JP6058493B2 - 縦ストリングよりも少数の横ストリングを有するラケット - Google Patents

縦ストリングよりも少数の横ストリングを有するラケット Download PDF

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関連出願
本願は、発明の名称がRACQUET CONFIGURED WITH FEWER CROSS STRINGS THAN MAIN STRINGSであり、2012年7月24日に出願された、米国仮特許出願第61/675,029号に基づく優先権を主張する。本願は、William D. Severa、John B. Lyons、Robert T. Kapheim及びRobert T. Thurmanによって本願と同日に出願され、発明の名称がRACQUET CONFIGURED WITH FEWER CROSS STRINGS THAN MAIN STRINGSである、米国特許出願第13/894,611号に関連する。この文献の内容は、本願に包含される。
本発明は、概してスポーツ用ラケットに関する。より具体的に、本発明は、縦ストリングセグメントよりも少数の横ストリングセグメントを有するストリングベッドと共に用いられる、ラケットに関する。
テニスラケット等のスポーツ用ラケットは、広く知られており、一般的に、ハンドル部に接続されたヘッド部を有するフレームを含む。ヘッド部は、複数の横ストリングセグメントと交互に編み込まれた複数の縦ストリングセグメントを有する、ストリングベッドを支持する。多くのラケットは、ハンドル部とヘッド部との間に配置されるとともにハンドル部をヘッド部に接続する、スロート部も含む。スポーツ用ラケットの一般的なストリングベッドは、中央領域と周辺領域とを含み、中央領域は、ボールとのインパクト後に、プレーヤーに最高の反応性、最高のパワー、及び最良の「感触(feel)」を与える。一般的に「スウィートスポット(sweet spot)」と呼ばれる中央領域は、一般的に、ストリングベッド内で比較的高い反発係数(COR)値を持つ領域として定義される。一般的に、CORが高くなると、パワーが増大するとともに、反応性が高くなる。
ストリングベッドとラケットの構成とは、プレイ中にプレーヤーがボールにかけることができるスピン量にも寄与する。ボールにスピン(トップスピン又はバックスピン)をかけることができれば、プレイ中にボールをコントロールするプレーヤーの能力を増大させることができる。例えば、テニスボールにトップスピンをかけることにより、プレーヤーは、より速くスウィングし、より強くテニスボールを打つことができる一方、テニスボールをコート内でプレイ継続可能な状態に保つことができる。ボールにトップスピンをかけることにより、プレーヤーは、より高くボールを飛ばし、より速くスウィングし、ボールにネットを越えさせ、ボールをプレイ継続可能な状態に保つようにすることができる。したがって、スピン量及びスピン比(ボールとストリングベッドとのインパクト前におけるボールのスピン量に対する、インパクト後におけるボールのスピン量の比)等の特性は、ラケット及び/又はプレーヤーのパフォーマンスを評価するのに重要なファクターとなり得る。他の特性(縦ストリングの撓み、縦ストリングのスナップバック時間、縦ストリングのスナップバック速度等)も、ストリングが張られたラケットがボールにかけ得るスピン量を求めるのに、有用であり得る。
従来のラケットは、ボールにスピンをかけるラケットの能力を向上させるため、及び/又は、ラケットのスウィートスポットを拡大させるために、様々な設計上の特徴を採用している。このような設計上の特徴として、例えば、ラケットのヘッドサイズを拡大させたり、ラケットストリングの張力を増大させたり、ラケット及び/又はラケットストリングの材料を変更したり、ラケットの縦及び/又は横ストリングの長さを増大させることがある。しかしながら、このような設計変更には、信頼性の低減、ストリングの早期破損、ラケットの早期故障、ラケットの慣性モーメントの増大、操作性の低減等の問題があった。
したがって、プレイ中に、ボールに、より大きなスピンをかけ得るようなラケットが、常に求められている。また、ラケットの全体的なパフォーマンスを悪化させることなく「滞留(dwell)時間」を増大させるべく、より大きなスウィートスポットを有するラケットも、常に求められている。スウィートスポットが拡大され、縦ストリングの撓みが増大され、縦ストリングのスナップバック時間が減少され、縦ストリングのスナップバック速度が上昇され、「滞留時間」が増加する一方、ラケットヘッドの慣性極モーメントが増加したり、ラケットの操作性が悪化することがないようなラケットを提供することは、有利となるはずである。また、一般的なスポーツ用ラケットのデザインとは外観及びデザインを大きく異ならせることなく、より大きなスピンをボールにかけることができるラケットも、求められている。
本発明の一態様は、複数の縦ストリングセグメントが複数の横ストリングセグメントと交互に編み込まれることによって形成されたストリングベッドと共に用いられるテニスラケットにおいて、
縦軸線に沿って延びるとともに、ハンドル部に接続されたヘッド部を含む、フレームを備え、
前記ヘッド部は、内周壁及び外周壁を有するフープを含み、
前記フープは、前記ラケットのヘッドサイズを規定し、
前記ヘッドサイズは、93〜120in2であり、最大縦長さaと最大横長さbとを有し、
前記最大縦長さaは、前記最大横長さbの1.2倍以上であり、
前記内周壁は、複数の横ストリング孔と複数の縦ストリング孔とを含み、
前記横ストリング孔の各々は、前記横ストリングセグメントのうち1つの一端を受け入れるように構成され、前記縦ストリング孔の各々は、前記縦ストリングセグメントのうち1つの一端を受け入れるように構成され、
前記縦ストリング孔の数は前記横ストリング孔の数よりも多く、これにより、前記ラケットと共に用いられる前記ストリングベッドが、前記横ストリングセグメントよりも多くの前記縦ストリングセグメントを有する。
本発明の他の態様は、テニスラケットにおいて、
縦軸線に沿って延びるとともに、ハンドル部に接続されたヘッド部を含む、フレームと、
前記ラケットの前記ヘッド部に接続されたストリングベッドと、
を備え、
前記ヘッド部は、内周壁及び外周壁を有するフープを含み、
前記フープは、最大縦長さaと最大横長さbとを有するヘッドサイズを規定し、
前記最大縦長さaは、前記最大横長さbの1.2倍以上であり、
前記内周壁は、複数のストリング孔を含み、
前記ストリングベッドは、複数の縦ストリングセグメントと、前記複数の縦ストリングセグメントと交互に編み込まれた複数の横ストリングセグメントとを含み、
前記横ストリングセグメントの各々は、前記ストリング孔のうち1つから前記ストリング孔のうち他の1つまで、横方向に延びており、
前記縦ストリングセグメントの各々は、前記ストリング孔のうち1つから前記ストリング孔のうち他の1つまで、略縦方向に延びており、
前記ハンドル部の最も近くにある前記横ストリングセグメントと、前記最大縦長さaの区間における前記ハンドル部側の端点とが、第2縦長さcを規定し、
前記第2縦長さcに対する前記最大縦長さaの比が、6.5以上であり、
前記ストリングベッドは、前記横ストリングセグメントよりも1つ以上多くの前記縦ストリングセグメントを有する。
本発明の他の態様において、テニスラケットは、テニスボールスピン試験による試験が可能である。このスピン試験では、ストリングベッドにより規定される平面が水平方向に対して30度に位置付けされるように、ラケットが、4つの互いに離間されたマウントによって試験用固定具にしっかりと固定される。テニスボールは、ボール発射装置からストリングベッドに向けて、速度38〜42マイル毎時で、ストリングベッドの平面と垂直な軸線に対して角度50度から発射される。ボール及びストリングベッドは、高速度ビデオシステムによって5000フレーム毎秒で監視される。ラケットは、フレームと、ポリエステル製のモノフィラメントのラケットストリングとを含む。フレームは、縦軸に沿って延びるとともに、ハンドル部に接続されたヘッド部を含む。ヘッド部は、内及び外周壁を有するフープを含む。フープは、最大縦長さaと最大横長さbとを有するヘッドサイズを規定する。最大縦長さaは、最大横長さbの1.2倍以上である。内周壁は、複数のストリング孔を含む。ラケットストリングは、直径1.10〜1.55mmを有する。ラケットストリングは、ヘッド部に接続されて、ストリングベッドを形成する。ストリングベッドは、複数の縦ストリングセグメントと、該複数の縦ストリングセグメントと交互に編み込まれた複数の横ストリングセグメントとを含む。横ストリングセグメントの各々は、ストリング孔のうち1つからストリング孔のうち他の1つまで、横方向に延びており、縦ストリングセグメントの各々は、ストリング孔のうち1つからストリング孔のうち他の1つまで、略縦方向に延びている。ストリングベッドは、横ストリングセグメントよりも1つ以上多くの縦ストリングセグメントを有する。ラケットについてテニスボールスピン試験が実施されると、テニスボールと接触している1本以上の縦ストリングセグメントが、1メートル毎秒以上のスナップバック速度を出す。
本発明の他の態様において、テニスラケットは、テニスストリング変位試験による試験が可能である。このテニスボール変位試験では、ストリングベッドにより規定される平面が水平方向に対して90度(又は垂直方向)に位置付けされるように、ラケットが、4つの互いに離間されたマウントによって試験用固定具にしっかりと固定される。また、テニスボールは、ボール発射装置からストリングベッドに向けて、速度約60フィート毎秒で、ストリングベッドの平面と垂直な軸線に対して角度45度から発射される。ボール及びストリングベッドは、高速度ビデオシステムによって5000フレーム毎秒で監視される。ラケットは、フレームと、ポリエステル製のモノフィラメントのラケットストリングとを含む。フレームは、縦軸に沿って延びるとともに、ハンドル部に接続されたヘッド部を含む。ヘッド部は、内及び外周壁を有するフープを含む。フープは、最大縦長さaと最大横長さbとを有するヘッドサイズを規定する。最大縦長さaは、最大横長さbの1.2倍以上である。内周壁は、複数のストリング孔を含む。ラケットストリングは、直径1.10〜1.55mmを有する。ラケットストリングは、ヘッド部に接続されて、ストリングベッドを形成する。ストリングベッドは、複数の縦ストリングセグメントと、該複数の縦ストリングセグメントと交互に編み込まれた複数の横ストリングセグメントとを含む。横ストリングセグメントの各々は、ストリング孔のうち1つからストリング孔のうち他の1つまで、横方向に延びており、縦ストリングセグメントの各々は、ストリング孔のうち1つからストリング孔のうち他の1つまで、略縦方向に延びている。ストリングベッドは、横ストリングセグメントよりも1つ以上多くの縦ストリングセグメントを有する。ラケットについてテニスボール変位試験が実施されると、テニスボールと接触している1本以上の縦ストリングセグメントに、5mm以上のストリング撓みが生じる。
本発明は、以下の詳細な説明及び添付の図面から完全に理解されるだろう。図面において、同様の符号は同様の部分を示す。
本発明の一実施形態のラケットの正面を示す斜視図である。 ストリングベッドを含む従来のラケットのヘッド部を示す正面図である。 ストリングベッドを含む他の従来のラケットのヘッド部を示す正面図である。 ストリングベッドを含む図1のラケットのヘッド部を示す正面図である。 本発明の代替実施形態のストリングベッドを含むラケットのヘッド部を示す正面図である。 本発明の他の代替実施形態のストリングベッドを含むラケットのヘッド部を示す正面図である。 テニスボースのスピン試験設備を示す側面図である。 ラケット変位試験設備を示す側面図である。 従来のラケットのストリングベッドにおける反発係数の2次元マップを示す図である。 図2のラケットと略同様のラケットのストリングベッドにおける反発係数の2次元マップを示す図である。 図4のラケットと略同様のラケットのストリングベッドにおける反発係数の2次元マップを示す図である。
図1では、スポーツ用ラケットを10で示す。図1のラケット10は、テニスラケットとして構成されている。ラケット10は、縦軸線16に沿って延びるフレーム12を含み、フレーム12は、ヘッド部18と、ハンドル部20と、ヘッド部18及びハンドル部20どうしを連結するスロート(throat)部22とを含む。フレーム12は、軽量かつ丈夫な材料(好ましくは炭素繊維複合材料)で形成された管状構造を有する。
本明細書において、「繊維複合材料」又は「複合材料」との用語は、樹脂に含浸させた(又は染み込ませた)複数の繊維を意味する。これらの繊維は、シート状、層状又はプライ状に同軸に並べられてもよいし、シート状又は層状に編み込まれ又は織り込まれてもよいし、かつ/又は、切り刻まれて1つ以上の層内にランダムに分散されてもよい。単一のプライは、一般的に、数百又は数千本の繊維束を含み、これらの繊維束は、初めに、未硬化樹脂内を互いに同軸かつ平行に延びるように配置される。各繊維束は、複数の繊維を含む。これらの繊維は、例えば炭素などの、引張強度の高い材料で作られる。代替的に、これらの繊維は、例えばガラス、グラファイト、ホウ素、玄武岩、ニンジン(carrot)、Kevlar(登録商標)、Spectra(登録商標)、ポリパラフェニレン-2、6-ベンゾビスオキサゾール(PBO)、麻、及びこれらの組合せ等の、他の材料で作られてもよい。好適実施形態において、樹脂は、例えばエポキシ樹脂又はポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂であることが好ましい。他の好適実施形態において、樹脂は、熱可塑性樹脂でもよい。複合材料は、一般的に、マンドレル及び/又は同等の構造体の周りに巻かれて、熱及び/又は圧力下で硬化される。硬化中において、樹脂は、流れて、繊維の基質を完全に分散及び含浸させる。複数の層又はプライを構成する場合、繊維は、縦軸線16に対して複数の異なる方向に沿って並べられてもよいし、かつ/又は、層毎に編み込まれ又は織り込まれてもよい。代替的に、フレーム12は、合金、他の複合材料、木材、又はこれらの組合せを含む、他の材料で形成されてもよい。
ヘッド部18は、内周壁24及び外周壁26を含む管状構造からなる。ヘッド部18は、例えば遠位領域28、第1及び第2側方領域30、32、及び近位領域34のように、複数の領域に分割することができ、これらの領域は、共同で、フープ36を規定する。フープ36は、ストリングベッド14(図4)を受け入れ及び支持するストリングベッド領域38を有する。好適実施形態では、近位領域34は、ヨーク40を含む。本明細書において、ストリングベッド領域38は、ラケット10のヘッドサイズを意味する場合もある。好適実施形態において、ラケット10のヘッドサイズ又はストリングベッド領域38の面積は、93〜120in2の範囲内にある。他の好適実施形態において、ラケット10のヘッドサイズは、98〜115in2の範囲内にある。代替的な好適実施形態において、他のヘッドサイズを用いてもよく、その場合も本発明の範囲に属する。ストリングベッド領域38は、最大縦長さaと、最大横長さbとを有する。フープ36は、例えば略楕円形状、略涙滴形状、略洋梨形状、及びこれらの組合せを含む、任意の閉じた湾曲形状を有することができる。フープ36の形状は、非円形であることが好ましい。最大縦長さは、最大横長さの1.2倍以上であることが好ましい(a≧1.2×b)。特に好適な実施形態において、最大縦長さは、最大横長さの1.25倍以上であることが好ましい(a≧1.25×b)。
ヨーク40は、ヘッド部18の第1側方領域30から第2側方領域32まで延びる、細長い管状構造部材である。好適実施形態において、ヨーク40は、近位領域34を規定するフレーム12と一体的に形成される。代替的な好適実施形態において、ヨーク40は、接着剤、締結具、結合、及びこれらの組合せを用いて、フレーム12に接続されてもよい。ヨークは、軽量かつ丈夫な材料(好ましくは炭素繊維複合材料)で形成されている。代替的に、ヨーク40は、例えば合金、玄武岩繊維を含む他の複合材料、及びこれらの組合せ等の、他の材料で形成されてもよい。
好適実施形態において、第1及び第2側方領域30、32は、ヘッド部18から下方に延びて、スロート部22の第1及び第2スロートチューブ42、44を形成する。第1及び第2スロートチューブ42、44は、集結し、さらに下方に延びて、ハンドル部20を形成する。ハンドル部20は、パレット(図示せず)と、グリップ46と、バットキャップ48とを含む。代替的な好適実施形態において、ハンドル部20は、第1及び第2スロートチューブからの延長部分を含まない管状構造としてもよい。この代替的な好適実施形態において、ハンドル部は、フレームのスロート部又はヘッド部から分離された管状構造からなり、公知の締結具、金型成形技術、結合技術、接着剤、又はこれらの組合せを用いて、スロート部に取り付けられてもよい。
他の好適実施形態において、ヘッド部18は、公知の締結具、接着剤、機械結合、熱結合、又はこれらの組合せを用いて、スロート部22及びヨーク40の一方又は両方に直接接続される。代替的に、ヘッド部18は、スロート部及びヨークの一方又は両方から、振動及び衝撃吸収材料(例えばエラストマー)によって分離されてもよい。さらに他の代替的な好適実施形態において、ヘッド部18は、スロート部22及びヨーク40の一方又は両方と一体的に形成される。
図2〜図6において、ストリングベッド14を支持するように構成されたラケット10は、複数の縦(main)ストリングセグメント50が複数の横(cross)ストリングセグメント52と交互に織り合わされ又は編み込まれることによって、形成される。ストリングベッド14は、ストリングセグメント50、52どうしの間の間隔が一定となるように、略均一に構成されるのが好ましい。代替的に、ストリングベッド14は、ストリングベッドの縦及び横ストリングセグメントどうしの間の間隔が、ストリングベッド14の中央(又は、ストリングベッド若しくはストリングベッド領域の幾何学的中央の近傍)で最も密となる限りにおいて、間隔が不均一であってもよい。縦及び横ストリングセグメント50、52は、1本の一続きのラケットストリングから形成されてもよいし、2本以上のラケットストリングから形成されてもよい。ラケットストリングは、引張強度が高く、柔軟な材料で形成される。好適実施形態において、ラケットストリングは、ポリエステル材料、ナイロン、天然ガット材料、及び/又は合成ガット材料から形成されてもよい。ラケットストリングの形成に用いられるポリエステル材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、他のポリエステル材料、及びこれらの組合せを含んでもよい。ラケットストリングは、モノフィラメント構造又はマルチフィラメント構造を有してもよい。ラケットストリングは、様々な異なる直径(ゲージ)を有してもよい。ラケットストリングの直径は、1.10〜1.55mmの範囲内にあることが好ましい。
縦及び横ストリングセグメント50、52は、ストリングベッド14を形成するラケットストリング部分を指す。ストリングベッドは、一般的に、ストリングベッド平面54を規定する。縦及び横ストリングセグメント50、52の各々は、第1及び第2の端又は端部を有するものと解してもよい。ラケットストリングは、一般的ではないものの、端又は端部で、終端し、途切れ、又は切断されてもよい。その他の場合、縦及び横ストリングセグメント50、52の端又は端部とは、縦及び横ストリングセグメント50、52がフープ36のストリング孔を通る箇所である。縦及び横ストリングセグメント50、52を編み込み又は織り合わせ易くすること以外の観点からも、縦及び横ストリングセグメント50、52が、ストリングベッド領域38の全体にわたって、ストリングベッド平面54にほぼ沿って延びることが好ましい。縦及び横ストリングセグメント50、52を、ストリングベッド領域38の全体にわたって、ほぼストリングベッド平面54内に維持することにより、ストリングベッド14全体のプレイ特性(playability)を最大化するとともに、プレーヤーがヨークの近くでボールを打つ場合でも、プレーヤーに、より高いボールのコントロール能力を与えることができる。他の好適実施形態では、縦及び/又は横ストリングの一部分が、その端又は端部の近傍で、ストリングベッド平面54から僅かに離れるように延びてもよい。フープ36の内及び外周壁24、26は、ラケットストリングを受け入れるストリング孔を有することが好ましい。特に好適実施形態において、内周壁24には、縦及び横ストリングセグメント50、52をそれぞれ受け入れるための、複数の縦ストリング孔56及び複数の横ストリング孔58が形成されている。ストリング孔56、58は、円形状、楕円形状、長方形状、又は任意の略湾曲形状とすることができる。ストリング孔56、58は、ラケットストリングの直径若しくはラケットストリング及びグロメットの組合せの直径よりも僅かに大きな寸法、又は、ラケットストリングの動き又は撓みを許容する寸法に、形成してもよい。ラケット10のヘッド部18は、一方のストリング孔から他方のストリング孔へ延びるラケットストリングを支持及び保護する、1つ以上のグロメット又はバンパーガードを含んでもよい。
ラケット10にストリングが張られたときに、各縦ストリングセグメント50がラケット10の縦軸線16と略平行な方向に延びるように、フープ36の内周壁24に形成される縦ストリング孔56が位置付けされることが好ましい。縦方向と略平行に又は略縦方向に延びるという用語は、縦軸線16の±2°と同一直線上又は平行に延びる方向を意味する。同様に、ラケット10にストリングが張られたときに、各横ストリングセグメント52が縦軸線16(±2°)に対して略横(又は垂直)方向に延びるように、フープ36の内周壁24内で横ストリング孔58を位置付けしてもよい。よって、好適実施形態では、ストリングベッド14が、複数の略縦方向に延びる縦ストリングセグメント50と、複数の略横方向に延びる横ストリングセグメント52とを含む。他の代替的実施形態では、1つ以上の縦ストリングセグメントが略縦方向ではない方向に延びるように、フープ36の内周壁24内で縦ストリング孔56を位置付けしてもよい。
好適実施形態では、縦及び横ストリング孔56、58の各々が、それぞれ縦及び横ストリングセグメント50、52の一端又は一端部を含む又は受け入れ、縦又は横ストリングセグメントが通されていないストリング孔が存在しないように、ラケット10が構成される。特に好適な実施形態では、2つの縦ストリング孔56と2つの横ストリング孔58とがフープ36の内周壁24に形成され、これによりそれぞれ1つの別個の縦ストリングセグメント50と1つの別個の横ストリングセグメント52とを張る。したがって、縦又は横ストリングセグメントが通されていないストリング孔は、存在しない。言い換えれば、単一のストリング孔に2つのストリングセグメントが通されておらず、予備の、余分な、又は未使用のストリング孔が存在しない。他の好適実施形態では、1つ以上のストリング孔が、縦及び横ストリングセグメント50、52を受け入れるように位置付けされてもよい。他の好適実施形態では、2つ以上の縦ストリングセグメント又は2つ以上の横ストリングセグメントが単一のストリング孔を通ってもよい。
図2及び図3には、2つの従来のラケットのヘッド部18を示す。図2では、16本の縦ストリングセグメント50と18本の横ストリングセグメント52とを有するストリングベッド14のために、フープ36の内周壁が十分な数のストリング孔を含むように、ヘッド部18が形成されている。本明細書では、図2のラケットのストリング張りパターンを、16X18ストリング張りパターンという。図3では、18本の縦ストリングセグメント50と20本の横ストリングセグメント52とを有するストリングベッド14のために、フープ36の内周壁が十分な数のストリング孔を含むように、ヘッド部18が形成されている。本明細書では、図3のラケットのストリング張りパターンを、18X20ストリング張りパターンという。他のストリング張りパターンとして、例えば14X16、16X19、16X20等も、有利に用いることができる。図2及び図3のストリング張りパターンのような従来のストリング張りパターンでは、常に、横ストリングの数が縦ストリングの数よりも多い。稀に、ストリング張りパターンが、互いに同じ数の縦及び横ストリングセグメントを有する場合もある。このような従来のストリング張りパターンは、ストリングベッド領域及び既存ラケットのフープの非円形状と、ラケットのストリング及びフレームの強度及び耐久性とに起因して、必要と考えられてきた。従来ラケットのフープの非円形状により、一般的に、最大縦長さが最大横長さよりも長くなる。よって、縦ストリングに比べて、横ストリングを張るための領域又はスペースのほうが大きい。ラケット張りの応力をヘッド部及びラケットの全体に行き渡らせて、ヘッド部及びラケットストリングのいずれにも故障が生じないようにするためには、縦に延びる縦ストリングよりも多くの、横に延びる横ストリングを、ヘッド部に使用する必要がある。従来のラケットの設計は、縦及び横ストリングセグメントの数を同じにすることから遠ざける教示をするものである。なぜなら、このような設計によれば、ラケットストリング及びヘッド部に過度の負荷及び応力が付与され得るので、ラケットの故障又はプレイ中のストリング故障を起こさないように、ラケットにストリングを張るのが非常に困難になるからである。よって、何十年にもわたるラケットの設計では、非円形のヘッド又はフープの形状を用いるとともに、横ストリングセグメントの数が縦ストリングセグメントの数よりも多かった。
図4〜図6は、それぞれ本発明の3つの別々の好適実施形態による、3つの別々のラケットのヘッド部18を示す。図4において、ヘッド部18のフープ36の内周壁24は、16本の縦ストリングセグメント50と15本の横ストリングセグメント52とをそれぞれ受け入れるための、32個の縦ストリング孔と30個の横ストリング孔とを含んでおり、ゆえに16X15ストリング張りパターンを形成している。ラケット10のハンドル部20の最も近くにある一対の横ストリング孔58は、第1側方領域30から第2側方領域32まで延びる横線60の端点を規定している。横線60が縦軸線16と交わる点と、最大縦長さaの区間におけるハンドル部20側の端点とで、第2縦長さcを規定している。ストリングベッド14における横ストリングセグメント52どうしの間の間隔は、第2縦長さcに対する最大縦長さaの比が6.5以上(a/c≧6.5)となるように、最適化されている。特に好適な実施形態では、ストリングベッド14における横ストリングセグメント52どうしの間の間隔は、第2縦長さcに対する最大縦長さaの比が7.5以上(a/c≧7.5)となるように、最適化されている。図では16X15のストリング張りパターンを示しているが、本発明の範囲には、例えば20X19、18X17、14X13等の、他の「マイナス1」のストリング張りパターンも含まれる。
図5において、ヘッド部18のフープ36の内周壁24は、16本の縦ストリングセグメント50と14本の横ストリングセグメント52とをそれぞれ受け入れるための、32個の縦ストリング孔と28個の横ストリング孔とを含んでおり、ゆえに16X14ストリング張りパターンを形成している。図4のストリング張りパターンと同様に、ストリングベッド14における横ストリングセグメント52どうしの間の間隔は、第2縦長さcに対する最大縦長さaの比が6.5以上(a/c≧6.5)となるように、最適化されている。特に好適な実施形態では、ストリングベッド14における横ストリングセグメント52どうしの間の間隔は、第2縦長さcに対する最大縦長さaの比が7.5以上(a/c≧7.5)となるように、最適化されている。図では16X14のストリング張りパターンを示しているが、本発明の範囲には、例えば20X18、18X16、14X12等の、他の「マイナス2」のストリング張りパターンも含まれる。
図6において、ヘッド部18のフープ36の内周壁24は、16本の縦ストリングセグメント50と13本の横ストリングセグメント52とをそれぞれ受け入れるための、32個の縦ストリング孔と26個の横ストリング孔とを含んでおり、ゆえに16X13ストリング張りパターンを形成している。図4のストリング張りパターンと同様に、ストリングベッド14における横ストリングセグメント52どうしの間の間隔は、第2縦長さcに対する最大縦長さaの比が6.5以上(a/c≧6.5)となるように、最適化されている。特に好適な実施形態では、ストリングベッド14における横ストリングセグメント52どうしの間の間隔は、第2縦長さcに対する最大縦長さaの比が7.5以上(a/c≧7.5)となるように、最適化されている。図では16X13のストリング張りパターンを示しているが、本発明の範囲には、例えば20X17、18X15、14X11等の、他の「マイナス3」のストリング張りパターンも含まれる。さらに他の好適実施形態では、マイナス4やマイナス5以上のストリング張りパターンを用いてもよい。ストリングベッドをストリングベッド領域全体にわたってストリングベッド平面内に維持すること、縦及び横ストリングをそれぞれ略縦及び横方向に位置付けすること、非円形状のヘッドを用いること、ストリング間隔を最適化(第2縦長さの最適化を含む)すること等により、ラケットの特性を調節することで、ラケット及びストリングの早期故障を生じさせることなく、縦ストリングよりも少ない数の横ストリングを有するラケットを作成し得ることがわかった。
本発明のラケットによれば、ラケットの使用者に数々の大きな利点をもたらすことができる。本発明のラケットによれば、従来のラケット設計に比べて、プレーヤーが、より大きなスピンをボールにかけることができるより大きなスピンをボールにかけることができるので、プレーヤーは、スピン量(spin rate)の増大とスピン比(spin ratio)の増大とが得られるようになる。本発明のラケットを使用することにより、ボールと当たる縦ストリングセグメントのスナップバック(ズレと戻り)速度や、縦ストリングの撓み等の特性を、大きく向上させることができる。ヘッドサイズ、縦長さa〜cの比、ストリング孔の配置、ストリングセグメント間の最適な間隔等の、本発明のラケットの特定の構成によれば、上述した全ての特性を向上させることができる。スナップバック速度の増大とストリングの撓みの増大とにより、ユーザは、より大きなスピンをボールにかけることができるので、ボールがコートを出ないようにしつつ、より速くスウィングをして、より強くボールを打ち、ボールにネットを越えさせることができる。さらに、本発明のラケットによれば、ラケットとプレーヤーに、より大きく、よりパワフルなスウィートスポットを、与えることができる。
2012年6月20日から2012年7月6日までにイリノイ州Schiller ParkにあるWilson Innovation Center Spin Labにてウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーによって行われた、3つのラケットモデルを用いた試験では、本発明の効果が表れた。このWilson Innovation Center Spin Labでは、デンマーク王国VedbaekにあるTrackman A/Sによる、Trackman(登録商標)ボール追跡システムが使用された。使用されたラケットモデルのうち2つは、従来のモデルであり、3つめのモデルは、16X15ストリング張りパターン及びその他の本発明の特徴を備えた、ウィルソン(登録商標)ラケットモデルSteam 99Sであった。1つめの試験ラケットは、フランス国LyonにあるBabolat VSにより製造されたラケットモデル、Babolat(登録商標)Pure Driveであり、従来ラケットの一例をなすものである。2つめの試験ラケットは、イリノイ州Chicagoにあるウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーにより製造されたウィルソン(登録商標)ラケット、モデルSteam 99である。3つのラケットの各々は、直径1.25mmを有するLuxilon(登録商標)4G ポリエステル製モノフィラメントのラケットストリングが、60ポンドの張力で張られた。3つのラケットの各々は、真っ白に塗られ、ブランドやモデルの表示が全て除去された。
互いに異なる能力を持った24人のプレーヤーが、3つの異なるラケットの各々を用いて5〜7回打球した。打球毎に、3つのラケットをランダムに交換した。各プレーヤーには、3つのラケットのうちいずれか1つが渡された。打球毎に、プレーヤーは、3つのラケットの中からランダムに他の1つを受け取り、これを、各プレーヤーが各ラケットを使ってそれぞれ5〜7回分の打球記録が得られるまで続けた。データ整理方法としては、次の要件があった。
1.ショットは、スピン量の記録を有しなければならない。
2.ボールは、ネットを越えなければならない。
3.ショットの長さは、88フィート未満でなければならない。
4.ショットは、センターラインに対して左右方向に±18フィートの範囲内に着地しなければならない。
5.フレーム打球を除くために、ボール速度が40mphを超えなければならない。
6.プレーヤーは、3つのラケットの各々について、少なくとも3つの打球記録を持たなければならない。
3つのラケットを用いたプレーヤー試験の結果は、本発明のラケットによって、2つの従来のラケットモデルと比べて、ボール速度、ボールスピン、打ち出し角度、軌跡高さ、及び着地角度が大幅に向上されたことを示した(表1−1、表1−2)。本発明のラケットによって、試験中に、ボールにスピンをかけるためのプレーヤーの能力を向上させることができたので、プレーヤーは、ボール速度やボールスピンを増大させ、ボールの軌跡及び打ち出し角度を向上させることができた。結果として、プレーヤーは、ボールをより強くより速く打つとともにボールをプレイ継続可能に維持し、軌跡長さを増大させることで、ボールがネットを越えてプレイ継続可能に維持されるようにすることができる。
下の表2は、テニスボール用のウィルソン軌跡モデルを用いてウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーにより作られた、一組の飛行予測である。ウィルソン軌跡モデルの計算結果は、インパクト後のテニスボールのドップラーレーダー測定結果と一貫している。このウィルソン軌跡モデルは、ラケットとのインパクト後におけるテニスボールのスピン量を増大させることにより達成し得る、大きな利点を示している。
したがって、テニスボールにトップスピンとしてかけたスピン量が100rpm増加する度に、一般的なグラウンドストロークでボールがコートに落ちるまでに移動した距離の減少が、グラウンドストロークの速度に応じて、6〜12インチの範囲でみられた。
図7において、ウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーは、スピン試験アセンブリ70を用いたテニスボールスピン試験も行った。このテニスボールスピン試験では、ストリングベッド76により規定される平面が水平方向に対して30度に位置付けされるように、ラケット10が、4つの互いに離間されたマウント74によって試験用固定具72にしっかりと固定された。また、テニスボール78は、ボール発射装置80からストリングベッド14に向けて、速度38〜42マイル毎時で、ストリングベッドの平面と垂直な軸線に対して角度50度から発射された。ボール及びストリングベッドは、高速度ビデオシステム82によって5000フレーム毎秒で監視された。ボール発射装置80は、ボールがボール発射装置を出る際にボールにスピンをかけるように構成されている。このような装置の一例は、ネバダ州SparksにあるAthletic Training Equipment Companyにより製造された、ATEC(登録商標) Casey Pro 3Gピッチング装置である。高速度ビデオは、テニスボールのスピン及び/又はストリングセグメントの動き(撓み)の最適な記録が可能となるように、1箇所以上で位置付けされた。図7では、高速度ビデオシステムが1箇所に配置されている。他の好適な構成において、このビデオシステムは、他の位置に位置付けされてもよい。ウィルソンテニスボールスピン試験の結果から、他の既存ラケットの構成に比べて、本発明のラケットとのインパクト後におけるテニスボールのスピン量及びスピン比に、大幅な向上がみられた。
図8のおいて、ウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーは、変位試験アセンブリ100を用いたテニスボール変位試験も行った。このテニスボール変位試験では、ストリングベッド106により規定される平面が水平方向に対して90度(又は垂直方向)に位置付けされるように、ラケット10が、4つの互いに離間されたマウント104によって試験用固定具102にしっかりと固定された。また、テニスボール108は、ボール発射装置110からストリングベッド14に向けて、速度約60フィート毎秒で、ストリングベッドの平面と垂直な軸線に対して角度45度から発射された。ボール及びストリングベッドは、高速度ビデオシステム82によって5000フレーム毎秒で監視された。ボール発射装置110は、空気砲であることが好ましい。高速度ビデオは、テニスボールのスピン及び/又はストリングセグメントの動き(撓み)の最適な記録が可能となるように、1箇所以上で位置付けされた。図8では、高速度ビデオシステムが1箇所に配置されている。他の好適な構成において、このビデオシステムは、1箇所以上の他の位置に位置付けされてもよい。ウィルソンテニスボール変位試験の結果から、テニスボールが当たった縦ストリングのストリング撓みと、ボールが当たった縦ストリングのスナップバック時間及び速度とに、大幅な向上がみられた。
ウィルソンテニスボールスピン試験及びウィルソン変位試験は、4つのラケットモデルについて行われた。そのうち3つのラケットモデルは、従来モデルであり、4つめのモデルは、16X15ストリング張りパターン及びその他の本発明の特徴を備えた、ヘッドサイズ99in2のウィルソン(登録商標)ラケットモデルSteam 99であった。1つめの試験ラケットは、フランス国LyonにあるBabolat VSにより製造されたラケットモデル、Babolat(登録商標)Pure Driveであり、従来ラケットの一例をなすものである。2つめの試験ラケットは、フランス国LyonにあるBabolat VSにより製造されたラケットモデル、Babolat(登録商標)Aero Pro Driveであり、従来ラケットの一例をなすものである。3つめの試験ラケットは、イリノイ州Chicagoにあるウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーにより製造された、ヘッドサイズ100in2のウィルソン(登録商標)ラケット、モデルSteam 100である。4つのラケットの各々は、直径1.25mmを有するLuxilon(登録商標)4G ポリエステル製モノフィラメントのラケットストリングが、60ポンドの張力で張られた。
このウィルソンテニスボールスピン試験では、発射されたテニスボールの打球前(inbound)の角速度が、約1400rpmであった。リバウンド速度は、20〜30マイル毎時だった。バウンス角度は、水平方向に対して80〜90度(垂直方向又は略垂直方向)だった。
高速度カメラ82は、測定用に所望の画像を得るべく、ボール78の経路とは垂直に、ラケット固定具72から3フィートの位置に配置してもよいし、他の位置に位置付けしてもよい。カメラ82は、接触点(ストリングベッド14の中央)に焦点が合わせられた。ビデオの画質を落とすことなく、なるべく多くのボール位置を録画するために、ビデオは5000フレーム毎秒で録画された。
本試験では、高速度ビデオ解析ソフトウェアTEMAによる追跡のために、四分円ロゴが付されたウィルソン(登録商標)全米オープン(登録商標)テニスボールを用いた。この四分円のオプションによって、ボールの四分円アイコンの位置が把握可能となり、ボールの移動経路全体にわたって、スピン量が追跡可能となる。このデータは、エクセルテンプレートに転送され、エクセルテンプレートは、ビデオの中で最も安定性のある部分について、速度及びスピン量の平均値を算出した。各ラケット/ストリング張りパターンに対して、それぞれ6つのビデオが録画された。
ウィルソンテニスボールスピン試験及びウィルソン変位試験は、互いに同じフレーム及びフープの形状及びサイズ(105in2)を有するとともに、互いに異なるストリング張りパターンを有する、ウィルソン(登録商標)Six Oneラケットのシリーズについても行われた。各ラケットは、16本の縦ストリングセグメントと、それぞれ異なる本数の横ストリングセグメントとを有していた。これらのラケットは、ストリング張り領域にわたって延びる平面状ストリングベッドと、略縦方向及び略横方向にそれぞれ延びる縦及び横ストリングセグメントとを備えており、横ストリングセグメントの本数が減らされたラケットについて、横ストリングどうしの間の間隔が最適化されていた。ウィルソンSix Oneラケットのシリーズについて、ウィルソンテニスボールスピン試験を実施して得られたストリング撓み(表3及び4)、スナップバック時間(表5)、スナップバック速度(表6及び7)、及びスピン量(表8)を、以下に示す。
表3〜8の試験結果は、本発明のラケットにより得られる、著しく有利なパフォーマンス特性を示している。表3及び表4は、より少数の横ストリングセグメントを有する本発明のラケットが、より多数の横ストリングセグメントを有するラケットと比べて、縦ストリングセグメントがより大きく撓むことを示している。縦ストリングの撓みは、テニスボールとのインパクト後における縦ストリングの動きの評価尺度である。撓みが大きくなるほど、ボールにスピンを掛けるストリングの能力が高くなる。この試験データは、ストリングの直径が1.25〜1.55mmであるラケットストリングにおいて、ウィルソンスピン試験でテニスボールに接触した縦ストリングセグメントのストリング撓みが、5mm以上であることを示している。さらに、ストリング撓みは、10mm以上でもよく、20mmより大きくてもよい。
スナップバック時間及びスナップバック速度という用語は、それぞれ縦ストリングセグメントが最大撓み位置からインパクト前の初期位置に戻る際の、縦ストリングセグメントの時間及び速度を意味する。スナップバック時間及び速度は、互いに反比例する。スナップバック時間が減少すると、スナップバック速度が上昇する。スナップバック時間及び速度は、テニスボールにスピンをかけるストリングベッド及びラケットの能力を評価するのに用いることができる。表5〜7は、横ストリングセグメントの本数が減らされた本発明のラケットにおいて、スナップバック時間が全体的に減少し、スナップバック速度が大幅に上昇したことを示している。スナップバック速度の上昇により、テニスボールがインパクト後にストリングベッドと接触している間、縦ストリングセグメントが少なくとも部分的にスナップバックし易くなる。スナップバック速度が高いほど、縦ストリングセグメントが初期位置にスナップバック又は復帰することによって、より大きなスピンがボールにかけられる。試験データは、ストリング直径が1.45〜1.55mmであるラケットストリングにおいて、テニスボールと接触している1本以上の縦ストリングセグメントが、1メートル毎秒以上のスナップバック速度を出したことを示している。さらに、試験データは、ストリング直径が1.25〜1.38mmであるラケットストリングにおいて、テニスボールと接触している1本以上の縦ストリングセグメントが、2メートル毎秒以上のスナップバック速度を出したことを示している。
表8は、本発明のラケットが、より高いスピン比を持つことを示している。スピン比は、テニスボールのスピンの評価尺度である。スピン比は、テニスボールのテニスラケットとのインパクト前におけるスピン量に対する、テニスボールのテニスラケットとのインパクト後におけるスピン量の比である。スピン比が高いほど、ボールにかかるスピンが大きくなる。試験データは、ストリング直径が1.25〜1.55mmであるラケットストリングにおいて、打球前のスピン量に対する打球後のスピン量の比が、1.67以上であることを示している。さらに、試験データは、ストリング直径が約1.5mmであるラケットストリングにおいて、打球前のスピン量に対する打球後のスピン量の比が、1.8以上であることを示している。
図9〜図11を参照して、本発明をラケットに適用することにより、スウィートスポットが拡大されることを説明する。図9〜図11は、3つの別個のラケットについて、反発係数(COR)試験を実施した結果を示す。3つのラケットの各々は、同様のヘッド及びフープの形状及びサイズを有する。3つのラケットの全てが、約99in2のフープ又はヘッドサイズを有する。3つのラケットのヘッド又はフープの形状は、従来の、一般的な、全体的に楕円形のヘッド形状である。
図9〜図11は、本発明のラケットと2つの従来ラケットとについて、様々なCOR値の領域のマップ図である。CORは、ボール(例えばテニスボール)の入射速度に対する、ボールのリバウンド速度の比である。図9〜図11のCOR値は、入射速度90フィート毎秒(±5フィート毎秒)で測定された。各マップ図は、ストリングベッドにおける数々の分散された位置での、ストリングベッドとボールとのインパクトから得られたCOR値を示している。ラケットは、ハンドルのみが試験装置に支持されていた。より具体的には、試験装置は、ハンドルの近位端(ハンドルの近位側の約6インチの部分)を固定していた。試験装置をラケットに取り付けることによって、ハンドルの近位端がx軸、y軸又はz軸の方向に動いたり捩れるのを抑制した。図9〜11の各ラケットが、55ポンドの張力で張られた、16ゲージのストリングを用いた。ラケットは、ストリングベッドの略中央でのストリング張り状態が評価された。
図9は、本発明の特徴を除いて、図10のラケットと略同じフレームを有するラケットについて、CORの領域を示している。図9のラケットは、フランス国LyonにあるBabolat VSにより製造されたラケットモデル、Babolat(登録商標)Pure Driveであり、従来ラケットをなすものである。図8のラケットは、16X19のストリング張りパターンを有する。図9にマッピングされたラケットのCOR領域の数値を、表9に示す。図9のラケットの最大COR値は0.40であり、0.40 CORの領域の面積は7.29in2であった。
図10は、他の従来ラケットのCOR領域を示している。このラケットは、イリノイ州Chicagoにあるウィルソン・スポーティング・グッズ・カンパニーにより製造された、ウィルソンラケット、モデルSteam 99である。このラケットは、図11のラケットと略同じ形状、ヘッドサイズ、及び重量を有するとともに、図9のラケットと同様の形状、ヘッドサイズ、及び重量を有する。図9のラケットは、16X18のストリング張りパターンを有する。図10にマッピングされたラケットのCOR領域の数値を、表9に示す。図10のラケットの最大COR値は0.40であり、0.40 CORの領域の面積は7.58in2であった。
図11は、本発明ラケットにおいて、拡大されたCOR領域を示している。図11のラケットは、16X15のストリング張りパターンと、その他の本発明の特徴を有している。図11にマッピングされたラケットのCOR領域の数値も、表9に示す。図11のラケットの最大COR値は0.45であり、0.40 CORの領域の面積は9.903in2であった。
図9〜図11において、0.40と表示された曲線は、CORが0.40以上であったストリング上の領域の境界線を示す。0.35と表示された曲線は、CORが0.35以上であったストリング上の領域の境界線を示す。同様に、図9〜図11における他の曲線も、様々なCOR値に対応するストリング上の領域の境界線を示す。図11では、0.45と表示された曲線は、CORが0.45以上であったストリング上の領域の境界線を示す。ラケットの「スウィートスポット」は、一般的に、次のいずれかのCOR値を有するストリングベッド内の領域として定義される:0.25以上、0.30以上、又は0.35以上。図9〜図11における水平軸線及び垂直軸線上の数字は、ストリング張り面の中心からの距離を表す。例えば、ストリング張り面の中心は、0.00と表記されている。ストリング張り面の中心から2インチ右側の位置は2.00と表記され、該中心から2インチ左側の位置は−2.00と表記されている。
下の表9は、図9〜図11のCORデータをまとめたものである。
図9〜図11の比較及び表9のデータにより、本発明のラケットが、図9及び図10のいずれの従来ラケットよりも、大幅に大きな「スウィートスポット」を有することがわかる。図11の本発明ラケットは、様々なCOR値の境界線内の領域で面積が拡大しており、また、より高いCOR値(0.45)が得られている。0.40CORの領域では、スウィートスポット領域の向上が非常に顕著であり、31%超増大している。
本発明によれば、ボールにスピンをかけるプレーヤーの能力を向上させるとともに、ラケットのスウィートスポットのサイズを増大させることにより、ラケットの性能を大幅に向上させることができる。本発明によれば、ラケットのスウィートスポットが拡大し、縦ストリングの撓みが大きくなり、スナップバック時間が減少され、縦ストリングのスナップバック速度が上昇し、「滞留(dwell)時間」が増加する一方、ラケットヘッドの慣性極モーメントが増加したり、ラケットの操作性(maneuverability)が悪化することはない。
本明細書では、本発明の好適実施形態について説明及び例示したが、当業者であれば他の数々の構成にも想到し得るだろう。したがって、本発明は、上述したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載のみによってその範囲が規定される。

Claims (24)

  1. テニスボールスピン試験のもとで試験されることが可能なテニスラケットにおいて、
    前記テニスボールスピン試験において、前記ラケットは4つの互いに離間されたマウントによって試験用固定具に固定され、これによりストリングベッドによって規定される平面は水平方向から30度に位置付けされ、テニスボールは、前記ストリングベッドの前記平面に垂直な軸線に対して50度の角度から38〜42マイル毎時の速度でボール発射装置から前記ストリングベッドへ発射され、前記ボール及び前記ストリングベッドは5000フレーム毎秒で高速度ビデオシステムのもとで監視され、
    前記ラケットは、
    縦軸線に沿って延びるとともに、ハンドル部に接続されたヘッド部を含む、フレームを備え、
    前記ヘッド部は、内周壁及び外周壁を有するフープを含み、
    前記フープは、前記ラケットのヘッドサイズを規定し、
    前記ヘッドサイズは、最大縦長さaと最大横長さbとを有し、
    前記最大縦長さaは、前記最大横長さbの1.2倍以上であり、
    前記内周壁は、複数のストリング孔を含み、
    前記ラケットは更に、ポリエステル製のモノフィラメントのラケットストリングを備え、
    当該ラケットストリングは、1.10〜1.55mmの範囲の直径を有し、前記ヘッド部に接続された前記ラケットストリングは前記ストリングベッドを形成し、前記ストリングベッドは複数の縦ストリングと交互に編み込まれた複数の横ストリングを有し、
    前記複数の縦ストリングセグメントの数は14〜20の範囲であり、前記複数の横ストリングセグメントの数は11〜19の範囲であり、
    前記横ストリングセグメントの各々は前記ストリング孔のうちの1つから前記ストリング孔のうちの他の1つまで横方向に延びており、前記縦ストリングセグメントの各々は前記ストリング孔のうちの1つから前記ストリング孔のうちの他の1つまで略縦方向に延びており、前記ストリングベッドは60ポンドの張力で張られ、前記ストリングベッドは横ストリングセグメントより少なくとも1つ多い縦ストリングセグメントを有し、
    前記ラケットが前記テニスボールスピン試験のもとで試験されると、前記テニスボールと接触する少なくとも1つの前記縦ストリングセグメントは少なくとも1メートル毎秒のスナップバック速度を出す、ラケット。
  2. 前記ストリングの直径は、1.45〜1.55mmである、請求項1に記載のラケット。
  3. 前記ストリングの直径は、1.25〜1.38mmであり、
    テニスボールと接触する1つ以上の前記縦ストリングセグメントが、2メートル毎秒以上のスナップバック速度を出す、請求項1に記載のラケット。
  4. 前記ストリングの直径は、1.25〜1.45mmであり、
    打球前のテニスボールのスピン量に対する打球後のテニスボールのスピン量の比は、1.67以上である、請求項1に記載のラケット。
  5. 前記ストリングの直径は、約1.5mmであり、
    打球前のテニスボールのスピン量に対する打球後のテニスボールのスピン量の比は、1.8以上である、請求項1に記載のラケット。
  6. 前記ハンドル部の最も近くにある前記横ストリングセグメントと、前記最大縦長さaの区間における前記ハンドル部側の端点とが、第2縦長さcを規定し、
    前記第2縦長さcに対する前記最大縦長さaの比が、6.5以上である、請求項1に記載のラケット。
  7. 前記第2縦長さcに対する前記最大縦長さaの比が、7.5以上である、請求項6に記載のラケット。
  8. 前記ヘッドサイズは、93〜120in 2 である、請求項1に記載のラケット。
  9. 前記ヘッドサイズは、98〜115in 2 である、請求項1に記載のラケット。
  10. 前記ストリング孔の各々が、少なくとも1つの前記ストリングセグメントを受け入れる、請求項1に記載のラケット。
  11. 前記ヘッド部の近位領域は、ヨークを含む、請求項1に記載のラケット。
  12. テニスストリング変位試験が実施可能なテニスラケットにおいて、
    前記テニスストリング変位試験では、ストリングベッドにより規定される平面が水平方向に対して90度に位置付けされるように、前記ラケットが、4つの互いに離間されたマウントによって試験用固定具に固定され、テニスボールが、ボール発射装置から前記ストリングベッドに向けて、速度60フィート毎秒で、前記ストリングベッドの平面と垂直な軸線に対して角度45度の方向から発射され、前記テニスボール及び前記ストリングベッドが、高速度ビデオシステムによって5000フレーム毎秒で監視され、
    前記ラケットは、
    縦軸線に沿って延びるとともに、ハンドル部に接続されたヘッド部を含むフレームを備え、前記ヘッド部は、内周壁及び外周壁を有するフープを含み、前記フープは、最大縦長さaと最大横長さbとを有するヘッドサイズを規定し、前記最大縦長さaは、前記最大横長さbの1.2倍以上であり、前記内周壁は、複数のストリング孔を含み、
    前記ラケットは更に、直径1.10〜1.55mmのポリエステル製のモノフィラメントのラケットストリングを備え、
    前記ラケットストリングは、前記ヘッド部に接続されて、前記ストリングベッドを形成し、
    前記ストリングベッドは、複数の縦ストリングセグメントと交互に編み込まれた複数の横ストリングセグメントとを含み、
    前記複数の縦ストリングセグメントの数は14〜20の範囲であり、前記複数の横ストリングセグメントの数は11〜19の範囲であり、
    前記横ストリングセグメントの各々は前記ストリング孔のうちの1つから前記ストリング孔のうちの他の1つまで横方向に延びており、前記縦ストリングセグメントの各々は前記ストリング孔のうちの1つから前記ストリング孔のうちの他の1つまで略縦方向に延びており、これにより前記ストリング孔の各々は少なくとも1つの前記ストリングセグメントを受け入れ、前記ストリングベッドは60ポンドの張力で張られ、前記ストリングベッドは横ストリングセグメントより少なくとも1つ多い縦ストリングセグメントを有し、
    前記ラケットについて前記テニスストリング変位試験が実施されると、前記テニスボールと接触する1つ以上の前記縦ストリングセグメントに、5mm以上のストリング撓みが生じる、ラケット。
  13. 前記ラケットについて前記テニスストリング変位試験が実施されると、テニスボールと接触する1つ以上の前記縦ストリングセグメントに、10mm以上のストリング撓みが生じる、
    請求項12に記載のラケット。
  14. 前記ハンドル部の最も近くにある前記横ストリングセグメントと、前記最大縦長さaの区間における前記ハンドル部側の端点とが、第2縦長さcを規定し、
    前記第2縦長さcに対する前記最大縦長さaの比が、6.5以上である、請求項12に記載のラケット。
  15. 前記第2縦長さcに対する前記最大縦長さaの比が、7.5以上である、請求項14に記載のラケット。
  16. 前記ヘッドサイズは、93〜120in 2 である、請求項12に記載のラケット。
  17. 前記ヘッドサイズは、98〜115in 2 である、請求項12に記載のラケット。
  18. 前記最大縦長さaは、前記最大横長さbの1.25以上である、請求項12に記載のラケット。
  19. 前記ストリングベッドは、前記横ストリングセグメントよりも2つ以上多くの前記縦ストリングセグメントを有する、請求項12に記載のラケット。
  20. 前記ストリングベッドは、前記横ストリングセグメントよりも3つ以上多くの前記縦ストリングセグメントを有する、請求項12に記載のラケット。
  21. 前記フレームは、繊維複合材料で形成されている、請求項12に記載のラケット。
  22. 前記フレームは、前記ヘッド部と前記ハンドル部との間に配置されたスロート部をさらに含み、
    前記ヘッド部は、上側領域と第1及び第2側方領域とを含み、
    前記フレームは、前記第1及び第2側方領域にそれぞれ接続され、該第1及び第2側方領域同士の間を延びる、ヨークをさらに含み、これにより、前記上側領域、前記第1及び第2側方領域、並びに前記ヨークが、前記フープを規定する、請求項12に記載のラケット。
  23. 前記ストリングベッドは、前記ヨークを越えて前記ハンドル部側へ延びてはいない、請求項22に記載のラケット。
  24. 前記ヘッド部の近位領域は、ヨークを含む、請求項12に記載のラケット。
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