JP4140204B2 - 限流機構およびそれを備えた回路遮断器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、限流動作時にアークを発生し、アーク電圧を利用して限流を行う限流機構、およびそれを備えた回路遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は例えば特開平7−302535号公報に示された従来の限流機構を説明する側面図である。図において、1は可動接点2と可動アーム3からなる可動接触子であり、可動接点2と反対側の端部において回転軸4にて回動自在に保持されている。5は固定接触子であり、固定接点6と固定導体7を有し、閉成状態の可動接触子1と略並行且つ対向して設けられている。8は接点2、6間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物(1対の絶縁板)であり、可動接触子1の開閉動作を妨げないように可動接触子1開閉動作時の可動接点2の軌跡を含む平面の両側に配置されている。9および10はそれぞれ接点2および6の周囲の導体部を覆う絶縁物である。これら絶縁物8、9、10は、水素を一構成元素とする合成樹脂、またはセラミックスにて強化された上記合成樹脂にて構成されており、水素の発生を促進させるために水酸化物や結晶水を含んだ物質が混入されることもある。
【0003】
次に、この限流機構を回路遮断器に適用した場合の動作について説明する。通常の接点の開閉は、別途設けた機構部(図示せず)による開閉動作にて行われるが、短絡電流等の事故電流が発生した場合、上記機構部の動作に先立って、略並行且つ逆方向の電流が流れるように配置された接触子1、5間に発生する電磁反発力にて接点2、6が開極し、接点2、6間にアークが発生する。このアークの熱により絶縁物8、9、10より水素を含んだガスが大量に発生し、アークが発生する空間(アーク発生空間)の圧力が急上昇する。この時、高圧力雰囲気と水素ガスの効果によりアーク径が絞られてアーク電圧が急上昇するので、事故電流が制限される。
【0004】
但し、事故電流が増大する前の開極初期でなければこのアーク電圧の急上昇によって事故電流を小さく制限することはできない。その為、高限流性能を得るには、水素を含有したガスにて高圧雰囲気を発生させる手段である絶縁物8、9、10を、閉成状態の接点2、6近傍に配置する必用があり、例えば、特許第2918752号公報、特公平8−8048号公報、WO00/41202号公報などにこのような高限流性能を得るための手法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の限流機構およびそれを備えた回路遮断器は以上のように構成されており、限流動作初期の接点開極直後の接点間に発生したアークの熱にて近傍に配置した絶縁物より水素を含んだガスを大量に発生させてアーク電圧の立上りを早めているので、より高い限流性能を得るためには絶縁物とアークの距離を出来るだけ近付ける必用があるが、開閉動作時のブレを考慮した可動接触子の移動空間や通電電流値等により決まる接点巾寸法のために、アークと絶縁物の距離を近付けるには限界があるという問題があった。
【0006】
また、限流性能向上にはアーク電圧を素早く立上げることが効果的であるが、限流動作時の電流ピーク以降に必用以上の高いアーク電圧が生じると筐体内部の圧力が高まり、筐体割れが発生する。
【0007】
このように、従来の限流機構およびそれを備えた回路遮断器では、アーク電圧の立上りを早めるために絶縁物と接点間アークの距離を小さくする必用があるが、一方で、限流動作時の電流ピーク以降に必用以上の高いアーク電圧が発生しないように絶縁物とアークを遠ざける必用があるという相反する要求があり、限流性能を高めるには高い機械強度を持つ筐体が必用であり、筐体強度により限流性能が制限されるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記のような従来のものの問題点を解決するためになされたものであり、筐体強度に制限を受けることなく、より高い限流性能を有する限流機構およびそれを備えた回路遮断器を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の限流機構は、一端部に各々接点を有し、上記接点が接離可能に支持された接触子対と、閉成状態の上記接点対近傍で上記接触子の開閉動作を妨げないように上記接触子開閉動作時の接点の軌跡を含む平面の少なくとも両側に配置され、限流動作時に上記接点間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物とを備える限流機構において、上記接点対の少なくとも一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成され、接触子対の少なくとも一方を略L字状とし、上記略L字状の短い方の辺の先端部に接点を固着し、且つ、閉成状態の接点対を四方より筒状に取囲むように上記絶縁物を配置したものである。
【0010】
本発明に係る第2の限流機構は、限流動作時の電流瞬時値が3.6kA以上で、且つアーク外周部の圧力が5.9×105N/m2以上であるものである。
【0011】
本発明に係る第3の限流機構は、接触子対には、閉成状態において対向して略並行且つ反対方向の電流が流れる電路が設けられているものである。
【0012】
本発明に係る第4の限流機構は、接触子対の一方を略L字状として可動接触子とし、上記略L字状の短い方の辺の先端部に接点を固着し、他方を固定接触子とし、上記固定接触子の接点を有する端部から閉成状態の上記可動接触子より遠ざかる方向に伸びるアークランナと、上記固定接触子の接点配置側の空間で開成状態の上記可動接触子の接点と対向する位置に配置された消弧板とを備え、且つ、接触子開閉動作時の接点の軌跡を含む平面の両側に配置された絶縁物にて挟まれた空間を開成状態の上記可動接触子の接点から見たとき、上記固定接触子の接点近傍の空間巾よりも上記アークランナ近傍の空間巾の方が小さくなるように構成したものである。
【0013】
本発明に係る第1の回路遮断器は、上記第1ないし第4のいずれかの限流機構を備えたものである。
【0014】
本発明に係る第2の回路遮断器は、限流機構と、上記限流機構の少なくとも一方の接触子を開閉動作させる開閉機構とを備え、上記限流機構と上記開閉機構とを別の筐体にて収納してなるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3は、本発明の実施の形態1による限流機構およびそれを備えた回路遮断器を説明するための図であり、より具体的には、図1は閉成状態の回路遮断器の要部を示す断面図、図2は図1の固定接触子5と絶縁物8を、図1の上方より見た平面図、図3は固定接触子5と絶縁物8を分解した斜視図である。なお、図3の絶縁物8は内部形状が分かるように図2のCC線にて断面を取っている。
【0016】
図1〜図3において、1は可動接点2と略L字状の可動アーム3からなる可動接触子であり、可動接点2は可動アーム3の略L字の短い方の辺の先端部(短辺側先端部)に固着されており、可動接点2と反対側の可動アーム端部において回転軸4にて回動自在に保持され、機構部(図示せず)により開閉動作をおこなう。
5は固定接触子であり、略J字状の固定導体7とこのJ字状固定導体7に囲まれる空間側に配置された固定接点6にて構成されている。J字状固定導体7は閉成状態の可動接触子1と対向して略並行且つ反対方向の電流が流れる電路7aが設けられており、端子部13から水平方向に伸びる水平導体部7bと水平導体部7bの反端子部側で垂直方向に伸びる垂直導体部7cとを有している。11は固定接触子5に設けられた可動接触子1通過用のスリット、13は固定接触子5の端子部である。
【0017】
8は閉成状態の接点2、6対近傍に配置され、接点2、6間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物であり、例えば、水素を一構成元素とする合成樹脂または水酸化物を含有した絶縁物にて構成されている。この絶縁物8は固定接触子5を可動接触子1側から覆うように構成されており、可動接触子1の開閉動作を妨げないように設けられた固定接触子5のスリット11の内面を覆う部位(可動接触子1の開閉動作を妨げないように可動接触子1開閉動作時の可動接点2の軌跡を含む平面の両側に配置された部位)8aと、端子部13から水平方向に伸びる水平導体部7bの上面と、水平導体部7bの反端子部13側で垂直方向に伸びる垂直導体部7cの回転軸4側の面とを覆う部位8bと、閉成状態の接点2、6対の周りを四方から筒状に取囲む部位8cとにて一体に成形されており、接点2、6間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する。閉成状態の可動接触子1の可動接点2側先端部は、固定導体7および絶縁物8に囲まれる空間内にあるが、開成状態では上記空間外の複数の消弧板12と対向する位置になるように配置されている。
消弧板12は、固定接触子5の接点6配置側の空間で開成状態の可動接触子1の接点2と対向する位置に配置されている。
【0018】
なお、水素を一構成元素とする合成樹脂を含有した絶縁物としては、例えばポリアミド系樹脂であるナイロン6、ナイロン46、ナイロン66などが挙げられ、強化のためにこれらのナイロンにガラス繊維やセラミックスを混合することもある。また、水酸化物を含有した絶縁物としては、例えば水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムを紙や布に含浸したものや水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムを水素を一構成元素とする合成樹脂と混ぜたものなどが挙げられる。
【0019】
本実施の形態では、一端部に各々接点2、6を有し、接点2、6が接離可能に支持された接触子1、5対と、閉成状態の接点2、6対近傍に配置された絶縁物8と、消弧板12とで、限流動作時に接点2、6間にアークを発生し、アーク電圧を利用して限流を行う限流機構を構成している。
【0020】
26はベースであり、固定接触子5が固定されている。27は限流機構を覆うカバーであり、ベース26と共に限流機構を収納する筐体を構成している。17はカバー27に設けられた排気口である。
【0021】
上記のような限流機構およびそれを備えた回路遮断器の構成は、例えばWO00/41202号公報などにも記載されている。
本実施の形態では、接点2、6の少なくとも一方を、銀または銅を主成分として酸化カドミウムを含有した材料にて構成している。
【0022】
本発明は、本願発明者らが絶縁物8と各種接点材料の組み合わせについて鋭意研究した結果、接点2、6間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物8と、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成された接点2、6とを組合せることにより、電流ピーク以降のアーク電圧を高めることなく、アーク電圧の立上りを早めることが可能となることを見出してなされたものであり、この組合せにより、不要な筐体内圧の上昇を生じることなく限流性能を向上することが可能となる。
【0023】
次に動作について説明する。このように構成された回路遮断器において、通常の開閉が手動もしくは外部信号により機構部(図示せず)を動作して行われること、および、短絡遮断時には機構部の動作に先立って両接触子1、5対の略平行且つ逆方向の電流成分による電磁反発力にて開極し、接点2、6間に発生したアークの熱により絶縁物8から発生する大量の水素を含んだガスを利用してアーク電圧を急激に高めることは、従来の場合と同様である。
【0024】
以下、具体的実験例を挙げて本実施の形態に特有の作用・効果について説明する。まず、本実施の形態による酸化カドミウムを含有した銀系接点材1、2を用いた場合の基礎的アーク特性を他の代表的な銀系接点材3、4、5を用いた場合と比較した実験例を説明する。
表1に、接点材1〜5の組成と、図4に示す実験構成にて測定したアーク電圧の立上りの大小(順位)を示す。アーク電圧の立上りの大小は、図4に示す実験構成で、先端部に接点材を固着した丸棒電極101、102間にヒューズスタートで略同一の電流波形を有する交流アークを発生させ、電極101、102間に発生するアーク電圧波形を電圧計103で測定、比較して求めた。
また、図5は、上記丸棒電極101、102を取囲むように筒状の絶縁物107(ナイロン6)を配置した場合の電極周辺の構成を示しており、筒内部の圧力を圧力計108にて測定した。
【0025】
【表1】
【0026】
表1に示すように、大気中で筒状の絶縁物107を用いた場合、酸化カドミウムを含有する接点材1、2を用いた時のアーク電圧の立上りが、他の接点材3、4、5より大きい。一方、大気中でフリーアークを発生させた場合、グラファイトを含有した接点材5が若干アーク電圧の立上りが大きいが、接点材1〜4では顕著な差が見られない。また、ゲージ圧9.8×105N/m2の空気中でアークを発生させた場合、銀含有量が少ない接点材4のアーク電圧が若干高いが、その他の接点材で顕著な差はみられない。
以上より、アークの近傍に配置された絶縁物より水素含有ガスを発生させてアーク電圧を素早く立ち上げる限流方式を用いる場合、酸化カドミウムを含有した接点材を用いることにより限流性能が改善されることが分かる。
【0027】
図5に示した筒状の絶縁物107を用いた場合の代表的なアーク電流および電圧波形を示したのが図6である。図6において、時刻t0にて電流が流れ始め、ヒューズ溶断にともなう急峻な電圧ピークの後、接点101、102間にアークAが発生する。このアーク電圧は電流瞬時値の増加にともない上昇するが、接点材により時刻t1〜t2の領域でアーク電圧に差が生じる。酸化カドミウムを含有した接点材1、2が実線のように立上りの早いアーク電圧波形を示すのに対して、その他の接点材3、4、5は時刻t1〜t2の領域で破線のように立上りの遅いアーク電圧波形となる。一方、時刻t2以降の大電流領域および電流減少領域では接点材による顕著な差がみられない。このアーク電圧の差が生じる時刻t1〜t2の領域は、電流瞬時値で約3.6kA〜8kAに相当する。また、時刻t1(電流瞬時値3.6kA)で上記筒107内部の圧力(アークA外周部の圧力に相当)は約5.9×105N/m2に上昇しており、それ以降の圧力波形の立上りは、アーク電圧の立上りが早い接点材1、2ほど大きい傾向がある。
【0028】
上述のように、例えば水素を一構成元素とする合成樹脂または水酸化物を含有した絶縁物のように、アークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物8と酸化カドミウムを含有する接点材1、2の組合せでは、他の接点材3〜5との組合せに比べて、電流立上りのある領域のみでアーク電圧が上昇し、それ以上の大電流領域では同等である。従って、このような組合せを実際の限流機構(回路遮断器)に適用することにより、電流ピーク以降の不要なアーク電圧の上昇を生じさせることなく、事故電流の立上り時のアーク電圧上昇のみを早めることができ、筐体強度に制限されることなく限流性能を向上させることが可能となる。
【0029】
表2は、図1と主要部が同様な構成の限流機構を備えた配線用遮断器の試作器において、単相交流265V、推定短絡電流50kAの回路にて短絡遮断試験を実施した時の限流性能を示している。表2で、試験番号1は可動接点および固定接点を酸化カドミウムを含有する上記接点材2にて構成した場合であり、試験番号2は可動接点および固定接点を酸化カドミウムを含有しない上記接点材4および5にて各々構成した場合である。両試験ともその他の条件は同じであり、試験番号1の方が試験番号2より低い電流ピーク(高い限流性能)を示し、且つ、内圧上昇が押えられていることが分かる。
【0030】
【表2】
【0031】
以上説明したように、本実施の形態では、開極直後のアークが、絶縁物8の筒状の部位8cと可動接点2と固定接点6とによって囲まれる狭い空間内に閉込められるので、急激なアーク電圧の立上りを実現でき、さらに、アークが上記狭い空間内にあることからアークと絶縁物8との相互作用が大きく、酸化カドミウムを含有した接点材とアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物との組合せによるアーク電圧上昇効果がより顕著に現れる。
【0032】
なお、以上では、主に、銀を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成された接点(銀系接点)を用いた場合について述べたが、銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成された接点(銅系接点)においても同様な効果がある。
【0033】
実施の形態2.
図7および図8は、本発明の実施の形態2による限流機構およびそれを備えた回路遮断器を説明するための図であり、より具体的には、図7は固定接触子5と絶縁物8を上方より見た平面図、図8は固定接触子5と絶縁物8を分解した斜視図である。なお、図8の絶縁物8は内部形状が分かるように図7のCC線にて断面を取っている。その他の構成は、実施の形態1で示したものと同一であり、図7および図8において、図1〜図3と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものである。
【0034】
固定接触子8は、一端部が端子部13に接続された3/4ターンのブローアウトコイル7dと、一端部がブローアウトコイル7dの他端部に接続され、且つ、他端部が電路7aに接続される3/4ターンのブローアウトコイル7eと、閉成状態において対向して略並行且つ反対方向の電流が流れる電路7aと、固定接触子5の接点6を有する端部から閉成状態の可動接触子より遠ざかる方向に伸びるアークランナ15とを有しており、固定接点6は、ブローアウトコイル7dと7eに挟まれている。
【0035】
また、絶縁物8は、可動接触子開閉動作時の可動接点の軌跡を含む平面の両側に配置された部位8aと、ブローアウトコイル7d、7eの可動接点から見渡せる部位を絶縁している部位8dと、閉成状態の接点対を四方より取囲む部位8eにて一体成型されており、実施の形態1の場合と同様に、接点間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する材料、例えば、水素を一構成元素とする合成樹脂または水酸化物を含有した絶縁物にて構成されている。また、閉成状態の可動接触子の可動接点側先端部は、固定接触子5および絶縁物8に囲まれる空間内にあるが、開成状態では上記空間外の複数の消弧板(図示せず)と対向する位置になるように配置されること、および、上記接点対の少なくとも一方は、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成されることは、実施の形態1と同様である。
【0036】
次に動作について説明する。このように構成された回路遮断器において、通常の開閉は手動もしくは外部信号により機構部(図示せず)を動作して行われるが、短絡遮断時には、機構部の動作に先立って両接触子対の略平行且つ逆方向の電流成分による電磁反発力とブローアウトコイル7d、7eが発生する電磁開極力にてより高速に開極し、接点間に発生したアークの熱により絶縁物8から発生する大量の水素を含んだガスを利用してアーク電圧を急激に高める。また、アークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物8と、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された接点材とを組合せることより、上記実施の形態1で説明したのと同様に、不要な筐体内圧力の上昇を生じることなく限流性能を向上させることができる。
【0037】
ところで、通常、回路遮断器では、限流性能が求められる短絡電流遮断のみならず、通常電流の開閉、および、比較的電流が小さい過負荷遮断も行わなければならず、さらに、機種削減によるコスト低減の為、同一の回路遮断器にて交流、直流両回路での遮断性能を確保する場合もある。
このような、比較的遮断すべき電流が小さい場合や、直流回路での遮断では、消弧板を有効に利用しなければ遮断性能を確保するとが難しい。特に、回路電圧が高い直流回路の場合は、消弧板の利用が不可欠となる。
しかし、実施の形態1のように、固定接点6の周りを四方より筒状に絶縁物で取囲むと、固定接触子5側のアークスポットが固定接点6から移動できず、固定接触子5の上部空間(固定接触子5の接点6配置側の空間)で開成状態の可動接触子の接点と対向する位置に配置された消弧板(図示せず)を有効に利用できない。
【0038】
そこで、本実施の形態では、実施の形態1と異なり、アークランナ15を設けると共に、図7に示すように、絶縁物8におけるアークランナ15上部の部位に巾W2の切欠き部33を設けて、可動接触子開閉動作時の可動接点の軌跡を含む平面の両側に絶縁物8aを配置しており、遮断直前の固定接触子5側のアークスポットをアークランナ15へと移行させて、消弧板による高い消弧作用を有効利用している。
【0039】
また、本実施の形態では、巾W2は、絶縁物8の固定接点6上部の切欠き部巾W1より小さいため、すなわち可動接触子開閉動作時の可動接点の軌跡を含む平面の両側に配置された絶縁物8(8a)にて挟まれた空間を開成状態の可動接触子の接点から見たとき、固定接触子5の接点6近傍の空間巾W1よりもアークランナ15近傍の空間巾W2の方が小さくなるように構成しているため、限流性能が求められる大電流遮断時の開極初期においては、アークが、絶縁物8の巾W1の部位と可動接点2と固定接点6とによって囲まれる狭い空間内に閉込められ、巾W2の切欠き部33に移行することはない。従って、絶縁物8から発生する水素含有ガスと高圧雰囲気とによる冷却作用で、急激にアーク電圧が立上り、非常に高い限流性能を実現できる。また、限流遮断動作後半に電流が減衰してアーク径が小さくなると、アークは巾W2の切欠き部33に移行できるようになり、消弧板を有効利用して電流遮断が完了する。
【0040】
なお、本実施の形態では、このアークの移行をより確実に行うために、アークが移動していく方向にある絶縁物8に通気路34を設けている。
【0041】
実施の形態3.
図9〜図11は、本発明の実施の形態3による限流機構およびそれを備えた回路遮断器を説明するための図である。より具体的には、図9は回路遮断器の要部の構成を説明するための斜視図であり、内部構成が分かるように手前側の筐体を省略し、且つ、一部断面を取っている。図10は回路遮断器の全体構成を説明するための分解斜視図、図11は固定接触子5と絶縁物8を分解した斜視図である。図9〜図11において、図1〜図3と同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものである。
【0042】
図9〜図11において、21aは限流機構を収納するユニットケースの一部であり、省略した手前側の部分21b(図示せず)とともにユニットケース21を構成する。このユニットケース21内部には、可動接点2を有する可動接触子1と、固定接点6を有する固定接触子5と、閉成状態の接点2、6対近傍に配置され、接点間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物8と、消弧側板16に保持された複数の消弧板12と、可動接触子1を端子部13bと電気的に接続する摺動接触子19と、接触子1、5対に接圧を発生させるバネ29と、可動接触子1にユニットケース21外部にある機構部23の動きを伝えるロータ20とが収納され、消弧ユニット22を構成している。
さらに、図10に示すように、複数の消弧ユニット22をクロスバー25により連結し、このクロスバー25を介して接点を開閉させる機構部23、異常電流を検出し機構部23を動作させるリレー部18、および機構部23を手動で動作させるハンドル28を付加し、これらをベース26およびカバー27からなる筐体に収納すれば、多極回路遮断器が構成される。端子部13bは、消弧ユニット22に設けられて消弧ユニット22とリレー部18とを電気的に接続しており、端子部13cは、リレー部18に設けられて多極回路遮断器と外部回路とを接続している。
【0043】
上記消弧ユニット22内の限流機構の基本構成は、接点2、6対の少なくとも一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成されていることを除けば、例えば特許第2918752号公報に開示されたものと基本的に同じである。
略J字状の固定導体7とこのJ字状固定導体7に囲まれる空間側に配置された固定接点6にて固定接触子5が構成されおり、閉成状態の接点2、6対は、上記J字状固定導体7に囲まれる空間内に位置する。また、固定接触子5の接点6を有する端部から閉成状態の可動接触子1より遠ざかる方向に伸びるアークランナ15を備えている。また、この固定接触子5には、可動接触子1の開閉動作を妨げないようにスリット11が設けられており、開成状態では可動接点2は、上記J字状固定導体7に囲まれる空間から複数の消弧板12が配置された空間へと移動する。
【0044】
また、水素を一構成元素とする合成樹脂または水酸化物を含有した絶縁物8は、可動接触子1の開閉動作を妨げないように可動接触子1開閉動作時の可動接点2の軌跡を含む平面の両側に配置された部位(短絡電流遮断動作初期のアークを左右から挟み込む部位)8aと、端子部13aから水平方向に伸びる水平導体部7bの上面と、この水平導体部7bの反端子部13a側で垂直方向に伸びる垂直導体部7cの回転軸4側の面とを覆う部位8bと、接点2、6間に発生したアークが伸張される側のスリット端部11aの前面を覆う部位8fと、固定接点6近傍の導体部を覆う部位8gにて一体に成形されており、接点2、6間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する。また、消弧板12は、固定接触子5の接点6配置側の空間で開成状態の可動接触子1の接点2と対向する位置に配置されている。
【0045】
次に動作について説明する。短絡遮断時には、主に、固定接触子5の電路7aと可動接触子1との電磁反発力により開極して接点2、6間にアークが発生する。このアークの熱により絶縁物8より水素を含有したガスが発生してアーク電圧を上昇させる。この絶縁物8は、短絡電流遮断動作初期のアークを左右から挟み込む部位8aのみならず、磁気駆動されるアークの駆動側に配置される部位(スリット端部11aの前面を覆う部位)8fを有しているので、図13に示した従来の消弧装置より効率的に水素を含んだ絶縁物蒸発ガスを発生させることができる。また、事故電流瞬時値がピーク値を越えた限流遮断動作の後半においては、可動接点2が絶縁物8に囲まれる空間外の消弧板12と対向する位置に移動するので、不要な筐体内圧の上昇を防止し、且つ、消弧板の高い消弧作用を利用できる利点がある。
特に、本実施の形態では、接点2、6対の少なくと一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成されているので、上記実施の形態1および2で説明したのと同様に、不要な筐体内圧上昇を生じることなく限流性能を向上させることができる。
【0046】
またさらに、本実施の形態では、限流機構と開閉機構とを別の筐体にて収納したので、限流動作時に限流機構で発生した水素を含有するガスがユニットケース21外に逃げ難くアークに効果的に作用する。しかも、ガスが逃げ難くガス圧が高いので酸化カドミウムを含有した接点と水素含有ガスの発生源となる絶縁物8との組合せ効果が、より顕著に現れる。
【0047】
実施の形態4.
図12は本発明の実施の形態4による配線用回路遮断器の一部を破断して内部を示す側面図である。図において、1aは可動接触子、2aは可動接点、5aは固定接触子、6aは固定接点、30は隔壁、31は標準回路遮断器、32は限流機構を有する限流ユニットである。
【0048】
限流ユニット32を一方の端子部13bにて標準回路遮断器31に接続することにより、限流性能に優れた配線用回路遮断器を実現している。この限流ユニット32の各極内部には、直列接続された2つの接触子1a、5a、1b、5b(1b、5bは図示せず)対が、隔壁30を隔てて略面対称に設けられている。これらの接触子1a、5a、1b、5bの内、各接触子対の少なくとも一方の接触子の接点は、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成されている。これらの接触子対は配線用遮断器の長手方向に対して縦置き配置されており、接点間に発生したアークは、接点対上方に対向して設けられている複数の消弧板12により消弧される。また、この消弧板12は、接点間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物からなる消弧側板16により保持されており、消弧側板16は可動接触子の開閉動作を妨げないように接触子開閉動作時の可動接点の軌跡を含む平面の両側に(接点対を左右より挟み込むように)配置されている。
【0049】
上記限流ユニット32の基本構成は、接点対の少なくとも一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成されていることを除けば、例えば特公平8−8048号公報に開示されたものと基本的に同じである。
【0050】
次に動作について説明する。短絡遮断時には、閉成状態の可動接触子1aと対向して略平行且つ反対方向の電流が流れる電路7aと可動接触子1aとの電磁反発力により開極して接点2a、6a間にアークが発生する。このアークの熱により、消弧側板16より多量の水素を含んだガスが発生し、それによりアーク電圧を高めて限流を行うことができる。
また、本実施の形態では、接点対の少なくと一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成されており、アークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物からなる消弧側板16と、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された接点材とを組合せることより、上記実施の形態1〜3で説明したのと同様に、不要な限流ユニット32内圧力の上昇を生じることなく限流性能を向上させることができる。
【0051】
なお、上記各実施の形態では、一方の接触子は固定され、他方の接触子のみが開閉動作をする場合について説明したが、本発明は、両方の接触子が開閉動作をする場合にも適用することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明の第1の限流機構によれば、一端部に各々接点を有し、上記接点が接離可能に支持された接触子対と、閉成状態の上記接点対近傍で上記接触子の開閉動作を妨げないように上記接触子開閉動作時の接点の軌跡を含む平面の少なくとも両側に配置され、限流動作時に上記接点間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物とを備える限流機構において、上記接点対の少なくとも一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成され、接触子対の少なくとも一方を略L字状とし、上記略L字状の短い方の辺の先端部に接点を固着し、且つ、閉成状態の接点対を四方より筒状に取囲むように上記絶縁物を配置したので、開極直後のアークが、接点対を四方より筒状に取囲んだ絶縁物と可動接点と固定接点とによって囲まれる狭い空間内にあることからアークと絶縁物との相互作用が大きく、酸化カドミウムが混入された接点とアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物との組合せによる、上記アーク電圧の立上りを早める効果が顕著となり、電流ピーク以降のアーク電圧を高めることなく、限流動作時のアーク電圧の立上りを早めることができ、筐体強度に制限を受けることなく、より高い限流性能を有する限流機構を提供することができる。
【0053】
本発明の第2の限流機構によれば、限流動作時の電流瞬時値が3.6kA以上で、且つアーク外周部の圧力が5.9×105N/m2以上であるので、電流ピーク以降のアーク電圧を高めることなく、限流動作時のアーク電圧の立上りを早めることができ、筐体強度に制限を受けることなく、より高い限流性能を有する限流機構を提供することができる。
【0054】
本発明の第3の限流機構によれば、接触子対には、閉成状態において対向して略並行且つ反対方向の電流が流れる電路が設けられているので、自己電流による電磁反発力で限流動作を開始することができる。
【0055】
本発明の第4の限流機構によれば、接触子対の一方を略L字状として可動接触子とし、上記略L字状の短い方の辺の先端部に接点を固着し、他方を固定接触子とし、上記固定接触子の接点を有する端部から閉成状態の上記可動接触子より遠ざかる方向に伸びるアークランナと、上記固定接触子の接点配置側の空間で開成状態の上記可動接触子の接点と対向する位置に配置された消弧板とを備え、且つ、接触子開閉動作時の接点の軌跡を含む平面の両側に配置された絶縁物にて挟まれた空間を開成状態の上記可動接触子の接点から見たとき、上記固定接触子の接点近傍の空間巾よりも上記アークランナ近傍の空間巾の方が小さくなるように構成したので、高い限流性能と消弧板による高い消弧性能とを同時に得ることができる。
【0056】
本発明に係る第1の回路遮断器は、上記第1ないし第4のいずれかの限流機構を備えたので、電流ピーク以降のアーク電圧を高めることなく、限流動作時のアーク電圧の立上りを早めることができ、筐体強度に制限を受けることなく、より高い限流性能を有する回路遮断器を提供することができる。
【0057】
本発明に係る第2の回路遮断器は、限流機構と、上記限流機構の少なくとも一方の接触子を開閉動作させる開閉機構とを備え、上記限流機構と上記開閉機構とを別の筐体にて収納してなるので、限流動作時に上記絶縁物から発生する水素含有ガスが限流機構の外へ逃げ難くアークに効果的に作用する。しかも、ガスが逃げ難くガス圧が高いので、酸化カドミウムが混入された接点とアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物との組合せによる、上記アーク電圧の立上りを早める効果がより顕著となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による限流機構およびそれを備えた回路遮断器の要部の構成を説明するための断面図である。
【図2】 図1の固定接触子と絶縁物を上方より見た平面図である。
【図3】 図1の固定接触子と絶縁物を分解した部分断面斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係り、基礎的アーク特性を説明するための実験構成図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係り、基礎的アーク特性を説明するための実験に用いた電極近傍の部分断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1に係り、基礎的アーク特性を説明するための電流および電圧波形の模式図である。
【図7】 本発明の実施の形態2による限流機構およびそれを備えた回路遮断器の固定接触子および絶縁物を上方より見た平面図である。
【図8】 本発明の実施の形態2による限流機構およびそれを備えた回路遮断器の固定接触子と絶縁物を分解した部分断面斜視図である。
【図9】 本発明の実施の形態3による限流機構およびそれを備えた回路遮断器の要部の構成を説明するための部分断面斜視図である。
【図10】 本発明の実施の形態3による限流機構およびそれを備えた回路遮断器の全体構成を説明するための分解斜視図である。
【図11】 本発明の実施の形態3による限流機構およびそれを備えた回路遮断器の固定接触子と絶縁物を分解した部分断面斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態4による配線用遮断器の一部を破断して内部を示す側面図である。
【図13】 従来の限流機構を説明する側面図である。
【符号の説明】
1,1a 可動接触子、 2,2a 可動接点、 3 可動アーム、 4 回転軸、 5,5a 固定接触子、 6,6a 固定接点、 7 固定導体、 7a 電路、 8 絶縁物、 11 スリット、 12 消弧板、 15 アークランナ、 16 消弧側板、 22 消弧ユニット、 23 機構部、 26 ベース、 27 カバー、 29 バネ、 31 標準回路遮断器、 32 限流ユニット、 33 切欠き部、 34 通気路、 101,102 丸棒電極、 103 電圧計、 104 電流計、 105 投入スイッチ、 106 交流電源、 107 筒状の絶縁物、 108 圧力計。
Claims (6)
- 一端部に各々接点を有し、上記接点が接離可能に支持された接触子対と、閉成状態の上記接点対近傍で上記接触子の開閉動作を妨げないように上記接触子開閉動作時の接点の軌跡を含む平面の少なくとも両側に配置され、限流動作時に上記接点間に発生するアークの熱により水素を含んだガスを発生する絶縁物とを備える限流機構において、上記接点対の少なくとも一方が、銀または銅を主たる成分として酸化カドミウムが混入された材料にて構成され、接触子対の少なくとも一方を略L字状とし、上記略L字状の短い方の辺の先端部に接点を固着し、且つ、閉成状態の接点対を四方より筒状に取囲むように上記絶縁物を配置したことを特徴とする限流機構。
- 限流動作時の電流瞬時値が3.6kA以上で、且つアーク外周部の圧力が5.9×105N/m2以上であることを特徴とする請求項1記載の限流機構。
- 接触子対には、閉成状態において対向して略並行且つ反対方向の電流が流れる電路が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の限流機構。
- 接触子対の一方を略L字状として可動接触子とし、上記略L字状の短い方の辺の先端部に接点を固着し、他方を固定接触子とし、上記固定接触子の接点を有する端部から閉成状態の上記可動接触子より遠ざかる方向に伸びるアークランナと、上記固定接触子の接点配置側の空間で開成状態の上記可動接触子の接点と対向する位置に配置された消弧板とを備え、且つ、接触子開閉動作時の接点の軌跡を含む平面の両側に配置された絶縁物にて挟まれた空間を開成状態の上記可動接触子の接点から見たとき、上記固定接触子の接点近傍の空間巾よりも上記アークランナ近傍の空間巾の方が小さくなるように構成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の限流機構。
- 上記請求項1ないし4のいずれかに記載された限流機構を備えたことを特徴とする回路遮断器。
- 限流機構と、上記限流機構の少なくとも一方の接触子を開閉動作させる開閉機構とを備え、上記限流機構と上記開閉機構とを別の筐体にて収納してなることを特徴とする請求項5記載の回路遮断器。
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