部のウエハ27がシュータ62の上縁62に対
して傾いた状態となっても、最上部のウエハ27の搬送
に先立って、その最上部のウエハ27がストッパ77に
干渉しないようにかつ、他のウエハ27の搬出方向への
移動がストッパ77によって阻止され得るように、支持
台26上のウエハ群の傾きが調整される。このため、最
上部のウエハ27は他のウエハ27から一枚ずつ分離さ
れるとともに、ストッパ77に干渉することなくシュー
タ62の上縁621を通して搬出方向へ円滑に搬送さ
れ、他のウエハ27はストッパ77に係合して搬出方向
への移動を確実に阻止される。従って、最上部のウエハ
27がシュータ62の上縁621に衝突して破損すると
いうこともない。
【0060】又、最上部のウエハ27は分離押出手段2
9によりまず機械的に始動力を与えられた後、その分離
及び搬送が水中で行われるため、摩擦力と表面張力によ
り分離抵抗の大きい始動時のウエハ27を確実に始動さ
せることができる。又、ウエハ27の搬送移動や、噴射
水流等により、ウエハ27が洗浄され、ウエハ27に付
着している切断加工時のスラリー等が洗い落とされる。
そして、ウエハ27の分離が一方向に向かう噴射水流に
より行われるため、装置の構成が簡単である。
【0061】又、この分離搬送装置においては、ウエハ
27の分離時以外のときは、噴射水流によりウエハ27
を押さえるようにしたので、水中にあるウエハ27の妄
動を防止して一枚ずつ分離することができる。しかも、
ウエハ27を押さえるのが水流なので、ウエハ27が傷
つくおそれもない。
【0062】なお、カセット70はウエハ27を一枚収
容するごとに下降して、収容されたウエハ27が水中に
没する。このため、ウエハ27の表面乾燥による異物の
こびり付きを防止できる。 (第2実施形態)次に、本発明を具体化した第2実施形
態を図8に基づいて説明する。尚、ここでは、前記第1
実施形態と異なる構成の部分を中心に説明する。
【0063】さて、図8に示すように、この第2実施形
態では、傾動機構76の構成が前記第1実施形態とは異
なっている。即ち、この第2実施形態では、支持台26
が第1〜第4流体バッグ781〜784を介して取付板
23上に支持されている。各流体バッグ781〜784
内には図示しない供給装置よりエア等の気体や水等の液
体が配管79を介して供給されるようになっている。そ
して、制御装置58によって各流体バッグ781〜78
4内への流体の供給量が制御されることにより、支持台
26が傾動されて、支持面261の水平面に対する傾斜
角度が調整される。従って、この第2実施形態において
も、前記第1実施形態と同様な作用効果が得られる。 (第3実施形態)次に本発明を具体化した第3実施形態
を図9及び図10に基づいて説明する。尚、ここでは、
前記第1実施形態と異なる構成の部分を中心に説明す
る。
【0064】さて、図9に示すように、この第3実施形
態では、傾き調整手段の構成が前記第1実施形態とは異
なっている。即ち、この第3実施形態では、支持台26
が下面を開放された箱型形状をなし、取付板23上に載
置されている。支持台26と取付板23との間には1つ
の流体バッグ80が配置され、その内部には図示しない
供給装置よりエア等の気体や水等の液体が配管81を介
して供給されるようになっている。この第3実施形態で
は、支持台26及び流体バッグ80により、積層された
ウエハ群を傾動自在に支持する傾動支持体82が構成さ
れ、この傾動支持体82及び第1〜第4センサ281〜
284により傾き調整手段が構成されている。尚、この
第3実施形態では、第1〜第4センサ281〜284
は、最上部のウエハ27の上面に接触して同ウエハ27
が水平面に対して平行になるように規制する規制手段を
構成している。
【0065】次に、この第3実施形態の動作を図10に
従って説明する。さて、図10(a)に示すように、多
数枚のウエハ27が支持台26上に積層支持された状態
で、装置の運転が開始されると、第1昇降装置20の上
昇動作により、支持台26上のウエハ27が上昇する。
そして、図10(b)に示すように、最上部のウエハ2
7が水位121付近まで上昇して、その上面が少なくと
も1つのセンサ281〜284に接触すると、支持台2
6の上昇動作が停止される。続いて、図10(c)に示
すように、制御装置58の制御により、全てのセンサ2
81〜284がオンするまで、流体バッグ80に対する
流体の供給が行われる。即ち、支持台26上のウエハ2
7は流体バッグ80によって傾動自在に支持されている
ので、その傾きを容易に変更可能であるとともに、最上
部のウエハ27はセンサ281〜284に接触すること
により、水平面に対して平行になるように規制される。
このため、流体バッグ80への流体の供給によって同バ
ッグ80が膨張するのに伴い、最上部のウエハ27の上
面が全てのセンサ281〜284に接触するように、言
い換えれば最上部のウエハ27が水平面に対して平行に
なるように、支持台26上のウエハ27の傾きが容易に
変更される。その結果、最上部のウエハ27はシュータ
62の上縁621に対して平行となり、この第3実施形
態においても、前記第1及び第2実施形態と同様な作用
効果が得られる。 (第4実施形態)次に、本発明を具体化した第4実施形
態を図11に基づいて説明する。尚、ここでは、前記第
1実施形態と異なる構成の部分を中心に説明する。
【0066】さて、図11に示すように、この第4実施
形態では、分離押出手段29の構成が前記第1実施形態
とは異なっている。即ち、水槽11には可動取付板95
が支持軸96により垂直面内で往復回動可能に支持され
ている。この取付板95は水槽11に固定した取付ケー
ス83に支持したボールねじ84の下端部に連結したU
クレビス85に対し連結ピン86により連結されてい
る。そして、昇降用のサーボモータ87によりボールね
じ84が昇降動作することによって、取付板95が昇降
動作する。この第4実施形態では、前記可動取付板9
5、ボールねじ84及びサーボモータ87等により回転
子90の昇降機構が構成されている。
【0067】前記取付板95には回転軸88が軸受89
により回転可能に支持され、該回転軸88には回転子9
0が嵌合されている。又、前記取付板95には回転子用
のサーボモータ91が取り付けられ、その回転軸には駆
動プーリ92が固定され、前記回転軸88に固定した被
動プーリ93と前記駆動プーリ92との間にはベルト9
4が掛装されている。
【0068】従って、この第4実施形態では、最上部の
ウエハ27に機械的な始動力を付与する動作は、まず、
昇降用サーボモータ87を起動してボールねじ84を下
降すると、取付板95が支持軸96を中心に下方へ回動
され、回転子90がウエハ27の上面に接触される。次
に、サーボモータ91が起動されると、駆動プーリ9
2、ベルト94、被動プーリ93及び回転軸88を介し
て回転子90が回転され、ウエハ27は搬送方向に移動
される。次に、第2噴射ノズル60からウエハ27に向
かって水が噴射され、ウエハ27は第1実施形態と同様
にして搬送される。
【0069】この第4実施形態では、回転子90により
ウエハ27に始動力が付与されるので、ウエハ27の始
動を確実に行うことができる。又、ウエハ27を積層支
持する支持台26が傾動機構76によって傾動されるこ
とにより、ウエハ27の傾きが調整されるので、その他
の作用効果は前記第1実施形態と同様である。
【0070】この発明は、例えば次のように変更して具
体化することも可能である。 (1)前記各実施形態では4つのセンサ281〜284
が設けられていたが、これを3つのセンサとすること。
又、それに応じて、第1及び第4実施形態における傾動
機構76のパルスモータ521〜524を3つとすると
ともに、第2実施形態における流体バッグ781〜78
4を3とすること。
【0071】(2)最上部のウエハ27が搬出方向に向
かって次第に低くなるように水平面に対して所定角度
(1〜3度程度)で傾斜するように、ウエハ27の傾き
を調整するように構成すること。このようにすれば、最
上部のウエハ27がより円滑に搬送される。
【0072】(3)第1水噴射ノズル59を省略するこ
と。このようにしても、ウエハ27は第1〜第4センサ
281〜284との接触により、その浮き上がりが防止
される。
【0073】(4)水排出口17から排出される水を濾
過して再度水供給口16を介して水槽11内に供給する
ように構成すること。 (5)最上部のウエハ27を回転させることなく、分
離、搬送すること。
【0074】(6)最上部のウエハ27は完全に水に没
する状態、上面のみが水面から露出する状態、あるいは
ウエハの下面の高さと水面とが一致する状態の何れでも
よい。
【0075】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明によれば、ウエハを損傷することなく一枚ずつ分離し
て搬出方向へ確実に搬送することができる。
【0076】請求項2に記載の発明によれば、最上部の
ウエハはストッパの上縁に干渉することなく、その上縁
を通して円滑に搬送される。請求項3に記載の発明によ
れば、最上部のウエハは、水平面に対してほぼ平行なス
トッパの上縁に干渉することなく、その上縁を通してよ
り円滑に搬送される。
【0077】請求項4に記載の発明によれば、最上部の
ウエハの上面の傾きに応じて傾動機構が制御されて、支
持面の水平面に対する傾斜角度が調整され、その結果、
支持面上に積層支持されたウエハ群の傾きが正確に調整
される。
【0078】請求項5に記載の発明によれば、最上部の
ウエハの上面が規制手段に接触するのに伴い、そのウエ
ハは水平面に対して所定角度になるように傾きを容易に
変更される。
【0079】請求項6に記載の発明によれば、最上部の
ウエハを確実に始動させることができるとともに、その
最上部のウエハを回転させながら、一枚ずつ他のウエハ
から分離して確実に搬送できる。
【0080】請求項7に記載の発明によれば、ウエハが
液中で浮き上がることが防止される。請求項8に記載の
発明によれば、ウエハをシュータに沿って円滑に案内搬
送することができるとともに、そのウエハをカセット内
の各収納棚に一枚ずつ区分して容易に収納することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウエハの分離搬送装置の第1実施形態を示す
縦断面図。
【図2】 その分離搬送装置の平断面図。
【図3】 ウエハの傾き調整時における動作を示す説明
図。
【図4】 分離押出手段の一部破断平面図。
【図5】 分離押出手段の一部省略正面図。
【図6】 図5の6−6線断面図。
【図7】 回転カム及び支持レバーの分解斜視図。
【図8】 分離搬送装置の第2実施形態を示す部分断面
図。
【図9】 分離搬送装置の第3実施形態を示す部分断面
図。
【図10】 ウエハの傾き調整時における動作を示す説
明図。
【図11】 分離搬送装置の第4実施形態を示す部分斜
視図。
【図12】 (a)は支持板に支持されたインゴットを
示す斜視図、(b)はそのインゴットの切断加工動作を
示す部分斜視図。
【図13】 (a)は切断加工後のウエハを示す正面
図、(b)はそのウエハを支持板から剥離した状態を示
す正面図。
【図14】 従来の分離搬送装置を示す正断面図。
【図15】 従来の分離搬送装置において、送り装置上
にウエハを載置した状態を示す部分断面図。
【図16】 従来の分離搬送装置において、送り装置上
にウエハを載置した状態を示す部分断面図。
【符号の説明】
11…水槽、12…水、121…水面、18,19…支
持手段及びストッパを構成するガイドロッド、20…支
持手段を構成する第1昇降装置、23…支持手段を構成
する取付板、26…支持手段及び傾き調整手段を構成す
る支持台、261…支持面、27…ウエハ、281〜2
84…検出手段、規制手段及び傾き調整手段を構成する
第1〜第4センサ、29…分離押出手段、521〜52
4…傾動機構を構成する第1〜第4パルスモータ、53
…傾動機構を構成するねじ、54…傾動機構を構成する
雌ねじ、56…傾動機構を構成する昇降体、58…制御
手段としての制御装置、59…押え手段としての第1噴
射ノズル、60…回転手段及び搬送手段を構成する第2
水噴射ノズル、62…ストッパ及び搬送手段を構成する
シュータ、621…上縁、64…第2昇降装置、67…
支持板、70…カセット、72…収納棚、75…分離押
出手段29と第2水噴射ノズル60とにより構成された
分離手段、76…傾き調整手段を構成する傾動機構、7
7…ストッパ、781〜784…傾動機構を構成する流
体バッグ、80…傾動支持体を構成する流体バッグ、8
2…傾動支持体。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数枚のウエハを積層状態で支持すると
    ともに、それらのウエハ群を積層状態のまま上昇させる
    支持手段と、 所定の分離位置に上昇配置された最上部のウエハの上面
    に対し流体を噴射して、最上部のウエハを他のウエハか
    ら分離させる分離手段と、 その分離されたウエハを液流を利用して搬出方向へ搬送
    する搬送手段と、 前記最上部のウエハの搬出方向への搬送のみを許容し
    て、他のウエハの搬出方向への移動を阻止するストッパ
    とを備えたウエハの分離搬送装置において、 前記最上部のウエハがストッパに干渉しないようにか
    つ、他のウエハの搬出方向への移動がストッパによって
    阻止され得るように、前記ウエハ群の傾きを調整するた
    めの傾き調整手段を設けたウエハの分離搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記ストッパは、前記最上部のウエハの
    搬出方向への搬送を許容するための上縁を有し、前記傾
    き調整手段は、最上部のウエハがストッパの上縁に対し
    てほぼ平行になるように傾きを調整するものである請求
    項1に記載のウエハの分離搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記ストッパの上縁は水平面に対してほ
    ぼ平行に設けられ、前記傾き調整手段は、最上部のウエ
    ハが水平面に対してほぼ平行になるように傾きを調整す
    るものである請求項2に記載のウエハの分離搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記傾き調整手段は、ウエハ群を積層支
    持する支持面と、 その支持面の水平面に対する傾斜角度を調整するため
    に、同支持面を傾動させる傾動機構と、 最上部のウエハの上面に対向配置され、そのウエハの上
    面の傾きを検出する検出手段と、 その検出手段による検出結果に基づき前記傾動機構を制
    御する制御手段とを含む請求項1〜3のいずれれかに記
    載のウエハの分離搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記傾き調整手段は、積層されたウエハ
    群を傾動自在に支持する傾動支持体と、 最上部のウエハの上面に対向配置され、そのウエハの上
    面に接触して同ウエハが水平面に対して所定角度になる
    ように規制する規制手段とを含む請求項1〜3のいずれ
    かに記載のウエハの分離搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記分離手段は、最上部のウエハに直接
    接触して同ウエハを移動させる分離押出手段と、 前記ウエハの始動後に同ウエハの上面に対し、その中心
    から偏倚した位置に斜上方から流体を噴射して、ウエハ
    を一方向に回転させて他のウエハから分離させる回転手
    段とを含む請求項1〜5のいずれかに記載のウエハの分
    離搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記支持手段はウエハ群を液中において
    積層支持しており、その支持手段によってウエハ群が上
    昇されるとき、ウエハの搬送方向の下流側の斜上方から
    ウエハ上面に対して液体を噴射して、ウエハの浮き上が
    りを防止する押さえ手段を設けた請求項1〜6のいずれ
    かに記載のウエハの分離搬送装置。
  8. 【請求項8】 前記支持手段の搬送方向の下流には、搬
    送手段により搬送されるウエハを案内するためのシュー
    タを配置し、そのシュータの搬送方向の下流には、搬送
    されるウエハを一枚ずつ区分して収納するための複数の
    収納棚を有するカセットを配置した請求項1〜7のいず
    れかに記載のウエハの分離搬送装置。
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