JP2010092806A - 回路遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮断器小型化における構成部品への熱的、電磁力的な負担軽減のため、過電流を低く抑制し限流性能を向上することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る回路遮断器は、固定接点を備えた固定接触子と、可動接点を備えた可動接触子と、可動接触子を作動させて固定接点と可動接点とを開閉させる開閉機構と、接触状態にある固定接点と可動接点とが開離するときに発生するアークを消弧する消弧装置とを備え、発生するアークに曝される部分に、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれか一方を含む消弧用絶縁成型物が配置されることを特徴とする。このような構成とすることによって、アーク暴露により発生するガスにより、大電流遮断時における過電流を低く抑制することができ、遮断性能の優れた回路遮断器を得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器に関する。
配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器は、過負荷や短絡などの要因で二次側の負荷や電路などの回路に異常な電流が流れたときに電路を開放して、一次側からの電源供給を遮断することにより負荷回路や電線を損傷から回避するために用いる装置である。このような配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器において、過電流または定格電流の通電時に電路を開放するためには、通常接触している可動接触子に設けられた可動接点と固定接触子に設けられた固定接点とを開離させるが、これらの接点を開離させると上記接点間にアークが発生する。アークは回路遮断器の構成部品に対して熱的または電磁力的な負担となるため、速やかに消弧する必要がある。回路遮断器の消弧室内にはアークを消弧するために消弧用絶縁成型物が備えられており、この消弧用絶縁成型物は過電流遮断時に上記接点間に発生するアークに暴露されると、成型物の構成材料自体の分解およびガス化により、アークを冷却および吹消す消弧ガスを発生し、アークの消弧に寄与する。
消弧用絶縁成型物を構成する材料としては、たとえば、特許文献1には、アクリル酸エステル共重合体、脂肪族炭化水素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、イソプレン樹脂、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ビニルアセテート共重合体またはポリアミドなどの樹脂に対して、ガラス繊維を5〜35wt%含有させた絶縁材料等が開示されている。また、特許文献2には、脂肪族ケトン樹脂を主成分とする樹脂が、特許文献3には、ナイロン、テフロンが消弧用絶縁成型物の構成材料として開示されている。
特開昭63−310534号公報 特開2001−176372号公報 特開2007−149486号公報
低圧配線用設備の大容量化および省スペース化の需要が高まるにつれて、配線用遮断器や漏電遮断器などの回路遮断器の外形寸法のさらなる小型化が求められている。回路遮断器の小型化における問題として、過電流の遮断時に発生するアークによる構成部品への熱的または電磁力的な負担が増加することが挙げられる。発生するアークのエネルギーを低減するためには、遮断時の過電流を低く抑制する限流遮断性能を向上させることが必要である。
この限流遮断性能を向上させるには、消弧用絶縁成型物によるアークの冷却および消弧性能の向上が重要となるが、上記のような従来の消弧用絶縁成型物では、小型化に対応した十分な限流遮断性能を得ることができなかった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、過電流の遮断時に、アークを速やかに冷却すると共に、アーク全体を迅速に消弧装置に導入することができ、高い限流遮断性能を有する回路遮断器を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の回路遮断器は、固定接点の設けられた固定接触子と、可動接点の設けられた可動接触子と、可動接触子を作動させて固定接点と可動接点とを開閉させる開閉機構と、接触状態にある固定接点と可動接点とが開離するときに発生するアークを消弧する消弧装置とを備え、この消弧装置は、発生するアークに曝される部分に、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれか一方を含む消弧用絶縁成型物が配置されることを特徴とする。
上記消弧用絶縁成型物は、ポリアセタールのホモポリマーまたはポリアセタールのコポリマーを含むことが好ましい。また、上記脂肪族ポリエステル樹脂は、ポリ乳酸またはその誘導体であることが好ましい。
上記消弧用絶縁成型物は、ポリアミド樹脂を含むことが好ましく、別の態様として有機繊維を含むことが好ましい。また、消弧用絶縁成型物は、ケイ酸アルミニウム繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカおよびアルミナウィスカの少なくともいずれかを含むことが好ましい。
上記回路遮断器は、複数の消弧板とアーク走行導体とをさらに備え、アーク走行導体は、発生するアークを消弧板まで移行させる態様を含む。
本発明においては消弧用絶縁成型物として脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかを含む成型物を用いるので、該成型物のアーク暴露により発生するガスによりアークに対する冷却効果を増大し、アークを伸張させて、アーク抵抗を増大させることにより、大電流遮断時における過電流を低く抑制することができる。その結果、遮断性能の優れた回路遮断器を得ることができる。
本発明に係る第1の回路遮断器は、固定接点の設けられた固定接触子、可動接点の設けられた可動接触子、可動接触子を作動させる開閉機構、固定接点と可動接点が開離するときに発生するアークを消弧する消弧装置をもつ回路遮断器において、接点近傍に脂肪族ポリエステル樹脂または/および多糖類を原料とする樹脂からなる消弧用絶縁成型物を設けることによって、アーク暴露により発生するガスにより、大電流遮断時における過電流を低く抑制することができ、遮断性能の優れた回路遮断器を得ることができる。また、多段に積み重ねられた消弧板まで移行させる走行導体を備えた回路遮断器において、樹脂成型物のアーク暴露による分解ガスの寄与により限流性能を高めると共に、接点間に発生したアークが走行導体を走行する際のアーク走行を促進し、限流性能を向上できた。これにより、過電流遮断時に、回路遮断器自体に注入されるエネルギーを低下させ、回路遮断器の構造物への負担が軽減し、回路遮断器の小形化が可能となった。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明では、図面を用いて説明しているが、本願の図面において同一の参照符号を付したものは、同一部分または相当部分を示している。
本発明に係る回路遮断器の実施の形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る回路遮断器における消弧装置の接点近傍の側面断面図であり、回路のオフ状態を模式的に示す図である。消弧装置の接点およびその近傍には、図1に示すように、可動接点12が設けられた可動接触子11と、固定接点14が設けられた固定接触子13と、可動接点12と固定接点14との周囲を囲むようにアークを消弧するための消弧用絶縁成型物15とが設けられている。図1において消弧用絶縁成型物15は便宜上その一部を図示しているが、実際には接触子を介して板状部材を対向配置したり、コの字状部材で上記接触子を囲むように配置する。
可動接点12は可動接触子11の可動側(固定接点と対向する側)に設けられ、固定接点14は、回路のオン状態において上記可動接点12と接触するように固定接触子13の一端であって接触時に可動接点12と対向する位置に設けられている。これらの接触子は接触子対を成している。図1において、上記消弧用絶縁成型物15は、可動接点12と固定接点14との間で発生するアークに曝される部分に配置される。この消弧用絶縁成型物15は、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかを含む材料から構成される。
次に、回路遮断器の動作について説明する。図1において、開閉機構(図示されていない)を動作させると、可動接触子11が回動して可動接点12と固定接点14とが接触または開離する。上記接点を接触させることにより電力が電源から負荷に供給される。この状態(オン状態)において、可動接点12は通電の信頼性を確保するために規定の接触圧力で固定接点14に押さえつけられて接触している。短絡事故などが起こり回路に大きな過電流が流れると、可動接点12、固定接点14間の接触面における電磁反発力が非常に強くなり、可動接点12に加えられている上記接触圧力に打ち勝ち可動接触子11を引き外す装置(図示されていない)および開閉機構の動作よりも先に、可動接触子11が電磁反発力により回動して上記可動接点12と固定接点14とが開離する。固定接点14から可動接点12までの開離距離が増大するに従って、アーク抵抗が増大して、アーク電圧が上昇する。
このような開離による電路の遮断動作中に、可動接点12と固定接点14との間には、短時間、すなわち数ミリ秒のうちに大量のエネルギー(アーク)が発生する。この時、消弧装置の側面などに設けた消弧用絶縁成型物15がアークに曝され、これによって消弧用絶縁成型物15の分解ガスが発生し、発生した分解ガスによりアークが冷却され消弧される。
図2は、いわゆるU字型およびV字型の切欠部21を持つ複数の消弧板20を一定間隔で積層した回路遮断器の消弧装置の斜視図である。消弧板20は金属からなり、可動接点22と固定接点24との間に発生したアーク23は、消弧板20の方向へ磁気力によって引き付けられ伸長するので、アーク電圧が上昇する。さらに、複数の金属製消弧板20にアークを取り込むことで過電流を限流させ、アークを消弧して遮断を完了する。消弧板20としては、公知のものをいずれも適用することができる。
図3は回路遮断器の消弧室の側面断面図である。図3に示すように、消弧室は、固定接点34を備えた固定接触子と一体化した固定側走行導体33と、可動接点32を備えた可動接触子31と、複数の消弧板36からなる消弧装置37と、可動側走行導体38と、排気口39とから構成されている。
消弧板36は、図3に示すように複数が積層されて配置されており、消弧装置37領域に取り込まれた上記可動接触子31の開離時に固定接点34と可動接点32の間で発生するアーク(図中、A1)を分断する。上記排気口39は、可動接触子31上のアークを転流させて消弧装置37に誘導するアーク発生に伴う消弧用絶縁成型物35の分解ガスを、回路遮断器の外部に排出するために設けられる。
上記固定接点34が固着された固定接触子と一体化した固定側走行導体33は消弧装置37側へと伸びている。可動接触子31には可動接点32が固着され、さらに、可動接触子31は可動側走行導体38と導体で接続され(図示せず)、電気的に接続された状態にある。これらの走行導体は、発生したアークを多段に積み重ねられた消弧板36を備えた消弧装置37領域に移行させるために設けられる。このように走行導体を備えることによって、アークにより発生する接点近傍に設置した消弧用絶縁成型物35の分解ガスの寄与により限流性能を高めることができる。また、接点間に発生したアークが走行導体を移行(走行)する際のアーク移行を促進し、限流性能を向上できる。この結果、事故発生などの過電流遮断時に、回路遮断器自体に注入されるエネルギーが低下するので、本発明の回路遮断器の構造物への負担が軽減して回路遮断器の小形化が可能となる。また、この発明によれば、大電流遮断時にもアークを冷却すると共に、アーク全体を迅速に消弧装置に導入することができ、高い遮断性能を有する回路遮断器を提供することができる。
なお、固定接点34または可動接点32は、一般に図3に示すように個別に設けられるが、それぞれ固定側走行導体33または可動接触子31を構成する導電部材で代用されて、走行導体または接触子と一体化されていてもよい。固定接点32が固着された固定側走行導体33および、可動側走行導体38は消弧装置37側へと伸びており、消弧装置37を両側から挟み込む構造となっている。なお、図示していないが、通常上記消弧室は、異常電流を検出して上記接点間を開離する指令(開極指令)を出すリレー部や、この指令の伝達先である駆動機構部などと共に、絶縁物からなる容器の中に収納される。
消弧用絶縁成型物35は、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかを含む材料により構成されている。図3において該消弧用絶縁成型物35は、両接点32、34間および固定側走行導体33の間に作られる空間を両側面から挟むように配置される(図3には一側面のみを示す)。消弧用絶縁成型物35が板状部材であれば図3のように対向して配置され、コの字状部材であれば上記空間を囲むように配置される。なお、消弧用絶縁成型物の形状および配置は上記例示に限定されるものではなく、このような消弧装置における公知の形状および配置を採用すればよい。
排気口39は絶縁部材で構成されており、消弧装置37に隣接して配置されている。回路遮断器に過電流が流れると、可動接触子31の開閉機構(図示していない)が動作して可動接触子31に備えられた可動接点32が固定接点34とが開離し、固定接点34と可動接点32間にアーク(図中A1)が発生する。アークA1の発生とともに、アークに曝された消弧用絶縁成型物35から分解ガスが発生して、消弧室内の圧力が上昇する。上記接点32、34対間に発生したアークA1に、消弧室内の圧力勾配による排気口方向への分解ガスの流れ、および走行導体に流れる過電流からの電磁力などが作用して、まず固定接触子側部のアーク端が、固定接点34から連続して伸びる固定側走行導体33に沿って消弧装置37方向に走行する。続いて、もう一方のアーク端が、固定接点32から可動側走行導体38に転流する(図中A2参照)。この転流によりアークは消弧装置37の消弧板36に対して略垂直な状態で到達することになり、消弧板36によって分断される(図中A3)。この結果、電極効果電圧が生じてアーク電圧が高くなり、限流性能が高められる。
本発明の消弧用絶縁成型物には、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれか一方を含む。脂肪族ポリエステル樹脂または多糖類を原料とする樹脂を含む限り本発明の効果は奏される。脂肪族ポリエステル樹脂としては、分子中にエステル結合を含み、ベンゼン環を含まないポリエステルであって、具体的な消弧用絶縁成型物35を構成する脂肪族ポリエステル樹脂の例としては、式(1)に例示されるポリグリコール酸またはその誘導体、
Figure 2010092806
式(2)に例示されるポリカプロラクトンまたはその誘導体、
Figure 2010092806
式(3)に例示されるポリ乳酸またはその誘導体、
Figure 2010092806
式(4)に例示されるポリエチレンサクシネート、
Figure 2010092806
式(5)に例示されるポリブチレンサクシネートや、ポリブチレンサクシネート・アジペート、ポリブチレンサクシネートカーボネート、ポリエチレンサクシネートなどのサクシネート系、
Figure 2010092806
式(6)に例示されるポリヒドロキシアルカン酸、
Figure 2010092806
式(7)に例示されるポリリンゴ酸、
Figure 2010092806
式(8)に例示されるポリヒドロキシブチレート、
Figure 2010092806
式(9)に例示されるポリジオキサノン、
Figure 2010092806
式(10)に例示されるポリヒドロキシアルカノエート、
Figure 2010092806
ポリヒドロキシプロピオナート、ポリエーテルエステル、ポリコハク酸アルキレン、ポリエチレンアジペート等が挙げられる。
消弧用絶縁成型物に脂肪族ポリエステル樹脂を含む場合は、エステル結合を含むのでアーク暴露時の樹脂の分解およびガスの発生が促進される。また、ベンゼン環はアーク暴露時に分解ガスが発生しにくいので含まないことが望ましい。なかでも成型性の観点からポリ乳酸またはその誘導体が好ましい。消弧用絶縁成型物としてポリ乳酸またはその誘導体を用いる場合は、アーク暴露によるポリ乳酸成分の分解によって発生するガスにより、アーク冷却性能及びアーク電圧がより向上し、大電流遮断時における過電流を低く抑制することができ、遮断性能により優れた回路遮断器を得ることができる。なお、本発明において上記各誘導体には従来公知のものをいずれも含むものとする。
また、多糖類を原料とする樹脂としては、式(11)に示されるセルロースや、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート−3−ヒドロキシバリレート、酢酸セルロース、ケナフなどのセルロース誘導体、デンプン、キチン、キトサンなどが挙げられる。
Figure 2010092806
消弧用絶縁成型物35を構成するこれらの樹脂は、必要に応じて脂肪族ポリエステル樹脂の2種以上、多糖類を原料とする樹脂の2種以上、または脂肪族ポリエステル樹脂と多糖類を原料とする樹脂とを組み合わせた2種以上を混合して用いることができ、これらを混合して用いたり、2種以上の材料をそれぞれシート状に成型したものを積層したり貼り合わせて一体化させて用いてもよい。2種以上の樹脂を用いる場合の混合比や、貼り合せる場合の体積比等は特に限定されない。上記式(1)〜式(11)において、式中のnまたはmはそれぞれ独立した1以上の任意の整数であり、式(11)中のRは、Hまたは炭素数1〜20のアルキル基を表わす。また、耐水性および耐湿性向上、剛性向上、難燃性向上のために、上記樹脂をその他の樹脂と混合して用いることができる。
上記脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかに対して、ポリアミド樹脂を混合して用いることが好ましい。消弧用絶縁成型物35にポリアミド樹脂を混合させることによって、アーク暴露による脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかを含む成型物およびポリアミド樹脂の分解によって発生するガスにより、アークを冷却する性能とアーク電圧とを増加し、大電流遮断時における過電流を低く抑制することができ、かつ、耐環境性、機械的強度、靭性、遮断性能、難燃性などに優れた回路遮断器を得ることができる。このようなポリアミド樹脂は、アミド結合をもつ高分子化合物であり、本発明においてはポリアミド共重合体を含むものとする。その具体例としては、ナイロン6T、ナイロン46、ナイロン66、ナイロンMXD6、ナイロン610、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12およびナイロン6とナイロン66の共重合体ナイロンなどがあげられる。ポリアミドは高強度樹脂であり、耐圧強度を満足させるために混合する。上記ポリアミドの具体例のなかでは高融点の結晶性ポリアミドであるナイロン6T(融点320℃)、ナイロン46(融点290℃)およびナイロン66(融点260℃)が、高い熱変形温度が得られ、一層の耐熱性の向上を図り得る点から好ましい。
また、本発明において、上記脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかに対して、ポリアセタール樹脂を混合して用いることが好ましい。ポリアセタール樹脂とは、オキシメチレン構造を単位構造にもつポリマーであり、ホルムアルデヒドのみが重合したホモポリマーと、オキシエチレン単位を含むコポリマーの双方が含まれる。脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかとポリアセタール樹脂の混合成型物は、脂肪族ポリエステル樹脂および/または多糖類を原料とする樹脂及びブレンド物中のポリアセタールがアークによって発生するガスによって消弧性能を向上し、またブレンド物中のポリアセタール以外の樹脂成分により、ポリアセタールに難燃性を付与するものである。さらに、消弧用絶縁成型物にポリアセタール樹脂またはポリアセタールのコポリマーを混合することにより、より過電流を低く抑制することができる。この結果、遮断性能の優れた回路遮断器を得ることができる。
さらに、消弧用絶縁成型物に有機繊維を混合することによって、成型物の機械的強度を向上するとともに、有機繊維自らの分解によって発生するガスにより、アークを冷却及びアーク電圧を向上し、大電流遮断時における過電流を低く抑制することができ、遮断性能、耐環境性、難燃性に優れた回路遮断器を得ることができる。有機繊維としては、好ましくは平均繊維径が1μm〜20μm、平均繊維長が3mm以下程度、さらに好ましくは50μm〜200μmのチョップドストランドタイプのものが好ましい。このような形状の有機繊維を用いることによって有機繊維の混合による効果をより高めることができる。
有機繊維は、上記成型物の機械的強度の向上、耐湿性、耐環境性の向上のために添加するものであり、同時に、有機繊維そのもののアークによって発生するガスによって消弧性能を向上させることができる。このような有機繊維の例として、東洋紡積(株)製ザイロン(商品名、登録商標)などのポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、東レ・デュポン社製ケブラー(商品名、登録商標)、帝人テクノプロダクツ(株)製トワロン(商品名、登録商標)、同テクノーラ(商品名、登録商標)などのパラ系アラミド繊維、帝人テクノプロダクツ(株)製コーネックス(商品名、登録商標)などのメタ系アラミド繊維、旭化成せんい(株)製サイバロン(商品名)などのポリケトン繊維、(株)クラレ製ベクトラン(商品名)などのポリアリレート繊維、東洋紡積(株)製ダイニーマ(商品名)などの超高分子量ポリエチレン繊維、(株)クラレ製クラロンK−II(商品名)などの高強度ポリビニルアルコール繊維、旭化成(株)製テナックSD(商品名)などのポリアセタール繊維、東洋紡積(株)製P−84などのポリイミド(PI)繊維、ポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの芳香族ポリエステルなどからなる繊維などのポリエステル繊維、帝人デュポンフィルム株(製)テオネックス(商品名)繊維、ポリブチレンテレフタレート(PBT)繊維、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)繊維、ポリプロピレン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ビスコース繊維、ナイロン繊維、旭化成せんい(株)ベンベルグ(商品名、一般名キュプラ)などの植物系繊維、ポリ乳酸繊維、セルロース系繊維、ケナフなどが挙げられる。セルロース系繊維としては、たとえばポリ乳酸樹脂にセルロース繊維を混合する場合なども含まれる。
また、消弧用絶縁成型物にセラミック繊維を混合することができ、具体的にはケイ酸アルミニウム繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、アルミナウィスカセラミックなどが例示できる。これらのセラミックス繊維は単独でも混合して用いてもよく、消弧用絶縁成型物の消弧性能の向上とともに、耐アーク消耗性、耐圧強度などの機械的強度を向上させることができる。また、セラミック繊維のなかでもケイ酸アルミニウム繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、アルミナウィスカなどが、消弧性能の向上、耐圧強度の点から好ましい。特に、繊維の平均繊維径(平均直径)が1μm〜20μm、アスペクト比が10以上であることが、耐圧強度の点から好ましい。
消弧用絶縁成型物にポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、有機繊維、セラミック繊維などを混合して用いる場合、これらの混合比は特に限定されるものではないが、消弧用絶縁成型物全質量に対して、消弧用絶縁成型物を構成する脂肪族ポリエステル樹脂および/または多糖類を原料とする樹脂の合計割合が5%〜90%となる範囲とすることが好ましく、10%〜60%となる範囲で混合することが好ましい。混合する上記樹脂または繊維の合計量が上記範囲を満足する場合は、本発明における消弧能力の高い成型物の耐アーク消耗性、耐環境性、耐圧強度などの機械的強度をより改善することができる。また、上記のように消弧用絶縁成型物を構成する樹脂としてポリ乳酸またはその誘導体を用いる場合は、上記樹脂または繊維を混合した場合の消弧能力の向上が著しい。
また、消弧用絶縁成型物には、その他必要に応じて、公知の安定剤、酸化防止剤、酸化促進剤、紫外線吸収剤、可塑剤、着色剤、充填剤などの添加物を配合することができる。
上記のような消弧用絶縁成型物は、90℃以上300℃以下の融点をもつことが好ましく、特に、150℃以上280℃以下であることが好ましい。消弧用絶縁成型物の融点が90℃未満の場合は、消弧用絶縁組成物を含む製品の使用時に、製品内部の温度上昇により使用した部材が融解して、消弧性能に支障をきたす虞があり、300℃を超える場合は成型性が劣る場合がある。
上記消弧用絶縁成型物の作製は、既存の方法で行なうことができる。たとえば、射出成形、押し出し成形、中空成形(ブロー成形)、熱成形(真空または圧空成形)、カレンダー成形、2種以上のシートやフィルムを積層したり貼り合わせて一体物に加工する積層成形、液体成形、注型、粉末成形などが挙げられる。
このようにして製造された消弧用絶縁成型物35は、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれかを含む樹脂により構成されるので、たとえばアークに曝された際のガス発生圧力が、従来の消弧用絶縁成型物より10%以上向上したものとなる。
本発明において上記消弧用絶縁成型物35に対して、表面の耐光性向上、耐候性向上などの機能性向上化学薬品処理や物理的処理などの後処理を行なうことも可能である。化学薬品処理としては、薬品処理、溶剤処理、カップリング剤処理、モノマ−・ポリマーコティング、表面グラフト化などが挙げられる。また、物理的処理としては、紫外線照射処理、プラズマ処理、イオンビーム処理などが挙げられる。
本発明の回路遮断器は上記のようにガス発生効率に優れた消弧用絶縁成型物35を用いるので、その動作性能が向上したものとなる。すなわち、電路に異常電流が流れ出してから、回路遮断に至るまでの時間を従来の回路遮断器に比べて短縮することができる。たとえば、20mm×30mmで厚さが1mmの板状部材2枚を対向配置する場合、消弧用絶縁成型物35が回路遮断時に発生するアークに暴露されることによって分解ガスが発生し、アーク電流の上昇を抑えピーク電流値を10%以上低減することができる。また、上記消弧用絶縁成型物を用いることによって、消弧装置の筐体の体積を削減することができ、かつ遮断容量を増大することができる。例えば、従来の消弧用絶縁成型物を用いた場合に比べて、筐体体積はおよそ30%以上、遮断容量はおよそ2倍以上増大させることが可能となる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本実施例および比較例で用いた樹脂等を以下に記す。
酢酸セルロース:ダイセルファインケム社製、商品名「アセチ」
ポリ乳酸:ユニチカ社製、商品名「テラマック」
ポリブチレンサクシネート・アジペート:昭和高分子社製、商品名「ビオノーレ1000」
ポリブチレンサクシネート:昭和高分子社製、商品名「ビオノーレ3000」
ポリカプロラクトン:ダイセル化学工業社製、商品名「セルグリーンPH」
ポリアセタール:三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ユピタール」
ナイロン66:宇部興産社製、商品名「UBEナイロン」、平均分子量:20,000
ポリエチレンテレフタレート:東洋紡績社製、商品名「バイロペット」
ポリブチレンテレフタレート:三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ノバデュラン」
ホウ酸アルミニウムウィスカ:平均繊維径1μm、平均繊維長20μm
セルロース繊維:平均繊維径16μm、平均繊維長3mm
アラミド繊維:パラ型アラミド繊維、平均繊維径12μm、平均繊維長3mm
ガラス繊維:平均繊維径10μm、平均繊維長3mm
(実施例1〜7)
表1に示す樹脂について、射出成形、または金型を用いた加熱プレス成形によって、縦40mm×横60mm、厚さ1mmの消弧用絶縁成型物を得た。得られた成型物についてアーク限流性能に関する試験を行った。なお、実施例5においては、放射線により架橋したポリカプロラクトンを用いた。図4は消弧用絶縁成型物の評価(アーク限流性能試験)に用いた装置を示す概略図であり、図4(a)は正面断面図であり、図4(b)は図4(a)のIV−IVにおける側面断面図である。図4(a)および図4(b)において、被試験体である消弧用絶縁成型物43は、試験容器41中に備えられた試料台46上に設置された水平板45に置かれ、支柱47により支えられる。水平板45は垂直板44に相対するように配置される。試験は、銅製導電体円柱と電極接点とを備えた対向電極42に対して300V、20kAの過電流が流れる電気回路で行なった。電極接点にはAg60wt%−WC36wt%−グラファイト4wt%の組成の材料を使用した。試験容器41内に設置した垂直板44、水平板45は不飽和ポリエステルにガラスファイバーを30wt%充填したもの(不飽和ポリエステルとガラスファイバーとで100wt%である)を用いた。
この測定は、電気回路に過電流が流れたときにアークが発生し、このアークにより消弧用絶縁成型物が分解ガス化した場合の想定短絡電流の波高値に対する最大の電流値を限流ピークとして評価するものである。各消弧用絶縁成型物を用いた際の限流ピークを表1に示す。
(比較例1〜2)
比較例1〜2は、消弧用絶縁成型物の材料として、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレートをそれぞれ用いた。これらの成型物について上記アーク限流性能試験を行なった。結果を表1に示す。
Figure 2010092806
表1中、樹脂の欄の括弧には、各樹脂の質量部を示す。すなわち、たとえば実施例6ではポリ乳酸40質量部とポリアセタール60質量部を混合して用いたことを示す。表1に示すように、比較例1および2の限流ピークがそれぞれ12.4kA、12.8kAであるのに対して、実施例1〜7においてはたかだか11.2kAであり、限流性能が高いことがわかる。また、表1の結果において、実施例2に示すポリ乳酸単体、および比較例1に示すナイロン66単体の限流ピークがそれぞれ10.6kA、12.4kAであるのに対して、実施例7に示すポリ乳酸を40質量部とナイロン66を60質量部混合した樹脂の限流ピークは11.0kAであり、比較例1に比べて1.4kAの限流ピークの低減が見られることから、単体を用いた場合の結果から推定される結果以上の限流ピーク低減効果が得られることが確認された。この結果から、本発明における樹脂を用いる場合には、ナイロン繊維等を混合する場合に相乗効果が示されることがわかった。また、ポリ乳酸にナイロン66を混合する場合には、成型物に靭性が加わり、かつ耐環境性が向上するという効果も得られた。
また、上記各実施例で製造した消弧用絶縁成型物を用いて図3に例示するような、絶縁容器とこの絶縁容器に固定された固定接触子34と開閉機構により開閉動作する可動接触子31からなる遮断部と上記接点間に発生したアークを多段に積み重ねられた消弧板36まで移行させる走行導体を備える本発明の回路遮断器に搭載した。この回路遮断器に過電流が流れた際に、可動接触子31の開閉機構(図示されていない)が動作して可動接触子31が開極し、固定接点34と可動接点32間にアーク(図3中A1)が発生した。このアークA1は、固定側走行導体33を消弧装置37方向に走行し、続いて、アークA1の可動側端が可動側走行導体38に転流する(図3中A2)。表1の実施例1〜7に示す各消弧用絶縁成型物を用いることにより、アーク全体を迅速に消弧装置に導入することができ、発生ガスによって消弧装置におけるアーク抵抗をさらに高めることによって、良好な限流性能を得ることができた。また、図3に示す回路遮断器であって、走行導体を備えない構成の回路遮断器の性能も、従来の比較例1および2で用いた消弧用絶縁成型物の場合に比べて限流ピークを10%以上低減することができ、遮断性能の向上が認められた。
(実施例8〜11)
実施例8〜11においては、表2に示す材料を消弧用絶縁成型物とした。まず、ポリアセタール、ポリ乳酸などの消弧用絶縁成型物を構成する樹脂と、添加剤としてホウ酸アルミウィスカまたはセルロース繊維、チョップストランドのアラミド繊維(帝人テクノプロダクツ(株)製、テクノーラ(商品名))のそれぞれとを、予めドライブレンドした後、二軸押出機にて混練し樹脂ペレットを作製した。混錬温度は、170〜240℃とした。次に、射出成形法により肉厚1.0mmの板状部材である消弧用絶縁材料成型体を2枚1組として作製し遮断性能を評価した。
遮断性能試験は実機を模擬した図3のような回路遮断器を試作し、上記成形体を接触子近傍に対向配置して、下記に示す過負荷試験および短絡試験を行なった。
<過負荷遮断試験>
図2に例示するような消弧装置を含む回路遮断器にオン状態で定格電流の6倍の電流(たとえば100A用回路遮断器の場合600A)を通電し、可動接点22と固定接点24とを接点開離距離L(可動接点22と固定接点24との表面中心部間の直線距離)25mmで開離させた。規定回数(12回)のうちアーク電流の遮断が成功した回数を表2に記す。
<短絡試験>
オン状態において、電圧230〜690Vで50kAの過電流を流して可動接触子を開離させ、アーク電流を発生させ、このアーク電流の遮断を規定回数(3回)の成功と破損(具体的には筐体の欠損)がないこと調べた。規定回数の遮断が成功した場合は表2中「OK」と記し、規定回数に満たない場合は表2中「NG」と記した。また、破損の有無は目視により確認した。試験条件は、過負荷遮断試験では3相720V/600A、短絡試験では3相460V/50kAとした。
(比較例3〜4)
比較例3〜4は、消弧用絶縁成型物の材料としてポリブチレンテレフタレート単独またはガラス繊維を混合して用いた。これらの消弧用絶縁成型物について上記過負荷遮断試験と短絡試験とを行なった。これらの結果を表2に示す。
Figure 2010092806
表2において配合比R1/R2/AdにおけるR1、R2およびAdは、それぞれ配合した樹脂1と樹脂2と添加剤との質量部を示す。表2から明らかなように、比較例3、4ともに、消弧性能が不充分であり、かつ耐圧強度が不充分であるのに対して、実施例8〜11では、遮断試験で12回の成功回数を全てクリアし、短絡試験での遮断および破損にも問題がなく、合格であった。これらの結果から、本発明における消弧用絶縁成型物を備えた回路遮断器は、遮断性能に優れることがわかる。また、実施例8〜11で得られた消弧用絶縁成型物について、実施例1〜7の場合と同様、図3に示すような回路遮断器において遮断性能を測定したところ、いずれもアーク全体を迅速に消弧装置に導入することができ、かつ、発生ガスによって消弧装置におけるアーク抵抗を高めることによって、従来の消弧用絶縁成型物を用いた場合に比べて、限流ピークを5%以上低減することができ、遮断性能の向上が認められた。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の回路遮断器における消弧装置の接点近傍の側面断面図である。 回路遮断器の消弧装置の斜視図である。 回路遮断器の消弧室の側面断面図である。 消弧用絶縁成型物の評価に用いた装置の概略図であり、(a)正面断面図、および(b)側面断面図である。
符号の説明
11,31 可動接触子、12,22,32 可動接点、13 固定接触子、14,24,34 固定接点、15,35 消弧用絶縁成型物、20,36 消弧板、21 切欠部、23 アーク、33 固定側走行導体、37 消弧装置、38 可動側走行導体、39 排気口。

Claims (7)

  1. 固定接点を備えた固定接触子と、可動接点を備えた可動接触子と、前記可動接触子を作動させて前記固定接点と前記可動接点とを開閉させる開閉機構と、接触状態にある前記固定接点と前記可動接点とが開離するときに発生するアークを消弧する消弧装置とを備え、
    前記消弧装置は、発生する前記アークに曝される部分に、脂肪族ポリエステル樹脂および多糖類を原料とする樹脂の少なくともいずれか一方を含む消弧用絶縁成型物が配置される回路遮断器。
  2. 前記消弧用絶縁成型物は、ポリアセタールのホモポリマーまたはポリアセタールのコポリマーを含む請求項1に記載の回路遮断器。
  3. 前記脂肪族ポリエステル樹脂は、ポリ乳酸またはその誘導体である請求項1または2に記載の回路遮断器。
  4. 前記消弧用絶縁成型物は、ポリアミド樹脂を含む請求項1〜3のいずれかに記載の回路遮断器。
  5. 前記消弧用絶縁成型物は、有機繊維を含む請求項1〜4のいずれかに記載の回路遮断器。
  6. 前記消弧用絶縁成型物は、ケイ酸アルミニウム繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカおよびアルミナウィスカの少なくともいずれかを含む請求項1〜5のいずれかに記載の回路遮断器。
  7. 前記回路遮断器は、複数の消弧板とアーク走行導体とをさらに備え、
    前記アーク走行導体は、発生する前記アークを前記消弧板まで移行させる請求項1〜6のいずれかに記載の回路遮断器。
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