JPH08287813A - 限流素子および配線用遮断器 - Google Patents

限流素子および配線用遮断器

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JPH08287813A
JPH08287813A JP9373595A JP9373595A JPH08287813A JP H08287813 A JPH08287813 A JP H08287813A JP 9373595 A JP9373595 A JP 9373595A JP 9373595 A JP9373595 A JP 9373595A JP H08287813 A JPH08287813 A JP H08287813A
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JP9373595A
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Inventor
Takao Mihashi
孝夫 三橋
Mitsugi Takahashi
貢 高橋
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接点の消耗が少なく、確実に再通電可能で損
失も少なく異常温度上昇も防止できるような信頼性の高
い限流素子および配線用遮断器を得る。 【構成】 限流動作時にアークが発生する接触子対3
0、60の少なくとも接点10、40部分を筒状絶縁物
70内空間に設け、この接触子対と抵抗体80を電気的
並列に接続し、通常通電時にはバネ90等により適切な
接圧を持って接触子対を接触させている。また、接触子
対が、一端に可動接点が固着されたほぼ棒状の導体部を
有する可動子と、上記可動接点と接離可能な固定接点が
一端に固着されたほぼ棒状の導体部を有する固定子とを
具備しており、少なくとも上記接点近傍の棒状導体部が
中空状に形成されている。また、少なくとも上記接点近
傍の棒状導体部の側面に回転方向が上記可動子側と固定
子側では互いに逆方向となるような螺旋状の溝が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、限流動作時にアーク
を発生する限流素子および配線用遮断器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】図50は例えば特公平1―43973号
公報に示された従来の配線用遮断器を示す部分断面図、
図51は図50の右側面図、図52は図50に示した限
流素子の電気的接続状態を説明する簡略構成図である。
図において、30は可動子であり、可動接点10と磁性
材料からなる支持体15を有する。60は固定接点40
を有する固定子である。接触子対は前記可動子30と前
記固定子60により構成される。280は前記接触子対
と電気的直列に接続される励磁コイル、90は前記接触
子対の接点10、40に適切な接触圧力を発生させるバ
ネ、95はバネかけ、70は接触子対を囲む筒状絶縁
物、110は筒状絶縁物70に設けた排気穴、135は
ピストン、300はパッキン、150a、bは端子部、
140は限流素子130と導体290により電気的直列
接続される遮断器、250は遮断器のハンドルである。
【0003】次に動作について説明する。通常通電時、
限流遮断器には遮断器140、導体290、励磁コイル
280、可動子30、固定子60、端子部150bの経
路で電流が流れる。限流素子130が限流動作を行うべ
き大きさの電流が流れると、可動接点10と固定接点4
0との間の電磁反発力により接点が開極しアークが発生
する。このアークにより接点間の圧力が上昇するので、
可動子30のピストン135がバネ90の力に抗して押
し動かされる。さらに、可動子30の一部は磁性材料の
支持体15により構成されているので、コイルプランジ
ャを構成する励磁コイル280からも同時にその開極を
支援する力を受ける。この可動子30が開極方向に移動
するときに、可動接点背面側の気体が排気穴110より
排気され、アークにより上昇した圧力が付加的に排出さ
れる。そして、バネ90の力に抗して開極を保持するの
に十分な圧力を維持できなくなるまで開極が保持され
る。
【0004】続いて、限流素子を通過する電流が減少
し、アークの圧力がある値以下に減少すると、バネ90
の力により可動子30は閉極動作を開始する。この時、
閉極過程を遅延させるために、排気穴110は閉極方向
に対して鋭角をなすように設けられており、排気の流体
抵抗を大きくしている。また、この排気穴110の方向
は、開極動作時の排気の流体抵抗が小さくなる傾斜とな
る。
【0005】このようなアークを発生する限流素子で
は、主に接点10、40間に発生する電気抵抗と励磁コ
イル280のインダクタンスとにより、回路を流れる事
故電流が限流される。この接点対はシリンダー状の狭い
空間に設けられているので、限流動作時に発生するアー
クの圧力が上昇し、アークの抵抗率が高くなる。従っ
て、限流に必要な高いアーク抵抗が得られる。また、図
30では円筒形のパッキン300により閉極時のピスト
ン135が封止されているので、僅かな過電流でもパッ
キン300内空間の圧力が十分上昇し、接触装置が開極
して限流が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の限流素子は以上
のように構成されており、励磁コイル280と接触子対
30、60とが電気的直列に接続されているので、限流
動作中において、全ての電流が接点対10、40を通過
する。そのため、接点10、40間に注入されるエネル
ギーが大きく、接点10、40の消耗が激しく、限流動
作後の再通電時において、通電不能、接点接触抵抗が増
大することによる通電損失や接点接触面での異常温度上
昇等の問題があった。さらに、このような限流素子を用
いた配線用遮断器では、上記接点接触面での異常温度上
昇のために端子部の温度が上がり規格をオーバーした
り、周囲の絶縁物の劣化を速めたり、遮断器140の電
流検出部の動作特性にも悪影響を及ぼして誤差の原因と
なるというような問題点があった。また、従来の限流素
子では、限流動作時の可動子30の開極を助けるため
に、励磁コイル280が必要であり、装置が大型化する
という欠点があった。また、従来の限流素子では、可動
子30の全ての部分がシリンダー状空間内にあるので、
開極動作にともない可動接点10背面側の圧力が上昇
し、可動子30の開極速度があまり速くならないという
問題点があった。
【0007】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、限流動作による接点等の消耗が少
なく、限流動作後においても確実に再通電可能で損失も
少なく接点接触面での異常温度上昇も防止できるような
信頼性の高い限流素子および配線用遮断器を得ることを
目的としている。
【0008】さらに、限流性能の優れた信頼性の高い限
流素子を得ることを目的としている。
【0009】さらに、限流動作時における限流素子内の
圧力上昇による破損を防止できる信頼性の高い限流素子
を得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る限流素子は、限流動作時に開極して接点間にアークが
発生する接触子対と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物
と、通常通電時に上記接触子対の接点に接圧を発生させ
る手段と、上記接触子対と電気的並列に接続された抵抗
体とを備えたものである。
【0011】請求項2記載の発明に係る限流素子は、限
流動作時に開極して接点間にアークが発生する接触子対
と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物と、通常通電時に上
記接触子対の接点に接圧を発生させる手段とを備えた限
流素子において、上記接触子対が、一端に可動接点が固
着されたほぼ棒状の導体部を有する可動子と、上記可動
接点と接離可能な固定接点が一端に固着されたほぼ棒状
の導体部を有する固定子とを具備しており、少なくとも
上記接点近傍の棒状導体部が中空状に形成されているも
のである。
【0012】請求項3記載の発明に係る限流素子は、限
流動作時に開極して接点間にアークが発生する接触子対
と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物と、通常通電時に上
記接触子対の接点に接圧を発生させる手段とを備えた限
流素子において、上記接触子対が、一端に可動接点が固
着されたほぼ棒状の導体部を有する可動子と、上記可動
接点と接離可能な固定接点が一端に固着されたほぼ棒状
の導体部を有する固定子とを具備しており、少なくとも
上記接点近傍の棒状導体部の側面に回転方向が上記可動
子側と固定子側では互いに逆方向となるような螺旋状の
溝が形成されているものである。
【0013】請求項4記載の発明に係る限流素子は、請
求項1記載のものにおいて、抵抗体を筒状絶縁物の周囲
に配置したものである。
【0014】請求項5記載の発明に係る限流素子は、請
求項1ないし4の何れかに記載のものにおいて、接触子
対を構成する少なくとも一方の可動子の可動接点以外の
一部が開極動作により筒状絶縁物に囲まれる空間外に移
動するように構成したものである。
【0015】請求項6記載の発明に係る限流素子は、請
求項1ないし4の何れかに記載のものにおいて、可動接
点の最大開極位置近傍より開極方向側または固定接点近
傍に排気穴を設けたものである。
【0016】請求項7記載の発明に係わる限流素子は、
請求項1ないし4の何れかに記載のものにおいて、筒状
絶縁物の内面に対して可動子の少なくとも一部がピスト
ン状になるように構成したものである。
【0017】請求項8記載の発明に係わる限流素子は、
請求項1ないし4の何れかに記載のものにおいて、筒状
絶縁物の内部で少なくとも一方の接触子の接点近傍に当
該接触子と同電位となる転流電極を設けたものである。
【0018】請求項9記載の発明に係わる配線用遮断器
は、異常電流を検出し自動的に電路を開放する手段を筐
体内に有する配線用遮断器において、上記電路と直列に
接続された請求項1ないし3の何れかに記載の限流素子
を上記筐体内に組み込んだものである。
【0019】請求項10記載の発明に係わる配線用遮断
器は、電路を開放する手段として、少なくとも一つの接
触子対とこの接触子対で発生するアークを消孤する消孤
室を有する請求項9記載の配線用遮断器において、限流
素子内の圧力を上記消孤室に導く手段を有するものであ
る。
【0020】
【作用】請求項1記載の発明における抵抗体は、接触子
対と並列に接続され、限流動作時に上記接触子対を流れ
る電流の一部が上記抵抗体に分流するので、接点の消耗
が減少する。
【0021】請求項2記載の発明における限流素子は、
可動導体または固定導体から接点接触点までの電流経路
が接点表面に対して平行な成分が大きくなるように構成
したので、大電流が流れたときの接点反発力が増大し、
可動子の開極速度が大きくなりアーク電圧の立ち上がり
が速くなる。その結果、限流性能が向上し、接点消耗が
低減される。
【0022】請求項3記載の発明における限流素子は、
可動導体と固定導体の電流が互いに逆回転の螺旋状に流
れるように構成したので、大電流が流れたときに可動導
体と固定導体の間に電磁反発力が働き、可動子の開極速
度が大きくなりアーク電圧の立ち上がりが速くなる。そ
の結果、限流性能が向上し、接点消耗が低減される。
【0023】請求項4記載の発明における抵抗体は、筒
状絶縁物の周囲に配置され、少ない部品数で筒状絶縁物
の補強が可能となる。
【0024】請求項5記載の発明における可動子は、ア
ークの圧力に押されて開極し、この開極にともない可動
子の可動接点と反対側の部分が筒状絶縁物に囲まれる空
間の外に移動するので、アークの圧力を効果的に開極の
力に利用できる。その結果、限流性能が向上する。
【0025】請求項6記載の発明における排気穴は、可
動接点の最大開極位置近傍より開極方向側または固定接
点近傍に位置し、アークの圧力の一部を外部に排出する
ことにより筒状絶縁物内の圧力の異常上昇を防止し、且
つ、可動接点または固定接点表面への溶融物等の付着を
防ぐ。その結果、限流性能が向上する。
【0026】請求項7記載の発明における可動子は、そ
の一部が筒状絶縁物の内面に対してピストン状になり、
可動子と筐体のしゅう動部がアークに直接暴露されない
ので、溶融物等が前記しゅう動部に付着することを防げ
る。
【0027】請求項8記載の発明における限流素子は、
可動接点と固定接点間のアークが転流電極間に転流する
ように構成したので、可動接点と固定接点の損傷を低減
することができる。
【0028】請求項9記載の発明における配線用遮断器
は、請求項1記載の限流素子を用いたので、限流素子の
接点消耗が少なく、再通電時の通電不能や接点接触面で
の異常温度上昇等による不都合を防止できる。
【0029】請求項10記載の発明における配線用遮断
器は、短絡遮断時に限流素子内部の圧力により消孤室へ
ガスを吹き付けるように構成したので、消孤室内のガス
の流れが強まり遮断性能が向上する。
【0030】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の実施例1を図について説明す
る。図1において、30は可動接点10を有する可動子
であり、固定接点40を有する固定子60と接触子対を
形成する。可動子30は、上下方向に移動可能にしゅう
動接触子101により電気的に導体290と接続されて
おり、バネ90により適切な圧力にて可動子30と固定
子60とが接触する。また、70は筒状絶縁物であり、
同図では、前記接触子対が見えるように一部を切り欠い
ている。80は前記接触子対と電気的並列に接続されて
いる抵抗体であり、限流動作時に流れる電流により溶断
しない熱容量を有している。340はネジである。ま
た、図2は、図1の限流素子の電気的接続状態を示した
簡略構成図である。
【0031】図1、2に示す限流素子では、通常通電時
の主な電流は、端子部150a、導体290、しゅう動
接触子101、可動子30、固定子60、端子部150
bの経路で流れ、抵抗体80にはほとんど電流が流れな
い。この時の主な通電損失は、しゅう動接触子101と
可動子30との接触面での発熱、および、可動接点10
と固定接点40との接触面での発熱であり、図50〜5
2で示した従来の限流素子に比べ、励磁コイル280が
直列接続されていない分だけ通電損失が減少する。
【0032】事故が発生し限流素子に所定の値以上の電
流が流れると、接点10、40接触面の接触点への電流
集中により発生する電磁反発力が、バネ90による接圧
に勝り接点10、40を開極する。開極と同時に接点1
0、40間にはアークが発生し、筒状絶縁物70と両接
点10、40とに囲まれる空間の圧力が急上昇する。こ
の圧力により可動子30の開極動作が加速され、瞬時に
最大開極位置に達する。この時、筒状絶縁物70を有機
絶縁物などのガスを発生し易い材料で構成すると、先述
の圧力上昇が一層速くなり、開極速度が向上する。
【0033】この接点10、40間に発生したアークは
電流の増大とともに径方向に膨張し、絶縁物から発生す
る蒸気により冷却されるとともに、筒状絶縁物70内の
圧力の上昇にともないアークを形成しているプラズマ粒
子間の衝突が増大してアーク抵抗が上昇する。従って、
接触子対30、60間の電位差が増大し電流の一部が並
列接続されている抵抗体80へと分流する。なお、並列
抵抗体80の抵抗値は、事故回路の電流をどの程度限流
するかにより決定される。また、並列抵抗体80は、限
流動作時に流れる電流により溶断しない容積を有する必
要がある。
【0034】この抵抗体80への分流により、接点1
0、40を通過する電流値が減少し、両接点10、40
の消耗を抑えることができる。従って、事故電流限流遮
断後の再通電においても、接点10、40間の通電損失
が大幅に増加することがなく、繰り返し限流動作を実現
できる。
【0035】ところで、図50に示す従来の限流素子で
は、可動子30の全ての部分がほぼ密閉された筐体内に
設けられており、可動子30をアークの圧力にて素早く
開極させようとすると、排気穴110が必ず必要とな
る。この従来の限流素子において排気穴110を設けな
いと、可動子30前面(アークが発生する面)の圧力上
昇とほぼ同時に可動子30背面の圧力も上昇するので、
アークによる圧力上昇を可動子の開極力に効果的に利用
できない。一方、図1に示す限流素子では、可動子30
の一部が、筒状絶縁物70内のアークが発生する空間の
外に飛び出るように設けられているので、アークの発生
にともなって可動子30がアークの圧力におされて素早
く開極する。従って、可動子30は、筒状絶縁物70、
可動子30および固定子60に囲まれる空間の圧力上昇
を効率的に開極の力として利用でき、さらに、開極にと
もなって前記空間の容積が増加していくので必ずしも排
気穴を必要としない。
【0036】また、抵抗体80への分流発生後は、アー
クへ注入されるエネルギーが図30に示す従来例に比べ
減少するので、筒状絶縁物70内空間の圧力が限流動作
後半において異常上昇することを防止でき、この異常圧
力上昇に起因する筒状絶縁物70の破損を防止すること
が可能となる。
【0037】実施例2.次に、本発明の実施例2を図3
について説明する。この例では、筒状絶縁物70の周囲
に抵抗体80が配置されている。すなわち、筒状絶縁物
70の回りを筒状の抵抗体80が覆っている。尚、図3
では可動子30と固定子60の構成が見えるように、筒
状絶縁物70と抵抗体80の一部を切り欠いて内部を示
している。バネ90は、図1の実施例とは異なり筒状絶
縁物70と可動子30との間に有り、可動子30に設け
たバネかけ95にかかっている。また、この限流素子の
電気的接続は、図2に示したものと同じである。
【0038】先述のように、限流動作時には接点間にア
ークが発生し、筒状絶縁物70内空間の圧力が上昇す
る。図1に示した限流素子では、この圧力上昇により筒
状絶縁物70等が破損することがあり、これを防ぐため
の補強部品が必要となることがある。しかし、新たな部
品を用いると限流素子が複雑化、大型化する。そこで、
図3の実施例では、抵抗体80を筒状にして筒状絶縁物
70を覆うことにより抵抗体80に補強部品の機能をも
たせ、部品点数を増やすことなく小型で筒状絶縁物70
等が破損しにくい限流素子を実現できる。
【0039】ところで、抵抗体80の抵抗値は断面積に
反比例し、長さに比例する。一方、熱容量を決定する容
積は断面積に比例し、長さに比例する。従って、小型化
のために抵抗体80の長さに制限がある場合、抵抗率の
低い材料を用いると、必要な熱容量を確保できる断面積
では所望の値より小さい抵抗値しか得られず、抵抗率の
高い材料を用いると、所望の値の抵抗値を得る断面積で
は必要な熱容量を確保できないことがある。因って、両
方の要求を満たす断面積が存在するように適切な抵抗率
の抵抗体を選ぶ必要がある。
【0040】実施例3.本発明の実施例3を図4につい
て説明する。図4におけるしゅう動接触子101は、前
述の図3に示した限流素子と異なり筒状絶縁物70の内
側の空間において可動子30と接触するように設けられ
ている。尚、図4では、簡略のため端子部150aは省
略したが例えばしゅう動接触子101に接続されてい
る。図5は、図4の筒状絶縁物70と抵抗体80の一部
を取り去ってしゅう動接触子101と可動子30に関す
る部分を取り出したものである。
【0041】図3に示すように、しゅう動接触子101
が筒状絶縁物70の外部空間に設けられている場合、限
流動作時に可動子30としゅう動接触子101の間に大
きな電流が流れると、可動子30としゅう動接触子10
1の接触面にて電磁反発力が働き接触点が浮いて可動子
30としゅう動接触子101との間にアークが発生する
恐れがある。このアークにより、可動子30としゅう動
接触子101の溶着等が発生し、可動子30がしゅう動
不能になるなどの問題が発生することがある。そこで、
図4のように筒状絶縁物70の内側空間にしゅう動接触
子101を設けると、筒状絶縁物70内空間の圧力上昇
によってしゅう動接触子101が図中の矢印の方向に力
を受けるので、先述の接触点が浮くことによるアークの
発生を防ぐことができる。
【0042】また、図4では、図3の抵抗体80としゅ
う動接触子101を接続する導体290に相当する部品
を省略、抵抗体80としゅう動接触子101を直接接続
している。このような一体化により、さらに小型化でき
る。
【0043】実施例4.本発明の実施例4を図6につい
て説明する。図6に示す限流素子では、可動子30と抵
抗体80とを可とう導体100にて接続している。この
ように可とう導体100を用いると、先述の図3の示す
ようにしゅう動接触子101を利用した場合に発生する
幾つかの問題を解決できる。例えば、可動子30としゅ
う動接触子101間アークの発生による可動子30のし
ゅう動不能、可動子30としゅう動接触子101間の接
触抵抗による通電損失、限流動作時に発生する溶融物や
加工時に発生する屑などが可動子30としゅう動接触子
101間に挟まることによる異常温度上昇などである。
尚、図6では、簡略のため端子部等は省略している。
【0044】実施例5.本発明の実施例5を図7につい
て説明する。図7に示す限流素子では、可動子30と抵
抗体80とを導体にて構成されるベローズ102にて接
続している。このようにベローズ102を用いると、先
述の図6の実施例で示したものと同様な効果が得られ
る。
【0045】また、図8は、図7のベローズ102の部
分断面図であり、図中、黒の矢印が電流の方向を示して
いる。このベローズ102の電流方向を示す矢印は、互
いに隣り合う矢印と反対方向となっている。従って、互
いに隣り合う矢印で示される電流は互いに反発し合い、
ベローズ102が伸びる方向、言い替えれば、開極動作
を支援する方向(図8中、白抜き矢印の方向)へと可動
子30を押し上げる。さらに、ベローズ102を用いる
ことによりアークが発生する筒状絶縁物内の空間を密閉
でき、アーク発生にともなう圧力を可動子30の開極に
効果的に利用できる。このような理由により、図7に示
すような構成にすると、限流素子の開極速度が向上し、
アーク電圧の上昇速度が速くなり、限流性能が一層向上
する。
【0046】実施例6.本発明の実施例6を図9につい
て説明する。図9は、実施例6による限流素子の要部で
ある可動子30、抵抗体80の一部、およびベローズ1
02を示しており、抵抗体80の内側に配置されている
筒状絶縁物は省略している。この例では、図7の限流素
子と異なり、ベローズ102を筒状絶縁物内の空間側に
設けてあり、アーク発生にともなう圧力によりベローズ
102は縮む方向に動き、可動子30の開極を支援す
る。しかしながら、先述のようにベローズ102に電流
を流すとベローズ102は伸びる方向に力を受けるの
で、可動子30の開極を妨げる。そこで、可動子30と
抵抗体80との電気的接続をベローズ102と別部品
(例えば、可とう導体)にて行い、ベローズ102を絶
縁体もしくは高抵抗体にて構成するとよい。
【0047】実施例7.本発明の実施例7を図10につ
いて説明する。図10に示す限流素子では、リボン状の
抵抗体80を筒状絶縁物70に巻つけるように配置して
いる。この限流素子の回路は、図11に示すように、接
触子対30、60に並列して抵抗とコイル80が直列に
接続された形で表わせる。このような回路構成では、ア
ーク発弧直後の限流動作初期における接触子対30、6
0から抵抗体80への電流の転流が、コイル成分の付加
により図2の実施例1のような抵抗成分のみの場合に比
べてゆるやかになる。そのため、接点間の初期アーク
に、より大きなエネルギーが注入され、筒状絶縁物70
内空間の圧力が素早く立ち上がるので、可動子30の開
極速度をより速くすることができる。
【0048】また、抵抗体80を筒状絶縁物70に巻つ
けるように配置することにより、抵抗体80の長さを長
くすることができ、小形の限流素子においても所望の抵
抗値を持つ抵抗体80を得ることが可能となる。
【0049】実施例8.本発明の実施例8を図12につ
いて説明する。図12に示す限流素子では、接点接触面
に適切な接触圧力を与えるバネ90を抵抗体80の上方
に設けている。図13は図12の限流素子を上方から見
た平面図であり、図14は図13のA−A線断面図であ
る。尚、図14におけるバネ90は、自然長より伸びた
状態である。
【0050】図3の実施例2では、バネ90を筒状絶縁
物70の内部空間に設けているが、この内部空間はアー
クの発生にともない非常に高温・高圧となるので、バネ
90が鈍ってしまい限流動作後の再通電時に十分な接圧
が得られない恐れがある。そこで、図12のようにバネ
90を筒状絶縁物70の外に設ければ、バネ90が高温
・高圧の状態にさらされることがなく、バネ90の鈍り
が生じ難い。
【0051】尚、図12〜図14では、可動子30と抵
抗体80の電気的接続をしゅう動接触子101にておこ
なったが、図15に示す変形例のように、可とう導体1
00にて接続してもよい。
【0052】実施例9.この発明の他の実施例を図16
について説明する。図16に示す限流素子では、筒状絶
縁物70および抵抗体80を貫通する排気穴110を設
けている。図17は図16の限流素子を上方から見た平
面図であり、図18は図17のA−A線断面図である。
図18に示すように、排気穴110は、可動接点10の
最大開極位置近傍より開極方向側すなわちこの例では最
大開極位置における可動接点10の接触面より図に向か
って上方に配置されている。
【0053】図3に示す実施例2では、アークが発生す
る筒状絶縁物70内の空間はほぼ密閉されており、可動
子30の開極動作により内部空間容積が増加する。しか
し、可動子30が最大開極位置に達し、ストッパ等にて
可動子30の動きが制限されると上記容積は一定とな
る。このような容積が制限された密閉空間にてアークを
発生させると空間内の圧力は数十気圧以上まで上昇する
ことがあり、限流素子が破損する恐れがある。
【0054】そこで、図16に示すように排気穴110
を設けると、筒状絶縁物70内空間の圧力が外部に逃
げ、上記破損を防ぐことができる。さらに、排気にとも
ない筒状絶縁物70内空間の溶融物、煤などを限流素子
外部に排出でき、溶融物、煤などが接点10、40接触
面に付着することに起因した再通電時の異常温度上昇を
防ぐことができる。特に、図18に示すように、排気穴
110を最大開極位置における可動接点10の接触面近
くに設けることにより、可動接点10接触面への上記付
着を効果的に防げ、限流動作後も可動接点10表面を通
電に適した状態に維持できる。
【0055】また、排気穴110は、開極初期において
は可動接点10の背面に位置するので、開極動作時には
可動子30の開極動作を妨げず、閉極動作時には排気穴
110が両接点10、40間にある場合に比べて可動子
30により押し出されるガスが排気され難く、閉極動作
が遅れる。従って、限流動作後の接点の溶着を防ぐこと
ができる。
【0056】実施例10.本発明の実施例10を図19
について説明する。図19に示す限流素子では、限流動
作時の排気ガスが上方に排出されるように排気穴110
を可動子30側の導体290に設け、さらに、可動子3
0に前記排気ガスの圧力を受ける受圧板350を設けて
いる。受圧板350には、案内棒360が貫通する複数
の穴が設けられ、開閉極動作時の可動子30のブレを防
ぐ構成となっている。
【0057】このような構成にすると、限流動作時の圧
力上昇による限流素子の破損の防止、筒状絶縁物70内
空間の溶融物、煤などの限流素子外部への排出等が可能
となる。さらに、排気ガスの圧力を受圧板350で受け
ることにより可動子30の開極に利用できる。
【0058】ところで、開極と同時に発生したアークの
エネルギーにより筒状絶縁物70内空間の圧力が上昇す
る。この圧力は、排気穴110からのガス排気により外
部に排出される。可動子30が最大開極位置に達し閉極
動作に移った時点においても、外部圧力より筒状絶縁物
70内空間の圧力の方が高いので、排気穴110からの
ガスの排出が持続する。さらに、可動子30の閉極動作
により筒状絶縁物70内のガス空間の容積が減少するの
で、筒状絶縁物70内空間のガスが押し出される。この
ようなガス排気の圧力をも受圧板350にて受けるの
で、可動子30の閉極動作をいっそう遅らせることとな
り、接点の溶着を防止できる。
【0059】また、図19の実施例では、可動子30の
一部を管状にし、その中に接圧を発生するバネ90を配
置している。このような構成にすると、バネ90がアー
クによる高温・高圧ガスに暴露されることがないので限
流動作後のバネ90の鈍りを防止できる。
【0060】実施例11.本発明の実施例11を図20
について説明する。図20に示す限流素子では、筒状絶
縁物70および抵抗体80を貫通する排気穴110を設
けてあり、排気穴110は固定接点40近傍に配置され
ている。
【0061】このような構成にすると、限流動作時の圧
力上昇による限流素子の破損の防止、筒状絶縁物70内
空間の溶融物、煤などの限流素子外部への排出等が可能
となる。この溶融物、煤などの排出により、再通電時の
異常温度上昇を防ぐことができ、特に、図20に示すよ
うに、排気穴110を固定接点40の接触面近くに設け
ることにより、限流動作後も固定接点40表面を通電に
適した状態に維持できる。
【0062】図20の実施例の変形例を図21に示す。
図21では、固定子60側の導体290に排気穴110
を設けており、図20の実施例と同様な効果を発揮す
る。
【0063】実施例12.本発明の実施例12を図22
について説明する。図22に示す限流素子では、可動接
点10とバネかけ95との間の部分に、筒状絶縁物70
の内側をシリンダーとするピストン135を設けてい
る。
【0064】このような構成にすると、開極と同時に発
生したアークの圧力の殆ど全てが、可動接点10とピス
トン135に加わるので、可動子30の開極速度を速め
ることができる。特に、筒状絶縁物70、可動子30、
固定子60に囲まれたアークが発生する空間の容積が小
さい開極直後において、上記効果が顕著となる。また、
ピストン135を設けることにより、バネ90が直接ア
ークに暴露されることがないので、限流動作後のバネ9
0の鈍りを防止できる。さらに、ピストン135を設け
ることにより、溶融物、煤などがしゅう動接触子101
と可動子30の間にはさまり可動子30が閉じた状態に
復帰不能になるのを防止でき、繰り返し限流動作の信頼
性を向上できる。
【0065】尚、図22では、バネかけ95とピストン
135をそれぞれ設けたが、これらを同一の部品にて構
成してもよい。
【0066】実施例13.図23は本発明の実施例13
による限流素子の接触子構造を示し、(a)は側面図、
(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(a)のB
−B線断面図である。他の構成は例えば図1や図3の実
施例と同様である。図において、20は一端に可動接点
10が固着されたほぼ棒状の導体部すなわち可動導体、
50は一端に固定接点40が固着されたほぼ棒状の導体
部すなわち固定導体である。本実施例では、可動子30
を構成する可動導体20と固定子60を構成する固定導
体50が中空状になっている。
【0067】このような接触子構造の限流素子では、接
点反発力が強化される。図24は接点10、40が接触
しているときの接点内部の電流経路を模式的に示した図
である。可動接点10と固定接点40の接触は実際には
多数の微小接触点で形成されている。この微小接触点を
図では黒丸Pで表わしている。電流が可動子30から固
定子60へ流れる場合、可動導体20が中空状のため可
動導体20から可動接点10へ電流が流れ込む場所は図
24に示すように可動接点10の周辺部11に限られ
る。可動接点10の周辺部11に流れ込んだ電流は、微
小接触点Pに向かって図の矢印で示すような経路で流れ
る。固定接点40側でも同様に、各微小接触点Pに流れ
込んだ電流は固定接点40と固定導体50の接続部、す
なわち固定接点40の周辺部41に向かって、図の矢印
で示すような電流経路をとる。このために可動接点10
と固定接点40の内部の電流は、接点表面に平行で互い
に逆方向の成分が多くなる。この結果、可動接点10と
固定接点40の内部の電流I1とI2間には電磁反発力が
働く。従って、接点接触点の電流集中に起因する接点反
発力だけを利用した例えば実施例1に示した限流素子の
可動子30の開極力よりも、本実施例における可動子3
0の開極力は大きくなる。このように接点反発力が強化
されるために、事故電流などの大電流が流れたときの可
動子30の開極初期の速度が高まり、大電流の流れはじ
めのアークが急速に伸ばされるためアーク電圧の立ち上
がりが速くなる。この結果、事故電流が発生した場合の
限流素子の動作(限流作用)が早まり、より保護性能が
向上する。
【0068】この後の動作は実施例1と同様、図25に
示すようにアークAが発生し可動接点10と固定接点4
0及び筒状絶縁体70で囲まれた限流素子の内部空間7
5の圧力が上昇すると、可動子30の開極はさらに加速
され、可動子30は最大開極位置に達する。また同時に
アーク電圧により並列抵抗体(図示せず)に事故電流が
分流し、アーク電流が減少するため可動接点10、固定
接点40の損傷が低減することなども同様である。
【0069】ところで、限流動作中の接点消耗は、接点
10、40に注入されるエネルギーにより決定される。
前記エネルギーは、電極降下電圧と接点10、40を通
過する電流値との積を、アークが発弧している時間範囲
にて積分した値とほぼ等しい。電圧降下電圧はほぼ一定
と考えることができるので、限流動作中の接点消耗は接
点10、40を通過する電流値により決定されると言え
る。従って、限流性能の向上により接点10、40を通
過する電流値を小さくすることは、同時に接点消耗の低
減を実現することに等しい。これらより、図23に示す
接触子構造を用いることにより、限流素子の接点消耗を
より低減できると言える。
【0070】実施例14.図26は上記実施例13の変
形例による接触子構造を示す。本実施例14では、可動
導体20は中空状ではあるが底部25を持ち、可動接点
10の全面が底部25にロウ付け等により接続されてい
る。底部25の厚さdをある程度小さくしておけば、上
記実施例13と同様な効果がある。さらに本実施例で
は、可動導体20と接点10のロウ付け面積を広くとれ
るためにロウ付けの信頼性が増す。また接点10が可動
導体20に広い面積で接続されているために、接点10
から導体20に熱が逃げ易く、通電時の接点10の温度
上昇が低減される。なお、上記説明では可動導体20が
底部25を持つ場合について示したが、中空状の固定導
体50も同様な底部を持ち、同様に固定接点40がロウ
付けされていてもよく、同様の効果が得られるのは言う
までもない。
【0071】実施例15.図27は実施例15による限
流素子の接触子構造を示す。本実施例では、可動接点1
0と固定接点40の表面の中央部に凸部65を形成し、
互いに中央の凸部65のみで接触するように構成してあ
る。このような構成にすると、図の矢印に示したように
互いに電磁反発力を作用し合う接点10、40内部の電
流成分が更に増え、より一層の接点反発力の強化が図ら
れる。
【0072】実施例16.図28は実施例16による限
流素子の接触子構造を示し、他の構成は例えば図1や図
3と同様である。本実施例においては、可動導体20と
固定導体50の側面に螺旋状の溝21、51が形成され
ており、これらの二つの溝21と51の螺旋の回転の方
向が互いに逆方向になっている。
【0073】事故電流などの大電流が流れるときは、大
電流の流れはじめのdI/dt(但しIは電流、tは時
間を表す)が大きいため、いわゆる表皮効果により電流
は導体20、50の側面部に多く流れようとする。本実
施例に示す接触子構造では導体20、50の側面には螺
旋状の溝21、51があるため、事故電流などの大電流
の流れはじめでは導体20、50には螺旋状の溝21、
51に沿って電流I1、I2が流れる。図29に示すよう
に、この電流による可動子30と固定子60の軸(図中
に一点鎖線で示す)方向の磁界Bは、可動導体20の溝
21と固定導体50の溝51の螺旋の向きが逆方向のた
めに、互いに逆方向となり可動子30と固定子60の間
には反発力が生じる。この結果、事故電流などの大電流
が流れたときの可動子の開極初期の速度が高まり、大電
流の流れはじめのアークが急速に伸ばされるためアーク
電圧の立ち上がりが速くなる。従って、本実施例に示す
接触子構造を採用すると、事故電流が発生した場合の限
流素子の動作(限流作用)が早まり、より限流性能が向
上する。
【0074】ところで、すでに実施例13で説明したよ
うに、限流性能の向上は限流動作中の接点消耗の低減に
つながる。従って、図28に示すように螺旋状の溝2
1、51を設けることにより、限流素子の接点消耗を低
減できると言える。さらに、図28のように螺旋状の溝
21、51を設けると、開極距離がある程度以上になる
と接点10、40表面近傍にて縦磁界(接点接触面に垂
直方向の磁界)が発生し、アークが接点10、40表面
に均一に安定して広がる。従って、アークスポットが接
点10、40の一部に集中することによる局所的な接点
消耗を防止することができる。
【0075】実施例17.上記実施例16では螺旋状の
連続した溝21、51を導体20、50の側面に形成し
ているものを示したが、溝を設けると、導体20、50
の機械的強度の低下は避けられない。そこで、図30に
示すように、溝21、51を螺旋に沿って飛び飛びに設
けることにより、上記機械的強度の低下をある程度おさ
えることができる。
【0076】実施例18.上記実施例16、17では、
導体20、50の側面の表面に表皮効果により電流が流
れるときに、螺旋状の溝21、51により螺旋状の電流
となるように構成しているが、図31に示すように導体
20、50を中空の導体とし側面から中空部に貫通して
螺旋状の溝すなわちスリット22、52を設けて(換言
すれば、リボン状の導体を螺旋状に巻回して)導体2
0、50の電流路を螺旋状に構成してもよい。この構成
では、表皮効果に関係なく導体20、50の電流は全て
が螺旋状となり可動子30、固定子60を互いに反発さ
せる電磁力が発生する。従って、可動導体20、固定導
体50の全ての電流による電磁力により可動子30が開
極するため、限流性能がさらに向上する。
【0077】実施例19.上記実施例18において、図
32に示すように可動導体20、固定導体50の中空の
部分に例えば棒状の磁性体85を設けてもよい。磁性体
としては、鉄やフェライト等が使用できる。このように
構成すると、導体20、50を流れる螺旋状の電流が磁
性体85を巻いているので、これらの電流による磁場が
強められ可動子30に働く電磁力が更に増加し、限流性
能も増加する。
【0078】実施例20.図33は本発明に対応する限
流素子の実施例を示す断面図である。本実施例では、筒
状絶縁体70の内部には可動子30と固定子60の他に
転流電極120a、120bが設けられている。図に示
すように摺動接触子101によって可動子30と電気的
に接続されている可動子側の導体290に可動子側の転
流電極120aが設けられている。可動子側の転流電極
120aは、可動子側の導体290の筒状絶縁体70の
内側に向く面に可動子30と同心円筒状の凸部として形
成されている。また固定子側の転流電極120bは、固
定子60が取り付けられている固定子側の導体290の
固定子60が取り付けられている面に、固定子60と同
心円筒状の凸部として設けられている。尚、図33では
可動子30を固定子60に適切な接圧をもって接触させ
ておくためのバネは、省略している。
【0079】このような構成の限流素子では、大電流が
流れて前に述べたように接点反発力と接点間に発生した
アークによる圧力上昇によって可動子30が開極したと
きに、可動接点10および固定接点40の各々の近傍に
同電位の転流電極120aと120bがあるために、図
34に示すように可動接点10、固定接点40上のアー
クの足が、転流電極120a、120bにも広がる。接
点表面に注入される主なアークのエネルギーは電気的な
エネルギーであり、これは接点表面の単位面積あたり電
流密度に電極降下電圧を乗じた値である。従ってアーク
の足が転流電極120a、120bに広がると接点1
0、40上の電流密度が減少するため、接点10、40
へのエネルギー入力が減少する。この結果、本実施例の
ように転流電極120a、120bを設けると可動接点
10、固定接点40の損傷を低減することができる。こ
の結果、限流動作後の接点の接触抵抗の劣化を抑えるこ
とができ、通電損失を更に減少させることができる。
【0080】また本実施例のように、転流電極120
a、120bが筒状絶縁体70の内面に接していると、
アークの足が転流電極120a、120bに広がるとア
ークの熱が筒状絶縁体70に一層吸収され筒状絶縁体7
0の発生ガスが多くなり、限流素子の内部空間75の圧
力上昇が速くなって可動子30の開極速度が増大すると
いう効果もある。この結果、限流性能も向上する。
【0081】尚、上記実施例では転流電極120a、1
20bを可動子30側と固定子60側の両方に設けた
が、接点の損傷を低減する必要のある方だけに転流電極
を設けても良い。また図35に示すように、アークの足
が接点10、40と転流電極120a、120b以外に
広がらないように接点10、40と転流電極120a、
120bの間を絶縁物71a、71bで絶縁してもよ
い。
【0082】実施例21.図36は本発明の実施例21
による限流素子を示す断面図で、開極状態を示してい
る。本実施例においては、上記実施例20と同様に可動
接点10、固定接点40の近傍に転流電極120a、1
20bが設置されているが、図に示すように開極時の可
動接点10と固定接点40の間の距離L1より、可動子
側の転流電極120aと固定子側の転流電極120bの
間の距離L2が短くなっている。
【0083】このような構成にすれば、限流動作時に接
点10と40の間に発生したアークは、可動子30が開
極して接点10、40間の距離L1が転流電極120
a、120b間の距離L2より長くなると、接点10、
40間から転流電極120a、120b間に転流しやす
くなる。接点10、40から転流電極120a、120
bにアークが完全に転流しなくとも、アーク電流は、よ
り距離の短い転流電極間に流れようとするため、接点1
0、40に流れる電流は大幅に小さくなり、接点の損傷
が抑えられる。
【0084】実施例22.図37は本発明の実施例22
による限流素子の主に可動接点10と転流電極120a
を示す横断面図である。本実施例においては、可動接点
10の接触表面の面積S1に対して転流電極120aの
アークが転流する面の面積S2が大きくなるように構成
している。このような構成にすることにより、可動接点
10上のアークの足が転流電極120aにさらに転流し
やすくなる。尚、本実施例では可動子側だけを示した
が、固定子側の接点と転流電極に同様な構成を採用して
もよい。
【0085】実施例23.図38は本発明の実施例23
による限流素子の開極状態を示す縦断面図、図39は図
38のA−A線断面図である。本実施例では、可動子3
0と転流電極120aの間に筒状絶縁体70と同軸に円
筒状の絶縁物71a、および固定子60と転流電極12
0bの間に同様な同軸円筒状の絶縁物71bを設置し、
可動子30が開極状態の時の可動接点10の接触面が円
筒状絶縁物71aの穴72aの中にあり、また固定接点
40の接触面は円筒状絶縁物71bの穴72bの中にあ
るように構成されている。すなわち、各接触面より円筒
状絶縁物71a、71bが突出している。
【0086】このような構成にすると、図40に示すよ
うに限流動作初期には可動接点10がまだ固定子側の円
筒状絶縁物71bの穴72b内にあるため、接点10、
40間のアークAによる圧力が逃げずに可動接点10を
開極方向に押す力となるので、高速に可動子10が開極
され限流性能が向上する。また可動子10が開極状態で
は、図38に示したように、可動接点10と固定接点4
0はそれぞれ円筒状の絶縁物の穴72aと72bの中に
あるので、アーク電流は接点10、40間に流れにく
く、外側の転流電極120a、120bにほとんど流れ
る。この結果、接点10、40の損傷がさらに低減され
る。
【0087】また、接点10、40間のアークを転流電
極120a、120bに容易に転流させるために図41
に示すように転流電極120a、120bを円筒状絶縁
物71a、71bから飛び出させてもよい。
【0088】実施例24.図42は本発明の実施例24
による配線用遮断器を示す断面構成図である。本実施例
の配線用遮断器は、筐体230内に一般的な配線用遮断
器と同様に電路の開閉を行う主接触子対370と電流遮
断時に主接触子対370に発生するアークを消孤する消
孤室380を備えている。195、205はそれぞれ可
動接点および固定接点である。170は主接触子対37
0の開閉動作を妨げないような馬蹄形の消孤板であり、
240はアークによる高温ガスを排出する排気孔であ
る。上記主接触子対370を構成する主固定子200に
は電源側端子155が接続されており、主接触子対37
0を構成する主可動子190は可撓導体400で電流検
出部210の端子部153に接続されている。主可動子
190の開閉は回転中心260を中心とした回転で行わ
れ、一つには機構部220のハンドル250を操作する
ことにより手動で行われる。電流検出部210は、ある
規定の電流値以上の異常電流を検出したときにレバー4
10の動きにより開極信号を機構部220に伝え、機構
部220は自動的に可動子190を開極する。上記検出
部210の他端子154には例えば前記実施例3で示し
た限流素子130の端子部150aに接続されており、
この限流素子130も上記筐体230に収納されてい
る。限流素子130の他端子部150bは負荷側端子1
56に接続されている。従って、本実施例の配線用遮断
器内では主接触子対370と電流検出部210及び限流
素子130が直列に接続されている。ここで限流素子1
30の限流動作開始電流は、検出部210が開極信号を
発生する規定の電流値以上に設定してある。
【0089】このように構成された配線用遮断器に短絡
事故などにより規定の電流値以上の大電流が流れたとき
には、電流検出部210が異常電流を検出し開極信号を
機構部220に送り、電流を遮断するために主接触子対
370が開極し、主接触子対370を構成する主可動子
190と主固定子200の接点195、205の間にア
ークが発生する。一方、同時に規定以上の電流が流れた
ことにより限流素子130も限流動作を開始する。この
限流動作により主接触子対370に発生したアークの電
流は小さく制限されるため、主接触子対370における
電流遮断が容易に行える。尚、この実施例では例えば実
施例2で示したような抵抗体が接触子対と電気的並列に
接続された限流素子130を配線用遮断器の筐体230
内に組み込んだので、限流時における接点の消耗を低減
でき、限流動作後の再通電時に限流素子130の接点接
触面での異常温度上昇のために端子部155、156の
温度が上がり規格をオーバーしたり、周囲の絶縁物の劣
化を速めたり、遮断器の電流検出部210の動作特性に
も悪影響を及ぼして誤差の原因となるというような不都
合を防止できる。さらに、図3に示したような筒状絶縁
物70を抵抗体80で囲んで補強した限流素子130を
用いれば、限流動作時に限流素子130内で発生する高
圧をある程度限流素子130内に閉じこめることができ
るので、配線用遮断器の筐体230にはほとんど力が加
わらないという利点もある。
【0090】実施例25.上記実施例24では、限流素
子130を電流検出部210と負荷側端子156の間に
接続しているが、図43に示すように主接触子対370
の固定子200と電源側端子155の間に限流素子13
0を接続しても同様な効果がある。また、図44に示す
ように、消孤室380の下部に限流素子130を設置し
てもよい。また、図45に示すように、主接触子対37
0の可動子190と電流検出部210の間に接続しても
同様な効果がある。また、図46に示すように、機構部
220の下部に限流素子130を設置してもよい。
【0091】実施例26.図47は本発明の実施例26
による配線用遮断器を示す側面図である。本実施例にお
いては限流素子130は電流検出部210と負荷側端子
156の間に直列に接続されており、限流素子130に
は排気穴110が設けられていて、この排気穴110に
一端が接続され他端が主接触子対370の固定接点20
5の近傍に配置された排出孔390を持つ導圧路270
が設けられている。
【0092】図48は本実施例の配線用遮断器の電流遮
断時の様子を示す動作説明図である。前に説明したよう
に規定値以上の電流が配線用遮断器に流れると電流検出
部210の開極信号により機構部220が動作し主接触
子対370の可動子190が開極し接点195と205
の間にアークが発生する。また同時に限流素子130の
可動子30も開極し限流素子130の内部空間75にも
アークが発生する。前に述べたように限流素子130の
内部空間75の圧力は非常に速く上昇するため、主接触
子対370の消孤室380の圧力に比べて高くなる。こ
の圧力差により限流素子130の排気穴110を抜け導
圧路270を通って排出孔390から吹き出すガスの流
れが図の矢印で示すように形成される。この結果、消孤
室380内部では固定接点205の近傍から排気孔24
0に向かう流れが促進される。このために主接触子対3
70の接点195と205間のアークは消孤板170方
向に駆動され易く、消孤板170の消孤作用を受け易く
なる。この結果、主接触子対370における遮断性能が
向上し、優れた配線用遮断器が得られる。また排気孔2
40方向の流れが強いため主接触子対370で発生した
アークによるススや金属溶融物などの生成物が消孤室3
80から機構部220や電流検出部210へ飛んで付着
しないので、金属溶融物などによる機構部220などの
故障が発生せず、またススの筐体230への付着による
耐電圧性能の低下も避けられる。
【0093】実施例27.図49は本発明の実施例27
による配線用遮断器を示す断面構成図である。本実施例
においては、限流素子130は消孤室380の下部に設
置してあり、限流素子130の固定子60が電源側端子
20に接続されており限流素子130の可動子30は主
接触子対370の固定子200に電気的に接続されてい
る。限流素子130には主接触子対370の固定接点に
近い場所に排気穴110が設けられている構造をしてい
る。このような構造のために、限流素子内部75の圧力
を消孤室380まで導く導圧路270を短くすることが
できるために配線用遮断器の構造が簡単になり、また導
圧路270による圧力低下が少ないために導圧路270
の排出孔390からのガスの吹き出しが強く消孤室38
0の排気孔240方向への流れが強まる。従って、遮断
性能のより優れた配線用遮断器が得られる。
【0094】なお、上記実施例24〜27では何れも抵
抗体が接触子対と電気的並列に接続された限流素子13
0を用いた場合について説明したが、これに限るもので
はなく、例えば実施例13〜19で示したような中空状
の導体部20、50や螺旋状の溝21、51を有するよ
うな接触子構造の限流素子を用いてもよく、この場合も
限流動作による限流素子130の接点の消耗が少なく、
上記実施例24〜27の場合と同様の効果が得られる。
【0095】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、限流動作時に開極して接点間にアークが発生する接
触子対と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物と、通常通電
時に上記接触子対の接点に接圧を発生させる手段と、上
記接触子対と電気的並列に接続された抵抗体とを備えた
ので、限流動作による接点等の消耗が少なく、限流動作
後においても確実に再通電可能な限流素子が得られる効
果がある。
【0096】請求項2の発明によれば、限流動作時に開
極して接点間にアークが発生する接触子対と、上記接触
子対を囲む筒状絶縁物と、通常通電時に上記接触子対の
接点に接圧を発生させる手段とを備えた限流素子におい
て、上記接触子対が、一端に可動接点が固着されたほぼ
棒状の導体部を有する可動子と、上記可動接点と接離可
能な固定接点が一端に固着されたほぼ棒状の導体部を有
する固定子とを具備しており、少なくとも上記接点近傍
の棒状導体部が中空状に形成されているので、接点間の
反発力が強化され、限流動作時の可動子の開極速度を高
めてアーク電圧の立ち上がりを速めることができ、限流
性能が優れ接点消耗の低減された限流素子がコンパクト
な構成で得られる効果がある。
【0097】請求項3の発明によれば、限流動作時に開
極して接点間にアークが発生する接触子対と、上記接触
子対を囲む筒状絶縁物と、通常通電時に上記接触子対の
接点に接圧を発生させる手段とを備えた限流素子におい
て、上記接触子対が、一端に可動接点が固着されたほぼ
棒状の導体部を有する可動子と、上記可動接点と接離可
能な固定接点が一端に固着されたほぼ棒状の導体部を有
する固定子とを具備しており、少なくとも上記接点近傍
の棒状導体部の側面に回転方向が上記可動子側と固定子
側では互いに逆方向となるような螺旋状の溝が形成され
ているので、限流素子の可動子と固定子の間に開極方向
の電磁力が働き、限流動作時の可動子の開極速度を高め
てアーク電圧の立ち上がりを速めることができ、限流性
能が優れ接点消耗の低減された限流素子がコンパクトな
構成で得られる効果がある。
【0098】請求項4の発明によれば、抵抗体を筒状絶
縁物の周囲に配置したので、小型で破損しにくい限流素
子が得られる効果がある。
【0099】請求項5の発明によれば、接触子対を構成
する少なくとも一方の可動子の可動接点以外の一部が開
極動作により筒状絶縁物に囲まれる空間外に移動するよ
うに構成したので、限流性能が一層向上した限流素子が
得られる効果がある。
【0100】請求項6の発明によれば、可動接点の最大
開極位置近傍より開極方向側または固定接点近傍に排気
穴を設けたので、限流動作時における限流素子内の圧力
上昇による破損を防止でき、且つ、限流動作後の再通電
時においても通電損失が小さい小型の限流素子が得られ
る効果がある。
【0101】請求項7の発明によれば、筒状絶縁物の内
面に対して可動子の少なくとも一部がピストン状になる
ように構成したので、限流動作の信頼性に優れた小型の
限流素子が得られる効果がある。
【0102】請求項8の発明によれば、筒状絶縁物の内
部で少なくとも一方の接触子の接点近傍に当該接触子と
同電位となる転流電極を設けたので、接点の損傷が軽減
でき多数回の限流動作後でも接点接触抵抗が増大せず、
通電損失の小さな限流素子が得られる効果がある。
【0103】請求項9の発明によれば、異常電流を検出
し自動的に電路を開放する手段を筐体内に有する配線用
遮断器において、上記電路と直列に接続された請求項1
ないし3の何れかに記載の限流素子を上記筐体内に組み
込んだので、限流素子の接点消耗が少なく、再通電時の
通電不能や接点接触面での異常温度上昇等による不都合
を防止できる。
【0104】請求項10の発明によれば、電路を開放す
る手段として、少なくとも一つの接触子対とこの接触子
対で発生するアークを消孤する消孤室を有する請求項9
記載の配線用遮断器において、限流素子内の圧力を上記
消孤室に導く手段を有するので、消孤室内のガスの流れ
が強まり遮断性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による限流素子を一部切り
欠いて示す斜視図である。
【図2】 図1に示した限流素子の電気的接続状態を示
す簡略構成図である。
【図3】 本発明の実施例2による限流素子を一部切り
欠いて示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施例3による限流素子の要部を一
部切り欠いて示す斜視図である。
【図5】 図4の主にしゅう動接触子と可動子を示す斜
視図である。
【図6】 本発明の実施例4による限流素子を示す斜視
図である。
【図7】 本発明の実施例5による限流素子を示す斜視
図である。
【図8】 実施例5による限流素子の動作を説明する説
明図である。
【図9】 本発明の実施例6による限流素子の要部を示
す斜視図である。
【図10】 本発明の実施例7による限流素子を示す斜
視図である。
【図11】 図10に示した限流素子の電気的接続状態
を示す簡略構成図である。
【図12】 本発明の実施例8による限流素子を示す斜
視図である。
【図13】 図12の限流素子の平面図である。
【図14】 図13の限流素子のA−A線断面図であ
る。
【図15】 本発明の実施例8による限流素子の変形例
を示す断面図である。
【図16】 本発明の実施例9による限流素子を示す斜
視図である。
【図17】 図16の限流素子の平面図である。
【図18】 図17の限流素子のA−A線断面図であ
る。
【図19】 本発明の実施例10による限流素子を示す
断面図である。
【図20】 本発明の実施例11による限流素子を示す
断面図である。
【図21】 本発明の実施例11による限流素子の変形
例を示す断面図である。
【図22】 本発明の実施例12による限流素子を示す
断面図である。
【図23】 本発明の実施例13による限流素子の接触
子構造を示し、(a)は側面図、(b)は(a)のA−
A線断面図、(c)は(a)のB−B線断面図である。
【図24】 実施例13に係り接点が接触しているとき
の接点内部の電流経路を模式的に示す説明図である。
【図25】 実施例13に係り限流動作時の様子を示す
説明図である。
【図26】 本発明の実施例14による限流素子の接触
子構造を示す側面図である。
【図27】 本発明の実施例15による限流素子の接触
子構造を示す側面図である。
【図28】 本発明の実施例16による限流素子の接触
子構造を示す側面図である。
【図29】 実施例16による限流素子の動作の説明図
である。
【図30】 本発明の実施例17による限流素子の接触
子構造を示す側面図である。
【図31】 本発明の実施例18による限流素子の接触
子構造を示す側面図である。
【図32】 本発明の実施例19による限流素子の接触
子構造を示す側面図である。
【図33】 本発明の実施例20による限流素子を示す
断面図である。
【図34】 実施例20による限流素子の動作説明図で
ある。
【図35】 実施例20の変形例による限流素子を示す
断面図である。
【図36】 本発明の実施例21による限流素子を示す
縦断面図である。
【図37】 本発明の実施例22による限流素子の要部
を示す横断面図である。
【図38】 本発明の実施例23による限流素子を示す
縦断面図である。
【図39】 図38の限流素子のA−A線断面図であ
る。
【図40】 実施例23による限流素子の動作説明図で
ある。
【図41】 実施例23の変形例による限流素子を示す
縦断面図である。
【図42】 本発明の実施例24による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図43】 本発明の実施例25による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図44】 実施例25の変形例による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図45】 実施例25の変形例による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図46】 実施例25の変形例による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図47】 本発明の実施例26による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図48】 実施例26による配線用遮断器の動作説明
図である。
【図49】 本発明の実施例27による配線用遮断器を
示す断面構成図である。
【図50】 従来の配線用遮断器を示す部分断面図であ
る。
【図51】 図50の配線用遮断器の右側面図である。
【図52】 図50に示した限流素子の電気的接続状態
を示す簡略構成図である。
【符号の説明】 10 可動接点、 20 可動導体、 21 可動導体
の螺旋状の溝、 30可動子、 40 固定接点、 5
0 固定導体、 51 固定導体の螺旋状の溝、 60
固定子、 70 筒状絶縁物、 80 抵抗体、 1
10 排気穴、 120a,b 転流電極、 130
限流素子、 135 ピストン、 190 遮断器の可
動子、 200 遮断器の固定子、 210 検出部、
220 機構部、 230 筐体、 270 導圧
路、 380 主接触子対の消弧室。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 限流動作時に開極して接点間にアークが
    発生する接触子対と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物
    と、通常通電時に上記接触子対の接点に接圧を発生させ
    る手段と、上記接触子対と電気的並列に接続された抵抗
    体とを備えたことを特徴とする限流素子。
  2. 【請求項2】 限流動作時に開極して接点間にアークが
    発生する接触子対と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物
    と、通常通電時に上記接触子対の接点に接圧を発生させ
    る手段とを備えた限流素子において、上記接触子対が、
    一端に可動接点が固着されたほぼ棒状の導体部を有する
    可動子と、上記可動接点と接離可能な固定接点が一端に
    固着されたほぼ棒状の導体部を有する固定子とを具備し
    ており、少なくとも上記接点近傍の棒状導体部が中空状
    に形成されていることを特徴とする限流素子。
  3. 【請求項3】 限流動作時に開極して接点間にアークが
    発生する接触子対と、上記接触子対を囲む筒状絶縁物
    と、通常通電時に上記接触子対の接点に接圧を発生させ
    る手段とを備えた限流素子において、上記接触子対が、
    一端に可動接点が固着されたほぼ棒状の導体部を有する
    可動子と、上記可動接点と接離可能な固定接点が一端に
    固着されたほぼ棒状の導体部を有する固定子とを具備し
    ており、少なくとも上記接点近傍の棒状導体部の側面に
    回転方向が上記可動子側と固定子側では互いに逆方向と
    なるような螺旋状の溝が形成されていることを特徴とす
    る限流素子。
  4. 【請求項4】 抵抗体を筒状絶縁物の周囲に配置したこ
    とを特徴とする請求項1記載の限流素子。
  5. 【請求項5】 接触子対を構成する少なくとも一方の可
    動子の可動接点以外の一部が開極動作により筒状絶縁物
    に囲まれる空間外に移動するように構成したことを特徴
    とする請求項1ないし4の何れかに記載の限流素子。
  6. 【請求項6】 可動接点の最大開極位置近傍より開極方
    向側または固定接点近傍に排気穴を設けたことを特徴と
    する請求項1ないし4の何れかに記載の限流素子。
  7. 【請求項7】 筒状絶縁物の内面に対して可動子の少な
    くとも一部がピストン状になるように構成したことを特
    徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の限流素子。
  8. 【請求項8】 筒状絶縁物の内部で少なくとも一方の接
    触子の接点近傍に当該接触子と同電位となる転流電極を
    設けたことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記
    載の限流素子。
  9. 【請求項9】 異常電流を検出し自動的に電路を開放す
    る手段を筐体内に有する配線用遮断器において、上記電
    路と直列に接続された請求項1ないし3の何れかに記載
    の限流素子を上記筐体内に組み込んだことを特徴とする
    配線用遮断器。
  10. 【請求項10】 電路を開放する手段として、少なくと
    も一つの接触子対とこの接触子対で発生するアークを消
    孤する消孤室を有する請求項9記載の配線用遮断器にお
    いて、限流素子内の圧力を上記消孤室に導く手段を有す
    ることを特徴とする請求項9記載の配線用遮断器。
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