JP2000203309A - 車両用ヘッドアップディスプレイ及び表示システム - Google Patents

車両用ヘッドアップディスプレイ及び表示システム

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JP2000203309A
JP2000203309A JP11008204A JP820499A JP2000203309A JP 2000203309 A JP2000203309 A JP 2000203309A JP 11008204 A JP11008204 A JP 11008204A JP 820499 A JP820499 A JP 820499A JP 2000203309 A JP2000203309 A JP 2000203309A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ユーザが見たい複数の情報をユーザの見易い十
分な情報量にて表示することが可能な使い勝手のよいヘ
ッドアップディスプレイを提供する。 【解決手段】フロントガラスの内面に一体的に設けられ
たスクリーン部へプロジェクタにて投写することで各種
情報を表示する。そして、ユーザの指示に応じ、(a)
の画面移動や(b)の画面の拡大・縮小をしたり、ある
いは(c)のように画面G31が1つだけ表示されてい
る場合に、追加させる画面を指定していくと(d)のよ
うに画面G32,G33,G34,G35が追加表示さ
れる。スクリーン部35がフロントガラスとほぼ同様の
大きさにされているため、相当大きく表示させることが
できる。また、地図の縮尺を拡大させても、画面自体を
拡大すれば、拡大前の周辺部分の地図も表示できる。ま
た、(d)に示すように、複数の表示情報を同時に表示
させることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のヘッドア
ップディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
ナビゲーション装置や車載テレビ等、車両用の各種情報
提供装置が普及しつつある。そして、ナビゲーション用
の画面(ナビ画面)とテレビ用の画面(TV画面)は、
1つの表示装置に切り替えて表示するのが一般的であ
る。
【0003】ところで、従来の表示装置の配置場所を大
別するとオンダッシュタイプとインダッシュタイプの2
つがある。オンダッシュタイプは、ダッシュボード上に
金具などで固定するものであるダッシュボード上に固定
的に配置するタイプであるため、前方の視界を遮らない
ように配置することが困難な場合もある。
【0004】一方、インダッシュタイプは、一般的にイ
ンストルメントパネル内のオーディオ機器用スペースに
配置するものであり、いわゆる「1DIN」サイズの場
合には、表示モニタの不使用時はインストルメントパネ
ル内(ダッシュボード内)に収納され、使用時には前方
へスライドして起きあがってくるようにされている。こ
のタイプのものは、表示面をユーザの見易い角度に調整
できることが多い。また、いわゆる「2DIN」タイプ
の場合には角度調整ができるものは少ない。いずれにし
ても、ユーザの視線からすると表示面自体が相対的に低
い位置にあり、ユーザから見づらくなる傾向にある。
【0005】また、表示装置のサイズに関しても、例え
ばワイド画面などのように従来よりも多少大きな画面が
実現されてはいるが、その大きさには限度がある。その
ため、例えばナビ画面として道路地図を表示させたい場
合には、表示画面のサイズに規制されてしまい、現在表
示されている地域の周辺まで見たい場合には、縮尺を小
さくするか、あるいはユーザ自ら地図のスクロール操作
をしなくてはならなかった。縮尺を小さくすると細部が
判らないので、結局はユーザにスクロール操作を強制し
てしまうこととなる。
【0006】また、ナビゲーション装置においては、現
在地から目的地までの適切な経路を演算して求めて経路
案内をする機能があり、現在地だけではなく目的地周辺
の地図も見たい場合がある。しかしながら、目的地周辺
の地図を見たい場合には、やはり縮尺を小さくするかス
クロール操作しかなく、縮尺の大きな状態で細部まで知
るためには、結局ユーザがスクロール操作しなくてはな
らない。なお、ワイド画面を採用して、2画面表示でき
る機能自体はあるが、上述したように画面サイズ自体が
かなり制約されるため1画面分のサイズが小さく、結局
は、ユーザへのスクロール操作を強制してしまうことが
多くなると考えられる。
【0007】さらに、いわゆるメニュー画面を表示させ
る場合には、地図画面から切り替えるか、あるいは地図
画面上に表示することとなり、メニュー画面と地図画面
を同時に見ることはできない。また、近年、外部の情報
センタから情報を受信して、その情報を表示する機能を
備えたものもあるが、その場合も、やはりその他の画面
と切り替えるか、重ねて表示するしかなく、複数の情報
をそれぞれ十分な情報量にて表示することはできなかっ
た。
【0008】そこで本発明は、上記問題点を解決するた
めに、ユーザが見たい複数の情報をユーザの見易い十分
な情報量にて表示することが可能な使い勝手のよいヘッ
ドアップディスプレイなどを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載の車両用ヘッドアップディス
プレイでは、プロジェクタが、車載機器からの表示要求
に従って表示情報を生成し、スクリーン部への投写を行
う。ここで、スクリーン部は車両のフロントガラスの内
面に一体化して設けられるか、またはフロントガラスの
手前に配置されている。
【0010】スクリーン部は、例えば請求項3に示すよ
うに、電圧の印加によって着・消色し、光透過率に可逆
的変化が生じる光透過率可変ガラスにて構成してもよい
し、請求項4に示すように半透過ミラーにて構成しても
よい。光透過率可変ガラスは、例えば導電剤を添加した
ネマティック液晶を素材とし、電圧を印加すると透明状
態が白濁化するDS(Dynamic Scattering)効果(動的
散乱効果)を利用した構成とすることが考えられる。ま
た、中央に着色層と電解質層を配置し、それらを透明導
電膜で両側から挟み、さらにそれらをガラスで両側から
挟んだ構成のエレクトロクロミックガラスを光透過率可
変ガラスとして用いてもよい。
【0011】これらは、いずれも印加電圧の制御をする
ことによって透過率を変えることができるので、必要な
ときだけ透過率を下げることで表示に適したものとし、
それ以外は透過率を上げておけばよい。一方、半透過ミ
ラーは、例えばガラスなどに酸化金属膜を蒸着して形成
することが考えられる。なお、この場合には、透過率が
不変となるが、フロントガラスの可視光線透過率を所定
値以上に確保することが規格によって定められているの
で、それに従う必要がある。
【0012】そして、本発明の車両用ヘッドアップディ
スプレイの制御手段は、スクリーン部における表示可能
領域を考慮し、車載機器から表示要求のあった表示情報
の表示サイズ、表示位置、同時に表示する数の少なくと
もいずれか一つを調整して、プロジェクタによるスクリ
ーン部への投写を制御する。なお、スクリーン部の表示
領域は、最大限、フロントガラスと同じサイズにするこ
とができる。もちろんフロントガラスのサイズよりも小
さくしてもよいが、後述するように、大きな投写サイズ
の表示情報を表示でき、また複数の表示情報を表示でき
るようなサイズの「表示可能領域」とする。
【0013】制御手段が行う調整としては、例えば請求
項5に示すように、外部からの指示に基づき、表示情報
の表示サイズ、表示位置、表示数を調整してスクリーン
部へ投写するようプロジェクタを制御することが考えら
れる。外部からの指示としては、車載機器に対して利用
者がスイッチなどで指示を入力できる構成を前提にすれ
ば、その利用者からの指示に対応したものとなる。
【0014】例えば、車載機器がナビゲーション装置で
ある場合を想定する。既に表示されている地図を拡大表
示させる指示があった場合、制御手段はプロジェクタを
制御して、スクリーン部における当該地図用の表示可能
領域全体に投写させる。これはスクリーン部の全体でも
よいし、あるいはスクリーン部の一部を地図用の表示可
能領域として設定してもよい。
【0015】従来のような直視型の表示装置の場合に
は、画面サイズが決まっていたため、地図を拡大させる
と、拡大前の周辺部分の地図は表示されなくなる。これ
に対して本発明の車両用ヘッドアップディスプレイで
は、最大限フロントガラスと同サイズのスクリーン部を
用い、拡大した地図を地図用の表示可能領域全体に投写
できるため、拡大前の周辺部分の地図も表示されること
となる。また、複数の表示情報を同時に表示させること
もできる。繰り返すが、スクリーン部の「表示可能領
域」とは、このように大きな投写サイズの表示情報を表
示でき、また複数の表示情報を表示できるようなサイズ
の領域を意味する。
【0016】このように、フロントガラスという相対的
に大きな表示領域を確保できる部分をスクリーン部とし
たため、以下に示すように、従来の直視型の表示装置に
おいて、表示可能領域が小さいことに起因して生じてい
た不都合が、本発明では生じない。
【0017】(1)例えば、従来のナビゲーション装置
において、現在表示されている地域の周辺までを現縮尺
のままで見たい場合には、ユーザ自ら地図のスクロール
操作をしなくてはならなかった。さらに、全てを同時に
見ることができないため、部分的な地図の視覚イメージ
を頭の中でつなぎ合わせて構築する必要があった。
【0018】これに対して、本発明の場合には相対的に
大きな表示領域を確保できるため、利用者が所望する領
域の地図を一度に見ることができる。 (2)また、ナビゲーション装置の経路案内機能に関し
て、現在地だけではなく目的地周辺の地図も見たい場合
に、それらを表示装置に2画面表示してしまうと、それ
ぞれの画面サイズ自体がかなり制約されるため、いずれ
かの画面での地図に関して、上述した(1)のように周
辺まで見たい場合には、やはりユーザへのスクロール操
作を強制してしまう。
【0019】さらに、いわゆるメニュー画面を表示させ
る場合に従来装置では、地図画面から切り替えるか、あ
るいは地図画面上に表示することとなり、メニュー画面
と地図画面を同時に見ることはできなかった。また、外
部の情報センタから受信した情報を表示する際も、やは
りその他の画面と切り替えるか、重ねて表示するしかな
く、複数の情報をそれぞれ十分な情報量にて表示するこ
とはできなかった。
【0020】これに対して、本発明の場合には複数の表
示情報を、それぞれ相対的に大きな表示領域を確保して
表示させることができる。したがって、上述例で言え
ば、利用者が所望する現在地と目的地の地図を、それぞ
れ十分な大きさで一度に見ることができ、また、地図画
面、メニュー画面、外部の情報センタから受信した情報
などを同時に見ることも可能である。
【0021】このように、本発明は、ユーザが見たい複
数の情報をユーザの見易い十分な情報量にて表示するこ
とができ、非常に使い勝手がよい。ところで、本発明は
スクリーン部としてフロントガラス部分(内面に一体化
したもの、あるいは手前に配置するものの両方を含む
意)を利用しているため、例えば請求項2に示すよう
に、停止状態判定手段にて車両が停止していると判定さ
れた場合に限り、プロジェクタからスクリーン部へ表示
情報を投写することによる表示を実行するようにするこ
とが考えられる。つまり、スクリーン部へ相対的に大き
なサイズで情報を表示したり、複数の情報を表示する
と、利用者がフロントガラスを通して外部状況を的確に
認識しにくくなってくる。したがって、このような状況
での走行は安全面から好ましくないため、車両が停止中
である場合に限って表示するようにすればよい。
【0022】なお、制御手段が行う「表示に関する制
御」としては、請求項7に示すように、プロジェクタが
所定の上限数の表示情報を同時に投写している状態で、
さらに新しい表示情報の表示要求があった場合には、優
先度の低い表示情報と入れ替えて投写するようプロジェ
クタを制御してもよい。また、請求項8に示すように、
プロジェクタが複数の表示情報を同時に投写している状
態で、その内の特定の表示情報について表示領域を拡大
させる要求があった場合には、優先度の低い表示情報の
表示を取りやめて、特定の表示情報を拡大して投写する
ようプロジェクタを制御してもよい。このようにすれ
ば、ユーザが見たい複数の情報をユーザの見易い十分な
情報量にて表示する、という観点からは好ましいと言え
る。
【0023】一方、請求項9に示すように、表示にて情
報提供を行うことを目的とした車載機器と、請求項1〜
8のいずれか記載の車両用ヘッドアップディスプレイ
と、投写型である当該車両用ヘッドアップディスプレイ
とは異なる、直視型の表示装置と、車両が停止している
か否かを判定する停止状態判定手段と、停止状態判定手
段にて車両が停止していると判定された場合に限り、プ
ロジェクタからスクリーン部へ表示情報を投写すること
による表示を実行させ、停止状態判定手段にて車両が停
止していないと判定された場合には、表示装置への表示
情報の表示を実行させる表示制御手段と、を備える表示
システムを実現することも考えられる。上述したよう
に、フロントガラス部分を用いた表示は車両が停止して
いる場合に限った方がよいが、その場合に何ら表示され
ないのでは不都合が生じる場合もある。したがって、車
両の走行中は従来通り直視型の表示装置に表示させるよ
うにすることが利便向上の点でも好ましいと言える。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明が適用された実施例
について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の
形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発
明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得るこ
とは言うまでもない。
【0025】図1は、本実施例の表示システムの全体構
成を表すブロック図である。本実施例の表示システム1
0は、概略的には、「車載機器」としてのナビゲーショ
ン装置10aと、車両用ヘッドアップディスプレイ10
bとから構成されている。
【0026】まず、ナビゲーション装置10aの構成に
ついて説明する。本ナビゲーション装置10aは、車両
の現在位置を検出する位置検出器12と、テレビ(T
V)アンテナ14aを介してTV放送信号を受信するT
Vチューナ14と、各種道路交通情報を収集するため、
ラジオアンテナ16aを介してFM放送信号を受信した
り、道路近傍に配置されたVICS(Vehicle Informat
ion and CommunicationSystem:道路交通情報システ
ム)サービス用の固定局から、電波ビーコン信号及び光
ビーコン信号を受信するVICS受信機16と、無線電
話回線を介して情報センタCとの間でデータ通信を行う
通信装置18と、地図データ入力器20と、当該装置1
0への各種指令を入力するための操作スイッチ群が設け
られたリモコン(図示せず)からの信号を入力するリモ
コンセンサ22と、外部メモリ24と、計器板(インパ
ネ)に表示画面が埋め込まれ、スピードメータやタコメ
ータ等の表示の他、ナビゲーション画面やTV画面等の
各種表示を行うための表示装置26と、リモコンセンサ
22を介して入力される各種指令に従い、位置検出器1
2,TVチューナ14,VICS受信機16,通信装置
18,センサ群20,外部メモリ24,表示装置26の
制御を行うことにより各種処理を実行する制御回路30
とを備えている。
【0027】ここで、位置検出器12は、GPS(Glob
al Positioning System) 用の人工衛星からの送信電波
をGPSアンテナを介して受信し、車両の位置,方位,
速度等を検出するGPS受信機12aと、車両に加えら
れる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ12
bと、車速センサや車輪センサ等からなり車両の走行距
離を検出するための車速センサ12cと、地磁気に基づ
いて絶対方位を検出するための地磁気センサ12dとを
備えている。そして、これら各センサ等12a〜12d
は、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに
補完しながら使用するように構成されている。なお、精
度によっては、上述したセンサ等12a〜12dの中の
一部のみを用いて構成してもよく、また、左右操舵輪の
回転差などから得られる車両のステアリング角を累積し
て方向を求めるセンサ等を用いてもよい。
【0028】また、地図データ入力器20は、位置検出
の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用デー
タ、地図データ及び後述する施設データを含む各種デー
タを入力するための装置である。記憶媒体としては、そ
のデータ量からCD−ROMを用いるのが一般的である
が、例えばDVDやメモリカード等の他の媒体を用いて
も良い。地図データは、交差点等の複数のノード間をリ
ンクにより接続して地図を構成したものであって、それ
ぞれのリンクに対し、リンクを特定する固有番号(リン
クID)、リンクの長さを示すリンク長、リンクの始端
と終端とのX・Y座標、リンクの道路幅、および道路種
別(有料道路等の道路情報を示すもの)のデータからな
るリンク情報を記憶している。
【0029】表示装置26はカラー表示装置であり、そ
の画面には、位置検出器12にて検出した車両の現在地
を示すマークと、地図データ入力器20より入力された
地図データと、更に地図上に表示する誘導経路、名称、
目印等の付加データとを重ねて表示することができる。
また、リモートコントロール端末(以下「リモコン」と
称す)を介してリモコンセンサ22から目的地の位置お
よび、必要に応じて高速道路等の特定の経路の指定(す
なわち通過点の指定)を入力すると、現在地からその目
的地までの最適な経路を自動的に選択して誘導経路を形
成し表示する、いわゆる経路案内機能も備えている。こ
のような自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイク
ストラ法等の手法が知られている。なお、この誘導経路
の設定・表示については本発明の主要な特徴部分ではな
いので、詳しい説明は省略する。
【0030】一方、外部メモリ24は、ナビゲーション
関連処理を実行する際のメモリ部分として機能し、VR
AMなどを備えている。VRAMとしては、高速アクセ
スが可能なものを採用することが好ましい。また、制御
回路30は、CPU,ROM,RAMからなる周知のマ
イクロコンピュータを中心に構成されており、位置検出
器12からの各検出信号に基づいた車両の現在位置、地
図データ入力器20を介してCD−ROMなどから読み
出した現在位置付近の地図、VICS受信機16や通信
装置18を介して獲得した各種交通情報等を表示画面上
に表示したり、TVチューナ14を介して受信したTV
信号をTV画面に表示させるTV表示処理、各種状況や
環境の変化に応じて、表示画面に表示すべき情報を適宜
切り換える表示制御処理等を実行する。
【0031】次に、車両用ヘッドアップディスプレイ1
0bの構成について説明する。本車両用ヘッドアップデ
ィスプレイ10bは、プロジェクタ32、スクリーン部
35及び電圧制御部37を基本構成とし、それらを制御
する主体である制御回路30などから構成されている。
なお、本実施例の表示システム10では、制御回路30
がナビゲーション装置10aの制御主体でもあり、車両
用ヘッドアップディスプレイ10bの制御主体でもある
ように構成したが、別体の制御回路として構成しても何
ら問題はない。
【0032】前記プロジェクタ32は、制御回路30か
ら送られた画像信号や同期信号などに基づき、表示情報
を生成してスクリーン部35へ投写するものであり、本
実施例では、車両のダッシュボード内に配置されてい
る。なお、プロジェクタ32で扱える信号がナビゲーシ
ョン装置10aにて扱っている信号と同形式でない場合
には、プロジェクタ32にて扱える形式に信号変換する
必要がある。これは、制御回路30内あるいはプロジェ
クタ32内のいずれかに設ければよい。もちろん、信号
が同型式であれば、このような信号変換用の機構は不要
である。
【0033】一方、本実施例のスクリーン部35は、図
2(a)に示すように、車両のフロントガラス40の内
面に一体化して設けられている。つまり、光透過率可変
ガラス35が通常のフロントガラス用ガラス42によっ
て両側から挟まれた構成とされている。光透過率可変ガ
ラス35は、その内部に、導電剤を添加したネマティッ
ク液晶層を有している。この導電剤を添加したネマティ
ック液晶は、7〜30Vの動作電圧を印加すると、DS
(Dynamic Scattering)効果(動的散乱効果)によって
透明状態から白濁化する性質を持つ。
【0034】したがって、電圧制御部37を介して印加
する電圧を制御すれば、透明状態と白濁化状態を切り替
えることができる。なお、一般的な車両で用いられるバ
ッテリ電圧は12Vであるため、このバッテリ電圧を利
用すれば十分である。制御回路30から電圧制御部37
へは透過率を指示する信号が出され、電圧制御部37は
その指示された透過率を実現できるような動作電圧を光
透過率可変ガラス35に印加することとなる。
【0035】この電圧印加のための電極は、図2(b)
に示すように、フロントガラス40の上下にそれぞれ複
数個の上部電極36及び下部電極38が設けられてい
る。そのため、電圧を印加する上部電極36及び下部電
極38を制御すれば、白濁化させる領域を調整すること
が可能である。なお、本実施例においては、ほぼフロン
トガラス40の全面にわたって、その内面に光透過率可
変ガラス35が設けられているため、光透過率可変ガラ
ス35を白濁化させることによって表示情報を表示可能
な領域は、ほぼフロントガラスと同じ大きさとなる。
【0036】次に、本実施例の表示システム10の動作
について説明する。上述したように、制御回路30は、
位置検出器12からの各検出信号に基づいた車両の現在
位置、地図データ入力器20を介してCD−ROMなど
から読み出した現在位置付近の地図、VICS受信機1
6や通信装置18を介して獲得した各種交通情報等を表
示画面上に表示したり、TVチューナ14を介して受信
したTV信号をTV画面に表示させるTV表示処理、各
種状況や環境の変化に応じて、表示画面に表示すべき情
報を適宜切り換える表示制御処理等を実行する。但し本
実施例の場合には、この表示情報の表示先が2種類あ
る。つまり、表示装置26そのものに表示する「直視
型」と、プロジェクタ32によってスクリーン部35へ
投写して表示する「投写型」である。したがって、制御
回路30は、まず、車両の状態に応じてこれら2種類の
表示先を切り替える。そして、プロジェクタ32によっ
てスクリーン部35へ投写して表示する場合には、表示
情報の表示サイズ、表示位置、同時に表示する数を調整
することができる。
【0037】それでは、制御回路30のCPUにて繰り
返し実行される表示制御に係る処理を示す図3のフロー
チャートに沿って説明する。図3の最初のステップ10
では、車速が0か否かを判断する。これは、位置検出器
12中の車速センサ12cからの車速データに基づいて
判断する。そして、車速が0でない場合(S10:N
O)、つまり車両が走行中の場合は表示装置26に表示
するが(S20)、車速が0の場合(S10:YE
S)、つまり車両が停止中の場合は、プロジェクタ32
によってスクリーン部35へ投写して表示する(S3
0)。
【0038】このようにスクリーン部35に表示してい
る状態においては、利用者はリモコンを介してリモコン
センサ22から表示情報の表示サイズ、表示位置、同時
に表示する数を指示することができる。したがって、マ
ニュアル設定モードになっており(S40:YES)、
さらに指示入力があった場合には(S50:YES)、
その指示内容に応じた表示状態の制御を行う(S60〜
S130)。なお、マニュアル設定モードへの切替は、
例えば専用スイッチにて切り替えるか、あるいはリモコ
ンにてモード設定操作ができるようにしておけばよい。
【0039】続いて、S60以降の処理について説明す
る。まず、入力された指示が画面の移動の場合には(S
60:YES)、S70に移行して画面移動処理を行
う。この画面移動は、図4(a)に例示するように、既
にスクリーン部35に表示されている画面G11を、例
えば画面G21に示すように任意の位置へ移動させる処
理である。この際、例えばリモコンにジョイスティック
のような操作子を設けておき、利用者がそのジョイステ
ィックを倒す方向へ移動させてもよいし、あるいは上下
左右それぞれの方向へ移動させるためのスイッチを設け
ておき、そのスイッチが押された回数(あるいは押下継
続時間)などに応じて移動させてもよい。なお、当然で
あるが、このように画面が移動しても、プロジェクタ3
2自体の角度が変わるわけではない。
【0040】また、入力された指示が画面の大きさの変
更の場合には(S80:YES)、S90に移行して画
面の拡大・縮小処理を行う。この画面の拡大・縮小は、
図4(b)に例示するように、既にスクリーン部35に
表示されている画面G21を、例えば画面G22に示す
ように拡大したり、画面G23に示すように縮小したり
する処理である。なお、この拡大・縮小は、画面サイズ
の拡大・縮小であり、例えば地図表示する場合の地図の
縮尺を拡大したり、縮小したりする処理とは直接的には
関係ない。但し、特に画面拡大の場合には、地図の縮尺
の拡大に伴って指示される場合もある。つまり、地図の
縮尺の拡大率と同じだけ画面も拡大すれば、拡大前と同
じ領域内の地図が表示されることとなる。したがって、
利用者が地図の拡大をリモコンにて指示した場合、制御
回路30は、拡大した地図を拡大した表示領域にて表示
するよう制御することもできる。
【0041】また、入力された指示が画面数の変更の場
合には(S100:YES)、S110へ移行して、削
除させたい画面あるいは追加表示させたい画面の選択を
行う。これは、利用者が表示画面上で指定したり、別途
メニューを表示させてその中から指定して選択すること
が考えられる。具体的には、通常のメイン画面、スター
ト地点画面、ゴール地点画面、ランドマーク画面、ハイ
ウェイモード画面、検索画面、VICS画面、文字放送
画面、交差点拡大図画面、詳細画面、市街図画面などが
挙げられる。
【0042】図4(c)に例示するように、スクリーン
部35に画面G31が1つだけ表示されている場合に、
追加させる画面を指定していくと、例えば図4(d)に
示すように、画面G32,G33,G34,G35など
が追加表示される。但し、本実施例では、同時に表示す
る画面数は5を上限としている。したがって、S120
では画面数が5以下かどうかを判断し、5以下の場合に
は(S120:YES)、それぞれ所定位置に画面表示
を行うが(S130)、画面数が5よりも多くなる場合
には(S120:NO)S140へ移行して、利用者へ
注意喚起のための表示をする(S140)。例えば「こ
れ以上の画面表示はできません」などと注意喚起する。
【0043】なお、本実施例においては、制御回路30
が制御手段、停止状態判断手段及び表示制御手段に相当
する。そして、制御回路30が実行する処理の内、図3
のフローチャートに示すS10が停止状態判断手段とし
ての処理の実行に相当し、S20,S30が表示制御手
段としての処理の実行に相当し、S40〜S140が制
御手段としての処理の実行に相当する。なお、図3全体
を制御手段としての所定の処理の実行と捉えてもよい。
【0044】次に、本実施例の表示システム10が発揮
する効果を説明する。例えば既に表示されている地図を
拡大表示させる指示があった場合、本実施例の車両用ヘ
ッドアップディスプレイ10bを用いると、図4(a)
に例示するように、スクリーン部35へ表示可能な最大
限のサイズまで拡大した表示領域に表示することができ
る。つまり、本実施例の場合にはスクリーン部35がフ
ロントガラス40とほぼ同様の大きさにされているた
め、相当大きく表示させることができる。表示装置26
のように直視型の表示装置の場合には、画面サイズが決
まっていたため、地図を拡大させると、拡大前の周辺部
分の地図は表示されなくなるが、本実施例の場合には、
拡大前の周辺部分の地図も表示できる。
【0045】また、図4(d)に示すように、複数の表
示情報を同時に表示させることもできる。このように、
フロントガラス40という相対的に大きな表示領域を確
保できる部分をスクリーン部35として利用したため、
直視型の表示装置の場合に表示可能領域が小さいことに
起因して生じていた不都合が、本実施例の場合には生じ
ない。
【0046】例えば、現在表示されている地域の周辺ま
でを現縮尺のままで見たい場合には、従来はユーザ自ら
地図のスクロール操作をしなくてはならなかった。さら
に、全てを同時に見ることができないため、部分的な地
図の視覚イメージを頭の中でつなぎ合わせて構築する必
要があった。これに対して、本実施例の場合には相対的
に大きな表示領域を確保できるため、利用者が所望する
領域の地図を一度に見ることができる(図4(b)参
照)。
【0047】また、経路案内機能に関して、現在地だけ
ではなく目的地周辺の地図も見たい場合に、それらを表
示装置26に2画面表示してしまうと、それぞれの画面
サイズ自体がかなり制約されるため、いずれかの画面で
の地図に関して、上述したように周辺まで見たい場合に
は、やはりユーザへのスクロール操作を強制してしま
う。さらに、メニュー画面を表示させる場合、直視型の
表示装置26では、地図画面から切り替えるか、あるい
は地図画面上に表示することとなり、メニュー画面と地
図画面を同時に見ることはできなかった。また、外部の
情報センタCから受信した情報を表示する際も、やはり
その他の画面と切り替えるか、重ねて表示するしかな
く、複数の情報をそれぞれ十分な情報量にて表示するこ
とはできなかった。
【0048】これに対して、本実施例の場合には、図4
(d)に示すように複数の表示情報を、それぞれ相対的
に大きな表示領域を確保して表示させることができる。
したがって、上述例で言えば、利用者が所望する現在地
と目的地の地図を、それぞれ十分な大きさで一度に見る
ことができ、また、地図画面、メニュー画面、外部の情
報センタから受信した情報などを同時に見ることも可能
である。
【0049】また、図4(a)に示すように、ユーザが
表示させたいと考える任意の位置へ画面を移動できる。
このように、本実施例の表示システム10では、ユーザ
が見たい複数の情報をユーザの見易い十分な情報量にて
表示することができ、非常に使い勝手がよい。
【0050】なお、本実施例の表示システム10の場合
には、車両が停止中である場合に限ってスクリーン部3
5への表示を実行するようにしている。これは、スクリ
ーン部35がフロントガラス40部分に存在し、そのス
クリーン部35へ相対的に大きなサイズで情報を表示し
たり、複数の情報を表示するため、利用者にとっては外
部状況をフロントガラスを介して的確に認識しにくくな
ってくる。したがって、このような状況での走行は安全
面から好ましくないため、車両が停止中である場合に限
って表示するようにした。
【0051】但し、車両の走行中に何ら表示されないの
では不都合も生じるため。本実施例では、車両の走行中
は従来通り直視型の表示装置26に表示させるようにし
ている。したがって、利便性が低下することはない。 [その他の実施例あるいは別態様] (1)上記実施例では、図3のフローチャートに示すよ
うに、画面数が5よりも多くなる場合に、追加表示がで
きなかったが、次のように対処してもよい。つまり、上
限数である5つの表示情報を同時に表示している状態か
ら追加表示の指示があった場合には、既に表示されてい
る5つの内の優先度の低い表示情報を示す画面と入れ替
えて表示するのである。
【0052】(2)また、図5(a)に示すように5つ
の表示画面G41〜G45を同時に表示させている状態
で、例えばその内の1つの画面G41を拡大させる場合
には、次のようにすることが考えられる。例えば図5
(b)に示すように、拡大した画面G41aによって隠
れてしまう画面G42〜44までは表示せず、残る画面
G45のみを同時に表示するのである。あるいは、例え
ば図5(c)に示すように、画面G42,G43を位置
を変えて表示することも考えられる。これは、例えば表
示の優先順位が、G41→G42→G43→G44→G
45となっている場合に好ましい処置である。優先順位
の付け方の一例としては、例えば拡大した画面の内容と
関連する度合いに基づくことが考えられる。例えばスタ
ート地点画面とゴール地点画面という関係や、検索画面
において、複数の階層での検索メニューを示す画面同士
の関係などである。
【0053】(3)スクリーン部35については、上記
実施例ではフロントガラス40の内面に一体化して設け
らたが、例えばフロントガラス40の手前に別途配置し
てもよい。但し、大画面になると強度の問題もあるた
め、上記実施例のように、合わせガラスとしてフロント
ガラス40と一体形成する方が好ましい。
【0054】また、スクリーン部35の光透過率可変ガ
ラスとしては、上述したネマティック液晶を用いたもの
以外にも、エレクトロクロミックガラス(以下、単にE
Cガラスと称す。)を用いてもよい。このECガラスの
構成について図6を参照して簡単に説明しておく。EC
ガラスは、中央に着色層111と電解質層113とを配
置し、それら両層111,113を透明導電膜115で
両側から挟み、さらに、それらを2枚のガラス117の
間に挟んだ構成とされている。着色層111としては例
えばWO3 膜などが用いられ、透明導電膜115に電圧
が印加されると、着色層11であるWO3 膜と電解質層
113との間で酸化還元反応が生じる。例えば、正電圧
が印加された場合にはタングステンブロンズを形成して
着色層111が青色に着色し、供給された電気量に応じ
て色が濃くなる。逆に負電圧が印加された場合には、供
給される電気量に応じていとタングステンブロンズの量
が減って色が薄くなり、最後に消色する。
【0055】また、上述した光透過率可変ガラスではな
く、半透過ミラーにて構成してもよいし、半透過ミラー
としては、例えばガラスなどに酸化金属膜を蒸着して形
成することが考えられる。なお、この場合には、透過率
が不変である。したがって、フロントガラスの可視光線
透過率を所定値以上に確保することが規格によって定め
られている場合にはそれに従う必要がある。
【0056】そのような観点からすると、上述した実施
例の光透過率可変ガラスは、印加電圧の制御をすること
によって透過率を変えることができるので、必要なとき
だけ透過率を下げることで表示に適したものとし、それ
以外は透過率を上げておけばよい。したがって、半透過
ミラーのような可視光線透過率の制限を考慮する必要は
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の表示システムの全体構成を示すブロ
ック図である。
【図2】 スクリーン部の構成を示す説明図である。
【図3】 表示制御処理の内容を示すフローチャートで
ある。
【図4】 画面の移動、画面の拡大・縮小、画面数の変
更の様子を示す説明図である。
【図5】 複数画面が表示されている状態から1画面を
拡大した場合の表示状態の変更の様子を示す説明図であ
る。
【図6】 ECガラスの構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10…表示システム 10a…ナビゲーション装置 10b…車両用ヘッ
ドアップディスプレイ 12…位置検出器 12a…GPS受信機 12b…ジャイロスコープ 12c…車速センサ 12d…地磁気センサ 14…TVチュー
ナ 16…VICS受信機 18…通信装置 20…地図データ入力器 22…リモコンセン
サ 24…外部メモリ 26…表示装置 30…制御回路 32…プロジェクタ 35…スクリーン部 36…上部電極 37…電圧制御部 38…下部電極 40…フロントガラス 42…フロントガラ
ス用ガラス C…情報センタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示にて情報提供を行うことを目的とした
    車載機器からの表示要求に従って表示情報を生成し、ス
    クリーン部への投写を行うプロジェクタを備えた車両用
    ヘッドアップディスプレイであって、 前記スクリーン部は、車両のフロントガラスの内面に一
    体化して設けられるか、または前記フロントガラスの手
    前に配置されており、 前記スクリーン部における表示可能領域を考慮し、前記
    表示情報の表示サイズ、表示位置、同時に表示する数の
    少なくともいずれか一つを調整して、前記プロジェクタ
    による前記スクリーン部への投写を制御する制御手段を
    備えること、を特徴とする車両用ヘッドアップディスプ
    レイ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の車両用ヘッドアップディス
    プレイにおいて、 さらに、車両が停止しているか否かを判定する停止状態
    判定手段を備え、 前記制御手段は、前記停止状態判定手段にて車両が停止
    していると判定された場合に限って、前記プロジェクタ
    から前記スクリーン部への投写を実行させること、を特
    徴とする車両用ヘッドアップディスプレイ。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の車両用ヘッドアップ
    ディスプレイにおいて、 前記スクリーン部は、電圧の印加によって着・消色し、
    光透過率に可逆的変化が生じる光透過率可変ガラスにて
    構成されていること、を特徴とする車両用ヘッドアップ
    ディスプレイ。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の車両用ヘッドアップ
    ディスプレイにおいて、 前記スクリーン部は、半透過ミラーにて構成されている
    こと、を特徴とする車両用ヘッドアップディスプレイ。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか記載の車両用ヘッ
    ドアップディスプレイにおいて、 前記制御手段は、外部からの指示に基づき、前記表示情
    報の表示サイズ、表示位置、表示数を調整して前記スク
    リーン部へ投写するよう前記プロジェクタを制御するこ
    と、を特徴とする車両用ヘッドアップディスプレイ。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか記載の車両用ヘッ
    ドアップディスプレイにおいて、 前記車載機器はナビゲーション装置であり、外部から、
    既に表示されている地図を拡大表示させる指示があった
    場合、前記制御手段は、前記スクリーン部における当該
    地図用の表示可能領域全体へ投写するよう前記プロジェ
    クタを制御すること、を特徴とする車両用ヘッドアップ
    ディスプレイ。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載の車両用ヘッ
    ドアップディスプレイにおいて、 前記制御手段は、前記プロジェクタが所定の上限数の表
    示情報を投写している状態で、さらに新しい表示情報の
    表示要求があった場合、優先度の低い表示情報と入れ替
    えて投写するよう前記プロジェクタを制御すること、を
    特徴とする車両用ヘッドアップディスプレイ。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか記載の車両用ヘッ
    ドアップディスプレイにおいて、 前記制御手段は、前記プロジェクタが複数の表示情報を
    同時に投写している状態で、その内の特定の表示情報に
    ついて表示領域を拡大させる要求があった場合には、優
    先度の低い表示情報の表示を取りやめて、当該特定の表
    示情報を拡大して投写するよう前記プロジェクタを制御
    すること、を特徴とする車両用ヘッドアップディスプレ
    イ。
  9. 【請求項9】表示にて情報提供を行うことを目的とした
    車載機器と、 請求項1〜8のいずれか記載の車両用ヘッドアップディ
    スプレイと、 投写型である当該車両用ヘッドアップディスプレイとは
    異なる、直視型の表示装置と、 車両が停止しているか否かを判定する停止状態判定手段
    と、 前記停止状態判定手段にて車両が停止していると判定さ
    れた場合に限り、前記プロジェクタから前記スクリーン
    部へ前記表示情報を投写することによる表示を実行さ
    せ、前記停止状態判定手段にて車両が停止していないと
    判定された場合には、前記表示装置への表示情報の表示
    を実行させる表示制御手段と、 を備えることを特徴とする表示システム。
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