JP2000208022A - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JP2000208022A
JP2000208022A JP11006856A JP685699A JP2000208022A JP 2000208022 A JP2000208022 A JP 2000208022A JP 11006856 A JP11006856 A JP 11006856A JP 685699 A JP685699 A JP 685699A JP 2000208022 A JP2000208022 A JP 2000208022A
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arc
resin
movable contact
circuit breaker
plate
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Application number
JP11006856A
Other languages
English (en)
Inventor
Itsuo Nishiyama
逸雄 西山
Takao Mihashi
孝夫 三橋
Shunichi Katsube
俊一 勝部
Kazunori Fukutani
和則 福谷
Hideo Horibe
英夫 堀邊
Toshiyuki Sugano
俊行 菅野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H9/00Details of switching devices, not covered by groups H01H1/00 - H01H7/00
    • H01H9/30Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts
    • H01H9/302Means for extinguishing or preventing arc between current-carrying parts wherein arc-extinguishing gas is evolved from stationary parts

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、回路遮断器における大電流遮断
後の、導電物質である金属粒や遊離炭素の付着による絶
縁性能の低下を抑制することを目的とする。 【構成】 この発明に係る回路遮断器は、可動接点2と
固定接点3間に発生するアーク15に曝される部分にガ
ラス繊維またはセラミック繊維を含有する樹脂成形物を
配置したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回路遮断器に関する
もので、特に遮断後の絶縁性能の劣化を抑制できる回路
遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3、図4は、例えば実開昭63−44
354号公報に示された従来の回路遮断器の断面構成図
である。図4は回路遮断器のオン状態、図3はオフ状態
を示す。図において、1は一端に可動接点2が固着され
た可動接触子、3は可動接点2と接離する固定接点、4
は固着された固定接触子、5は固定接触子4の他端部に
構成された電源側の端子部であり、外部から電線が接続
される。6は消弧装置であり、互いに空隙を介して積層
配列され、可動接点2と固定接点3の間に発生したアー
クを冷却、消弧する磁性体の金属からなる複数の消弧板
6aと、この複数の消弧板6aを両側で保持する消弧側
板6bとで構成されている。7は可動接触子1を開閉駆
動する開閉機構部、8はこの開閉機構部7を手動で操作
するためのハンドル、9は引外し装置、10は負荷側の
端子部である。11はカバー、12はベースで、上記の
部品を収納する筐体を構成している。13は端子部5と
筐体内を隔離するエンドプレートであり、アークによる
ホットガスを排出する排気孔13aを有し、ベース12
に設けられたガイド溝12aに挿入装着されている。1
4はアークを端子部5の方向へ走行させるアークランナ
ーである。
【0003】次に動作について説明する。図4におい
て、ハンドル8を操作すると、開閉機構部7が動作して
可動接触子1が回動し、可動接点2と固定接点3とが接
触、開離する。端子部5を電源に、端子部10を負荷に
接続し、接点を接触させることにより電力が電源から負
荷に供給される。この状態で、通電の信頼性を確保する
ために可動接点2は固定接点3に規定の接触圧力で押さ
えつけられている。ここで負荷側の過電流を引外し装置
9で検出し、開閉機構部7を動作させ、可動接触子1を
回動させることにより可動接点2と固定接点3が開離
し、図3に示すように両接点2、3の間にアーク15が
発生する。
【0004】しかし、短絡事故などが起こり回路に大き
な短絡電流が流れると、両接点2、3間の接触面におけ
る電磁反発力が非常に強くなり、上記の可動接点2に加
わっている接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は
引外し装置9および機構部7の動作を待たずに回動し、
接点2,3の開離がおこる。アーク電圧は、固定接点3
からの可動接点2の開離距離が増大するに従って上昇
し、また、同時にアーク15が消弧板6の方向へ磁気力
によって引き付けられ伸長するために、更に上昇する。
このようにして、アーク電流は電流零点を迎えてアーク
15を消弧し、遮断が完了する。このような遮断動作中
において、可動接点2と固定接点3との間には、アーク
15によって短時間すなわち数ミリ秒のうちに大量のエ
ネルギーが発生する。そのため、カバー11、ベース1
2で構成される筐体内の気体の温度及び圧力は急激に上
昇する。この高温高圧の気体は排気孔13aから大気中
へ放出される。また、筐体内の圧力の低い開閉機構部7
等へも高温高圧の気体は吹き付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】短絡電流などの大電流
を遮断する場合、上述したアーク15による大量のエネ
ルギーが導電部材である可動接触子1、固定接触子4や
接点、構造部材である消弧板6aなどの金属を溶融し、
かつカバー11やベース12、消弧側板6bなどの樹脂
を分解する。しかも、アーク15の発生と同時に遮断器
内部の圧力は急激に上昇するため、これらの金属蒸気や
樹脂から発生する遊離炭素は容器内の各部、細部に至る
まで拡散し蒸着、付着、堆積されるので、遮断器内部の
絶縁抵抗値は大幅に低下する。
【0006】この対策として、特開平8−185785
号公報において、接点間に発生するアークに曝される部
分に金属水酸化物を含有する樹脂成形物を設けたものが
示されている。しかしながら例えば金属水酸化物として
水酸化マグネシウムを高充填した複合材は脆く、製造取
り付け時に壊れやすかったり、アークの爆発で破壊する
といった問題があった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、電流遮断後の絶縁性能の劣化
を抑制でき、かつ信頼性の高い回路遮断器を得ることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る回路遮断
器は、接点間に発生するアークに曝される部分に、構成
元素中に酸素を有するセラミック繊維を含有する樹脂成
形物を設けたものである。
【0009】また、上記樹脂成形物は、構成元素中に酸
素を有するセラミック繊維を、30〜60重量パーセン
ト含有するものである。
【0010】また、この発明に係る別の回路遮断器は、
両接点間に発生するアークに曝される部分に、ガラス繊
維を30〜60重量パーセント含有する樹脂成形物を設
けたものである。
【0011】また、上記各樹脂成形物は黒着色されたも
のである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の回路遮断器においては、
両接点間に発生するアークに曝される部分に、ガラス繊
維、または構成元素中に酸素を有するセラミック繊維を
含有する樹脂成形物を設けた。
【0013】アークに曝される部分に配設された樹脂成
形物内に含有されたガラス繊維(SiO2,Al23
CaO,MgO,B23)、あるいはセラミック繊維
(Al23,SiO2)がアークの高熱によりプラズマ
状になり、構成元素中の酸素原子(O)が、アークガス
中の金属蒸気および遊離炭素を酸化して不導電性の金属
酸化物、一酸化炭素および二酸化炭素を生成し、さらに
ガラス繊維またはセラミック繊維中の各原子が再結合し
てSiO2、Al23、CaO、MgO等の絶縁性微粒
子を生成し、この微粒子が堆積物中に多量に混入するの
で導電回路が遮断され、絶縁抵抗値の低下を防止する。
また、遮断時の衝撃力にも繊維の補強効果により形状を
維持することができる。
【0014】樹脂成形物内に含有されるガラス繊維、ま
たは構成元素中に酸素を有するセラミック繊維の含有量
としては、30〜60重量パーセントが望ましい。すな
わち、60重量パーセントを超えると、樹脂との混錬時
にトルクが大きくなり充填できなくなり、また30重量
パーセント以上充填しないと、遮断後の絶縁性能が劣化
する。
【0015】また、樹脂成形物を黒着色することによ
り、アークの熱吸収効率を高くし、樹脂成形物内に含有
するガラス繊維またはセラミック繊維の分解量を増大
し、飛散物の絶縁性を高めることができる。
【0016】樹脂成形物の設置個所として、両接点の接
離位置と開閉機構部との間にバリヤとして設けることに
より、機構部側へと向かう高温高圧ガス中の金属蒸気や
遊離炭素を酸化させて、導電性の金属蒸気や遊離炭素の
流入を少なくする。
【0017】また、固定接触子の固定接点を露出しつつ
導体表面を覆うように上記材料よりなるプレートを設け
てもよい。
【0018】また、消弧板の後方に設けられるエンドプ
レートを上記材料で構成してもよく、外部電線が接続さ
れた端子部の絶縁低下を抑制する。
【0019】また、互いに空隙を介して積層配列された
複数の消弧板を両側で保持する消弧側板の内面に上記材
料よりなる樹脂板を設けてもよく、アークによる消弧側
板からの遊離炭素の発生量を減少させ、樹脂板内のガラ
ス繊維またはセラミック繊維の含有量を増やすことがで
き、遮断回数の増加による、ガラス繊維またはセラミッ
ク繊維の減耗に対して反応できる量を増加できる。
【0020】また、互いに空隙を介して積層配列された
複数の消弧板に略U字形の溝を形成し、その溝に可動接
触子の移動方向に沿って略平行に上記材料よりなる一対
の樹脂板を設けてもよく、短絡電流を小さく絞りこむ限
流が起こる細隙作用を奏する。
【0021】また、互いに空隙を介して積層配列された
複数の消弧板の相互間に空隙を介して上記材料よりなる
積層された樹脂板を設けてもよい。
【0022】また、互いに空隙を介して積層配列された
複数の消弧板の下方に空隙を介して上記材料よりなる積
層された樹脂板を設けてもよく、固定接点に近い位置に
存在するので、接点の開離時のアークを最もよく受ける
場所にあり、小電流の遮断時にも金属蒸気や遊離炭素を
酸化させて導電性の金属蒸気や遊離炭素を少なくし、小
電流遮断の累積による金属蒸気や遊離炭素の回路遮断器
内部への付着を少なくする。
【0023】また、互いに空隙を介して積層配列された
複数の消弧板の上方に空隙を介して上記材料よりなる積
層された樹脂板を設けてもよく、大電流遮断時に可動接
触子の開離終端部で金属酸化物の分解ガスを発生するの
で、小電流遮断時にはガラス繊維またはセラミック繊維
の減耗を少なくして、金属蒸気や遊離炭素の放出の多い
大電流遮断時に酸素を多く発生し、金属蒸気や遊離炭素
をより多く酸化させて導電性の金属蒸気や遊離炭素を少
なくする。
【0024】また、可動接触子の最大開離時に可動接点
との近接して対向する位置に上記材料よりなる樹脂片を
設けてもよく、大電流遮断時の酸素の発生を永続させる
ことができる。
【0025】また、樹脂成形物の母材樹脂は、遊離炭素
と酸素原子(O)との結合よりも金属蒸気と酸素原子
(O)との結合を優先させるために、遊離炭素が放出さ
れ難い材料が望ましい。
【0026】
【実施例】実施例1.以下、この発明の具体的な実施例
を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施例1を
示す回路遮断器の断面構成図であり、可動接触子の開成
状態を示している。図において、1は可動接触子、2は
可動接点、3は固定接点、4は固定接触子、5は端子
部、6は消弧装置、6aは消弧板、6bは消弧側板、1
1はカバー、12はベース、12aはガイド溝、14は
アークランナー、15はアークである。16はバリヤ、
17はプレート、18は一部に排気孔18aが設けら
れ、かつベース12に設けられたガイド溝12aに挿入
装着されたエンドプレートであり、それぞれ接点2,3
間に発生するアーク15に曝される位置に配置された樹
脂成形物の一例である。上記バリア16、プレート1
7、エンドプレート18は、無機充填剤としてガラス繊
維、または構成元素中に酸素を有するセラミック繊維を
含有している。これらの樹脂成形物の母材樹脂は、例え
ばポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、飽和ポリエス
テル樹脂であって、ガラス繊維またはセラミック繊維の
含有量は、重量比で30〜60%である。
【0027】次に動作について説明する。短絡電流など
の大電流が流れると、機構部の動作を待たずに可動接触
子1が回動し、接点2と3が開離し、接点2と3の間に
アーク15が発生することは、従来と同様である。図1
において、接点2、3間に発生したアーク15はそのエ
ネルギーにより周囲の金属や樹脂を溶融、分解する。ま
た、アーク15周囲の圧力は急激に上昇し、溶融した金
属の蒸気や、樹脂中の分解された炭素などの高温高圧ガ
スを図中の矢印のように各部へ吹き付ける。このとき、
アーク空間近傍に配置されたバリヤ16、プレート1
7、エンドプレート18等の樹脂成形物中のガラス繊維
は、上記の高温高圧ガスの熱により分解されて原子状酸
素(O)、SiO2、Al23、CaO、MgO等を発
生し、この原子状酸素(O)と金属蒸気および遊離炭素
とが反応して金属酸化物、一酸化炭素および二酸化炭素
を形成する。あるいはセラミック繊維の場合は、上記の
高温高圧ガスの熱により樹脂成形物中のセラミック繊維
が分解されて原子状酸素(O)、SiO2、Al23
を発生し、この原子状酸素(O)と金属蒸気および遊離
炭素とが反応して金属酸化物、一酸化炭素および二酸化
炭素を形成する。そのため従来、遮断後の絶縁抵抗値を
大幅に低下させていた金属微粒子や遊離炭素が金属酸化
物や一酸化炭素および二酸化炭素に変化し、さらに飛散
物中に絶縁性の微粒子であるSiO2、Al23、Ca
O、MgO等が混入するため、導電回路が遮断され、容
器内の絶縁性が改善される。
【0028】表1、表2に、母材樹脂としてポリアミド
樹脂を用い、上記ガラス繊維またはセラミック繊維(ア
ルミナ繊維)の含有割合を変化させて成形した樹脂成形
物の絶縁性に関する試験データを示す。表1、表2には
含有割合の異なる試料(樹脂成形物)の試料面の抵抗
値、アークにより溶融、飛散した飛散物の抵抗値、試験
容器内に垂直方向に設置された垂直板(ポリアミド樹脂
よりなる試験板)の遮断後の抵抗値を示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】実施例2.図2はこの発明の実施例2に係
わる消弧装置の斜視図である。図において、6は消弧装
置、6aは互いに空隙を介して積層配列された複数の消
弧板で、可動接触子1の回動を妨げないようU字状の切
欠き溝を有する消弧板、6bはこの消弧板6aを両側で
保持する消弧側板である。20はカーボンブラック、あ
るいは染料で黒着色したガラス繊維、あるいは染料で黒
着色したセラミック繊維を含有する樹脂板からなる一対
の樹脂板であり、消弧板6aに設けられた切欠き溝の内
側縁に沿って可動接触子1の回動を妨げないで挟むよう
に対向して配置されている。
【0032】本実施例によれば、消弧板6aに設けられ
た切欠き溝内に可動接触子1の移動方向に沿って略平行
な一対の樹脂板20を設けたことにより、可動接触子1
が樹脂板20に挟まれた空間を開離する際、接点2、3
間に発生したアークは樹脂板20によって断面積の拡大
を抑えられ冷却されるので、短絡電流を小さく絞りこむ
限流が起こる細隙効果を奏する。また、可動接触子1の
開離中、アークは常に樹脂板20に触れる位置にあるの
で樹脂板20を広範囲にわたって熱分解させることがで
きる。そして、樹脂板20にカーボンブラックを用いた
り、染料により黒着色されたガラス繊維またはセラミッ
ク繊維を用いることにより、アーク光の熱エネルギーを
吸収しやすくして樹脂板20の熱分解量を増大させ、樹
脂板20中のガラス繊維は、熱分解されて原子状酸素
(O)、SiO2、Al23、CaO、MgO等を発生
し、この原子状酸素(O)と金属蒸気および遊離炭素と
が反応して金属酸化物、一酸化炭素および二酸化炭素を
形成する。あるいはセラミック繊維の場合は、原子状酸
素(O)、SiO2、Al23等を発生し、この原子状
酸素(O)と金属蒸気および遊離炭素とが反応して金属
酸化物、一酸化炭素および二酸化炭素を形成する。さら
に飛散物中に絶縁性の微粒子であるSiO2、Al
23、CaO、MgO等が混入するため、容器内の遮断
後の絶縁性を高抵抗に保つことができる。
【0033】上記実施例において、樹脂成形物に含有す
る黒色染料の一例として、商品名「Nubian Bl
ack BT」(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル
ピリミジン)、「Nigrogine」((株)池田)
が挙げられる。
【0034】また、上記各実施例において、樹脂成形物
に含有するセラミック繊維の一例としては、アルミナ繊
維(Al23・SiO2)やシリカ繊維(SiO2)等が
挙げられる。
【0035】また、この発明において用いた樹脂成形物
は、熱硬化性樹脂、または熱可塑性樹脂のいずれでも良
い。
【0036】熱硬化性樹脂の具体例としては、不飽和ポ
リエステル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂からなる群
から選択された一種である。
【0037】熱可塑性樹脂としては、分子構造中の炭素
比率の小さい材料が好ましい。具体的には、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、およびこれらのポリマーアロイが好ましい。
【0038】なお、上記各実施例において、樹脂成形物
の設置個所としては、接点間に発生するアークに曝され
る部分であればよく、バリヤ16、プレート17、エン
ドプレート18、樹脂板20の他、消弧側板6bの内面
や、積層配列された複数の消弧板の相互間に空隙を介し
て同様の樹脂板を設けてもよい。また、互いに空隙を介
して積層配列された複数の消弧板の下方または上方に空
隙を介して同様の樹脂板を設けてもよく、また、可動接
触子の最大開離時に可動接点と近接して対向する位置に
上記材料よりなる樹脂片を設けてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、接点
間に発生するアークに曝される部分に、ガラス繊維、ま
たは構成元素中に酸素を有するセラミック繊維を含有す
る樹脂成形物を設けたので、複数回の遮断後、あるいは
大電流の遮断後においても、絶縁性能の低下を抑制する
ことができる。また、断時の衝撃力にも繊維の補強効果
により形状を維持することができる。
【0040】また、上記樹脂成形物として、構成元素中
に酸素を有するセラミック繊維を30〜60重量パーセ
ント含有するものを用いたので、遮断後の絶縁性能の劣
化の無い優れた回路遮断器が得られる効果がある。
【0041】また、上記樹脂成形物として、黒着色され
たものを用いたので、アークの熱吸収効率が高くなり、
樹脂成形物内に含有するガラス繊維またはセラミック繊
維の分解量が増大し、飛散物の絶縁性を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による回路遮断器を示す
断面構成図である。
【図2】 この発明の実施例2に係わる消弧装置を示す
斜視図である。
【図3】 従来の回路遮断器の開成状態を示す断面構成
図である。
【図4】 従来の回路遮断器のオン状態を示す断面構成
図である。
【符号の説明】
1 可動接触子、2 可動接点、3 固定接点、4 固
定接触子、5 端子部、6 消弧装置、6a 消弧板、
6b 消弧側板、16 バリヤ、17 プレート、18
エンドプレート、20 樹脂板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝部 俊一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 福谷 和則 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 堀邊 英夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 菅野 俊行 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G027 AA08 AA13 BA09 BB07 BC02 BC11 5G030 DB06 DC09 DE02 DE03 XX00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定接点が固着された導体を有する固定
    接触子と、開閉機構部の開閉動作により上記固定接点と
    接離する可動接点が固着された可動接触子と、両接点間
    に生じるアークを消弧する消弧板とを備えた回路遮断器
    において、上記両接点間に発生するアークに曝される部
    分に、構成元素中に酸素を有するセラミック繊維を含有
    する樹脂成形物を設けたことを特徴とする回路遮断器。
  2. 【請求項2】 樹脂成形物は、構成元素中に酸素を有す
    るセラミック繊維を、30〜60重量パーセント含有す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の回路遮断
    器。
  3. 【請求項3】 固定接点が固着された導体を有する固定
    接触子と、開閉機構部の開閉動作により上記固定接点と
    接離する可動接点が固着された可動接触子と、両接点間
    に生じるアークを消弧する消弧板とを備えた回路遮断器
    において、上記両接点間に発生するアークに曝される部
    分に、ガラス繊維を30〜60重量パーセント含有する
    樹脂成形物を設けたことを特徴とする回路遮断器。
  4. 【請求項4】 樹脂成形物は、黒着色されたものである
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    回路遮断器。
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