JP3446166B2 - ラケット - Google Patents

ラケット

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JP3446166B2
JP3446166B2 JP08499594A JP8499594A JP3446166B2 JP 3446166 B2 JP3446166 B2 JP 3446166B2 JP 08499594 A JP08499594 A JP 08499594A JP 8499594 A JP8499594 A JP 8499594A JP 3446166 B2 JP3446166 B2 JP 3446166B2
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昌也 角田
正秀 大貫
哲男 山口
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はテニスラケット、バトミ
ントンラケット、スカッシュラケット等のガットを張設
して使用するラケットに関し、特に、トップ部側の先端
部で打球した際のコントロール性の向上及び中央部やヨ
ーク部側で打球した際の反発性の向上に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】一般にテニスラケット等のラケットで
は、ガットの張り方(ガットパターン)は、ガットを張
設した面(ガット面)の中心部に近づく程隣接するガッ
ト間の間隔を密とし(実開昭61−4665号参照)、
ガット面のどの位置においても、ガット面と垂直な方向
(面外方向)に一定の変位の与えるために必要な力(面
圧)をほぼ一定に設定している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ガット面の面圧分布が
ほぼ一定である場合、スイートスポットの存在するガッ
ト面の中央部で打球する場合にはコントロール性、打球
感等の特性は良好であるが、ガット面のトップ部側の先
端で打球する場合には、良好なコントロール性を得るこ
とができない。ここでコントロール性能を高めるため、
ガットのテンションを高く張ると、今度は逆に反発性が
低くなってしまう。ユーザーによってはガット面のトッ
プ部側の先端で打球する回数が多いにもかかわらず、従
来トップ部側の先端で打球する際のコントロール性が良
好なラケットは提供されていなかった。 【0004】本発明は、上記従来のラケットにおける問
題を解決するためになされたものであって、ガット面の
トップ部側で打球する場合のコントロール性を向上する
と共に、ガット面の面圧分布を工夫することによって、
中央部やヨーク部側で打球した際の反発性の向上を図る
ことを目的としてなされたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】従って、本発明は、ガッ
ト面のトップ部側の先端部からグリップ側に向けて長軸
方向にガット面の長軸方向の全長の2/5の位置に境界
線を設定して、上記トップ部側の先端部と境界線に挟ま
れた領域を第1領域とすると共に、境界線からグリップ
側に向けて長軸方向にガット面の長軸方向の全長の3/
5の領域を第2領域とし、上記第1領域における長軸方
向のガットと短軸方向のガットの交点により形成される
網目の長軸方向の長さの平均値と、上記第2領域におけ
る網目の長軸方向の長さの平均値との比を0.3〜0.
84に設定し、かつ、上記長軸方向のガットの間隔は、
ガット面のトップ部よりサイド部にかけて次第に大きく
設定し、ガット面のサイド部はガット面の中央部よりガ
ットの間隔を小くしていないことを特徴とするラケット
を提供するものである。 【0006】 【作用】上記構成からなる本発明のラケットでは、トッ
プ部側の先端部に近づく程面圧が高く、中央部及びグリ
ップ部側の端部に近づく程トップ部側と比較して面圧が
低いため、ガット面の先端部付近で打球した場合に良好
なコントロール性が得られる。 【0007】また、本発明のラケットでは、ガット面の
中央部及びグリップ部側の端部付近で打球した場合に、
トップ部側と比較して面圧が低くガットの変形量が大き
いため、良好な反発性を得ることができ伸びのある打球
を打つことができる。 【0008】 【実施例】本発明者は、種々の実験、研究の結果、ガッ
ト面のトップ部側で打球した際に良好なコントロール性
を得ることができ、かつ、ガット面の中央部やヨーク部
側で打球した際に良好な反発性を得ることができるガッ
トパターンを見いだした。 【0009】図1は上記のガットパターンを有する本発
明に係るラケットを示している。このラケット1では、
フレーム2のガット張設部2aに設けた複数のガット穴
に長軸Y方向のガットKと短軸X方向のガットJを張設
してガット面4を形成している。このガット面4には、
隣接する長軸Y方向のガットKと隣接する短軸X方向の
ガットJが長軸Y方向の長さがl、短軸方向の長さがm
の矩形状の網目Mが複数個形成されている。 【0010】図1に示すように、このラケット1のガッ
ト面4のトップ部2b側の先端部4aからヨーク部2c
側の端部4bに向けて長軸Yの方向にガット面4の長軸
方向の全長の2/5の位置に短軸Xと平行な境界線Pを
設定して、上記トップ部2b側の先端部4aと境界線P
に挟まれた領域を第1領域A1、境界線Pからヨーク部
2c側の端部4bに向けて長軸方向にガット面の長軸方
向の全長の3/5の領域を第2領域A2とすると、第1
領域A1に存在する網目Mの長軸方向の長さの平均l1
と、第2領域A2に存在する網目Mの長軸方向の長さの
平均l2との比は0.3以上0.84としている。すなわ
ち、本発明に係るラケット1では0.3≦l1/l2
0.84としている。 【0011】このようなガットパターンを有する本発明
のラケット1では、トップ部2b側の先端部4aに近づ
く程面圧が高く、短軸Xと長軸Yの交点であるガット面
4の中心点Oの近傍(中央部4c)及びヨーク部2c側
の端部4bに近づく程面圧が低い。そのため、このラケ
ット1では、ガット面4のトップ部2b側の先端部4a
付近で打球した場合に良好なコントロール性が得られ
る。サービスを打つ際には、通常ガット面4の中央部4
cよりもトップ部2b側で打球することが多いため、本
発明のラケット1では、サービスを打つ際にコントロー
ル性を維持しつつより高い打点を確保することができ
る。 【0012】また、本発明のラケット1では、ガット面
4の中央部4c及びヨーク部2c側の端部4b付近で打
球した場合に、面圧が低くガットJ,Kの変形量が大き
いため、良好な反発性を得ることができ伸びのある打球
を打つことができる。また、ヨーク部2c側の端部4b
付近のガット面4で付近で打球した場合には、上記のよ
うにガットJ,Kの変形量が大きいため、ラケット1を
把持したプレーヤーの手に衝撃が伝わりにくい。 【0013】図2は、本発明の第1実施例を示してい
る。この第1実施例に係るラケット1Aはテニスラケッ
トである。 【0014】第1実施例では、フレーム2のガット張設
部2aに、短軸X方向にガットJ1,J2,…J18,J19
を張設するための横用ガット穴a1,a2…a18,a19
びb1,b2…b18,b19を設けている。ここで横用ガッ
ト穴a1,a2…a18,a19と横用ガット穴b1,b2…b
18,b19のうち同じ添字を付した穴は短軸Xの方向に互
いに対向し1本のガットJ1,J2…J18,J19が挿通さ
れる。 【0015】また、フレーム2のガット張設部2aに
は、長軸Y方向のガットK1,K2,…K15,K16を張設
するための縦用ガット穴c1,c2…c15,c16及び
1,d2…d15,d16を設けている。ここで、縦用ガッ
ト穴c1,c2…c15,c16と縦用ガット穴d1,d2…d
15,d16のうち同じ添字を付した穴は長軸Yの方向に互
いに対向して1本のガットK1,K2…K15,K16が挿通
される。 【0016】張設されたガットJ1,J2…J18,J19
1,K2…K15,K16が形成するガット面4の短軸X方
向の全長Wは270mmで、長軸Y方向の全長Lは32
0mmである。 【0017】このラケット1Aでは、ガット面4のトッ
プ部2b側の先端部4aとガットJ1の間隔、隣接する
短軸方向のガットJ1,J2…J18,J19間の間隔、及び
ガットJ19とガット面4のヨーク部2c側の端部4bと
の間隔がそれぞれ表1に示す距離となるように上記横用
ガット穴a1,a2…a18,a19及びb1,b2…b18,b
19を配置している。 【0018】 【表1】 【0019】また、このラケット1Aでは、ガット面4
の右側端部4dとガットK1間の距離、隣接する長軸方
向のガットK1,K2…K15,K16間の距離、ガットK16
とガット面4の左側端部4e間の距離が下記の表2に示
す距離、即ち、トップ部側がガット間隔が小さく、サイ
ド側はガット間隔が大きくなるように、上記縦用ガット
穴c1,c2…c15,c16とd1,d2…d15,d16を配置
している。 【0020】 【表2】 【0021】そのため、第1実施例では、上記ガット面
4のトップ部2b側の先端部4aからグリップ部側に向
けて長軸Y方向にガット面4の長軸Y方向の全長Lの2
/5の位置に短軸Xと平行な境界線Pを設定し、この境
界線Pと先端部4aの間を第1領域A1、この境界線P
からグリップ部側へガット面4の長軸Y方向の全長Lの
3/5の範囲を第2領域A2とすると、第1領域A1に
存在する網目Mの長軸方向の長さの平均l1と、第2領
域A2に存在する網目Mの長軸方向の長さの平均l2
の比(l1/l2)は0.57である。 【0022】第1実施例のラケット1Aは上記のような
ガットパターンとしているため、トップ部2b側の先端
部4a付近の面圧が高く、一方、中央部4c及びヨーク
部2c側の端部4bに近づく程面圧が低い。図3(A)
の測定装置で測定した第1実施例のラケット1Aの面圧
を図4に示す。 【0023】図3(A)中、10は万能圧縮・引張試験
機であり、上下方向に移動するロードフレーム11の先
端に直径22mmの円柱状の治具12を取付けている。
ラケット1Aは固定台13上にフレーム2のガット張設
部2aを8カ所固定している。 【0024】ロードフレーム11を図中下方に移動さ
せ、治具12をガット面4に押し付けて、ガット面4の
反力をロードセル14により検出する。この検出した反
力及びガット面4に反力0で当接した状態からの治具1
2の変位をコントローラ15を介してX−Yプリンタ1
6に入力し、図3(B)に示すように、横軸が変位、縦
軸が反力の線図を得る。 【0025】図4は、長軸Y上でトップ部2bからの距
離を異ならせた場合の面圧(ガット面4を5mm変位さ
せた場合の反力)を示している。この図4に示すよう
に、第1実施例のラケット1Aでは、ガット面4の先端
部4aの付近の面圧は約19.4kgであるのに対して
中央部4cの面圧が約16.8kgであり、ヨーク部2
c側の端部4b付近のガット面4の面圧が約14.2k
g程度である。 【0026】このように、第1実施例のラケット1Aで
は、トップ部2b側の先端部4a付近のガット面4の面
圧が高く、一方、中央部4c及びヨーク部2c側の端部
4b付近のガット面4の面圧が低いため、ガット面4の
先端部4a付近で打球した場合に良好なコントロール性
が得られる一方、ガット面4の中央部4c及びヨーク部
2c側の端部4c付近で打球した場合は面圧が低いた
め、ガットの変形量が大きく、良好な反発性を得ること
ができ伸びのある打球が打つことができる。特に、ガッ
ト面4のヨーク部2c側の端部4b付近で打球した場合
にはこの部分の面圧が低いため、ラケット1Aを把持し
たプレーヤーの手に生じる衝撃が低減される。 【0027】図5は、本発明の第2実施例を示してい
る。このラケット1Bはガット面4の短軸X方向の全長
Wは240mmで、長軸Y方向の全長Lは320mmで
ある。第2実施例のラケット1Bでは、ガット面4のト
ップ部2b側の先端部4aとガットJ1の間隔、隣接す
る短軸方向のガットJ1,J2…J16,J17間の間隔、及
びガットJ17とガット面4のヨーク部2c側の端部4b
との間隔が表3に示す距離となるように上記横用ガット
穴a1,a2…a16,a17及びb1,b2…b16,b17を配
置している。 【0028】 【表3】 【0029】また、このラケット1Bでは、ガット面4
の右側端部4cとガットK1間の距離、隣接する長軸方
向のガットK1,K2…K15,K16間の距離、ガットK16
とガット面4の左側端部4d間の距離が下記の表4に示
すように、トップ側がガット間隔が小さく、サイド側は
ガット間隔が大きくなるように、上記縦用ガット穴
1,c2…c15,c16とd1,d2…d15,d16を配置し
ている。 【0030】 【表4】【0031】この第2実施例では、上記第1実施例と同
様に、ガット面4のトップ部2b側の先端部4aからグ
リップ部側に向けて長軸Y方向にガット面4の長軸Y方
向の全長Lの2/5の位置に境界線Pを設定して、この
境界線Pと先端部4aの間を第1領域A1、境界線Pか
らヨーク部2c側へガット面4の長軸方向の全長Lの3
/5の範囲を第2領域A2とすると、第1領域A1に存
在する網目Mの長軸方向の長さの平均l1と、第2領域
A2に存在する網目Mの長軸方向の長さの平均l2との
比(l1/l2)は0.84である。 【0032】そのため、第2実施例では、トップ部2b
側の先端部4a付近のガット面4の面圧が高く、一方、
中央部4e及びヨーク部2c側の端部4bに近づく程面
圧が低い。 【0033】第2実施例のラケット1Bの面圧を上記図
3(A)に示す装置で測定した結果は、図6に示すとお
りである。 【0034】上記図6から明らかなように、第2実施例
のラケットでは、ガット面4の先端部4a付近ガット面
4の面圧は約17.5kg程度であるのに対してガット
面4の中央部4cの面圧が約14.3kg程度であり、
ガット面4のヨーク部2c側の端部4b付近の面圧が約
15.0kg程度である。そのため、このラケット1B
では、先端部4a付近のガット面4で打球した場合に良
好なコントロール性が得られる一方、中央部4c及びヨ
ーク部2c側の端部4b付近のガット面4で打球した場
合はガットの変形量が大きく、良好な反発性を得ること
ができると共に、衝撃を低減することができる。 【0035】 【実験例】本発明の効果を確認するための実験を行っ
た。 【0036】比較例として、図7に示す従来のラケット
1C(住友ゴム工業(株)製ダンロップDP−80)を
用意した。 【0037】このラケット1Cは、短軸X方向のガット
1,J2…J18,J19と長軸Y方向のガットK1,K2
15,K16を張設しており、ガット面4の短軸X方向の
全長Wは240mmで、長軸Y方向の全長Lは320m
mである。 【0038】このラケット1Cでは、ガット面4のトッ
プ部2b側の先端部4aとガットJ1の間隔、隣接する
短軸方向のガットJ1,J2…J18,J19間の間隔、及び
ガットJ19とガット面4のヨーク部2c側の端部4bと
の間隔を表5に示す距離に設定している。 【0039】 【表5】 【0040】また、このラケット1Cでは、ガット面4
の右側端部4dとガットK1間の距離、隣接する長軸方
向のガットK1,K2…K15,K16間の距離、ガットK16
とガット面4の左側端部4e間の距離を下記の表6に示
す距離に設定している。 【0041】 【表6】 【0042】この比較例において、上記ガット面4のト
ップ部2b側の先端部4aからグリップ部側に向けて長
軸Y方向にガット面4の長軸Y方向の全長Lの2/5の
位置に境界線Pを設定し、先端部4aと境界線Pの間を
第1領域A1、この第1領域A1のヨーク部2c側へ長
軸Y方向にガット面4の長軸Y方向の全長Lの3/5の
範囲を第2領域A2とすると、第1領域A1に存在する
網目Mの長軸Y方向の長さの平均l1と、第2領域A2
に存在する網目Mの長軸Y方向の長さの平均l2との比
(l1/l2)は1.08である。 【0043】比較例のラケット1Cの面圧を上記図3
(A)に示す装置で測定した結果は、上記図8に示すと
おりである。 【0044】上記図8に示すように、比較例のラケット
1Cでは、ガット面4の中央部4c、トップ部2b側の
先端部4a付近並びにヨーク部2c側の端部4b付近で
の面圧はほぼ同じであり、均一な面圧分布を有する。 【0045】本実験例では、17人のトップレベルのア
マチュアプレーヤが実施例(第1実施例及び第2実施
例)のラケット1A,1Bと比較例のラケット1Cを用
いて、ガット面の中央部とガット面の周辺部のそれぞれ
について20球〜30球のボールを打球し、反発性、コ
ントロール性、打球時の衝撃、打球感並びにスピン性能
について「普通」、「良い」、「悪い」の3段階の評価
を行った。 【0046】なお、第1及び第2実施例のラケット1
A,1B並びに比較例のラケット1Cは、住友ゴム工業
(株)製の商品名ダンロップDP−80と同様のフレー
ムを用い任意の位置にガット穴を設けて作成し、各ラケ
ット1A,1B,1Cの重量、重心位置、慣性モーメン
トは統一している。また、ガットはナイロンガットを使
用し、縦糸を551b、横糸を441bで張設した。 【0047】下記の表7及び表8に各項目についてそれ
ぞれの評価を行った人数を示す。まず、表7より、実施
例のラケットでは、ガット面のトップ部側の先端部で打
撃した場合、比較例と比較してコントロール性能が良い
ことが確認できる。一方、表8より、実施例のラケット
では、ガット面のヨーク部側の端部付近で打球した場
合、比較例のラケットと比較して反発性が良好であっ
て、打球時の衝撃も少なく、かつ、打球感も良好である
ことが確認できる。 【0048】 【表7】【0049】 【表8】 【0050】また、第1実施例のラケット1A、第2実
施例のラケット1B及び比較例のラケット1Cについて
反発試験を行った。この反発試験では、図9に示すよう
に第1実施例及び第2実施例のラケット1A,1B並び
に比較例のラケット1Cのガット面4に対して初速V0
の硬式用テニスボール20を衝突させ、跳ね返ったテニ
スボール20の速度Vrを測定した。なお、この反発試
験では、ラケットは固定せずに自由支持機を用いて試験
を行った。この場合、反発係数は下記の式(1)で表さ
れる。 【0051】(反発係数)=Vr/V0 …(1) 【0052】反発試験の結果を図10に示すとおりであ
る。この図10から明らかなように、本発明の第1及び
第2実施例のラケット1A,1Bでは、ガット面のヨー
ク部側の端部付近で打撃した時には、比較例のラケット
1Cと比較して反発性能が良くなることが確認できる。
また、実施例1のラケット1Aと実施例2のラケット1
Bを比較すると、ヨーク部側の端部付近の面圧が低い方
がヨーク部側の端部付近の反発性能は良いことが確認で
きる。 【0053】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るラケットでは、ガット面のトップ部側の先端部か
らグリップ側に向けて長軸方向にガット面の長軸方向の
全長の2/5の位置に境界線を設定して、上記トップ部
側先端部と境界線に挟まれた領域を第1領域とすると共
に、境界線からグリップ側に向けて長軸方向にガット面
の長軸方向の全長の3/5の領域を第2領域とし、上記
第1領域における長軸方向のガットと短軸方向のガット
の交点により形成される網目の長軸方向の長さの平均値
と、上記第2領域における網目の長軸方向の長さの平均
値との比を0.3〜0.84に設定している。そのた
め、本発明のラケットでは、トップ部側の先端部に近づ
く程面圧が高く、ガット面の中央部及びグリップ部側の
端部に近づく程面圧が低く、ガット面の先端部付近で打
球した場合に良好なコントロール性が得られる。よっ
て、本発明のラケットでは、サービスを打つ際にコント
ロール性を維持しつつより高い打点を確保することがで
きる。 【0054】また、本発明のラケットでは、上記のよう
な面圧分布を有するため、ガット面の中央部及びグリッ
プ部側の端部付近で打球した場合に、面圧が低くガット
の変形量が大きいため、良好な反発性を得ることができ
伸びのある打球が打つことができる。また、グリップ部
側の端部で打球した場合には、上記のようにガットの変
形量が大きいため、ラケットを把持したプレーヤーの手
に生じる衝撃が低減される。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のラケットを示す部分平面図である。 【図2】 第1実施例のラケットを示す部分平面図であ
る。 【図3】 (A)は面圧の測定装置を示す概略図、
(B)はX−Yレコーダの出力を示す概略図である。 【図4】 第1実施例におけるトップ部からの距離と面
圧の関係を示すグラフである。 【図5】 第2実施例のラケットを示す部分正面図であ
る。 【図6】 第2実施例におけるトップ部からの距離と面
圧の関係を示すグラフである。 【図7】 比較例のラケットを示す部分平面図である。 【図8】 比較例におけるトップ部からの距離と面圧の
関係を示すグラフである。 【図9】 反発係数を説明するための概略図である。 【図10】 実験により測定した反発係数を示す線図で
ある。 【符号の説明】 1,1A,1B,1C ラケット 2 フレーム 2a ガット張設部 A1 第1領域 A2 第2領域 J,K ガット M 網目 P 境界線 X 短軸 Y 長軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−139554(JP,U) 実開 昭55−652(JP,U) 実開 昭61−4665(JP,U) 特公 昭38−19174(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 51/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ガット面(4)のトップ部(2b)側の
    先端部(4a)からグリップ部側に向けて長軸(Y)方
    向にガット面の長軸(Y)方向の全長(L)の2/5の
    位置に境界線(P)を設定して、上記トップ部(2b)
    側の先端部(4a)と境界線(P)に挟まれた領域を第
    1領域(A1)とすると共に、境界線(P)からグリッ
    プ側に向けて長軸(Y)方向にガット面(4)の長軸
    (Y)方向の全長(L)の3/5の領域を第2領域(A
    2)とし、 上記第1領域(A1)における長軸(Y)方向のガット
    (K)と短軸(X)方向のガット(J)の交点により形
    成される網目(M)の長軸(Y)方向の長さの平均値
    (l1)と、上記第2領域(A2)における網目(M)
    の長軸(Y)方向の長さの平均値(l2)との比(l1/
    l2)を0.3〜0.84に設定し、 かつ、上記長軸(Y)方向のガットの間隔は、ガット面
    のトップ部よりサイド部にかけて次第に大きく設定し、
    ガット面のサイド部はガット面の中央部よりガットの間
    隔を小さくしていないことを特徴とするラケット。
JP08499594A 1993-12-06 1994-04-22 ラケット Expired - Lifetime JP3446166B2 (ja)

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