JP2001195965A - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JP2001195965A JP2000001241A JP2000001241A JP2001195965A JP 2001195965 A JP2001195965 A JP 2001195965A JP 2000001241 A JP2000001241 A JP 2000001241A JP 2000001241 A JP2000001241 A JP 2000001241A JP 2001195965 A JP2001195965 A JP 2001195965A
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Hideo Horibe
英夫 堀邊
Toshiyuki Sugano
俊行 菅野
Sho Yamada
祥 山田
Takao Mihashi
孝夫 三橋
Mitsuru Tsukima
満 月間
Masahiro Fushimi
征浩 伏見
Kazunori Fukutani
和則 福谷
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、新たな絶縁材料を設置すること
なく、また、簡便に大電流遮断後の絶縁性能の劣化を効
果的に抑制でき、かつ安全性の高い回路遮断器を得るこ
とを目的とする。 【解決手段】 この発明にかかわる回路遮断器は、固定
接触子4、可動接触子1、開閉機構部7、アークを消弧
する絶縁材が設けられた消弧装置6を収納する筐体16
を備えた回路遮断器において、筐体16の内面、消弧装
置の絶縁材表面を粗面処理した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回路遮断器に関
するもので、回路遮断後の筐体内部の絶縁性能劣化を抑
制できる構造の回路遮断器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1および図2は、例えば、実開昭63
−44354号公報に示された従来の回路遮断器の断面
図であり、図1は回路遮断器のオン状態、図2は回路遮
断器のオフ状態を示す。また、図3は、図1および図2
には示していない消弧部(細隙材)を示す側面図(a)
および平面図(b)である。図において、1は銅などの
導体からなる可動接触子、2は可動接触子1の一端に固
着された可動接点、3は可動接点2と接離する固定接
点、4は固定接点3が固着された銅などの導体からなる
固定接触子、5は固定接触子4の他端部に構成された電
源側の端子部であり、外部電源から配線が接続される。
6は消弧装置であり互いに空隙を介して積層配列され、
可動接点2と固定接点3の間に発生したアークを冷却、
消弧する磁性体の金属からなる複数の消弧板(グリッ
ド)6aと、グリッド6aを両側で保持する消弧側板6
bと、図3に示した消弧部(細隙材)6cで構成され、
消弧部6cおよび消弧側板6bは絶縁材料からなる。消
弧部6cは可動接点2および固定接点3の間に設けてお
り、固定接点3を露出させ、アークに曝される固定接触
子3の全面を覆うように設けられている。7は可動接触
子1を回動し、開閉駆動する開閉機構部、8はこの開閉
機構部7を手動で操作するためのハンドル、9は引き外
し装置、10は負荷側の端子部である。11はカバー、
12はベースで、上記の部品を収納・固定し、筐体16
の一部を構成している。13は端子部5を筐体16内と
隔離するエンドプレートであり、アークによるホットガ
スを排出する排気孔13aを有し、ベース12に設けら
れたガイド溝12aに挿入装着されている。14はアー
クを端子部5の方向へ走行させるアークランナである。
【0003】次に動作について説明する。図1におい
て、ハンドル8を操作すると、開閉機構部7が動作して
可動接触子1が回動し、可動接点2と固定接点3とが接
触開離する。端子部5を電源に、端子部10を負荷に接
続し、接点を接触させることにより電力が電源から負荷
に供給される。この状態で、通電の信頼性を確保するた
めに可動接点2は固定接点3に規定の接触圧力で押さえ
つけられている。ここで、負荷側に過電流が流れると、
過電流を引き外し装置9で検出し、図2に示すように両
接点2,3の間にアーク15が発生する。
【0004】しかし、短絡事故などが起こり回路に大き
な過電流が流れると、両接点2,3間の接触面における
電磁反発力が非常に強くなり、上記の可動接点2に加わ
っている接触圧力に打ち勝つために、可動接触子1は引
き外し装置9および開閉機構部7の動作を待たずに回動
し、接点2,3の開離がおこる。アーク電圧は、固定接
点3から可動接点2までの開離距離が増大するに従って
上昇し、また、同時にアーク15が消弧装置6の方向へ
磁気力によって引き付けられ伸長するために、更に上昇
する。このようにして、アーク電流は電流零点を迎えて
アーク15を消弧し、遮断が完了する。このような遮断
動作中において、可動接点2と固定接点3との間には、
アーク15によって短時間、すなわち数ミリ秒のうちに
大量のエネルギが発生する。そのため、カバー11、ベ
ース12およびエンドプレート13で構成される筐体1
6内の気体の温度及び圧力は急激に上昇する。この高温
高圧の気体(以下、アークガスという)は排気孔13a
から大気中へ放出されるが、その際、筐体16の内面は
アークガスに暴露される。
【0005】特開平9−82204号公報には、隣接す
る極の間を仕切る隔壁(筐体の一部)に形成された連通
孔の内周に、絶縁材料製発泡材で形成された粗面部材を
設置し、大電流遮断後の極間の絶縁性能の劣化を抑制す
る回路遮断器が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】短絡電流などの大電流
を遮断する場合、上述したアークによる大量のエネルギ
が導電部材である可動接触子、固定接触子、接点あるい
は消弧板(グリッド)などの金属を溶融し、かつカバ
ー、ベースあるいは消弧側板などの樹脂を分解する。し
かも、アークの発生と同時に回路遮断器の筐体内部の圧
力は急激に上昇するため、上記溶融した金属の蒸気およ
び樹脂から発生する遊離炭素は筐体内部の各部、細部に
いたるまで拡散して蒸着、付着、堆積されるので、回路
遮断器内部の絶縁抵抗は大幅に低下する。この絶縁抵抗
の低下は、通常の電流値の開閉であれば僅かで絶縁性に
対する影響は少ないが、遮断する電流値が増大するに従
って、また、遮断回数が多くなるほど顕著になる。
【0007】上記のように、特開平9−82204号公
報では、隣接する極の間を仕切る隔壁(筐体の一部)に
形成された連通孔の内周に、絶縁材料製発泡材で形成さ
れた粗面部材を設置し、大電流遮断後の極間の絶縁性能
の劣化を抑制しているが、新たに絶縁材料製発泡材を設
置する必要があり、また、設置する場所には位置的な制
限があるため適用範囲は限られ、効果も少ない。
【0008】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、新たな絶縁材料を設置するこ
となく、また、簡便に大電流遮断後の絶縁性能の劣化を
効果的に抑制でき、かつ安全性の高い回路遮断器を得る
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の回路
遮断器は、導体に固定接点が固着された固定接触子と、
上記固定接点と接離する可動接点が固着された可動接触
子と、この可動接触子を回動させる開閉機構部と、上記
固定接点と可動接点とが接離するときに発生するアーク
を消弧する絶縁材が設けられた消弧装置とを収納する筐
体を備えた回路遮断器において、上記筐体の内面が粗面
処理されているものである。
【0010】本発明に係る第2の回路遮断器は、上記第
1の回路遮断器において、消弧装置の絶縁材表面が粗面
処理されているものである。
【0011】本発明に係る第3の回路遮断器は、上記第
1の回路遮断器において、可動接点の接離位置と開閉機
構部との間に絶縁材からなるバリアが設けられ、このバ
リア表面が粗面処理されているものである。
【0012】本発明に係る第4の回路遮断器は、上記第
1ないし第3のいずれかの回路遮断器において、粗面処
理による表面粗さRmaxが、2μm〜100μmであ
るものである。
【0013】本発明に係る第5の回路遮断器は、上記第
1ないし第3のいずれかの回路遮断器において、物理的
な方法で粗面処理されているものである。
【0014】本発明に係る第6の回路遮断器は、上記第
5の回路遮断器において、物理的な方法は、紙鑢、砥石
またはブラストによるものである。
【0015】本発明に係る第7の回路遮断器は、上記第
1ないし第3のいずれかの回路遮断器において、物理的
な方法は、粒子を付着させるものである。
【0016】本発明に係る第8の回路遮断器は、上記第
1ないし第3のいずれかの回路遮断器において、化学的
な方法で粗面処理されているものである。
【0017】本発明に係る第9の回路遮断器は、上記第
1ないし第3のいずれかの回路遮断器において、金型に
凹凸を設け、この金型を用いて成形することにより粗面
処理されているものである。
【0018】本発明に係る第10の回路遮断器は、上記
第9の回路遮断器において、金型を用いて成形した後、
物理的な方法または化学的な方法でさらに粗面処理され
ているものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る回路遮断器
の実施の形態を、図1ないし図4に基づいて説明する。
本発明に係わる回路遮断器は、既に説明した図1ないし
図3の主要部品の構成において、ベース12、エンドプ
レート13、カバー11などで構成される筐体16のア
ークガスに暴露される内面を粗面化するものである。
【0020】図4は、本発明の実施の形態における作用
を説明する断面図である。図4(a)に示したように、
アークガス中に含まれる構造部材から発生した金属蒸気
および樹脂から発生した遊離炭素は筐体16の内面に蒸
着、付着してある程度堆積すると、この堆積物が電気的
な導通経路を形成し、筐体16の絶縁抵抗を劣化させ、
図1に示した電源側の端子部5と負荷側の端子部10の
間のリーク電流、あるいは極(L、C、R)間のリーク
電流が発生する。一方、図4(b)に示したように、筐
体16のアークガスに暴露される内面を粗面化すること
によって、アークガス中の金属蒸気および遊離炭素の一
部は粗面化した凹部に入り込むが、堆積物による電気的
な導電経路はこの凹部で寸断され、筐体16の絶縁性の
劣化が抑制される。
【0021】筐体16内面の全面を粗面化するのが望ま
しいが、特に、アークガスに暴露されるカバー11、ベ
ース12を粗面化することによって大きな効果が得られ
る。また、図3に示した消弧部(細隙材)6c、図1に
示したエンドプレート13を粗面化するのが効果的であ
る。
【0022】粗面化した凹部で堆積物による電気的な導
電経路を寸断するためには、筐体16の表面粗さRma
xを2μm〜100μmとするのが効果的である。
【0023】粗面化する方法としては、物理的な方法、
あるいは化学的な方法のいずれでもよい。物理的な方法
は、簡便に所望の表面粗さに調整することができる。ま
た、化学的な方法は、化学薬品に浸漬するなどにより大
量に短時間で粗面処理することができる。
【0024】物理的な方法として、例えば、筐体16等
の絶縁部材を成形した後、所望の粗さの紙鑢あるいは砥
石を用いる方法、ブラストによる方法などを適用するこ
とができる。また、筐体16を成形した後、ガラス粒子
等、所定粒径の無機物を吹き付ける、あるいは塗布する
等の方法によって付着させてもよい。
【0025】また、筐体16等の絶縁部材を射出成形等
によって成形するときに、予め金型に所望の凹凸を設
け、この凹凸を筐体表面に転写する方法を用いることに
よって、樹脂成形と同時に粗面処理をすることができ
る。
【0026】また、金型の凹凸を転写した後、さらに、
紙鑢、ミニター、ブラストなど物理的な方法、または化
学的な方法で細かな凹凸を設けることによって絶縁性劣
化を抑制する効果が確実になる。
【0027】また、金型に凹凸を設ける方法は、マスク
を用いてエッチング加工する、あるいは紙鑢、ミニタ
ー、ブラストなどを用いて加工する方法が適用できる。
【0028】化学的な方法としては、例えば、筐体16
を成形した後、アルカリ水溶液、酸水溶液に浸漬し、洗
浄し、乾燥する方法を適用することができる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の実施例と比較例によって、
本発明の効果を示す。 実施例1〜13.2種類の樹脂成形物(試料)につい
て、その試料の表面粗さ(Rmaxで示す)を種々の方
法で変え、粗さを変えた試料の絶縁性に関する試験を行
った。図5は、この絶縁性試験に用いた装置を示す断面
図(a)と側面図(b)で、図において、18は試験容
器、19は対向電極、20は樹脂成形物、21は試料台
である。試験は、300V、20KAの過電流が流れる
電気回路で行なった。対向電極19にはAg60wt%
−WC40wt%の組成の材料を使用した。樹脂組成物
(試料)20は不飽和ポリエステル(PE)に炭酸カル
シウム(CaCO3)を40wt%充填したものと、ポ
リアミド66(PA)にガラスファイバ(GF)を30
wt%充填したものを使用した。
【0030】実施例1は#1500の紙鑢、実施例2は
#500の紙鑢、実施例3は#100の紙鑢により粗面
処理を行い、表面粗さ2μm、5μm、10μmの試料
を作製した。
【0031】実施例4は、ミニター(NAKANISI
INC.製、型名NCL−35SH−KT)による粗
面処理を行い、表面粗さ10μmの試料を作製した。ミ
ニターは砥石状の工具をモータで回転させ、この工具を
対象物に押し当てて対象物の粗面処理を行うものであ
る。
【0032】実施例5は、化学薬品で粗面処理を行った
ものである。不飽和ポリエステルに炭酸カルシウムを4
0wt%充填した試料は、80℃の水酸化ナトリウム水
溶液に5時間浸漬した後、水洗し、乾燥した。PA66
にGFを30wt%充填した試料は、室温のギ酸に5時
間浸漬した後、水洗し、乾燥した。得られた各試料の表
面粗さは10μmであった。
【0033】実施例6は、平均粒径が100μmのガラ
スビーズを分散した溶液を各試料表面にコーティングし
た後、乾燥したものである。
【0034】実施例7および8は、サンドブラストによ
り粗面処理したものであり、表面粗さは実施例7では1
0μm、実施例8では100μmであった。
【0035】実施例9は、金型を予めサンドブラストに
よって表面粗さ10μmに粗面処理を行い、この金型を
用いて樹脂の成形加工を行って表面粗さ10μmとした
ものである。
【0036】実施例10は、金型表面にエッチングマス
クを形成し、金型を予めエッチングによって表面粗さ1
00μmに粗面処理し、この金型を用いて樹脂の成形加
工を行って表面粗さ100μmの試料を得たものであ
り、実施例11は、この表面粗さ100μmの試料表面
をさらに#100の紙鑢で粗面処理(表面粗さ10μ
m)を行ったものである。
【0037】実施例12は紙鑢で表面粗さ1.5μmに
粗面処理したもの、実施例13は金型表面にエッチング
マスクを形成し、金型を予めエッチングによって表面粗
さ200μmに粗面処理し、この金型を用いて樹脂の成
形加工を行って表面粗さ200μmとしたものである。
比較例1は、粗面処理を施していないもの(表面粗さ
0.2μm)である。
【0038】表1は、上記実施例1ないし13、および
比較例1の試料について図4に示した装置を用いて絶縁
性試験を行った結果を示している。
【0039】
【表1】
【0040】表1から明らかなように、実施例1ないし
11の絶縁性試験後の抵抗値は、比較例1の粗面処理を
行っていないものより格段に大きな値となった。また、
実施例12の表面粗さが1.5μmと小さい場合、ある
いは実施例13のように表面粗さが200μmと大きな
場合は絶縁抵抗の低下を抑制する効果は小さいが、実施
例1ないし11のように表面粗さを2μm〜100μm
の範囲にすることによって顕著な効果が得られる。
【0041】実施例14.本実施例は実際の回路遮断器
に、粗面処理した絶縁部品を組み込んで試験したもので
ある。試験に用いた実機は225AF級の回路遮断器で
ある。図1に示したベース12には不飽和ポリエステル
に炭酸カルシウムを40wt%充填した樹脂を使用し、
カバー11にはPA66にGFを30wt%充填した樹
脂を使用して成形し、上記実施例4で用いたミニターで
粗面処理を行い、表面粗さを10μmとした。比較のた
めに粗面処理を施していない成形品についても同一の実
機試験を行った(比較例2)。
【0042】試験の条件は、460V、50KAで1回
遮断した後と2回遮断した後それぞれにおいて、回路遮
断器がオフ状態で電源と負荷の間の3極(L極、C極、
R極)の抵抗値を測定した。表2に、この実機試験の結
果を示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2に示されているように、粗面処理を行
った本実施例14では、粗面処理を行っていない比較例
2に比べ、1回遮断後において高い抵抗値が得られ、粗
面処理の効果が確認された。2回遮断後においては、改
善のレベルは低いが、本実施例14は比較例2よりも高
い抵抗値が得られた。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る第1の回路遮断器によれ
ば、導体に固定接点が固着された固定接触子と、上記固
定接点と接離する可動接点が固着された可動接触子と、
この可動接触子を回動させる開閉機構部と、上記固定接
点と可動接点とが接離するときに発生するアークを消弧
する絶縁材が設けられた消弧装置とを収納する筐体を備
えた回路遮断器において、上記筐体の内面が粗面処理さ
れているので、アークガス中の金属蒸気および遊離炭素
が筐体内表面に堆積した堆積物による電気的な導電経路
は粗面処理された凹部で寸断され、筐体の絶縁性の劣化
が抑制される。
【0046】本発明に係る第2の回路遮断器によれば、
消弧装置の絶縁材表面が粗面処理されているので、アー
クガス中の金属蒸気および遊離炭素が消弧装置の絶縁材
料表面に堆積した堆積物による電気的な導電経路は粗面
処理された凹部で寸断され、絶縁材料の絶縁性の劣化が
抑制される。
【0047】本発明に係る第3の回路遮断器によれば、
可動接点の接離位置と開閉機構部との間に絶縁材からな
るバリアが設けられ、このバリア表面が粗面処理されて
いるので、アークガスが開閉機構部へ吹き付けられるの
を止めるとともに、アークガス中の金属蒸気および遊離
炭素がバリア表面に堆積した堆積物による電気的な導電
経路は粗面処理された凹部で寸断され、バリア表面の絶
縁性の劣化が抑制される。
【0048】本発明に係る第4の回路遮断器によれば、
粗面処理による表面粗さRmaxが、2μm〜100μ
mであることによって、絶縁性劣化を抑制する効果が顕
著になる。
【0049】本発明に係る第5、第6および第7の回路
遮断器によれば、物理的な方法で粗面処理されているも
のであり、容易に表面粗さを調整することができる。
【0050】本発明に係る第8の回路遮断器によれば、
化学的な方法で粗面処理されているものであり、成形さ
れた絶縁材料を化学薬品に浸漬することによって大量に
短時間で粗面処理することができる。
【0051】本発明に係る第9の回路遮断器によれば、
金型に凹凸を設け、この金型を用いて成形することによ
り粗面処理されているものであるので、絶縁材料の成形
と同時に粗面処理をすることができる。
【0052】本発明に係る第10の回路遮断器によれ
ば、金型を用いて成形した後、物理的な方法または化学
的な方法でさらに粗面処理されているものであるので、
表面粗さが2段階になり、絶縁性能劣化をより確実に抑
制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回路遮断器のオン状態を示す断面図である。
【図2】 回路遮断器のオフ状態を示す断面図である。
【図3】 消弧部(細隙材)を示す、側面図(a)およ
び平面図(b)である。
【図4】 粗面処理による絶縁性能向上のメカニズムを
模式的に説明する断面図である。
【図5】 樹脂成形物の絶縁性評価に用いた装置を示
す、断面図(a)および側面図(b)である。
【符号の説明】
1 可動接触子、2 可動接点、3 固定接点、4 固
定接触子、5,10 端子部、6 消孤装置、6a 消
孤板(グリッド)、6b 消孤側板、6c 消弧部(細
隙材)、7 開閉機構部、8 ハンドル、9 引き外し
装置、11 カバー、12 ベース、12a ガイド
溝、13 エンドプレート、13a 排気孔、14 ア
ークランナ、15 アーク、16 筐体、18 試験容
器、19 対向電極、20 樹脂成形物、21 試料
台。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 祥 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 三橋 孝夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 月間 満 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 伏見 征浩 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 福谷 和則 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5G030 BA00 XX00

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体に固定接点が固着された固定接触子
    と、上記固定接点と接離する可動接点が固着された可動
    接触子と、この可動接触子を回動させる開閉機構部と、
    上記固定接点と可動接点とが接離するときに発生するア
    ークを消弧する絶縁材が設けられた消弧装置とを収納す
    る筐体を備えた回路遮断器において、上記筐体の内面が
    粗面処理されていることを特徴とする回路遮断器。
  2. 【請求項2】 消弧装置の絶縁材表面が粗面処理されて
    いることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
  3. 【請求項3】 可動接点の接離位置と開閉機構部との間
    に絶縁材からなるバリアが設けられ、このバリア表面が
    粗面処理されていることを特徴とする請求項1記載の回
    路遮断器。
  4. 【請求項4】 粗面処理による表面粗さRmaxが、2
    μm〜100μmであることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の回路遮断器。
  5. 【請求項5】 物理的な方法で粗面処理されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回路
    遮断器。
  6. 【請求項6】 物理的な方法は、紙鑢、砥石またはブラ
    ストによるものであることを特徴とする請求項5記載の
    回路遮断器。
  7. 【請求項7】 物理的な方法は、粒子を付着させるもの
    であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の回路遮断器。
  8. 【請求項8】 化学的な方法で粗面処理されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の回路
    遮断器。
  9. 【請求項9】 金型に凹凸を設け、この金型を用いて成
    形することにより粗面処理されていることを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれかに記載の回路遮断器。
  10. 【請求項10】 金型を用いて成形した後、物理的な方
    法または化学的な方法でさらに粗面処理されていること
    を特徴とする請求項9記載の回路遮断器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003151423A (ja) * 2001-11-08 2003-05-23 Mitsubishi Electric Corp 回路遮断器
JP2006269724A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd セラミックデバイス
JP2017201623A (ja) * 2016-05-06 2017-11-09 カーリング テクノロジーズ、 インコーポレイテッドCarling Technologies, Inc. アーク移動装置

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