JP6563153B1 - 消弧用絶縁材料成形体及び回路遮断器 - Google Patents

消弧用絶縁材料成形体及び回路遮断器 Download PDF

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Abstract

単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である熱硬化性樹脂硬化体からなる消弧用絶縁材料成形体である。熱硬化性樹脂硬化体は、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の9.0%以上であるエポキシ樹脂と、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の12.5%以上である酸無水物とを含むエポキシ樹脂組成物の硬化体であることが好ましい。

Description

本発明は、消弧用絶縁材料成形体及びそれを備える回路遮断器に関する。
回路遮断器は、過負荷、短絡等の要因で二次側の回路(負荷回路、電線等)に異常な電流が流れたときに電路を開放し、一次側からの電源供給を遮断することにより、二次側の回路の損傷を回避するために用いられる装置である。このような回路遮断器は、例えば、一般家庭、工場、事業所等で用いられている。
一般に、回路遮断器は、消弧室、可動接触子及び固定接触子を備える。これらの接触子は、それぞれに接点を有し、消弧室内に収容されている。通電時、可動接触子と固定接触子とは接触している。このような回路遮断器において、過剰電流又は定格電流の通電時に、可動接触子の接点と固定接触子の接点とを開離させることにより、強制的に電流が遮断される。このとき可動接触子と固定接触子との間には、アークが発生(点弧)する。これは可動接触子と固定接触子とが離れても、電流が流れ続けようとするためである。
アークは、回路遮断器の構成部品への熱的及び電磁力的な負担となるので、速やかに消弧する必要がある。そのため、回路遮断器では、遮断時に発生するアークの消弧を促進するため、アーク発生部の周辺に、アークの消弧に寄与する消弧用絶縁材料成形体(以下、成形体と略記する場合がある)を備えた消弧装置を配置する。消弧用絶縁材料成形体は、アークに曝露されると、その成形体を構成する材料自体が分解してガスを発生し、発生したガスによるアークの冷却及び発生したガスの吹きつけによるアークの延伸などにより、アークの速やかな消弧に寄与する。
例えば、消弧装置に用いられる絶縁材料のマトリックス樹脂として、特許文献1では、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を用いることが開示されている。一般的に、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂と比較して、耐熱性、耐熱変形性、機械的強度等に優れた消弧装置を実現可能である。
また、特許文献2には、マトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂に、ポリスチレン系ポリマー中にエポキシ系ポリマーを0.1〜30質量%含有する組成物で構成された皮膜によって水を含有する芯物質が内包されているマイクロカプセルを添加した消弧用樹脂加工品が開示されている。
特開昭54−9756号公報 特開2009−295419号公報
アーク遮断時には、アーク熱により接点等の金属類が溶解して生じる金属粒子、及び絶縁材料から生じる炭素粒子等の導電性飛散物質の付着により、成形体表面の絶縁性能が低下するという問題がある。特許文献1に示すような従来の絶縁材料は、樹脂及び充填材の熱分解ガスによる導電性物質の酸化、あるいは高抵抗化作用が不足していることから、絶縁性能の低下を抑制できないという課題があった。また、特許文献2では、水を含有するマイクロカプセルの添加により上記の酸化・高抵抗化作用が付与されているが、マイクロカプセル自身の破損、芯物質の揮発及び流出が生じて、成形体の耐熱性及び機械的強度の低下が引き起こされるという課題があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、アーク遮断後に成形体表面の絶縁性能を維持することができ、且つ耐熱性及び機械的強度に優れた消弧用絶縁材料成形体を提供することを目的とする。
本発明は、単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である熱硬化性樹脂硬化体からなることを特徴とする消弧用絶縁材料成形体である。
本発明によれば、アーク遮断後に成形体表面の絶縁性能を維持することができ、且つ耐熱性及び機械的強度に優れた消弧用絶縁材料成形体を提供することができる。
実施の形態2に係る回路遮断器における消弧装置の遮断時の様子を示す模式的な正面図である。 図1Aに示されるIb−Ibに沿った断面を含む消弧装置の模式的な側面図である。 実施の形態2に係る回路遮断器における消弧装置を示す模式的な斜視図である。 実施の形態2に係る回路遮断器の一例の模式的な断面図である。 図3に示される回路遮断器の部分断面図である。 固定接触子と消弧用絶縁材料成形体との配置関係の一例を示す模式的な側面図である。 図5Aに示される固定接触子と消弧用絶縁材料成形体との配置関係を示す模式的な上面図である。 実施の形態3に係る回路遮断器の一例の模式的な断面図である。 図6に示される回路遮断器の部分断面図である。 実施例における絶縁性試験に用いた装置の断面図である。 図8Aに示される実施例における絶縁性試験に用いた装置の側面図である。 アーク遮断後の成形体中央部の表面抵抗率と成形体に含まれる酸素原子量との関係を示すグラフである。 アーク遮断後の成形体端部の表面抵抗率と成形体に含まれる酸素原子量との関係を示すグラフである。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
<消弧用絶縁材料成形体>
実施の形態1に係る消弧用絶縁材料成形体は、単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である熱硬化性樹脂硬化体からなるものである。熱硬化性樹脂硬化体中に酸素が1.75×10-2[mol/cm3]以上含まれることにより、アーク曝露時に生じるマトリックス樹脂の熱分解過程において、分子中に酸素原子を含む気体の含有率が高い熱分解ガスを発生することができる。このため、アークの迅速な消弧が可能であるとともに、飛散金属粒子及び飛散炭素粒子を酸化及び高抵抗化することが可能であるので、アーク遮断後の成形体表面における絶縁性能を維持することができる。上述の効果に付随して、消弧性能を高めるために消弧用絶縁材料成形体に通常添加される発泡剤、水等を発生する充填剤等の添加量を抑制することができることから、成形体の耐熱性及び機械的強度の低下を抑制することができる。一方、酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]未満であると、アーク遮断時に生じた飛散金属粒子及び飛散炭素粒子を十分に酸化及び高抵抗化することができない。
本明細書において、熱硬化性樹脂硬化体に含まれる酸素原子量は、樹脂の熱分解現象を利用する有機元素分析(Elemental Analysis:EA)を用いて測定した酸素含量[質量%]と、熱硬化性樹脂硬化体に用いられる樹脂成分の比重[g/cm3]とから算出される値である。熱硬化性樹脂硬化体に含まれる酸素原子量は、化学結合力の小さなC−O結合の増加による熱物性の低下、及び架橋点の増加による靭性等の機械物性低下を抑制し、且つアーク遮断後の成形体表面における絶縁性能をより維持するという観点から、1.8×10-2[mol/cm3]以上3.0×10-2[mol/cm3]以下であることが好ましい。
熱硬化性樹脂硬化体としては、炭素(C)原子、酸素(O)原子及び水素(H)原子から構成される樹脂を含む組成物の硬化体であることが好ましく、エポキシ樹脂を含む組成物の硬化体であることがより好ましい。エポキシ樹脂組成物としては、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の9.0%以上であるエポキシ化合物を主剤として含み、且つ1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の12.5%以上である酸無水物を硬化剤として含むものが好ましい。
なお、本明細書において、酸素原子数の割合とは、エポキシ化合物及び酸無水物それぞれ単体の構成元素に着目した場合に、その化合物に含まれる酸素原子数を、その化合物に含まれる全構成原子数で除した際の割合(%)を意味する。酸素原子数の割合は化合物の組成式から算出することができる。
エポキシ化合物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の9.0%以上であると、アーク遮断後の成形体表面における絶縁性能をより長期にわたって維持することができる。ここで用いるエポキシ化合物としては、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の9.0%以上であれば、その分子構造は限定されるものではなく、分子中に2個以上のエポキシ基を有する公知のエポキシ化合物の中から適宜選択すればよい。エポキシ化合物は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。硬化物の物性を維持するという観点から、エポキシ化合物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合は、全構成原子数に対して9.0%以上11.5%以下であることが好ましい。また、2種以上のエポキシ化合物を用いる場合、各エポキシ化合物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合を平均した値が9.0%以上であるという基準を満たす範囲であれば、酸素原子数の割合が9.0%未満であるエポキシ化合物を、エポキシ化合物の混合物の50質量%以内の範囲で併用してもよい。ここで、各エポキシ化合物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合を平均した値とは、使用するエポキシ化合物それぞれの酸素原子数の割合に対し、混合比(エポキシ化合物の混合物の全体量を1とする)をそれぞれ掛け合わせた値の合計値で表されるものである。
上記したエポキシ化合物の中でも、耐熱性及び機械的強度がより優れた消弧用絶縁材料成形体を得ることができるという観点から、脂環式エポキシ化合物が好ましい。脂環式エポキシ化合物は、芳香環を有するエポキシ化合物と比較して熱分解に要するエネルギーが小さいことから、アーク遮断時に生じる飛散炭素粒子の生成を抑制することができ、成形体表面の絶縁性能の維持に有効である。さらに、脂環式エポキシ化合物は、主鎖の剛直性が高く且つ梯子状構造を有するため、元素組成が同等である直鎖高分子と比較して、耐熱性及び耐熱変形性に優れた消弧用絶縁材料成形体を得ることができる。これらはアークの高温に曝される部材としてより適当な性質を有するといえる。
上記した脂環式エポキシ化合物としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、1,4−シクロヘキサンジメタノール ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、4−ビニルシクロヘキサンジオキサイド、2−(3,4−エポキシ)−シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサン等が挙げられる。これらの脂環式エポキシ化合物は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。
また、酸無水物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の12.5%以上であると、アーク遮断後の成形体表面における絶縁性能をより長期にわたって維持することができる。ここで用いる酸無水物としては、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の12.5%以上であれば、その分子構造は限定されるものではなく、公知の酸無水物系硬化剤の中から適宜選択すればよい。酸無水物は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。硬化物の物性を維持するという観点から、酸無水物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合は、全構成原子数に対して12.5%以上14.0%以下であることが好ましい。また、2種以上の酸無水物を用いる場合、各酸無水物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合を平均した値が12.5%以上であるという基準を満たす範囲であれば、酸素原子数の割合が12.5%未満である酸無水物を、酸無水物の混合物の50質量%以内の範囲で併用してもよい。ここで、各酸無水物の1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合を平均した値とは、使用する酸無水物それぞれの酸素原子数の割合に対し、混合比(酸無水物の混合物の全体量を1とする)をそれぞれ掛け合わせた値の合計値で表されるものである。
上記した酸無水物としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの酸無水物は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。これらの酸無水物の中でも、硬化物の耐熱性及び耐湿性を向上させるという観点から、ノルボルナン構造あるいはノルボルネン構造を含むビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物及びメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が好ましい。
エポキシ樹脂組成物における硬化剤としての酸無水物の配合量は、主剤としてのエポキシ化合物100質量部に対して、90質量部以上150質量部以下であることが好ましく、110質量部以上140質量部以下であることがより好ましい。酸無水物の配合量が90質量部以上150質量部以下であると、電気的特性及び機械的特性がより優れた硬化体を得ることができる。
また、上記したエポキシ樹脂組成物には、硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤とは、エポキシ化合物が酸無水物により硬化する際、硬化反応を促進する作用を有する化合物である。硬化促進剤としては、エポキシ樹脂用の硬化促進剤として一般に使用されるものであれば制限はないが、イミダゾール系硬化促進剤及びジアザビシクロウンデセン系硬化促進剤が好ましい。硬化促進剤は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。また、ジアザビシクロウンデセン系硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)及びその塩が挙げられる。イミダゾール系硬化促進剤又はジアザビシクロウンデセン系硬化促進剤と、他のエポキシ樹脂用硬化促進剤との混合物を用いてもよい。
エポキシ樹脂組成物における硬化促進剤の配合量は、エポキシ化合物100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上3質量部以下であることがより好ましい。硬化促進剤の配合量が0.1質量部未満であると、硬化促進効果が十分に得られない場合がある。一方、硬化促進剤の配合量が5質量部超であると、硬化体の色相が悪化する場合がある。
熱硬化性樹脂硬化体としては、不飽和ポリエステル樹脂をラジカル重合性モノマーに溶解させて得られる不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化体であることも好ましい。不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和多塩基酸又はその無水物と、多価アルコールと、任意成分である飽和多塩基酸又はその無水物とを反応させて得られるものであれば、その種類は特に限定されるものではない。不飽和ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、限定されるものではないが、1000〜30000であることが好ましい。
不飽和多塩基酸又はその無水物としては、例えば、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの不飽和多塩基酸は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ビスフェノールA等が挙げられる。これらの多価アルコールは、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。
飽和多塩基酸又はその無水物としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、2,6?ナフタレンジカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの飽和多塩基酸は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。
ラジカル重合性モノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ブタジエン等が挙げられる。これらのラジカル重合性モノマーは、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。これらのラジカル重合性モノマーの中でも、成長ラジカルの安定性が高く、不飽和結合の未反応部位を低減することで硬化物の特性を向上できるという観点から、スチレンが好ましい。
アーク遮断後の成形体表面における絶縁性能をより長期にわたって維持し、且つ硬化物の物性を維持するという観点から、不飽和ポリエステル樹脂組成物は、無水マレイン酸、マレイン酸及びフマル酸からなる群から選択される不飽和多塩基酸又はその無水物と、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸及びアジピン酸からなる群から選択される飽和多塩基酸又はその無水物と、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール及びジプロピレングリコールからなる群から選択される多価アルコールとを反応させた不飽和ポリエステル樹脂を、ラジカル重合性モノマーに溶解させたものであることがより好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂及びラジカル重合性モノマーの配合量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させて得られる硬化体の単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上となるように適宜調整すればよい。
また、不飽和ポリエステル樹脂組成物には、硬化剤を添加してもよい。硬化剤は、不飽和ポリエステル樹脂とラジカル重合性モノマーとの架橋反応を促進する作用を有する化合物である。硬化剤としては、不飽和ポリエステル樹脂の硬化剤として一般に使用されるものであれば制限はないが、有機過酸化物系の硬化剤を用いることが好ましい。硬化剤は、単独で使用してもよいし、又は2種類以上を混合して使用してもよい。有機過酸化物系硬化剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t―ブチルパーオキサイド等が挙げられる。有機過酸化物系硬化剤は、種々の硬化促進剤と共に用いてもよい。硬化促進剤は、有機過酸化物系硬化剤の分解、つまりラジカルの生成を促進することで、不飽和ポリエステル樹脂の硬化を加速させる作用を有する。硬化促進剤としては、不飽和ポリエステル樹脂の硬化促進剤として一般に使用されるものであれば制限はなく、金属石鹸、第3級アミン等を用いることができる。
本実施の形態に係る消弧用絶縁材料成形体には、ガラス繊維、無機鉱物、セラミック繊維、金属水酸化物及びこれらの混合物からなる群より選択される無機充填材を含有させてもよい。無機充填材を含有させることで、消弧用絶縁材料成形体の耐熱性及び機械的強度をより向上させることができる。無機充填材の含有量は、消弧用絶縁材料成形体に対して、80質量%未満であることが好ましく、0質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。無機充填材の含有量が80質量%以上であると、アーク曝露により生成する熱分解ガスの発生量が不足し、アークの遮断効果が低下する場合がある。
無機鉱物としては、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、ワラストナイト、チタン酸カリウム等、合成鉱物を含む公知の鉱物類を利用可能である。このような無機充填材は、消弧用絶縁材料成形体内に一様に分散可能なものであれば、その形状及び大きさを限定することなく用いることができる。機械的強度をより向上させる観点から、無機充填材の形状としては、繊維状、鱗片状、針状のいずれかであることが好ましい。
また、本実施の形態に係る消弧用絶縁材料成形体に無機充填材として金属水酸化物を含有させた場合、金属水酸化物の脱水吸熱反応又は金属水酸化物からの発生水蒸気成分の作用による、難燃効果、成形体表面の絶縁性能維持効果及び消弧性能向上効果を付与することができる。金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。無機充填材としての金属水酸化物は、消弧用絶縁材料成形体内に一様に分散可能なものであれば、その形状及び大きさを限定することなく用いることができる。ただし、本実施の形態においては、消弧用絶縁材料成形体のマトリックス樹脂に含まれる酸素原子量を増大させることで、上記効果の向上が達成されている。従って、金属水酸化物はマトリックス樹脂の効果を阻害しない範囲において、少量添加することが好ましい。
さらに、本実施の形態に係る消弧用絶縁材料成形体には、本発明の効果を損なわない範囲において、難燃剤、難燃助剤、酸化防止剤、安定剤、着色剤等の公知の添加剤を添加してもよい。
本実施の形態に係る消弧用絶縁材料成形体の製造方法としては、特に限定されず、射出成形法、反応射出成形法、注型法、圧縮成形法、トランスファー成形法等の当該技術分野において公知の方法で行うことができる。
本実施の形態において使用されるエポキシ樹脂組成物の硬化方法としては、特に限定されず、密閉式硬化炉、連続硬化が可能なトンネル炉等を用いて、当該技術分野において公知の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、100℃以上250℃以下で30秒以上15時間以下の範囲が好ましい。内部応力を低減し耐熱性に優れた消弧用絶縁材料成形体を得るために、100℃以上150℃以下、0.5時間以上5時間以下の条件で前硬化した後、180℃以上250℃以下、0.5時間以上15時間以下の条件で後硬化を実施する2段階硬化を実施することが好ましい。このようにして得られたエポキシ樹脂組成物の硬化体は、単位体積当たりに含まれる酸素原子量が多く、耐熱性及び機械的強度に優れた消弧用絶縁材料成形体として用いることができる。
本実施の形態において使用される不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化方法としては、特に限定されず、密閉式硬化炉、加熱金型等を用いて、当該技術分野において公知の方法で行うことができる。硬化温度及び硬化時間は、20℃以上200℃以下で10秒以上24時間以下の範囲とすればよい。耐熱性及び機械的強度を向上させる観点から、硬化温度及び硬化時間は、60℃以上170℃以下で10秒以上12時間以下とすることが好ましい。
実施の形態2.
<回路遮断器>
図1Aは、実施の形態2に係る回路遮断器における消弧装置の遮断時の様子を示す模式的な正面図である。図1Bは、図1Aに示されるIb−Ibに沿った断面を含む消弧装置の遮断時の様子を示す模式的な側面図である。図1A及び図1Bにおいて、可動接点2は、可動接触子1の固定接触子3側に設けられている。また、固定接点4は、固定接触子3の一端であって可動接点2と対応する位置に設けられている。さらに、消弧用絶縁材料成形体5は、可動接点2と固定接点4との間で発生するアークに曝される部分に、可動接点2及び固定接点4の周囲を挟むように設けられている。本実施の形態に係る回路遮断器における消弧装置で用いる消弧用絶縁材料成形体5は、実施の形態1において説明した熱硬化性樹脂硬化体からなる。
次に、回路遮断器の動作について説明する。回路遮断器では、開閉機構部(図3及び図4参照)が動作して可動接触子1が回動することにより、可動接点2と固定接点4とが接触又は開離する仕組みとなっている。接点同士を接触させることにより電力が電源から負荷に供給される。通電の信頼性を確保するために可動接点2は固定接点4に規定の接触圧力で押さえつけられている。
短絡事故などが起こり回路に大きな過電流が流れると、可動接点2と固定接点4との間の接触面における電磁反発力が非常に強くなる。可動接点2に加わっている接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は回動し、可動接点2と固定接点4とが開離する。さらに、開閉機構部及び引き外し装置の動作によって、固定接点4と可動接点2との開離距離が増大するに従って、アーク抵抗が増大することによりアーク電圧が上昇する。
このような遮断動作中において、可動接点2と固定接点4との間には、アークによって短時間、すなわち数ミリ秒のうちに大量のエネルギーが発生する。この時、消弧用絶縁材料成形体5がアークに曝されることによって熱分解ガスを発生し、発生した熱分解ガスによりアークが冷却され消弧される。
また、図2は、実施の形態2に係る回路遮断器における消弧装置を示す模式的な斜視図である。図2では、回路遮断器の遮断時(オフ状態)の様子が示されている。この消弧装置では、金属製のU字型又はV字型の切欠部7を持つ複数の消弧板6が一定間隔で配置されている。可動接点2と固定接点4との間に発生したアーク8が消弧板6の方向へ磁気力によって引き付けられ伸長するために、アーク電圧はさらに上昇する。さらに、アーク8を消弧板6に取り込むことで過電流を限流させ、アーク8を消弧し、回路を遮断する。
上記回路遮断器について、より詳細に説明する。図3は、実施の形態2に係る回路遮断器の一例の模式的な断面図である。図3では、回路遮断器の接触時(オン状態)の様子が示されている。図4は、図3に示される回路遮断器の部分断面図である。図4では、回路遮断器の遮断時(オフ状態)の様子が示されている。回路遮断器は、銅などの導体からなる可動接触子1と、可動接触子1の一端に固着された可動接点2と、可動接点2と接触又は開離する固定接点4と、固定接点4が固着された、銅などの導体からなる固定接触子3と、消弧装置100と、可動接触子1を回動して開閉駆動する開閉機構部110と、開閉機構部110を手動で操作するためのハンドル13と、引き外し装置部120と、固定接触子3の他端部に構成された電源側の端子部9と、負荷側の端子部10とを備える。カバー14及びベース15は、上記の各部品を収納及び/又は固定し、筐体18の一部を構成している。端子部9を筐体18内と隔離するエンドプレート17は、ベース15に設けられたガイド溝16に挿入されて取り付けられている。また、エンドプレート17は、アーク8により生じたアークガスを排出する排気孔17aを有する。回路遮断器には、外部電源から配線が接続される。
消弧装置100は、可動接点2と固定接点4との間に発生したアーク8を冷却及び消弧するための磁性体の金属からなる複数の消弧板6(グリッド)と、消弧板6を両側で保持する消弧側板11(図3及び図4においては、消弧側板の片側を示す)と、消弧用絶縁材料成形体5とで構成される。消弧装置100における複数の消弧板6は、一定間隔で配置されている。消弧用絶縁材料成形体5及び消弧側板11は絶縁材料からなる。これらのうち、少なくとも消弧用絶縁材料成形体5は、実施の形態1において説明した熱硬化性樹脂硬化体からなる。消弧用絶縁材料成形体5は、図4に示される状態において、可動接点2と固定接点4との間に設けられている。消弧用絶縁材料成形体5は、上面から見ると、固定接点4を露出させ、アーク8に曝される固定接触子3の他の大部分を覆うように設けられている(図5A及び図5B参照)。
消弧用絶縁材料成形体5は、熱分解ガスの吹き付けによるアーク8の冷却及び消弧、熱分解ガスのガス流によるアーク8の消弧板6への誘導、並びに消弧装置100内の絶縁遮蔽を目的として設置される。本実施の形態に係る回路遮断器は、単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である熱硬化性樹脂硬化体からなる消弧用絶縁材料成形体5を備えることで、熱分解ガス中の分子中に酸素原子を含む気体の含有率を増大させ、成形体表面及び回路遮断器内部における絶縁性を維持する効果を有する。この効果により、回路遮断器における再点弧を抑制することができる。さらに、この熱硬化性樹脂硬化体は、ポリアミド等の熱可塑性樹脂と比較して、アーク曝露時の損耗量を低減することが可能であるため、回路遮断器の長寿命化に寄与する。また、この効果により、アーク曝露時の回路遮断器内部の圧力上昇が抑制されるため、回路遮断器の筐体に掛かる負荷を低減することができる。
図5Aは、消弧用絶縁材料成形体5と接触子対(可動接触子1及び固定接触子3)との配置関係の一例を模式的に示す側面図である。図5Bは、図5Aに示される消弧用絶縁材料成形体5と接触子対(可動接触子1及び固定接触子3)との配置関係の一例を模式的に示す上面図である。図5A及び図5Bにおいて、消弧用絶縁材料成形体5は、接触子対付近に設けられている。図5Bに示されるように、消弧用絶縁材料成形体5は、上面から見ると、固定接点4を露出させ、アーク8に曝される固定接触子3の他の大部分を覆うように設けられている。この消弧用絶縁材料成形体5は、アーク8が固定接触子3の固定接点4以外の部分に移動しないようにするための絶縁部材の働きもしている。
本実施の形態に係る回路遮断器における消弧用絶縁材料成形体5の配置は、上記で説明した配置に限定されるものではない。すなわち、回路遮断器において、アーク発生箇所の近傍であって、熱分解ガスを十分な量で発生させることができ、且つアークの移動を妨げる位置に、消弧用絶縁材料成形体5が配置されていればよい。例えば、磁界の作用によるアークの引付け及び伸長を目的として回路遮断器の内部に設置される磁石の周囲又は近傍に、消弧用絶縁材料成形体5を配置してもよい。
実施の形態3.
<回路遮断器>
図6は、実施の形態3に係る回路遮断器の一例の模式的な断面図である。図6では、回路遮断器の接触時(オン状態)の様子が示されている。図7は、図6に示される回路遮断器の部分断面図である。図7では、回路遮断器の遮断時(オフ状態)の様子が示されている。回路遮断器は、銅などの導体からなる可動接触子1と、可動接点2と、固定接点4と、銅などの導体からなる固定接触子3と、消弧装置100と、可動接触子1を回動して開閉駆動する開閉機構部110と、引き外し装置部120とを備える。可動接点2及び固定接点4は消弧室28内に収納されている。可動接点2は、可動接触子1の固定接触子3側に設けられている。また、固定接点4は、固定接触子3の一端であって可動接点2と対応する位置に設けられている。
消弧装置100は、接点間に発生したアークを消弧装置100まで走行させるための可動側アークランナ23及び固定側アークランナ24と、消弧装置100まで走行したアークを冷却及び消弧するための薄板状の磁性体の金属からなる複数の消弧板6と、消弧用絶縁材料成形体5とで構成される。消弧装置100における複数の消弧板6は、一定間隔で消弧室28内の上方に配置されている。消弧室28の上部にはアークガスを消弧室28の外部へと排気するための排気口が設けられている。さらに、消弧用絶縁材料成形体5は、図7に示される状態において、可動接点2と固定接点4との間で発生するアークに曝される部分に、可動接点2及び固定接点4を両側から挟むように設けられている。本実施の形態に係る回路遮断器における消弧装置100で用いる消弧用絶縁材料成形体5は、実施の形態1において説明した熱硬化性樹脂硬化体からなる。
次に、回路遮断器の動作について説明する。回路遮断器では、開閉機構部が動作して可動接触子1が回動することにより、可動接点2と固定接点4とが接触又は開離する仕組みとなっている。接点同士を接触させることにより、可動接触子1に接続される下部導体21及び固定接触子3に接続される上部導体22を通じて電力が電源から供給される。通電の信頼性を確保するために可動接点2は固定接点4に規定の接触圧力で押さえつけられている。
短絡事故などが起こり回路に大きな過電流が流れると、下部導体21に配置された過電流検出器23が過電流を検出する。過電流が検出されると、電流通電時に可動接触子1を保持していたラッチ24が解除されて、回転軸25を中心に可動接触子1が時計方向に回転し、可動接点2と固定接点4とが開離する。可動接点2と固定接点4との開離距離が増大するに従って、アーク抵抗が増大することによりアーク電圧が上昇する。
このような遮断動作中において、可動接点2と固定接点4との間には、アークによって短時間、すなわち数ミリ秒のうちに大量のエネルギーが発生する。この時、消弧用絶縁材料成形体5がアークに曝されることによって熱分解ガスを発生し、発生した熱分解ガスによりアーク8が冷却され消弧される。
また、可動接点2と固定接点4との間に発生したアークは、可動接触子1及び固定接触子3を流れる電流が及ぼす磁気駆動力、消弧用絶縁材料成形体5のアーク曝露時に発生する熱分解ガスに由来する消弧室28内の圧力上昇、消弧室28の外部への排気に伴うガスの流れ、消弧板6の磁気吸引力等の作用により、可動接点側アークランナ26及び固定接点側アークランナ27に転流し、消弧室28内の上方に移動する。アークを消弧板6に取り込むことで過電流を限流させ、アークを消弧し、回路を遮断する。
消弧用絶縁材料成形体5は、熱分解ガスの吹き付けによるアーク8の冷却及び消弧、熱分解ガスのガス流によるアーク8の消弧板6への誘導、並びに消弧装置100内の絶縁遮蔽を目的として設置される。本実施の形態に係る回路遮断器は、単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である熱硬化性樹脂硬化体からなる消弧用絶縁材料成形体5を備えることで、熱分解ガス中の分子中に酸素原子を含む気体の含有率を増大させ、成形体表面及び回路遮断器内部における絶縁性を維持する効果を有する。
本実施の形態に係る回路遮断器における消弧用絶縁材料成形体5の配置は、上記で説明した配置に限定されるものではない。すなわち、回路遮断器において、アーク発生箇所の近傍であって、熱分解ガスを十分な量で発生させることができ、且つアークの移動を妨げる位置に、消弧用絶縁材料成形体5が配置されていればよい。
以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〜7、比較例1〜4〕
(材料組成)
表1及び表2に、実施例1〜7及び比較例1〜4の消弧用絶縁材料成形体の材料組成を示す。
実施例1〜4の消弧用絶縁材料成形体は、エポキシ化合物としての3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(酸素原子数の割合:10.5%)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート(酸素原子数の割合:10.7%)又は1,4−シクロヘキサンジメタノール ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)(酸素原子数の割合:10.0%)と、酸無水物としてのビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物(酸素原子数の割合:12.8%)又はメチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(酸素原子数の割合:13.0%)と、硬化促進剤としての2−エチル−4−メチルイミダゾールとを含むエポキシ樹脂組成物を用いて作製した。
比較例1の消弧用絶縁材料成形体は、エポキシ化合物としてのビスフェノールA型エポキシ化合物(三菱ケミカル株式会社製、製品名:jER828、酸素原子数の割合:8.2%)と、酸無水物としてのビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物(酸素原子数の割合:12.8%)と、硬化促進剤としての2−エチル−4−メチルイミダゾールとを含むエポキシ樹脂組成物を用いて作製した。ビスフェノールA型エポキシ化合物は、その分子構造中に芳香環を有している。
比較例2の消弧用絶縁材料成形体は、エポキシ化合物としての水素添加ビスフェノールA型エポキシ化合物(三菱ケミカル株式会社製、製品名:YX8000、酸素原子数の割合:6.6%)と、酸無水物としてのビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物(酸素原子数の割合:12.8%)と、硬化促進剤としての2−エチル−4−メチルイミダゾールとを含むエポキシ樹脂組成物を用いて作製した。水素添加ビスフェノールA型エポキシ化合物は、ビスフェノールA型エポキシ化合物の芳香環すべてをシクロヘキサン環に置換した化合物であるため、脂環式エポキシ化合物である。
実施例5及び6並びに比較例3の消弧用絶縁材料成形体は、不飽和多塩基酸としての無水マレイン酸物30質量部、多価アルコールとしてのプロピレングリコール40質量部及び飽和多塩基酸としてのイソフタル酸30質量部を反応させて得られた不飽和ポリエステル樹脂と、ラジカル重合性モノマーとしてのスチレンと、硬化剤としてのベンゾイルパーオキサイドとを含む不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて作製した。
実施例7及び比較例4の消弧用絶縁材料成形体は、不飽和多塩基酸としての無水マレイン酸20質量部、多価アルコールとしてのプロピレングリコール40質量部及び飽和多塩基酸としてのイソフタル酸40質量部を反応させて得られた不飽和ポリエステル樹脂と、ラジカル重合性モノマーとしてのスチレンと、硬化剤としてのベンゾイルパーオキサイドとを含む不飽和ポリエステル樹脂組成物を用いて作製した。
(消弧用絶縁材料成形体の作製方法)
実施例1及び2においては、エポキシ化合物100質量部に対して、酸無水物130質量部及び硬化促進剤1質量部を含むエポキシ樹脂組成物を均質になるまで攪拌した。その後、エポキシ樹脂組成物を型枠内へ注入し、加熱硬化処理を実施することによってエポキシ樹脂組成物を硬化させ、縦40mm×横60mm×厚さ2mmの消弧用絶縁材料成形体を得た。加熱硬化処理として、120℃で2時間の前硬化処理と、200℃で4時間の後硬化処理とを実施した。
実施例3及び4においては、エポキシ化合物100質量部に対して、酸無水物110質量部及び硬化促進剤1質量部を含むエポキシ樹脂組成物を均質になるまで攪拌した。その後、エポキシ樹脂組成物を型枠内へ注入し、加熱硬化処理を実施することによってエポキシ樹脂組成物を硬化させ、縦40mm×横60mm×厚さ2mmの消弧用絶縁材料成形体を得た。加熱硬化処理として、120℃で2時間の前硬化処理と、180℃で6時間の後硬化処理とを実施した。
比較例1及び2においては、エポキシ化合物100質量部に対して、酸無水物100質量部及び硬化促進剤1質量部を含むエポキシ樹脂組成物を均質になるまで攪拌した。その後、エポキシ樹脂組成物を型枠内へ注入し、加熱硬化処理を実施することによってエポキシ樹脂組成物を硬化させ、縦40mm×横60mm×厚さ2mmの消弧用絶縁材料成形体を得た。加熱硬化処理として、120℃で2時間の前硬化処理と、180℃で6時間の後硬化処理とを実施した。
実施例5〜7並びに比較例3及び4においては、不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、ラジカル重合性モノマー30質量部〜70質量部及び硬化剤1.5質量部を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物を均質になるまで攪拌した。その後、不飽和ポリエステル樹脂組成物を型枠内へ注入し、加熱硬化処理を実施することによって不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させ、縦40mm×横60mm×厚さ2mmの消弧用絶縁材料成形体を得た。加熱硬化処理として、130℃で8時間の硬化を実施した。
(成形体に含まれる酸素原子量の測定)
実施例1〜7及び比較例1〜4の消弧用絶縁材料成形体に含まれる単位体積当たりの酸素原子量は、有機元素分析装置(製造元:Elementar、装置名:varioEL−III)により測定される酸素含量と、比重測定装置により測定される比重とから算出した。結果を表1及び表2に示す。
(絶縁性試験)
得られた消弧用絶縁材料成形体の絶縁性を評価する試験を実施した。図8Aは、この絶縁性試験にて用いた装置を示す模式的な断面図である。図8Bは、この絶縁性試験にて用いた装置を示す模式的な側面図である。図8A及び図8Bにおいて、30は対向電極、31は試験容器、32は試料台である。この絶縁性試験は、300V、30kAの過電流が流れる電気回路で行った。電極接点にはAg60wt%−WC36wt%−グラファイト4wt%の組成の材料を使用した。この絶縁性試験は、電気回路に過電流が流れたときにアークが発生し、このアークにより図1〜7に示した可動接点2及び固定接点4が溶融、飛散し、その成分がこれらの接点近傍に設置された部品に付着する現象を模擬したものである。アーク遮断後の消弧用絶縁材料成形体を回収し、成形体中央部(アーク発生点付近)の表面抵抗率及び成形体端部の表面抵抗率を測定した。図9Aは、成形体中央部の表面抵抗率と成形体に含まれる酸素原子量との関係を示したグラフであり、図9Bは、成形体端部の表面抵抗率と成形体に含まれる酸素原子量との関係を示したグラフである。
Figure 0006563153
Figure 0006563153
実施例1〜7の消弧用絶縁材料成形体では、単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である硬化体が得られている。実施例1〜4では、原料であるエポキシ化合物及び酸無水物として、分子中に含まれる酸素原子数の割合を一定量以上のものを用いて消弧用絶縁材料成形体を作製したので、硬化体中の酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上となった。また、実施例5〜7では、不飽和ポリエステル樹脂の原料の組成比及びラジカル重合性モノマーの配合量を調整したので、硬化体中の酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上となった。これに対し、比較例1及び2では、原料であるエポキシ化合物として、分子中に含まれる酸素原子数の割合が小さいものを用いて消弧用絶縁材料成形体を作製したので、硬化体中の酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]未満となった。また、比較例3及び4では、不飽和ポリエステル樹脂の原料の組成比及びラジカル重合性モノマーの配合量を調整したので、硬化体中の酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]未満となった。
実施例1〜7では、絶縁性試験実施後の消弧用絶縁材料成形体表面における表面抵抗率が、成形体中央部及び端部のいずれにおいても初期値を維持できることが確認された。これは、成形体に含まれる酸素原子量を1.75×10-2[mol/cm3]以上としたことで、アーク熱による成形体の熱分解時に発生する熱分解ガスが、分子中に酸素原子を含む気体を多量に含むこととなり、アークにより溶融、飛散した接点由来の金属成分の高抵抗化作用及び成形体から放出される遊離炭素の低減作用が生じたためである。比較例1〜4では、成形体中央部の表面抵抗率が初期値よりわずかに低下し、成形体端部の表面抵抗率は初期値から大きく低下することが確認された。これは、成形体に含まれる酸素原子量が十分でないために、飛散した金属の高抵抗化作用及び遊離炭素の低減作用が限定的になったものと考えられる。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、アーク遮断時に成形体表面における絶縁性能を維持することができ、且つ耐熱性及び機械的強度に優れた消弧用絶縁材料成形体を提供することができる。
1 可動接触子、2 可動接点、3 固定接触子、4 固定接点、5 消弧用絶縁材料成形体、6 消弧板、7 切欠部、8 アーク、9,10 端子部、11 消弧側板、13 ハンドル、14 カバー、15 ベース、16 ガイド溝、17 エンドプレート、17a 排気孔、18 筐体、21 下部導体、22上部導体、23 過電流検出器、24 ラッチ、25 回転軸、26 可動接点側アークランナ、27 固定接点側アークランナ、28 消弧室、30 対向電極、31 試験容器、32 試料台、100 消弧装置、110 開閉機構部、120 引き外し装置部。

Claims (6)

  1. 単位体積当たりに含まれる酸素原子量が1.75×10-2[mol/cm3]以上である熱硬化性樹脂硬化体からなることを特徴とする消弧用絶縁材料成形体。
  2. 前記熱硬化性樹脂硬化体は、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の9.0%以上であるエポキシ化合物と、1分子当たりに含まれる酸素原子数の割合が全構成原子数の12.5%以上である酸無水物とを含むエポキシ樹脂組成物の硬化体であることを特徴とする請求項1に記載の消弧用絶縁材料成形体。
  3. 前記エポキシ化合物は、脂環式エポキシ化合物であることを特徴とする請求項2に記載の消弧用絶縁材料成形体。
  4. 前記熱硬化性樹脂硬化体は、不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化体であることを特徴とする請求項1に記載の消弧用絶縁材料成形体。
  5. 前記不飽和ポリエステル樹脂組成物は、無水マレイン酸、マレイン酸及びフマル酸からなる群から選択される不飽和多塩基酸又はその無水物と、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸及びアジピン酸からなる群から選択される飽和多塩基酸又はその無水物と、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール及びジプロピレングリコールからなる群から選択される多価アルコールとを反応させた不飽和ポリエステル樹脂を、ラジカル重合性モノマーに溶解させたものであることを特徴とする請求項4に記載の消弧用絶縁材料成形体。
  6. 固定接点を有する固定接触子と、可動接点を有する可動接触子と、前記可動接触子を作動させる開閉機構部と、前記固定接点及び前記可動接点が開離するときに発生するアークに曝される位置に配置された消弧用絶縁材料成形体とを備える回路遮断器であって、
    前記消弧用絶縁材料成形体は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の消弧用絶縁材料成形体であることを特徴とする回路遮断器。
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