JP2726231B2 - ラケット - Google Patents

ラケット

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JP2726231B2
JP2726231B2 JP5322796A JP32279693A JP2726231B2 JP 2726231 B2 JP2726231 B2 JP 2726231B2 JP 5322796 A JP5322796 A JP 5322796A JP 32279693 A JP32279693 A JP 32279693A JP 2726231 B2 JP2726231 B2 JP 2726231B2
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昌也 角田
正秀 大貫
哲男 山口
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテニスラケット、バトミ
ントンラケット、スカッシュラケット等のガットを張設
して使用するラケットに関し、特に、ラケットのガット
面のスイートスポットを含む中央部で打撃した場合の反
発性と打球感の向上及びガット面周辺部で打撃した時の
コントロール性能の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にテニスラケット等のラケットで
は、ガットの張り方(ガットパターン)は、ガットを張
設した面(ガット面)の中心部に近づく程隣接するガッ
ト間の間隔を密とし(実開昭61−4665号参照)、
ガット面のどの位置においても、ガット面と垂直な方向
(面外方向)に一定の変位を与えるために必要な力(面
圧)をほぼ一定に設定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガット面の面圧分布が
ほぼ一定である場合、ガット面の中央部では、ガットの
密度が密であって面圧が高いため、ガット面の中央部で
打撃する場合、ガットの変形量が小さく、ガットとボー
ルの摩擦が小さく、ボールにスピンを与えにくい。ま
た、ガット面の中央部では、上記のように面圧が高いた
め十分な反発性能が得られない。ここで、ガット面中央
部で打球した時のスピン性能を高め、反発性能を良くす
るためにガットのテンションを緩く張ると、ガット面の
面圧がほぼ一定であるため、ガット面の周辺部の面圧も
低くなってしまい、全体的にコントロール性能が悪くな
ってしまう。
【0004】本発明は、上記のような従来のラケットに
おける問題を解決するためになされたものであって、ス
イートスポットを含むガット面の中央部で打球した際
に、ボールに対してスピンをかけやすくすると共に、反
発性を向上し、またガット面の周辺部で打球した時のコ
ントロール性能を向上することを目的としてなされたも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、ガッ
ト面の中心点から長軸方向の両側に、長軸方向の全長の
2/15の位置に第1境界線を設定し、該第1境界線に
挟まれたガット面の中央部を長軸方向第1領域とすると
共に、中心点から長軸方向の全長の長軸方向の全長の2
/5の位置に第2境界線を設定し、第1境界線と第2境
界線に挟まれた領域を長軸方向第2領域とし、上記長軸
方向第1領域における長軸方向のガットと短軸方向のガ
ットの交点により形成される網目の長軸方向の長さの平
均値と、上記長軸方向第2領域における網目の長軸方向
の長さの平均値との比を1.2〜2.0に設定し、かつ、
ガット面の中心点から短軸方向の両側に、短軸方向の全
長の1/5の位置に第3境界線を設定し、該第3境界線
に挟まれたガット面の中央部を短軸方向第1領域とする
と共に、中心点から短軸方向の全長の両側に短軸方向の
全長の2/5の位置に第4境界線を設定し、第3境界線
と第4境界線に挟まれた領域を短軸方向第2領域とし、
上記短軸方向第1領域における網目の短軸方向の長さの
平均値と、上記短軸方向第2領域における網目の短軸方
向の長さの平均値との比を1.2〜2.0に設定している
ことを特徴とするラケットを提供するものである。
【0006】上記の構成からなる本発明のラケットは、
ガット面の中央部に近づく程面圧が低くなり、周辺部に
近づくほど面圧が高くなるため、ガット面の中央部で打
撃した場合、ガットの変形量が大きくガットとボールの
間の摩擦が十分であり、ボールに対してスピンをかけや
すく、十分な反発性能が得られる。また、本発明のラケ
ットは、上記のようにガット面の周辺部の面圧が高いた
め、ガット面の周辺部で打撃する場合のコントロール性
能が向上する。
【0007】
【実施例】本発明者は、種々の実験、研究の結果、ガッ
ト面の中央部で打撃した場合にボールにスピンをかけや
すく、かつ、ガット面の中央部で打撃した場合に十分な
反発性能を得れることができ、ガット面の周辺部で打撃
する場合にコントロール性能が向上するガットパターン
を見いだした。
【0008】図1及び図2に上記のガットパターンを有
す本発明に係るラケットを示している。このラケット1
では、フレーム2のガット張設部2aに設けた複数のガ
ット穴に短軸X方向のガットJと長軸Y方向のガットK
を張設してガット面4を形成している。このガット面4
では、隣接する短軸X方向のガットJと隣接する長軸Y
方向のガットKが長軸Y方向の長さがl、短軸X方向の
長さがmの矩形状の網目Mを複数個形成する。
【0009】図1に示すように、短軸Xと長軸Yの交点
であるガット面4の中心点Oから長軸Y方向の両側に、
長軸Y方向の全長Lの2/15の位置に短軸Xと平行な
第1境界線P1,P1を設定し、この第1境界線P1,
P1に挟まれたラケットの中央部4aを長軸方向第1領
域A1とする。また、中心点Oから長軸Y方向の全長L
の2/5の位置に短軸Xと平行な第2境界線P2,P2
を設定し、第1境界線P1と第2境界線P2に挟まれた
領域を長軸方向第2領域A2とする。そして、長軸方向
第1領域A1における網目Mの長軸Y方向の長さの平均
値l1と、長軸方向第2領域A2における網目Mの長軸
Y方向の長さの平均値l2との比(l1/l2)を1.2以
上2.0以下に設定している。すなわち、本発明に係る
ラケット1では、1.2≦l1/l2≦2.0としている。
【0010】また、図2に示すように、ガット面4の中
心点Oから短軸X方向の両側に、短軸X方向の全長Wの
1/5の位置に長軸Yと平行な第3境界線P3,P3を
設定し、この第3境界線P3,P3に挟まれたラケット
の中央部4aを短軸方向第1領域B1とする。また、中
心点Oから短軸X方向の全長Wの2/5の位置に長軸Y
と平行な第4境界線P4,P4を設定し、第3境界線P
3と第4境界線P4に挟まれた領域を短軸方向第2領域
B2とする。そして、短軸方向第1領域B1における網
目Mの短軸X方向の長さの平均値m1と、上記短軸方向
第2領域B2における網目Mの短軸X方向の長さの平均
値m2との比(m1/m2)を1.2以上2.0以下に設定
している。すなわち、本発明に係るラケット1では、
1.2≦m1/m2≦2.0としている。
【0011】さらに、このラケット1では、網目Mの長
軸方向の長さl及び短軸方向の長さmは、ガット面4の
中央部4aで最も大きく、周辺部4bに向かう程段階的
に小さくなるように設定している。
【0012】このようなガットパターンを有する本発明
のラケット1では、ガット面4の中央部4aの面圧が低
く、周辺部4bに近づくと面圧が高くなる。そのため、
このラケット1では、ガット面の中央部4aで打球した
場合、この部分の面圧がガット面の周辺部4bと比較し
て低いことからガットJ,Kの変化量が大きい。そのた
め、中央部4aで打球した場合、ボールに対してスピン
がかけやすく、また、反発性も良好である。一方、ガッ
ト面の周辺部4bで打球した場合、この部分の面圧がガ
ット面の中央部4bと比較して高いことから、周辺部4
bで打球した時のコントロール性能は向上する。
【0013】図3及び図4は、本発明の第1実施例を示
している。この第1実施例に係るラケット1Aはテニス
ラケットでありフレーム2のガット張設部2aにガット
を張設して使用するものである。
【0014】第1実施例では、フレーム2のガット張設
部2aに、短軸X方向にガットJ1,J2,…J20,J21
を張設するための横用ガット穴a1,a2…a20,a21
びb1,b2…b20,b21を設けている。ここで横用ガッ
ト穴a1,a2…a20,a21と横用ガット穴b1,b2…b
20,b21のうち、同じ添字を付した穴は短軸Xの方向に
互いに対向して1本のガットJ1,J2…J15,J21が挿
通される。
【0015】また、フレーム2のガット張設部2aに
は、長軸Y方向のガットK1,K2,…K15,K16を張設
するための縦用ガット穴c1,c2…c15,c16及び
1,d2…d15,d16を設けている。ここで、縦用ガッ
ト穴c1,c2…c15,c16と縦用ガット穴d1,d2…d
15,d16のうち、同じ添字を付した穴は長軸方向に互い
に対向して1本のガットK1,K2…K15,K16が挿通さ
れる。
【0016】張設されたガットJ1,J2…J20,J21
1,K2…K15,K16が形成するガット面4の短軸X方
向の全長Wは240mmで、長軸Y方向の全長Lは320
mmである。
【0017】このラケット1Aでは、ガット面4のトッ
プ部2b側の端部4cとガットJ1の間隔、隣接する短
軸方向のガットJ1,J2…J20,J21間の間隔、及びガ
ットJ21とガット面4のヨーク部2c側の端部4dとの
間隔がそれぞれ表1に示す距離となるように上記横用ガ
ット穴a1,a2…a20,a21及びb1,b2…b20,b21
を配置している。
【0018】
【表1】
【0019】また、このラケット1Aでは、ガット面4
の左側端部4eとガットK1間の距離、隣接する長軸Y
方向のガットK1,K2…K15,K16間の距離、ガットK
16とガット面4の右側端部4f間の距離が下記の表2に
示す距離となるよう上記縦用ガット穴c1,c2…c15
16とd1,d2…d15,d16を配置している。
【0020】
【表2】
【0021】そのため第1実施例では、ガット面4の中
心点Oから長軸Y方向の両側に、2/15Lの位置に第
1境界線P1,P1を設定し、第1境界線P1,P1に
挟まれた範囲を長軸方向第1領域A1とし、中心点Oか
ら長軸Y方向の両側に2/5Lの位置に第2境界線P
2,P2を設定して第1境界線P1と第2境界線P2に
挟まれた領域を長軸方向第2領域A2とすると、長軸方
向第1領域A1における網目Mの長軸Y方向の長さの平
均値l1と、上記長軸方向第2領域A2における網目M
の長軸Y方向の長さの平均値l2との比(l1/l2)は
1.38である。
【0022】また、ガット面4の中心点Oから短軸X方
向の両側へ1/5Wの位置に第3境界線P3,P3を設
定し、該第3境界線P3,P3に挟まれた部分を短軸方
向第1領域B1とし、中心点Oから短軸X方向の両側へ
2/5Wの位置に第4境界線P4,P4を設定し、第3
境界線P3と第4境界線P4に挟まれた領域を短軸方向
第2領域B2とすると、短軸方向第1領域B1における
網目Mの短軸X方向の長さの平均値m1と、上記短軸方
向第2領域B2における網目Mの短軸X方向の長さの平
均値m2との比(m1/m2)は1.44である。
【0023】さらに、本実施例では、中央部4aから周
辺部4bへ向かう程、上記網目Mの長軸方向の長さlと
短軸方向の長さmを段階的に小さく設定している。
【0024】本実施例のラケット1Aは上記のようなガ
ットパターンとしているため、ガット面4の中央部4a
の面圧が低く、一方、周辺部4bの面圧が高い。図5
(A)の測定装置で測定した第1実施例のラケット1A
の面圧を図6及び図7に示す。
【0025】図5(A)中、10は万能圧縮・引張試験
機であり、上下方向に移動するロードフレーム11の先
端に直径22mmの円柱状の治具12を取付けている。ラ
ケット1Aは固定台13上にフレーム2のガット張設部
2aを8カ所固定している。
【0026】ロードフレーム11を図中下方に移動さ
せ、治具12をガット面4に押し付けて、ガット面4の
反力値はロードセル14により検出する。この検出した
反力値及びガット面4に反力0で当接した状態からの治
具12の変位をコントローラ15を介してX−Yプリン
タ16に入力し、図5(B)に示すように、横軸が変
位、縦軸が反力の線図を得る。
【0027】図6は、長軸Y上でトップ部2b側の先端
部4cからの距離を異ならせた場合の面圧(ガット面4
を5mm変位させた場合の反力)を示している。この時ガ
ットは縦糸を551b、横糸を441bで張り上げた。
また、図7は短軸X上でガット面4の左側端部4eから
の距離を異ならせた場合の面圧を示している。
【0028】上記図6から明らかなように、実施例のラ
ケット1Aでは、ガット面4の中央部4aでは、面圧は
約12.5kgと低いのに対して、トップ部2b側の端
部4c側付近及びヨーク部2c側の端部4d付近では、
約18.0kgと高い面圧となっている。
【0029】また、図7から明らかなように、第1実施
例のラケット1Aでは、ガット面4の中央部4aの面圧
が約12.5kgであるのに対して、ガット面4の左端
端部4e及び右側端部4f付近では、約18.0kgと
高い面圧になっている。
【0030】このように、実施例のラケット1Aではガ
ット面の中央部4aの面圧が低く、周辺部4bに向かう
ほど面圧は高くなる。そのため、このラケット1Aで
は、ガット面の中央部で打撃した場合に、面圧がガット
面4の周辺部4bと比較して低いことからガットJ,K
の変形量が大きいため反発性が良好であると共に、ボー
ルに対して比較的容易にスピンをかけることができる。
また、ガット面4の周辺部4bで打撃した場合は、面圧
がガット面4の中央部4bと比較して高いことからコン
トロール性能を向上することができる。
【0031】
【実験例】本発明の効果を確認するための実験を行っ
た。比較例として、図8に示す従来のラケット1B(住
友ゴム工業(株)製ダンロップDP−80)を用意し
た。
【0032】このラケット1Bは、短軸X方向のガット
1,J2…J18,J19と長軸Y方向のガットK1,K2
15,K16を張設しており、ガット面4の短軸X方向の
全長Wは240mmで、長軸X方向の全長Lは320mmで
ある。
【0033】このラケット1Bでは、ガット面4のトッ
プ部2b側の端部4cとガットJ1の間隔、隣接する短
軸方向のガットJ1,J2…J18,J19間の間隔、及びガ
ットJ19とガット面4のヨーク部2c側の端部4dとの
間隔を表3に示す距離に設定している。
【0034】
【表3】
【0035】また、このラケット1Bでは、ガット面4
の左側端部4cとガットK1間の距離、隣接する長軸方
向のガットK1,K2…K15,K16間の距離、ガットK16
とガット面4の右側端部4d間の距離を下記の表4に示
す距離に設定している。
【0036】
【表4】
【0037】この比較例において、ガット面4の中心点
Oから長軸Y方向の両側に、2/15Lの位置に第1境
界線P1,P1、中心点Oから長軸Y方向の両側に2/
15Lの位置に第2境界線P2,P2を設定し、第1境
界線P1,P1に挟まれる領域を長軸方向第1領域A
1、第1境界線P1と第2境界線P2に挟まれた領域を
長軸方向第2領域A2とすると、長軸方向第1領域A1
における網目Mの長軸Y方向の長さの平均値l1と、上
記長軸方向第2領域A2における網目Mの長軸Y方向の
長さの平均値l2との比(l1/l2)は0.63である。
【0038】また、ガット面4の中心点Oから短軸X方
向の両側へ1/5Wの位置に第3境界線P3,P3、中
心点Oから短軸X方向の両側へ2/5Wの位置に第4境
界線P4,P4を設定し、第3境界線P3,P3では挟
まれた領域を短軸方向第1領域B1、第3境界線P3と
第4境界線P4に挟まれた領域を短軸方向第2領域B2
とすると、短軸方向第1領域B1における網目Mの短軸
X方向の長さの平均値m1と、上記短軸方向第2領域B
2における網目Mの短軸X方向の長さの平均値m2との
比(m1/m2)は0.74である。
【0039】比較例のラケット1Bの面圧を上記図5
(A)に示す装置で測定した結果は、図9及び図10に
示す通りである。この図9及び図10に示すように、比
較例のラケット1Bでは、ガット面4の中央部4aと周
辺部4bとの面圧がほぼ同じであり、均一な面圧分布を
有する。
【0040】本実験では、17人のトップレベルのアマ
チュアプレーヤが実施例のラケット1Aと比較例のラケ
ット1Bを用いて、ガット面4の中央部4aとガット面
の周辺部4bのそれぞれについて20球〜30球のボー
ルを打球し、反発性、コントロール性、打球時の衝撃、
打球感並びにスピン性能について「普通」、「良い」、
「悪い」の3段階の評価を行った。なお、ガットはナイ
ロンガットを使用し、縦糸を551b、横糸を441b
で張設した。
【0041】下記の表5、表6の各項目についてそれぞ
れの評価を行った人数を示す。この表5より、実施例の
ラケット1Aは、比較例のラケット1Bと比較してガッ
ト面4の中央部4aで打撃した時、比較例のラケット1
Bよりも反発性能が良好であり、また、スピンが良くか
かる傾向があることが確認できる。また、表6よりガッ
ト面4の周辺部4bで打球した時は、コントロール性能
が比較例よりも高いことが確認できる。
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】また、実施例のラケット1A及び比較例の
ラケット1Cについて反発試験を行った。この反発試験
では、図11に示すように実施例のラケット1A及び比
較例のラケット1Bのガット面4に対して初速度V0
硬式用テニスボール20を衝突させ、跳ね返ったテニス
ボール20の速度Vrを測定した。この場合、反発係数
は下記の式(1)で表される。
【0045】(反発係数)=Vr/V0 …(1)
【0046】反発試験の結果は図12に示すとおりであ
る。この図12から明らかなように、実施例のラケット
1Aでは、ガット面4の中央部4a付近で打撃した時に
は、比較例のラケット1Bよりも反発性能が良好である
ことが確認できる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るラケットでは、ガット面の中心点から長軸方向の
両側に、長軸方向の全長の2/15の位置に第1境界線
を設定し、該第1境界線に挟まれたラケットの中央部を
長軸方向第1領域とすると共に、中心点から長軸方向の
全長の2/5の位置に第2境界線を設定し、第1境界線
と第2境界線に挟まれた領域を長軸方向第2領域した場
合、長軸方向第1領域における長軸方向のガットと短軸
方向のガットの交点により形成される網目の長軸方向の
長さの平均値と、長軸方向第2領域における網目の長軸
方向の長さの平均値との比を1.2以上2.0以下として
いる。また、本発明のラケットでは、ガット面の中心点
から短軸方向の両側に、短軸方向の全長の1/5の位置
に第3境界線を設定し、該第3境界線に挟まれたラケッ
トの中央部を短軸方向第1領域とすると共に、中心点か
ら短軸方向の全長の2/5の位置に第4境界線を設定
し、第3境界線と第4境界線に挟まれた領域を短軸方向
第2領域とした場合に、短軸方向第1領域における網目
の短軸方向の長さの平均値と、短軸方向第2領域におけ
る網目の短軸方向の長さの平均値との比を1.2以上2.
0以下としている。そのため、本発明のラケットでは、
ガット面の中央部の面圧が低く、一方、周辺部に向かう
程面圧が高い。そのため、ガット面の中央部で打球した
場合に、この部分の面圧が低いことからガットの変形量
が大きいためボールとガットの摩擦が大きく、ボールに
対して比較的容易にスピンをかけることができると共
に、反発性能も良好である。
【0048】一方、ガット面の周辺部で打球する際、こ
の部分の面圧が中央部の面圧と比較して高いことから中
央部で打球した時の反発性能とスピン性能を維持しつ
つ、周辺部で打球したときのコントロール性能を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラケットを示す部分平面図である。
【図2】 本発明のラケットを示す部分平面図である。
【図3】 実施例のラケットを示す部分平面図である。
【図4】 実施例のラケットを示す部分平面図である。
【図5】 (A)は面圧の測定装置を示す概略図、
(B)はX−Yレコーダの出力を示す概略図である。
【図6】 実施例のラケットにおけるおけるトップ部か
らの距離と面圧の関係を示すグラフである。
【図7】 実施例のラケットにおける左側端部からの距
離と面圧の関係を示すグラフである。
【図8】 比較例のラケットを示す部分正面図である。
【図9】 比較例のラケットにおけるトップ部からの距
離と面圧の関係を示すグラフである。
【図10】 比較例のラケットにおける左側端部からの
距離と面圧の関係を示すグラフである。
【図11】 反発試験の方法を示す概略図である。
【図12】 反発試験の結果を示す線図である。
【符号の説明】
1,1A,1B ラケット 2 フレーム 2a ガット張設部 A1 長軸方向第1領域 A2 長軸方向第2領域 B1 短軸方向第1領域 B2 短軸方向第2領域 J,K ガット M 網目 P 境界線 X 短軸 Y 長軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガット面(4)の中心点(O)から長軸
    (Y)方向の両側に、長軸(Y)方向の全長(L)の2
    /15の位置に第1境界線(P1)を設定し、該第1境
    界線(P1)に挟まれたガット面(4)の中央部(4
    a)を長軸方向第1領域(A1)とすると共に、中心点
    (O)から長軸(Y)方向の両側に長軸(Y)方向の全長
    (L)の2/5の位置に第2境界線(P2)を設定し、
    第1境界線(P1)と第2境界線(P2)に挟まれた領
    域を長軸方向第2領域(A2)とし、 上記長軸方向第1領域(A1)における長軸(Y)方向
    のガット(K)と短軸(X)方向のガット(J)の交点
    により形成される網目(M)の長軸(Y)方向の長さの
    平均値(l1)と、上記長軸方向第2領域(A2)にお
    ける網目(M)の長軸(Y)方向の長さの平均値
    (l2)との比(l1/l2)を1.2〜2.0に設定し、
    かつ、 ガット面(4)の中心点(O)から短軸(X)方向の両
    側に、短軸(X)方向の全長(W)の1/5の位置に第
    3境界線(P3)を設定し、該第3境界線(P3)に挟
    まれたガット面(4)の中央部(4a)を短軸方向第1
    領域(B1)とすると共に、中心点(O)から短軸
    (X)方向の全長の短軸(X)方向の全長(W)の2/
    5の位置に第4境界線(P4)を設定し、第3境界線
    (P3)と第4境界線(P4)に挟まれた領域を短軸方
    向第2領域(B2)とし、 上記短軸方向第1領域(B1)における網目(M)の短
    軸(X)方向の長さの平均値(m1)と、上記短軸方向
    第2領域(B2)における網目(M)の短軸(X)方向
    の長さの平均値(m2)との比(m1/m2)を1.2〜
    2.0に設定していることを特徴とするラケット。
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