JP2000202067A - テニスラケット - Google Patents

テニスラケット

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JP2000202067A
JP2000202067A JP11008465A JP846599A JP2000202067A JP 2000202067 A JP2000202067 A JP 2000202067A JP 11008465 A JP11008465 A JP 11008465A JP 846599 A JP846599 A JP 846599A JP 2000202067 A JP2000202067 A JP 2000202067A
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gut
tennis racket
ball
racket
holes
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JP11008465A
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English (en)
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Yumi Kanemitsu
由実 金光
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打球感、コントロール性能を変えることなく
スピン性能を高める。 【解決手段】 ラケットフレームのガット張架部4の厚
方向Tに複数のガット穴5、6を設け、対向するガット
穴にガットを張架することにより複数のガット面を設
け、少なくとも2面のガット面S1、S2のガット線3
が打球方向で重ならないように張架し、かつ、1つのガ
ット面内でのガットの縦3Aあるいは/および横3Bの
間隔を17mm以上50mm以下としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテニスラケットに関
し、特に、ガット面を2面等の複数面としたテニスラケ
ットにおいて、打球感や反発性能を変えることなくスピ
ン性能を向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】テニス競技においてボールにスピンをか
けることは重要であり、よって、スピンがかかりやすい
テニスラケットが要望されている。そのため、従来より
種々のスピンをかかりやすくしたテニスラケットが提案
されている。
【0003】第1は、ガットにボールの摩擦を大きくす
る部品を取り付けて、スピンをかかりやすくしたもの
で、特開昭53−53440、特開昭53−10623
2が提案されている。しかしながら、ガットに部品を取
り付けると、打球感が変わったり、不快な音や振動が発
生する問題があった。
【0004】第2は、ガットの間隔を大きくして、スピ
ンをかかりやすくしたもので、特開昭53−11182
7、特開昭62−87175、特開平7−178205
が提案されている。しかしながら、ガット線の間隔を大
きくすると、ガット線の密度が小さくなるため、ガット
面圧が低下し、反発性能が低下しやすい。通常、ガット
面圧はある程度までは低い程反発は高くなるが、低くな
りすぎると、逆に反発性能が低下してしまう問題があ
る。
【0005】第3は、ボールをホールドする時間を長く
してスピンをかけやすくするため、ラケットの形状や剛
性を調節するもので、特開昭53−63138、特開平
7−51408、特開平7−255878、 特開平9
−276449、特開平10−165545、特開平6
−68772が提案されている。しかしながら、ラケッ
トフレームの剛性を変えると、反発性能、打球感、コン
トロール性能がすべて変わってしまう問題がある。
【0006】第4に、ガットのパターンをラケットの長
手方向に対して角度(45度)をつけてスピンをかけや
すくしたもので、特開昭61−187877、特開平8
−33741が提案されている。しかしながら、ガット
線を角度をつけると、フレームの形状がいびつになり、
外感が良くない。また、通常のガットパターンとはフレ
ームに加わる応力が異なるため、フレームの強度を上げ
るために、フレーム形状やフレームを構成する繊維強化
樹脂の繊維構造を特別な設計とする必要が生じる。ま
た、ガット面圧も変わるため、反発性能が変わると共
に、フレームの剛性も強化するため、他の性能(打球
感、コントロール性能等)が変わることとなる。
【0007】第5に、ガット面を2つ以上としてスピン
をかけやすくしたものが、実開昭60−129967、
実開平3−111360、実開平4−126569、特
開平7−289667、特開平8−24372で提案さ
れている。
【0008】上記第1の実開昭60−129967のテ
ニスラケットフレームは図8に示すようにフレームのガ
ット張架部1にガット穴1a、1bを設け、ガット面を
二面形成できるようにし、各面に異なった種類のガット
(ストリング)3を張れるようにされている。上記第2
の実開平3−111360のダブルガットラケットは図
9(A)(B)(C)(D)に示すように、フレームの
厚さ方向にガット線を通すV形状等の溝2を設け、この
溝に2本のガットを通すことにより、所要の角度位置に
それぞれガット3を通して、2つのガット面S1、S2
の間隔が調節できるようにされている。但し、2面S
1、S2のガット線の位置は同じ位置となる。上記第3
の実開平4−126569は前記実開平3−11136
0と同様のダブルガットラケットでガット面S1、S2
は図10に示すように表面と裏面にガット線3を張れる
ようにされており、かつ、ガット線をVの字形状に角度
を設けて表裏2面にガットを張れるようにされている。
上記第4の特開平7−289667のテニスラケット
は、図11に示す構成で、ガット穴1a、1bを二重状
に開口し、フレームの両面にガット張力を異ならせて張
れるようにされたものである。上記第5の特開平8−2
4372のテニスラケットは図12に示す構成で、ガッ
ト穴を間隔をあけて2つ設け、表裏同じ位置にガット線
の張力を従来の70%以下で張ることにより、腕や肩に
かかる衝撃を少なくするようにされている。
【0009】上記した5種類の従来提案されているダブ
ルガット面を有するテニスラケットは、ガット面の角度
(表裏両面のガット面の距離)やガットの張力をを変え
て使い分けができるようにしていたり、ボールの衝撃を
吸収するためにガット面が二面とされている。
【0010】上記のように従来のダブルガットテニスラ
ケットは、殆どが表裏両面のガット線の位置が同じ位置
で、平行に張られており、ガット線の強度の調節を主眼
としている。しかしながら、ガット線の強度を変えると
打球感や反発性能が変わる問題がある。
【0011】本発明は打球感、反発性能、コントロール
性能を変えずに、スピン性能を向上させることができる
テニスラケットを提供することを課題としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ラケットフレームのガット張架部の厚方
向に複数のガット穴を設け、対向するガット穴にガット
線を張架することにより複数のガット面を設け、少なく
とも2面のガット面のガットが打球方向で重ならないよ
うに張架し、かつ、1つのガット面内でのガット線の縦
あるいは/および横の間隔を17mm以上50mm以下
としていることを特徴とするテニスラケットを提供して
いる。
【0013】通常、ボールとガット線との接触時間は4
msecである。そのうち、ボールとガット線とが接触
し始めてからの前半の2msecの間には、ガット線の
間隔を17mm以上50mm以下としているため、ガッ
トがボールによく食い込みやすい。すなわち、ガットが
ボールを良くホールドする。なお、17mmより狭いと
上記ガットがボールによく食い込まず、また、50mm
より広いとガット線にボールが衝突した時にガット線が
ずれて空間が広がり、ガットがボールに食い込む効果が
得られない。
【0014】前半の2msecを過ぎると、ボールはガ
ット面を若干滑る。其の際、ガット線の間隔が広いとボ
ールとガット面との接触面積が小さいために滑りやすく
なる。しかしながら、上記のように、本件のテニスラケ
ットでは、ボールが最初にあたる1面目ガット面に隣接
する2面目のガット面のガット線は、1面目のガット線
と平行ではなくずらせて張架しているため、後半の2m
sec時に隣接する2面目のガット面と接触する。よっ
て、ボールとガット面の接触面積は通常のガット間のラ
ケットど同様の場合と同様あるいは、ガット面が一面の
場合よりも若干少なくなる。しかし、ガット面が1面で
ガット間が広いものよりも接触面積が多くなる。このよ
うに、ガット線によりボールのホールド性を従来と同等
以上うことができるため、スピンをかかりやすくするこ
とができる。
【0015】上記ガット線の間隔が50mmより大きく
なると、面圧は非常に低下する。例えば、ガットの間隔
が2倍になると、そのガット面の面圧は2分の1以下に
なる。ガット面圧の低下はある程度までは反発性能を上
げることができるが、下がり過ぎると反発性能は低下す
る。いずれにしても、通常のテニスラケットとは反発性
能が変わることとなり、この反発性能が変わると、打球
感、コントロール性能も変わり、プレーヤーにとっては
使いずらいラケットとなる。一方、ガット線の間隔をあ
けた状態でガット面圧の低下を抑制するために、張架す
るガットの張力を上げる必要があるが、その場合、ガッ
ト線が非常に切れやすくなる問題が生じる。本発明のテ
ニスラケットでは、ガットの間隔が2倍であっても、ガ
ット面が複数面あり、ガット位置は打球方向において異
なるようにずらしているため、ガット面圧は大きく変化
しない。よって、反発性能は通常のラケットと余りかわ
らず、よって、打球感やコントロール性能もかわらず、
プレーヤーに取って違和感のないテニスラケットとな
る。
【0016】また、上記のように、ガット線の間隔は、
縦糸のみ14mm以上50mm以下とし、横糸は9〜5
0mmとしてもよく、あるいは逆としてもよい。また、
縦糸と横糸を夫々14mm以上50mm以下として、少
なくとも2面で縦糸と横糸とをずらせた配置としてもよ
い。
【0017】上記ガット面は2面とし、この2面を合わ
せたガット面圧を10〜92kg/cmとしとすること
が好ましい。但し、ガット面は3面としてよく、それぞ
れ隣接するガット面とガットの位置をずらせてもよく、
その場合も複数面のガット面の面圧は合わせて10〜9
2kg/cmとすることが好ましい。
【0018】このように、ガット面を2面あるいは3面
等の複数面とするとガット線間隔を密にでき、1面のガ
ット面でガット線間隔を密にしている場合と同様の面圧
を複数のガット面で同等となるように、各面のガット線
の張力を調節することができる。よって、反発性能、打
球感、コントロール性能が変わることなく、スピン性能
のみを向上させることができる。
【0019】各ガット面のパターン(縦糸と横糸の張架
の形態)は同一であっても良いし異なってもよい。ガッ
ト面が2面の場合には、1面目と2面目とはガット線の
位置をずらすとよく、3面の場合には、1面目と3面目
を同一と、間の2面目のガット線を1面目と3面目のガ
ットとずらせばよい。あるいは、1面目、2面目、3面
目のすべてのガット線をずらせてもよい。また、1面目
にガットの間に2面目のガット線が2本存在していもよ
い。
【0020】上記厚さ方向に設けるガット穴の間隔を5
mm以上20mm以下、より好ましくは10mm〜15
mmである。上記ガット穴間隔が5mmより小さいと
(隣接するガット面の間隔が5mmより小さいと)、ボ
ールが隣接する1面目と2面目の2つのガット面に略同
時に接触するため、ガット線間隔が小さくなり、ガット
線がボールに食い込みにくくなる。一方、ガット穴の間
隔が20mmを越えると(隣接するガット面の間隔が2
0mmよりおおきくなると)、非力の女性や、飛んでく
るボールが低速の場合、ボールが接触する1面目のガッ
ト面の変形が小さく、2面目に接触しない可能性があ
る。よって、ガット線とボールの接触面積が小さくな
り、ホールドが滑りやすくスピンをかけにくくなる。ま
た、1面目と2面目とのボールの衝突するタイミングの
差が大きくなり、打球感に違和感が生じる恐れがある。
【0021】さらに、上記上下あるいは/および左右に
対向してあけるガット穴のあける位置により、ラケット
長手方向の中心線に対してガット線の縦糸あるい/およ
び横糸に角度を持たせてもよい。即ち、1つのガット面
の縦糸あるいは/および、横糸に傾斜をつけてもよい。
【0022】上記のように、ガット線の間隔はガット面
全体で変化させてもよく、また、複数のガット面の各ガ
ット線の張力も任意に変化させることができ、ガット線
間隔およびガット面間間隔との組み合わせて、反発性
能、打球感、およびコントロール性能をガット1面の通
常のテニスラケットと変えることなく、スピン機能が高
められるようにすればよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。実施形態のテニスラケットのフレー
ムはエポキシ樹脂等をマトリクス樹脂とする繊維強化樹
脂からなる中空形状の成形品からなる。テニスラケット
フレーム10は連続した長尺な筒状体からなり、図1に
示すように、ガット線(ストリング)3を張架するガッ
ト張架部(所謂ヘッド部)4と、スロート部8と、シャ
フト部9とグリップ部11とからなる。
【0024】本実施形態では、ガット張架部4で囲まれ
たガット面Sの面積は通常85平方インチ〜135平方
インチである。本実施形態で用いるテニスラケットの厚
さTは12mm〜37mmが好ましい。打球方向と垂直
方向の幅は9mm〜29mmである。上記ガット張架部
4には厚さTの方向に間隔Wをあけるとともに周方向に
位置をずらせてガット穴5と6を設けている。即ち、前
面側のガット穴5と後面側のガット穴6を設け、ガット
穴5と6とは周方向に位置をずらせている。かつ、ガッ
ト穴5、6はそれぞれ左右対向および上下対向して設け
ている。
【0025】上記前面側および後面側のガット穴5、6
はそれぞれ周方向に17mm以上50mm以下の間隔を
あけて、ガット面Sに張架するガット線3の縦糸3A、
横糸3Bとも、ガット間隔を17mm以上50mm以
下、好ましくは、24mm以上40mm以下としてい
る。
【0026】また、前面側のガット穴5と後面側のガッ
ト穴6の間隔は5mm以上20mm以下とし、好ましく
は、10mm以上15mm以下としている。ガット線3
のテンション(張力)は、縦糸3Aは30〜100lb
(lb=ポンド)が好ましく、横糸3Bは30〜100
ポンドが好ましい。
【0027】上記のように前面側ガット穴5に張架する
ガット線3A−1、3B−1により前面側ガット面S1
(以下、第1面目S1と称す)を形成し、後面側のガッ
ト穴6に張架するガット線3A−2、3B−2により後
面側ガット面S2(以下、第2面目S2と称す)を形成
する。
【0028】上記のように前面側ガット穴5と後面側ガ
ット穴6の位置を周方向でずらせているため、第1面面
S1のガット線3ー1の縦糸と横糸の位置と、第2面目
S2のガット線3−2の縦糸と横糸の位置とはずれてい
る。即ち、第1面目S1のガットの間に第2面目S2の
ガットが位置している。よって、第1面目S1のガット
線3−1間隔が大きくても、第2面目のガット線3−2
と合わせれば、ガット間隔は通常と同等あるいは3倍未
満となる。
【0029】「実施例1」図2は実施例1のテニスラケ
ットを示し、ラケットフレームのガット張架部4で囲ま
れるガット面Sの面積は95平方インチである。ガット
張架部4の打球方向の厚さTは22mm、打球方向と垂
直方向の幅は12mmである。
【0030】第1面S1および第2面S2ともガット線
3の縦糸3Aおよび横糸3Bとも間隔を17mmとし、
第1面S1と第2面S2との間隔を5mmとしている。
第1面S1および第2面S2とも。ガット線3の縦糸3
Aの張力(テンション)は65ポンド、横糸3Bの張力
は52ポンドとした。図中、第1面S1のガットは実線
で示し、第2面S2のガットは点線で示す(以下、実施
例2〜4 比較例1〜3も同様とする)。
【0031】「実施例2」図3は実施例2のテニスラケ
ットを示し、ラケットフレームは実施例1と同一であ
る。第1面S1および第2面S2ともガット線3の縦糸
3Aおよび横糸3Bとも間隔を30mmとし、第1面S
1と第2面S2との間隔を5mmとしている。第1面S
1および第2面S2ともガット線3の縦糸3Aの張力は
75ポンド、横糸3Bの張力は60ポンドとした。
【0032】「実施例3」図4は実施例3のテニスラケ
ットを示し、ラケットフレームは実施例1と同一であ
る。第1面S1および第2面S2ともガット線3の縦糸
3Aおよび横糸3Bとも間隔を50mmとし、第1面S
1と第2面S2との間隔を5mmとしている。第1面S
1および第2面S2ともガット線3の縦糸3Aの張力は
88ポンド、横糸3Bの張力は70ポンドとした。
【0033】「実施例4」実施例3のテニスラケットの
フレームは実施例1と同一であり、第1面S1および第
2面S2ともガット線3の縦糸3Aおよび横糸3Bとも
間隔を30mmで、前面側から見ると実施例2の図3と
同様でとしいる。第1面S1と第2面S2との間隔を2
0mmとしている。第1面S1および第2面S2ともガ
ット線3の縦糸3Aの張力は75ポンド、横糸3Bの張
力は60ポンドとした。
【0034】上記実施例1乃至実施例4と比較するため
に以下の比較例1乃至比較例3のテニスラケットを作成
した。
【0035】「比較例1」図5は比較例1のテニスラケ
ットを示し、ラケットフレームは実施例1と同一であ
る。ガット面Sは1面のみからなり、縦糸3Aおよび横
糸3Bとも間隔を9mmとし、縦糸3Aの張力は65ポ
ンド、横糸3Bの張力は52ポンドとした。
【0036】「比較例2」図6は比較例2のテニスラケ
ットを示し、ラケットフレームは実施例1と同一であ
る。ガット面Sは1面のみからなり、縦糸3Aおよび横
糸3Bとも間隔を17mmとし、縦糸3Aの張力は65
ポンド、横糸3Bの張力は52ポンドとした。
【0037】「比較例3」図7は比較例3のテニスラケ
ットを示し、ラケットフレームは実施例1と同一であ
る。ガット面Sは本実施例と同様に2面とし、第1面S
1と第2面S2の間隔を5mmとした。第1面S1およ
び第2面S2のガットの縦糸3Aおよび横糸3Bとも間
隔を60mmとし、縦糸3Aの張力は88ポンド、横糸
3Bの張力は70ポンドとした。
【0038】上記実施例1乃至4および比較例1乃至3
について、スピン量、反発係数、ガット面圧力の測定試
験を以下のように行った。
【0039】「スピン量および反発係数の試験」テニス
ラケットのスピン量は、テニス用スィングロボットを使
用して測定した。上記テニス用スィングロボットは本出
願人が先に出願した特願平10−54036を使用し
た。テニスラケットの振り上げ角度を39度、ラケット
の面の角度を90度とした。スィングスピードを12m
/secに設定した。このテニスラケットに対して、ボ
ールを12m/secのスピードでガット面の中央に衝
突させて、ガット面中央でボールを打った。上記測定
時、高速カメラで1/1000秒毎で撮影した画像よ
り、ボールの座標を読み取り、スピン量と反発係数とを
計算した。反発係数はインパクト後(ボールがガット面
に衝突し、ガット面で打球した後)のボール速度と、イ
ンパクト前のボール速度とを比較、即ち、インパクト後
/インパクト前で計算した。
【0040】「ガット面圧」直径70mmの円断面治具
によりガット面の中央を25mm圧縮した時にかかる荷
重を読み取り、バネ定数=2.5cm圧線時の変形量/
2.5cmを算出してガット面圧とした。
【0041】上記スピン量、反発係数、ガット面圧の測
定結果を下記の表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】上記表1に示すように、本発明の実施例1
乃至実施例4のスピン量は1165rpm〜1372r
pmであった。これに対して比較例1乃至比較例3のス
ピン量は881rpm〜1091rpmであった。特
に、ガット面を2面としたが、ガットの間隔を60mm
とした比較例3のスピン量は非常に少なかった。これに
より、ガット間隔を50mm以下にする必要があること
が立証された。
【0044】反発係数に関しては、実施例1乃至実施例
4の反発係数は1.17〜1.18であった。これに対
して、ガット面が1面の比較例1、比較例2の反発係数
も1.17で略同様であり、ガット面が1面のテニスラ
ケットと反発係数を変えることなく、スピン量を増大さ
せることができることが立証された。なお、比較例2の
ガット面が1面のテニスラケットは、そのガットの間隔
を、ガット面を2面とした本実施形態と同様の17mm
としたので、面圧が低くなりすぎ、反発係数が1.14
と低下していた。
【0045】ガット面圧に関しては、実施例1乃至実施
例4はいずれも25kg/cmで、ガット面が1面の比
較例1と同一であった。よって、ガット面が1面のテニ
スラケットとガット面圧が同様であるため、打球感およ
びコントロール性が変わらないことが立証された。比較
例2のガット間隔を17mmと大きくしたガット面が1
面のテニスラケットではガット面圧は低下していた。
【0046】なお、上記実施例はいずれもガット面を2
面としているが、3面以上としてもよいが、少なくとも
2面のガット面のガットの位置をずらせれば良い。即
ち、3面として、第1面と第3面はガットを同一位置と
し、間の第2面のガット位置をずらせてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のテニスラケットによれば、ガットラケットフレームの
ガット張架部の厚方向に複数のガット穴を設け、対向す
るガット穴にガットを張架することにより複数のガット
面を設け、少なくとも2面のガット面のガットが打球方
向で重ならないように張架し、かつ、1つのガット面内
でのガットの縦あるいは/および横の間隔を17mm以
上50mm以下としているため、ガットの間隔を上記よ
りも密にした従来の1面のガット面のテニスラケットと
比較してガット面圧および反発係数を従来と略同様で打
球感およびコントロール性能を変えることなく、スピン
性能を向上さされることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のテニスラケットを示し、
(A)は全体図、(B)はガット張架部のガット穴を示
す拡大斜視図、(C)はガット穴にガットを張ってガッ
ト面を2面とした状態を示す部分斜視図である。
【図2】 実施例1の正面図である。
【図3】 実施例2および実施例4の正面図である。
【図4】 実施例3の正面図である。
【図5】 比較例1の正面図である。
【図6】 比較例2の正面図である。
【図7】 比較例3の正面図である。
【図8】 ダブルガットを有するテニスラケットの第1
の従来例である。
【図9】 ダブルガットを有するテニスラケットの第2
の従来例である。
【図10】 ダブルガットを有するテニスラケットの第
3の従来例である。
【図11】 ダブルガットを有するテニスラケットの第
4の従来例である。
【図12】 ダブルガットを有するテニスラケットの第
5の従来例である。
【符号の説明】
3 ガット 3A 縦糸 3A−1 第1面の縦糸 3A−2 第2面の縦糸 3B 横糸 3B−1 第1面の横糸 3B−2 第2面の横糸 4 ガット張架部 5、6 ガット穴 S1 第1のガット面 S2 第2のガット面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラケットフレームのガット張架部の厚方
    向に複数のガット穴を設け、対向するガット穴にガット
    線を張架することにより複数のガット面を設け、少なく
    とも2面のガット面のガットが打球方向で重ならないよ
    うに張架し、かつ、 1つのガット面内でのガット線の縦あるいは/および横
    の間隔を17mm以上50mm以下としていることを特
    徴とするテニスラケット。
  2. 【請求項2】 上記ガット面は2面とし、この2面を合
    わせたガット面圧を10〜92kg/cmとしている請
    求項1に記載のテニスラケット。
  3. 【請求項3】 厚さ方向に設けるガット穴の間隔を5m
    m以上20mm以下としている請求項1または請求項2
    に記載のテニスラケット。
JP11008465A 1999-01-14 1999-01-14 テニスラケット Pending JP2000202067A (ja)

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JP11008465A JP2000202067A (ja) 1999-01-14 1999-01-14 テニスラケット

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002306639A (ja) * 2001-04-18 2002-10-22 Sumitomo Rubber Ind Ltd ラケット
JP2009165703A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Yonex Co Ltd ラケット
JP2013255583A (ja) * 2012-06-11 2013-12-26 Mizuno Corp ラケットおよびラケットフレーム

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